JPH07321605A - 自動周波数制御回路 - Google Patents

自動周波数制御回路

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JPH07321605A
JPH07321605A JP11687594A JP11687594A JPH07321605A JP H07321605 A JPH07321605 A JP H07321605A JP 11687594 A JP11687594 A JP 11687594A JP 11687594 A JP11687594 A JP 11687594A JP H07321605 A JPH07321605 A JP H07321605A
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JP
Japan
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signal
circuit
level
frequency
clock
Prior art date
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Application number
JP11687594A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Asakura
浩之 朝倉
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位相ロックを安定維持させた状態で、AFC
回路のロック域を広げるようにして、例えばVTR等に
おける可変速再生を安定に行えるようにする。 【構成】 映像信号Svの水平同期信号Shとクロック
信号Pcとの位相差を示すエラー電圧信号のレベルVE
としきい値V1及びV2とを比較し、VE がV1以上の
とき、制御信号Sc1を出力し、VE がV2以下のと
き、制御信号Sc2を出力し、VE がV2より大きく、
かつV1より小さいとき、制御信号Sc3を出力するエ
ラーレベル検出回路21と、制御信号Sc1に基づい
て、現在の中心周波数に所定周波数を加算した周波数を
クロック生成回路11の中心周波数とし、制御信号Sc
2に基づいて、現在の中心周波数に所定周波数を減算し
た周波数を上記回路11の中心周波数とし、制御信号S
c3に基づいて、現在の中心周波数をそのまま中心周波
数とする中心周波数制御回路22とを設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動周波数制御回路
(automatic frequency control circuit :以下、単に
AFC回路と記す)に関し、特に、同期信号処理を行な
うための内部のクロック信号の周波数を、該クロック信
号の周期と映像信号の水平同期信号周期との差に応じた
電圧で制御するAFC回路に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、AFC回路は、同期信号処理に
て使用される水平発振回路からのクロック周波数のずれ
を電圧のレベルに変換し、この電圧レベルを水平発振回
路に帰還させて上記ずれを制御する周波数−電圧変換回
路が組み込まれて構成されている。
【0003】上記クロック周波数のずれを電圧レベルに
変換する代表的な方法として、図8に示す傾斜波aを利
用したものがある。
【0004】ここで、傾斜波aを利用した上記方法を、
特に映像信号をデジタル変換し、このデジタル変換され
た映像データをメモリに書き込むまでの処理を主体にし
て説明する。
【0005】回路構成としては、図示しないが、水平発
振回路からのクロックパルスに基づいて、上記傾斜波を
生成するための基準となるウィンドウパルスPwを発生
するカウンタと、このカウンタからのウィンドウパルス
Pwに基づいて傾斜波aを有する傾斜波信号Ssを生成
する傾斜波生成回路と、映像信号Svの水平同期信号S
hの入力に基づいて上記傾斜波aをサンプリング・ホー
ルドするサンプリング・ホールド回路(以下、単にS/
H回路と記す)とを有する。
【0006】カウンタは、N個のクロックパルスを計数
し、その計数過程においてウィンドウパルスPwを出力
する回路である。ウィンドウパルスPwは、図8に示す
ように、カウンタにてクロックパルスをN/2個計数し
た段階で立ち上がり、N個計数した段階で立ち下がる波
形を有する。なお、N個計数した段階でカウンタの計数
値は零にリセットされる。
【0007】傾斜波生成回路は、上記カウンタから出力
されるウィンドウパルスPwの入力に基づいて、該ウィ
ンドウパルスPw、特にその立ち上がり部分における所
定の幅分傾斜させた波形に整形し、傾斜波信号Ssとし
て出力する回路である。
【0008】S/H回路は、映像信号Svの水平同期信
号Shをサンプリングパルスとして、上記傾斜波生成回
路から出力される傾斜波信号Ssをサンプリング・ホー
ルドする回路であり、傾斜波信号Ssにおける傾斜波部
分aのうち、水平同期信号Shの入力時におけるレベル
がサンプリング・ホールドされる。
【0009】このS/H回路にて取り出された電圧信号
E のレベルが、映像信号Svの水平同期信号Shに対
するクロックパルスのずれを示すもので、この電圧レベ
ルは、クロックパルスの周波数に応じて変化する。具体
的には、クロックパルスの周波数、即ちクロック周波数
が低くなれば、ひとつ前のサンプル時より傾斜波aの進
みが遅くなり、サンプリングされた電圧のレベルは高く
なる。反対に、クロック周波数が高くなれば、ひとつ前
のサンプル時より傾斜波aの進みが速くなり、サンプリ
ングされた電圧信号VE のレベルは低くなる。
【0010】従って、上記S/H回路からの電圧を水平
発振回路に帰還させて、クロック周波数を制御すること
により、水平発振回路から出力されるクロックパルスの
周波数が映像信号Svの水平同期信号Shの周波数に追
従していくことになる。即ち、クロック周波数が映像信
号Svの入力タイミングにロックしていくことになる。
これにより、水平発振回路から出力されるクロックパル
スを映像信号のA/D変換タイミング及びメモリへの書
込みタイミングに使用することにより、映像信号Svの
デジタル変換が良好に行なわれ、かつ、メモリへの書込
みが安定に行なわれることになる。
【0011】その結果、上記AFC回路を、特にタイム
ベースコレクタ(TBC)における映像信号SvのA/
D変換及びA/D変換後のメモリ書込みに使用すること
により、TBC本来の効果、ジッタや位相遅れ等の時間
的偏差のないきれいな映像信号Svを得ることができ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のAF
C回路、特に、クロックパルスを生成する水平発振回路
においては、その初期段階において、外部から供給され
るあるいは内部で発生する中心周波数を基準としたクロ
ック周波数でクロックパルスを出力している。
【0013】そして、傾斜波aに基づくクロック周波数
のずれを示す電圧レベルVE の帰還により、そのクロッ
ク周波数が制御されることになるが、その可変幅は、傾
斜波aの最小レベルVL から最大レベルVH までの電圧
によって制御しうる周波数域しかなく、具体的には、映
像信号Svにロックできる範囲は、図9に示すように、
中心周波数を中心として、傾斜波の最小レベルVL によ
って与えられるf0 −△fと、最大レベルVH によって
与えられるf0 +△fになる。
【0014】上記クロック周波数を可変にできる周波数
域が狭いと、入力映像信号Svが可変速再生の場合など
のように、広い範囲のロック域を必要とするものに対応
できないという問題が生じる。
【0015】これは、傾斜波生成回路にて整形出力され
る傾斜波信号Ssの傾斜波部分aの傾斜角をゆるやかに
することで対処できるが、この傾斜波部分は、同時に位
相系のエラー電圧としても働いているため、位相系のロ
ックがあまくなるという新たな問題が生じる。
【0016】具体的には、図10に示すように、傾斜波
部分aの傾斜が急峻である場合は、例えばS/H回路に
て検出された電圧信号VE にノイズ△Vnがある場合に
おいても、それほど位相ジッタ(幅t1で示す)は大き
くならないが、上記傾斜波部分の傾斜がゆるやかである
場合は、上記ノイズ△Vnが周波数に直接影響するた
め、幅t2に示すように、位相ジッタを大きくしてしま
うことになる。
【0017】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、AFC回路、特に傾斜
波生成回路にて生成される傾斜波信号の傾斜部分の傾斜
角を変えることなく、ロック域を広げることができ、位
相ロックを安定維持させた状態で、例えばVTR等にお
ける可変速再生を安定に行なうことができる自動周波数
制御回路を提供することにある。
【0018】また、本発明の他の目的は、例えばVTR
等の可変速再生を示す指示信号の供給系を設けることな
く、安定なロック域を越えたクロック周波数のずれを自
動的に検出することができ、例えばVTR等のTBC
(タイムベースコレクタ)への映像信号の供給・非供給
を選択的に行なってモニタ画面への画像表示の品位を劣
化させることがない自動周波数制御回路を提供すること
にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1に示すよ
うに、入力信号Svの入力タイミングに応じて同期信号
処理を行なうためのクロック信号Pcを生成するクロッ
ク生成回路11と、所定の検出幅内で、クロック生成回
路11からのクロック信号Pcと、入力信号Svに含ま
れる参照信号Shとの位相差を検出する位相差検出回路
とを有し、クロック生成回路11が、位相差検出回路に
おける上記検出幅の中心に対応した周波数を中心周波数
として、位相差検出回路からの位相差信号VE のレベル
に応じた周波数のクロック信号Pcを出力する自動周波
数制御回路1において、上記位相差信号VE のレベルと
第1及び第2のしきい値レベルV1及びV2とを比較
し、位相差信号VE のレベルが第1のしきい値レベルV
1以上のとき、第1の制御信号Sc1を出力し、位相差
信号VE のレベルが第2のしきい値レベルV2以下のと
き、第2の制御信号Sc2を出力し、位相差信号VE
レベルが第2のしきい値レベルV2より大きく、第1の
しきい値レベルV1より小さいとき、第3の制御信号S
c3を出力する制御信号生成回路21と、この制御信号
生成回路21からの第1の制御信号Sc1に基づいて、
クロック生成回路11の現在の中心周波数に所定周波数
を加算した周波数を該クロック生成回路11の中心周波
数とし、制御信号生成回路21からの第2の制御信号S
c2に基づいて、クロック生成回路11の現在の中心周
波数に所定周波数を減算した周波数を該クロック生成回
路11の中心周波数とし、制御信号生成回路21からの
第3の制御信号Sc3に基づいて、クロック生成回路1
1の現在の中心周波数をそのまま中心周波数とする中心
周波数制御回路22とを設けて構成する。
【0020】この場合、上記位相差検出回路を、入力さ
れるクロック信号Pcに基づいてウィンドウパルスPw
を生成するウィンドウパルス生成回路12と、このウィ
ンドウパルス生成回路12からのウィンドウパルスPw
に基づいて上記検出幅を出力幅とする傾斜波aを有する
位相差検出用信号Ssを出力する傾斜波生成回路13
と、参照信号Shの入力時における傾斜波aのレベルを
抽出し、位相差信号VEとして出力する信号抽出回路1
4を設けて構成してもよい。
【0021】また、制御信号生成回路21を、一方の入
力端子に供給される位相差信号VEのレベルと、他方の
入力端子に供給される第1のしきい値レベルV1との比
較をとる第1の比較回路32aと、一方の入力端子に供
給される位相差信号VE のレベルと、他方の入力端子に
供給される第2のしきい値レベルV2との比較をとる第
2の比較回路32bとを有して構成し、そして、これら
第1及び第2の比較回路32a及び32bからの出力信
号S1及びS2のレベルの組み合わせで、第1〜第3の
制御信号Sc1〜Sc3を構成するようにしてもよい。
【0022】また、中心周波数制御回路22を、現在の
中心周波数に対応した電圧値を保持する保持回路35
と、制御信号生成回路21からの第1又は第2の制御信
号Sc1又はSc2あるいは第3の制御信号Sc3の入
力に応じて保持回路35からの電圧値に対し、所定電位
を加算又は減算あるいは零電位を加算する演算回路34
を設けて構成することができる。
【0023】上記構成においては、上記入力信号Svの
入力タイミングに応じた同期信号処理として、該入力信
号Svをデジタル変換する処理と、デジタル変換後の入
力データDvをメモリ3に書き込む処理に適用させて構
成することができる。
【0024】また、上記構成において、制御信号生成回
路21からの第1〜第3の制御信号Sc1〜Sc3が入
力され、これら制御信号Sc1〜Sc3のうち、第1及
び第2の制御信号Sc1及びSc2の入力時に、上記同
期信号処理を行なわないための選択回路54を、中心周
波数制御回路22に代えて挿入接続して構成してもよ
い。
【0025】なお、上記入力信号Svを映像信号とし、
上記参照信号Shを映像信号Sv中の水平同期信号とす
ることができる。
【0026】
【作用】本発明に係る自動周波数制御回路においては、
まず、初期状態において、クロック生成回路11から、
位相差検出回路における検出幅の中心に対応した周波数
をクロック周波数とするクロック信号Pcが出力され
る。このクロック信号Pcは、位相差検出回路に入力さ
れて、該位相差検出回路にて、入力信号Svに含まれる
参照信号Shとの位相差が検出される。この位相差信号
E は、クロック生成回路11に帰還される。クロック
生成回路11は、位相差検出回路における上記検出幅の
中心に対応した周波数を中心周波数として、位相差検出
回路からの位相差信号VE のレベルに応じた周波数のク
ロック信号Pcを出力する。
【0027】そして、本発明においては、制御信号生成
回路21において、位相差信号VEのレベルと第1及び
第2のしきい値レベルV1及びV2とを比較し、位相差
信号VE のレベルが第1のしきい値レベルV1以上のと
き、第1の制御信号Sc1を出力し、位相差信号VE
レベルが第2のしきい値レベルV2以下のとき、第2の
制御信号Sc2を出力し、位相差信号VE のレベルが第
2のしきい値レベルV2より大きく、第1のしきい値レ
ベルV1より小さいとき、第3の制御信号Sc3を出力
する。これら第1、第2又は第3の制御信号Sc1,S
c2又はSc3は、中心周波数制御回路22に供給され
る。
【0028】中心周波数制御回路22は、制御信号生成
回路21から第1の制御信号Sc1が入力された場合、
クロック生成回路11の現在の中心周波数に所定周波数
を加算した周波数を中心周波数とし、第2の制御信号S
c2が入力された場合、クロック生成回路11の現在の
中心周波数に所定周波数を減算した周波数を中心周波数
とし、第3の制御信号Sc3が入力された場合、クロッ
ク生成回路11の現在の中心周波数をそのまま中心周波
数とする。
【0029】つまり、位相差信号VE のレベルが第1の
しきい値レベルV1以上の場合、クロック信号Pcの中
心周波数が現在の中心周波数(例えば初期状態のクロッ
ク周波数f0 )に所定周波数を加算した周波数f1とな
り、次回からこの周波数f1を中心に、上記検出幅で示
される周波数域{(f1−△f)〜f1〜(f1+△
f)}内において、参照信号Shとの位相差が検出され
ることになる。この状態から更に、位相差信号VE のレ
ベルが第1のしきい値レベルV1以上になった場合は、
上記周波数f1(初期状態のクロック周波数に所定周波
数を加算した周波数)に更に所定周波数を加算した周波
数を中心に、上記検出幅で示される周波数域内におい
て、参照信号Shとの位相差が検出されることになる。
【0030】反対に、位相差信号VE のレベルが第2の
しきい値レベルV2以下の場合、クロック信号Pcの中
心周波数が、現在の中心周波数(例えば初期状態のクロ
ック周波数f0 )に所定周波数を減算した周波数f2と
なり、次回からこの周波数f2を中心に、上記検出幅で
示される周波数域{(f2−△f)〜f2〜(f2+△
f)}内において、参照信号Shとの位相差が検出され
ることになる。この状態から更に、位相差信号VE のレ
ベルが第2のしきい値レベルV2以下になった場合は、
上記周波数f2(初期状態のクロック周波数に所定周波
数を減算した周波数)に更に所定周波数を減算した周波
数を中心に、上記検出幅で示される周波数域内におい
て、参照信号Shとの位相差が検出されることになる。
【0031】また、位相差信号VE のレベルが第2のし
きい値レベルV2より大きく、第1のしきい値レベルV
1よりも小さい場合は、クロック信号Pcの中心周波数
が、現在の中心周波数(例えば初期状態のクロック周波
数f0 )を維持したままとなり、この周波数f0 を中心
に、上記検出幅で示される周波数域{(f0 −△f)〜
0 〜(f0 +△f)}内において、参照信号Shとの
位相差が検出されることになる。
【0032】このように、本発明に係る自動周波数制御
回路においては、クロック信号Pcと参照信号Shとの
位相差に応じて、クロック信号Pcの中心周波数が変化
するため、位相差検出回路における検出幅を強制的に広
げることなく、クロック信号Pcの周波数を参照信号S
hの周波数に追従させる(即ちロックさせる)ための周
波数域を広げることが可能になり、位相差検出回路にお
ける検出幅を強制的に広げることによる諸弊害を回避す
ることができる。
【0033】また、上記構成において、位相差検出回路
を、入力されるクロック信号Pcに基づいてウィンドウ
パルスPwを生成するウィンドウパルス生成回路12
と、このウィンドウパルス生成回路12からのウィンド
ウパルスPwに基づいて上記検出幅を出力幅とする傾斜
波aを有する位相差検出用信号Ssを出力する傾斜波生
成回路13と、参照信号Shの入力時における傾斜波a
のレベルを抽出し、位相差信号VE として出力する信号
抽出回路14を設けて構成した場合においては、以下の
動作を行なうことになる。
【0034】まず、ウィンドウパルス生成回路12にお
いて、クロック生成回路11からのクロック信号Pcに
基づいて、ウィンドウパルスPwが生成される。その
後、傾斜波生成回路13において、ウィンドウパルス生
成回路12からのウィンドウパルスPwに基づいて、検
出幅を出力幅とする傾斜波aを有する位相差検出用信号
Ssが生成されて出力されることになる。
【0035】そして、信号抽出回路14において、位相
差検出用信号Ss中、入力信号Svに含まれている参照
信号Shの入力時における傾斜波aのレベルが抽出さ
れ、位相差信号VE として出力されることになる。この
位相差信号VE は、上記構成の場合と同様に、クロック
生成回路11に帰還される。クロック生成回路11は、
傾斜波生成回路13からの位相差検出用信号Ssの傾斜
波aにおけるその出力幅の中心、あるいは傾斜波aの信
号レベルの中心に対応した周波数を中心周波数として、
上記位相差検出回路からの位相差信号VE のレベルに応
じた周波数のクロック信号Pcを出力する。
【0036】そして、この構成においては、上記と同様
に、上記制御信号生成回路21において、位相差信号V
E のレベルと第1及び第2のしきい値レベルS1及びS
2とを比較し、位相差信号VE のレベルが第1のしきい
値レベルV1以上のとき、第1の制御信号Sc1を出力
し、位相差信号VE のレベルが第2のしきい値レベルV
2以下のとき、第2の制御信号Sc2を出力し、位相差
信号VE のレベルが第2のしきい値レベルV2より大き
く、第1のしきい値レベルV1より小さいとき、第3の
制御信号Sc3を出力する。これら第1、第2又は第3
の制御信号Sc1,Sc2及びSc3は、中心周波数制
御回路22に供給される。この中心周波数制御回路22
での処理は、上記と同じであるため、ここではその説明
を省略する。
【0037】この構成においても、クロック信号Pcと
参照信号Shとの位相差に応じて、クロック信号Pcの
中心周波数が変化するため、位相差信号VE を得るため
に用いられる傾斜波aの傾斜をゆるやかにしてその出力
幅を強制的に広げるという処理をすることなく、クロッ
ク信号Pcの周波数を参照信号Shの周波数にロックさ
せるための周波数域を広げることが可能になり、傾斜波
aの傾斜をゆるやかにしてその出力幅を強制的に広げる
ことによる諸弊害、例えば位相系のロックがあまくなっ
て、位相ジッタを大きくするという問題を回避すること
ができる。
【0038】また、上記構成において、制御信号生成回
路21を、一方の入力端子に供給される位相差信号VE
のレベルと、他方の入力端子に供給される第1のしきい
値レベルV1との比較をとる第1の比較回路32aと、
一方の入力端子に供給される位相差信号VE のレベル
と、他方の入力端子に供給される第2のしきい値レベル
V2との比較をとる第2の比較回路32bとを設け、そ
して、これら第1及び第2の比較回路32a及び32b
からの出力信号S1及びS2のレベルの組み合わせで、
上記第1〜第3の制御信号Sc1〜Sc3を構成するよ
うにした場合においては、以下のような動作を行なうこ
とになる。
【0039】まず、第1のしきい値レベルV1が第2の
しきい値レベルV2よりも高い場合を想定すると、第1
の比較回路32aにおいては、一方の入力端子に位相差
検出回路からの位相差信号VE が入力され、他方の入力
端子に第1のしきい値レベルV1が入力されることか
ら、これら位相差信号VE のレベルと第1のしきい値レ
ベルV1とがこの第1の比較回路32aにおいて比較さ
れることになる。一方、第2の比較回路32bにおいて
は、一方の入力端子に位相差検出回路からの位相差信号
E が入力され、他方の入力端子に第2のしきい値レベ
ルV2が入力されることから、これら位相差信号VE
レベルと第2のしきい値レベルV2とがこの第2の比較
回路32bにおいて比較されることになる。
【0040】具体的には、位相差信号VE のレベルが第
1のしきい値レベルV1以上であれば、この第1の比較
回路32aから例えば高レベルの信号S1が出力され、
第2の比較回路32bから例えば低レベルの信号S2が
出力されることになり、この信号の組合せによって第1
の制御信号Sc1が構成されることになる。
【0041】次に、位相差信号VE のレベルが第2のし
きい値レベルV2以下であれば、第1の比較回路32a
から例えば低レベルの信号S1が出力され、第2の比較
回路32bから例えば高レベルの信号S2が出力される
ことになり、これらの信号S1及びS2の組合せによっ
て第2の制御信号Sc2が構成されることになる。
【0042】次に、位相差信号VE のレベルが第1のし
きい値レベルV1未満で、かつ第2のしきい値レベルV
2よりも大きい場合は、第1及び第2の比較回路32a
及び32bからともに例えば低レベルの信号S1及びS
2が出力され、これらの信号S1及びS2の組合せによ
って第3の制御信号Sc3が構成されることになる。
【0043】そして、これら第1、第2又は第3の制御
信号Sc1,Sc2又はSc3は、中心周波数制御回路
21に供給されることになる。この中心周波数制御回路
21での処理は、上記と同じであるため、ここではその
説明を省略する。
【0044】この構成においても、クロック信号Pcと
参照信号Shとの位相差に応じて、クロック信号Pcの
中心周波数が変化するため、位相差検出回路における検
出幅を強制的に広げることなく、例えば位相差信号VE
を得るために用いられる傾斜波aの傾斜をゆるやかにし
てその出力幅を強制的に広げるという処理をすることな
く、クロック信号Pcの周波数を参照信号Shの周波数
にロックさせるための周波数域を広げることが可能にな
り、傾斜波aの傾斜をゆるやかにしてその出力幅を強制
的に広げることによる諸弊害、例えば位相系のロックが
あまくなって、位相ジッタを大きくするという問題を回
避することができる。
【0045】また、上記構成において、中心周波数制御
回路22として、現在の中心周波数に対応した電圧値を
保持する保持回路35と、制御信号生成回路21からの
第1又は第2の制御信号Sc1又はSc2あるいは第3
の制御信号Sc3の入力に応じて保持回路35からの電
圧値に対し、所定電位を加算又は減算あるいは零電位を
加算して、クロック生成回路11における中心周波数を
制御するための演算電圧信号Vcとしてクロック生成回
路11に供給する演算回路34を設けた場合において
は、以下のような動作を行なうことになる。
【0046】まず、この中心周波数制御回路22に、制
御信号生成回路21からの第1の制御信号Sc1が入力
された場合、該中心周波数制御回路22における演算回
路34は、保持回路35から現在の中心周波数に対応し
た電圧値を読み出して、この電圧値に所定周波数に対応
した電圧値を加算する。この加算の結果得られた電圧値
は、保持回路35に現在の電圧値として保持されると同
時に、演算電圧信号Vcとしてクロック生成回路11に
供給されてその電圧値に対応した周波数がこのクロック
生成回路11における中心周波数となる。
【0047】次に、この中心周波数制御回路22に、制
御信号生成回路21からの第2の制御信号Sc2が入力
された場合、該中心周波数制御回路22における演算回
路34は、保持回路35から現在の中心周波数に対応し
た電圧値を読み出して、この電圧値に所定周波数に対応
した電圧値を減算する。この減算の結果得られた電圧値
は、保持回路35に現在の電圧値として保持されると同
時に、演算電圧信号Vcとしてクロック生成回路11に
供給されてその電圧値に対応した周波数がこのクロック
生成回路11における中心周波数となる。
【0048】次に、この中心周波数制御回路22に、制
御信号生成回路21からの第3の制御信号Sc3が入力
された場合、該中心周波数制御回路22における演算回
路34は、保持回路35から現在の中心周波数に対応し
た電圧値を読み出して、そのまま演算電圧信号Vcとし
てクロック生成回路11に供給されてその電圧値に対応
した周波数(現在の中心周波数)がこのクロック生成回
路11における中心周波数となる。
【0049】この構成においても、クロック信号Pcと
参照信号Shとの位相差に応じて、クロック信号Pcの
中心周波数が変化することになるため、位相差検出回路
における検出幅を強制的に広げることなく、例えば位相
差信号VE を得るために用いられる傾斜波aの傾斜をゆ
るやかにしてその出力幅を強制的に広げるという処理を
することなく、クロック信号Pcの周波数を参照信号S
hの周波数にロックさせるための周波数域を広げること
が可能になり、傾斜波aの傾斜をゆるやかにしてその出
力幅を強制的に広げることによる諸弊害、例えば位相系
のロックがあまくなって、位相ジッタを大きくするとい
う問題を回避することができる。
【0050】上記構成において、入力信号Svの入力タ
イミングに応じた同期信号処理として、該入力信号Sv
をデジタル変換する処理と、デジタル変換後の入力デー
タDvをメモリ3に書き込む処理に適用させた場合にお
いては、まず、入力信号Svが、クロック生成回路11
からのクロック信号Pcに基づいてデジタル変換される
ことになるが、このとき、入力信号Svの入力タイミン
グが変化、例えば速くなって、位相差信号VE のレベル
が例えば第1のしきい値レベルV1以上になった場合、
制御信号生成回路21から第1の制御信号Sc1が出力
されることになる。
【0051】中心周波数制御回路22は、制御信号生成
回路21からの第1の制御信号Sc1の入力に基づい
て、クロック生成回路11の現在の中心周波数に所定周
波数を加算した周波数をクロック生成回路11の中心周
波数とする。これにより、クロック生成回路11から出
力されるクロック信号Pcは、中心周波数制御回路22
から出力される演算電圧信号Vcのレベルに応じた周波
数を中心として位相差検出回路からの位相差信号VE
レベルに応じた周波数のクロック信号Pcとなる。
【0052】つまり、入力信号Svの入力タイミングが
急激に速くなったとしても、中心周波数制御回路22か
らの演算電圧信号VE の入力によって、クロック生成回
路11の中心周波数が、上記入力タイミングの速さに応
じた周波数となり、このクロック生成回路11からは、
上記入力タイミングの速さに応じた中心周波数を中心と
したクロック信号Pcが生成されて出力されることにな
る。
【0053】その結果、クロック生成回路11から出力
されるクロック信号Pcも入力信号Svの入力タイミン
グに追従して速くなり、入力信号Svは、その入力タイ
ミングに同期してデジタル変換されることになる。そし
て、このデジタル変換後の入力データDvは、その入力
信号Svの入力タイミングに同期して良好にメモリ3に
書き込まれることになる。
【0054】次に、入力信号Svの入力タイミングが遅
くなって、位相差信号VE のレベルが例えば第2のしき
い値レベルV2以下になった場合、制御信号生成回路2
1からは第2の制御信号Sc2が出力されることにな
る。
【0055】中心周波数制御回路22は、制御信号生成
回路21からの第2の制御信号Sc2の入力に基づい
て、クロック生成回路11の現在の中心周波数に所定周
波数を減算した周波数をクロック生成回路11の中心周
波数とする。これにより、クロック生成回路11から出
力されるクロック信号Pcは、中心周波数制御回路22
から出力される演算電圧信号VE のレベルに応じた周波
数を中心として位相差検出回路からの位相差信号VE
レベルに応じた周波数のクロック信号Pcとなる。
【0056】つまり、入力信号Scvの入力タイミング
が急激に遅くなったとしても、中心周波数制御回路22
からの演算電圧信号Vcの入力によって、クロック生成
回路11の中心周波数が、上記入力タイミングの速さに
応じた周波数となり、このクロック生成回路11から
は、上記入力タイミングの速さに応じた中心周波数を中
心としたクロック信号Pcが生成されて出力されること
になる。
【0057】その結果、クロック生成回路11から出力
されるクロック信号Pcも入力信号Svの入力タイミン
グに追従して遅くなり、入力信号Svは、その入力タイ
ミングに同期してデジタル変換されることになる。そし
て、このデジタル変換後の入力データDvは、その入力
信号Svの入力タイミングに同期して良好にメモリ3に
書き込まれることになる。
【0058】また、上記構成において、制御信号生成回
路21からの第1〜第3の制御信号Sc1〜Sc3が入
力され、これら制御信号Sc1〜Sc3のうち、第1及
び第2の制御信号Sc1及びSc2の入力時に、上記同
期信号処理を行なわないための選択回路54を、中心周
波数制御回路22に代えて挿入接続した場合において
は、まず、入力信号Svの入力タイミングが急激に速く
なって、位相差信号VEのレベルが例えば第1のしきい
値レベルV1以上になった場合、制御信号生成回路21
から第1の制御信号Sc1が出力されることになる。こ
のとき、選択回路54は、制御信号生成回路21から第
1の制御信号Sc1が入力されることから、入力信号S
vに対する同期信号処理を行なわないようにする。具体
的には、上記例で説明すると、クロック生成回路11か
らのクロック信号Pcに基づく入力信号Svのデジタル
変換及びメモリ3への書込みを行なわずにそのまま後段
の回路系に送る。
【0059】入力信号Svの入力タイミングが急激に遅
くなった場合も同様で、位相差信号VE のレベルが例え
ば第2のしきい値レベルV2以下になった場合、制御信
号生成回路から第2の制御信号が出力されることになる
ため、選択回路54は、上記と同様に、入力信号Svに
対する同期信号処理を行なわないようにする。具体的に
は、クロック生成回路11からのクロック信号Pcに基
づく入力信号Svのデジタル変換及びメモリ3への書込
みを行なわずにそのまま後段の回路系に送る。
【0060】一方、入力信号Svの入力タイミングの速
度変化がそれほどではなく、位相差信号VE のレベルが
第1のしきい値レベルV1未満で、かつ第2のしきい値
レベルV2よりも大きい場合、制御信号生成回路21か
ら第3の制御信号Sc3が出力されることになる。この
とき、選択回路54は、制御信号生成回路21から第3
の制御信号Sc3が入力されることから、入力信号Sv
に対する同期信号処理を行なうようにする。具体的に
は、クロック生成回路11からのクロック信号Pcに基
づく入力信号Svのデジタル変換及びメモリ3への書込
みを行なう。
【0061】この場合、入力信号Svの入力タイミング
が急激に変化した場合に生じるデジタル変換の不具合、
例えばデジタル変換のタイミングが入力信号Svの入力
タイミングに追従できずに不正確なデジタルデータを作
成するという不具合や、デジタル変換後のデータDvの
メモリ3への書込み時における不具合、即ちメモリ3へ
の書込みタイミングが入力信号Svの入力タイミングに
追従できずに正確な書込み動作が行うことができないと
いう不具合等を回避することができる。
【0062】そして、本発明において、上記入力信号S
vを映像信号とし、参照信号Shを映像信号Sv中の水
平同期信号とした場合、まず、制御信号生成回路21か
らの第1〜第3の制御信号Sc1〜Sc3に基づいてク
ロック生成回路11の中心周波数を制御する中心周波数
制御回路22を設けた場合においては、クロック信号P
cと映像信号Svの水平同期信号Shとの位相差に応じ
て、クロック信号Pcの中心周波数が変化するため、位
相差検出回路における検出幅を強制的に広げることな
く、例えば位相差信号VE を得るために用いられる傾斜
波aの傾斜をゆるやかにしてその出力幅を強制的に広げ
るという処理をすることなく、クロック信号Pcの周波
数を映像信号Svの水平同期信号Shの周波数に追従さ
せる(即ちロックさせる)ための周波数域を広げること
が可能になり、傾斜波aの傾斜をゆるやかにしてその出
力幅を強制的に広げることによる諸弊害、例えば位相系
のロックがあまくなって、位相ジッタを大きくするとい
う問題を回避することができる。
【0063】その結果、位相ロックを安定維持させた状
態で、例えばVTR等における可変速再生を安定に行な
うことができることになる。
【0064】次に、上記中心周波数制御回路22の代わ
りに、選択回路54を設けた場合においては、例えばV
TR等の可変速再生を示す指示信号の供給系を設けるこ
となく、安定なロック域を越えたクロック周波数のずれ
を自動的に検出することができることになる。その結
果、例えばVTR等のTBC(タイムベースコレクタ)
への映像信号の供給・非供給を選択的に行なうことが可
能となり、不正確なメモリへの書込み動作に基づくモニ
タ画面への画像表示の品位を劣化させるという不都合を
回避することができる。
【0065】
【実施例】以下、本発明に係る自動周波数制御回路を例
えば磁気テープに映像信号をヘリカルスキャン方式で記
録再生するVTRに搭載されるTBC(タイムベースコ
レクタ)の一部、特にクロック生成に適用した2つの実
施例(以下、単に第1実施例に係るAFC回路及び第2
実施例に係るAFC回路と記す)を図1〜図7を参照し
ながら説明する。
【0066】まず、第1実施例に係るAFC回路が適用
されるTBCは、図1に示すように、入力端子φinに
供給されたアナログの映像信号Svを、第1実施例に係
るAFC回路1からのクロック信号に基づく書込みタイ
ミング信号Stwに基づいてデジタル変換を行なって、
データバスに映像データDvとして出力するA/D変換
器2と、データバスを通して供給される映像データDv
が第1実施例に係るAFC回路1からの上記書込みタイ
ミング信号Stwに基づいて書き込まれるメモリ3と、
一定の読出しタイミング信号Strを生成するリードク
ロック生成回路4と、このリードクロック生成回路4か
らの読出しタイミング信号Strに基づいてメモリ3か
ら読み出され、データバスを介して送られてくる映像デ
ータDvをアナログの映像信号Svに変換するD/A変
換器5とを有して構成されている。このD/A変換器5
にてアナログ変換された映像信号Svは、出力端子φo
utより取り出される。
【0067】上記第1実施例に係るAFC回路1は、図
2に示すように、初期段階において、ある一定周波数f
0 のクロックパルスを有するクロック信号Pcを生成
し、出力するクロック生成回路11と、このクロック生
成回路11からのクロック信号Pcのクロックパルスを
計数して傾斜波を生成するためのウィンドウパルスPw
を生成するクロックカウンタ12と、このクロックカウ
ンタ12からのウィンドウパルスPwに基づいて傾斜波
を有する傾斜波信号Ssを生成する傾斜波生成回路13
と、この傾斜波生成回路13からの傾斜波信号Ssを映
像信号Svの水平同期信号Shに同期したサンプリング
パルスPSHに基づいてサンプリングしてクロック信号P
cと水平同期信号Shとの位相ずれを電圧信号(以下、
単にエラー電圧信号と記す)VE として出力するサンプ
リング・ホールド回路(以下、単にS/H回路と記す)
14とを有する。
【0068】上記クロック生成回路11は、初期状態に
おいては、予め設定された基準電圧に対応した周波数f
0 を有するクロック信号Pcを生成、出力し、その周波
数f 0 を中心として入力端子に供給される電位変化に応
じた周波数を有するクロック信号Pcを生成して出力す
るように構成されている。ここで、上記基準電圧は、例
えば可変の電圧源からの電圧、あるいは後述するエラー
レベル検出回路21からの初期電圧である。また、上記
入力端子に供給される電位変化は、上記S/H回路14
からのエラー電圧信号VE である。この実施例において
は、説明を簡単にするために、上記基準電圧を後述する
エラーレベル検出回路21からの初期電圧として説明を
行なう。
【0069】具体的にこのクロック生成回路11の一例
を説明すると、このクロック生成回路11は、2つの制
御用入力端子φ1及びφ2を有する電圧−周波数(V−
F)変換回路の構成となっている。通常は、一方の制御
用入力端子φ1に供給された電圧信号のレベルに応じた
周波数を有する矩形波信号を生成して出力する。そし
て、この周波数を中心として他方の制御用入力端子φ2
に供給された電圧信号のレベルに応じた周波数を有する
矩形波信号を生成して出力するようになっている。この
矩形波信号がクロック信号Pcとなる。
【0070】上記一方の制御用入力端子φ1には、後述
する中心周波数制御回路22からの電圧信号Vcが入力
され、他方の制御用入力端子φ2には、上記S/H回路
14からのエラー電圧信号VE が入力されるように配線
接続されている。
【0071】上記サンプリングパルスPSHの供給系は、
入力端子φ3に供給された映像信号Svから水平同期信
号Shを分離する同期分離回路15と、この同期分離回
路15からの水平同期信号Shに基づいて、所定の信号
レベルとパルス幅を有するサンプリングパルスPSHを生
成するサンプリングパルス生成回路16とを有して構成
されている。このサンプリングパルス生成回路16から
のサンプリングパルスPSHは、上述したように、S/H
回路14に供給されるように配線接続されている。
【0072】ここまでの回路構成における信号処理動作
を以下簡単に説明すると、まず、クロック生成回路11
は、初期段階において、予め設定されている基準電圧に
対応する周波数f0 のクロック信号Pcを生成して出力
する。クロックカウンタ12は、クロック生成回路11
からのクロック信号Pc、特に、そのクロックパルスを
計数してその数に見合ったパルス幅のウィンドウパルス
Pwを生成し出力する。
【0073】具体的には、図8に示すように、このクロ
ックカウンタ11が例えばN個のクロックパルスを計数
する回路である場合、計数値=0のとき及び計数値=N
のときに立ち上がり、計数値=N/2のときに立ち下が
るパルス信号、即ちウィンドウパルスPwを生成する。
このクロックカウンタ12においては、ウィンドウパル
スPwの立ち上がり時刻が映像信号Svにおける水平同
期信号Shの出現時よりも時間的に前となるように、即
ちバックポーチ部分にくるように設定されている。な
お、このクロックカウンタ12は、クロックパルスをN
個計数した段階で計数値を0にリセットするようになっ
ている。
【0074】傾斜波生成回路13は、上記ウィンドウパ
ルスPwと逆相のパルス信号を発生し、このパルス信号
をウィンドウパルスPwの立ち上がりに基づいて波形整
形することにより傾斜波信号Ssを生成する。具体的に
は、ウィンドウパルスPwの立ち上がりと同時に、高レ
ベル状態から低レベルに向かって傾斜が開始され、その
低レベル下限が水平同期信号Shの後の時刻、即ちフロ
ントポーチ部分にくるような下り傾斜波aを含む傾斜波
信号Ssを生成する。
【0075】そして、後段のS/H回路14において、
水平同期信号Shに同期したサンプリングパルスPSH
基づいて、上記傾斜波生成回路13からの傾斜波信号S
sの特にその傾斜波部分aをサンプリング・ホールドす
る。このS/H回路14でのサンプリング・ホールド動
作によって、水平同期信号Shに対応した時刻での傾斜
波部分aのレベルを抽出する。この抽出された傾斜波部
分aのレベルがエラー電圧信号VE として上記クロック
生成回路11に供給されることになる。
【0076】クロック生成回路11は、初期段階の周波
数f0 を中心として上記S/H回路14からのエラー電
圧信号VE の信号レベルに応じた周波数を有するクロッ
ク信号Pcにして出力する。
【0077】そして、この第1実施例に係るAFC回路
1においては、上記回路群のほかに、S/H回路14か
らのエラー電圧信号VE の信号レベルと2つのしきい値
レベル(第1及び第2のしきい値レベルV1及びV2)
とをそれぞれ比較し、上記エラー電圧信号VE の信号レ
ベルがどのレベルであるかを3つの態様の信号(第1〜
第3の制御信号S1〜S3)に変換して出力するエラー
レベル検出回路21と、クロック生成回路11における
クロック信号Pcの現在の中心周波数を、上記エラーレ
ベル検出回路21からの第1〜第3の制御信号S1〜S
3に基づいて変化させる中心周波数制御回路22を有し
て構成されている。
【0078】第1のしきい値レベルV1は、図3の挿入
図に示すように、傾斜波信号Ssにおける最大レベルV
H の例えば15%減のレベルに設定され、第2のしきい
値レベルV2は、傾斜波信号における最小レベルVL
例えば15%増のレベルに設定されている。
【0079】上記エラーレベル検出回路21は、例えば
図3に示すように、積分回路31と、2つの比較回路
(第1及び第2の比較回路32a及び32b)を有して
構成されている。積分回路は、例えば簡単なコンデンサ
と抵抗によるCR積分回路にて構成することができ、そ
の入力端子φ4に供給されたエラー電圧信号(S/H回
路14にてサンプリング・ホールドされた傾斜波部分a
のレベル)VE をそのCR時定数によって映像信号Sv
の1水平走査期間にわたって平均化するようになってい
る。
【0080】第1の比較回路32aは、−端子に上記積
分回路31からのエラー電圧信号V E が供給され、+端
子に第1のしきい値レベル(電圧)V1が印加されて、
これらエラー電圧信号VE の信号レベルと第1のしきい
値レベルV1とを比較し、その比較結果を第1の比較信
号S1として出力する。この第1の比較回路32aにお
いては、エラー電圧信号VE の信号レベルが第1のしき
い値レベルV1以上の場合、+側飽和出力電圧(+Eo
s)が出力され、エラー電圧信号VE の信号レベルが第
1のしきい値レベルV1未満の場合、−側飽和出力電圧
(−Eos)が出力される。
【0081】第2の比較回路32bは、+端子に上記積
分回路31からのエラー電圧信号V E が供給され、−端
子に第2のしきい値レベル(電圧)V2が印加されて、
これらエラー電圧信号VE の信号レベルと第2のしきい
値レベルV2とを比較し、その比較結果を第2の比較信
号S2として出力する。この第2の比較回路32bにお
いては、エラー電圧信号VE の信号レベルが第2のしき
い値レベルV2以下の場合、+側飽和出力電圧(+Eo
s)が出力され、エラー電圧信号VE の信号レベルが第
2のしきい値レベルV2より大きい場合、−側飽和出力
電圧(−Eos)が出力される。
【0082】上記第1及び第2のしきい値レベルV1及
びV2は、電源と接地間に直列に接続された複数の抵抗
による電源電圧Vddの抵抗分圧によって作られてい
る。図示の例では、電源と接地間に3つの抵抗R1,R
2及びR3が直列に接続されて、抵抗R1とR2との中
点電位(R2+R3)/(R1+R2+R3)が第1の
しきい値レベルV1として取り出され、抵抗R2とR3
との中点電位(R2)/(R1+R2+R3)が第2の
しきい値レベルV2として取り出されるようになってい
る。
【0083】次に、中心周波数制御回路22は、図4に
示すように、制御回路33、演算回路34及びレジスタ
35を有して構成されている。制御回路33は、2つの
入力端子φ5及びφ6に供給される上記エラーレベル検
出回路21における各比較回路32a及び32bからの
第1及び第2の比較信号S1及びS2のそれぞれの信号
レベルに応じて演算回路34に第1の指令(加算を示す
指令)Sd1、第2の指令(減算を示す指令)Sd2を
与え、また、レジスタ35内に格納されている電圧値を
演算回路34側に読み出すタイミング信号Stを出力す
る回路である。
【0084】演算回路34は、制御回路33から第1の
指令Sd1が与えられた場合、レジスタ35から読み出
された電圧値に演算回路34が保持している所定の電圧
値を加算してその出力端子φ7から電圧信号Vcとして
出力し、反対に制御回路33から第2の指令Sd2が与
えられた場合、レジスタ35から読み出された電圧値に
演算回路34が保持している所定の電圧値を減算してそ
の出力端子φ7から電圧信号Vcとして出力する。
【0085】また、上記制御回路33は、上記第1及び
第2の指令Sd1及びSd2のほかに、演算回路34に
対して何も演算しないことを示す第3の指令Sd3を出
力する。演算回路34は、制御回路33からこの第3の
指令S3が与えられた場合、レジスタ35から読み出さ
れた電圧値をそのまま電圧信号Vcとして出力する。
【0086】上記演算回路34から出力される電圧信号
Vcは、クロック生成回路11の中心周波数を制御する
ための制御用入力端子φ1に供給される。
【0087】次に、上記第1実施例に係るAFC回路1
の信号処理動作、特にエラーレベル検出回路21及び中
心周波数制御回路22を主体にして図5も参照しながら
説明する。
【0088】この第1実施例に係るAFC回路1は、ま
ず、S/H回路14から取り出されたエラー電圧信号V
E がクロック生成回路11及びエラーレベル検出回路2
1に供給される。エラーレベル検出回路21に供給され
た上記エラー電圧信号VE は、入力段の積分回路31に
て平均化されて1水平走査期間中、そのサンプリングレ
ベルが変化しないほぼ直流化された電圧信号となる。
【0089】この直流化されたエラー電圧信号VE は、
第1の比較回路32aにおける−端子と、第2の比較回
路32bにおける+端子にそれぞれ入力される。このと
き、例えばVTRの再生動作が通常モードの場合、映像
信号Svにおける水平同期信号Shとクロック信号Pc
との位相ずれはそれほど大きくないため、上記エラー電
圧信号VE の信号レベルは、第1のしきい値レベルV1
と第2のしきい値レベルV2の間に位置することにな
る。この場合、第1及び第2の比較回路32a及び32
bからは共に、−側飽和出力電圧(−Eos)が出力さ
れる。即ち、第1及び第2の比較回路32a及び32b
からは、それぞれ低レベルの第1の比較信号S1と低レ
ベルの第2の比較信号S2が出力され、これら低レベル
信号S1及び低レベル信号S2の組合せにより第3の制
御信号Sc3が形成されて、次段の中心周波数制御回路
22に供給される。
【0090】中心周波数制御回路22に第3の制御信号
Sc3が入力された場合、制御回路33から演算回路3
4に第3の指令Sd3が供給され、レジスタ35に格納
されている現在の中心周波数に応じた電圧値が演算回路
34を通してそのまま電圧信号Vcとしてクロック生成
回路11の一方の制御用入力端子φ1に供給される。
【0091】クロック生成回路11は、一方の制御用入
力端子φ1に、現在の中心周波数f 0 に応じた信号レベ
ルを有する電圧信号Vcが供給されることから、図5の
区間に示すように、現在の中心周波数f0 を中心とし
て、他方の制御用入力端子φ2に供給されたエラー電圧
信号VE の信号レベルに応じた周波数{(f0 −△f)
〜f0 〜(f0 +△f)}のクロック信号Pcを出力す
る。
【0092】次に、例えばVTRの再生動作が通常モー
ドから可変速モード、例えば高速モードに切換えられた
場合、映像信号Scにおける水平同期信号Shとクロッ
ク信号Pcとの位相ずれが大きくなり、水平同期信号S
hはクロック信号Pcに対して位相進みの状態となる。
図8の例では、水平同期信号が左方向に進むことにな
る。このとき、上記エラー電圧信号VE の信号レベル
は、第1のしきい値レベルV1に向かって上昇すること
になり、クロック生成回路11から出力されるクロック
信号Pcのクロック周波数は、エラー電圧信号VE の信
号レベルの増加に従って、周波数(f0 +△f)に向か
って高くなる。
【0093】そして、エラー電圧信号VE の信号レベル
が第1のしきい値レベルV1以上になった場合、第1の
比較回路32aからは+側飽和出力電圧(+Eos)が
出力され、第2の比較回路32bからは−側飽和出力電
圧(−Eos)が出力される。即ち、第1及び第2の比
較回路32a及び32bから、それぞれ高レベル及び低
レベルの比較信号S1及びS2が出力される。これら高
レベル信号S1及び低レベル信号S2の組合せにより第
1の制御信号Sc1が形成され、次段の中心周波数制御
回路22に供給される。
【0094】中心周波数制御回路22に第1の制御信号
Sc1が入力された場合、制御回路33から演算回路3
4に第1の指令Sd1が供給され、レジスタ35に格納
されている現在の中心周波数に応じた電圧値が演算回路
34において所定の電圧値と加算されて、その加算電圧
値が電圧信号Vcとしてクロック生成回路11の一方の
制御用入力端子φ1に供給される。このとき、上記加算
電圧値が現在の中心周波数に応じた電圧値としてレジス
タ35に格納される。
【0095】クロック生成回路11は、一方の制御用入
力端子φ1に、現在の中心周波数f 0 に所定の周波数が
加算された周波数f1に応じた信号レベルを有する電圧
信号Vcが供給されることから、図5の区間に示すよ
うに、その加算された周波数f1を中心として、周波数
域{(f1−△f)〜f1〜(f1+△f)}のうち、
他方の制御用入力端子φ2に供給されたエラー電圧信号
E の信号レベルに応じた周波数のクロック信号Pcを
出力する。
【0096】この段階からは、周波数域{(f1−△
f)〜f1〜(f1+△f)}に基づいて水平同期信号
Shとクロック信号Pcとの位相ずれが検出されること
になる。つまり、傾斜波aの最大レベルVH が周波数
(f1+△f)に対応し、その最小レベルVL が周波数
(f1−△f)に対応することになる。
【0097】上記例では、水平同期信号Shが徐々に進
む例を示したが、急激に水平同期信号Shが進んだ場合
も十分対応させることができる。つまり、現在の中心周
波数が通常モードに対応する周波数f0 に設定されてい
る場合において、その後の可変速モードへの切換えによ
って、水平同期信号Shが急激に進んだ場合、エラー電
圧信号VE の信号レベルが一度に第1のしきい値レベル
V1以上になるため、エラーレベル検出回路21から
は、第1の制御信号Sc1が出力されることになり、次
の水平走査期間以降、クロック生成回路11での中心周
波数が上記周波数f1に設定されることになる。そし
て、周波数域{(f1−△f)〜f1〜(f1+△
f)}のうち、他方の制御用入力端子φ2に供給された
エラー電圧信号V E の信号レベルに応じた周波数のクロ
ック信号Pcが出力されることになる。
【0098】この状態から、更にエラー電圧信号VE
信号レベルが第1のしきい値レベルV1以上になった場
合は、上記と同様に信号処理が行なわれ、周波数f1に
所定の周波数が加算されて得られた周波数を中心とし
て、他方の制御用入力端子φ2に供給されたエラー電圧
信号VE の信号レベルに応じた周波数のクロック信号P
cが出力されることになる。
【0099】次に、例えばVTRの再生動作が通常モー
ドから可変速モード、例えば低速モードに切換えられた
場合、映像信号Scにおける水平同期信号Shとクロッ
ク信号Pcとの位相ずれが大きくなり、水平同期信号S
hはクロック信号Pcに対して位相遅れの状態となる。
図8の例では、水平同期信号Shが右方向に遅れること
になる。このとき、上記エラー電圧信号VE の信号レベ
ルは、第2のしきい値レベルV2に向かって降下するこ
とになり、クロック生成回路11から出力されるクロッ
ク信号Pcのクロック周波数は、エラー電圧信号VE
信号レベルの減少に従って、周波数(f0 −△f)に向
かって低くなる。
【0100】そして、エラー電圧信号VE の信号レベル
が第2のしきい値レベルV2以下になった場合、第1の
比較回路32aからは−側飽和出力電圧(−Eos)が
出力され、第2の比較回路32bからは+側飽和出力電
圧(+Eos)が出力される。即ち、第1及び第2の比
較回路32a及び32bから、それぞれ低レベル及び高
レベルの比較信号S1及びS2が出力される。これら低
レベル信号S1及び高レベル信号S2の組合せにより第
2の制御信号Sc2が形成され、次段の中心周波数制御
回路22に供給される。
【0101】中心周波数制御回路22に第2の制御信号
Sc2が入力された場合、制御回路33から演算回路3
4に第2の指令Sd2が供給され、レジスタ35に格納
されている現在の中心周波数に応じた電圧値が演算回路
34において所定の電圧値と減算されて、その減算電圧
値が電圧信号Vcとしてクロック生成回路11の一方の
制御用入力端子φ1に供給される。このとき、上記減算
電圧値が現在の中心周波数に応じた電圧値としてレジス
タ35に格納される。
【0102】クロック生成回路11は、一方の制御用入
力端子φ1に現在の中心周波数に所定の周波数が減算さ
れた周波数に応じた信号レベルを有する電圧信号Vcが
供給されることから、図5の区間に示すように、その
減算された周波数f2を中心として、周波数域{(f2
−△f)〜f2〜(f2+△f)}のうち、他方の制御
用入力端子φ2に供給されたエラー電圧信号VE の信号
レベルに応じた周波数のクロック信号Pcを出力する。
【0103】この段階からは、周波数域{(f2−△
f)〜f2〜(f2+△f)}に基づいて水平同期信号
Shとクロック信号Pcとの位相ずれが検出されること
になる。つまり、傾斜波aの最大レベルVH が周波数
(f2+△f)に対応し、その最小レベルVL が周波数
(f2−△f)に対応することになる。
【0104】上記例では、水平同期信号Shが徐々に遅
れる例を示したが、急激に水平同期信号Shが遅れた場
合も十分対応させることができる。つまり、現在の中心
周波数が通常モードに対応する周波数f0 に設定されて
いる場合において、その後の可変速モードへの切換えに
よって、水平同期信号Shが急激に遅れた場合、エラー
電圧信号VE の信号レベルが一度に第2のしきい値レベ
ルV2以下になるため、エラーレベル検出回路21から
は、第2の制御信号Sc2が出力されることになり、次
の水平走査期間以降、クロック生成回路11での中心周
波数が上記周波数f2に設定されることになる。そし
て、周波数域{(f2−△f)〜f2〜(f2+△
f)}のうち、他方の制御用入力端子φ2に供給された
エラー電圧信号VE の信号レベルに応じた周波数のクロ
ック信号Pcが出力されることになる。
【0105】この状態から、更にエラー電圧信号VE
信号レベルが第2のしきい値レベルV2以下になった場
合は、上記と同様に信号処理が行なわれ、周波数f2に
所定の周波数が減算されて得られた周波数を中心とし
て、他方の制御用入力端子φ2に供給されたエラー電圧
信号VE の信号レベルに応じた周波数のクロック信号P
cが出力されることになる。
【0106】このように、第1実施例に係るAFC回路
1においては、クロック信号Pcと映像信号Scの水平
同期信号Shとの位相差に応じて、クロック信号Pcの
中心周波数が変化するため、エラー電圧信号VE を得る
ために用いられる傾斜波aの傾斜をゆるやかにしてその
出力幅を強制的に広げるという処理をすることなく、ク
ロック信号Pcの周波数を水平同期信号Shの周波数に
追従させる(即ちロックさせる)ための周波数域を広げ
ることが可能になり、傾斜波aの傾斜をゆるやかにして
その出力幅を強制的に広げることによる諸弊害、例えば
位相系のロックがあまくなって、位相ジッタを大きくす
るという問題を回避することができる。
【0107】その結果、位相ロックを安定維持させた状
態で、例えばVTR等における可変速再生を安定に行な
うことができることになる。
【0108】次に、第2実施例に係るAFC回路のAF
C回路が適用されるTBCについて図6を参照しながら
説明する。なお、図1と対応するものについては同符号
を記し、その重複説明を省略する。
【0109】この第2実施例に係るAFC回路が適用さ
れるTBCは、図6に示すように、図1で示す第1実施
例に係るAFC回路1が適用されるTBCとほぼ同じ構
成を有する。
【0110】そして、この第2実施例に係るAFC回路
51は、上記第1実施例に係るAFC回路1とほぼ同じ
構成を有するが、エラーレベル検出回路21の後段に、
上記中心周波数制御回路22の代わりに2つのスイッチ
ング回路(第1及び第2のスイッチング回路52及び5
3)からなる選択回路54が接続されて構成されている
点で異なる。なお、図示の例で、AFC回路本体55
は、図2で示すクロック生成回路11,クロックカウン
タ12,傾斜波生成回路13,S/H回路14,同期分
離回路15及びサンプリングパルス生成回路16を含む
回路構成となっている。
【0111】第1のスイッチング回路52は、TBCの
入力端子φinに接続された第1の固定接点52aと、
GNDに接続された第2の固定接点52bと、出力側に
設置され、かつ第2のスイッチング回路53の第1の固
定接点53aに接続された可動接点53cとから構成さ
れている。第2のスイッチング回路53は、上記第1の
スイッチング回路52における可動接点62cに接続さ
れた第1の固定接点53aと、D/A変換器5の出力側
に接続された第2の固定接点53bと、TBCの出力端
子φoutに接続された可動接点53cとから構成され
ている。これら第1及び第2のスイッチング回路52及
び53は、通常、nチャネル形MOSFET等を含むア
ナログスイッチにて構成される。
【0112】これら第1及び第2のスイッチング回路5
2及び53は、第2実施例に係るAFC回路51におけ
るエラーレベル検出回路22からの切換え信号Scの信
号レベルによって各可動接点52c及び53cがそれぞ
れ第1の固定接点52a及び53a側あるいは第2の固
定接点52b及び53b側に切り換わるように構成され
ている。
【0113】ここで、この第2実施例に係るAFC回路
51について説明する。このAFC回路51は、図1で
示す第1実施例に係るAFC回路1とほぼ同じ構成を有
するが、図7に示すように、エラーレベル検出回路21
の出力段に、第1及び第2のスイッチング回路52及び
53に対して切換え信号Scを出力する2入力OR回路
56が接続されている点で異なる。
【0114】このOR回路56は、2つの入力端子に、
それぞれ第1及び第2の比較回路32a及び32bから
の第1及び第2の比較信号S1及びS2が入力されるよ
うになっており、上記第1及び第2の比較信号S1及び
S2のいずれかが高レベルのとき、高レベルの切換え信
号Scを出力し、第1及び第2の比較信号S1及びS2
が共に低レベルのとき、低レベルの切換え信号Scを出
力する。
【0115】そして、上記OR回路56から出力される
切換え信号Scが高レベルのとき、第1及び第2のスイ
ッチング回路52及び53における各可動接点52c及
び53cがそれぞれ第1の固定接点52a及び53aと
電気的に接続されることから、TBCの入力端子φin
に供給された映像信号Svは、第1及び第2のスイッチ
ング回路52及び53を通して直接TBCの出力端子φ
outに送られることになる。即ち、バイパス動作が行
なわれることになる。
【0116】反対に、上記OR回路56から出力される
切換え信号Scが低レベルのとき、第1及び第2のスイ
ッチング回路52及び53における各可動接点52c及
び53cがそれぞれ第2の固定接点52b及び53bと
電気的に接続されることから、TBCの入力端子φin
に供給された映像信号Scは、A/D変換器2にて一旦
デジタルの映像データDvに変換されてメモリ3に書き
込まれた後、該メモリ3から読み出されて後段のD/A
変換器5にてアナログの映像信号Svに変換され、更に
第2のスイッチング回路53を通してTBCの出力端子
φoutから取り出されることになる。即ち、映像信号
に対してTBCによるミュート動作が行なわれることに
なる。
【0117】具体的に、入力端子φinに供給される映
像信号Svの水平同期信号ShとAFC回路本体55に
おけるクロック生成回路11から出力されるクロック信
号Pcとの位相ずれと関連させて、このTBCの動作を
説明する。
【0118】まず、通常モードの場合、映像信号におけ
る水平同期信号Shとクロック信号Pcとの位相ずれは
それほど大きくないため、上記エラー電圧信号VE の信
号レベルは、第1のしきい値レベルV1と第2のしきい
値レベルV2の間に位置することになる。この場合、第
1及び第2の比較回路32a及び32bからは共に、低
レベルの比較信号S1及びS2が出力され、OR回路5
6からは低レベルの切換え信号Scが出力される。
【0119】これにより、第1及び第2のスイッチング
回路52及び53は、それぞれ可動接点52c及び53
cが第2の固定接点52b及び53bに電気的に接続さ
れ、映像信号SvはTBCによるミュート動作がかけら
れることになる。具体的には、入力端子φinに供給さ
れた映像信号Svが、AFC回路本体55からのクロッ
ク信号Pcに基づくタイミング信号Stwに基づいて、
A/D変換器2にてデジタルの映像データDvに変換さ
れ、更に上記AFC回路本体55からのタイミング信号
Stwに基づいて上記映像データDvがメモリ3に書き
込まれることになる。その後、リードクロック生成回路
4からのタイミング信号Strに基づいてメモリ3から
映像データDvが読み出され、この読み出された映像デ
ータDvが、リードクロック生成回路4からの上記タイ
ミング信号Strに基づいて、D/A変換器5にてアナ
ログの映像信号Svに変換されて、後段の第2のスイッ
チング回路53を通してこのTBCの出力端子φout
より取り出されることになる。
【0120】次に、例えばVTRの再生動作が通常モー
ドから可変速モード、例えば高速モードに切換えられた
場合、映像信号Svにおける水平同期信号Shとクロッ
ク信号Pcとの位相ずれが大きくなり、水平同期信号S
hはクロック信号Pcに対して位相進みの状態となる。
このとき、上記エラー電圧信号VE の信号レベルは、第
1のしきい値レベルV1に向かって上昇することにな
る。
【0121】そして、上記エラー電圧信号VE の信号レ
ベルが第1のしきい値レベルV1以上になった段階で、
第1及び第2の比較回路32a及び32bからそれぞれ
高レベル及び低レベルの比較信号S1及びS2が出力さ
れ、OR回路56からは高レベルの切換え信号Scが出
力される。
【0122】これにより、第1及び第2のスイッチング
回路52及び53は、それぞれ可動接点52c及び53
cが第1の固定接点52a及び53aに電気的に接続さ
れ、映像信号SvはTBCによるミュート動作はかけら
れずに、直接第1及び第2のスイッチング回路52及び
53を通してこのTBCの出力端子φoutより取り出
されることになる。
【0123】次に、例えばVTRの再生動作が通常モー
ドから可変速モード、例えば低速モードに切換えられた
場合、映像信号Svにおける水平同期信号Shとクロッ
ク信号Pcとの位相ずれが大きくなり、水平同期信号S
hはクロック信号Pcに対して位相遅れの状態となる。
このとき、上記エラー電圧信号VE の信号レベルは、第
2のしきい値レベルV2に向かって降下することにな
る。
【0124】そして、エラー電圧信号VE の信号レベル
が第2のしきい値レベルV2以下になった段階で、第1
及び第2の比較回路32a及び32bからそれぞれ低レ
ベル及び高レベルの比較信号S1及びS2が出力され、
OR回路56からは高レベルの切換え信号Scが出力さ
れる。
【0125】これにより、第1及び第2のスイッチング
回路52及び53は、それぞれ可動接点52c及び53
cが第1の固定接点52a及び53aに電気的に接続さ
れ、映像信号SvはTBCによるミュート動作はかけら
れずに、直接第1及び第2のスイッチング回路52及び
53を通してこのTBCの出力端子φoutより取り出
されることになる。
【0126】このように、上記第2実施例に係るAFC
回路51においては、映像信号Svの水平同期信号Sh
とAFC回路本体55におけるクロック信号Pcとの位
相ずれが大きくなって、エラー電圧信号VE の信号レベ
ルが第1のしきい値レベルV1以上、あるいは第2のし
きい値レベルV2以下になったとき、映像信号Svに対
してTBCによるミュート動作を行なわずに、直接出力
端子φoutにバイパスするようにしている。
【0127】これは、エラー電圧信号VE の信号レベル
が第1のしきい値レベルV1以上、あるいは第2のしき
い値レベルV2以下になった場合、上記位相ずれが、A
FC回路51がクロック信号Pcを水平同期信号Shに
追従させることができる周波数域、即ちロックできる周
波数域を越えることになる。この場合、いままで通り映
像信号Svに対してミュート動作を行なうと、映像デー
タDvのメモリ3に対する正確な書込み動作が行なわれ
なくなり、その結果、TBCから出力される映像信号S
vを再生した場合に、その画像が不安定なものとなって
しまう。
【0128】従って、この第2実施例においては、上記
位相ずれが、AFC回路51がロックできる周波数域を
越える前、あるいはその直前に、選択回路54の第1及
び第2のスイッチング回路52及び53にて映像信号S
vの供給ラインを切り換えて、TBCの入力端子φin
に供給された映像信号SvをそのままTBCの出力端子
φoutから取り出すようにする。
【0129】このようにすれば、上記位相ずれが、AF
C回路51においてロックできる周波数域を越えた場合
に生じる再生画像の不安定化を事前に回避することがで
き、VTRの可変速再生での再生画像の品位の劣化を防
止することができる。
【0130】従って、例えばVTR等の可変速再生を示
す指示信号の供給系を設けることなく、安定なロック域
を越えたクロック周波数のずれを自動的に検出すること
ができることになる。その結果、例えばVTR等のTB
C(タイムベースコレクタ)への映像信号Svの供給・
非供給を選択的に行なうことが可能となり、不正確なメ
モリへの書込み動作に基づくモニタ画面への画像表示の
品位を劣化させるという不都合を回避することができ
る。
【0131】ところで、通常、このように追従すべき信
号(この場合、クロック信号)の周波数が激しく変化す
るのは、VTR等の可変速再生時であるが、可変速再生
にはモニタが水平同期を取れやすいように、通常再生と
ほぼ同じ周期の水平周期にロックをかけ、1フィールド
のライン数(水平走査線の本数)を増減させて制御する
Hロックサーチと、1フィールドのライン数を規定の数
に保ったままで水平周期を可変にするものとがある。
【0132】図6で示す構成のTBCにおいては、Hロ
ックサーチの場合、エラー電圧信号VE の信号レベルが
エラーレベル検出回路21における第1のしきい値レベ
ルV1と第2のしきい値レベルV2間に位置することに
なるため、モニタに再生される画像は、映像信号Svに
TBCによるミュート動作がかけられたものが表示され
ることになる。
【0133】一方、Hロックサーチを行なわないVTR
にこの第2実施例に係るAFC回路51が組み込まれた
TBCを搭載させた場合、可変速再生時に、クロック信
号Pcの追従ができなくなる直前において、エラーレベ
ル検出回路21から自動的に高レベルの切換え信号が出
力されることになり、モニタ上には、映像信号Svに対
してTBCによるミュート動作がかけられていない状態
の画像が表示されることになる。
【0134】この第2実施例に係るAFC回路51が組
み込まれたTBCは、VTRに内蔵されるタイプのもの
ではなく、それ自身単体で市場に供給され、VTRに例
えば外付けされるタイプのもの、つまり、接続される機
器が限定されず、外部機器の動作状態を検知することが
できないもの適用した場合に非常に有効となる。
【0135】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る自動周波数
制御回路によれば、入力信号の入力タイミングに応じて
同期信号処理を行なうためのクロック信号を生成するク
ロック生成回路と、所定の検出幅内で、上記クロック生
成回路からの上記クロック信号と、上記入力信号に含ま
れる参照信号との位相差を検出する位相差検出回路とを
有し、上記クロック生成回路が、上記位相差検出回路に
おける上記検出幅の中心に対応した周波数を中心周波数
として、上記位相差検出回路からの位相差信号のレベル
に応じた周波数のクロック信号を出力する自動周波数制
御回路において、上記位相差信号のレベルと第1及び第
2のしきい値レベルとを比較し、位相差信号レベルが第
1のしきい値レベル以上のとき、第1の制御信号を出力
し、位相差信号レベルが第2のしきい値レベル以下のと
き、第2の制御信号を出力し、上記位相差信号レベルが
上記第2のしきい値レベルより大きく、上記第1のしき
い値レベルより小さいとき、第3の制御信号を出力する
制御信号生成回路と、上記制御信号生成回路からの第1
の制御信号に基づいて、上記クロック生成回路の現在の
中心周波数に所定周波数を加算した周波数を該クロック
生成回路の中心周波数とし、上記制御信号生成回路から
の第2の制御信号に基づいて、上記クロック生成回路に
現在の中心周波数に所定周波数を減算した周波数を該ク
ロック生成回路の中心周波数とし、上記制御信号生成回
路からの第3の制御信号に基づいて、上記クロック生成
回路の現在の中心周波数をそのまま中心周波数とする中
心周波数制御回路とを設けるようにしたので、クロック
信号と参照信号との位相差に応じて、クロック信号の中
心周波数が変化するため、位相差検出回路における検出
幅を強制的に広げることなく、クロック信号の周波数を
参照信号の周波数に合わせる(即ちロックさせる)ため
の周波数域を広げることが可能になり、位相差検出回路
における検出幅を強制的に広げることによる諸弊害を回
避することができる。
【0136】また、本発明に係る自動周波数制御回路
は、上記構成において、上記位相差検出回路を、入力さ
れる上記クロック信号に基づいてウィンドウパルスを生
成するウィンドウパルス生成回路と、上記ウィンドウパ
ルス生成回路からの上記ウィンドウパルスに基づいて上
記検出幅を出力幅とする傾斜波を有する位相差検出用信
号を出力する傾斜波生成回路と、上記参照信号の入力時
における上記傾斜波のレベルを抽出し、上記位相差信号
として出力する信号抽出回路を設けるようにしたので、
クロック信号と参照信号との位相差に応じて、クロック
信号の中心周波数が変化するため、位相差信号を得るた
めに用いられる傾斜波の傾斜をゆるやかにしてその出力
幅を強制的に広げるという処理をすることなく、クロッ
ク信号の周波数を参照信号の周波数に合わせる(即ちロ
ックさせる)ための周波数域を広げることが可能にな
り、傾斜波の傾斜をゆるやかにしてその出力幅を強制的
に広げることによる諸弊害、例えば位相系のロックがあ
まくなって、位相ジッタを大きくするという問題を回避
することができる。
【0137】また、本発明に係る自動周波数制御回路
は、上記構成において、制御信号生成回路を、一方の入
力端子に供給される上記位相差信号のレベルと、他方の
入力端子に供給される上記第1のしきい値レベルとの比
較をとる第1の比較回路と、一方の入力端子に供給され
る上記位相差信号のレベルと、他方の入力端子に供給さ
れる上記第2のしきい値レベルとの比較をとる第2の比
較回路とを設け、そして、これら第1及び第2の比較回
路からの出力信号のレベルの組み合わせで、上記第1〜
第3の制御信号を構成するようにしたので、クロック信
号と参照信号との位相差に応じて、クロック信号の中心
周波数が変化するため、位相差検出回路における検出幅
を強制的に広げることなく、例えば位相差信号を得るた
めに用いられる傾斜波の傾斜をゆるやかにしてその出力
幅を強制的に広げるという処理をすることなく、クロッ
ク信号の周波数を参照信号の周波数に合わせる(即ちロ
ックさせる)ための周波数域を広げることが可能にな
り、傾斜波の傾斜をゆるやかにしてその出力幅を強制的
に広げることによる諸弊害、例えば位相系のロックがあ
まくなって、位相ジッタを大きくするという問題を回避
することができる。
【0138】また、本発明に係る自動周波数制御回路
は、上記構成において、中心周波数制御回路として、現
在の中心周波数に対応した電圧値を保持する保持回路
と、上記制御信号生成回路からの上記第1又は第2の制
御信号あるいは第3の制御信号の入力に応じて上記保持
回路からの電圧値に対し、所定の電位差を加算又は減算
あるいは零電位を加算して上記クロック生成回路におけ
る中心周波数を制御するための演算電圧信号として上記
クロック生成回路に供給する演算回路を設けるようにし
たので、クロック信号と参照信号との位相差に応じて、
クロック信号の中心周波数が変化することになるため、
位相差検出回路における検出幅を強制的に広げることな
く、例えば位相差信号を得るために用いられる傾斜波の
傾斜をゆるやかにしてその出力幅を強制的に広げるとい
う処理をすることなく、クロック信号の周波数を参照信
号の周波数に合わせる(即ちロックさせる)ための周波
数域を広げることが可能になり、傾斜波の傾斜をゆるや
かにしてその出力幅を強制的に広げることによる諸弊
害、例えば位相系のロックがあまくなって、位相ジッタ
を大きくするという問題を回避することができる。
【0139】また、本発明に係る自動周波数制御回路
は、上記構成において、入力信号の入力タイミングに応
じた同期信号処理として、該入力信号をデジタル変換す
る処理と、デジタル変換後の入力データをメモリに書き
込む処理に適用させるようにすたので、入力信号の入力
タイミングが急激に変化した場合、クロック生成回路の
中心周波数が、上記入力タイミングの変化に応じた周波
数となって、クロック生成回路から出力されるクロック
信号も入力信号の入力タイミングに追従して速くなる。
その結果、入力タイミングが急激に変化した入力信号
を、その入力タイミングに同期してデジタル変換できる
ことができ、また、デジタル変換後の入力データを、そ
の入力信号の入力タイミングに同期して良好にメモリに
書き込むことができる。
【0140】また、本発明に係る自動周波数制御回路
は、上記構成において、上記制御信号生成回路からの上
記第1〜第3の制御信号が入力され、これら制御信号の
うち、第1及び第2の制御信号の入力時に、上記同期信
号処理を行なわないための選択回路を、上記中心周波数
制御回路に代えて挿入接続するようにしたので、入力信
号の入力タイミングが急激に変化した場合に生じるデジ
タル変換の不具合、例えばデジタル変換のタイミングが
入力信号の入力タイミングに追従できずに不正確なデジ
タルデータを作成するという不具合や、デジタル変換後
のデータのメモリへの書込み時における不具合、即ちメ
モリへの書込みタイミングが入力信号の入力タイミング
に追従できずに正確な書込み動作が行うことができない
という不具合等を回避することができる。
【0141】また、本発明に係る自動周波数制御回路
は、上記構成において、上記入力信号を映像信号とし、
上記参照信号を上記映像信号中の水平同期信号としたの
で、制御信号生成回路からの第1〜第3の制御信号に基
づいてクロック生成回路の中心周波数を制御する中心周
波数制御回路を設けた場合において、位相差検出回路に
おける検出幅を強制的に広げることなく、例えば位相差
信号を得るために用いられる傾斜波の傾斜をゆるやかに
してその出力幅を強制的に広げるという処理をすること
なく、ロック域を広げることができ、位相ロックを安定
維持させた状態で、例えばVTR等における可変速再生
を安定に行なうことができる。
【0142】また、上記中心周波数制御回路の代わり
に、選択回路を設けた場合において、例えばVTR等の
可変速再生を示す指示信号の供給系を設けることなく、
安定なロック域を越えたクロック周波数のずれを自動的
に検出することができることになる。その結果、例えば
VTR等のTBC(タイムベースコレクタ)への映像信
号の供給・非供給を選択的に行なうことが可能となり、
不正確なメモリへの書込み動作に基づくモニタ画面への
画像表示の品位を劣化させるという不都合を回避するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動周波数制御回路を例えば磁気
テープに映像信号をヘリカルスキャン方式で記録再生す
るVTRに搭載されるTBC(タイムベースコレクタ)
の一部、特にクロック生成に適用した第1の実施例(以
下、単に第1実施例に係るAFC回路と記す)が組み込
まれるTBCの構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施例に係るAFC回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】第1実施例に係るAFC回路内に組み込まれる
エラーレベル検出回路の構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施例に係るAFC回路内に組み込まれる
中心周波数制御回路の構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施例に係るAFC回路でロック可能な周
波数域の変化を示す説明図である。
【図6】本発明に係る自動周波数制御回路を例えば磁気
テープに映像信号をヘリカルスキャン方式で記録再生す
るVTRに搭載されるTBC(タイムベースコレクタ)
の一部、特にクロック生成に適用した第2の実施例(以
下、単に第2実施例に係るAFC回路と記す)が組み込
まれるTBCの構成を示すブロック図である。
【図7】第2実施例に係るAFC回路内に組み込まれる
エラーレベル検出回路の構成を示すブロック図である。
【図8】AFC回路において、傾斜波を使用してクロッ
ク周波数の制御を行なう一般的な信号処理を示すタイミ
ングチャートである。
【図9】従来例に係るAFC回路でロック可能な周波数
域を示す説明図である。
【図10】傾斜波の傾きによる影響、特に位相ジッタへ
の影響を説明するために用いる波形図である。
【符号の説明】
1,51 AFC回路 2 A/D変換器 3 メモリ 4 リードクロック生成回路 5 D/A変換器 11 クロック生成回路 12 クロックカウンタ 13 傾斜波生成回路 14 S/H回路 15 同期分離回路 16 サンプリングパルス生成回路 21 エラーレベル検出回路 22 中心周波数制御回路 31 積分回路 32a及び32b 第1及び第2の比較回路 33 制御回路 34 演算回路 35 レジスタ 52及び53 第1及び第2のスイッチング回路 54 選択回路 55 AFC回路本体 56 OR回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧信号を周波数変換して、入力信号の
    入力タイミングに応じた同期信号処理を行なうためのク
    ロック周波数を有するクロック信号を生成するクロック
    生成回路と、 所定の検出幅内で、上記クロック生成回路からの上記ク
    ロック信号と、上記入力信号に含まれる参照信号との位
    相差を検出する位相差検出回路とを有し、 上記クロック生成回路が、上記位相差検出回路における
    上記検出幅の中心に対応した周波数を中心周波数とし
    て、上記位相差検出回路からの位相差信号のレベルに応
    じた周波数のクロック信号を出力する自動周波数制御回
    路において、 上記位相差信号のレベルと第1及び第2のしきい値レベ
    ルとを比較し、上記位相差信号のレベルが第1のしきい
    値レベル以上のとき、第1の制御信号を出力し、上記位
    相差信号のレベルが第2のしきい値レベル以下のとき、
    第2の制御信号を出力し、上記位相差信号のレベルが上
    記第2のしきい値レベルより大きく、上記第1のしきい
    値レベルより小さいとき、第3の制御信号を出力する制
    御信号生成回路と、 上記制御信号生成回路からの第1の制御信号に基づい
    て、上記クロック生成回路の現在の中心周波数に所定周
    波数を加算した周波数を該クロック生成回路の中心周波
    数とし、上記制御信号生成回路からの第2の制御信号に
    基づいて、上記クロック生成回路に現在の中心周波数に
    所定周波数を減算した周波数を該クロック生成回路の中
    心周波数とし、上記制御信号生成回路からの第3の制御
    信号に基づいて、上記クロック生成回路の現在の中心周
    波数をそのまま中心周波数とする中心周波数制御回路と
    を有することを特徴とする自動周波数制御回路。
  2. 【請求項2】 上記位相差検出回路は、入力される上記
    クロック信号に基づいてウィンドウパルスを生成するウ
    ィンドウパルス生成回路と、 上記ウィンドウパルス生成回路からの上記ウィンドウパ
    ルスに基づいて上記検出幅を出力幅とする傾斜波を有す
    る位相差検出用信号を出力する傾斜波生成回路と、 上記参照信号の入力時における上記傾斜波のレベルを抽
    出し、上記位相差信号として出力する信号抽出回路とを
    有して構成されていることを特徴とする請求項1記載の
    自動周波数制御回路。
  3. 【請求項3】 上記制御信号生成回路は、一方の入力端
    子に供給される上記位相差信号のレベルと、他方の入力
    端子に供給される上記第1のしきい値レベルとの比較を
    とる第1の比較回路と、一方の入力端子に供給される上
    記位相差信号のレベルと、他方の入力端子に供給される
    上記第2のしきい値レベルとの比較をとる第2の比較回
    路とを有し、これら第1及び第2の比較回路からの出力
    信号のレベルの組み合わせで、上記第1〜第3の制御信
    号が構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の
    自動周波数制御回路。
  4. 【請求項4】 上記中心周波数制御回路は、現在の中心
    周波数に対応した電圧値を保持する保持回路と、上記制
    御信号生成回路からの上記第1又は第2の制御信号ある
    いは第3の制御信号の入力に応じて上記保持回路からの
    電圧値に対し、所定電位を加算又は減算あるいは零電位
    を加算して上記クロック生成回路における中心周波数を
    制御するための演算電圧信号として上記クロック生成回
    路に供給する演算回路を有することを特徴とする請求項
    1〜3いずれか1項記載の自動周波数制御回路。
  5. 【請求項5】 上記入力信号の入力タイミングに応じた
    同期信号処理が、該入力信号をデジタル変換する処理
    と、デジタル変換後の入力データをメモリに書き込む処
    理であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記
    載の自動周波数制御回路。
  6. 【請求項6】 上記制御信号生成回路からの上記第1〜
    第3の制御信号が入力され、これら制御信号のうち、第
    1及び第2の制御信号の入力時に、上記同期信号処理を
    行なわないための選択回路が、上記中心周波数制御回路
    に代えて挿入接続されていることを特徴とする請求項1
    〜5いずれか1項記載の自動周波数制御回路。
  7. 【請求項7】 上記入力信号が映像信号であり、上記参
    照信号が水平同期信号であることを特徴とする請求項1
    〜6いずれか1項記載の自動周波数制御回路。
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