JPH0732159A - 抵抗溶接機の電極加圧方式と装置 - Google Patents

抵抗溶接機の電極加圧方式と装置

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JPH0732159A
JPH0732159A JP5195464A JP19546493A JPH0732159A JP H0732159 A JPH0732159 A JP H0732159A JP 5195464 A JP5195464 A JP 5195464A JP 19546493 A JP19546493 A JP 19546493A JP H0732159 A JPH0732159 A JP H0732159A
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良夫 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抵抗溶接機の電極加圧装置を目的に応じて電
動加圧式あるいはシリンダ加圧式に組み換え可能にし
た。 【構成】 被溶接物を電極間で加圧通電して接合する抵
抗溶接機の電極加圧装置において,電極の駆動軸が本体
ケーシングの前部に設けた軸受けを介して貫通し,その
貫通した駆動軸を収納する本体ケーシングの後部に,前
記駆動軸を往復直線運動に変換する駆動機構をユニット
化し,これを本体ケーシングに着脱可能に設けた。した
がって,モータ加圧以外,エア加圧にも組み換えでき,
共通部品の流用や加圧装置の標準化ができ,コスト低減
を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,抵抗溶接機の電極加圧
装置に関し,さらに詳しくは,スポット溶接ガンの加圧
方式を電動加圧か,あるいはシリンダ加圧かに部品交換
によって容易に対応し得るように電極加圧装置をユニッ
ト化したものである。
【0002】
【従来の技術】従来,抵抗溶接機の電極加圧装置に使用
される駆動源として,一般的には流体圧シリンダやモー
タによる加圧方式が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし,従来のスポッ
ト溶接ガンの加圧装置において,電動モータをどのよう
にガン本体に取付けるかがコンパクト化を実現するうえ
で一番重要視される問題である。また,エア加圧とのス
ムースな関係で移行できるかが標準化システムを実現す
るうえで大きな課題であった。
【0004】また,廻り止めをどのように配置するかに
ついてもなかなか良い具体的な対策がなかった。したが
って,従来の廻り止めは電極駆動軸が収納されたシリ
ンダケーシング外に配置されていたが,コンパクトに納
まらず,電極廻りの寸法を大きくし,被溶接物や相手治
具との干渉を招いていた。
【0005】また,軸同志の根元を連結していないの
で,オフセット加圧時,電極駆動軸にかかるモーメント
に対しての剛性を上げる効果が薄かった。
【0006】また,剛性を上げるには,電極駆動軸の
従来のシリンダ軸受け長を長くする必要があった。
【0007】ガンの組立部品は元来対称共通部品で組
み換えできることが望ましいが,外部に廻り止めが配置
されている構造では左右対称品になりにくく標準化が難
しい点があった。
【0008】そこで,本発明は,モータ加圧式とシリン
ダ加圧式とを電極の駆動軸を収納するケーシングの後部
カバーを交換するのみで容易に組み換えられるように,
加圧装置をユニット化し,電極の駆動軸の廻り止めをコ
ンパクトに収めると同時に,オフセット加圧時に電極駆
動軸にかかるモーメントに対しての剛性を飛躍的にアッ
プさせ,しかもコスト低減を可能にしたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記の問題を
解決するための溶接方法及び装置を開発したもので,次
のような技術的手段を講じてある。
【0010】すなわち,被溶接物を電極間で加圧通電し
て接合する抵抗溶接機の電極加圧装置において,電極の
駆動軸が本体ケーシングの前部に設けた軸受けを介して
貫通し,その貫通した駆動軸を収納する本体ケーシング
の後部に,前記駆動軸を往復直線運動に変換する駆動機
構をユニット化し,これを着脱可能に設けたことを主要
な特徴とする。
【0011】また,上記の方法を実施するための装置と
して,被溶接物を電極間で加圧・通電して接合する抵抗
溶接機の電極加圧装置において,電極の駆動軸とその廻
り止め軸とを本体ケーシングの前部に設けた軸受けを貫
通し,本体ケーシングの後部に,前記駆動軸を往復直線
運動に変換する駆動機構とをユニット化し,これを着脱
可能に設けると共に,前記ケーシング内に収納した前記
複数軸と一体的に動き得る軸受けを設け,前記駆動ユニ
ットが電動モータの回転エネルギを往復直線運動に変換
する装置からなるものである。
【0012】被溶接物を電極間で加圧・通電して接合す
る抵抗溶接機の電極加圧装置において,電極の駆動軸と
その廻り止め軸とを本体ケーシング前部の軸受けを貫通
し,前記本体ケーシングの後部に,前記駆動軸を往復直
線運動に変換する駆動機構をユニット化し,これを着脱
可能に設けると共に,前記ケーシング内に前記複数軸と
一体的に動き得る軸受けを兼ねるピストンを設け,この
ピストンによってシリンダ部を構成し,そのシリンダの
流体圧膨張エネルギにより電極駆動軸を往復直線運動に
変換する抵抗溶接機の電極加圧装置を提供する。
【0013】
【作用】本発明の電極加圧装置では,電極の駆動軸を収
納した本体ケーシングの後部カバーに前記駆動軸の軸受
けを組付け,この後部カバーと駆動軸の直線運動を与え
る駆動機構とをユニット化し,この後部カバーを取り外
し自在にすることで,モータの回転力をボールネジナッ
トを介して電極駆動軸の直線運動に変換する。また,ケ
ーシング内に摺動可能の軸受けを電極駆動軸及び廻り止
めとを一体的に設けてシリンダを構成し,そのシリンダ
の流体圧によるピストン運動で電極駆動軸を直線運動に
変換する。
【0014】こうすることにより,モータ加圧以外にエ
ア加圧にも適用できると共に,電極軸の廻り止めをコン
パクトに収めると同時に,オフセット加圧時にかかるモ
ーメントに対しての剛性をアップし,しかもコスト低減
を実現する。
【0015】
【実施例】図1〜図2は,本発明方式の実施例を示す加
圧装置の断面図である。
【0016】図1は本体ケーシングにモータを直結でな
くタイミングベルトを介して電極の駆動軸を直線運動に
変換するタイプの場合である。
【0017】この場合,モータ配置をボールネジ中心の
円周上の任意の位置に変更することができるから,治具
とのかんしょう防ぐことができる。
【0018】廻り止め軸が,電極駆動軸と前後軸端同志
で一体固定化した場合,偏芯加圧時にかかるモーメント
F×Lに抵抗する剛性が増し,チップ芯ズレを少なく押
さえることができる。
【0019】図1の1はスポット溶接ガンを示す。2は
本体ケーシングである。3はケーシングの前部カバー,
4は後部カバーである。5は先端にポイントホルダ6を
介して電極7を有する電極駆動軸である。8はポイント
ホルダに一端が固定された廻り止めロッドで,電極駆動
軸と平行に本体ケーシング内に挿入され,本体ケーシン
グの内壁を摺動する軸受け10に固着されている。電極
駆動軸の後部にはボールネジナット11が固定されてい
て,このボールネジナット11の内径ネジにボールネジ
12が組み込まれている。
【0020】13は後部カバー4に組み込まれた軸受け
である。14はボールネジが支持されボールネジの先端
に設けたベルト用歯車15である。16はタイミングベ
ルトである。17はモータで,モータ支持カバー18に
設けられている。モータ17の出力軸に設けられたベル
ト用歯車19である。これら駆動機構をケーシング2の
後部カバー4を交換することで,モータ17の位置替え
ができる。軸受け10はピストンとしての外周に組込ま
れたウエアリング9で,ケーシング内の気密を保ち摺動
する。したがって,後部カバー4をシリンダのヘッドカ
バーに組替えればモータ加圧以外に加圧シリンダとして
エア加圧に組み替えることができる。
【0021】同図の場合,本体ケーシングの中心に対し
て,ボールネジが偏芯しているが,加工の容易性を考え
て偏芯させなくとも良い。モータ加圧以外,エアシリン
ダ加圧にも適用できる。但し,エア加圧の場合は加圧
室,戻し圧室はそれぞれに耐密,耐圧の必要がある。
【0022】次に図2は,本発明の他の構造例を具体的
に示した拡大図である。同図は,モータ17を本体ケー
シング2に直接取付け,モータ17とボールネジ12,
軸受け13,伝動機構を後部カバー4に配置すること
で,治具との干渉時モータ配置をボールネジ中心の円周
上任意の位置に変更出来る。
【0023】この場合,本体ケーシングの後部カバー4
に軸受け13を組み込みこの軸受けをボールネジ12が
貫通し,カップリング20を介してスプライン21と連
結して,モータの出力軸の動力を電極駆動軸5に伝達す
る。
【0024】ボールネジ12は電極駆動軸5に連結され
たボールネジナット11に組み込まれていて,ケーシン
グ2の前部の軸受けを電極駆動軸5が直線運動すること
になる。
【0025】前部カバー3には廻り止めロッド8と電極
駆動軸5を貫通する軸受け13を有し,電極駆動軸5と
廻り止めロッド8の後部にはケーシング内を摺動する軸
受け10に固着されていて,軸受け外周に設けたウエア
リング9によって密封,耐圧されている。
【0026】
【発明の効果】以上で説明したように,本発明によれ
ば,モータとボールネジ,軸受け,伝動機構を後部カ
バーに配置することで,モータ配置をボールネジ中心の
円周上の任意の位置に変更できるから,治具との干渉を
防ぐことができる。
【0027】廻り止めロッドと電極駆動軸とを固定一
体化することで,剛性を増しオスセット電極でも加圧時
のチップ芯ズレを抑制することができる。
【0028】エア加圧の場合に,軸受けを兼ねるピス
トンの周面にウエアリングを巻くことによって前後の軸
受け間寸法が増え軸受け寿命を延長する。
【0029】モータ加圧の場合,従来のエア加圧シリ
ンダのエンドカバーの部品交換することで容易に変更が
でき,エア加圧シリンダの標準化システムや共通部品の
流用ができ,大幅にコスト低減を実現する。
【0030】このように,本発明は,加圧装置の駆動部
のユニット化によりモータ加圧以外にエア加圧にも適用
できると共に,電極の廻り止めをコンパクトにケーシン
グ内に収めると同時に,オフセット加圧時にかかるモー
メントに対しての剛性をアップし,しかも構成部品の標
準化によるコスト低減を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるスポット溶接ガンの加
圧装置を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施例におけるスポット溶接ガン
の加圧装置を示す断面詳細図である。
【符号の説明】
1 スポット溶接ガン 2 本体ケーシング 3 前部カバー 4 後部カバー 5 電極駆動軸 6 ポイントホルダ 7 電極 8 廻り止めロッド 9 ウエアリング 10 軸受け 11 ボールネジナット 12 ボールネジ 13 軸受け 17 モータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接物を電極間で加圧通電して接合す
    る抵抗溶接機の電極加圧装置において,電極の駆動軸が
    本体ケーシングの前部に設けた軸受けを介して貫通し,
    その貫通した駆動軸を収納する本体ケーシングの後部
    に,前記駆動軸を往復直線運動に変換する駆動機構をユ
    ニット化し,これを前記ケーシングに着脱可能に設けた
    ことを特徴とする抵抗溶接機の電極加圧方式。
  2. 【請求項2】 被溶接物を電極間で加圧・通電して接合
    する抵抗溶接機の電極加圧装置において,電極の駆動軸
    とその廻り止め軸とを本体ケーシングの前部に設けた軸
    受けを貫通し,本体ケーシングの後部に,前記駆動軸を
    往復直線運動に変換する駆動機構をユニット化し,これ
    を着脱可能に設けると共に,前記ケーシング内に収納し
    た前記複数軸と一体的に動き得る軸受けを設け,しかも
    前記駆動ユニットが電動モータの回転エネルギを往復直
    線運動に変換する装置からなる抵抗溶接機の電極加圧装
    置。
  3. 【請求項3】 被溶接物を電極間で加圧・通電して接合
    する抵抗溶接機の電極加圧装置において,電極の駆動軸
    とその廻り止め軸とを本体ケーシング前部の軸受けを貫
    通し,前記本体ケーシングの後部に,前記駆動軸を往復
    直線運動に変換する駆動機構をユニット化し,これを着
    脱可能に設けると共に,前記ケーシング内に前記複数軸
    と一体的に動き得る軸受けを兼ねるピストンを設け,こ
    のピストンによってシリンダ部を構成し,そのシリンダ
    の流体圧膨張エネルギにより電極駆動軸を往復直線運動
    に変換する抵抗溶接機の電極加圧装置。
  4. 【請求項4】 前記シリンダのピストン外周にウエアリ
    ングを配置した請求項3の電極加圧装置。
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