JPH07321317A - Mis型電界効果トランジスタ及びその作製方法 - Google Patents
Mis型電界効果トランジスタ及びその作製方法Info
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- JPH07321317A JPH07321317A JP13497594A JP13497594A JPH07321317A JP H07321317 A JPH07321317 A JP H07321317A JP 13497594 A JP13497594 A JP 13497594A JP 13497594 A JP13497594 A JP 13497594A JP H07321317 A JPH07321317 A JP H07321317A
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- Formation Of Insulating Films (AREA)
- Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】簡素な工程でゲート電極及びソース・ドレイン
電極を同時に形成することを可能にする、ダイアモンド
薄膜を構成材料としたMIS型電界効果トランジスタの
作製方法を提供する。 【構成】MIS型電界効果トランジスタの作製方法は、
(イ)基体10上にダイアモンド半導体層12を形成す
る工程と、(ロ)ダイアモンド半導体層12上にダイア
モンド絶縁層14を形成し、次いでダイアモンド絶縁層
上に導電材料から成るマスク層16を形成し、ゲート部
形成予定領域以外の領域のマスク層及びダイアモンド絶
縁層を除去し、ソース・ドレイン形成予定領域のダイア
モンド半導体層12を露出させる工程と、(ハ)マスク
層16上、及びソース・ドレイン形成予定領域のダイア
モンド半導体層12上に、導電材料から成るゲート電極
18A及びソース・ドレイン電極18Bを選択的に成長
させる工程、から成る。
電極を同時に形成することを可能にする、ダイアモンド
薄膜を構成材料としたMIS型電界効果トランジスタの
作製方法を提供する。 【構成】MIS型電界効果トランジスタの作製方法は、
(イ)基体10上にダイアモンド半導体層12を形成す
る工程と、(ロ)ダイアモンド半導体層12上にダイア
モンド絶縁層14を形成し、次いでダイアモンド絶縁層
上に導電材料から成るマスク層16を形成し、ゲート部
形成予定領域以外の領域のマスク層及びダイアモンド絶
縁層を除去し、ソース・ドレイン形成予定領域のダイア
モンド半導体層12を露出させる工程と、(ハ)マスク
層16上、及びソース・ドレイン形成予定領域のダイア
モンド半導体層12上に、導電材料から成るゲート電極
18A及びソース・ドレイン電極18Bを選択的に成長
させる工程、から成る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイアモンド薄膜を構
成材料として用いたMIS型電界効果トランジスタ及び
その作製方法に関する。
成材料として用いたMIS型電界効果トランジスタ及び
その作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイアモンド薄膜を人工的に合成しよう
とする試みは古くから行われてきているが、1960年
代に入り、低圧下での合成に成功し、現在では真空下に
近い圧力でダイアモンド薄膜が作製できるようになって
きた。これに伴い、ダイアモンド薄膜を使って、半導体
装置を作製する試みも盛んになってきている。
とする試みは古くから行われてきているが、1960年
代に入り、低圧下での合成に成功し、現在では真空下に
近い圧力でダイアモンド薄膜が作製できるようになって
きた。これに伴い、ダイアモンド薄膜を使って、半導体
装置を作製する試みも盛んになってきている。
【0003】ダイアモンド薄膜を用いた半導体装置(以
下、ダイアモンド半導体装置とも呼ぶ)は、シリコン半
導体装置に比べ、 (A)キャリア移動度が大きいため、動作速度が数倍速
い。 (B)バンドギャップが5.5eVと広い。しかも、耐
熱性に優れ、700゜Cでも破壊されずに動作する。こ
のような動作温度は、シリコンより圧倒的に高い。 (C)放射線に強い。とりわけ、超LSIで問題となる
α線によるソフトエラーが少ない。 等の優れた特性を有する。それ故、シリコン半導体装置
では対応することが極めて困難な宇宙空間や原子炉周り
等の使用環境の厳しい場所でのダイアモンド半導体装置
の使用が期待されている。また、GaAsと同程度若し
くはそれを凌ぐ高速動作が得られると期待されている。
下、ダイアモンド半導体装置とも呼ぶ)は、シリコン半
導体装置に比べ、 (A)キャリア移動度が大きいため、動作速度が数倍速
い。 (B)バンドギャップが5.5eVと広い。しかも、耐
熱性に優れ、700゜Cでも破壊されずに動作する。こ
のような動作温度は、シリコンより圧倒的に高い。 (C)放射線に強い。とりわけ、超LSIで問題となる
α線によるソフトエラーが少ない。 等の優れた特性を有する。それ故、シリコン半導体装置
では対応することが極めて困難な宇宙空間や原子炉周り
等の使用環境の厳しい場所でのダイアモンド半導体装置
の使用が期待されている。また、GaAsと同程度若し
くはそれを凌ぐ高速動作が得られると期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダイア
モンド半導体装置の実用化に際しては、解決しなければ
ならない幾つかの問題点がある。これらの問題点を以下
に列記する。 (a)単結晶のダイアモンド薄膜を成長させる安価な方
法が未だない。 (b)n型のドーピングが困難である。 (c)複雑な回路を形成するためのダイアモンド薄膜の
エッチング技術が未だ十分に確立されていない。
モンド半導体装置の実用化に際しては、解決しなければ
ならない幾つかの問題点がある。これらの問題点を以下
に列記する。 (a)単結晶のダイアモンド薄膜を成長させる安価な方
法が未だない。 (b)n型のドーピングが困難である。 (c)複雑な回路を形成するためのダイアモンド薄膜の
エッチング技術が未だ十分に確立されていない。
【0005】このような問題点はあるものの、ダイアモ
ンド半導体装置を実用化する動きが盛んであり、例え
ば、MIS型電界効果トランジスタ等がその一例であ
る。従来のMIS型電界効果トランジスタの作製工程を
応用したダイアモンド半導体装置の作製工程の概要を、
以下、図4を参照して説明する。尚、説明は必要な部分
に限って行なう。
ンド半導体装置を実用化する動きが盛んであり、例え
ば、MIS型電界効果トランジスタ等がその一例であ
る。従来のMIS型電界効果トランジスタの作製工程を
応用したダイアモンド半導体装置の作製工程の概要を、
以下、図4を参照して説明する。尚、説明は必要な部分
に限って行なう。
【0006】先ず、図4の(A)に示すように、例えば
単結晶シリコン基板から成る基体10上にダイアモンド
半導体層12を成膜する。次に、全面にダイアモンド絶
縁層14を成膜した後、ダイアモンド絶縁層14を所望
の形状にエッチングする(図4の(B)参照)。その
後、例えば全面に電極メタル層100を形成し、その上
に所望のパターンを有するレジストマスク102を形成
する(図4の(C)参照)。その後、レジストマスク1
02をエッチング用マスクとして電極メタル層100を
エッチングして、ゲート電極100A、ソース・ドレイ
ン電極100Bを残す。
単結晶シリコン基板から成る基体10上にダイアモンド
半導体層12を成膜する。次に、全面にダイアモンド絶
縁層14を成膜した後、ダイアモンド絶縁層14を所望
の形状にエッチングする(図4の(B)参照)。その
後、例えば全面に電極メタル層100を形成し、その上
に所望のパターンを有するレジストマスク102を形成
する(図4の(C)参照)。その後、レジストマスク1
02をエッチング用マスクとして電極メタル層100を
エッチングして、ゲート電極100A、ソース・ドレイ
ン電極100Bを残す。
【0007】あるいは又、リフトオフ法を用いて各電極
を形成する方法が、特開平5−29608号公報から公
知である。この公開公報に開示された方法は、半導体ダ
イアモンド層22とゲート電極25の間に絶縁性ダイア
モンド層23を有するMIS構造のダイアモンドFET
を製造する方法であって、ソース電極24、ドレイン電
極24’、及びゲート電極25を形成する工程におい
て、ソース電極24及びドレイン電極24’上にリフト
オフ用材料層26を形成し、絶縁性ダイアモンド層23
とゲート電極25を形成した後に、リフトオフ用材料層
26を除去する。
を形成する方法が、特開平5−29608号公報から公
知である。この公開公報に開示された方法は、半導体ダ
イアモンド層22とゲート電極25の間に絶縁性ダイア
モンド層23を有するMIS構造のダイアモンドFET
を製造する方法であって、ソース電極24、ドレイン電
極24’、及びゲート電極25を形成する工程におい
て、ソース電極24及びドレイン電極24’上にリフト
オフ用材料層26を形成し、絶縁性ダイアモンド層23
とゲート電極25を形成した後に、リフトオフ用材料層
26を除去する。
【0008】このように電界効果トランジスタを作製す
る際、従来技術においては、電極メタル層100のエッ
チング工程が必要であり、しかも各電極をセルフアライ
ン的に形成することができない。あるいは又、ソース・
ドレイン電極の形成、リフトオフ用材料層の形成、絶縁
性ダイアモンド層の形成、ゲート電極の形成及びリフト
オフ用材料層の除去といった複雑な工程が必要とされ
る。即ち、これらの従来の技術においては、各電極の形
成方法がダイアモンド半導体装置の製造プロセスの複雑
化を引き起こすという問題があり、今後のダイアモンド
半導体装置を製造する上での隘路となっている。
る際、従来技術においては、電極メタル層100のエッ
チング工程が必要であり、しかも各電極をセルフアライ
ン的に形成することができない。あるいは又、ソース・
ドレイン電極の形成、リフトオフ用材料層の形成、絶縁
性ダイアモンド層の形成、ゲート電極の形成及びリフト
オフ用材料層の除去といった複雑な工程が必要とされ
る。即ち、これらの従来の技術においては、各電極の形
成方法がダイアモンド半導体装置の製造プロセスの複雑
化を引き起こすという問題があり、今後のダイアモンド
半導体装置を製造する上での隘路となっている。
【0009】従って、本発明の目的は、簡素な工程でゲ
ート電極及びソース・ドレイン電極を同時に形成するこ
とを可能にする、ダイアモンド薄膜を構成材料としたM
IS型電界効果トランジスタの作製方法、並びにかかる
作製方法にて作製された、ダイアモンド薄膜を構成材料
とするMIS型電界効果トランジスタを提供することに
ある。
ート電極及びソース・ドレイン電極を同時に形成するこ
とを可能にする、ダイアモンド薄膜を構成材料としたM
IS型電界効果トランジスタの作製方法、並びにかかる
作製方法にて作製された、ダイアモンド薄膜を構成材料
とするMIS型電界効果トランジスタを提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のMIS型電界効果トランジスタの作製方法
は、(イ)基体上にダイアモンド半導体層を形成する工
程と、(ロ)該ダイアモンド半導体層上にダイアモンド
絶縁層を形成し、次いで該ダイアモンド絶縁層上に導電
材料から成るマスク層を形成し、ゲート部形成予定領域
以外の領域のマスク層及びダイアモンド絶縁層を除去
し、ソース・ドレイン部形成予定領域のダイアモンド半
導体層を露出させる工程と、(ハ)該マスク層上、及び
ソース・ドレイン部形成予定領域のダイアモンド半導体
層上に、導電材料から成るゲート電極及びソース・ドレ
イン電極を選択的に成長させる工程、から成ることを特
徴とする。
めの本発明のMIS型電界効果トランジスタの作製方法
は、(イ)基体上にダイアモンド半導体層を形成する工
程と、(ロ)該ダイアモンド半導体層上にダイアモンド
絶縁層を形成し、次いで該ダイアモンド絶縁層上に導電
材料から成るマスク層を形成し、ゲート部形成予定領域
以外の領域のマスク層及びダイアモンド絶縁層を除去
し、ソース・ドレイン部形成予定領域のダイアモンド半
導体層を露出させる工程と、(ハ)該マスク層上、及び
ソース・ドレイン部形成予定領域のダイアモンド半導体
層上に、導電材料から成るゲート電極及びソース・ドレ
イン電極を選択的に成長させる工程、から成ることを特
徴とする。
【0011】本発明のMIS型電界効果トランジスタの
作製方法においては、前記工程(ロ)と工程(ハ)の間
に、ダイアモンド絶縁層上のマスク層の一部分を除去
し、ダイアモンド絶縁層の一部分を露出させる工程を含
ませることができる。
作製方法においては、前記工程(ロ)と工程(ハ)の間
に、ダイアモンド絶縁層上のマスク層の一部分を除去
し、ダイアモンド絶縁層の一部分を露出させる工程を含
ませることができる。
【0012】導電材料は、タングステン、アルミニウ
ム、モリブデン、金及びチタンシリサイドから成る群か
ら選ばれた材料から成り、CVD法にて形成されること
が好ましい。また、マスク層は、導電性を有し且つ導電
材料が選択的にその上に成長し得る材料ならば如何なる
材料をも用いることができるが、中でも、ポリシリコ
ン、アルミニウム若しくはアルミニウム合金から構成す
ることが望ましい。アルミニウム若しくはアルミニウム
合金を用いる場合、マスク層をスパッタ法にて形成する
ことができる。
ム、モリブデン、金及びチタンシリサイドから成る群か
ら選ばれた材料から成り、CVD法にて形成されること
が好ましい。また、マスク層は、導電性を有し且つ導電
材料が選択的にその上に成長し得る材料ならば如何なる
材料をも用いることができるが、中でも、ポリシリコ
ン、アルミニウム若しくはアルミニウム合金から構成す
ることが望ましい。アルミニウム若しくはアルミニウム
合金を用いる場合、マスク層をスパッタ法にて形成する
ことができる。
【0013】上記の目的を達成するための本発明のMI
S型電界効果トランジスタは、(イ)基体上に形成され
たダイアモンド半導体層と、(ロ)該ダイアモンド半導
体層のゲート部領域上に形成されたダイアモンド絶縁層
と、該ダイアモンド絶縁層上に形成された導電材料から
成るマスク層と、該マスク層上に形成された導電材料か
ら成るゲート電極と、(ハ)該ダイアモンド半導体層の
ソース・ドレイン部領域上に形成され、ダイアモンド絶
縁層の側壁まで延びたソース・ドレイン電極、から成る
ことを特徴とする。
S型電界効果トランジスタは、(イ)基体上に形成され
たダイアモンド半導体層と、(ロ)該ダイアモンド半導
体層のゲート部領域上に形成されたダイアモンド絶縁層
と、該ダイアモンド絶縁層上に形成された導電材料から
成るマスク層と、該マスク層上に形成された導電材料か
ら成るゲート電極と、(ハ)該ダイアモンド半導体層の
ソース・ドレイン部領域上に形成され、ダイアモンド絶
縁層の側壁まで延びたソース・ドレイン電極、から成る
ことを特徴とする。
【0014】本発明のMIS型電界効果トランジスタに
おいては、ダイアモンド絶縁層上に形成された前記マス
ク層の面積は、ダイアモンド絶縁層の面積よりも小さい
ことが望ましい。あるいは又、チャネル長よりも狭いゲ
ート長を有することが望ましい。
おいては、ダイアモンド絶縁層上に形成された前記マス
ク層の面積は、ダイアモンド絶縁層の面積よりも小さい
ことが望ましい。あるいは又、チャネル長よりも狭いゲ
ート長を有することが望ましい。
【0015】導電材料は、タングステン、アルミニウ
ム、モリブデン、金及びチタンシリサイドから成る群か
ら選ばれた材料から構成することができる。また、マス
ク層は、導電性を有し且つ導電材料が選択的にその上に
成長し得る材料ならば如何なる材料をも用いることがで
きるが、中でも、ポリシリコン、アルミニウム若しくは
アルミニウム合金から構成することが望ましい。
ム、モリブデン、金及びチタンシリサイドから成る群か
ら選ばれた材料から構成することができる。また、マス
ク層は、導電性を有し且つ導電材料が選択的にその上に
成長し得る材料ならば如何なる材料をも用いることがで
きるが、中でも、ポリシリコン、アルミニウム若しくは
アルミニウム合金から構成することが望ましい。
【0016】
【作用】ダイアモンド薄膜を構成材料としたMIS型電
界効果トランジスタにおいては、シリコン半導体装置と
異なり、ダイアモンドを酸化して絶縁層を形成すること
はできない。従って、ダイアモンド半導体層を基体上に
形成した後、所望の形状を有するダイアモンド絶縁層/
マスク層を形成する。それ故、ダイアモンド半導体層と
ダイアモンド絶縁層の間には段差が生じる。本発明のM
IS型電界効果トランジスタ及びその作製方法において
は、この段差を利用して、ゲート電極及びソース・ドレ
イン電極を同時に選択メタルCVD法で形成する。これ
によって、ゲート電極とソース・ドレイン電極とがつな
がり導通することを防止することができ、ほぼ、セルフ
アライン的に各電極の形成が可能となる。また、一般
に、ダイアモンド絶縁層上には、電子密度の差に起因し
て導電材料が選択的に成長しない。本発明においては、
ダイアモンド絶縁層の上にマスク層を形成し、このマス
ク層上に導電材料を選択的に成長させることによってゲ
ート電極を容易に且つ確実に形成することができる。
界効果トランジスタにおいては、シリコン半導体装置と
異なり、ダイアモンドを酸化して絶縁層を形成すること
はできない。従って、ダイアモンド半導体層を基体上に
形成した後、所望の形状を有するダイアモンド絶縁層/
マスク層を形成する。それ故、ダイアモンド半導体層と
ダイアモンド絶縁層の間には段差が生じる。本発明のM
IS型電界効果トランジスタ及びその作製方法において
は、この段差を利用して、ゲート電極及びソース・ドレ
イン電極を同時に選択メタルCVD法で形成する。これ
によって、ゲート電極とソース・ドレイン電極とがつな
がり導通することを防止することができ、ほぼ、セルフ
アライン的に各電極の形成が可能となる。また、一般
に、ダイアモンド絶縁層上には、電子密度の差に起因し
て導電材料が選択的に成長しない。本発明においては、
ダイアモンド絶縁層の上にマスク層を形成し、このマス
ク層上に導電材料を選択的に成長させることによってゲ
ート電極を容易に且つ確実に形成することができる。
【0017】本発明のMIS型電界効果トランジスタの
作製方法の好ましい態様においては、ダイアモンド絶縁
層上のマスク層の一部分を除去し、ダイアモンド絶縁層
の一部分を露出させる。また、本発明のMIS型電界効
果トランジスタの好ましい態様においては、ダイアモン
ド絶縁層上に形成された前記マスク層の面積はダイアモ
ンド絶縁層の面積よりも小さく、あるいは又、チャネル
長よりも狭いゲート長を有する。このような方法若しく
は構造にすることにより、露出したダイアモンド絶縁層
上には導電材料が選択的に成長しないので、ゲート電極
とソース・ドレイン電極とがつながり導通することを確
実に防止することができる。
作製方法の好ましい態様においては、ダイアモンド絶縁
層上のマスク層の一部分を除去し、ダイアモンド絶縁層
の一部分を露出させる。また、本発明のMIS型電界効
果トランジスタの好ましい態様においては、ダイアモン
ド絶縁層上に形成された前記マスク層の面積はダイアモ
ンド絶縁層の面積よりも小さく、あるいは又、チャネル
長よりも狭いゲート長を有する。このような方法若しく
は構造にすることにより、露出したダイアモンド絶縁層
上には導電材料が選択的に成長しないので、ゲート電極
とソース・ドレイン電極とがつながり導通することを確
実に防止することができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明を具体的に説
明する。
明する。
【0019】ここで、MIS型電界効果トランジスタの
作製方法の説明に先立ち、先ず、本発明の実施に適した
導電材料を選択的に成長させ得るCVD装置について、
図3を参照して説明する。このCVD装置は、反応室2
0、サセプター22、サセプター内に組み込まれた複数
の加熱ランプ(図示せず)、ガス導入部24、サセプタ
ー22に対向したシャワーヘッド26、排気部28から
構成されている。図示しない搬送手段で基体10を反応
室20内に搬送し、サセプター22上に基体10を載置
した後、サセプター22の内部に配置された複数の加熱
ランプによってサセプター22を介して基体10を加熱
する。基体10には、ガス源30、ガス導入部26及び
シャワーヘッド28を通じて各種成膜用ガスが導入さ
れ、基体10上に各種の薄膜がCVD法にて成膜され
る。ガスは排気部28から排気される。
作製方法の説明に先立ち、先ず、本発明の実施に適した
導電材料を選択的に成長させ得るCVD装置について、
図3を参照して説明する。このCVD装置は、反応室2
0、サセプター22、サセプター内に組み込まれた複数
の加熱ランプ(図示せず)、ガス導入部24、サセプタ
ー22に対向したシャワーヘッド26、排気部28から
構成されている。図示しない搬送手段で基体10を反応
室20内に搬送し、サセプター22上に基体10を載置
した後、サセプター22の内部に配置された複数の加熱
ランプによってサセプター22を介して基体10を加熱
する。基体10には、ガス源30、ガス導入部26及び
シャワーヘッド28を通じて各種成膜用ガスが導入さ
れ、基体10上に各種の薄膜がCVD法にて成膜され
る。ガスは排気部28から排気される。
【0020】(実施例1)以下、本発明のMIS型電界
効果トランジスタ及びその作製方法について、図1を参
照して説明する。
効果トランジスタ及びその作製方法について、図1を参
照して説明する。
【0021】[工程−100]先ず、実質的に真性の単
結晶シリコン基板から成る基体10上にダイアモンド半
導体層12を形成する(図1の(A)参照)。尚、ダイ
アモンド半導体層12にはn型ドーパントとして窒素を
ドープしてある。ECRプラズマCVD装置を用いたダ
イアモンド半導体層12の形成条件を以下に例示する。 使用ガス : メタン/アンモニア/ジボラン=
10/1/1sccm マイクロ波パワー: 0.85kW (2.45GH
z) 基体温度 : 約450゜C 圧力 : 0.13〜1.33Pa
結晶シリコン基板から成る基体10上にダイアモンド半
導体層12を形成する(図1の(A)参照)。尚、ダイ
アモンド半導体層12にはn型ドーパントとして窒素を
ドープしてある。ECRプラズマCVD装置を用いたダ
イアモンド半導体層12の形成条件を以下に例示する。 使用ガス : メタン/アンモニア/ジボラン=
10/1/1sccm マイクロ波パワー: 0.85kW (2.45GH
z) 基体温度 : 約450゜C 圧力 : 0.13〜1.33Pa
【0022】尚、ダイアモンド半導体層12を形成した
後、例えば窒素イオンをイオン注入法にてダイアモンド
半導体層12に注入してもよい。イオン注入条件を以下
に例示する。尚、ダイアモンド半導体層12には予めn
型ドーパントとして窒素がドープされているので、イオ
ン注入された窒素がダイアモンド半導体層12に悪影響
を及ぼすことはない。このようにダイアモンド半導体層
12に窒素をイオン注入することによって、後のダイア
モンド絶縁層のエッチングの際のエッチング選択比を大
きくすることができる。 エネルギー : 5keV ドーズ量 : 5×1015cm-2
後、例えば窒素イオンをイオン注入法にてダイアモンド
半導体層12に注入してもよい。イオン注入条件を以下
に例示する。尚、ダイアモンド半導体層12には予めn
型ドーパントとして窒素がドープされているので、イオ
ン注入された窒素がダイアモンド半導体層12に悪影響
を及ぼすことはない。このようにダイアモンド半導体層
12に窒素をイオン注入することによって、後のダイア
モンド絶縁層のエッチングの際のエッチング選択比を大
きくすることができる。 エネルギー : 5keV ドーズ量 : 5×1015cm-2
【0023】その後、フォトリソグラフィ技術及びエッ
チング技術により、基体10上のダイアモンド半導体層
12を所望の形状にパターニングする。ハロゲンをEC
Rプラズマによってイオン化してエッチングする反応性
イオンエッチングの条件を以下のとおりとすることがで
きる。 使用ガス : S2F2/H2=30/5sccm RFパワー : 0.03kW (13.56MH
z) マイクロ波パワー: 0.85kW (2.45GH
z) 基体温度 : 30゜C 圧力 : 1.33Pa
チング技術により、基体10上のダイアモンド半導体層
12を所望の形状にパターニングする。ハロゲンをEC
Rプラズマによってイオン化してエッチングする反応性
イオンエッチングの条件を以下のとおりとすることがで
きる。 使用ガス : S2F2/H2=30/5sccm RFパワー : 0.03kW (13.56MH
z) マイクロ波パワー: 0.85kW (2.45GH
z) 基体温度 : 30゜C 圧力 : 1.33Pa
【0024】[工程−110]次に、ダイアモンド半導
体層12上にダイアモンド絶縁層14を形成し、次いで
ダイアモンド絶縁層14上に導電材料から成るマスク層
16を形成し、ゲート部形成予定領域以外の領域のマス
ク層及びダイアモンド絶縁層を除去し、ソース・ドレイ
ン部形成予定領域のダイアモンド半導体層12を露出さ
せる(図1の(B)参照)。そのために、先ず、ECR
プラズマCVD装置を用い、以下に例示する条件で、ダ
イアモンド半導体層12上に不純物がドープされていな
い真性のダイアモンド絶縁層14を形成する。尚、ダイ
アモンド絶縁層14の厚さ(t1)を250nmとし
た。 使用ガス : メタン=10sccm マイクロ波パワー: 0.85kW (2.45GH
z) 基体温度 : 約450゜C 圧力 : 0.13〜1.33Pa
体層12上にダイアモンド絶縁層14を形成し、次いで
ダイアモンド絶縁層14上に導電材料から成るマスク層
16を形成し、ゲート部形成予定領域以外の領域のマス
ク層及びダイアモンド絶縁層を除去し、ソース・ドレイ
ン部形成予定領域のダイアモンド半導体層12を露出さ
せる(図1の(B)参照)。そのために、先ず、ECR
プラズマCVD装置を用い、以下に例示する条件で、ダ
イアモンド半導体層12上に不純物がドープされていな
い真性のダイアモンド絶縁層14を形成する。尚、ダイ
アモンド絶縁層14の厚さ(t1)を250nmとし
た。 使用ガス : メタン=10sccm マイクロ波パワー: 0.85kW (2.45GH
z) 基体温度 : 約450゜C 圧力 : 0.13〜1.33Pa
【0025】その後、ダイアモンド絶縁層14上に導電
材料から成るマスク層16を形成する。マスク層16は
アルミニウムから成る。スパッタ法によるマスク層16
の成膜条件を以下のとおりとすることができる。 ターゲット : Al 使用ガス : Ar=100sccm パワー : 22.5kW (DC) 基体温度 : 100゜C 圧力 : 0.47Pa
材料から成るマスク層16を形成する。マスク層16は
アルミニウムから成る。スパッタ法によるマスク層16
の成膜条件を以下のとおりとすることができる。 ターゲット : Al 使用ガス : Ar=100sccm パワー : 22.5kW (DC) 基体温度 : 100゜C 圧力 : 0.47Pa
【0026】次いで、フォトリソグラフィ技術及びエッ
チング技術により、ゲート部形成予定領域以外の領域の
マスク層を除去する。その後、マスク層16をエッチン
グマスクとして用いて、ゲート部形成予定領域以外の領
域のダイアモンド絶縁層を除去する。マスク層16及び
ダイアモンド絶縁層14のエッチング条件を以下に例示
する。 マスク層16のエッチング条件 使用ガス : BCl3/Cl2=60/100sc
cm 圧力 : 2.0Pa 基体温度 : 0゜C マイクロ波パワー: 1.0kW (2.45GHz) RFバイアス : 50W (2MHz) ダイアモンド絶縁層14のエッチング条件 使用ガス : S2F2/N2=30/5sccm 圧力 : 1.33Pa 基体温度 : 50゜C マイクロ波パワー: 850W (2.45GHz) RFバイアス : 30W
チング技術により、ゲート部形成予定領域以外の領域の
マスク層を除去する。その後、マスク層16をエッチン
グマスクとして用いて、ゲート部形成予定領域以外の領
域のダイアモンド絶縁層を除去する。マスク層16及び
ダイアモンド絶縁層14のエッチング条件を以下に例示
する。 マスク層16のエッチング条件 使用ガス : BCl3/Cl2=60/100sc
cm 圧力 : 2.0Pa 基体温度 : 0゜C マイクロ波パワー: 1.0kW (2.45GHz) RFバイアス : 50W (2MHz) ダイアモンド絶縁層14のエッチング条件 使用ガス : S2F2/N2=30/5sccm 圧力 : 1.33Pa 基体温度 : 50゜C マイクロ波パワー: 850W (2.45GHz) RFバイアス : 30W
【0027】S2F2、SF2、SF4、S2F10、S3Cl
2、S2Cl2、SCl2、S3Br2、S2Br2、SBr2
等の分子内に硫黄を多く含むガスは、プラズマ中で容易
に解離して、エッチャントであるハロゲンラジカル及び
堆積性を有する硫黄系薄膜が生成される。このエッチン
グと硫黄系薄膜の堆積とが同時に被エッチング材料にお
いて生じるが、イオンが照射される被エッチング材料の
面においては、イオンのエネルギーにより堆積した硫黄
系薄膜が除去され、被エッチング材料のエッチングが進
行する。一方、イオンが照射されない被エッチング材料
の例えば側壁においては、硫黄系薄膜がかかる側壁に堆
積し、側壁はハロゲンラジカルによるエッチングがされ
難くなる。以上のエッチングと硫黄系薄膜の堆積によっ
て、被エッチング材料に対する異方性加工が可能にな
る。
2、S2Cl2、SCl2、S3Br2、S2Br2、SBr2
等の分子内に硫黄を多く含むガスは、プラズマ中で容易
に解離して、エッチャントであるハロゲンラジカル及び
堆積性を有する硫黄系薄膜が生成される。このエッチン
グと硫黄系薄膜の堆積とが同時に被エッチング材料にお
いて生じるが、イオンが照射される被エッチング材料の
面においては、イオンのエネルギーにより堆積した硫黄
系薄膜が除去され、被エッチング材料のエッチングが進
行する。一方、イオンが照射されない被エッチング材料
の例えば側壁においては、硫黄系薄膜がかかる側壁に堆
積し、側壁はハロゲンラジカルによるエッチングがされ
難くなる。以上のエッチングと硫黄系薄膜の堆積によっ
て、被エッチング材料に対する異方性加工が可能にな
る。
【0028】また、N2、NF3,NH3等の窒素を含む
ガスを添加することによって、プラズマ放電中で生成し
た窒素ラジカルが硫黄ラジカルと反応して、より安定し
た結合を有するポリチアジルポリマー(SN)Xから成
る硫黄系薄膜が形成されるので、エッチング時、一層強
固に被エッチング材料の側壁等を保護することができ
る。更には、H2、H2S、シラン系化合物を含むガスを
添加することによって、プラズマ放電中で水素ラジカル
が放出され、かかる水素ラジカルがハロゲンラジカルと
反応して、ハロゲンが捕捉され得る。その結果、被エッ
チング材料に対するエッチングと硫黄系薄膜の堆積とが
一層再現性よく且つ安定して行われ、被エッチング材料
に対する一層精密な異方性加工が可能になる。尚、ダイ
アモンド絶縁層は、ハロゲンラジカル、とりわけフッ素
ラジカルと反応して、エッチングが進行する。
ガスを添加することによって、プラズマ放電中で生成し
た窒素ラジカルが硫黄ラジカルと反応して、より安定し
た結合を有するポリチアジルポリマー(SN)Xから成
る硫黄系薄膜が形成されるので、エッチング時、一層強
固に被エッチング材料の側壁等を保護することができ
る。更には、H2、H2S、シラン系化合物を含むガスを
添加することによって、プラズマ放電中で水素ラジカル
が放出され、かかる水素ラジカルがハロゲンラジカルと
反応して、ハロゲンが捕捉され得る。その結果、被エッ
チング材料に対するエッチングと硫黄系薄膜の堆積とが
一層再現性よく且つ安定して行われ、被エッチング材料
に対する一層精密な異方性加工が可能になる。尚、ダイ
アモンド絶縁層は、ハロゲンラジカル、とりわけフッ素
ラジカルと反応して、エッチングが進行する。
【0029】上記のダイアモンド絶縁層14のエッチン
グ条件では、ダイアモンド絶縁層14とダイアモンド半
導体層12との選択比20にすることができた。尚、ダ
イアモンド絶縁層14のエッチング後、基体10を約2
00゜Cに加熱することで、ポリチアジルポリマー(S
N)Xから成る硫黄系薄膜をダイアモンド絶縁層14の
側壁から除去することができる。
グ条件では、ダイアモンド絶縁層14とダイアモンド半
導体層12との選択比20にすることができた。尚、ダ
イアモンド絶縁層14のエッチング後、基体10を約2
00゜Cに加熱することで、ポリチアジルポリマー(S
N)Xから成る硫黄系薄膜をダイアモンド絶縁層14の
側壁から除去することができる。
【0030】[工程−130]その後、図3に示したC
VD装置を用いて、マスク層16上、及びソース・ドレ
イン部形成予定領域のダイアモンド半導体層12上に、
金属から成るゲート電極18A及びソース・ドレイン電
極18Bを選択的に成長させる。金属としてはタングス
テン(W)を選定した。タングステンの選択的な成長を
以下に例示するCVD法にて行った。 ガス流量:WF6/SiH4/H2=10/7/1000s
ccm 圧力: 26.7Pa 温度: 260゜C
VD装置を用いて、マスク層16上、及びソース・ドレ
イン部形成予定領域のダイアモンド半導体層12上に、
金属から成るゲート電極18A及びソース・ドレイン電
極18Bを選択的に成長させる。金属としてはタングス
テン(W)を選定した。タングステンの選択的な成長を
以下に例示するCVD法にて行った。 ガス流量:WF6/SiH4/H2=10/7/1000s
ccm 圧力: 26.7Pa 温度: 260゜C
【0031】ゲート電極18A及びソース・ドレイン電
極18Bをセルフアライメントにて形成することができ
る。尚、ダイアモンド半導体層12上に成長したソース
・ドレイン電極18Bがマスク層16と接触してソース
・ドレイン電極18Bとゲート電極18Aが電気的に導
通しないように、ソース・ドレイン電極18Bの厚さ
(t2)を50nmとした。即ち、ダイアモンド絶縁層
14の厚さt1よりもソース・ドレイン電極18Bの厚
さt2を薄くすることが重要である。
極18Bをセルフアライメントにて形成することができ
る。尚、ダイアモンド半導体層12上に成長したソース
・ドレイン電極18Bがマスク層16と接触してソース
・ドレイン電極18Bとゲート電極18Aが電気的に導
通しないように、ソース・ドレイン電極18Bの厚さ
(t2)を50nmとした。即ち、ダイアモンド絶縁層
14の厚さt1よりもソース・ドレイン電極18Bの厚
さt2を薄くすることが重要である。
【0032】こうして、図1の(C)に模式的な一部断
面図を示すMIS型電界効果トランジスタを作製するこ
とができる。このMIS型電界効果トランジスタは、
(イ)基体10上に形成されたダイアモンド半導体層1
2と、(ロ)ダイアモンド半導体層12のゲート部領域
上に形成されたダイアモンド絶縁層14と、ダイアモン
ド絶縁層14上に形成された導電材料から成るマスク層
16と、マスク層16上に形成された導電材料から成る
ゲート電極18Aと、(ハ)ダイアモンド半導体層12
のソース・ドレイン部領域上に形成され、そしてダイア
モンド絶縁層14の側壁まで延びているソース・ドレイ
ン電極18Bから成る。
面図を示すMIS型電界効果トランジスタを作製するこ
とができる。このMIS型電界効果トランジスタは、
(イ)基体10上に形成されたダイアモンド半導体層1
2と、(ロ)ダイアモンド半導体層12のゲート部領域
上に形成されたダイアモンド絶縁層14と、ダイアモン
ド絶縁層14上に形成された導電材料から成るマスク層
16と、マスク層16上に形成された導電材料から成る
ゲート電極18Aと、(ハ)ダイアモンド半導体層12
のソース・ドレイン部領域上に形成され、そしてダイア
モンド絶縁層14の側壁まで延びているソース・ドレイ
ン電極18Bから成る。
【0033】(実施例2)実施例2は、実施例1の変形
である。実施例1においては、セルフアライメントにて
選択的に成長させたタングステンから成るソース・ドレ
イン電極18Bがマスク層16と接触し、ソース・ドレ
イン電極18Bとゲート電極18Aが電気的に導通して
しまう可能性が絶無とはいえない。そこで、実施例2に
おいては、ソース・ドレイン電極18Bとゲート電極1
8Aが電気的に導通してしまうことを確実に防止し得る
工程を含めた。
である。実施例1においては、セルフアライメントにて
選択的に成長させたタングステンから成るソース・ドレ
イン電極18Bがマスク層16と接触し、ソース・ドレ
イン電極18Bとゲート電極18Aが電気的に導通して
しまう可能性が絶無とはいえない。そこで、実施例2に
おいては、ソース・ドレイン電極18Bとゲート電極1
8Aが電気的に導通してしまうことを確実に防止し得る
工程を含めた。
【0034】即ち、実施例1の[工程−110]と[工
程−120]との間に、ダイアモンド絶縁層14上のマ
スク層16の一部分を除去し、ダイアモンド絶縁層14
の一部分を露出させる工程を含む。その他の工程は実施
例1と同様とすることができるので、詳細な説明は省略
し、この実施例2に特有の工程を、以下[工程−20
0]として説明する。
程−120]との間に、ダイアモンド絶縁層14上のマ
スク層16の一部分を除去し、ダイアモンド絶縁層14
の一部分を露出させる工程を含む。その他の工程は実施
例1と同様とすることができるので、詳細な説明は省略
し、この実施例2に特有の工程を、以下[工程−20
0]として説明する。
【0035】[工程−200]実施例1の[工程−11
0]によって図2の(A)に示す構造を形成した後、ア
ルミニウムから成るマスク層16の一部分を硝酸を少量
添加した燐酸を用いて40〜50゜Cのウエットエッチ
ングにて除去し、マスク層16Aを得る(図2(B)参
照)。尚、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術
により、マスク層16の一部分の除去を行ってもよい。
0]によって図2の(A)に示す構造を形成した後、ア
ルミニウムから成るマスク層16の一部分を硝酸を少量
添加した燐酸を用いて40〜50゜Cのウエットエッチ
ングにて除去し、マスク層16Aを得る(図2(B)参
照)。尚、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術
により、マスク層16の一部分の除去を行ってもよい。
【0036】その後、実施例1の[工程−130]と同
様の方法で、マスク層16上、及びソース・ドレイン部
形成予定領域のダイアモンド半導体層12上に、タング
ステンから成るゲート電極18A及びソース・ドレイン
電極18Bを選択的に成長させる。マスク層16によっ
て被覆されていないダイアモンド絶縁層14の頂面14
A上には、電子密度の差に起因してタングステンが成長
しない。これによって、図2の(C)に模式的な一部断
面図を示すように、ダイアモンド絶縁層14上に形成さ
れたマスク層16の面積がダイアモンド絶縁層14の面
積よりも小さい、MIS型電界効果トランジスタをセル
フアライメントにて作製することができる。言い換えれ
ば、チャネル長よりも狭いゲート長を有するMIS型電
界効果トランジスタを作製することができる。尚、ダイ
アモンド半導体層12上に成長したソース・ドレイン電
極18Bがマスク層16と接触することを一層確実に防
止するために、ダイアモンド絶縁層14の厚さt1より
もソース・ドレイン電極18Bの厚さt2を薄くするこ
とが望ましい。
様の方法で、マスク層16上、及びソース・ドレイン部
形成予定領域のダイアモンド半導体層12上に、タング
ステンから成るゲート電極18A及びソース・ドレイン
電極18Bを選択的に成長させる。マスク層16によっ
て被覆されていないダイアモンド絶縁層14の頂面14
A上には、電子密度の差に起因してタングステンが成長
しない。これによって、図2の(C)に模式的な一部断
面図を示すように、ダイアモンド絶縁層14上に形成さ
れたマスク層16の面積がダイアモンド絶縁層14の面
積よりも小さい、MIS型電界効果トランジスタをセル
フアライメントにて作製することができる。言い換えれ
ば、チャネル長よりも狭いゲート長を有するMIS型電
界効果トランジスタを作製することができる。尚、ダイ
アモンド半導体層12上に成長したソース・ドレイン電
極18Bがマスク層16と接触することを一層確実に防
止するために、ダイアモンド絶縁層14の厚さt1より
もソース・ドレイン電極18Bの厚さt2を薄くするこ
とが望ましい。
【0037】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。実施例にて説明した使用材料、各種条件あるい
は数値は例示であり、適宜変更することができる。
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。実施例にて説明した使用材料、各種条件あるい
は数値は例示であり、適宜変更することができる。
【0038】実施例においては基体として単結晶シリコ
ン基板を用いたが、その代わりにサファイア基板等を用
いることもできる。また、これらの基板上に水素化アモ
ルファスシリコン(a−Si:H)、ポリシリコン、単
結晶シリコン、SiO2、Si3N4、SiC、BN等の
薄膜を形成しておき、かかる薄膜を基体として用いるこ
ともできる。ダイアモンドをSiCに置き換えてもよ
い。また、導電材料として、タングステンの代わりに、
アルミニウム、モリブデン、金又はチタンシリサイドを
用いることができる。選択CVD法を用いたアルミニウ
ムの成膜条件を一例として以下に例示する。 アルミニウム ガス流量:ジメチルアルミニウムハイドライト=0.1
3Pa 全圧: 160Pa 温度: 270゜C
ン基板を用いたが、その代わりにサファイア基板等を用
いることもできる。また、これらの基板上に水素化アモ
ルファスシリコン(a−Si:H)、ポリシリコン、単
結晶シリコン、SiO2、Si3N4、SiC、BN等の
薄膜を形成しておき、かかる薄膜を基体として用いるこ
ともできる。ダイアモンドをSiCに置き換えてもよ
い。また、導電材料として、タングステンの代わりに、
アルミニウム、モリブデン、金又はチタンシリサイドを
用いることができる。選択CVD法を用いたアルミニウ
ムの成膜条件を一例として以下に例示する。 アルミニウム ガス流量:ジメチルアルミニウムハイドライト=0.1
3Pa 全圧: 160Pa 温度: 270゜C
【0039】マスク層は、Al−Si、Al−Si−C
u、Al−Cu、Al−Si−Ti、Al−Ti等のア
ルミニウム合金やポリシリコン、水素化アモルファスシ
リコン(a−Si:H)、SiOX、SiNXから構成す
ることもできる。
u、Al−Cu、Al−Si−Ti、Al−Ti等のア
ルミニウム合金やポリシリコン、水素化アモルファスシ
リコン(a−Si:H)、SiOX、SiNXから構成す
ることもできる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明によれば、
従来技術の隘路となっていたダイアモンド薄膜を構成材
料としたMIS型電界効果トランジスタの各電極をセル
フアライメントにて簡便な方法で作製できるので、生産
性良く、且つ安価に高性能のダイアモンド半導体装置を
製造することができる。
従来技術の隘路となっていたダイアモンド薄膜を構成材
料としたMIS型電界効果トランジスタの各電極をセル
フアライメントにて簡便な方法で作製できるので、生産
性良く、且つ安価に高性能のダイアモンド半導体装置を
製造することができる。
【0041】本発明のMIS型電界効果トランジスタの
作製方法の好ましい態様においては、ダイアモンド絶縁
層上のマスク層の一部分を除去し、ダイアモンド絶縁層
の一部分を露出させ、また、本発明のMIS型電界効果
トランジスタの好ましい態様においては、ダイアモンド
絶縁層上に形成されたマスク層の面積がダイアモンド絶
縁層の面積よりも小さく、あるいは又、チャネル長より
も狭いゲート長を有するので、ゲート電極とソース・ド
レイン電極とがつながり導通することを確実に防止する
ことができる。
作製方法の好ましい態様においては、ダイアモンド絶縁
層上のマスク層の一部分を除去し、ダイアモンド絶縁層
の一部分を露出させ、また、本発明のMIS型電界効果
トランジスタの好ましい態様においては、ダイアモンド
絶縁層上に形成されたマスク層の面積がダイアモンド絶
縁層の面積よりも小さく、あるいは又、チャネル長より
も狭いゲート長を有するので、ゲート電極とソース・ド
レイン電極とがつながり導通することを確実に防止する
ことができる。
【0042】本発明のMIS型電界効果トランジスタに
おいては、ソース・ドレイン電極がダイアモンド絶縁層
の側壁まで延びているので、チャネル領域の機械的強度
を高めることができる。
おいては、ソース・ドレイン電極がダイアモンド絶縁層
の側壁まで延びているので、チャネル領域の機械的強度
を高めることができる。
【図1】実施例1のMIS型電界効果トランジスタ作製
方法の各工程を説明するための基体等の模式的な一部断
面図である。
方法の各工程を説明するための基体等の模式的な一部断
面図である。
【図2】実施例2のMIS型電界効果トランジスタ作製
方法の各工程を説明するための基体等の模式的な一部断
面図である。
方法の各工程を説明するための基体等の模式的な一部断
面図である。
【図3】本発明のMIS型電界効果トランジスタ作製方
法の実施に適したCVD装置の概要図である。
法の実施に適したCVD装置の概要図である。
【図4】従来のMIS型電界効果トランジスタ作製方法
の各工程を説明するための基体等の模式的な一部断面図
である。
の各工程を説明するための基体等の模式的な一部断面図
である。
10 基体 12 ダイアモンド半導体層 14 ダイアモンド絶縁層 16 マスク層 18A ゲート電極 18B ソース・ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 16/26 C23F 4/00 A 8417−4K H01L 21/205 21/314 A 29/43
Claims (9)
- 【請求項1】(イ)基体上にダイアモンド半導体層を形
成する工程と、 (ロ)該ダイアモンド半導体層上にダイアモンド絶縁層
を形成し、次いで該ダイアモンド絶縁層上に導電材料か
ら成るマスク層を形成し、ゲート部形成予定領域以外の
領域のマスク層及びダイアモンド絶縁層を除去し、ソー
ス・ドレイン部形成予定領域のダイアモンド半導体層を
露出させる工程と、 (ハ)該マスク層上、及びソース・ドレイン部形成予定
領域のダイアモンド半導体層上に、導電材料から成るゲ
ート電極及びソース・ドレイン電極を選択的に成長させ
る工程、から成ることを特徴とするMIS型電界効果ト
ランジスタの作製方法。 - 【請求項2】前記工程(ロ)と工程(ハ)の間に、ダイ
アモンド絶縁層上のマスク層の一部分を除去し、ダイア
モンド絶縁層の一部分を露出させる工程を含むことを特
徴とする請求項1に記載のMIS型電界効果トランジス
タの作製方法。 - 【請求項3】導電材料は、タングステン、アルミニウ
ム、モリブデン、金及びチタンシリサイドから成る群か
ら選ばれた材料から成り、CVD法にて形成されること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のMIS型電
界効果トランジスタの作製方法。 - 【請求項4】マスク層はアルミニウム若しくはアルミニ
ウム合金から成り、スパッタ法にて形成されることを特
徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の
MIS型電界効果トランジスタの作製方法。 - 【請求項5】(イ)基体上に形成されたダイアモンド半
導体層と、 (ロ)該ダイアモンド半導体層のゲート部領域上に形成
されたダイアモンド絶縁層と、該ダイアモンド絶縁層上
に形成された導電材料から成るマスク層と、該マスク層
上に形成された導電材料から成るゲート電極と、 (ハ)該ダイアモンド半導体層のソース・ドレイン部領
域上に形成され、ダイアモンド絶縁層の側壁まで延びた
ソース・ドレイン電極、から成ることを特徴とするMI
S型電界効果トランジスタ。 - 【請求項6】ダイアモンド絶縁層上に形成された前記マ
スク層の面積は、ダイアモンド絶縁層の面積よりも小さ
いことを特徴とする請求項5に記載のMIS型電界効果
トランジスタ。 - 【請求項7】チャネル長よりも狭いゲート長を有するこ
とを特徴とする請求項5に記載のMIS型電界効果トラ
ンジスタ。 - 【請求項8】導電材料は、タングステン、アルミニウ
ム、モリブデン、金及びチタンシリサイドから成る群か
ら選ばれた材料から成ることを特徴とする請求項5乃至
請求項7のいずれか1項に記載のMIS型電界効果トラ
ンジスタ。 - 【請求項9】マスク層はアルミニウム若しくはアルミニ
ウム合金から成ることを特徴とする請求項5乃至請求項
8のいずれか1項に記載のMIS型電界効果トランジス
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13497594A JPH07321317A (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | Mis型電界効果トランジスタ及びその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13497594A JPH07321317A (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | Mis型電界効果トランジスタ及びその作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07321317A true JPH07321317A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=15140989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13497594A Pending JPH07321317A (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | Mis型電界効果トランジスタ及びその作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07321317A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7394103B2 (en) * | 2004-09-13 | 2008-07-01 | Uchicago Argonne, Llc | All diamond self-aligned thin film transistor |
JP2009054641A (ja) * | 2007-08-23 | 2009-03-12 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 高出力ダイヤモンド半導体素子 |
JP2012513675A (ja) * | 2008-12-22 | 2012-06-14 | レイセオン カンパニー | ダイアモンド層を有する窒化ガリウム・デバイスの製造 |
-
1994
- 1994-05-25 JP JP13497594A patent/JPH07321317A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7394103B2 (en) * | 2004-09-13 | 2008-07-01 | Uchicago Argonne, Llc | All diamond self-aligned thin film transistor |
JP2009054641A (ja) * | 2007-08-23 | 2009-03-12 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 高出力ダイヤモンド半導体素子 |
JP2012513675A (ja) * | 2008-12-22 | 2012-06-14 | レイセオン カンパニー | ダイアモンド層を有する窒化ガリウム・デバイスの製造 |
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