JPH07321309A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH07321309A
JPH07321309A JP10707794A JP10707794A JPH07321309A JP H07321309 A JPH07321309 A JP H07321309A JP 10707794 A JP10707794 A JP 10707794A JP 10707794 A JP10707794 A JP 10707794A JP H07321309 A JPH07321309 A JP H07321309A
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semiconductor layer
gate electrode
impurity
gate
semiconductor device
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JP10707794A
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Yasuo Nara
安雄 奈良
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】MOSトランジスタを含む半導体装置の製造方
法に関し、MOSトランジスタのチャネルとソース/ド
レインの間の寄生抵抗を小さくし、かつオーバーラップ
容量を小さくすること。 【構成】半導体層12の表面にMOSトランジスタのゲ
ート酸化膜13を介してゲート電極15を形成する工程
と、前記ゲート電極15をマスクにして、前記ゲート電
極15の両側の前記半導体層12に第1の不純物を導入
する工程と、前記半導体層12及び前記ゲート電極15
の表面を酸化することにより、前記ゲート電極15の底
部の両側からその内部に入り込むバーズビーク18を有
する第1の酸化膜17を形成する工程と、前記ゲート電
極15及びその両側の前記第1の酸化膜17をマスクに
して、前記半導体層12に第2の不純物を導入する工程
とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置及びその製
造方法に関し、より詳しくは、MOSトランジスタを含
む半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】nチャネルのMOSトランジスタとpチ
ャネルのMOSトランジスタを組み合わせたCMOSデ
バイスでは、ゲート電極とドレイン層のオーバーラップ
容量を削減することが高速化には重要である。特に、チ
ャネル長が0.25μm以下のディープサブミクロンデ
バイスではオーバーラップ容量の動作速度に対する影響
は大きく、オーバーラップ容量の削減が重要な課題とな
っいている。
【0003】オーバーラップ容量を削減するために、酸
化によりゲート端部にバーズビーク(以下に、ゲートバ
ーズビークともいう)を導入する構造が提案されている
(K.Kurimoto and S.Odanaka, IEDM91, p.541 )。その
ゲートバーズビークを有する従来のLDD(Lightly Do
ped Drain )構造のMOSトランジスタの作製工程を示
すと図5のようになる。
【0004】まず、図5(a) に示すように、シリコン基
板1上にゲート酸化膜2を介して不純物含有ポリシリコ
ンよりなるゲート電極3を形成する。続いて、ゲート電
極3の底部の両側にゲートバーズビーク5が入る条件で
ドライ酸化を行い、ゲート電極3の表面とシリコン基板
1の表面にSiO2膜6を形成する。この後に、図5(b) に
示すように、ゲート電極4をマスクとして使用し、ゲー
ト電極3の両側のシリコン基板1に不純物をイオン注入
し、低濃度不純物領域7を形成する。
【0005】次に、CVD法により全体にCVD−SiO2
膜(不図示)を形成し、さらに、反応性イオンエッチン
グ(RIE)などによってそのCVD−SiO2膜及び熱酸
化によるSiO2膜6を垂直方向にエッチングし、これによ
りゲート電極3の両側に図5(c) に示すようなSiO2より
なるサイドウォール8を形成する。シリコン基板1の表
面は、そのエッチングにより露出する。
【0006】この後に、ゲート電極3をマスクにしてシ
リコン基板1に砒素を高濃度でイオン注入して高濃度不
純物領域8を形成する。その高濃度不純物領域8と低濃
度不純物領域7によりLDD構造のソース/ドレイン層
が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うにゲート電極3の底部両端にゲートバーズビーク5を
導入した構造のMOSトランジスタにあっては、ゲート
電極3のLDD構造のソース/ドレイン領域に近い部分
の酸化膜を厚く形成してドレイン・ゲート間の容量を減
らす効果がある一方で、ドレイン電流が減少する弊害が
あった。
【0008】例えば、ゲート長0.15μmのn型MO
Sトランジスタでは、ゲートバーズビークを導入するこ
とによりドレイン電流が7.0mA/10μmから4.7
mA/10μmに減少し、また、ゲート長0.15μmの
p型MOSトランジスタでは3.2mA/10μmから
2.4mA/10μmに減少する。これは、ゲートバーズ
ビーク5の形成の際に、そのゲートバーズビーク5がシ
リコン基板1内にも入り込むために、2つのLDD構造
のソース/ドレイン領域の相互間の距離が大きくなると
ともに、それらのソース/ドレイン領域のエッジがゲー
ト電極3の下のシリコン基板1の表面からその内部に移
動してしまい、チャネル領域とソース/ドレイン領域の
間にオフセット抵抗が生じ、これがソース・ドレインの
寄生抵抗として働くためである。また、ゲートバーズビ
ークを導入する酸化の前にLDD構造の低濃度不純物領
域のイオン注入を行うと寄生抵抗は少ないものの短チャ
ネル効果が大きくなり、デバイス特性は悪化する。
【0009】このため、トランジスタの高速化という観
点ではゲートバーズビークの効果を完全には活かしきれ
てはいないというのが実状である。本発明は、かかる従
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、MOSト
ランジスタのチャネルとソース/ドレインの間の寄生抵
抗を小さくし、かつオーバーラップ容量を小さくできる
半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、図1〜
3に例示するように、半導体層12の表面にMOSトラ
ンジスタのゲート酸化膜13を介してゲート電極15を
形成する工程と、前記ゲート電極15をマスクにして、
前記ゲート電極15の両側の前記半導体層12に第1の
不純物を導入する工程と、前記半導体層12及び前記ゲ
ート電極15の表面を酸化することにより、前記ゲート
電極15の底部の両側からその内部に入り込むバーズビ
ーク18を有する第1の酸化膜17を形成する工程と、
前記ゲート電極15及びその両側面の前記第1の酸化膜
17をマスクにして、前記半導体層12に第2の不純物
を導入する工程とを有することを特徴とする半導体装置
の製造方法により解決する。
【0011】前記第1の不純物を導入する前に、前記半
導体層12の表面に絶縁膜16を形成する工程を有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法により解決す
る。前記第2の不純物を前記半導体層12に導入する前
に、前記半導体層12の表面にある前記第1の酸化膜1
7を除去する工程を有することを特徴とする半導体装置
の製造方法により解決する。
【0012】前記第2の不純物を前記半導体層12に導
入する前に、前記半導体層12の表面の前記第1の酸化
膜17を除去し、ついで前記第1の酸化膜12と厚さの
異なる絶縁膜を前記半導体層12の表面に形成する工程
とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法によ
り解決する。前記第1の不純物のドーズ量は、前記第2
の不純物のドーズ量よりも少なくすることを特徴とする
半導体装置に製造方法により解決する。
【0013】前記第1の不純物の加速エネルギーは、前
記第2の不純物の加速エネルギーよりも小さくすること
を特徴とする半導体装置に製造方法により解決する。前
記第1の不純物又は前記第2の不純物を前記半導体層に
導入する前に、前記半導体層12の結晶性を劣化させる
元素を前記半導体層12に導入する工程を有することを
特徴とする半導体装置の製造方法により解決する。
【0014】また、図3(d) に例示するように、半導体
層12と、前記半導体層12の上にゲート絶縁膜13を
介して形成されたゲート電極15と、前記ゲート電極1
5の底部の両側に入り込むバーズビーク絶縁膜18と、
前記半導体層12内に形成され、且つ前記バーズビーク
絶縁膜18よりも前記ゲート電極15の中央寄りに形成
された第1の低濃度不純物領域19と、前記半導体層1
2内に形成され、且つ前記第1の低濃度不純物領域19
よりも前記ゲート電極15の外側寄りに形成された第2
の低濃度不純物領域20と、前記ゲート電極15の側壁
に形成された絶縁性のサイドウォール22と、前記半導
体層12内に形成され、且つ前記第2の低濃度不純物領
域20の端部よりも外側に形成された高濃度不純物領域
23とを有することを特徴とする半導体装置により解決
する。
【0015】前記第1の低濃度不純物領域19は1×1
18cm-3以上の不純物濃度を有することを特徴とする半
導体装置により解決する。前記ゲート電極15のゲート
長は0.3μm以下であることを特徴とする半導体装置
により解決する。
【0016】
【作 用】本発明によれば、LDD構造の低濃度不純物
領域を形成するイオン注入を、ゲートバーズビークを導
入する酸化の前後に2度に分けて行うようにしている。
これにより、LDD構造の不純物導入層の基板下面側へ
の移動が防止され、チャネルとソース/ドレインの間の
寄生抵抗を小さく、かつオーバーラップ容量の小さいM
OSトランジスタが実現される。
【0017】1回目の不純物導入前に半導体層表面の絶
縁層を形成すれば、不純物の注入深さの制御は容易にな
る。また、バーズビーク形成の際に半導体層表面に成長
された酸化膜を除去した後に2回目の不純物導入を行え
ば、小さい加速エネルギーで不純物が半導体層に導入さ
れる。その酸化膜を除去した後に、半導体層の表面に適
当な厚さの絶縁層を再び形成すれば、LDD構造の低濃
度不純物領域の表面の不純物濃度の制御が容易になり、
キャリア密度を高めることができる。
【0018】LDD構造の短チャネル効果は、1回目の
不純物注入のドーズ量を少なくすることにより小さくな
る。2回目の不純物注入の加速エネルギーを大きくすれ
ば、ゲートバーズビークを導入する際に形成された酸化
膜を通して不純物が半導体層に確実に入り込むようにな
る。また、不純物を導入する際に、半導体層にシリコン
等の元素を注入してその結晶性を劣化させると、チャネ
リングが防止される。
【0019】本発明によって形成されたLDD構造の低
濃度不純物領域のうちゲートバーズビークよりもゲート
電極の中央寄りに形成された部分の不純物濃度を1×1
18cm-3以上にしなければ、オフセット抵抗が十分に小
さくならない。また、本発明によればチャネル領域のオ
フセット抵抗が小さくなるが、これはゲート長が0.3
μm以下で効果が大きい。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。図1〜図4は、本発明の実施例の半導
体装置の製造方法について説明する断面図である。本実
施例ではp型MOSトランジスタの製造方法を例にあげ
て説明する。
【0021】まず、図1(a) において、加速エネルギー
180eV、ドーズ量4×1012cm -2の条件で燐(P)
をシリコン基板11にイオン注入した後に、温度105
0℃、300分間で不純物を活性化し、この熱処理によ
って深さ3〜6μm程度のNウェル12を形成する。次
いで、図1(b) に示すように、加速エネルギー150ke
V 、ドーズ量8×1012cm-2の条件で砒素(As)をNウ
ェル12にイオン注入(チャンネルイオン注入)してト
ランジスタの閾値調整を行う。
【0022】この後に、図1(c) に示すように、シリコ
ン基板11(Nウェル12)の表面を温度800℃で1
4分間ドライ酸化し、膜厚4nmのゲート酸化膜13を形
成する。次に、図1(d) に示すように、CVD法により
ゲート材料となる多結晶シリコン層14をゲート酸化膜
13上に150〜200nmの厚さに成長する。続いて、
加速エネルギー10keV 、ドーズ量8×1015cm-2の条
件でフッ化ホウ素(BF2 +)を多結晶シリコン層14にイ
オン注入する。
【0023】その後に、レジストパターン(不図示)と
反応性イオンエッチング(RIE)を用いて多結晶シリ
コン層14をパターニングし、図2(a) に示すようにゲ
ート長が例えば0.15μmのゲート電極15を形成す
る。次に、図2(b) に示すように、ゲート電極15が形
成されたシリコン基板11(Nウェル12)の表面を温
度800℃で30分間ドライ酸化し、膜厚3〜5nmの第
1のスルー酸化膜(SiO2)16を形成する。その際にゲ
ート電極15の表面も酸化される。
【0024】この後に、LDD構造の低濃度不純物領域
を形成するイオン注入を2回に分けて行う。そのうちの
1回目のイオン注入は、ゲート電極15を形成した後で
あって第1のスルー酸化膜16を形成した後に行う。即
ち、図2(c) に示すように、加速エネルギー15keV 、
ドーズ量5×1013cm-2の条件で BF2 + をゲート電極1
5の両側のNウェル12にイオン注入する。
【0025】この後に、図2(d) に示すように、温度9
00℃、20分間の条件でドライ酸化を行うと、総計膜
厚13nmの厚さのシリコン酸化膜(SiO2)17がシリコ
ン基板11の表面に形成されるとともに、ゲート電極1
5底部の両側ではそのシリコン酸化膜7がその内部に迫
り出してゲートバーズビーク(バーズビーク酸化膜)1
8が形成される。このゲートバーズビーク18は、ゲー
ト酸化膜13を通して酸素がゲート電極15及びシリコ
ン基板11の中に供給され易いために形成される。
【0026】この第1のドライ酸化の際に、前の工程で
注入したNウェル12内のホウ素が活性化されて第1の
p型低濃度不純物領域19が形成される。そのp型低濃
度不純物領域19の先端はNウェル12の表面にまで至
り、チャネル領域に隣接する。その不純物濃度は1×1
18cm-3以上となる。次に、低濃度不純物領域を形成す
るための2回目の BF2 + のイオン注入を行う。そのイオ
ン注入の条件は、例えば加速エネルギー15keV 、ドー
ズ量5×10 13cm-2とし、1回目と同じにする。この場
合、ゲート電極15とその周辺のSiO2膜17がイオン注
入のマスクとして機能するので、 BF2 + は1回目よりも
外側の領域に注入される。このため、その不純物を加熱
により活性化すると、図3(a)に示すように、ゲートバ
ーズビーク18の下に第2のp型低濃度不純物領域20
が形成される。
【0027】ついで、CVD法により窒化シリコン(Si
N )膜21をシリコン基板11上で膜厚60nmの厚さ
となるように成長する。その後に、反応性イオンエッチ
ング(RIE)によりSiN 膜21とその下のSiO2膜17
(16)を垂直方向にエッチングしてゲート電極15の
両側にそれらの絶縁膜を選択的に残存させる。これによ
り、ゲート電極15の両側には図3(b) に示すようなSi
N 膜21等からなるサイドウォール22が形成される。
【0028】次に、図3(c) に示すように、LDD構造
の高濃度不純物領域を形成するためにゲート電極15及
びサイドウォール22をマスクにして、加速エネルギー
30KeV 、ドーズ量5×1015cm-2の条件で BF2 + をN
ウェル12にイオン注入する。続いて、その不純物を熱
処理により活性化してゲートバーズビーク18よりも外
側に高濃度不純物領域23を形成する。これによりLD
D構造のソース層S、ドレイン層Dが形成される。
【0029】次に、SiO2からなるパッシベーション膜2
5をCVD法により400nmの厚さに形成した後に、こ
れをパターニングしてソース層S、ドレイン領域Dの上
にコンタクトホール26,27を形成する。続いて、ス
パッタによりアルミニウム(Al)を堆積し、これをフ
ォトリソグラフィーによりパターニングしてコンタクト
ホール26,27を通るソース電極28、ドレイン電極
29を形成する。これによりLDD構造のソースS、ド
レインDを有するp型MOSトランジスタが完成する。
【0030】以上のように、LDD構造の低濃度不純物
領域19,20を形成する場合に、第1のスルー酸化膜
16を形成した後に、1回目のイオン注入工程を行い、
ついでゲートバーズビーク18を有する第2のスルー酸
化膜17を形成し、続いて2回目のイオン注入するとい
った工程を経たp型MOSトランジスタによれば、その
ドレイン電流はゲート長0.15μmで2.8mA/10
μmとなった。
【0031】これに対し、従来のようにゲートバーズビ
ーク18を有するスルー酸化膜17を形成した後に1回
のイオン注入を行って低濃度不純物領域を形成すると、
低濃度不純物領域の端部はバーズビークの下に位置し、
しかもイオン注入のドーズ量は、本実施例の1回目と2
回目のドーズ量を合わせた量である。これにより形成さ
れたP型MOSトランジスタのドレイン電流は0.15
μmのゲート長で2.4mA/10μmとなった。
【0032】従って、本実施例によれば、従来に比べて
ドレイン電流を約20%増加させることが可能になっ
た。これは、低濃度不純物領域を形成する際の1回目の
イオン注入は、オフセットによる寄生抵抗を削減するこ
とが目的であり、短チャネル効果が生じないように従来
の半分以下のドーズ量とし、また、2回目のイオン注入
は、LDDのキャリア濃度を十分に確保するためのもの
で第1のイオン注入と合わせて従来と同じドーズ量が得
られる。このため、チャネルとソース/ドレインの間の
寄生抵抗を減少させた上で、ゲートバーズビーク18に
よりゲート・ドレインのオーバーラップ容量を十分に削
減することができる。
【0033】特に、その寄生抵抗を低減する効果は、ゲ
ート長が0.3μm以下で顕著に現れる。これは、図4
に示すように、ゲート長Lが長い場合にはソース電極と
ドレイン電極の間の総抵抗Rtotal のうちソース/ドレ
イン抵抗Rsdの占める割合は小さく、チャネル抵抗Rch
の割合が大きい。しかし、ゲート長Lが短くなるにつれ
てチャネル抵抗Rchが小さくなり、ソース/ドレイン抵
抗Rsdの占める割合が大きくなるので、その抵抗を小さ
くすることはドレイン電流を大きくするために重要とな
る。従って、オフセット抵抗を小さくできる上記工程
は、0.3μm以下、より好ましくは0.25μm以下
のゲート長のMOSトランジスタにおいて効果が大き
い。なお、ソース/ドレイン抵抗Rsdは、チャネル長L
の大きさに関係なくほぼ一定である。
【0034】ところで、本実施例では、低濃度不純物領
域19,20を形成する際の1回目のイオン注入と2回
目のイオン注入のドーズ量を同一としたが、ゲートバー
ズビーク18を形成する際のドライ酸化の条件によって
は、1回目と2回目のイオン注入のドーズ量、加速エネ
ルギーを最適な値に変更してもよい。例えば、2回目よ
りも1回目のイオン注入のドーズ量を少なくして短チャ
ネル効果を小さくしたり、或いは1回目よりも2回目の
不純物イオン注入の加速エネルギーを大きくすることに
よってNウェル12に不純物を確実に導入できる。
【0035】なお、上記したオフセット抵抗の低減する
ためには、1回目の不純物イオン注入により得られる低
濃度不純物領域19の不純物濃度を1×1018cm-3以上
にする必要がある。上記した2つの低濃度不純物領域1
9,20を形成する場合に、チャネリング防止のため
に、イオン注入の前にシリコン、ガリウム、アンチモ
ン、インジウムなどの元素をイオン注入してシリコン基
板の結晶性を予め劣化させてもよい。
【0036】本実施例では、ゲート電極15加工後、第
1のスルー酸化膜16を形成した後にイオン注入を行う
ようにしているが、そのスルー酸化膜16の形成は省い
てもよい。また、第2のスルー酸化膜17を形成した後
にゲート電極15以外の領域の酸化膜を除去した後に2
回目のイオン注入を行ってもよいし、その除去後に温度
800℃程度の低温でさらに薄い第3のスルー酸化膜
(不図示)を形成し、その後に第2の低濃度不純物領域
を形成するための2回目のイオン注入を行って、その低
濃度不純物領域の表面キャリア濃度を一層高める方法を
採ってもよい。なお、上記した第1、第3のスルー酸化
膜は熱酸化法、CVD法のいずれで形成してもよい。
【0037】さらに、第1〜第3のスルー酸化膜を熱酸
化により形成する場合には、常圧酸化、減圧酸化のいず
れでもよい。本実施例では、p型MOSトランジスタの
製造方法を例にあげて説明しているが、n型MOSトラ
ンジスタのLDD構造の低濃度不純物領域を形成する際
に不純物のイオン注入をゲートバーズビークを形成する
前と後に分けてもよい。
【0038】MOSトランジスタが形成される半導体と
しては、上記したような半導体基板であってもよいしエ
ピタキシャル成長された半導体層であってもよいし、S
OI(silicon-on-insulator)基板であってもよい。そ
の半導体層は、シリコンに限るものではなく、ゲルマニ
ウム、その他の半導体材料から形成してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、LD
D構造の低濃度不純物領域を形成するイオン注入を、ゲ
ートバーズビークを導入する酸化の前後に2度に分けて
行うようにしているので、LDD構造の不純物導入層の
基板下面側への移動量を減少でき、チャネル領域とソー
ス/ドレイン領域の間のオフセット抵抗を低減して、大
きなドレイン電流を得ることができ、高速な集積回路を
実現することができる。
【0040】1回目の不純物導入前に半導体層表面の絶
縁層を形成すれば、不純物の注入深さの制御を容易にで
きる。また、バーズビーク形成の際に半導体層表面に成
長された酸化膜を除去した後に2回目の不純物導入を行
えば、小さい加速エネルギーで不純物を半導体層に導入
できる。その酸化膜を除去した後に、半導体層の表面に
適当な厚さの絶縁層を再び形成すれば、LDD構造の低
濃度不純物領域の表面の不純物濃度の制御が容易にな
り、キャリア密度を高めることができる。
【0041】1回目の不純物注入のドーズ量を少なくす
ることにより、LDD構造の短チャネル効果を小さくで
きる。2回目の不純物注入の加速エネルギーを大きくす
れば、ゲートバーズビークを導入する際に形成された酸
化膜を通して注入される不純物の量を多くできる。ま
た、不純物を導入する際に、半導体層にシリコン等の元
素を注入してその結晶性を劣化させると、チャネリング
を防止できる。
【0042】本発明によって形成されたLDD構造の低
濃度不純物領域のうちゲートバーズビークよりもゲート
電極の中央寄りに形成された部分の不純物濃度を1×1
18cm-3以上にすることにより、オフセット抵抗を十分
に小さくできる。また、本発明によればチャネル領域の
オフセット抵抗が小さくなるが、これはゲート長が0.
3μm以下で効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の半導体装置の製造方法を説明
するための工程断面図(その1)である。
【図2】本発明の実施例の半導体装置の製造方法を説明
するための工程断面図(その2)である。
【図3】本発明の実施例の半導体装置の製造方法を説明
するための工程断面図(その3)である。
【図4】ソース/ドレイン間寄生抵抗のソース・ドレイ
ン間総抵抗に占める割合とゲート長との関係を示す特性
図である。
【図5】従来例の半導体装置及びその製造方法を説明す
るための工程断面図である。
【符号の説明】
11 シリコン基板 12 Nウェル 13 ゲート酸化膜 14 多結晶シリコン層 15 ゲート電極 16、17 スルー酸化膜 18 ゲートバーズビーク(バーズビーク絶縁膜) 19、20 低濃度不純物領域 22 サイドウォール 23 高濃度不純物領域

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体層(12)の表面にMOSトランジ
    スタのゲート酸化膜(13)を介してゲート電極(1
    5)を形成する工程と、 前記ゲート電極(15)をマスクにして、前記ゲート電
    極(15)の両側の前記半導体層(12)に第1の不純
    物を導入する工程と、 前記半導体層(12)及び前記ゲート電極(15)の表
    面を酸化することにより、前記ゲート電極(15)の底
    部の両側からその内部に入り込むバーズビーク(18)
    を有する第1の酸化膜(17)を形成する工程と、 前記ゲート電極(15)及びその両側面の前記第1の酸
    化膜(17)をマスクにして、前記半導体層(12)に
    第2の不純物を導入する工程とを有することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記第1の不純物を導入する前に、前記半
    導体層(12)の表面に絶縁膜(16)を形成する工程
    を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の
    製造方法。
  3. 【請求項3】前記第2の不純物を前記半導体層(12)
    に導入する前に、前記半導体層(12)の表面にある前
    記第1の酸化膜(17)を除去する工程を有することを
    特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記第2の不純物を前記半導体層(12)
    に導入する前に、前記半導体層(12)の表面の前記第
    1の酸化膜(17)を除去し、ついで前記第1の酸化膜
    (17)と厚さの異なる絶縁膜を前記半導体層(12)
    の表面に形成する工程とを有することを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記第1の不純物のドーズ量は、前記第2
    の不純物のドーズ量よりも少なくすることを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置に製造方法。
  6. 【請求項6】前記第1の不純物の加速エネルギーは、前
    記第2の不純物の加速エネルギーよりも小さくすること
    を特徴とする請求項1記載の半導体装置に製造方法。
  7. 【請求項7】前記第1の不純物又は前記第2の不純物を
    前記半導体層に導入する前に、前記半導体層(12)の
    結晶性を劣化させる元素を前記半導体層(12)に導入
    する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】半導体層(12)と、 前記半導体層(12)の上にゲート絶縁膜(13)を介
    して形成されたゲート電極(15)と、 前記ゲート電極(15)の底部の両側に入り込むバーズ
    ビーク絶縁膜(18)と、 前記半導体層(12)内に形成され、且つ前記バーズビ
    ーク絶縁膜(18)よりも前記ゲート電極(15)の中
    央寄りに形成された第1の低濃度不純物領域(19)
    と、 前記半導体層(12)内に形成され、且つ前記第1の低
    濃度不純物領域(19)よりも前記ゲート電極(15)
    の外側寄りに形成された第2の低濃度不純物領域(2
    0)と、 前記ゲート電極(15)の側壁に形成された絶縁性のサ
    イドウォール(22)と、 前記半導体層(12)内に形成され、且つ前記第2の低
    濃度不純物領域(20)の端部よりも外側に形成された
    高濃度不純物領域(23)とを有することを特徴とする
    半導体装置。
  9. 【請求項9】前記第1の低濃度不純物領域(19)は1
    ×1018cm-3以上の不純物濃度を有することを特徴とす
    る請求項8記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】前記ゲート電極(15)のゲート長は
    0.3μm以下であることを特徴とする請求項8又は9
    記載の半導体装置。
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