JPH0732093B2 - 針状強磁性酸化鉄磁性粉 - Google Patents

針状強磁性酸化鉄磁性粉

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JPH0732093B2
JPH0732093B2 JP59020764A JP2076484A JPH0732093B2 JP H0732093 B2 JPH0732093 B2 JP H0732093B2 JP 59020764 A JP59020764 A JP 59020764A JP 2076484 A JP2076484 A JP 2076484A JP H0732093 B2 JPH0732093 B2 JP H0732093B2
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zinc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、磁気テープや磁気ディスク等の塗布型の磁気
記録媒体に使用される針状強磁性酸化鉄磁性粉に関する
ものであり、さらに詳細にはコバルト被着型の針状強磁
性酸化鉄磁性粉の改良に関するものである。
従来、塗布型の磁気記録媒体の磁性粉としてはγ−Fe2O
3粒子、特に形状異方性により高抗磁力を有する針状γ
−Fe2O3粒子が広く用いられている。この針状γ−Fe2O3
粒子は、化学的・磁気的安定性に優れ、また価格も安価
である等の長所を有している。
ところで、一般に磁気記録媒体においては、磁性粉の抗
磁力が記録再生特性を左右する重要な因子となってお
り、この抗磁力を大きくすることによって減磁を抑え、
また記録密度を向上させることが可能であることが知ら
れている。そして、ビデオテープやオーディオテープ等
の性能の向上の要求から、上記磁性粉の抗磁力をより一
層高める必要が生じている。
そこでさらに従来は、上記γ−Fe2O3粒子にコバルトイ
オンを固溶(ドープ)させてコバルトフェライトの結晶
磁気異方性によって上記抗磁力を大幅に増大したものが
提案されている。しかしながら、このようにコバルトを
固溶させたγ−Fe2O3粒子にあっては、粒子中で発生す
る誘導磁気異方性によってコバルトイオンの粒子内部で
の再配列が起こり、この結果抗磁力の経時的増加現象が
抑えられなかったり磁気特性の温度依存性が大きくなる
等の欠点が生じ、実用するに至っていない。
このような欠点を改善するために、さらにコバルトをγ
−Fe2O3粒子の表面にのみ吸着させた所謂コバルト被着
型γ−Fe2O3粒子が考えられている。このコバルト被着
型γ−Fe2O3粒子においては、コバルトイオンの効果を
粒子表面に集中させることによって抗磁力を増加させ、
上述の欠点を改善することが可能となっているが、コバ
ルト吸着量の増加に伴なって抗磁力は増加するものの、
反対に単位重量当りの飽和磁化δが減少することが判
明した。この飽和磁化δが減少すると、記録再生出力
が低下する等、電磁特性に悪影響を及ぼす。
したがってさらに従来、上述のコバルト被着型γ−Fe2O
3粒子の表面に第1鉄イオン(Fe2+)を含む酸化鉄層を
形成し、先のδの減少を抑制することが考えられてい
る。この第1鉄イオンの添加量を増加させれば、それに
伴なって上記コバルト被着型γ−Fe2O3のδが増加す
ることが分かった。
ところが、このように第1鉄イオンを含む酸化鉄層を形
成するという方法にあっては、δの減少は抑制できる
ものの、第1鉄イオン添加前に比べて抗磁力がかなり低
下し、またこの抗磁力の経時変化も大きなものとなって
しまっている。そして、これら抗磁力とδの両者を共
に改善する方法は未だ知られていない。
本発明者は、飽和磁化δが高く高抗磁力を有する磁性
粉を開発するために鋭意研究の結果、針状のγ−Fe2O3
粒子にコバルトを添加した後第1鉄塩と亜鉛の塩とを添
加することにより得られる磁性粉がその目的に適合する
ことを見出し本発明を完成したものであって、コバルト
被着型γ−Fe2O3粒子を核とし、その表面に亜鉛及び2
価の鉄を含有する酸化鉄層を形成してなるものである。
すなわち、本発明の針状強磁性酸化鉄磁性粉は、針状γ
−Fe2O3粒子に先ずコバルトを吸着させて表面をコバル
ト化合物により被覆し、さらにその外側を2価の鉄(Fe
2+)及び亜鉛(Zn)を含有する酸化鉄層で被覆してなる
ものである。
上記酸化鉄層においては、含有される亜鉛と2価の鉄の
割合が重要であり、亜鉛の添加量があまり多すぎたり少
なすぎたりすると単位重量当りの飽和磁化δの向上は
期待できない。第1図は、上記酸化鉄層の組成をZnXFe
3-XO4とした場合の飽和磁化δの変化を表わすもので
あり、この第1図より、亜鉛の割合が増加するのに伴な
って飽和磁化δが徐々に増加するものの、この亜鉛の
割合が20%原子を越えると、すなわちxが0.5を越える
と逆に飽和磁化δが減少してしまうことが分かる。実
用的な範囲は、亜鉛と2価の鉄との原子比Zn/Fe2+が8
〜20原子%である。
上記範囲内で亜鉛を添加することによって、得られる磁
性粉の飽和磁化δを増加することができる。第2図
は、酸化鉄層の被着量による飽和磁化δの変化を示す
グラフであり、直線aは酸化鉄層中の亜鉛の割合がFe2+
に対して20原子%である場合、すなわち酸化鉄層の組成
がZn0.5Fe2.5O4である場合の変化を示し、直線bは2価
の鉄のみを添加して組成Fe3O4なる酸化鉄層を形成した
場合の変化を示す。なお、上記被着量は、酸化鉄層中に
含まれるFe2+と核晶であるコバルト被着型γ−Fe2O3
子に含まれるFe3+との原子比Fe2+/Fe3+として示す。こ
の第2図より、亜鉛を原子比Zn/Fe2+が20原子%となる
ように添加して酸化鉄層を形成した場合には、Fe2+のみ
を添加して酸化鉄層を形成した場合に比べてFe2+が同量
となるような被着量で焼く2emu/g高い飽和磁化δが得
られることが判明した。
また、第3図に酸化鉄層の形成により得られる飽和磁化
δとその時の抗磁力の低下量△HC1の関係を示す。こ
の第3図において、直線Cは酸化鉄層がZn/Fe2+=20原
子%となる量の亜鉛を添加して形成された場合、直線d
は酸化鉄層が亜鉛を含まずFe2+のみの添加により形成さ
れた場合をそれぞれ示す。この第3図より、飽和磁化δ
が増加するのに伴なって、すなわち酸化鉄層の被着量
を増加するのに伴なって抗磁力の低下量△HC1が増す
が、上記酸化鉄層に亜鉛を含有させることによって上記
抗磁力の低下量ΔHC1はおよそ20エルステッド改善され
ることが分かる。
さらに第4図に酸化鉄層の形成により得られる飽和磁化
δとエージングによる抗磁力の上昇量△HC2の関係を
示す。なお、上記エージングの条件は、温度60℃、12日
間である。この第4図において、曲線eは亜鉛Zn/Fe2+
が20原子%となるように添加して酸化鉄層を形成した場
合、曲線fはFe2+の添加のみによって酸化鉄層を形成し
た場合をそれぞれ示す。飽和磁化δの増加に伴なって
エージング後の抗磁力の上昇量△HC2も大きくなるが、
第4図に示すように、この場合にもFe2+とともに亜鉛を
添加することによって上記抗磁力の上昇量△HC2が15〜4
0%程度低下され、抗磁力の経時変化が改善されること
が分かる。
ところで、本発明に係る針状強磁性酸化鉄磁性粉は、以
下に示す製造方法により簡単に製造される。
先ず、核となるコバルト被着型γ−Fe2O3粒子を製造す
るが、この製造方法は通常の手法であれば如何なる方法
であってもよい。例えば、針状γ−Fe2O3粒子をアルカ
リ溶液中に分散し、続いてコバルト塩を溶解した水溶液
を加えて沸点以下の温度で加熱攪拌して所定時間保持す
ることによりコバルト化合物を被覆し、コバルト被着型
γ−Fe2O3粒子を調製する。この場合、使用されるアル
カリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム等が挙げられ、また、上記コバルト塩とし
ては、塩化コバルト、臭化コバルト、硫酸コバルト等が
挙げられる。
次に、コバルト化合物で被覆されたコバルト被着γ−Fe
2O3粒子を含有するアルカリ懸濁液に第1鉄塩の水溶液
と亜鉛塩の水溶液を原子比Zn2+/Fe2+が8〜25原子%と
なるように添加し、これを沸点以下の温度で攪拌し、最
後に脱水・乾燥して本発明による針状酸化鉄磁性粉を得
る。上記第1鉄塩としては、塩化第1鉄、硫酸第1鉄等
が挙げられ、また亜鉛塩としては塩化亜鉛、硫酸亜鉛等
が挙げられる。
このように製造される本発明の針状強磁性酸化鉄磁性粉
は、高い飽和磁化δを有し、かつコバルト被着による
高抗磁力も保たれる。さらに、本発明の針状強磁性酸化
鉄磁性粉は、抗磁力の経時変化の点でも優れた特性を有
し、経時変化が極めて少ないものである。
次に本発明の具体的な実施例について説明するが、本発
明がこの実施例に限定されるものでないことは言うまで
もない。
実施例 抗磁力Hc364エルステッド、飽和磁化δ72.6emu/gのγ
−Fe2O3100gを水酸化ナトリウム115.2gを含む水溶液860
ml中に分散させ、さらに塩化コバルト10.76gを含む水溶
液100mlを添加して100℃で4時間攪拌した。
次いで、硫酸第1鉄52.23g及び硫酸亜鉛113.8gを含む水
溶液を添加して1時間攪拌した後、脱水・乾燥した。
このようにして得られた針状強磁性酸化鉄磁性粉の抗磁
力Hcは673エルステッド、飽和磁化δは79.9emu/gであ
った。また、この磁性粉を温度60℃で300時間保存した
後の抗磁力Hcは689エルステッドであった。
比較例 先の実施例と同様のγ−Fe2O3100gを水酸化ナトリウム1
15.2gを含む水溶液860ml中に分散させ、さらに塩化コバ
ルト10.76gを含む水溶液100mlを添加して100℃で4時間
攪拌した。
次いで、硫酸第1鉄69.64gを含む水溶液100mlを添加し
て1時間攪拌した後、脱水・乾燥した。
このようにして得られた針状強磁性酸化鉄磁性粉の抗磁
力Hcは620エルステッド、飽和磁化δは79.9emu/gであ
った。また、この磁性粉を温度60℃で300時間保存した
後の抗磁力Hcは641エルステッドであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は酸化鉄層に含まれる亜鉛の割合と飽和磁化δ
の関係を示すグラフ、第2図はZn/Fe2+=20原子%の場
合における酸化鉄層の被着量と飽和磁化δの関係を亜
鉛を添加しない場合と比較して示すグラフ、第3図はZn
/Fe2+=20原子%の亜鉛を含有する酸化鉄層により得ら
れる飽和磁化δと抗磁力の低下量の関係を亜鉛を含有
しない場合と比較して示すグラフ、第4図はZn/Fe2+=2
0原子%の亜鉛を含有する酸化鉄層により得られる飽和
磁化δと抗磁力の経時変化量(上昇量)の関係を亜鉛
を含有しない場合と比較して示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コバルト被着型γ−Fe2O3粒子を核とし、
    その表面に亜鉛及び2価の鉄を含有する酸化鉄層を形成
    してなる針状強磁性酸化鉄磁性粉。
JP59020764A 1984-02-09 1984-02-09 針状強磁性酸化鉄磁性粉 Expired - Lifetime JPH0732093B2 (ja)

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