JPH07320851A - チューブ型ヒータおよびその製造方法 - Google Patents

チューブ型ヒータおよびその製造方法

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JPH07320851A
JPH07320851A JP11521594A JP11521594A JPH07320851A JP H07320851 A JPH07320851 A JP H07320851A JP 11521594 A JP11521594 A JP 11521594A JP 11521594 A JP11521594 A JP 11521594A JP H07320851 A JPH07320851 A JP H07320851A
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Hajime Takizawa
元 滝沢
Hirobumi Yaguchi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 絶縁構造を熱容量の小さなものにし、温度立
ち上がり速度と温度制御の応答特性を向上したチューブ
型ヒータとその製造方法の提供。 【構成】 内外二重の管材1,2の間に、耐熱性樹脂膜
4を被覆した発熱線3を密着配置し、その二重管材の内
周面又は外周面の少なくとも一方を加熱面にしたチュー
ブ型ヒータ。また、中空の管材1の外周面に耐熱性樹脂
膜4を被覆した発熱線3を螺旋状に巻回し、この管材1
を該管材1よりも径の大きな管材2の内側に挿入し、次
いで外側の管材2を縮径させるか、または内側の管材1
を拡径させて、前記発熱線3を内外両管材1,2の周面
に密着させるチューブ型ヒータの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造工程を簡素化しな
がら温度立ち上がり時間を短縮し、かつ温度制御の応答
特性にすぐれたチューブ型ヒータおよびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】シーズヒータに使用されている従来のチ
ューブ型ヒータは、図8に示すような構造に製作されて
いた。すなわち、金属製の管材81の内側に螺旋状(コ
イル状)に巻回した発熱線82を挿入するが、この発熱
線82と管材81とを電気的に絶縁するためマグネシア
(MgO)粉末を細密充填し、さらにこのマグネシア粉末が
吸湿性であるため、これを防湿するために両端に電気端
子84だけ突出させるようにパッキン83を装着してシ
ールするようにしていた。
【0003】しかし、マグネシアは熱伝導率が低いた
め、これを細密充填したヒータは構造的に熱容量が大き
くなっている。そのため、スイッチ・オンから所定温度
に立ち上がるまでの時間が長くなると共に、スイッチ・
オフ後の冷却時間も長くなるという問題があった。ま
た、発熱線と加熱面との温度差が大きくなるため、条件
変動に応じて温度制御するとき、所定温度に収斂すると
きのオーバシュートが大きく、応答特性が悪いという問
題があった。
【0004】また、従来のチューブ型ヒータは、熱によ
る電気絶縁破壊を生じないように、マグネシア粉末に高
純度のものを使用すること、かつマグネシア粉末を細密
充填するとき、充填密度を高めると共に均等に充填する
ために機械振動を与えながら充填すること、また充填後
には高い乾燥度に維持する加熱やシール等の処置が必要
なことなど種々の管理項目が必要とされている。したが
って、このような多数の管理項目が生産性を低下させ、
コスト上昇を招く原因になっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、絶縁
構造を熱容量の小さなものにすることを可能にし、温度
立ち上がり速度と温度制御の応答特性を向上するように
したチューブ型ヒータを提供することにある。本発明の
他の目的は、軽量化と加熱機能の拡張を可能にしたチュ
ーブ型ヒータを提供することにある。本発明のさらに他
の目的は、上記のように高機能を有するチューブ型ヒー
タの製造工程を簡略化した製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のチューブ型ヒータは、径の異なる中空の管材
を内外二重に配置し、この内外二重の管材の間に、耐熱
性樹脂膜を被覆した発熱線を内外両管材に密着するよう
に配置し、前記内外二重の管材の内周面または外周面の
少なくとも一方を加熱面にしたことを特徴とするもので
ある。
【0007】また、本発明による他のチューブ型ヒータ
は、中空の管材の内周面または外周面に、耐熱性樹脂膜
を被覆した発熱線を密着するように配置し、この管材の
表面を加熱面にした簡素化した構造を特徴とするもので
ある。上記チューブ型ヒータは、いずれも発熱線が薄い
耐熱性樹脂膜を介して加熱面を形成する管材に対して接
触し、発熱線と管材との間に温度差をほとんど発生しな
い状態にし、かつヒータの内部を中空にしているため、
図8の従来のヒータに比して熱容量を著しく小さくする
ことができる。そのためスイッチ・オンから所定温度ま
での温度立ち上がり時間を短縮し、またシャープな応答
特性の温度制御を可能にする。
【0008】また、上記チューブ型ヒータは、耐熱性樹
脂膜を被覆した発熱線を管材に巻き付けるなどして密着
させるだけであるため、軽量かつコンパクトであると共
に、中空管材の内外両面をいずれも加熱面にすることが
でき、或いは片方を加熱面にする一方で、他方を冷却面
にして使用することができるため、ヒータ用途を大幅に
拡大することができる。
【0009】本発明によるチューブ型ヒータの製造方法
は、中空の管材の外周面に耐熱性樹脂膜を被覆した発熱
線を螺旋状に巻回し、この管材を該管材よりも径の大き
な管材の内側に挿入し、次いで外側の管材を縮径させる
か、または内側の管材を拡径させて、前記発熱線を前記
内外両管材の周面に密着させることを特徴とするもので
ある。
【0010】また、単一管材から製造する方法として、
耐熱性樹脂膜を被覆した発熱線を螺旋状に成形し、該螺
旋状の発熱線を中空の管材の内側に、該管材の内径より
小さい螺旋外径にして挿入し、次いで該螺旋外径を拡径
させて管材の内壁に密着させることを特徴とするもので
ある。いずれの製造方法も、電気絶縁を発熱線に耐熱性
樹脂膜を被覆するだけで得られるため、従来のヒータ製
造方法のように、マグネシア粉末を均一密度に充填する
ため機械振動を与える工程に付したり、防湿のための乾
燥処理をしたり、パッキンを設けたりする複雑で厳密な
管理が不要になり、製造工程を簡略化することができ
る。
【0011】本発明において、発熱線の材料としては、
従来から使用されている電気抵抗の大きな金属がいずれ
も使用可能であり、特にニクロム線が最適である。発熱
線の断面形状は一般には円形であるが、扁平断面にする
こともできる。発熱線が扁平断面のときは、その扁平面
を管材に密着させることによって一層接触面積を増大さ
せ、熱効率の高いチューブ型ヒータにすることができ
る。
【0012】耐熱性樹脂膜の材料としては、ポリベンヅ
イミダゾール樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂が好ま
しい。なかでも、ポリベンヅイミダゾール樹脂が最適で
ある。ポリベンヅイミダゾール樹脂は、熱変形温度が極
めて高く(435℃)、かつ760℃という高温(瞬
間)に対して不燃であるという超耐熱性を有すると共
に、優れた耐薬品性を有し、かつアルミニウムや真鍮な
どと同等の熱膨張率であるからである。
【0013】この耐熱性樹脂は発熱線に薄い膜状にして
被覆する。その耐熱性樹脂膜の厚さは3〜50μm、さ
らに好ましくは10〜30μmにするのがよい。ポリベ
ンヅイミダゾール樹脂の場合、膜厚20μmで5kv・
1分間の絶縁耐力を発揮することができ、交流100V
や200Vの電源に十分に耐えるものになる。耐熱性樹
脂膜の厚さを3μmよりも薄くすると、膜にピンホール
を発生することがあり、電気絶縁性を低下する恐れがあ
る。耐熱性樹脂膜による電気絶縁性能は、厚さが50μ
mを超えるとほとんど飽和するので、それ以上に厚くし
ても高価な耐熱性樹脂を無駄に使用することになる。ま
た、膜厚が増加した分だけ発熱線と加熱面との温度差が
大きくなるので、スイッチ・オンからの温度立ち上がり
時間が増加し、温度制御の応答性能も低下する。
【0014】耐熱性樹脂の被覆方法としては、耐熱性樹
脂の溶液に発熱線を浸漬して被覆する方法や、或いは耐
熱性樹脂を予めチューブ状に成形し、そのチューブを発
熱線に被覆する方法などを採用することができる。浸漬
法により被覆する場合は、発熱線を耐熱性樹脂溶液の浴
中に複数回にわたり走行させて浸漬を繰り返すようにす
るとよい。この浸漬法によれば、発熱線表面に浸漬1回
当たり数μm程度の耐熱性樹脂膜を形成することができ
るので、この浸漬回数を3回以上、好ましくは5回以上
繰り返すようにするとよい。
【0015】本発明において、中空の管材に使用する材
料は加工性や温度制御の管理面などから金属が最も好ま
しい。その金属としては、アルミニウム、鋼、銅、真鍮
などを使用することができ、なかでもアルミニウム、ス
テンレスは特に好ましい。しかし、金属以外の材料で
も、ジルコニア系、イットリア系等のセラミック、石英
等のガラスも使用することができ、また温度条件によっ
ては、プラスチックの使用も可能である。
【0016】
【実施例】図1(A),(B) は、それぞれ本発明のチューブ
型ヒータを構成するヒータユニットの一例を示す。いず
れのヒータユニットも、ステンレス製の管材1を芯管に
し、その外側にアルミニウム製の管材2を同心の二重管
構造になるように配置している。内側の管材1の外周面
に、ポリベンヅイミダゾール樹脂からなる耐熱性樹脂膜
4を被覆した発熱線3が螺旋状に密着巻回されている。
【0017】発熱線3はニクロム線からなり、その発熱
線3がアルミニウム製の管材2の表面に一部が没入する
ように圧着している。この没入によって接触面積が大き
くなり、伝熱効率を一層良好にするようにしている。発
熱線3に被覆した耐熱性樹脂膜4は管材1,2に対して
電気絶縁を行うものであり、図3のように発熱線3の全
長にわたって全周囲を被覆するようにしている。
【0018】上記ヒータユニットにおいて、発熱線3に
交流または直流を流すと発熱し、その熱を耐熱性樹脂膜
4を介して管材1,2にそれぞれ伝熱する。したがっ
て、このヒータユニットは、管材1,2の両方を加熱面
として利用することができる。また、発熱線3は薄い耐
熱性樹脂膜4を介して管材1,2に密着するので、スイ
ッチ・オンから管材1,2の温度を所定温度にするまで
の立ち上がり時間を短くすることができ、さらに発熱線
3と管材1,2の加熱面とはほとんど温度差を生じない
ため、温度制御の応答特性をシャープにすることができ
る。
【0019】これらヒータユニットの製造方法は、図1
(A) の構造の場合は、まず発熱線3に耐熱性樹脂膜4を
被覆し、この発熱線3を管材1の外周面に螺旋状に巻回
したものを用意する。次いで、この管材1をこれよりも
径の大きな管材2の中に挿入して仮止めする。このよう
に二重管構造に仮止めした管材に対し、外側の管材2を
圧延ロールにより圧延することによって、その管材2の
径を縮径させ、内側の管材1に向けて圧接させるように
する。この圧接によって発熱線3が内側の管材1と外側
の管材2との間に挟み込まれ、図1(A) の構造になる。
【0020】また、上記圧接操作において、アルミニウ
ム製の管材2はニクロム線の発熱線3よりも柔らかいの
で、発熱線3が管材2の表面を凹状に変形させて一部が
埋没状態になる。この埋没状態によって接触面積が拡大
するため、伝熱効率が向上する。また、図1(B) のヒー
タユニットの場合は、上述のように耐熱性樹脂膜4を被
覆した発熱線3を巻回した管材1を径の大きな管材2の
中に挿入して仮止め状態にしたのち、上記とは逆の操作
をする。すなわち、芯管側の管材1を拡径することによ
り外側の管材2の内面に圧接させ、発熱線3を管材1と
管材2との間には挟み込むようにするのである。この場
合、拡径した後の管材1は、その両端部が拡径されない
まま細い径になって残っている。
【0021】また、上述した図1(A),(B) のヒータユニ
ットにおいて、耐熱性樹脂膜4を被覆たし発熱線3を内
外の管材1,2の間に密着させる場合、その管材1,2
のいずれか一方又は両方の表面にフッ素樹脂等の別の耐
熱層を施して介在させ、その上に耐熱性樹脂膜4を被覆
した発熱線3を密着させた二重の電気的絶縁構造にして
もよい。この二重の電気的絶縁構造により安全性を向上
すると同時に、機械的クッションをもたせることができ
る。
【0022】或いは、上記管材側に施す耐熱層として、
ガラス繊維やプラスチック繊維などの断熱性の耐熱層を
介在させると、非加熱面側への熱の流れを遮断すること
ができるため、温度の立ち上がり速度を向上させること
ができる。すなわち、外管側を加熱面にする構成のとき
は、この断熱性耐熱層を内管側に施し、その内管内方へ
の熱の流れを遮断し、また内管側を加熱面にする構成の
ときは、この断熱性耐熱層を外管側に施し、外管外方へ
の熱の流れを遮断するようにするのである。
【0023】図2(A),(B) は、それぞれ図1(A),(B) の
構造を一層簡略化したヒータユニットの他の例を示す。
図2(A) のヒータユニットは、管材1の内周面に耐熱性
樹脂膜4を被覆した発熱線3を螺旋状に密着するように
配置したものであり、また図2(B) のヒータユニット
は、管材1の外周面に耐熱性樹脂膜4を被覆した発熱線
3を螺旋状に巻回したものである。いずれのヒータユニ
ットも、加熱面を形成する管材を1本だけに簡略化して
構成したものである。
【0024】これらヒータユニットは、いずれも発熱線
3が薄い耐熱性樹脂膜4を介して管材1に熱伝導するの
で、スイッチ・オンから管材1の温度が所定温度に達す
るまでの立ち上がり時間を短くすることができ、また温
度制御の応答特性をシャープにすることは、図1(A),
(B) のヒータの場合と同様である。図2(A) のヒータユ
ニットの製造法は、耐熱性樹脂膜4を被覆した発熱線3
を、予め管材1の内径とほぼ同じ大きさの螺旋径にする
か、或いはやや大きめの螺旋径にした螺旋状(コイル
状)に形成する。次いで、この螺旋状にした発熱線3
を、その長手方向に伸長して螺旋径が管材内径よりも小
さくなるまで縮径し、それを管材1の中に挿入する。次
いで、このように挿入した発熱線3の伸長状態を解除す
ると、発熱線3は自身のスプリングバック性によって収
縮し、その螺旋径が元の大きさに戻るので、管材1の内
周面に密着状態になって図2(A) の構造になる。
【0025】或いは、他の方法としては、耐熱性樹脂膜
4を被覆した発熱線3を、管材1の内径よりも小さな螺
旋径の螺旋状に形成し、これを管材1の中に通したの
ち、螺旋を撚りもどす方向に捩じる。発熱線3は、この
螺旋の撚り戻しによって拡径するので、螺旋径が管材1
の内壁に密着する大きさになったところで、接着剤等に
よって固定する。
【0026】一方、図2(B) の構造のヒータユニット
は、管材1の外側に耐熱性樹脂膜4を被覆した発熱線3
を螺旋状に巻きつければよいので、特に困難を伴うこと
なく製造することができる。上述のように製作されたヒ
ータユニットは、端末を加工することにより所定のチュ
ーブ型ヒータにする。例えば図1(A),(B) の構造の場合
には、その用途に応じて、それぞれ図4〜図7のように
端末加工する。
【0027】図4のヒータは、図1(A) のヒータユニッ
トにおいて、発熱線3の端部3aに絶縁材5,5’を介
して電気端子6を接続し、さらに軸芯7を装着固定する
ようにしたものである。このチューブ型ヒータは、例え
ば加熱ロールとして使用することができる。図5のヒー
タは、図1(B) のヒータユニットに対して、図4と同様
の端部加工をしたものである。
【0028】図6のヒータは、図1(B) のヒータユニッ
トを使用した図5のヒータ構成において、軸芯7を設け
ることなく、管材1の端部を外側に延長させたものであ
る。このチューブ型ヒータは、内側の管材1の内面を加
熱面にしている。図7のヒータは、図1(A) のヒータユ
ニットを使用した図4のヒータ構成において、温度制御
機構を設けたものである。この温度制御機構は、内側の
管材1の内壁に感熱板8を圧接すると共に、その内側に
熱電対などの温度センサ9を配置し、その温度センサ9
から導線10を介して、軸芯7に取り付けたセンサ端子
11に接続したものである。
【0029】この温度センサ内蔵型のチューブ型ヒータ
に使用する温度センサとしては、熱電対のような熱起電
力発生素子のほか、正特性サーミスタ,負特性サーミス
タ、白金抵抗体等の温度による抵抗変化素子も使用可能
である。また、上述した図4、図5、図6、図7などで
例示したヒータユニットの場合には、その両端又は片端
にスリップリングを設けることにより回転型ヒータとし
て使用することができる。
【0030】上述した本発明によるチューブ型ヒータ
は、液体加熱用、気体加熱用、固体加熱用のいずれにも
使用可能であり、静置型としてのほか、回転加熱ロール
としても使用することができる。また、アルミ鋳物に鋳
込むシーズヒータとしての使用のほか、直接の加熱手段
としても使用することができる。また、工業用生産プラ
ントの加熱装置としてばかりでなく、家電製品の加熱装
置としても使用することが可能である。
【0031】
【発明の効果】上述したように、本発明のチューブ型ヒ
ータは、いずれも発熱線が薄い耐熱性樹脂膜を介して加
熱面となる管材に接触しているので、発熱線と管材との
間に温度差をほとんど発生せず、またヒータ内部を中空
にしているので、熱容量を著しく小さくすることができ
る。そのため、スイッチ・オンから所定温度までの温度
立ち上がり時間を短縮し、またシャープな応答特性の温
度制御を可能にする。
【0032】また、本発明のチューブ型ヒータは、軽量
でコンパクトであると共に、中空管材の内外両面をいず
れも加熱面にでき、或いは片方を加熱面にする一方で、
他方を冷却面に使用することができるため、ヒータ用途
を大幅に拡大することができる。また、本発明によるチ
ューブ型ヒータの製造方法は、発熱線に耐熱性樹脂膜を
被覆するだけで電気絶縁性を得るので、従来のマグネシ
ア粉末を充填するヒータのような均一充填や防湿処理な
どの複雑で厳密な管理が不要になり、製造工程を著しく
簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B) は、それぞれ本発明のチューブ型ヒー
タを構成するヒータユニットを例示する縦断面図であ
る。
【図2】(A),(B) は、それぞれ本発明のチューブ型ヒー
タを構成する他のヒータユニットを例示する縦断面図で
ある。
【図3】本発明に使用する発熱線を一部を断面にして示
す側面図である。
【図4】本発明のチューブ型ヒータの端部を示す縦断面
図である。
【図5】本発明の他の実施例からなるチューブ型ヒータ
の端部を示す縦断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例からなるチューブ型
ヒータの端部を示す縦断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例からなるチューブ型
ヒータの端部を示す縦断面図である。
【図8】従来のチューブ型ヒータの縦断面図である。
【符号の説明】
1,2 管材 3 発熱線 4 耐熱性樹脂膜 5,5’ 絶
縁材 6 電気端子 9 温度セン
フロントページの続き (72)発明者 滝沢 元 東京都大田区大森西1丁目1番1号 日本 電熱株式会社内 (72)発明者 矢口 博文 東京都大田区大森西1丁目1番1号 日本 電熱株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径の異なる中空の管材を内外二重に配置
    し、この内外二重の管材の間に、耐熱性樹脂膜を被覆し
    た発熱線を内外両管材に密着するように配置し、前記内
    外二重の管材の内周面または外周面の少なくとも一方を
    加熱面にしたチューブ型ヒータ。
  2. 【請求項2】 中空の管材の内周面または外周面に、耐
    熱性樹脂膜を被覆した発熱線を密着するように配置し、
    この発熱線が密着する側とは反対側の管材表面を加熱面
    にしたチューブ型ヒータ。
  3. 【請求項3】 前記耐熱性樹脂膜をポリベンヅイミダゾ
    ール樹脂、ポリイミド樹脂またはフッ素樹脂のいずれか
    から形成した請求項1または2に記載のチューブ型ヒー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記耐熱性樹脂膜の厚さを3〜50μm
    にした請求項1または2に記載のチューブ型ヒータ。
  5. 【請求項5】 前記管材を金属、セラミックまたはガラ
    スのいずれかから形成した請求項1または2に記載のチ
    ューブ型ヒータ。
  6. 【請求項6】 前記内外両管材の互いに対面する面の一
    方又は両方に耐熱性樹脂又は耐熱性断熱材の耐熱層を被
    覆し、この耐熱層に前記耐熱性樹脂膜を被覆した発熱線
    を密着させるようにした請求項1に記載のチューブ型ヒ
    ータ。
  7. 【請求項7】 前記管材の内側に自身の温度制御用の温
    度センサを内蔵した請求項1または2に記載のチューブ
    型ヒータ。
  8. 【請求項8】 両端又は片端にスリップリングを装着
    し、回転型ヒータにした請求項1または2に記載のチュ
    ーブ型ヒータ。
  9. 【請求項9】 中空の管材の外周面に耐熱性樹脂膜を被
    覆した発熱線を螺旋状に巻回し、この発熱線を巻回した
    管材を該管材よりも径の大きな管材の内側に挿入し、次
    いで外側の管材を縮径させるか、または内側の管材を拡
    径させて、前記発熱線を前記内外両管材の周面に密着さ
    せるようにするチューブ型ヒータの製造方法。
  10. 【請求項10】 耐熱性樹脂膜を被覆した発熱線を螺旋
    状に成形し、該螺旋状の発熱線を中空の管材の内側に、
    該管材の内径より小さい螺旋外径にして挿入し、次いで
    該螺旋外径を拡径させて管材の内壁に密着させるチュー
    ブ型ヒータの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記耐熱性樹脂膜をポリベンヅイミダ
    ゾール樹脂、ポリイミド樹脂またはフッ素樹脂のいずれ
    かから形成した請求項9または10に記載のチューブ型
    ヒータの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記管材を金属、セラミックまたはガ
    ラスのいずれかから形成すると共に、少なくとも前記縮
    径または拡径させる管材を金属製にした請求項9に記載
    のチューブ型ヒータの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記管材を金属、セラミックまたはガ
    ラスのいずれかから形成した請求項10に記載のチュー
    ブ型ヒータの製造方法。
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