JPH0732076A - 車体構造用筒状部材の製造方法 - Google Patents

車体構造用筒状部材の製造方法

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JPH0732076A
JPH0732076A JP5178375A JP17837593A JPH0732076A JP H0732076 A JPH0732076 A JP H0732076A JP 5178375 A JP5178375 A JP 5178375A JP 17837593 A JP17837593 A JP 17837593A JP H0732076 A JPH0732076 A JP H0732076A
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Hisao Tanigawa
久男 谷川
Yoshiya Suzuki
義也 鈴木
Nariyuki Nakagawa
成幸 中川
Kenji Kanamori
謙二 金森
Masanobu Nakamura
正信 中村
Yasutoyo Oki
康豊 大木
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Tube Forming KK
MA Aluminum Corp
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Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Tube Forming KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】3次元に湾曲した矩形断面のアルミ材からなる
車体構造部材を、壁面にシワが割れが生じないように成
形する。 【構成】フランジが一体に立設された略円環状断面を有
する筒状部材11を押し出し成形した後、曲げ加工によ
り鉛直面内に湾曲させて筒状部材12を得る。次にこの
筒状部材12の壁面を金型により鉛直方向および水平方
向に押圧加工してして、その断面形状を円環状から略矩
形断面に変形させるとともに、フランジを所定の方向に
曲げて筒状部材13を得る。さらに、この筒状部材13
を金型内部に保持した状態で筒状部材13の内部に圧力
を負荷する張り出し成形を行い、金型に密着させてその
断面形状を矩形に変形させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の車体を構成する
筒状の構造部材に関し、より詳しくは、3次元方向に湾
曲された、矩形断面を有する筒状部材の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の車体は、鋼板をプレ
ス成形して得られた様々な形状の部材をスポット溶接等
を用いて組み合わせることにより製造されているが、近
年においては車体の軽量化を図るために、鋼板に代えて
アルミ材を使用する検討が進められている。例えば、車
体前方のエンジンルーム下部から後方に延びて客室前方
フロアの構造部材に接続されるフロントサイドフレーム
メンバーや、客室後方フロアの構造部材から後方に延び
てトランクルーム下部に達するリヤサイドフレームメン
バー等は、その長手方向の全長にわたってほぼ一定の矩
形状断面を有する筒状の部材とされているため、押し出
し成形したアルミの角管から効率よく成形できる部材と
して、以前より車体軽量化の対象部品の候補に上げられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図1に示す
ように、車両1の一対のフロントサイドフレームメンバ
ー10R・10Lの内、車体前方右側のフロントサイド
フレームメンバー10Rに付いて説明すると、その前端
部分10cおよび後端部分10aは直線状とされている
が、これらの直線状部分10c・10aを結ぶ部分10
bは、前輪2との当たりを避けるため、後方に延びる途
中で下方かつ外側に向かって3次元に曲げられている。
そして、このフロントサイドフレームメンバー10Rに
は、フロントホイールエプロン等のパネル部材と接続す
るために、垂直方向に延びるフランジ10dが一体に立
設されている。同様に、前記車両1の一対のリヤサイド
フレームメンバーの内、図1に示される車体後方右側の
リヤサイドフレームメンバー20の、前端部分20cお
よび後端部分20aは直線状とされているが、この直線
状部分20c・20aを結ぶ部分20bは、後輪3との
当たりを避けるため、後方に延びる途中で上方かつ車体
内側に向かって3次元に曲げられている。さらに、トラ
ンクフロア等と接続するために、水平方向に延びる一対
のフランジ20d・20eが一体に立設されているとと
もに、このフランジ20dの後輪3に近接する部分20
fは、リヤホイールエプロンと接続するために、鉛直方
向上方に延びるようにされている。
【0004】したがって、これらのフロントサイドフレ
ームメンバー10Rやリヤサイドフレームメンバー20
をアルミ材で成形するには、フランジを有する矩形断面
に押し出し成形されたアルミの角管を、プレス加工等に
より曲げ加工して製造する方法が最も効率が良い。しか
しながら、アルミの角管は鋼製の角管と違って強度や剛
性が低いため、単に曲げ加工を施したのでは角管の壁面
にシワや割れ等の欠陥が発生するとともに、フランジが
大きく変形してしまう。これでは、強度や、車体のパネ
ル部材と溶接するために形状精度が求められる車体構造
部材の製造方法としては不適切であり、従来より改善が
強く望まれていた。
【0005】そこで、本発明は上記のような現状に鑑み
てなされたものであって、前述のフロントサイドフレー
ムメンバーやリヤサイドフレームメンバーのように、3
次元方向に湾曲された、矩形断面を有する車体構造用筒
状部材を、曲げ加工にともなう壁面のシワや割れ、フラ
ンジの変形等の問題を生じること無く製造する方法を提
供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、本発明
の、略円環状断面を有する筒状部材を押し出し成形し、
この筒状部材を湾曲させる曲げ加工を施し、曲げ加工さ
れた前記筒状部材を金型の内部に保持した状態で前記筒
状部材の内部に圧力を負荷し、その壁面を張り出させて
前記金型に密着させる張り出し加工を施すことにより前
記筒状部材の断面形状を矩形状に変形させることを特徴
とする車体構造用筒状部材の製造方法によって達成され
る。また、曲げ加工された前記筒状部材の壁面を押圧し
てその断面形状を略円環状から略矩形状に変形させる押
圧加工を施した後に、前記張り出し加工を施すこととし
ても良い。さらに、前記筒状部材の外側表面にフランジ
を一体に押し出し成形し、前記押圧加工において前記フ
ランジを所定の方向に曲げ、かつ前記張り出し加工にお
いて前記フランジを前記金型で圧着挟持してその曲がり
変形を矯正することとしても良い。
【0007】
【作用】本発明の車体構造用筒状部材の製造方法におい
ては、筒状部材を曲げ加工する際には筒状部材の断面形
状が略円環状とされ、いずれの方向に対してもほぼ等し
い曲げ剛性を有するので、曲げ方向を任意の方向に設定
することができる。また、その壁面が曲面とされて面剛
性が高いので、曲げ加工してもその壁面にシワや割れが
発生しにくい。さらに、曲げ加工された略円環状断面の
筒状部材を、張り出し加工により金型に密着させて矩形
状断面に変形させるので、形状精度の高い矩形状断面の
筒状部材を得ることができる。また、曲げ加工された筒
状部材を、押圧加工によりその断面形状を略矩形状に変
形させた後に張り出し加工することにより、張り出し加
工だけでは筒状部材の断面形状を略円環状から矩形状に
成形することが困難な場合でも、容易に矩形状断面に成
形することができる。さらに、筒状部材と一体に成形さ
れたフランジを押圧加工において所定の方向に曲げ、さ
らに張り出し加工においてフランジを金型で圧着挟持し
てその曲がり変形を矯正することにより、フランジを所
定の方向に延びるように成形することができる。
【0008】
【実施例】本発明の車体構造用筒状部材の製造方法を、
上記フロントサイドフレームメンバーおよびリヤサイド
フレームメンバーに適用する例について、以下に図面に
基づいて詳細に説明する。
【0009】実施例1 まず、前記フロントサイドフレームメンバーの製造方法
について説明する。図1に示すように、前記フロントサ
イドフレームメンバー10は、車両1の車体中心線に対
して左右対称に一対設けられているが、ここでは車体前
方右側に設けられているフロントサイドフレームメンバ
ー10Rについて説明する。このサイドフレームメンバ
ー10Rは、鉛直方向に長く延びる矩形状断面を有する
筒状部分10a・10b・10cと、これらの筒状部分
の車体外側の壁面に沿って鉛直方向上向きに延びるフラ
ンジ10dとを有している。そして、前記筒状部分の両
端側の部分10a・10cは直線状とされ、互いに平行
に車体の前後方向に延びるようにされている。そして、
前記両端部分10a・10cを結ぶ湾曲した筒状部分1
0bは、車体の前方から後方に向かうにつれて車体の下
側かつ外側に3次元方向に湾曲するようにされている。
そして、その湾曲の曲率半径は、鉛直方向に小さく水平
方向に大きくされている。
【0010】次に、上記フロントサイドフレームメンバ
ー10Rの製造について、図2を用いて、各工程順に説
明する。まず、図2(a)に示す第1工程は、アルミ材
からなる筒状部材11を押し出し成形する工程であっ
て、この筒状部材11は、肉厚一定の円環断面を有する
筒状部分11aと、その外側表面に一体に立設されて半
径方向外側に向かって延びるようにされた、肉厚一定の
フランジ11dとを有するように押し出し成形される。
なお、本実施例1においては、筒状部分11aの断面形
状は肉厚一定の円環とし、かつフランジ11dも半径方
向外側に延びるようにされているが、車体構造部材とし
ての要求特性に合わせて、その肉厚を部位によって変化
させたり、断面形状を例えば長円状の円環としたり、あ
るいはフランジ11dを半径方向に対して傾斜するよう
にしても良い。
【0011】図2(b)に示される第2工程は、前記第
1工程で押し出し成形された直線状の筒状部材11を鉛
直面内に湾曲させる工程である。この曲げ加工は、図3
および図4に示すような曲げ加工装置30を用いて、押
し出し成形された筒状部材11に引張り力を加えながら
曲げ加工するもので、筒状部材11の一方の端部は、半
円状の溝31aが設けられた車輪状の回転曲げ型31に
固定された締め付け型の下側半分32と、締め付け型の
上側半分33により挟持されて、前記回転曲げ型31に
固定されている。また、筒状部材11は水平方向に延び
るようにされ、そのフランジ11dは、曲げ加工の途中
で図示左側から右側に移動する移動押さえ型34により
握持されている。さらに、筒状部材11の筒状部分11
aの内部には図示されない中子が挿通されて、この第2
工程における曲げ加工において、その断面形状が変形し
ないようにされる。そして、この状態で前記回転曲げ型
31をその中心Cの廻りにゆっくりと図示右回転させる
ことにより、筒状部材11は、前記回転曲げ型31の半
円形の溝31aの中心の曲率半径に合わせて鉛直面内に
上向きに凸に曲げ加工される。また、筒状部材11の鉛
直面内に下向きに凸とされる曲げ部分についても、上述
と同様の装置を用いて曲げ加工される。これにより、直
線状に延びる筒状部材11は、両端の直線部分12a・
12cと、これらの直線部分12a・12cを結ぶ湾曲
部分12bとから構成される側面視で略S字型の筒状部
材12に成形される。なお、本実施例においては、回転
曲げ型を用いた引き曲げ加工により筒状部材11を曲げ
加工しているが、これにとらわれる必要はなく、その他
の曲げ加工の方法を任意に用いて曲げ加工することとし
ても良い。
【0012】図2(c)に示す第3工程は、第2工程で
曲げ加工が施された筒状部材12の壁面を、金型を用い
て鉛直方向および水平方向に押圧することにより、その
断面形状を円環状から略矩形状に変形させて筒状部材1
3を得る押圧加工工程である。この第3工程において
は、前述の第2工程で曲げ加工が施された前記筒状部材
12の湾曲形状に合わせて成形された金型を用いてプレ
ス成形する。図5に示すように、この金型40は、筒状
部材12を保持する固定金型41と、鉛直方向下向きに
変位する移動金型42と、水平方向に図示右側から左側
に向けて変位する移動金型43とから構成されている。
そして、この金型40により、筒状部材12の円環状断
面の筒状部分12a・12b・12cを、それぞれ鉛直
方向および水平方向に押圧して変形させ、図5に示すよ
うな、湾曲した壁面から構成される略矩形の断面形状を
有する筒状部材13に成形する。同時に、筒状部材12
のフランジ12dは、金型42・43により挟持押圧さ
れて曲げ変形され、鉛直方向上向きに延びるフランジ1
3dとされる。
【0013】図2(d)に示す第4工程は、第3工程で
断面形状が略矩形状とされた筒状部材13の断面形状を
矩形状に変形させる張り出し加工工程であるが、本実施
例1においては、この張り出し加工と同時に、筒状部材
13を水平方向に緩やかに湾曲させる第2の曲げ加工を
同時に実施する。まず、この第4工程における第2の曲
げ加工は、図6にその断面を示す金型50を用いて行う
プレス成形とされ、前記第3工程でその断面形状が略矩
形に変形された筒状部材13を、固定金型51と、移動
金型52・53により押圧することにより行われる。こ
の時、前記筒状部材13の内部には液圧が負荷されて断
面形状の変形を防止することに加えて、前記筒状部材1
3の壁面は湾曲してその剛性が高い状態とされているの
で、この筒状部材3を緩やかに湾曲させる第2の曲げ加
工を施しても、その壁面にシワや割れが発生することが
無い。また、前記筒状部材13を金型50を用いて成形
するので、その湾曲形状の精度を向上させる矯正加工を
同時に行うこととなる。さらに、前記筒状部材13のフ
ランジ13dを、移動金型52・53により挟持圧着し
てプレス成形するから、フランジ14dの形状精度をも
向上させることができる。
【0014】そして、金型50の各金型が互いに密着し
て第2の曲げ加工が終了した時点で、筒状部材13の内
部に負荷されている液圧の圧力をさらに高めることによ
り、その壁面を膨張させて金型50の内側表面に密着す
るように張り出させて、その断面形状を略矩形から矩形
へと変形させる張り出し加工を行う。これにより、筒状
部材13は、図2(d)に示す矩形断面を有する筒状部
材14に成形され、その両端部を切断して所定の長さと
すれば、フロントサイドフレームメンバー10Rの成形
が完了する。また、このフロントサイドフレームメンバ
ー10Rと対称なフロントサイドフレームメンバー10
Lも、全く同一の製造方法で製造することができる。
【0015】すなわち、本実施例1においては、第1工
程において円環状断面の筒状部材と一体にフランジを押
し出し成形することとしたから、生産性を向上できると
ともに、フランジを溶接により取り付ける製造方法に比
べて、溶接による強度低下の問題が生じることがない。
また、第2工程においては、壁面の剛性や強度の高い円
環状断面の筒状部材を、引張りながら曲げ加工するの
で、筒状部材の壁面にシワや割れが生じない。さらに、
第3工程においては、筒状部材の断面形状を円環状から
略矩形に変形させる押圧加工を行うことにより、第4工
程における張り出し加工を容易なものにすると同時に、
フランジの曲げ加工を行うこととしているので、筒状部
材の成形を効率良く行うことができる。加えて、第4工
程においては、筒状部材の内部に圧力を負荷しながら、
金型を用いてプレス成形することにより、第2の曲げ加
工と、断面形状を略矩形から矩形に変形させる張り出し
加工とを連続して行うこととしているので、効率よく成
形することができるとともに、この第4工程で第2の曲
げ加工を行うことにより、筒状部材の湾曲の矯正をも同
時に行うことができる。
【0016】なお、本実施例1においては、フロントサ
イドフレームメンバーの鉛直方向の湾曲の曲げ加工を第
2工程で行い、水平方向の湾曲の曲げ加工を第4工程で
行うこととしているが、これにとらわれる必要は無く、
フロントサイドフレームメンバーの形状に合わせて、第
2工程で3次元方向に湾曲させる曲げ加工を行い、第4
工程では張り出し加工と湾曲の矯正のみを行うこととし
ても良い。また、上記加工工程の途中で、加工硬化の影
響を除去するため、適宜焼鈍工程を加えても良いし、ま
た、この焼鈍工程を溶体化焼き入れ処理を兼ねさせるこ
ととしても良い。さらに、本実施例1の第3工程の押圧
加工に用いる金型40、および第4工程の張り出し加工
に用いる金型50は、いずれも筒状部材13・14と接
する面が平坦とされているが、これにとらわれる必要は
無く、金型表面に突出する部分を設けることにより、筒
状部材13・14の表面に凹み部分を成形し、位置決め
に用いることとしてもよい。
【0017】実施例2 次に、本発明の車体構造用筒状部材の製造方法を、リヤ
サイドフレームメンバーに適用する実施例2について説
明する。リヤサイドフレームメンバー20は、車両1の
車体中心線に対して左右対称に一対設けられているが、
ここでは図1に描かれている車体後方右側のリヤサイド
フレームメンバー20Rについて説明する。図1に示す
ように、このリヤサイドフレームメンバー20Rは、前
述のフロントサイドメンバー10Rに対して、一対のフ
ランジ20d・20eが設けられていることと、これら
のフランジ20d・20eがそれぞれ水平方向に延びる
ようにされていること、およびこのフランジ20dの後
輪3に近接する部分のみが鉛直方向上方に向かって延び
るように曲げられている点が異なっている。
【0018】しかしながら、このリヤサイドフレームメ
ンバー20Rの製造方法は、実施例1で説明したフロン
トサイドメンバー10Rのそれとほぼ同一であるので、
以下に異なる部分を重点に、各工程順に説明する。
【0019】まず、図7(a)に示される第1工程にお
いては、肉厚一定の円環断面を有する筒状部分21a
と、この筒状部分21aの外側表面に半径方向外側に向
かって延びるように一体に成形された一対のフランジ2
1d・21eとから構成されるアルミ材からなる筒状部
材21が押し出し成形される。そして、これらのフラン
ジ21d・21eが互いになす角度は、本実施例2にお
いては約90度とされている。
【0020】図7(b)に示される第2工程において
は、実施例1で前述したような曲げ加工装置30を用い
て、第1工程で押し出し成形された直線状の筒状部材2
1を鉛直面内に湾曲させて、互いに平行な直線部分22
a・22cと、これらの直線部分22a・22cを結ぶ
湾曲部分22bからなる筒状部材22に成形する。
【0021】図7(c)に示される第3工程において
は、第2工程で曲げ加工が施された筒状部材22の壁面
を、金型を用いたプレス成形により鉛直方向および水平
方向に押圧することにより、断面形状を円環状から略矩
形状に変形させると同時に、前記一対のフランジ22d
・22eが互いに約180度をなして水平方向に延びる
ように曲げ加工を行う。この時、図8に示すように、一
般断面部分においては、筒状部材22のフランジ22d
・22eは、移動金型62と、固定金型61および移動
金型63により挟持押圧され、互いに水平方向に延びる
ように曲げ加工されのに対して、図9に示すように、フ
ランジ22dの後輪3に近接する部分22fは、鉛直方
向上方に延びるように成形される。
【0022】第4工程は、実施例1で前述した第4工程
と同様に、筒状部材23を水平方向に緩やかに湾曲させ
る第2の曲げ加工と、筒状部材3の断面形状を略矩形か
ら矩形に変形させる張り出し加工とを同時に行うように
されている。
【0023】すなわち、本実施例2で説明したように、
本発明の車体構造用筒状部材の製造方法においては、筒
状部材と一体に成形されたフランジを、押圧加工を行う
際に任意の方向に曲げ加工するとともに、張り出し加工
を行なう際にこのフランジの曲がり変形を矯正すること
としているので、筒状部材の製造を極めて効率よく行う
ことができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の車体構造用筒状部材の製造方法
によれば、略円環状断面に押し出し成形された筒状部材
を曲げ加工し、押圧加工によりその断面形状を略矩形状
に変形させ、さらに張り出し加工により矩形状に成形す
ることとしたので、以下のような優れた効果を得ること
ができた。すなわち、略円環状断面に押し出し成形され
た筒状部材は、その壁面の剛性や強度が高いから、この
筒状部材を湾曲させる曲げ加工を施しても、その壁面に
シワや割れが発生しにくい。そして、曲げ加工を行った
後に、金型を用いて押圧加工および張り出し加工を行
い、その略円環状の断面形状を矩形状に変形させるの
で、形状精度の高い矩形断面の車体構造用筒状部材を得
ることができる。また、フランジを押し出し成形により
一体に成形することにより、生産性を高めることができ
るばかりでなく、フランジを溶接する場合に生じる強度
の低下を避けることができる。さらに、前述の押圧加工
および張り出し加工を行う際に、フランジを任意の方向
に延びるように曲げ加工し、かつ曲がり変形を矯正する
ので、フランジの曲がり変形を防止することができる。
したがって、本発明の車体構造用筒状部材の製造方法に
よれば、例えば自動車車体のサイドフレームメンバーの
ような、3次元に湾曲した矩形断面を有する筒状の構造
部材であっても、アルミ材を用いてその壁面にシワや割
れ等の欠陥を生じること無く製造できるから、車体の重
量軽減に大きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車体構造用筒状部材の製造方法により
製造される車体構造用筒状部材の取り付け部位を示す自
動車の斜視図である。
【図2】本発明に係る車体構造用筒状部材の製造方法の
実施例1を、各工程毎に示す斜視図である。
【図3】図2に示す第1工程で使用する曲げ加工機の側
面図である。
【図4】図2に示す第1工程で使用する曲げ加工機の正
面図である。
【図5】図2に示す第3工程における押圧加工工程を説
明する断面図である。
【図6】図2に示す第4工程における第2の曲げ加工と
張り出し加工の工程を説明する断面図である。
【図7】本発明に係る車体構造用筒状部材の製造方法の
実施例2を、各工程毎に示す斜視図である。
【図8】図7に示す第3工程における押圧加工を説明す
る一般断面部分の断面図である。
【図9】図7に示す第3工程における押圧加工を説明す
る垂直フランジ部分の断面図である。
【符号の説明】
1 車両 10 フロントサイドフレームメンバー 11 実施例1の第1工程で押し出し成形された筒状部材 12 実施例1の第2工程で曲げ加工された筒状部材 13 実施例1の第3工程で押圧加工された筒状部材 14 実施例1の第4工程で張り出し加工された筒状部
材 20 リヤサイドフレームメンバー 21 実施例2の第1工程で押し出し成形された筒状部
材 22 実施例2の第2工程で曲げ加工された筒状部材 23 実施例2の第3工程で押圧加工された筒状部材 24 実施例2の第4工程で張り出し加工された筒状部
材 30 曲げ加工装置 40 実施例1の押圧加工用金型 50 実施例1の張り出し加工用金型 60 実施例2の押圧加工用金型 70 実施例2の張り出し加工用金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21D 26/02 C (72)発明者 谷川 久男 静岡県裾野市平松85番地 三菱アルミニウ ム株式会社内 (72)発明者 鈴木 義也 静岡県裾野市平松85番地 三菱アルミニウ ム株式会社内 (72)発明者 中川 成幸 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 金森 謙二 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 中村 正信 神奈川県横浜市金沢区福浦2丁目15番地の 12 株式会社チューブフォーミング内 (72)発明者 大木 康豊 神奈川県横浜市金沢区福浦2丁目15番地の 12 株式会社チューブフォーミング内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円環状断面を有する筒状部材を押し出
    し成形し、この筒状部材を湾曲させる曲げ加工を施し、
    曲げ加工された前記筒状部材を金型の内部に保持した状
    態で前記筒状部材の内部に圧力を負荷し、その壁面を張
    り出させて前記金型に密着させる張り出し加工を施すこ
    とにより前記筒状部材の断面形状を矩形状に変形させる
    ことを特徴とする車体構造用筒状部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 曲げ加工された前記筒状部材の壁面を押
    圧してその断面形状を略円環状から略矩形状に変形させ
    る押圧加工を施した後に、前記張り出し加工を施すこと
    を特徴とする請求項1に記載の車体構造用筒状部材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記筒状部材の外側表面にフランジを一
    体に押し出し成形し、前記押圧加工において前記フラン
    ジを所定の方向に曲げ、かつ前記張り出し加工において
    前記フランジを前記金型で圧着挟持してその曲がり変形
    を矯正することを特徴とする請求項2に記載の車体構造
    用筒状部材の製造方法。
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