JPH07320206A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH07320206A
JPH07320206A JP12994194A JP12994194A JPH07320206A JP H07320206 A JPH07320206 A JP H07320206A JP 12994194 A JP12994194 A JP 12994194A JP 12994194 A JP12994194 A JP 12994194A JP H07320206 A JPH07320206 A JP H07320206A
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JP
Japan
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magnetic
recording
gap
magnetic head
core
Prior art date
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JP12994194A
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English (en)
Inventor
Kanji Nakanishi
寛次 中西
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気記録装置において、簡易な回路で磁気記録
の変調等化方式としてPR4方式を実現できるような磁
気ヘッドを提供する。 【構成】磁気記録の変調等化方式にパーシャルレスポン
スクラス4を用いた磁気記録再生装置において用いる磁
気ヘッドであって、磁気記録媒体の走行方向で、前記磁
気記録媒体の記録信号1ビット幅離隔した位置にギャッ
プ中心位置をもつ2つの前記走行方向に平行なギャップ
を備えている磁気ヘッド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録の変調等化方
式としてPR4(パーシャルレスポンス・クラス4)方
式を用いて好適な磁気記録再生装置用の磁気ヘッドに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のデジタル磁気記録では、ナイキス
ト等化と呼ばれる符号間干渉を取り除くことを基本とす
る等化方式が採用され、高密度化はもっぱらデジタル符
号の変調方式を工夫することによって進められてきた。
【0003】これに対して、近時、磁気記録再生信号の
符号間干渉をむしろ積極的に利用する変調等化方式であ
るパーシャルレスポンス方式(PR方式、以下単に「P
R」方式と略記する)を用い、信号のSN比が改善され
ると共に、従来以上の高密度磁気記録が達成されるに至
っている。
【0004】PR方式としては、デジタル記録再生信号
伝送路に挿入される符号間干渉の種類によって種々のも
のが提案され、分類されている。その中でもPR4(P
R(1,0,−1))方式は最も実用化が進んでおり、
ハードディスク装置、デジタルビデオテープレコーダな
どに応用されている。
【0005】PR4方式はPR(1,0,−1)とも呼
ばれ、入力信号(0,0,1,0,0)が出力再生信号
(0,1,0,−1,0)となるような符号間干渉を用
いるものである。
【0006】図5に、従来の、PR4方式を用いた磁気
記録伝送路伝送路ブロック図を示す。プリコーダ1、磁
気記録再生2、デコーダ3及び検出器4の順に接続して
いる。図5に示すように、PR4方式では符号間干渉と
して、磁気記録再生2が持つ微分特性(原信号から1ビ
ット遅延信号を減算することと同等)と、デコーダ3で
の1ビット遅延演算特性(原信号と1ビット遅延信号を
モジュロ2(MOD2)する)を用いている。
【0007】実際には、この符号間干渉特性を最大限に
活かすために入力データ列にプリコーダにて、この符合
間干渉の逆特性を与えてプリコードし、デコーダ3での
デコード後に、検出器4で入力データ列と同じデータ列
が再生されるようにしている。
【0008】図6に、従来の磁気ヘッド9を備えたPR
4方式を用いた磁気記録再生装置の回路構成のブロック
図を示す。図示上部は記録系、図示下部は再生系の信号
処理を表す。
【0009】記録系は、プリコーダ1、記録アンプ7、
記録ヘッド9a、記録媒体10の順に構成されている。
プリコーダ1までは論理回路で構成され、デジタル信号
で処理されるため信号の劣化はない。
【0010】再生系は、記録媒体10、再生磁気ヘッド
9b、再生アンプ8、等化器5(トランスバーサルフィ
ルタ)、デコーダ3とPLL回路6、検出器4の順に構
成されている。磁気記録再生部(9b、8)では記録電
流の立ち上がり時間とヘッドの記録能力、記録媒体とヘ
ッドの分解能、再生アンプ8特性によって再生信号の波
形が変化する。等化回路にはトランスバーサルフィルタ
(等化器5)が用いられ、次のデコーダ3と同様に通
常、再生ビット間隔と同一の遅延量を持つ遅延線が用い
られる。検出器4では、再生信号から抽出されたクロッ
クに基づいたPLL6からの出力に同期して、デコーダ
3からのデコード出力を三値識別して再生データ列を得
ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気記
録ではしばしば一つのシステムの中で再生信号のビット
レートを変化させる場合がある。
【0012】また、回転磁気ヘッドとテープを用いたデ
ジタルビデオテープレコーダ(DVTR)、デジタルオ
ーディオテープ(DAT)、デジタルオーディオテープ
データストレージ(DDS)などでは、記録のビットレ
ートは一定であるが、特殊再生、高速サーチなどの場合
にテープとヘッドの相対速度が変化するために再生のビ
ットレートが変化してしまう。回転磁気ヘッドのシステ
ムでは、再生ビットレートが一定に成るように再生のモ
ードにあわせて回転磁気ヘッドの回転数を制御する方法
も採られているが、立ち上がりまでに時間を要する、サ
ーボ回路が複雑になる、対応できる速度に限界がある、
などの問題がある。
【0013】このような理由で生じる異なるビットレー
トの再生信号をPR4の従来の回路構成で実現させよう
とする場合、上記の遅延線の遅延量を逐次変化させる必
要があり問題となっている。トランスバーサルフィルタ
の遅延線は再生ビット間隔からずれていても適応等化等
によってある程度の対応は可能であるが、特にデコーダ
の遅延量は正確である必要がある(±5%程度)。
【0014】最も単純な一つの解決策は、想定される再
生ビットレート毎に等化回路とデコーダを備え、適時切
り換える方法であるが、回路が大きく複雑になり、特に
小型化を目指す機器においては適切ではない。
【0015】従って、本発明は、磁気記録装置におい
て、簡易な回路で磁気記録の変調等化方式としてPR4
方式を実現できるような磁気ヘッドを提供することを目
的とする。
【0016】特に、本発明は再生のビットレートが変化
しても簡易な回路で磁気記録の変調等化方式としてPR
4方式を実現できるような磁気ヘッドを提供することを
目的とする。
【0017】さらに、本発明は磁気記録媒体への再生・
記録能力が高い記録・再生兼用の磁気ヘッドを提供する
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の磁気ヘッドは、磁気記録の変調等化方式に
パーシャルレスポンスクラス4を用いた磁気記録再生装
置において用いる磁気ヘッドであって、磁気記録媒体の
走行方向で、前記磁気記録媒体の記録信号1ビット幅離
隔した位置にギャップ中心位置をもつ2つの前記走行方
向に平行なギャップを備えていることを特徴とする。
【0019】また、本発明においては、好ましくは、先
端部にギャップを有して後端部で接続している第1及び
第3のコアと、前記ギャップに位置する第2のコア(C
2)とを備え、前記2つの磁気ギャップが、前記第1と
第2のコア間の第1のギャップ(G1)と、前記第2と
第3のコア間の第2のギャップ(G2)からなることを
特徴とする。
【0020】さらに、本発明においては、好ましくは、
記録時に、前記第2のコアが磁気飽和し、2つの前記第
1及び第2のギャップとともに、記録用磁気ヘッドのギ
ャップとして作用して記録・再生兼用の磁気ヘッドであ
ることを特徴とする。
【0021】さらに、本発明においては、磁気記録媒体
走行方向に平行な方向で、第1のギャップ幅(G1)と
第2のギャップ幅(G2)の和と、第2のコアの幅(C
2)の関係が、C2≧G1+G2であることを特徴とす
る。
【0022】さらに、本発明においては、第2のコアの
飽和磁束密度が、前記第1及び第3のコアの飽和磁束密
度よりも低いことを特徴とする。
【0023】さらに、本発明においては、第1及び第3
のコアのギャップと接する面に、第2のコアよりも高飽
和磁束密度の金属軟磁性層が形成されていることを特徴
とする。
【0024】
【作用】上記構成のもと、本発明の磁気ヘッドを有する
磁気記録再生装置によれば、再生系においては、PR4
のデコーダと同一の機能を、2つのギャップを備えた磁
気ヘッドの電磁変換特性により実現させるので、デコー
ダを回路として構成する必要がない。
【0025】磁気記録系は、遅延演算子Dで表わすと
(1−D)の特性を有する。従って(1−D2)で表わ
されるPR4特性を実現するには、(1+D)に当たる
再生信号の波形等化を行なえばよい。
【0026】また、回転磁気ヘッドとテープを用いたD
VTR、DAT、DDSなどでは、記録のビットレート
は一定であるが、特殊再生、高速サーチなどの場合にテ
ープとヘッドの相対速度が変化するために再生のビット
レートが変化してしまう。
【0027】その上、波形等化を行なうトランスバーサ
ルフィルタの遅延線は再生ビット間隔からずれていても
適応等化等によってある程度の対応は可能であるが、デ
コーダの遅延量は±5%程度の誤差で正確である必要が
ある。
【0028】しかしながら、本発明の磁気ヘッドを有す
る磁気記録装置では、(1+D)の機能を磁気ヘッドが
再生時に自動的に行なうので、デーコダ回路も不要であ
り、遅延量の調整も必要ないという優れた利点が生じて
いる。
【0029】再生ビットレートの異なる場合にも、再生
ビットレートに対応した再生を磁気ヘッドが自動的に行
ない、記録信号のビット間の距離を遅延させる遅延線と
同等の機能をする電磁変化特性を本発明の磁気ヘッドは
備えている。
【0030】本発明の磁気ヘッドの構造の1例は次のよ
うになっている。第1及び第2のコア部に挟まれた磁気
ヘッドのギャップが、第3のコア部により 2つのギャ
ップに分割され、磁気記録媒体の記録信号1ビット幅、
前記2つのヘッドの中心間距離が離隔している。
【0031】このような構造を有する磁気ヘッドは、再
生時には、二つのギャップを有する磁気ヘッドとして作
用する。そして、このギャップは1ビット分だけ離れて
いるので、再生時には丁度1ビット間隔だけずれた信号
も同じ振幅で再生するために(1+D)の遅延特性を示
すデコーダと同一の機能を果し、磁気記録系の(1−
D)の特性と結合してPR4の(1+D)(1−D)=
(1−D2)の特性を示す。
【0032】また、このような構造を有する磁気ヘッド
は、記録時には、一つのギャップを有する磁気ヘッドと
して作用することができる。記録時には、磁気記録媒体
の保磁力を上回る磁場で、記録を行なう必要がある。そ
のため、中間の磁気コアは飽和又は飽和近くまで磁化さ
れる。そのため中間のコアと両側の空間は同様に磁化さ
れるので、二つのギャップと中間コアは磁気的には一体
と見做すことができて、一つの磁気ギャップとなる。従
って、磁気記録媒体の記録幅1ビット分に対応するギャ
ップ間隔が得られたことになり、所定の1ビット幅で任
意の信号を記録できる。
【0033】また、二つの磁気ギャップに挟まれた磁気
コア部が、再生時には良好な軟磁気特性を発揮し、かつ
分解能の高い再生ヘッドとして作用するためには、記録
時に1ビット分の記録が行なえる範囲で、前記磁気コア
部の厚さはなるべく厚くし、一方2つの磁気ギャップの
間隔はなるべく短くする方がよい。即ち、中間の磁気コ
ア部の厚さをC2、2つの磁気ギャップの間隔を夫々G
1、G2とすれば、3者の関係は(C2≧G1+G2)
であることが好ましい。
【0034】また、2つの磁気ギャップ間隔の合計(G
1+G2)が、記録媒体の1ビット幅より狭くなってい
ることにより、再生の分解能は高くなり特に高周波成分
の正確な再生が可能である。
【0035】本発明の磁気ヘッドが、記録ヘッドとして
作用する場合には、磁気ギャップを二つに分割する中間
の磁気コア部は、記録時に飽和し易いように飽和磁束密
度があまり高くない材料を用いてもよい。また、他の磁
気コア部より飽和磁束密度が低い材料を用いることも好
ましい。いずれも記録時に飽和しやすくなり、低い磁場
で所定の1ビット幅の記録を行なうことができて、漏洩
磁束や消費電力が減り好ましい。
【0036】磁気ヘッドのコア部であるC1、C2及び
C3は高飽和磁束密度の金属軟磁性体からなり、それら
以外のコアは高透磁率をもった酸化物軟磁性体を用いる
ことが、ヘッドに必要な耐磨耗性、製造適性、又は低コ
スト化等の特性を得ることができて好ましい。なお、C
2は、上記のとおり記録時に飽和し易いようにC1及び
C3よりは比較的飽和磁束密度が高くない材料を用いる
ことも好ましい。
【0037】さらに、本発明を展開して所定の複数のギ
ャップを備えた磁気ヘッドにより、他クラスのPR方式
を実現することができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0039】図1は、本発明の磁気ヘッド9の一実施例
を模式的に示す説明図であり、(a)は磁気ヘッド9の
ギャップ(G1、G2)近傍を拡大して示し、(b)
は、磁気ヘッド全体の外観を示している。
【0040】図1(b)では、磁気ヘッド9上を磁気記
録テープ10が走行している。図1(a)は、特に磁気
ヘッド9のテープ10走行面に対する磁気ヘッド上半分
を示す。磁気ヘッド9は、略馬蹄形の磁気コア(C1、
C3)と、磁気コアC1とC3に挟まれている磁気ギャ
ップ間に、C1及びC3とは接続していない磁気コアC
2があり、コアC1とコアC2の間のギャップG1及び
コアC3とコアC2の間のギャップG2が形成されてい
る。ここで、コアC2、ギャップG1、ギャップG2の
各ギャップ方向の幅を夫々C2、G1、G2とする。磁
気テープ10には図の左右どちらかの方向に磁気モーメ
ントの方向を有する磁気記録信号11が記録されてい
る。
【0041】図2に、比較のために従来の磁気ヘッドを
参照する。
【0042】図2は、従来のの磁気ヘッドを模式的に示
す説明図であり、(a)は磁気ヘッド9のギャップ近傍
を拡大して示し、(b)は、磁気ヘッド全体の外観を示
している。略馬蹄形の一体である磁気ヘッドの磁気コア
C1’とC3’に挟まれている空間、ギャップG’は1
つであり、2つに分割されていない。他は図1の磁気ヘ
ッドと同様であるので説明は略す。
【0043】図1に示す構成の磁気ヘッドの各ギャップ
(G1、G2)中心間距離G3は、磁気記録テープ10
の1ビット記録幅に相当するよう形成されている。従っ
て、この磁気ヘッドは再生時に丁度1ビット間隔だけず
れた信号を同じ振幅で再生するため、PR4のデコーダ
と同一の機能を発揮する。一方図2に示す従来構成の磁
気ヘッドはギャップG’のみしか備えていないので、1
ビット遅れた信号を再生するためには新たにデコーダが
必要である。
【0044】図3に、本発明の一実施例である図1に示
す磁気ヘッド9を用いた磁気記録装置における、PR4
記録再生信号に関わる各信号波形を示す。縦軸は振幅、
横軸は時間軸であり、各単位間隔は信号1ビット分に相
当する。
【0045】なお、この磁気記録装置の構成は、図6の
再生系からデコーダ3を除いた構成と等価である。
【0046】図2及び図3に基づき最初に再生時信号処
理動作について説明する。入力信号12は、磁気記録テ
ープ10に磁気ヘッド9を用いて記録を行なう時の入力
信号である。
【0047】入力信号12により、磁気記録テープに
は、記録信号13(プリコーダに取り付けられたエンコ
ーダによる出力)のような波形が記録されている。
【0048】再生時においては、記録信号13のギャッ
プG1におけるG1再生信号14は、磁気記録再生系特
有の(1−D)の遅延特性により実線のような合成波に
なる。点線波形は夫々、記録信号13をPR4方式で等
化した仮想的な波形であり、これらの仮想線を合成すれ
ばG1再生信号14に相当する。
【0049】記録信号13のギャップG2におけるG2
再生信号15は、G2再生信号14より1ビット遅延さ
れた信号となる。
【0050】ヘッド出力16は、G1再生信号14、G
2再生信号15の合成波である。
【0051】ヘッド出力16を、等化器5(トランスバ
ーサルフィルタ)により等化後波形17にする。
【0052】検出器4で、等化後波形17を(1,−
1)がハイ、(0)がローとなるように三値識別し識別
後信号18を得て、再生データ列を得る。
【0053】図4に参考例として、従来の磁気ヘッド9
(図2)を用いて、PR4記録再生を行なった場合の、
PR4記録再生信号に関わる各波形を示す。縦軸は振
幅、横軸は信号1ビット間隔を示す。なお、図3と同一
の波形については説明を省略する。
【0054】ヘッド出力16は、本発明の一実施例であ
るG1再生信号14(図3参照)と同一の波形である。
【0055】ヘッド出力16を、デコーダ3で1ビット
分遅延させ1ビット遅延信号19を作り、もとのヘッド
出力16と合成してデコーダ出力20とする。
【0056】デコーダ出力20を波形等化して波形17
(等化後波形という)にする。
【0057】検出器4で、等化後波形17を(1,−
1)がハイ、(0)がローとなるように三値識別し識別
後信号18を得て、再生データ列を得る。
【0058】以上のように、実施例と従来例を比較する
ことによって、実施例ではデコーダなしでPR4記録信
号再生が行なうことができることが明らかになった。
【0059】次に再度図1を参照して本発明の一実施例
である磁気ヘッドを用いた磁気記録について説明する。
【0060】記録時には、コアC2が略磁気飽和するよ
うに磁界を形成する。ギャップG1及びG2は空間であ
るので、コアC2より飽和磁化は低い。よってコアC1
とコアC3間のギャップ(G1+C2+G2)は飽和し
ているので、ギャップ外に漏れる漏洩磁束は大きくな
る。従って、記録用磁気ヘッドとして作用する磁気ギャ
ップ長はG1+C2+G2となり、磁気記録テープの1
ビット幅に相当する幅が確保される。
【0061】このような磁気ヘッドは、記録・再生兼用
磁気ヘッドとなり、記録と再生用のヘッドを個別に有す
る必要がなく磁気記録再生が小型化、生産の効率化がで
き量産性が向上する。
【0062】また、記録時には2つの磁気ギャップ(G
1、G2)に挟まれた磁気コアC2が飽和する場合、記
録のための磁界(漏れ磁界)の発生箇所は、G1+C2
+G2となり十分な記録幅が得られかつ記録磁界は強く
なるので、従って高密度化のために従来より高い保磁力
の媒体を用いた場合にもデジタル磁気記録で必要な飽和
記録を行なえるようになり、十分なオーバライト特性が
得られる。
【0063】また、2つの磁気ギャップ(G1、G2)
の一端に夫々位置する磁気コア部(C1、C3)は、磁
気ギャップ近傍には高い飽和磁束密度と透磁率を持った
軟磁性膜を用いることが好ましく、ギャップ近傍に磁束
が集中して上記と同様に十分なオーバライト特性が得ら
れる。
【0064】さらに、2つの磁気ギャップ(G1、G
2)に挟まれた磁気コアC2が飽和し易いように飽和磁
束密度があまり高くない材料を用いることも好ましい。
C1、C2及びC3以外の磁気コア部は、高透磁率の酸
化物軟磁性体を用いることが、磁気ヘッドに必要な耐磨
耗性、製造適性、低コスト化等の特性を得るために好ま
しい。
【0065】以上本発明を実施例に即して説明したが、
本発明は上記態様のみ限定されるものではなく、本発明
の原理に準じる各種態様を含むものである。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、磁気記録の変調等
化方式にパーシャルレスポンスクラス4を用いた磁気記
録再生装置において用いる磁気ヘッドであって、本発明
の磁気記録媒体の走行方向で、前記磁気記録媒体の記録
信号1ビット幅離隔した位置にギャップ中心位置をもつ
前記走行方向に平行な2つのギャップを備えた磁気ヘッ
ドは、PR4の同一の機能を磁気ヘッドの電磁変換特性
が示すためにデコーダが不要となり、特に、変速再生時
に再生のビットレートが変化してしまう場合でも、再生
ビットレートに応じた遅延量を得るための複数の回路が
不要であり、磁気記録装置が小型化できる。
【0067】さらに、先端部にギャップを有して後端部
で接続している第1及び第3のコアと、そのギャップに
位置する第2のコア(C2)とを備え、前記2つの磁気
ギャップが、前記第1と第2のコア間の第1のギャップ
(G1)と、前記第2と第3のコア間の第2のギャップ
(G2)からなる磁気ヘッドは、記録・再生兼用であ
り、磁気記録装置が小型化できる。
【0068】さらに、記録時に、前記第2のコアが磁気
飽和し、前記第1及び第2のギャップとともに、記録用
磁気ヘッドのギャップとして作用する磁気ヘッドである
ことにより、記録時の磁気ギャップが実質的に拡大して
磁気記録媒体の1ビット幅に対応して、十分なオーバラ
イト特性を得ることができる。
【0069】磁気記録媒体走行方向に平行な方向の幅に
おいて、前記第1のギャップ幅(G1)と前記第2のギ
ャップ幅(G2)の和と、前記第2のコアの幅(C2)
の関係が、C2≧G1+G2である磁気ヘッドは、再生
の分解能が高い。
【0070】さらに第2のコアの飽和磁束密度が、第1
及び第3のコアの飽和磁束密度よりも低い磁気ヘッドで
あれば、低消費電力で記録時に第2のコアを磁気飽和さ
せてギャップとして利用することができる。
【0071】第1及び第3のコアのギャップと接する面
に、第2のコアよりも高飽和磁束密度の金属軟磁性層が
形成されている磁気ヘッドであれば、低磁化の記録信号
を再生でき、記録磁界以外の不用な漏洩磁束の発生が少
なくなる。
【0072】この金属軟磁性層は好ましくは、スパッタ
リング法により形成した膜を熱処理して、Fea-mm
bc(但し、a、b、c、mは各々原子%を示し、Mは
Co、Ru、Cr、V、Ni、Mn、Pd、Ir、Pt
の少なくとも1種以上を表わし、BはZr、Hf、T
i、Nb、Ta、Mo、Wの少なくとも1種以上を表わ
す。)なる組成式で示され、その組成範囲は 0≦m/a<0.3、 0<b≦20、 0<c≦22、 の範囲(但し、b≦7.5かつc≦5を除く)であるこ
とが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッド9の一実施例を模式的に示
す説明図であり、(a)は、磁気ヘッド全体の外観を示
し、(b)は磁気ヘッド9のギャップ(G1、G2)近
傍を拡大して示している。
【図2】従来の磁気ヘッドを模式的に示す説明図であ
り、(a)は磁気ヘッド9のギャップ近傍を拡大して示
し、(b)は、磁気ヘッド全体の外観を示している。
【図3】本発明の一実施例である図1に示す磁気ヘッド
9を用いた磁気記録装置における、PR4記録再生信号
に関わる各波形を示す。縦軸は振幅、横軸は信号1ビッ
ト間隔を示す。
【図4】従来の磁気ヘッド9(図2)を用いて、PR4
記録再生を行なった場合の、PR4記録再生信号に関わ
る各波形を示す。縦軸は振幅、横軸は信号1ビット間隔
を示す。
【図5】従来の、PR4方式を用いた磁気記録伝送路伝
送路ブロック図を示す。
【図6】従来の磁気ヘッド9を備えた磁気記録再生装置
の回路構成のブロック図であり、図上部は記録系、図下
部は再生系の信号処理を表す。
【符号の説明】
1 プリコーダ 2 磁気記録再生 3 デコーダ 4 検出器 5 等化器(トランスバーサルフィルタ) 6 PLL 7 記録アンプ 8 再生アンプ 9 磁気ヘッド 9a 記録用磁気ヘッド 9b 再生用磁気ヘッド 10 磁気記録媒体(磁気記録テープ) 11 磁気記録信号(磁気モーメント) 12 入力信号 13 記録信号(エンコーダ出力) 14 G1再生信号 15 G2再生信号 16 ヘッド出力 17 等化後波形 18 識別後信号 19 1ビット遅延信号 20 デコーダ出力 C1 第1コア C2 第2コア(第2コア幅) C3 第3コア G’ ギャップ G1 第1ギャップ(第1ギャップ幅) G2 第2ギャップ(第2ギャップ幅) G3 ギャップ間距離(第1第2ギャップ間距離)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録の変調等化方式にパーシャルレス
    ポンスクラス4を用いた磁気記録再生装置において用い
    る磁気ヘッドであって、 磁気記録媒体の走行方向で、前記磁気記録媒体の記録信
    号1ビット幅離隔した位置にギャップ中心位置をもつ前
    記走行方向に平行な2つのギャップを備えた磁気ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】先端部にギャップを有して後端部で接続し
    ている第1及び第3のコアと、 前記ギャップに位置する第2のコア(C2)とを備え、 前記2つの磁気ギャップが、前記第1と第2のコア間の
    第1のギャップ(G1)と、前記第2と第3のコア間の
    第2のギャップ(G2)からなることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】記録時に、前記第2のコアが磁気飽和し、
    前記第1及び第2のギャップとともに、記録用磁気ヘッ
    ドのギャップとして作用することを特徴とする請求項2
    に記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】磁気記録媒体走行方向に平行な方向の幅に
    おいて、前記第1のギャップ幅(G1)と前記第2のギ
    ャップ幅(G2)の和と、前記第2のコアの幅(C2)
    の関係が、C2≧G1+G2であることを特徴とする請
    求項2又は3に記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】前記第2のコアの飽和磁束密度が、前記第
    1及び第3のコアの飽和磁束密度よりも低いことを特徴
    とする請求項2〜4のいずれか一に記載の磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】前記第1及び第3のコアの前記ギャップ近
    傍に、第2のコアよりも高飽和磁束密度の金属軟磁性層
    が形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいず
    れか一に記載の磁気ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6833976B2 (en) * 2002-05-15 2004-12-21 International Business Machine Corporation Thin film magnetic recording inductive write head with laminated write gap
US6975485B2 (en) 2002-05-15 2005-12-13 International Business Machines Corporation Thin film magnetic recording inductive write head with laminated write gap

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