JP3294278B2 - 磁気信号再生装置 - Google Patents

磁気信号再生装置

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JP3294278B2
JP3294278B2 JP52613896A JP52613896A JP3294278B2 JP 3294278 B2 JP3294278 B2 JP 3294278B2 JP 52613896 A JP52613896 A JP 52613896A JP 52613896 A JP52613896 A JP 52613896A JP 3294278 B2 JP3294278 B2 JP 3294278B2
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幹夫 鈴木
靖孝 西田
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株式会社 日立製作所
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/02Recording, reproducing, or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B5/09Digital recording

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  • Digital Magnetic Recording (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は,ディジタル情報を高密度に記録再生する磁
気記録装置の磁気情報の再生方法に関する。
背景技術 磁気記録装置における記録方式は,従来,磁気記録媒
体の面内に平行な磁化を記録する面内記録方式が用いら
れている。この方式では,磁気ヘッドの走行方向におい
て隣接する磁化が反発する方向に向かい合うため,記録
密度の増大とともに記録磁化の維持が困難になる。
一方,磁気記録媒体の磁化を,媒体面に垂直な方向に
記録する垂直記録方式は,高密度になるほど記録磁化が
安定に存在できるため,将来の高密度記録方式として期
待録されている。理想的な垂直記録を実現するために
は,軟磁性下地を有する垂直磁気異方性媒体と,垂直磁
化を記録するのに適した単磁極ヘッドを組み合わせるこ
とが有効であることが,アイ・イー・イー・イー トラ
ンザクション マグネテックス 磁気−15巻 ナンバー
6 1456−1458頁 1979年(IEEE Transactions on Man
getics,Vol.MAG−15,No.6,pp.1456−1458(1979))に
示されている。この場合,記録媒体およびヘッドとも従
来と全く異なったもの開発する必要がある。一方で,従
来の面内記録方式に用いられているリングヘッドを用い
ても,下地層を持たない単層の媒体において垂直磁気異
方性を高めることにより垂直記録可能であることが,電
子通信学会技術研究報告,MR81−8,pp.31−38(1981)に
示されている。
発明の開示 上記第1の目的である再生信号のS/Nの向上は,記録
媒体として軟磁性下地層を介さずに形成された垂直磁気
異方性を有する単層膜垂直媒体と,再生ヘッドとしてシ
ールド型のMRヘッドを用いることにより達成される。こ
の場合にも孤立再生波形は,リングヘッドを用いた時と
同様のダイパルス波形であり,ダイパルス波形に適した
処理が必要である。この第2の目的は,前置増幅器で増
幅した再生信号波形を,適切な時定数のCR微分回路を経
て再生波形を前後に対称な単峰波形にした後,信号弁別
することにより,あるいは,前置増幅器で増幅した再生
信号波形のゼロクロス検出を行い信号弁別することによ
り達成される。
図面の簡単な説明 第1図は、垂直磁化を,従来型の薄膜リングヘッド,
およびシールド型のMRヘッドで再生した場合の孤立再生
波形を示す図であり、第2図は、CR微分回路を用いた波
形処理回路の基本構成を示す図であり、第3図は、CR微
分回路の時定数を変えた場合の後段増幅器の出力波形を
示す図であり、第4図は、ヘッド出力の記録周波数依存
性を示す図であり、第5図は、ヘッド出力の再生波形と
ゼロクロス検出窓の関係を示す図であり、第6図は、対
称ダイパルス波形に変換し信号弁別する回路の基本構成
を示す図であり、第7図は、ヘッド出力波形と積分回路
出力波形の関係を示す図であり、第8図は、磁気信号再
生装置の第1の実施例の記録再生系を示すブロック図で
あり、第9図は、ヘッド再生出力の記録周波数特性を示
す図であり、第10図は、時定数を変化させ測定されたビ
ットエラーレートを示す図であり、第11図は、磁気信号
再生装置の第2の実施例の記録再生系を示すブロック図
であり、第12図は、時定数を変化させ測定されたビット
エラーレートを示す図であり、第13図は、磁気信号再生
装置の第3の実施例の再生系を示すブロック図であり、
第14図は、磁気信号再生装置の第4の実施例の記録再生
系を示すブロック図であり、第15図は、磁気信号再生装
置の第5の実施例の記録再生系を示すブロック図であ
り、第16図は、時定数を変化させ測定されたビットエラ
ーレートを示す図であり、第17図は、磁気信号再生装置
の第6の実施例の再生系を示すブロック図である。
発明を実施するための最良の形態 第1図に垂直磁気異方性を有する単層膜垂直媒体に,
従来型の薄膜リングヘッドで記録し,同一ヘッド,およ
びシールド型のMRヘッドで再生した場合の孤立再生波形
の一例を記録磁化の向き11に対応して示す。曲線12に示
すように薄膜リングヘッドで再生すると,上下にピーク
を持つダイパルス波形を生じる。上下のパルスの振幅が
異なるのは,前述のように媒体に記録された磁化強度分
布の非対称と,微小な面内磁化成分のためである。ま
た,ダイパルスの前端,後端部の波形歪み12a,12bは薄
膜リングヘッドの磁極の形状効果によるものである。同
じ垂直磁化をシールド型のMRヘッドで再生すると,曲線
13に示すようにほぼ同様のダイパルスを生じ,ダイパル
ス比(上下の幅の比)もリングヘッドの場合とほぼ等し
い。MR素子が本質的に高感度であるため,出力の絶対値
はリングヘッド再生の5ないし10倍の値を示す。さらに
MRヘッドでは再生出力がヘッドと媒体の相対速度によら
ないため,装置が小型になるほどS/N的に有利となる。
また,MRヘッドの再生波形には薄膜リングヘッドで見ら
れるような歪みがなく,信号弁別の上でも好適である。
以下にこのダイパルス波形を信号弁別に用いるための
処理方式について説明する。
第1の方式は,以下にこのダイパルス波形を単峰化す
る方法である。第2図はCR微分回路を用いた波形処理回
路の基本構成を示す。MRヘッド21の信号は前置増幅器22
を経てCR微分回路23へ入力され,さらに後段増幅器24を
経て信号弁別器25へ入力される。ここで,CR微分回路の
時定数τ=CR(C:静電容量素子の静電容量,R:抵抗素子
の電気抵抗)を値を種々変えた場合の後段増幅器24の出
力波形を第3図に示す。図中の曲線31,32,33は,時定数
がそれぞれτ1,τ2,τ3に対する再生波形である。第4
図は,ヘッド出力の記録周波数依存性を示す曲線であ
る。再生出力は孤立再生波形の振幅で規格化し,周波数
は,出力が半分になる周波数f50で規格化して示す。前
記の時定数をこのf50で表わすと,τ1=0.5/(2πf5
0),τ2=2.2/(2πf50),τ3=5/(2πf50)で
ある。ところで,時定数τの微分回路のカットオフ周波
数はfc=1/(2πτ)であるので,時定数τ1,τ2,τ3
の微分回路のカットオフ周波数fc1,fc2。fc3は,それぞ
れfc1=2f50,fc2=0.45f50,fc3=0.2f50である。第3図
の曲線31で示す波形は,カットオフ周波数が2f50であ
り,信号帯域にのほぼ全域にわたって微分特性をもつの
で,従来型の微分特性とほぼ同等である。この場合,孤
立波形の後端側に大きなアンダーシュートを生じ,前後
に対称な単峰波形にはならない。時定数を大きくする
(カットオフ周波数を信号帯域内の低い値にする)と,
波形の非対称が小さくなり,fc2=0.45f50でほぼ対称な
単峰波形が得られる(曲線32)。さらに時定数を大きく
すると,前後のアンダーシュートの比が逆転し(曲線3
3),波形処理前のダイパルス(第1図曲線13)に近く
なる。以上のように,微分回路の時定数を適切に選ぶこ
とにより,従来の面内記録方式の波形に近い単峰波形が
得られる。これは,従来の面内記録方式で用いられてい
る,ピーク検出方式やPRML(Partial Response Maximum
Likelihood)方式が適用できることを示している。
ダイパルス波形を扱う第2の波形処理方式は,ダイパ
ルスのままゼロクロス検出信号弁別を行う方式である。
第1図曲線13で示したように,垂直磁化をシールド型MR
ヘッドで再生すると,磁化反転の位置に対応したダイパ
ルスが生じるので,波形のゼロ点との交差位置を検出,
つまり,再生波形のゼロクロス検出をすればよい。従来
の面内記録方式におけるピーク検出は,波形微分後にゼ
ロクロス検出を行う方式であるので,微分操作を経ず従
来のゼロクロス検出技術が応用できる。検出窓には,第
5図に示すようにヘッド出力のダイパルス波形13の微分
波形51あるいは,積分波形52をレベルスライスした窓信
号53を用いればよい。
ただし,ダイパルス波形が非対称なため,ゼロクロス
位置と磁化反転位置のずれが,位相マージンを低下させ
る原因になる。したがって,対称なダイパルス波形に変
換することが望ましい。第6図は対称なダイパルス波形
に変換し,信号弁別する回路の基本構成を示したもので
ある。MRヘッド21の信号は前置増幅器22を経てCR積分回
路61へ入力され,さらに後段増幅器24を経てゼロクロス
検出器信号弁別器62へ入力される。第3図で示したよう
に適切な時定数の微分回路を通った波形は対称なアンダ
ーシュートを持つ単峰波形であるので,この波形を積分
すれば対称なダイパルス波形が得られる。したがって,
この連続する積分と積分操作は,微分回路の時定数と同
じ時定数を持つCR積分回路61で実現できる。第7図にヘ
ッド出力波形13と積分回路出力波形71を示す。積分回路
の時定数を,前記微分回路と時定数が等しく,τ=2.2/
(2πf50)とすると曲線71に示すような対称なダイパ
ルス波形が得られる。
以上,ダイパルス波形対応の波形処理についてシール
ド型MRヘッドの場合を例に説明してきたが,リングヘッ
ドの場合も基本的に同様のダイパルス波形であるので,
上述と全く同じ方法が適用できることは言うまでもな
い。
以下に本発明による磁気信号再生装置の実施例につい
て説明する。
(実施例1) 第8図に本発明による磁気信号再生装置の記録再生系
のブロック図を示す。記録信号は,記録回路81を介し
て,記録ヘッド82により,記録媒体83に記録される。再
生信号はMRヘッド21により検出され,前置増幅器22を経
てCR微分回路23へ入力され,さらに後段増幅器24を経て
PRML信号弁別器84へ入力される。ここで,記録ヘッド82
には,トラック幅2.5μm,ギャップ長0.4μmの薄膜リン
グヘッドを,再生ヘッド21には,トラック幅2μm,シー
ルド間隔0.3μmのシールド型MRヘッドを用いた。図中
では記録ヘッド81と再生ヘッド21を別々に示したが,実
際には,記録素子と再生素子は複合化されている。記録
媒体83には,65mm系82.5")のガラス基板上にTiCr非磁性
下地膜30nm,CoCrTa磁性膜100nm,カーボン保護膜10nmを
スパッタリング法により積層した垂直磁気記録媒体を用
いた。媒体の垂直方向保磁力は1.8kOe,飽和磁化は450em
u/ccであった。
この媒体を毎秒5400回転の速度で回転させ,上記ヘッ
ドと組み合わせて記録再生を行った。この時に最内周条
件で得られたヘッド再生出力の記録周波数特性を第9図
に示す。ヘッド・媒体間の磁気的なスペーシングは,60n
mであった。このとき再生出力が半分になる周波数f50は
24.2MHz(磁化反転密度が145kFCI)であった。
以上のヘッド・媒体系を用いて,データ転送速度56Mb
it/sのディジタル情報を記録回路81により8/9変調した
後,PRML向けにプリコードした信号を記録ヘッド82で磁
気記録した。再生信号は,CR微分回路23で波形処理さ
れ,さらにPRML信号弁別器84で元のディジタル情報に復
号化した。この記録信号のユーザビット間隔(T)は1
7.9ns,媒体上での線記録密度は167.7kBPI(磁化反転密
度188.7kCFI)である。トラック密度は8.4kTPIとした。
CR微分回路23はコンデンサ(静電容量C)と抵抗(電気
抵抗R)のみで構成される。時定数τ=CRを変化させビ
ットエラーレートを測定した結果を第10図に示す。ビッ
トエラーレートを,磁気ディスク装置で要求される10の
−8乗以下にするには,時定数τを0.4Tないし1.4Tの範
囲にする必要がある。従来の単純な微分の場合(τ<<
T),この記録密度では10の−6乗程度のビットエラー
レートであるのに対して,本実施例によれば2桁以上の
ビットエラーレートの改善が可能である。
(実施例2) 第11図に本発明による磁気信号再生装置の記録再生系
の第2の実施例のブロック図を示す。記録信号は,記録
回路111を介して,記録ヘッド82により,記録媒体83に
記録される。再生信号はMRヘッド21により検出され,前
置増幅器22を経てCR微分回路23へ入力され,さらに後段
増幅器24を経てピーク検出信号弁別器112へ入力され
る。ここで,ヘッド・媒体・機構系は実施例1と全く同
じものである。したがって記録周波数特性は,実施例1
の第9図と同一である。
以上の系を用いて,実施例1と等しいデータ転送速度
56Mbit/sのディジタル情報を記録回路111により1−7RL
L変調し記録ヘッド82で磁気記録した。再生信号は,CR微
分回路23で波形処理され,従来の面内記録と同様のピー
ク検出信号弁別器112で元のディジタル情報に復号化し
た。この記録信号のユーザビート間隔(T)は17.9ns,
媒体上で線記録密度は167.7kBPI(磁化反転密度125.8kF
CI)である。トラック密度は8.4kTPIとした。CR微分回
路23はコンデンサ(静電容量C)と抵抗(電気抵抗R)
のみで構成される。時定数τ=CRを変化させビットエラ
ーレートを測定した結果を第12図に示す。ビットエラー
レートを10の−8乗以下にするには,時定数τを0.6Tな
いし1.2Tの範囲にする必要がある。本実施例においても
単純な微分の場合に比べてビットエラーレートを2桁以
上改善可能である。
(実施例3) 第13図に本発明による磁気信号再生装置の第3の実施
例のブロック図を示す。第1および第2の実施例におい
ては,微分回路がコンデンサと抵抗により構成されてい
るため,時定数は固定であるが,本実施例では,微分回
路131の時定数は,可変容量ダイオード131aおよび抵抗1
31(b)(電気抵抗R)で構成される。可変容量ダイオ
ード131aは,ダイオードに印加される逆バイアス電圧に
より静電容量(C)が変化する特性を持つので,制御電
圧入力端子131cに印加する電圧により,時定数CRが制御
可能である。図中の抵抗R1及び,容量C1は,R1>>R,C1
>>Cとする必要がある。本実施例では,C=10〜40pF
(可変),R=750Ω,R1=100kΩ,C1=0.1μFとした。こ
れにより,前記実施例1および2のヘッド・媒体系にお
いて,必要な時定数が実現可能である。制御電圧は,後
段増幅器24の出力信号から時定数制御回路132より生成
され,制御電圧入力端子131cにフィードバックされて入
力される。時定数制御回路132は,再生波形が対称な単
峰波形になるように,あるいは,信号弁別点での等化波
形の等化誤差が最小になるように制御を行う。これによ
り,ヘッド・媒体の特性のばらつき,スペーシング変動
等による再生波形の変化に対してもエラーレートの劣化
を確実に防ぐことが可能となる。
(実施例4) 第14図に本発明による磁気信号再生装置の記録再生系
の第4の実施例のブロック図を示す。記録信号は,記録
回路111を介して,記録ヘッド82により,記録媒体83に
記録される。再生信号はMRヘッド21により検出され,前
置増幅器22,後段増幅器24を経てゼロクロス検出信号弁
別器62へ入力される。ここで,ヘッド・媒体・機構系は
実施例1と全く同じものである。したがって記録周波数
特性は,実施例1の第9図と同一である。
以上の系を用いて,実施例1と等しいデータ転送速度
56Mbit/sのディジタル情報を記録回路111により1−7RL
L変調し記録ヘッド82で磁気記録した。再生信号は,ゼ
ロクロス検出信号弁別器62で元のディジタル情報に復号
化した。この記録信号のユーザビット間隔(T)は17.9
ns,媒体上での線記録密度は167.7kBPI(磁化反転密度12
5.8kFCI)である。トラック密度は8.4kTPIとした。この
時のビットエラーレートは,5×10の−7乗であった。
(実施例5) 第15図に本発明による磁気信号再生装置の記録再生系
の第5の実施例のブロック図を示す。記録信号は,記録
回路111を介して,記録ヘッド82により,記録媒体83に
記録される。再生信号はMRヘッド21により検出され,前
置増幅器22を経てCR積分回路61へ力され,さらに後段増
幅器24を経てゼロクロス信号弁別器62へ入力される。こ
こで,ヘッド・媒体・機構系は実施例1と全く同じもの
である。したがって記録周波数特性は,実施例1の第9
図と同一である。
以上の系を用いて,実施例1と等しいデータ転送速度
の56Mbit/sのディジタル情報を記録回路111により1−7
RLL変調し記録ヘッド82で磁気記録した。再生信号は,CR
積分回路61で波形処理され,ゼロクロス検出信号弁別器
62で元のディジタル情報に復号化した。この記録信号の
ユーザビット間隔(T)は17.9ns,媒体上での線記録密
度は167.7kBPI(磁化反転密度125.8kFCI)である。トラ
ック密度は8.4kTPIとした。CR積分回路61はコンデンサ
(静電容量C)と抵抗(電気抵抗R)のみで構成され
る。時定数τ=CRを変化させビットエラーレートを測定
した結果を第16図に示す。ビットエラーレートを10の−
8乗以下にするには,時定数τを0.6Tないし1.2Tの範囲
にする必要がある。以上のように,本実施例によれば,
実施例4に比べてビットエラーレートを1桁以上改善可
能である。
(実施例6) 第17図に本発明による磁気信号再生装置の第6の実施
例のブロック図を示す。第5実施例においては,積分回
路がコンデンサと抵抗により構成されているため,時定
数は固定であるが,本実施例では,積分回路171の時定
数は,可変容量ダイオード171aおよび抵抗171b(電気抵
抗R)で構成される。可変容量ダイオード171aは,ダイ
オードに印加される逆バイアス電圧により静電容量
(C)が変化する特性を持つので,制御電圧入力端子17
1cに印加する電圧により,時定数CRが制御可能である。
図中の抵抗R2,および,容量C2,C3は,R2>>R,C2,C3>>
Cとする必要がある。本実施例では,C=10〜40pF(可
変),R=750Ω,R2=100kΩ,C2=C3=0.1μFとした。こ
れにより,前記実施例5のヘッド・媒体系において,必
要な時定数が実現可能である。制御電圧は,後段増幅器
24の出力信号から時定数制御回路172より生成され,制
御電圧入力端子171cにフィードバックされて入力され
る。時定数制御回路172は,信号弁別点での再生波形が
対称なダイパルス波形になるように制御を行う。これに
より,ヘッド・媒体の特性のばらつき,スペーシング変
動等による再生波形の変化に対してもエラーレートの劣
化を確実に防ぐことが可能となる。
上述のように,本発明の磁気信号再生装置により,従
来と同様なヘッドと信号弁別系を用いて,ビットエラー
レートを2桁以上改善が可能であり,より高信頼の高密
度磁気記録装置を実現することが可能である。
産業上の利用可能性 従来型のヘッドを用いて垂直記録を行うためには,前
述のように単層の記録媒体を用いる必要があるが,この
場合,再生出力が小さく信号のS/Nが低下する問題があ
る。
さらに,垂直磁化のこのリングヘッドで再生すると,
媒体上で孤立した磁化反転を再生した時に得られる孤立
再生波形が,上下に2つのピークをもつダイパルス波形
となる。しかも,媒体に記録された磁化反転の前後での
磁化強度分布の非対称性と,微小な面内磁化成分のた
め,このダイパルスの上下のピークの振幅は通常非対称
となる。このようなダイパルス波形は,特にディジタル
信号の記録再生における再生波形処理系で障害となる。
このダイパルス波形を単峰化し,面内記録方式で用いら
れている処理系を適用するために,微分回路を用いる方
法が一般的とされている。しかしながら,単純な微分回
路で上下の振幅の異なるダイパルス波形を処理すると,
パルスの前後に非対称のアンダーシュートを生じてしま
う。
この他,ダイパルス波形を単峰化する方法として,ヒ
ルベルトフィルターを用いる方法が,アイ・イー・イー
・イー トランザクション マグネテックス 磁気−18
巻 ナンバー6 1247−1249頁 1982年(IEEE Transac
tion on Magnetics,Vol.MAG−18,No.6,pp.1247−1249
(1982))に示されている。しかし,ヒルベルトフィル
ターを実際の回路素子で実現するのは困難であり,この
方法においても前後対称な単峰波形は得られない。
本発明は,主に面内記録向けのヘッドを用いた垂直記
録方式において,再生信号のS/Nを改善し,さらにダイ
パルス波形に適した波形処理方式を用いた磁気信号再生
装置を提供することにある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/09

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録媒体と磁気ヘッドとを有する磁気
    的に情報を記録再生する磁気信号再生装置において、記
    録媒体上で孤立した磁化反転を再生した時のヘッド出力
    再生波形が上下にピークを持つダイパルス波形であり、
    再生ヘッド出力を増幅する前置増幅器と、該前置増幅器
    の出力を入力信号とする可変容量ダイオードからなる静
    電容量素子と抵抗素子とを用いたCR微分回路と、該CR微
    分回路の出力信号を入力信号とする信号弁別手段とを有
    し、該静電容量素子に印加する逆電圧により前記静電容
    量素子の容量Cの値を制御し微分回路の時定数を設定す
    る手段を有することを特徴とする磁気信号再生装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の磁気信号再生装置におい
    て、前記記録媒体に記録される磁気信号のユーザビット
    間隔をTとしたとき、容量がCである静電容量素子と電
    気抵抗がRである抵抗素子によるCR微分回路の時定数CR
    が0.4T≦CR≦1.4Tの範囲にあることを特徴とする磁気信
    号再生装置。
  3. 【請求項3】前記磁気記録媒体は垂直磁気異方性を有す
    る磁性膜を備えることを特徴とする請求項1または2に
    記載の磁気信号再生装置。
  4. 【請求項4】前記磁気信号再生装置はシールド型のMRヘ
    ッドを含む再生ヘッドとリングヘッドとを有することを
    特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の磁気信
    号再生装置。
  5. 【請求項5】磁気記録媒体と磁気ヘッドとを有する磁気
    的に情報を記録再生する磁気信号再生装置において、記
    録媒体上で孤立した磁化反転を再生した時のヘッド出力
    再生波形が上下にピークを持つダイパルス波形であり、
    再生ヘッド出力を増幅する前置増幅器と該前置増幅器の
    出力信号の積分波形をゼロクロス検力する信号弁別手段
    とを有することを特徴とする磁気信号再生装置。
  6. 【請求項6】前記前置増幅器の出力信号の微分もしくは
    積分波形をレベルスライスし検出窓信号としてゼロクロ
    ス検出する信号弁別手段とを有することを特徴とする請
    求項5に記載の磁気信号再生装置。
  7. 【請求項7】前記前置増幅器の出力信号を入力とする静
    電容量素子と抵抗素子とを用いたCR積分回路を備え、前
    記ゼロクロス検出する信号弁別手段の入力信号は該CR積
    分回路の出力信号であることを特徴とする請求項5また
    は6のいずれかに記載の磁気信号再生装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の磁気信号再生装置におい
    て、前記記録媒体に記録される磁気信号のユーザビット
    間隔をTとしたとき、容量がCである静電容量素子と電
    気抵抗がRである抵抗素子によるCR積分回路の時定数が
    0.4T≦CR≦1.4Tの範囲にあることを特徴とする磁気信号
    再生装置。
  9. 【請求項9】前記静電容量素子は可変容量ダイオードか
    らなり、該静電容量素子に印加する逆電圧により該静電
    容量素子の容量Cの値を制御し積分回路の時定数を設定
    する手段を有することを特徴とする請求項7または8に
    記載の磁気信号再生装置。
  10. 【請求項10】前記磁気記録媒体は垂直磁気異方性を有
    する磁性膜を備えることを特徴とする請求項5から0の
    いずれか1項に記載の磁気信号再生装置。
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