JPH07318016A - 二酸化炭素回収型排ガス再循環ボイラ設備の燃焼バーナ - Google Patents
二酸化炭素回収型排ガス再循環ボイラ設備の燃焼バーナInfo
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- JPH07318016A JPH07318016A JP10970794A JP10970794A JPH07318016A JP H07318016 A JPH07318016 A JP H07318016A JP 10970794 A JP10970794 A JP 10970794A JP 10970794 A JP10970794 A JP 10970794A JP H07318016 A JPH07318016 A JP H07318016A
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Abstract
ることなく、従来に比べ火炎温度を高めて火炎を安定さ
せ、燃焼性を改善し得、灰中未燃分を減少させ得る二酸
化炭素回収型排ガス再循環ボイラ設備の燃焼バーナを提
供する。 【構成】 バーナ本体20の内部に同心状に配設された
内筒21の内部に、酸素分離装置から供給される酸素6
の一部を噴射可能な酸素噴射ノズル23を配設する。
Description
ス再循環ボイラ設備の燃焼バーナに関するものである。
酸化炭素の処理を特に行うことなく大気中へ放出してい
た。
て二酸化炭素が問題視されるようになっており、ボイラ
から発生する燃焼排ガス中に含まれる二酸化炭素の量は
多量であるため、二酸化炭素を大気に放出しないように
する対策が急がれている。
素回収型排ガス再循環ボイラ設備が開発されている。
1に設けられたウインドボックス、3はボイラ本体1に
設けられた燃焼バーナ、4は空気5中の酸素6と窒素7
とを分離する酸素分離装置、8は燃料としての石炭を粉
砕し微粉炭9を製造するミル、10はボイラ本体1から
排出される燃焼排ガス11の一部を再循環させるための
燃焼排ガス再循環用ブロワ、12は再循環される燃焼排
ガス11の一部を更に昇圧しミル8で粉砕された微粉炭
9を燃焼バーナ3へ送給するための微粉炭搬送用ブロ
ワ、13はボイラ本体1から排出される燃焼排ガス11
から二酸化炭素14を回収する二酸化炭素回収装置であ
る。
ボイラ設備においては、起動時は、仮想線で示す如く、
空気5’だけを燃料の燃焼用としてウインドボックス2
へ供給し、ボイラ本体1から排出された燃焼排ガス11
の一部を再循環せしめ、ウインドボックス2へ供給する
と共に、ミル8で粉砕された微粉炭9を燃焼排ガス11
によって搬送し燃焼バーナ3へ供給する。尚、この時点
において燃焼排ガス11中に含まれる二酸化炭素の濃度
はおよそ14〜15%程度である。
必要な酸素量が低下するため、その低下分を補充すべく
酸素分離装置4から酸素6がウインドボックス2へ供給
されると共に、酸素6を補充した分だけ前記ウインドボ
ックス2へ供給される空気5’量が減少され、更に燃焼
排ガス11の再循環を継続して行くと、最終的にはウイ
ンドボックス2に対し空気5’は全く供給されずに酸素
分離装置4からの酸素6と再循環された燃焼排ガス11
の一部だけが供給される形となり、燃焼排ガス11中に
含まれる二酸化炭素の濃度がおよそ95%程度まで高め
られる。
素の濃度がおよそ95%程度まで高められると、二酸化
炭素回収装置13において燃焼排ガス11中に含まれる
二酸化炭素14が回収され処理されると共に、二酸化炭
素14が回収除去された燃焼排ガス11’が大気放出さ
れる。
濃度をおよそ95%程度まで高めているのは、二酸化炭
素回収装置13における回収効率を高めるためである。
つまり、燃焼排ガス11中の二酸化炭素の濃度が低い状
態でその回収を行おうとした場合、燃焼排ガス11中に
おける二酸化炭素以外のガス量が多くなり、その分だけ
二酸化炭素14を分離するために必要とされる動力が増
大し、損失が大きくなり、回収効率が低下するからであ
る。
ドボックス2と燃焼バーナ3が設けられる部分の構造を
概略的に表わすものであり、ウインドボックス2は、ボ
イラ本体1の火炉壁15に形成されたポート16と連通
し、ウインドボックス2とポート16との間には、酸素
分離装置4からの酸素6と再循環された燃焼排ガス11
との供給量を調整するためのエアレジスタ17と、前記
酸素6と燃焼排ガス11に旋回力を与えるためのインナ
ベーン18とが配設され、又、前記燃焼バーナ3は、基
端外周部に燃焼排ガス11によって搬送される微粉炭9
の供給口19が形成され且つ先端が開放された筒状のバ
ーナ本体20の内部に、内筒21を同心状に配設してな
る構成を有しており、ボイラ本体1の運転時には、燃焼
排ガス11によって搬送される微粉炭9が燃焼バーナ3
の供給口19からバーナ本体20と内筒21との間に供
給され、バーナ本体20の先端から噴射されると共に、
ウインドボックス2に供給された酸素6と燃焼排ガス1
1がエアレジスタ17とインナベーン18を介してボイ
ラ本体1のポート16に送り込まれ、前記微粉炭9と酸
素6が混合し燃焼が行われるようになっている。
された油バーナである。
化炭素回収型排ガス再循環ボイラ設備の場合、燃焼排ガ
ス11中から二酸化炭素14を効率よく回収するため
に、燃焼排ガス11の再循環を行い、酸素6と燃焼排ガ
ス11を燃焼用ガスとしてウインドボックス2へ供給
し、燃焼排ガス11中の二酸化炭素の濃度を高めるよう
にするわけであるが、既存のボイラ設備を改造して前述
のような二酸化炭素回収型排ガス再循環ボイラ設備とす
る場合、ウインドボックス2に接続されたダクト等をそ
のまま使用するためには、ウインドボックス2における
酸素6の濃度は、安全上、およそ30〜35%程度に抑
える必要があり、又、微粉炭9を搬送するためのガスと
しては燃焼排ガス11のみとすることが望ましい。
る酸素6の濃度をおよそ30〜35%程度に抑えた場
合、図10に示されるように、断熱火炎温度(与えた熱
量が他へ逃げないとしたときの理論上の火炎温度)は、
およそ1750〜1900℃程度にしか上がらず、燃焼
用として通常の空気(窒素79%,酸素21%含有)を
ウインドボックス2へ供給した場合の断熱火炎温度がお
よそ2150℃であるのに対し、大幅に低くなり、火炎
が安定せず、燃焼性が悪化するという不具合を有してお
り、前記ウインドボックス2における酸素6の濃度をお
よそ42%程度まで上げれば、通常の空気燃焼の場合と
同等の断熱火炎温度が得られるものの、この場合、前記
ウインドボックス2に接続されたダクト等を酸素配管の
規準に合致させる工事も必要となり、工期並びに費用も
嵩み好ましくなかった。
濃度をおよそ30〜35%程度に抑えた場合には、図1
1に示されるように、灰中未燃分も空気燃焼の場合に比
べ増加し、燃焼効率が低下することが試験結果より明ら
かになっている。
ックスにおける酸素の濃度を上げることなく、従来に比
べ火炎温度を高めて火炎を安定させ、燃焼性を改善し
得、灰中未燃分を減少させ得る二酸化炭素回収型排ガス
再循環ボイラ設備の燃焼バーナを提供しようとするもの
である。
と窒素とを分離する酸素分離装置と、該酸素分離装置か
ら酸素が供給され且つ燃焼排ガスが再循環されて供給さ
れるウインドボックスを有するボイラ本体と、再循環さ
れて二酸化炭素濃度が高められた燃焼排ガスから二酸化
炭素を回収する二酸化炭素回収装置とを備えた二酸化炭
素回収型排ガス再循環ボイラ設備における、前記ボイラ
本体に設けられ、先端が開放された筒状のバーナ本体の
内部に内筒を同心状に配設してなり、且つバーナ本体と
内筒との間に供給された燃料を先端部より噴射可能な燃
焼バーナにおいて、内筒の内部に、酸素分離装置から供
給される酸素の一部を噴射可能な酸素噴射ノズルを配設
したことを特徴とする二酸化炭素回収型排ガス再循環ボ
イラ設備の燃焼バーナにかかるものである。
イラ設備の燃焼バーナにおいて、内筒の内部に、複数本
の酸素噴射ノズルを内筒の軸心を中心として円周方向に
均等に配設すると共に、各酸素噴射ノズルの噴射孔を外
周側へ向くよう開口せしめるのが望ましい。
時には、燃焼バーナのバーナ本体と内筒との間に供給さ
れた燃料がバーナ本体の先端から噴射され、且つ酸素噴
射ノズルから酸素が噴射されると共に、ウインドボック
スに供給された酸素と燃焼排ガスがボイラ本体内に送り
込まれる。
射することにより、バーナ本体の先端近傍部分における
酸素濃度が局部的に上昇し、前記燃料と酸素が速やかに
混合し燃焼が行われ、この結果、火炎が安定し、灰中未
燃分も減少する。
本の酸素噴射ノズルを内筒の軸心を中心として円周方向
に均等に配設すると共に、各酸素噴射ノズルの噴射孔を
外周側へ向くよう開口せしめると、バーナ本体の先端か
ら噴射される燃料に向けて酸素が噴射される形となり、
燃料と酸素の混合が更に促進される。
明する。
図中、図8及び図9と同一の符号を付した部分は同一物
を表わしており、基本的な構成は図8及び図9に示す従
来のものと同様であるが、本実施例の特徴とするところ
は、図1〜図5に示す如く、内筒21の内部に、酸素分
離装置4から供給される酸素6の一部を噴射可能な酸素
噴射ノズル23を配設した点にある。
く、内筒21の内部に、複数本(図の例では六本)の酸
素噴射ノズル23を内筒21の軸心を中心として円周方
向に均等に配設すると共に、各酸素噴射ノズル23の噴
射孔24を外周側へ向くよう開口させてある。
運転時には、燃焼排ガス11によって搬送される微粉炭
9が燃焼バーナ3の供給口19からバーナ本体20と内
筒21との間に供給され、バーナ本体20の先端から噴
射され、且つ酸素噴射ノズル23から酸素6が噴射され
ると共に、ウインドボックス2に供給された酸素6と燃
焼排ガス11がエアレジスタ17とインナベーン18を
介してボイラ本体1のポート16に送り込まれる。
れる微粉炭9に向けて前記酸素噴射ノズル23から酸素
6を噴射することにより、バーナ本体20の先端近傍部
分における酸素濃度が局部的に上昇し、前記微粉炭9と
酸素6が速やかに混合し燃焼が行われ、この結果、火炎
が安定し、灰中未燃分も減少する。
素6の濃度を上げることなく、従来に比べ火炎温度を高
めて火炎を安定させ、燃焼性を改善し得、灰中未燃分を
減少させることが可能となる。又、本実施例において
は、内筒21の内部に、複数本の酸素噴射ノズル23を
内筒21の軸心を中心として円周方向に均等に配設する
と共に、各酸素噴射ノズル23の噴射孔24を外周側へ
向くよう開口せしめているため、燃料としての微粉炭9
と酸素6の混合が更に促進され燃焼性改善により有効と
なる。
粉炭9)の炭種をニューランズ炭とし、微粉炭9の燃焼
量を100[kg/h]とした場合、燃焼に必要となる
全体の理論酸素量はおよそ150[Nm3/h]程度で
あり、この条件のもと、酸素噴射ノズル23から噴射さ
れる酸素噴射量を段階的に変化させた際の実際の試験結
果を図6及び図7に示す。尚、本試験での酸素噴射量を
最大50[Nm3/h]としたのは、該酸素噴射量をあ
まり大きくしすぎると、エアレジスタ17を通過するガ
ス流速が著しく低下し燃焼性を損う虞れがあるからであ
る。
ばらつきはあるものの、酸素噴射ノズル23からの酸素
噴射量を増加させて行くに従い火炎温度のピークが高ま
り且つ燃焼バーナ3のスロート部に近づいてくるのがわ
かる。
から酸素6を噴射することにより、燃焼が改善され、灰
中未燃分が減少し、NOx転換率が増加することがわか
る。しかし、どちらも酸素噴射ノズル23からの酸素噴
射量が20[Nm3/h]程度で収束しほとんど変化し
なくなることから、酸素噴射ノズル23からの酸素噴射
量は20[Nm3/h]程度が最適であると考えられ
る。この場合の酸素噴射量は、理論酸素量がおよそ15
0[Nm3/h]程度であることから、全酸素量の約1
5%に相当する。
環ボイラ設備の燃焼バーナは、上述の実施例にのみ限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
において種々変更を加え得ることは勿論である。
記載の二酸化炭素回収型排ガス再循環ボイラ設備の燃焼
バーナによれば、ウインドボックスにおける酸素の濃度
を上げることなく、従来に比べ火炎温度を高めて火炎を
安定させ、燃焼性を改善し得、灰中未燃分を減少させ得
るという優れた効果を奏し得、又、本発明の請求項2記
載の二酸化炭素回収型排ガス再循環ボイラ設備の燃焼バ
ーナによれば、上記効果に加え、燃料と酸素の混合が更
に促進され燃焼性改善により有効となるという優れた効
果を奏し得る。
図である。
端部を表わす側断面図である。
化させた場合における火炎温度分布を表わす線図であ
る。
化させた場合における灰中未燃分とNOx転換率を表わ
す線図である。
の関係を表わす線図である。
関係を表わす線図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 空気中の酸素と窒素とを分離する酸素分
離装置と、該酸素分離装置から酸素が供給され且つ燃焼
排ガスが再循環されて供給されるウインドボックスを有
するボイラ本体と、再循環されて二酸化炭素濃度が高め
られた燃焼排ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素
回収装置とを備えた二酸化炭素回収型排ガス再循環ボイ
ラ設備における、前記ボイラ本体に設けられ、先端が開
放された筒状のバーナ本体の内部に内筒を同心状に配設
してなり、且つバーナ本体と内筒との間に供給された燃
料を先端部より噴射可能な燃焼バーナにおいて、 内筒の内部に、酸素分離装置から供給される酸素の一部
を噴射可能な酸素噴射ノズルを配設したことを特徴とす
る二酸化炭素回収型排ガス再循環ボイラ設備の燃焼バー
ナ。 - 【請求項2】 内筒の内部に、複数本の酸素噴射ノズル
を内筒の軸心を中心として円周方向に均等に配設すると
共に、各酸素噴射ノズルの噴射孔を外周側へ向くよう開
口せしめた請求項1記載の二酸化炭素回収型排ガス再循
環ボイラ設備の燃焼バーナ。
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JP10970794A JP3338555B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 二酸化炭素回収型排ガス再循環ボイラ設備の燃焼バーナ |
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