JPH0731792B2 - カセツトテ−プレコ−ダ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は録音釦を操作して消去ヘッド及び録再ヘッドを
磁気テープに当接させ、消去，録音動作を行なうカセッ
トテープレコーダに関するものである。

従来の技術 近年、カセットテープレコーダは小型化，薄型化，軽量
化の傾向にあり、携帯用のカセットテープレコーダは再
生機能のみならず、録音機能が要求され、この傾向が顕
著である。

以下図面を参照しながら、上述した従来のカセットテー
プレコーダの一例について説明する。

第５図，第６図，第７図，第８図は従来のカセットテー
プレコーダの操作状態を示すものである。第５図におい
て、１はテープカセットである。２はヘッド基板で、図
示しない録再ヘッドを載置している。３は再生釦で、上
記ヘッド基板２に一体に構成されている。４は消去ヘッ
ドで、ヘッド基板２に設けたヘッドガイド５の溝部5aに
消去ヘッド４のつば部4aが摺動するように配置されてお
り、消去レバー６にビス７で固定されている。消去レバ
ー６はアングル18に設けた軸８を中心に回動し、圧着ば
ね９により反時計方向に付勢されている。10は制御レバ
ーで、録音ロッド11の動きに連動して消去レバー６の動
きを制御する。12は録音釦で、録音ロッド11に一体に構
成されている。13はテープカセット１内に収納した磁気
テープである。

以上のように構成されたカセットテープレコーダについ
て、以下その動作について説明する。

第５図は上記テープカセット１に対して消去ヘッド４が
離間した停止状態である。第６図は停止状態で消去ヘッ
ド４を消去レバー６にビス７で固定された状態を示す。

次に録音状態について説明すると、第５図の停止状態か
ら上記録音釦12を操作することにより、上記ヘッド基板
２および録音ロッド11が第７図のように移動する。従っ
て上記消去ヘッド４及び録再ヘッド（図示せず）が磁気
テープ13に接触し、録音状態となる。第８図は第７図の
録音状態の時の消去ヘッド４の固定部の断面図である。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような構成では、停止状態から録
音状態にした場合、軸８の傾き，消去レバー６のソリ等
の部品精度により消去ヘッド４のつば部4aとヘッドガイ
ド５の溝部5aとの間に生ずる摺動負荷が大となり、消去
ヘッド４の動きが悪くなり、消去ヘッド４が磁気テープ
13に対して所定の押し込み量で当接せず、消去不良を発
生するという問題点を有していた。

本発明は部品精度に影響されることなく確実に磁気テー
プへの消去ヘッドの当りを良くし、安定した消去率を得
ることができるカセットテープレコーダを提供するもの
である。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のカセットテープレ
コーダは、録再ヘッドを載置し再生釦にて動作されるヘ
ッド基板と、溝部を有し樹脂材料で形成されヘッド基板
に設置されたガイド部材と、穴部を有し前記溝部に摺動
自在に係合するつば部が設けられ溝部に沿って摺動して
案内されるように配置された消去ヘッドと、録音釦が操
作されたときに消去ヘッドがガイド部材の溝部によって
案内されて磁気テープに当接するように消去ヘッドを移
動させるための消去ヘッドの穴部に端部が挿入された消
去レバーと、録音釦と一体に構成された録音ロッドと、
そして録音ロッドの動きに連動して消去ヘッドを磁気テ
ープに当接させるように消去レバーを制御するための制
御レバーとを備え、消去ヘッドの穴部に挿入された消去
レバーの端部の寸法を穴部の寸法よりも小さくし、消去
レバー端部を消去ヘッド穴部において消去ヘッドの移動
方向に隙間を持たせて遊嵌合状態で挿入した構成を有す
る。

作用 本発明は上記した構成によって、消去レバーの動きをガ
イド部材にて案内される消去ヘッドにガイド部材と消去
ヘッドとの摺動負荷を大きくすることなく伝達すること
ができ、消去ヘッドを動作させる部品精度及び組立精度
による影響なく、消去ヘッドを磁気テープに当接し得て
非常に安定した消去率を得ることができる。

実施例 以下本発明の実施例のカセットテープレコーダについ
て、図面を参照しながら説明する。

第１図は本発明の一実施例におけるカセットテープレコ
ーダの停止状態を示すものである。第１図において、21
はテープカセット、22はヘッド基板で、図示しない録再
ヘッドを載置している。23は再生釦で、上記ヘッド基板
22に一体に構成されている。24は消去ヘッドで、ヘッド
基板22に設けたヘッドガイド（ガイド部材）25の溝部25
a,25bに消去ヘッド24のつば部24a,24bが摺動するように
配置されている。26は消去レバーで、端部の折り曲げ部
26aを消去ヘッド24の穴部24cに消去ヘッドの移動方向で
隙間を持つように挿入し、消去レバーの端部の折り曲げ
部26aと消去ヘッドの穴部24cは遊びを持っている。27は
消去レバー26の回動中心となる軸で、アングル28に植立
している。この消去レバー26は圧着ばね29により反時計
方向に付勢されている。30は制御レバーで、録音ロッド
31の動きに連動し、消去レバー26の動きを制御する。32
は録音釦で、録音ロッド31に一体に構成されている。33
はテープカセット21内に収納した磁気テープである。

以上のように構成された本実施例のカセットテープレコ
ーダについて以下図面を用いてその動作を説明する。

まず第３図は録音状態を示すものであって、第１図の停
止状態から録音釦32を操作すると、録音釦32と一体に構
成された録音ロッド31の動きと連動して制御レバー30が
軸34を中心に回動し、制御レバー30の動きにより圧着ば
ね29により消去レバー26は軸27を中心に反時計方向に付
勢される。この消去レバー26の先端に設けた折り曲げ部
26aは消去ヘッド24の穴部24cに挿入され、この消去レバ
ー26の折り曲げ部26aで消去レバー26の動きが消去ヘッ
ド24に伝達され、消去ヘッド24はつば部24a及び24bがヘ
ッドガイド25の溝部25a及び25bに摺動し、磁気テープ33
に接触する。この時、消去ヘッド24の端面がヘッドガイ
ド25に当接し、消去ヘッド24の位置が決まる。そして、
磁気テープ33は消去ヘッド24が接触したまま巻き取られ
る。

以上のように本実施例によれば、録再ヘッド（図示せ
ず）を載置したヘッド基板22と、このヘッド基板22に一
体に構成した再生釦23と、消去ヘッド24と、この消去ヘ
ッド24をガイドするヘッドガイド25と、消去ヘッド24を
動作させる消去レバー26と、この消去レバー26を制御す
る制御レバー30と、この制御レバー30を動作させる録音
ロッド31と、この録音ロッド31に一体に構成した録音釦
32とを備え、上記消去レバー26の先端に設けた折り曲げ
部26aを消去ヘッド24の穴部24cに消去ヘッドの移動方向
に隙間を持つように遊嵌合することによって、消去ヘッ
ド24のつば部24a,24bがヘッドガイド25の溝部25a,25bに
負荷が増えることなく摺動でき、軸27の固定時の傾き精
度及び消去レバー26のソリ等の部品精度が悪くても、消
去ヘッド24とヘッドガイド25の間での摺動負荷の増大を
招くことなく、消去ヘッド24は磁気テープ33に安定して
接触し、安定した消去率を得ることができる。

発明の効果 以上のように本発明は、録再ヘッドを載置し再生釦にて
動作されるヘッド基板と、溝部を有し樹脂材料で形成さ
れヘッド基板に設置されたガイド部材と、穴部を有し前
記溝部に摺動自在に係合するつば部が設けられ溝部に沿
って摺動して案内されるように配置された消去ヘッド
と、録音釦が操作されたときに消去ヘッドがガイド部材
の溝部によって案内されて磁気テープに当接するように
消去ヘッドを移動させるための消去ヘッドの穴部に端部
が挿入された消去レバーと、録音釦と一体に構成された
録音ロッドと、そして録音ロッドの動きに連動して消去
ヘッドを磁気テープに当接させるように消去レバーを制
御するための制御レバーとを備え、消去ヘッドの穴部に
挿入された消去レバーの端部の寸法を穴部の寸法よりも
小さくし、消去レバー端部を消去ヘッド穴部において消
去ヘッドの移動方向に隙間を持たせて遊嵌合状態で挿入
するように構成したので、消去レバーの動きを消去ヘッ
ドに対して消去ヘッドとガイド部材の摺動負荷の増大を
招くことなく伝達することができ、消去ヘッドを動作さ
せる部品の取付精度及び加工精度や組立精度による消去
ヘッドとガイド部材の摺動負荷の影響なく、磁気テープ
に確実に消去ヘッドを接触させることができ、非常に安
定した消去率を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本発明の一実施例におけるカセットテープレ
コーダの停止状態を示す正面図、第１図ｂは同右側面
図、第２図は第１図の停止状態の消去ヘッド部の断面
図、第３図ａは第１図の停止状態から録音状態にした時
の正面図、第３図ｂは同右側面図、第４図は第３図の録
音状態の消去ヘッド部の断面図、第５図ａは従来のカセ
ットテープレコーダの停止状態を示す正面図、第５図ｂ
は同右側面図、第６図は第５図の停止状態の消去ヘッド
部の断面図、第７図ａは第５図の停止状態から録音状態
にした時の正面図、第７図ｂは同右側面図、第８図は第
７図の録音状態の消去ヘッド部の断面図である。 21……テープカセット、24……消去ヘッド、24a,24b…
…消去ヘッドのつば部、24c……消去ヘッドの穴部、25
……ヘッドガイド（ガイド部材）、25a,25b……ヘッド
ガイドの溝部、26……消去レバー、26a……端部の折り
曲げ部、27……軸、28……アングル、29……圧着ばね、
33……磁気テープ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】録再ヘッドを載置し再生釦にて動作される
   ヘッド基板と、溝部を有し樹脂材料で形成され前記ヘッ
   ド基板に設置されたガイド部材と、穴部を有し前記溝部
   に摺動自在に係合するつば部が設けられ前記溝部に沿っ
   て摺動して案内されるように配置された消去ヘッドと、
   録音釦が操作されたときに前記消去ヘッドが前記ガイド
   部材の前記溝部によって案内されて磁気テープに当接す
   るように前記消去ヘッドを移動させるための前記消去ヘ
   ッドの穴部に端部が挿入された消去レバーと、録音釦と
   一体に構成された録音ロッドと、そして前記録音ロッド
   の動きに連動して前記消去ヘッドを前記磁気テープに当
   接させるように前記消去レバーを制御するための制御レ
   バーとを備え、前記消去ヘッドの前記穴部に挿入された
   前記消去レバーの端部の寸法を前記穴部の寸法よりも小
   さくし、前記消去レバー端部を前記消去ヘッド穴部にお
   いて前記消去ヘッドの移動方向に隙間を持たせて遊嵌合
   状態で挿入したことを特徴とするカセットテープレコー
   ダ。