JPH0731776Y2

JPH0731776Y2 - 男性用補助おむつ

Info

Publication number: JPH0731776Y2
Application number: JP10563091U
Authority: JP
Inventors: 弘子白井
Original assignee: 弘子白井
Priority date: 1991-10-23
Filing date: 1991-10-23
Publication date: 1995-07-26
Anticipated expiration: 2005-07-26
Also published as: JPH0537220U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、主として、起居が困
難な男性の老人、病人、その他の介護を必要とする男性
の被介護者の尿水を長時間に亙って保持でき、簡易に処
理できる男性用補助おむつに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、病院、老人ホーム、家庭介護
において、起居が困難な男性の老人、病人等のいわゆる
寝たきり老人の介護に際し、これらの介護を必要とする
病臥中の被介護者から排出される尿水を受けるおむつを
あてがっておき、不意の排尿その他に対処できるように
している。

【０００３】このとき、排尿器構造の相違のために、被
介護者が男性である場合には、あてがわれたおむつの前
側に排尿され、女性である場合には同じく後側に排尿さ
れ、夫々の部位で尿水が保持されるものとしてある。し
たがって、男性が使用する場合と女性が使用する場合と
では、着用されるおむつ自体が、夫々に対応できるよう
別個の構造である必要があるにも拘らず、両者に共通し
た一つの構造のものとして構成され、その着用形態を変
更することでこれに対処しているものである。

【０００４】ところが、特に、男性にとっては、その股
部分のみに単にあてがわれているにすぎず、また、おむ
つ自体が十分に大きくない場合には、おむつ外に漏出
し、周囲を汚損することがある。そうすると、それが被
介護者の腹部や背中がわに回ったり、脇から浸み出たり
し衣服を汚損するばかりでなく、被介護者自身も不快な
感じを抱き、精神的にも負担を感じるものである。ま
た、被介護者は、自身の意思及び状況を介護者に十分に
伝達できないことがあると、それがそのまま放置され、
皮膚がかぶれたり、炎症を起こしたりし、不潔であり、
二次的な障害を生じることもある。また、排尿器自体の
位置に拘らず、排尿される尿水に十分に対処できるよ
う、大きくして装着することは、股部分の運動を阻害
し、被介護者にとっては極めて煩わしいものである。

【０００５】こうした従来の諸欠点を解消すべく、従来
から各種の男性の大人用のおむつが提供されているが、
これらのものは、陰部全体を包み込むようにするため
に、排尿後の尿水がにおむつ自体に十分に吸収されない
でいると、陰嚢自体が尿水によってかぶれることがある
ばかりでなく、十分な吸収量を備えておらず、介護者
は、被介護者が排尿した頃を見計らい、定期的におむつ
を交換しているものである。そのため、昼間であれば介
護者の日常の家事作業中等に簡単にこれを行なえても、
夜間の場合に所定時間毎に起きることは介護者にとって
極めて苦痛であり、これが長期に亙る場合には、介護者
自身の健康を損なうことにもなる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】すなわち、従来提案さ
れていたおむつにあっては、男性の大人が排尿したもの
を受容するに、その排尿器構造に対応したものではな
く、また、股部分にあてがうにしてもすっきりとせずに
煩わしく、尿水を受容するに足りる十分な吸収容量を有
していないために、腹部に溢れ、腹部を濡らし、また、
背漏れ、脇漏れが度々生じ、被介護者の着替え、汚損し
た衣類の洗濯等に多大な労力を必要としていたものであ
る。

【０００７】そこで、この考案は、叙上のような従来存
した諸事情に鑑み案出されたもので、男性の排尿器であ
る陰茎自体を包み込むことで排尿された尿水に起因する
かぶれ、炎症を防止し、また、尿水の吸収量を大きくし
て排尿の度毎の交換を少なくし、介護者の労力負担を軽
減し、また、装着者にはその使用中に腹部の濡れや、背
漏れ、脇漏れを生じさせず、長時間に亙って安心して使
用できる男性用補助おむつを提供することを目的とす
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、この考案にあっては、透水性の接触表面材２と防
水性の防漏材３との間に尿水を捕捉吸収する吸水材４を
積層介装しておむつ本体１を形成し、このおむつ本体１
を、接触表面材２を内側にし、また、その折山を上方に
位置させて二つ折りして、身体下腹部に当接する当接内
側部１１とこの当接内側部１１とほぼ対接状になる外側
部１２とに区画形成し、当接内側部１１には陰茎Ｐを挿
入する陰茎挿入孔６を開口形成すると共に、当接内側部
１１、外側部１２の自由端部は先細の窄まり状の股当部
８となっていることを特徴とする。

【０００９】股当部８は、外側部１２の自由端部をその
端部に至るに伴ない次第に狭幅になるように両側部分を
切除する一方、当接内側部１１の自由端部両側は狭幅と
なっている外側部１２の自由端部外側あるいは内側に折
り重ねられるようにして構成することができる。

【００１０】また、おむつ本体１は、このおむつ本体１
と同効な構造のフラット状のおむつ体１５の内側に配置
し、構成することができる。

【００１１】

【作用】この考案に係る男性用補助おむつにあって、二
つ折りした状態のおむつ本体１は、これの当接内側部１
１が被介護者の身体下腹部に当接されるとき、その陰茎
挿入孔６内に陰茎Ｐが挿入されると、おむつ本体１は、
これの内側面によって陰茎Ｐをすっぽりと包み込む。あ
るいは、展開状態のおむつ本体１の当接内側部１１を下
腹部に当接し、その陰茎挿入孔６内に陰茎Ｐを挿入後、
折山によっておむつ本体１を二つ折りし、外側部１２を
股部分にまであてがい、同様に陰茎Ｐを包み込む。

【００１２】陰茎Ｐが陰茎挿入孔６内に挿入され、股当
部８が被介護者の股部分に挟み込まれることで、おむつ
本体１自体の装着状態を安定させる。同時に、開放され
ているおむつ本体１の側方、股当部８の端部は、陰茎Ｐ
の陰茎挿入孔６内ヘの挿入のための介護者の助力を容易
にし、おむつ本体１内外を通気させる。

【００１３】二つ折りされたおむつ本体１において、そ
の内側の接触表面材２と外側の防漏材３との間に積層介
装されている吸水材４は、排尿された尿水を捕捉吸収
し、外部に漏出させない。特に、おむつ本体１における
折山が上方に位置していることで、おむつ本体１内に受
容された尿水が被介護者の腹部分に回ることを皆無とす
る。

【００１４】先細の窄まり状の股当部８は、装着者の股
部分に容易に挟み込まれ、また、排尿され、流れる尿水
を十分に捕捉吸収し、被介護者の股部分をすっきりさ
せ、その身体動作を阻害しない。

【００１５】当接内側部１１の自由端部両側を、狭幅と
なっている外側部１２の自由端部外側に折り重ねた股当
部８は、展開状態のおむつ本体１をあてがうことで装着
した後の当接内側部１１と外側部１２との窄まり構造
を、装着者の股部分で容易に形成させる。

【００１６】また、おむつ本体１を内側に配置したおむ
つ体１５は、おむつ本体１から尿水が漏出することがあ
っても、その漏出した尿水を確実に捕捉吸収する。

【００１７】

【実施例】以下、図面を参照してこの考案の一実施例を
説明するに、図において示される符号１はおむつ本体で
あり、このおむつ本体１は、男性の老人、病人等の被介
護者の排尿器である陰茎Ｐ自体を挿入して包み込むよう
に、二つ折りした状態で装着されるものであり、内表面
に配された透水性の接触表面材２と、外表面に配された
非透水性の軟質フィルム製の防漏材３と、これらの接触
表面材２、防漏材３相互間に積層状に配装される吸水材
４とから成る。そして、透水性の接触表面材２を通過し
て尿水が内部の吸水材４にて捕捉吸水され、防漏材３に
よって外部に漏水させないようにしてある。

【００１８】このおむつ本体１自体は、図１に示すよう
に、接触表面材２を内側にしてほぼ二つ折りされた状態
で陰茎Ｐを包み込むようにして使用されるもので、その
ため、おむつ本体１自体は、折山を介して、被介護者の
身体下腹部面に防漏材３である外表面が当接される当接
内側部１１と、この当接内側部１１とほぼ対接状となっ
て外側に位置する外側部１２とに区画され、当接内側部
１１には、被介護者の陰茎Ｐを挿入させる陰茎挿入孔６
を開口し、重ね合わされる当接内側部１１と外側部１２
の自由端部分は、先細状を呈するように窄められた股当
部８となっている。

【００１９】しかして、接触表面材２は、肌触りが良
く、サラっとした感じを装着者に与えるよう、例えばポ
リエチレン系、ポリエステル系、ポリオレフイン系の不
織布にて形成され、防漏材３は、水分を全く通過させな
いよう、例えばポリエチレンフイルムにて形成され、吸
水材４は、吸水性に富むよう、例えば吸水紙、綿状のバ
ルブ材、高分子吸収材にて形成されている。また、吸水
材４自体は、外部に食み出さないよう接触表面材２、防
漏材３によってその周囲が接着、溶着その他の手段によ
って包被されている。なお、図３に示すように、防漏材
３と吸水材４との間には、接触表面材２と同様な素材に
よって形成した裏面材５が介装されることもあり、これ
によって吸水材４を接触表面材２と共に包み込むこと
で、吸水材４の包被を確実にしている。

【００２０】また、陰茎挿入孔６は、図１、図２、図
３、更に図５（ｃ）に示すように、陰茎Ｐを挿入し得る
に足りる大きさで、当接内側部１１自体に下部を連続さ
せてほぼ逆Ｕ字状に切り込んだ切込線によって形成され
ており、当接内側部１１の内側面には、折返片７を折返
して配置したものである。この折返片７は、陰茎挿入孔
６自体に挿入された陰茎Ｐの下側面が直接に切込線に触
れるのを防止し、陰茎Ｐの損傷を予防するのに利点があ
る。なお、この折返片７自体は、この部分のみにおける
防漏材３を切除しておくことは極めて好ましく、排尿時
の尿水をこの折返片７によっても効率よく吸収できるも
のである。

【００２１】図５（ａ）に示す陰茎挿入孔６は、上下方
向に沿ったスリット状に形成されたものであり、陰茎Ｐ
の周囲に密着することで、おむつ本体１外への尿水の漏
出の予防に役立つ。なお、これのスリット方向は、上下
方向に沿うものでなく、左右方向、斜め方向等に沿うも
のであってもよいものである。

【００２２】また、図５（ｂ）に示す陰茎挿入孔６は、
孔状に形成されたもので、陰茎Ｐをすっぽりと挿入し得
るような円形状に形成されており、挿入時の安定性を向
上させている。

【００２３】一方、股当部８は、陰茎挿入孔６内に陰茎
Ｐを挿入させた状態で、おむつ本体１自体の身体下腹部
への装着の安定性を増大させるもので、装着者の股部分
に挟み込まれるようになっている。すなわち、図３に示
すように、外側部１２の自由端部をその端部に至るに伴
ない次第に狭幅になるように両側部分を切除する一方、
当接内側部１１の自由端部両側は折り重ね部分１０とな
っていて、この折り重ね部分１０を、狭幅となっている
外側部１２の自由端部外側あるいは内側に折り重ねられ
るようにして股当部８を形成してある。この股当部８自
体は、これの端部が開放構造のものとしてあるが、必要
があれば、接着その他の手段によって閉塞構造のものと
することもできる。このとき、外側部１２の自由端部両
側部分によって、装着者の肛門位置にまで至るような筒
状部を形成することで、尿水を受容するに十分な吸水面
を大きく確保できる利点もある。

【００２４】また、当接内側部１１の自由端部両側であ
る折り重ね部分１０を外側部１２の自由端部外側に折り
重ねる場合には、図示例のように、この折り重ね部分１
０に、外側部１２の自由端部外側面に接着固定するため
の、例えば平面ほぼ三角形状の接着部９が形成されてい
る。この接着部９は、離型紙１３によって被装されてお
り、離型紙１３を剥離することで露出される接着部９に
よって外側部１２の自由端に当接内側部１１を固定でき
るのみならず、場合によっては左右の折り重ね部分１０
相互を固定できるものである。

【００２５】また、図示を省略したが、股当部８は、当
接内側部１１の自由端部をその端部に至るに伴ない次第
に狭幅になるように両側部分を切除する一方、外側部１
２の自由端部両側は狭幅となっている当接内側部１１の
自由端部外側に折り重ねられるようにして形成すること
もできるものである。

【００２６】こうして二つ折り構造のものとされたおむ
つ本体１において、その両側部分は開放構造のものとし
てあり、装着する際、例えば介護者の手指が挿入できる
ようにしてあって、装着者の陰茎Ｐを陰茎挿入孔６内に
挿入するときの助力ができるようにしてある。

【００２７】図示にあって、おむつ本体１の両側には、
伸縮可能な弾性紐、弾性糸等の弾性体を内部に封入する
ことでの伸縮部１４を形成してあり、装着者に装着した
際の陰茎Ｐ周囲の両側方をほぼ閉塞状に保持し、尿水の
おむつ本体１外部ヘの漏出を有効に防止するよう配慮し
てある。

【００２８】更に、おむつ本体１は、図４に示すよう
に、フラット状に形成されたおむつ体１５の内側面に配
置された状態で、二重にして装着者に装着することも可
能である。このときのおむつ体１５自体は、おむつ本体
１と同様に、例えば内表面に配された透水性の接触表面
材と、外表面に配された非透水性の軟質フィルム製の防
漏材と、これらの接触表面材、防漏材相互間に配装され
る吸水材とから形成されるものである。なお、おむつ体
１５とおむつ本体１とは、接着構造によって予め一体化
されることも、装着使用時に、両者１５，１が一体的に
なるよう適宜に組み合わせられることも、いずれであっ
ても任意に選定できるものである。

【００２９】なお、図示を省略したが、当接内側部１１
における身体への当接面には、装着用の接着テープ等を
添設しておいてもよく、装着時の安定性を一層増大させ
ることができる。

【００３０】次に、これの使用の一例を説明するに、二
つ折りした状態のおむつ本体１において、その折山を上
方に位置させ、当接内側部１１における陰茎挿入孔６内
に被介護者である男性の装着者の陰茎Ｐを挿入し、股当
部８を装着者の股部分に挟み込むようにして装着する。
このときの陰茎Ｐの陰茎挿入孔６内への挿入に際し、必
要があれば、介護者の手指をおむつ本体１の側方から挿
入し、その助力によって所定位置に収納する。

【００３１】あるいは、展開状態のおむつ本体１の当接
内側部１１を下腹部に当接し、その陰茎挿入孔６内に陰
茎Ｐを挿入後、折山によっておむつ本体１を二つ折り
し、外側部１２を股部分にまであてがい、同様に陰茎Ｐ
を包み込み、当接内側部１１の自由端部両側である折り
重ね部分１０を身体外方へ折り返し、外側部１２両側に
折り重ねて股当部８とする。

【００３２】こうした装着状態で、陰茎Ｐの周囲は、お
むつ本体１の内側である接触表面材２によって覆われて
いるのであり、また、おむつ本体１の側方、股当部８端
部夫々が開放されていることで、おむつ本体１内外の通
気性が確保されている。

【００３３】そして、排尿があると、二つ折りされてい
るおむつ本体１の内側である接触表面材２を経て内部の
吸水材４内に捕捉吸収されるのであり、股当部８側へ流
れることがあっても、この股当部８が先細の窄まり状に
してあること相俟ち、その間においての吸水材４によっ
て十分に捕捉吸収される。

【００３４】また、排尿後では適宜に交換するのであ
り、装着に際し、フラット式のおむつ体１５と併用すれ
ば、その交換は、例えば昼間であれば朝食前後、昼食前
後、タ食前後とし、夜間であれば就寝前として１日で計
３乃至４回前後でよいのであり、吸収量が非常に大きい
ものである。

【００３５】なお、場合によっては、陰茎挿入孔６内に
は、陰茎Ｐのみならず、陰嚢をも同時に挿入することも
可能ではある。

【００３６】

【考案の効果】この考案は以上のように構成されてお
り、これがため、男性の排尿器である陰茎Ｐ自体を包み
込むことで、排尿された尿水に起因する陰部におけるか
ぶれ、炎症を防止し、また、陰茎Ｐ全体を包み込み、こ
れとの接触面が多くなることで尿水の吸収量を大きくで
きるから排尿の度毎の交換を少なくし、介護者の労力負
担を軽減できるものである。また、使用者である被介護
者にはその使用中に背漏れ、脇漏れを生じさせず、安心
して使用でき、排尿時における不安を除去できるもので
ある。

【００３７】そのため、尿水が外部に漏出することに起
因する被介護者自身の身体の冷えがなく、良好な体調を
維持でき、被介護者が排尿したことの意思伝達が十分に
できないことで、介護者が度々行なっていた交換チェッ
クを少なくでき、その結果、介護者が時間を見計らって
の外出や日常の家事作業、仕事を円滑に遂行でき、来客
時でも安心なものである。

【００３８】また、尿漏れがないから、衣服を汚損せ
ず、洗濯量を大幅に減少させ、更には、被介護者自身に
とっても着替えのための体力を消耗せず、病気、障害等
の回復にも大きく役立つ。しかも、装着者の股部分にあ
てがわれた状態では、装着者自身の陰茎Ｐを包み込むよ
うに装着されるから、被介護者にとっても安心であり、
精神的な負担をも軽減させ得るものである。

【００３９】すなわち、これは、この考案において、尿
水を捕捉吸収するおむつ本体１を、これの折山を上方に
位置させて二つ折りして、身体下腹部に当接する当接内
側部１１とこの当接内側部１１とほぼ対接状になる外側
部１２とに区画形成し、当接内側部１１には陰茎Ｐを挿
入する陰茎挿入孔６を開口形成すると共に、当接内側部
１１、外側部１２の自由端部は先細の窄まり状の股当部
８となっているからであり、これによって、陰茎Ｐをす
っぽりと包み込むことで、男性の排尿器構造に対応で
き、吸収量は従来の３倍乃至４倍になるものとすること
ができる。

【００４０】そして、先細の窄まり状の股当部８は、装
着者の股部分に容易に挟み込まれ、また、当接内側部１
１の陰茎挿入孔６内に陰茎Ｐが挿入されることと相俟
ち、装着者に対する装着安定性を増大させ、股部分に対
してもすっきりとさせ、その身体動作を阻害することも
ないのである。

【００４１】そればかりでなく、股当部８は、外側部１
２の自由端部をその端部に至るに伴ない次第に狭幅にな
るように両側部分を切除する一方、当接内側部１１の自
由端部両側は狭幅となっている外側部１２の自由端部に
折り重ねられるようにして形成してあるから、装着者の
股部分の前後に長くなるようにして配置でき、流れ落ち
る尿水の捕捉する距離を長くできるものとして、その捕
捉の確実性を一層増大している。

【００４２】更には、二つ折りされた状態でのおむつ本
体１における折山は、上方に位置しているから、被介護
者に装着したとき、排尿時のおむつ本体１内に受容され
た尿水が被介護者の腹部分に回り、腹部に溢れ、腹部を
濡らすことを皆無とし、身体の冷えを未然に防止するこ
とができる。

【００４３】また、おむつ本体１を内側に配置したおむ
つ体１５は、おむつ本体１から尿水が漏出することがあ
っても、その漏出した尿水を確実に捕捉吸収するのであ
り、二重の安全性を得ることができる。

【００４４】二つ折りしたおむつ本体１は、これの側
方、股当部８の端部を開放されているものとし、おむつ
本体１内外の通気性を確保する副次的効果もあり、陰部
のかぶれ、炎症等の防止にも有効であるばかりでなく、
陰茎Ｐを陰茎挿入孔６内に挿入する際の介護者の助力を
容易にし、これの取扱いを簡易なものとする。

【００４５】そしてまた、フラット状のおむつ体１５の
内側に配置し、おむつ体１５と併用することで、おむつ
体１５の補助としても使用でき、長時間の使用に十分に
耐え、短時間であれば、おむつ本体１の自由端部を二つ
折りして使用することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】使用状態の概略断面図である。

【図２】斜視図である。

【図３】内側から見た一部切欠展開図である。

【図４】フラット状のおむつ体と合せた状態での斜視図
である。

【図５】陰茎挿入孔の構造例を示すもので、その（ａ）
はスリット構造とした場合の正面図と、そのＡ−Ａ線断
面図、（ｂ）は孔構造とした場合の正面図と、そのＢ−
Ｂ線断面図、（ｃ）は折返し構造とした場合の正面図
と、そのＣ−Ｃ線断面図である。

【符号の説明】

Ｐ陰茎１おむつ本体２接触表面材３防漏材４吸水材５裏面材６陰茎挿入孔７折返片８股当部９接着部１０折り重ね部
分１１当接内側部１２外側部１３離型紙１４伸縮部１５おむつ体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】透水性の接触表面材と防水性の防漏材と
の間に尿水を捕捉吸収する吸水材を積層介装しておむつ
本体を形成し、このおむつ本体を、接触表面材を内側に
し、また、その折山を上方に位置させて二つ折りして、
身体下腹部に当接する当接内側部とこの当接内側部とほ
ぼ対接状になる外側部とに区画形成し、当接内側部には
陰茎を挿入する陰茎挿入孔を開口形成すると共に、当接
内側部、外側部の自由端部の重ね合せ部分は先細の窄ま
り状の股当部となっていることを特徴とする男性用補助
おむつ。
【請求項２】股当部は、外側部の自由端部をその端部
に至るに伴ない次第に狭幅になるように両側部分を切除
する一方、当接内側部の自由端部両側は狭幅となってい
る外側部の自由端部に折り重ねられるようにして形成し
てある請求項１記載の男性用補助おむつ。
【請求項３】おむつ本体は、このおむつ本体と同効な
構造のフラット状のおむつ体の内側に配置されている請
求項１または２記載の男性用補助おむつ。