JPH0731740B2 - コーン・ビーム投影データから3次元計算機式断層写真(ct)像を再生する代数再生方式に基づく並列処理方法及び装置 - Google Patents

コーン・ビーム投影データから3次元計算機式断層写真(ct)像を再生する代数再生方式に基づく並列処理方法及び装置

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JPH0731740B2 JP3517552A JP51755291A JPH0731740B2 JP H0731740 B2 JPH0731740 B2 JP H0731740B2 JP 3517552 A JP3517552 A JP 3517552A JP 51755291 A JP51755291 A JP 51755291A JP H0731740 B2 JPH0731740 B2 JP H0731740B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 この発明は全般的に3次元(3D)計算機式断層写真法
(CT)、更に具体的に云えば、コーン・ビーム(cone b
eam)投影データから物体の3D像を再生する為に並列処
理を用いる方法と装置に関する。
医療及び工業用の両方の従来の計算機式断層写真法で
は、X線扇形ビーム及び線形配列検出器が用いられてい
る。2次元(2D)作像が達成される。データ集合(data
set)は完全であって、像の品質がそれに対応して高い
が、一度に物体の1個のスライスしか作像されない。3D
像を必要とする時、「スライスの積重ね(stack of sli
ces)」方式が用いられる。一度に1つの2Dスライスず
つ、3Dデータ集合を収集することは、本質的に厄介で時
間かゝる。更に、医療用では、隣合ったスライスが同時
に作像されない為に、動きによる人為効果が生じる。更
に、線量の利用も最適とは云えない。これは、スライス
の間の距離が典形的にはX線コリメータ開口未満であっ
て、この結果身体の多くの部分が二重露出になるからで
ある。
コーン・ビーム形式と呼ばれるものを基本とした更に最
近の方式は、線形配列検出器の代わりに2次元配列検出
器を用いると共に、扇形ビームX線源の代わりにコーン
・ビームX線源を用いて、データ収集をずっと速くして
いる。コーン・ビーム投影データを収集する為、X線源
を例えば物体の周りの円形走査軌跡に沿って動かすと共
に、2D配列検出器を源に対して固定したまゝにしておく
か、又は物体を回転すると共に、その間源及び検出器を
不動のまゝにすることにより、好ましくは360゜の角度
範囲に亘って、物体を走査する。何れの場合も医療用及
び工業用の物体の両方の3D作像を達成する為の従来の2D
「スライスの積重ね」方式に比べて、走査を行なうのに
源と物体の間の相対運動を用い、それと共に線量の利用
がよくなる。
然し、扇形ビーム投影データからの2D像の再生と対照的
に、コーン・ビーム投影データから3D像を再生する時、
像の再生は複雑になり、大掛りな計算能力を必要とす
る。
3D作像の為のコーン・ビーム形式を説明すると共に、こ
の発明の内容な全般的に関係する文献としては、次のも
のがある。IEEE Trans.Nucl.Sci.誌,NS−26巻第2号,
第2,682頁乃至2,684頁(1979年4月号)所載のジェラル
ドM.ミネルボーの論文「コーン・ビーム投影データから
の畳込み積分による再生」,SIAM J.Math誌,第43巻第
3号,第546頁乃至第552頁(1983年6月号)所載のヘア
ンK.トゥイの論文「コーン・ビーム再生用の反転公
式」,J.Opt.Soc.Am.A.誌,第1巻第6号,第612頁乃至
第619頁(1984年6月号)所載のL.A.フェルトカンプ,N.
C.デービス及びJ.W.クレスの論文「実用的なコーン・ビ
ーム・アルゴリス」,IEEE Trans.Med.Imag.誌,MI−44
巻,第14頁乃至第25頁(1985年3月号)所載のブルース
D.スミスの論文「コーン・ビーム投影からの像の再生:
必要十分条件と再生方法」,SPIEメディカル・イメージ
ングIII:イメージ・プロセッシング誌,第1,092巻,第4
92頁乃至第501頁(1989年)所載のフィ・フー,ロバー
トA.クルーガー及びグラントT.ガルバーグの論文「定量
的なコーン・ビーム構成」である。一般的に、こう云う
文献は、3Dフーリエ変換又は3Dラドン変換(Radon tran
sform)を使うことを含めて、像を再生する為の種々の
公式を明らかにしている。種々の源走査軌跡で達成され
るデータの完全さの問題も採り上げられている。
この発明は、その投影から物体の像を再生する為の代数
再生方式(ART)を実施するものである。ARTは、毎回の
繰返しで、再生像の各々の容積要素を補正する為に線の
和を用いる反復アルゴリズムである。ARTは最初は、J.T
heor.Biol.誌,第29巻,第471頁乃至第481頁(1970年)
所載のリチャード・ゴードン,ロバート・ベンダー及び
ゲーバーT.ハーマンの論文「3次元電子顕微鏡法及びX
線写真法の為の代数再生方式(ART)」に発表された。
このARTアルゴリズムの数学的な基礎に関する詳細が、
J.Theor.Biol.誌,第43巻,第1頁乃至第32頁(1973
年)所載のゲーバーT.ハーマン,アーノルド・レント及
びスチュワートW.ローランドの論文「ART:数学と応用…
数学的な基礎並びに代数再生方式の実数データに対する
応用に関する報告」に記載されている。3Dコーン・ビー
ム形式に対する相加形ARTの拡張が、IEEE Trans.Nucl.
Sci.誌,NS−25巻,第5号,第1,135頁乃至1,143頁(197
8年10月号)所載のM.シュリドワインの論文「双子コー
ン・ビーム投影からの反復的な3次元再生」に記載され
ている。SPIE誌,第914巻,メディカル・イメージングI
I,第397頁乃至第405頁(1988年)所載のA.ルーギア,K.
M.ハンソン及びD.サンフェリックスの論文「血管の再生
に対する3D断層写真アルゴリズムの比較」に報告されて
いる様に、最近、ARTが血管の再生に使われている。
一般的に云うと、代数再生方式は相当量の計算時間を必
要とし、並列処理技術では実現されなかった。
この発明の並列処理の点については、J.Med.Syst.誌,
第4巻第2号,第253頁乃至第288頁(1980年)所載のリ
チャードA.ロッブ,アーノルドH.レント,バリーK.ギル
バート及びアロイジュース・チューの論文「ダイナミッ
ク空間再生装置」に記載された装置が関連がある。この
ダイナミック空間再生装置は同期走査装置に28個のX線
源及び28個の作像装置を用いて、一度に全部のデータを
収集し、その後、普通の2D再生アルゴリズムを用いて、
「スライスの積重ね」再生を行なう。このロッブ他の論
文では、再生用の計算の為に「高速並列処理技術」を使
うことを述べている。
発明の要約 従って、この発明の目的は、大掛りな計算能力を必要と
する為に、コーン・ビーム投影データから3D像を再生す
る為の実用的な方法と装置を提供することである。
この発明の別の目的は、コーン・ビーム投影データから
3D像を再生する為に並列処理を用いる方法と装置を提供
することである。
この発明の別の目的は、関心のある領域の外側の領域の
再生にプロセッサの時間を浪費せずに、関心のある選ば
れた領域を再生することができる方法と装置を提供する
ことである。
簡単に云うと、この発明の全体的な面として、コーン・
ビーム投影データから、物体の像を表わす3D容積要素デ
ータ集合Vを反復的に構成する為の、3D代数再生方式
(ART)に基づいた並列処理アーキテクチャ及び方法を
提供する。コーン・ビーム投影データを収集する為、コ
ーン・ビームX線源及び2次元配列検出器を用いて、源
走査軌跡に沿って物体を走査して、源走査軌跡上の複数
個の別々の源の位置θiの各々で、2D測定コーン・ビー
ム画素データ集合iを求める。この発明は、その定義
がはっきりしている限り、任意の走査形式を用いて収集
されたコーン・ビーム投影データから物体の像を再生す
るのに用いることができる。その例としては、1個の
円、二重又は多数の平行な円、二重の垂直な円、又は円
筒面上の矩形波で構成される源走査軌跡がある。然し、
こゝで詳しく説明する実施例では、物体を通る回転軸線
に対して垂直で且つ検出器の全ての平面に対して垂直な
平面内にある円形の源走査軌跡を用いる。この場合、別
々の源の位置θiは、単に角度位置として定められる。
他の種々の走査軌跡の場合、別々の源の位置θiは、角
度位置の他に又はその代わりのパラメータによって定義
される。
この発明では、3D容積要素データ集合Vが、互いに独立
している複数個(m個)の容積要素サブキューブ(subc
ube)V0乃至Vm-1として分割され又は構成される。言換
えれば、隣合った容積要素サブキューブの間に重なりが
ない。各々の容積要素サブキューブが複数個の容積要素
を持っている。図示の実施例では、隣合った容積要素サ
ブキューブの間の境界が、検出器の平面に対して垂直で
且つ互いに平行な平面内にある。然し、独立の容積要素
サブキューブは種々の方法で構成することができる。
3D容積要素データ集合Vを容積要素サブキューブに分割
した結果として、2D測定コーン・ビーム画素データ集合
i(測定された投影データの配列)がそれに対応し
て、各々の源の位置θiに対して分割される。こゝで詳
しく説明する実施例では、隣合った容積要素サブキュー
ブの間の境界が平行な平面内にあるが、測定投影データ
配列が、投影データ・ストリップと呼ぶことのできるも
のに分割される。更に一般的な場合、測定投影データ配
列が投影データの小集合(subset)と呼び得るものに分
割される。
従って、各々の源の位置θiに対し、各々の容積要素サ
ブキューブは対応する投影データ・ストリップ又は投影
データの小集合を持っている。然し、容積要素サブキュ
ーブと異なり、投影データ・ストリップ又はその小集合
は独立ではない。言換えれば、定義された特定の走査形
式並びに各々の特定の源の位置θiに対する特定の容積
要素及び画素位置に応じて、隣接する容積要素サブキュ
ーブに対応する1つ又は更に多くの隣合った投影データ
・ストリップ又は小集合の間には重なり合う領域があ
る。
それでも、この発明では、各々の容積要素サブキューブ
及びそれに対応する投影データ・ストリップ又は小集合
は、他の対の容積要素サブキューブ及び対応する投影デ
ータ・ストリップ又は小集合と、干渉無しに、並列に処
理することができる。2レベル並列プロセッサ・アーキ
テクチャを用いる。レベル0の逆投影/再投影プロセッ
サが、容積データ・ストリップ又は小集合から対応する
容積要素サブキューブへの容積要素によって駆動される
逆投影と、容積要素サブキューブから対応する投影デー
タ・ストリップ又は小集合への容積要素によって駆動さ
れる再投影とを選択的に実施する。各々の逆投影/再投
影プロセッサが他の逆投影/再投影プロセッサに対する
データとは無関係なデータに対して作用し、従ってプロ
セッサは並列に動作することができる。レベル1の少な
くとも1つの分割/組合せプロセッサが、特定の源の位
置θiに対する投影データ集合を、投影データ集合への
再投影から、投影データ・ストリップ又は小集合へ分割
する。代数再生方式を実施する反復的な再生の間、各々
の源の位置θiに対し、データが逆投影及び再投影の為
のレベル0及び分割並びに組合せの為のレベル1の間を
行ったり来たりする。
レベル1が複数個の層としてトリー(tree)形に構成さ
れることが好ましい。分割/組合せプロセッサはトラン
スピュータで構成することができる。
更に具体的に云うと、この発明の方法は、容積要素デー
タ集合Vを、各々の容積要素サブキューブが複数個の容
積要素を含む様な複数個(m個)の独立の容積要素サブ
キューブV0乃至Vm-1として構成し、容積要素データ集合
Vを初期設定し、測定コーン・ビーム・データ集合i
に基づいて、3D容積要素データ集合の少なくとも選ばれ
た容積要素の値を補正する為に相次いで繰返しを実施す
る工程を含む。特定の実施例では、隣合った容積要素サ
ブキューブの間の境界が、2D検出器配列の全ての平面に
対して垂直であると共に互いに平行な平面内にある。
毎回の繰返しの間、源走査軌跡上の各々の別々の源の位
置θiに対する少なくとも選ばれた容積要素の値が、各
々の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1を再投影して、複
数個の画素を含む2D計算投影データ集合Piの一群の計算
投影データ・ストリップ又は小集合Pi0乃至Pim-1(投影
データ・ストリップ又は小集合Pi0乃至Pim-1は部分的に
重なる)から対応する2D計算投影データ・ストリップ又
は小集合に対する画素の値を計算し、この計算投影デー
タ・ストリップ又は小集合Pi0乃至Pim-1を組合せて2D計
算投影データ集合Piの画素の値を計算し(この組合せる
工程は計算投影データ・ストリップ又は小集合Pi0乃至P
im-1の重なる領域があれば、その領域内にある画素の値
を加算することを含む)、測定投影データ集合の各々
の画素の値と計算投影データ集合Piの対応する画素の値
との間の正規化された差を決定することによって、複数
個の画素を含む2D補正投影データ集合Eiを計算し、2D補
正投影データ集合Eiを容積要素サブキューブV0乃至Vm-1
に対応する複数個の2D補正投影データ・ストリップ又は
小集合Ei0乃至Eim-1に分割し(補正投影データ・ストリ
ップ又は小集合Ei0乃至Eim-1に重なり合う領域があれ
ば、その重複する要素の値を含めて、2D補正投影データ
・ストリップ又は小集合Ei0乃至Eim-1は部分的に重なっ
ており)、各々の補正投影データ・ストリップ又は小集
合Ei0乃至Eim-1を逆投影して、複数個の容積要素サブキ
ューブV0乃至Vm-1の内の対応する容積要素サブキューブ
にある容積要素の値を補正することによって、補正され
る。
組合せる工程は、複数個の層としてトリー形に構成され
ていて、各々の層に対し、次に低い層からの計算投影デ
ータ・ストリップ又は小集合の群を組合せて次に高い層
に一層少ない数の計算投影データ小集合を送り、一番下
の層は、再投影する工程からの計算投影データ・ストリ
ップ又は小集合Pi0乃至Pim-1の群を組合せ、一番高い層
は計算投影データ集合Piを発生する。
分割する工程も複数個の層としてトリー形に構成されて
いて、各々の層に対し、次に高い層からの1つ又は更に
多くの補正投影データ・ストリップ又は小集合を分割し
て、一層多数の補正投影データ・ストリップ又は小集合
を次に低い層に提供する。一番高い層は、補正データ集
合Eiを分割し、一番低い層は補正投影データ・ストリッ
プ又は小集合Ei0乃至Eim-1を発生する。
更にこの方法は、容積要素サブキューブに対応する複数
個(m個)の逆投影/再投影プロセッサを用いて、再投
影及び逆投影の工程を実施すると共に、トリー構造に接
続された複数個の分割/組合せプロセッサを用いて、組
合せ及び分割の工程を実施する。
更にこの方法は、毎回の繰返しの間、別々の源の位置θ
iの各々に対し、各々の容積要素サブキューブV0乃至Vm
-1を再投影する工程と関連して、複数個の画素を含む2D
正規化係数データ集合Niの一群の2D正規化係数ストリッ
プ又は小集合Ni0乃至Nim-1(2D正規化係数ストリップ又
は小集合Ni0乃至Nim-1は部分的に重なる)から対応する
2D正規化係数データ・ストリップ又は小集合に対するデ
ータの値を計算し、正規化係数2Dデータ・ストリップ又
は小集合Ni0乃至Nim-1を組合せて、2D正規化係数データ
集合Niの要素の値を計算し、2D補正データ集合Eiを計算
する工程の間、正規化係数データ集合Niの対応する各々
の要素の値を用いることを含む。
再投影の工程は容積要素によって駆動され、複数個の容
積要素サブキューブV0乃至Vm-1の各々の容積要素サブキ
ューブに対し、投影データ小集合Pi0乃至Pim-1の群から
の対応する計算投影データ・ストリップ又は小集合を初
期設定し、正規化係数データ・ストリップ又は小集合Ni
0乃至Nim-1の群からの対応する正規化係数データ・スト
リップ又は小集合を初期設定し、特定の容積要素サブキ
ューブに含まれる3D容積要素データ集合Vの選ばれた容
積要素の各々に対し、選ばれた容積要素の影響を受ける
計算投影データ・ストリップ又は小集合Pi0乃至Pim-1
群からの対応する計算投影データ・ストリップ又は小集
合の各々の画素の値に、対応する人為効果投影データの
小集合に画素の値が累算される様に、形式に基づいて、
容積要素及び画素の位置に対して決定される加重係数h
(p,v)を乗じた画素の値を加算し、正規化係数データ
・ストリップ又は小集合Ni0乃至Nim-1の群からの対応す
る正規化係数データ・ストリップ又は小集合の各々の要
素の値に、対応する正規化係数データ・ストリップ又は
小集合に要素の値が累算される様に、形式に基づいて容
積要素及び画素の位置に対して決定された加重係数h
(p,v)の自乗を加算するとを含む。
逆投影の工程も容積要素によって駆動され、複数個の容
積要素サブキューブV0乃至Vm-1の各々の容積要素サブキ
ューブに対し、特定の容積要素サブキューブに含まれる
3D容積要素データ集合Vの選ばれた容積要素の各々に対
し、この選ばれた容積要素の影響を受ける画素位置にあ
る補正投影デーダ・ストリップ又は小集合Ei0乃至Eim-1
の群の対応する2D補正投影データ・ストリップ又は小集
合の各々の要素の値に、補正された容積要素の値が累算
される様に、形式に基づいて容積要素及び画素の位置に
対して決定された加重係数h(p,v)を乗じた値を、こ
の容積要素の値に加算することを含む。
この発明の代数再生方式を実施する並列処理装置は、各
々の容積要素サブキューブが複数個の容積要素を含む様
な、複数個(m個)の独立の容積要素サブキューブV0
至Vm-1として構成された容積要素データ集合Vを記憶す
るデータ・メモリと、この容積要素データ集合Vを初期
設定すると共に、相次ぐ繰返しを実施して、測定コーン
・ビーム・データの組iに基づいて、3D容積要素デー
タ集合の少なくとも選ばれた容積要素の値を補正し、毎
回の繰返しの間、源走査軌跡上にある各々の別々の源位
置θiに対し、少なくともこの選ばれた容積要素の値を
補正する処理素子とを有する。
処理素子は、レベル0に、容積要素サブキューブに対応
する複数個(m個)の逆投影/再投影装置と、レベル1
に、少なくとも1つの分割/組合せプロセッサとを有す
る。逆投影/再投影プロセッサは、各々の容積要素サブ
キューブV0乃至Vm-1を再投影して、複数個の画素を含む
2D計算投影データ集合Piの一群の計算投影データ小集合
Pi0乃至Pim-1からの対応する2D計算投影データ小集合に
対する画素の値を計算する様に作用し得る。投影データ
小集合Pi0乃至Pim-1は部分的に重なる。分割/組合せプ
ロセッサは、計算投影データ小集合Pi0乃至Pim-1を組合
せて、2D計算投影データ集合Piの画素の値を計算し、計
算投影データ小集合Pi0乃至Pim-1に重なり合う領域があ
れば、その領域内の画素の値を加算する様に作用し得
る。更に処理素子は、複数個の画素を含む2D補正投影デ
ータ集合Eiを計算して、測定投影データ集合iの各々
の画素と値の計算投影データ集合Piの対応する画素の値
との間の正規化された差を決定する手段を含む。分割/
組合せプロセッサは、2D補正投影データ集合Eiを容積要
素サブキューブV0乃至Vm-1に対応する複数個の2D補正投
影データ小集合Ei0乃至Eim-1に分割し、補正投影データ
小集合Ei0乃至Eim-1の重なり合う領域があれば、その領
域に対する要素の値を重複する様にも作用し得る。逆投
影/再投影プロセッサは、各々の補正投影データ小集合
Ei0乃至Eim-1を逆投影して、複数個の容積要素サブキュ
ーブV0乃至Vm-1の内の対応する容積要素サブキューブに
ある容積要素の値を補正する様にも作用し得る。
複数個の層に分けたトリー形の構造として構成された複
数個の分割/組合せプロセッサを使うことが好ましい。
分割/組合せプロセッサは、次に下の層からの計算投影
データ小集合の群を組合せて、次に高い層に対し、一層
少ない数の計算投影データ小集合を提供する様に作用し
得る。一番下の層は逆投影/再投影プロセッサからの計
算投影データ小集合Pi0乃至Pim-1の群を組合せ、一番高
い層は計算投影データ集合Piを発生する。分割/組合せ
プロセッサは、次に高い層からの1つ又は更に多くの補
正投影データ小集合を分割して、次に下の層に対して、
一層多数の補正投影データ小集合を出す様にも作用し得
る。一番高い層は補正データ集合Eiを分割し、一番下の
層は補正投影データ小集合Ei0乃至Eim-1を発生する。
少なくとも分割/組合せプロセッサはトランスピュータ
で構成される。各層の分割/組合せプロセッサは、何れ
も次に高い層に接続された1つのI/Oと次に下の層に接
続された3つのI/O部分とを有する。
図面の簡単な説明 この発明の新規な特徴は請求の範囲に具体的に記載して
あるが、この発明の構成並びに内容は、その他の目的及
び特徴と共に、図面について次に詳しく説明する所から
更によく理解されよう。
図1は、コーン・ビーム投影データを収集する為に物体
を走査するコーン・ビーム形式を用いたデータ収集を示
すと共に、逆投影と再投影動作との関係も示している簡
略構成図。
図2は再生の為の従来の3D代数再生方式(ART)の工程
図。
図3は3D容積要素データ集合を独立の容積要素サブキュ
ーブに構成する様子を示す配列図。
図4は容積要素サブキューブと投影ストリップ又は小集
合の間の幾何学的な関係を示す簡略構成図。
図5はこの発明に従ってARTを実施する装置のブロック
図。
図6はこの発明でARTを実施する時の再投影及び組合せ
工程を示す流れ図である。
図7はこの発明でARTを実施する時の分割及び逆投影の
工程を示す流れ図。
図8は投影ストリップ又は小集合の組合せを示すブロッ
ク図。
図9は投影ストリップ又は小集合に分割することを示す
ブロック図。
詳しい説明 最初に図1について説明すると、コーン・ビーム形式を
用いた典形的な走査及びデータ収集方式が示されてい
る。キューブ20は走査される実際の3D物体又は実際の物
体を表わす3D容積要素データ集合Vを交代的に表わす。
容積要素データ集合Vは、例えば容積要素番号vによっ
て割出すことができる。走査及びデータ収集動作の間、
実際の物体がX線で走査されることは云うまでもない。
その後の像再生動作の間、容積要素データ集合Vを計算
して、実際の物体の像を表わす。この発明は像の再生に
関する。
大域座標系Cν =(Xν,Yν,Zν)を定め、その原点
(0,0,0)を容積要素データ集合V又は物体20の中心に
置く。物体20が、コーン・ビーム形X線点源22と2D配列
検出器24の間の視野の中に位置ぎめされる。検出器から
コーン・ビーム投影データが収集される。2D配列検出器
24が普通の高速データ収集装置(図に示してない)に接
続される。軸Zνと一致する回転軸線26が視野及び物体
20を通る。回転軸線26又はZνに垂直に、その中に軸X
ν及びYνがある中心平面があり、円形の源走査軌跡28
もこの中心平面内にあって、Zν回転軸線26を中心とし
ている。
源走査軌跡28上の複数個の別々の源位置θiで物体を走
査する為、X線源22が源走査軌跡28に沿って物体20に対
して移動し、これに対して2D配列検出器24は源22に対し
て位置が固定のまゝである。源22及び検出器24を不動の
物体20の周りに回転させてもよいし、或いは源22及び検
出器24を不動のまゝにして、物体20を回転させてもよ
い。
各々の別々の源の位置θiで、配列検出器24に接続され
たデータ収集装置(図に示してない)によって2D測定コ
ーン・ビーム画素データ集合iを収集し、この後の再
生の為に記憶する。各々の測定コーン・ビーム画素デー
タ集合iは、例えば画素番号pによって割出される複
数個の画素を含む。
この為、図1の特定の形式では、物体の周りの多数の角
度位置又は観察角度θiでデータが収集される。図示の
様に、αが源と検出器の間の距離であり、βが源と回転
軸線の間の距離である。各々の観察角度θiに対し、X
線源22は〔βsinθi,−βcosθi,0〕の所にあり、2D
投影iが収集される。2D投影配列24の中心は0p=〔−
(α−β)sinθi,(α−β)cosθi,0〕の所にあ
る。
図2は従来の3次元代数再生方式(ART)の手順を纏め
たものである。これは毎回の繰返しで、3D容積要素デー
タ集合Vの各々の容積要素の値を補正する為に線の和を
用いた反復的な手順である。多数の繰返しの後、容積要
素データ集合Vの値は実際の3D物体を表わす様に収斂す
る。
ボックス30で、この手順は、例えば全ての容積要素の値
を0にクリアすることにより、3D容積要素データ集合V
を初期設定することから始まる。次にこの手順は相次ぐ
繰返しに入り、毎回の繰返しで、源走査軌跡28上の別々
の角度位置に対応する各々の源位置又は投影角度θiを
通る。各々の投影角度θiで、再投影、誤差の計算及び
逆投影の3つの工程がある。予定回数の繰返しが処理さ
れた時、又は誤差が予定の閾値より小さくなった時の何
れかの時に、この手順が完了する(図に示してない)。
投影角度θiは逐次的にでも、或いは特定の走査形式に
応じた他の或る順序でも、任意の順序で進めることがで
きる。投影角度θiを処理する順序は、容積データ集合
Vの収斂速度に影響を与えることがある。
ボックス32は再投影の工程を述べたものであり、これが
サブルーチンの形でボックス34に更に詳しく示されてい
る。3D容積要素データ集合V(又は関心のあるその選ば
れた一部分)が現実空間から投影空間に再投影されて、
特定の投影角度θiに対する2D計算投影データ集合Piを
発生する。この2D計算投影データ集合Piは後画素毎に実
際の測定コーン・ビーム画素データ集合iと対応する
が、実際の画素データの値は容積画素データ集合Vがど
のくらい正確に実際の物体を表わしているか、並びに種
々の固有の計算誤差によって異なる。この再投影に関連
して、2D正規化係数データ集合Niも計算する。これは画
素毎に計算及び測定投影データ集合Pi及びiと対応す
る。
ボックス34の際投影過程を詳しく考えると、計算投影デ
ータ集合Pi及び正規化係数データ集合Niが、何れも全て
の画素を0にクリアすることによって初期設定される。
次に、3D容積要素データ集合Vの各々の容積要素vに対
し、この容積要素の影響を受ける計算投影データ集合Pi
の各々の画素p及び対応する正規化係数データ集合Ni
が、これから図1について再び述べる様な形で同定され
る。容積要素vの影響を受けるこの様な各々の画素pに
対し、次の3つの動作が行なわれる。(1)特定の容積
要素及び画素位置に対する加重係数h(p,v)が形式に
基づいて、例えば周知の双一次補間過程によって決定さ
れる。(2)容積要素V(v)の値に加重係数h(p,
v)を乗じ、計算投影データ集合の画素Pi(p)の値に
加算して、画素の値が累算される様にする。(3)加重
係数h(p,v)を自乗し、正規化係数データ集合の要素N
i(p)の値に加算して、要素の値が累算される様にす
る。
次に図2のボックス30に戻り、例えば画素番号pによっ
て割り出された2D補正投影データ集合Eiを計算する。対
応するデータ集合の各々の画素に対し、測定投影データ
集合の画素i(p)の値と対応する計算投影データ集
合の画素Pi(p)の値との間の差を決定し、その後対応
する正規化係数データ集合の要素Ni(p)の値で除すこ
とによって正規化する。その結果が、対応する補正投影
データ集合の要素Ei(p)の値である。
ボックス36は逆投影工程を述べたものであり、これがサ
ブルーチンの形でボックス38に詳しく示されている。特
定の投影角度θiに対する2D補正投影データ集合Eiが投
影空間から現実空間に逆投影され、3D容積要素データ集
合Vにある容積要素の値を補正する。
ボックス38の逆投影過程を詳しく説明すると、3D容積要
素データ集合Vの各々の容積要素vに対し、この容積要
素の影響を受ける補正投影データ集合Eiの各々の画素p
を同定する。容積要素vの影響をこの様にして受ける各
々の画素pに対し、加重係数h(p,v)を形式に基づく
補間によって決定し、その後補正投影データ集合の画素
Ei(p)の値に加重係数h(p,v)を乗じ、その積を容
積要素の値V(v)の値に加算して、容積要素の値が累
算的に補正される様にする。
再び図1に戻って、各々の容積要素の影響を受ける配列
検出器の画素をどの様に決定するかを逆投影及び再投影
手順に関連して次に説明する。
V(xν,yν,zν)が3D立方体データの中心に原点を持
つ3次元の別個のデカルト座標系Cν 内で定義された
3次元容積要素データ集合を表わすとする。(NX V×NY V
×NZ V)個の容積要素を持つ3D容積要素データ集合で
は、悉くの容積要素は(ix,iy,iz)によって割出すこと
ができる。各々の容積要素の座標は次の様に表わされ
る。
κx,κy,κzは夫々座標系Cν のx,y及びz軸に沿っ
た容積要素の分解能を表わす。2次元の別個のデカルト
座標系 を使って、2D配列検出器にある各々の検出素子をアドレ
スする。悉くの検出素子D(xd,xd)が次の様にして割
出される。
μx及びμyを使って、夫々x及びy軸に沿った検出器
の分解能を表わす。
の間の相対的な関係は4×4変換関数 と表わすことができる。検出器の座標系 で定義された各々の検出器 (xd,yd)に対し、この変換関数 を適用することにより、座標(xd,xd)は容積要素の座
標系C3 Vに変換することができる。即ち 変換関数 は、検出器の座標系から容積要素の座標系に切替えるも
のであるが、y軸の周りにθiだけ回転し、その後基準
のx軸の周りに90゜回転し、最後にOpだけ並進すること
ゝして表わされる。即ち こゝでθiはC3 Vのy軸に対して測定した観察角度、α
は源と検出器の距離(STOD)、βは源と回転軸線の間の
距離(STOD)である。この時式(3)は次の様に書換え
ることができる。
各々の容積要素V(xν,yν,zν)に対し、観察角度θ
iが決まると、例として示した積分線44の様な積分線
は、〔βsinθi,−βcosθi,0〕にあるX線源22及び
容積要素V(xν,yν,zν)を通るが、これは次の様に
表わすことができる。
こゝで(,,)は、積分線44に属する任意の点で
ある。この積分線44が、投影座標系 における位置(xd,yd)で検出器の平面と交差する。式
(6)は式(7)に代入すると この時、検出器又は投影平面上の交差点(xd,yd)は次
の様に計算することができる。
逆投影及び再投影の両方に容積要素によって駆動される
方式を用いる。所定の観察角度θiで、図1に示す様
に、C3 ν内の所定の容積要素(xv,yv,zv)に対し、検出
器平面 上の一意的な交点(xd,yd)は、交点40と線44に沿った
容積要素42によって表わされる。直接隣合う4つの画素
が交点(xd,yd)を取囲んでいる。双一次補間の公知の
方法により、各々の容積要素の、検出器平面上にある各
々の画素に対する寄与を反映する加重係数を再投影の為
に計算することができ、各々の容積要素に対する検出器
平面上の各々の画素の寄与を反映する加重係数を逆投影
の為に計算することができる。
次に図3について説明すると、3D容積要素データ集合V
(又は図1の20)が、複数個(m個)の独立の容積要素
サブキューブV0乃至Vm-1として構成される。容積要素サ
ブキューブは隣合う容積要素サブキューブの間に重なり
合う領域が存在しないという意味で、独立している。容
積要素データ集合は種々の方法で分割することができる
が、隣合った容積要素サブキューブの間の境界が、図3
に示す様に、検出器の平面に対して垂直であって且つ互
いに平行な平面内にあることが好ましい。各々の容積要
素サブキューブの寸法は、後で図5,8及び9について説
明するが、逆投影及び再投影を行なうのに使われる、各
々のプロセッサ素子に付設されたメモリ空間によって拘
束される。
図4は、各々の角度位置θiに対して、図3の容積要素
サブキューブと検出器配列上の投影の間の幾何学的な関
係を示す。現実空間の各々の容積要素サブキューブに対
し、投影平面上に対応する投影の小集合がある。図示の
様に容積要素サブキューブが平面状に配置されている場
合、投影の小集合は、検出器平面上の平行なストリップ
の形をとる。
即ち、図4には、2つの代表的な容積要素サブキューブ
46,48が示されており、これに対応して投影ストリップ5
0,52がある。2つの投影ストリップ50,52の間には重な
る領域54がある。然し、各々の容積要素サブキューブと
それに対応する投影ストリップは、干渉せずに、他の対
の容積要素サブキューブ及び投影ストリップと並列に投
影及び再投影することができることが、この発明の特徴
である。
図5は、2レベル並列プロセッサ・アーキテクチャで構
成されたこの発明の装置を示す。図5の装置には、3D容
積要素データ集合Vを記憶するデータ・メモリ60があ
る。これは、各々の独立の容積要素サブキューブV0乃至
Vm-1に対する別個のメモリ区域に図示の様に分けて構成
されている。
レベル0には、容積要素サブキューブに夫々対応する、
プロセッサ62の様な複数個(m個)の逆投影/再投影プ
ロセッサがある。レベル0の各々の逆投影/再投影プロ
セッサが、レベル0の他のプロセッサとは独立に且つそ
れと並列に動作して、全体的な反復的な過程の一部分と
して、特定の容積要素サブキューブと特定の投影ストリ
ップの間で再投影及び逆投影を行ったり来たりする。
レベル1には、プロセッサ64の様な分割/組合せプロセ
ッサが少なくとも1つ、好ましくは多数ある。INMOS T
800トランスピュータの様な4リンクの接続可能なプロ
セッサを使って、レベル1のプロセッサはトリー形に層
に分けて構成されている。レベル1の各々のプロセッサ
(又は節)は、図示の特定の実施例では、3つの子及び
1つの親を持っている。INMOS T800トランスピュータ
は基本的には、32ビットの整数プロセッサ及び64ビット
の浮動小数点プロセッサを持つ1つのチップ上にあるコ
ンピュータであり、実際的に達成し得る浮動小数点計算
速度は約1.5 MFLOPSである。これはオン・チップ・メ
モリに4キロバイトを持つと共に、オフ・チップ・メモ
リに4ギガバイトのアドレス空間を有する。各々のトラ
ンスピュータは、20Mビット/秒の帯域幅を持つポイン
ト間リンクを介して4つの隣りに接続することができ
る。利用し得る開発装置、即ちメイコ・コンピューティ
ング・サーフェイスは512個のトランスピュータを含
み、最高計算速度は約800 MFLOPSである。
m個の計算投影データ小集合Pi0乃至Pim-1を発生するレ
ベル0の再投影動作の後、レベル1のプロセッサは、計
算投影データ小集合Pi0乃至Pim-1をメモリ66内に組合せ
ると共に、レベル0のプロセッサからの正規化係数デー
タ小集合Ni0乃至Nim-1を、メモリ66に記憶する為、1個
の正規化係数データ集合Niに組合せる様に作用し得る。
レベル1のプロセッサは、レベル0のプロセッサによる
逆投影の為に、メモリ66に記憶されている補正投影デー
タ集合Eiを複数個の補正投影データ小集合Ei0乃至Eim-1
に分割する様にも作用し得る。図5では、矢印68及び70
がこう云う2種類の動作、即ち再投影してから組合せる
こと、及び分割してから逆投影することを示している。
図5には補正プロセッサ72も示されている。これは、前
に述べた様に普通の様に動作して、特定の投影角度θi
に対する計算投影データ集合Piと、測定投影データ集合
iの間の差に基づいて、補正投影データ集合Eiを計算
する。図1について前に述べた様なデータ収集から得ら
れた測定投影データ集合iが例として示したメモリ7
4,76,78,80に記憶される。
この為、レベル1の各々の分割/組合せプロセッサには
1つの投影配列が関連している。逆投影の間、各々の分
割/組合せプロセッサが親の節から投影ストリップを読
込み、それを3つの投影サブストリップに分割し、その
後それらを更に分割又は逆投影する為に、子の節に分配
する。再投影の間、各々の分割/組合せプロセッサが子
の節(逆投影/再投影プロセッサ又は分割/組合せプロ
セッサの何れか)から3つの投影ストリップを読取り、
それらを1つの投影ストリップに組合せ、その投影スト
リップを、更に組合せる為に親の節に送る。レベル1に
あるプロセッサの層の数は、レベル0にある逆投影/再
投影プロセッサの合計の数に関係する。レベル0にある
各々の逆投影/再投影プロセッサには、1つの容積要素
サブキューブ及びそれに対応する投影ストリップが関連
している。逆投影の間、各々の分割/組合せプロセッサ
が、その親の節からの投影ストリップを読取り、それを
3つの投影サブストリップに分割し、その後それらを子
の節に分配する。各々の逆投影/再投影プロセッサが親
の節からの投影ストリップを受取り、容積要素によって
駆動される逆投影を実施する。再投影の間、各々の逆投
影/再投影プロセッサが、所望の観察角度に対する投影
ストリップを計算し、その結果得られた投影ストリップ
を、組合せの為、親の節(分割/組合せプロセッサ)へ
送る。逆投影及び再投影を反復的に実施することによ
り、3D代数再生方式が達成される。3Dコーン・ビーム代
数再生アルゴリズムの全体としての並列処理手順は、分
割、組合せ、逆投影及び再投影の4つの主なタスクに分
割することができる。
これらの4つのタスクが図6及び7のボックス82及び84
に示されている。この発明のARTを実施する時、図6の
ボックス82にある再投影及び組合せのタスクを、図2の
ボックス34に示した従来の再投影工程の代わりに用い
る。同様に、図7のボックス84にある分割及び逆投影タ
スクを、図2のボックス38に示した従来の逆投影工程の
代わりに用いる。次に、ボックス82及び84に示す順序
で、4つのタスクを詳しく説明する。
再投影過程は、レベル0の各々の逆投影/再投影プロセ
ッサにより、又は再投影によって実行される。その主な
機能は、容積要素サブキューブから、所定の観察角度に
対する投影ストリップを発生し、その結果を、投影の組
合せの為、親の節に送ることである。再投影手順は容積
要素によって駆動される方式を用い、下にそれを示す。
組合せ過程は、再投影の為、レベル1の分割/組合せプ
ロセッサで行なわれる。その主な機能は、3つの子の節
から読取った3つの投影ストリップを1つに組合せるこ
とである。前に述べた様に、2つの投影ストリップの間
で重なる領域は、隣合った2つの容積要素サブキューブ
に対応する。図8に示す様に、大域座標系に従って重な
る領域で投影ストリップを加算することによって、組合
せが達成される。
分割過程は、逆投影の為、レベル1の分割/組合せプロ
セッサによって実行される。その主な機能は、投影スト
リップを、子の節によって処理された容積要素サブキュ
ーブの大域位置に従って、3つの投影サブストリップに
仕分けることである。前に述べた様に、隣合った2つの
容積要素サブキューブに対応する投影ストリップの間に
は重なる領域がある。重なる領域の投影データは、図9
に示す様に、隣合った2つの投影ストリップで重複す
る。投影の分割を行なう前に、プロセッサが親の節から
投影ストリップを読取り、子の節の容積要素セクターの
出発点及び寸法に関する情報を子の節から読取る。次
に、入力の投影ストリップを、子の節並びに操作形式に
よって処理された容積要素サブキューブの大域位置に従
って、3つの投影サブストリップに分割し、こうして得
られた3つの投影ストリップを子の節に分配する。
逆投影過程は、逆投影の為、レベル0の逆投影/再投影
プロセッサによって実行される。その主な機能は、悉く
の観察角度に対する投影ストリップを読取り、それを容
積要素サブキューブに逆投影することである。逆投影手
順は容積要素によって駆動される方式を用い、次の様に
例示される。
図1,3及び4の形式の場合について並列処理方式を詳し
く説明すると、(NZ V×NY V×NX V)容積要素データ集合
は、何れも〔(NZ V/M)×NY V×NX V)〕子の容積要素を
持つ(M)個の容積要素サブキューブに分割することが
できる。各々の容積要素サブキューブの出発点は、m=
0,…(M−1)として、次の様に表わされる。
変数mを使って、容積要素サブキューブの指数を表わ
す。各々の容積要素サブキューブに対し、それに寄与を
するかもしれない投影平面上の対応する領域は、走査形
式に従って、同定することができる。容積要素サブキュ
ーブに対応するM個の投影ストリップがある。m番目の
容積要素サブキューブに対応する投影ストリップの出発
点は次の様に表わされる。
各々の投影ストリップは 個の投影要素を有する。変数NX Pは、投影座標系のx軸
に沿った検出素子の数を表わす。各々の容積要素サブキ
ューブの出発点と対応する投影ストリップの出発点との
間の幾何学的な関係が図4に示されている。
逆投影/再投影プロセッサによって取扱われる容積要素
サブキューブ内にある各々の容積要素は、(iν,iν,k
ν)によって割出される。こゝで その大域座標は次の様に計算することができる。
VX=(SX V+iν)×RVx VY=(SY V+iν)×RVy VZ=(SZ V+iν)×RVz x,y及びz軸に沿った容積要素の分解能は(RVx,RVy,R
Vx)として特定される。観察角度θiに対してX線源と
容積要素(VX,VY,VZ)を結ぶ積分線は、次の様に表わす
ことができる。
この積分線が、図4に示す投影座標系内の位置(Xd,Y
d)で検出器平面と交差する。
計算を簡単にする為、(Xd,Yd)は次の様に計算するこ
とができる。
値A,B,Cは、その値を一定増分だけインクリメントする
ことによって計算することができる。この方式は、Xd及
びYdを計算する時の計算の複雑さを大幅に簡単にする。
次に双一次補間方式を用いて、容積要素(VX,VY,VZ)の
影響を受ける全ての画素に対する加重係数を計算する。
画素の位置(Xd,Yd)の計算は一意的であって、逆投影
及び投影の両方の場合に適用し得る。
2レベル・トリー形並列プロセッサ・アーキテクチャ及
び4つの主要な処理タスク(分割、組合せ、逆投影及び
再投影)がメイコ・コンピューティング・サーフェイス
(T800トランスピュータ開発装置)で実現される。各々
の分割/組合せプロセッサ(図5)の各々の逆投影/再
投影プロセッサがT800トランスピュータに写像される。
図示の実施例は、隣合った2つの投影ストリップ又は小
集合の間にだけ重なりがある形式を用いたが、2つより
多くの投影ストリップ又は小集合が重なっていてもよい
ことが理解されよう。同様に、図5のレベル1の各々の
分割/組合せプロセッサは1つの親の節と3つの子の節
を持ち、これは4つのI/O部分を持つトランスピュータ
によって構成するのが容易になる。然し、子の節の数は
これと違うものであってもよい。更にトリー形アーキテ
クチャの代わりに、レベル1は1つのプロセッサで構成
され、それが1回の動作で全ての投影ストリップ又は小
集合を組合せるか、或いは1回の動作で、これと対応し
て完全な投影データの集合を複数個の投影ストリップ又
は小集合に分割してもよい。
この方式は医療用及び工業用の両方の3D CT作像に用い
ることができる。これは容積要素によって駆動される代
数再生方式を基本としているから、これは関心のある領
域を再生するのに特に役立つ。分割及び組合せ再生方法
によって得られる並行性は大きなデータ集合にも拡張す
ることができる。逆投影/再投影プロセッサの数が大き
くなるにつれて、性能が改善される。
この発明の特定の実施例を図面に示して説明したが、当
業者には色々な変更が考えられる。従って、請求の範囲
は、この発明の範囲内に含まれるこの様な全ての変更を
包括するものであることを承知されたい。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コーン・ビームX線源及び2次元配列検出
    器を用いて、源走査軌跡に沿って物体を走査して、前記
    源走査軌跡上の複数個の別々の源位置θiの各々で、2D
    測定コーン・ビーム画素データ信号iを求めることに
    よって得られたコーン・ビーム投影データから、物体の
    像を表わす3D容積要素データ集合Vを反復的に再生す
    る、代数再生方式(ART)に基づく並列処理方法に於
    て、 容積要素データ集合Vを、各々の容積要素サブキューブ
    が複数個の容積要素を含む様な複数個(m個)の独立の
    容積要素サブキューブV0乃至Vm-1として構成し、 容積要素データ集合Vを初期設定し、 測定コーン・ビーム・データ集合iに基づいて、3D容
    積要素データ集合の少なくとも選ばれた容積要素の値を
    補正する為に相次ぐ繰返しを実施して、毎回の繰返しの
    間、源走査軌跡上の別々の源位置θiの各々に対し、少
    なくとも前記選ばれた容積要素の値を補正する工程を含
    み、 この補正の為、複数個の画素を含む2D計算投影データ集
    合Piの一群の計算投影データの小集合Pi0乃至Pim-1(投
    影データの小集合Pi0乃至Pim-1は部分的に重なる)から
    対応する2D計算投影データの小集合に対する画素の値を
    計算する為に各々の容積要素サブキュープV0乃至Vm-1
    再投影し、前記計算投影データの小集合Pi0乃至Pim-1
    組合せて、2D計算投影データ集合Pi画素の値を計算し、
    この組合せる工程は計算投影データの小集合Pi0乃至Pim
    -1の任意の重なる領域では画素の値を加算することを含
    み、測定投影データ集合iの各々の画素の値と計算投
    影データ集合Piの対応する画素の値との間の正規化され
    た差を決定することによって、複数個の画素を含む2D補
    正投影データ集合Eiを計算し、2D補正投影データ集合Ei
    を、容積要素サブキューブV0乃至Vm-1に対応する複数個
    の2D補正投影データの小集合Ei0乃至Eim-1(ここで2D補
    正投影データの小集合Ei0乃至Eim-1は部分的に重なる)
    に分割し、この分割する工程は、補正投影データの小集
    合Ei0乃至Eim-1の任意の重なる領域に対して要素の値を
    重複することを含み、更に各々に補正投影データの小集
    合Ei0乃至Eim-1を逆投影して、前記複数個の容積要素サ
    ブキューブV0乃至Vm-1の対応する容積要素サブキューブ
    にある容積要素の値を補正する工程を含む並列処理方
    法。
  2. 【請求項2】組合せる工程が複数個の層としてトリー形
    に構成されており、各々の層に対し、次に下の層からの
    計算投影データの小集合の群を組合せて、次に高い層に
    対して一層少ない数の計算投影データの小集合を送り、
    一番低い層は、再投影する工程からの計算投影データの
    小集合Pi0乃至Pim-1の群を組合せると共に、一番高い層
    は計算投影データ集合Piを発生し、分割する工程が複数
    個の層としてトリー形に構成されていて、各層に対し、
    次に高い層からの1つ又は更に多くの補正投影データの
    小集合を分割して、次に下の層に対して一層多い数の補
    正投影データの小集合を送り、一番高い層は補正データ
    集合Eiを分割し、一番低い層は補正投影データの小集合
    Ei0乃至Eim-1を発生する請求項1記載の並列処理方法。
  3. 【請求項3】再投影及び逆投影の工程を実施する為に、
    容積要素サブキューブに対応する複数個(m個)の逆投
    影/再投影プロセッサを用いることを含む請求項1記載
    の並列処理方法。
  4. 【請求項4】組合せ及び分割の工程を実施する為に、ト
    リー構造に接続された複数個の分割/組合せプロセッサ
    を用いることを含む請求項2記載の並列処理方法。
  5. 【請求項5】毎回の繰返しの間、別々の源位置θiの各
    々に対し、各々の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1を再
    投影する工程と関連して、複数個の画素を含む2D正規化
    係数データ集合Niの一群の2D正規化係数の小集合Ni0
    至Nim-1(2D正規化係数の小集合Ni0乃至Nim-1は部分的
    に重なる)から、対応する2D正規化係数データの小集合
    に対するデータの値を計算し、正規化係数データの小集
    合Ni0乃至Nim-1を組合せて、2D正規化係数データ集合Ni
    の要素の値を計算し、2D補正データ集合Eiを計算する工
    程の間、正規化係数データ集合Niの各々の対応する要素
    を用いることを含む請求項1記載の並列処理方法。
  6. 【請求項6】再投影する工程が容積要素によって駆動さ
    れていて、複数個の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1
    各々の容積要素サブキューブに対し、投影データの小集
    合Pi0乃至Pim-1の群からの対応する計算投影データの小
    集合を初期設定し、特定の容積要素サブキューブに含ま
    れる3D容積要素データ集合Vの選ばれた容積要素の各々
    に対し、該選ばれた容積要素の影響を受ける計算投影デ
    ータの小集合Pi0乃至Pim-1の群からの対応する計算投影
    データの小集合の各々の画素の値に対して、この画素の
    値に、対応する人為効果投影データの小集合で画素の値
    が累算される様に、容積要素及び画素の位置に対して幾
    何学的配置関係に基づいて決定された加重係数h(p,
    v)を乗じた値を加算することを含む請求項1記載の並
    列処理方法。
  7. 【請求項7】再投影する工程が容積要素によって駆動さ
    れるものであって、複数個の容積要素サブキューブV0
    至Vm-1の各々の容積要素サブキューブに対し、投影デー
    タの小集合Pi0乃至Pim-1の群からの対応する計算投影デ
    ータの小集合を初期設定し、正規化係数データの小集合
    Ni0乃至Nim-1の群からの対応する正規化係数データの小
    集合を正規化し、特定の容積要素サブキューブに含まれ
    る3D容積要素データ集合V(v)の選ばれた容積要素の
    各々に対し、該選ばれた容積要素の影響を受ける計算投
    影データの小集合Pi0乃至Pim-1の群からの対応する計算
    投影データの小集合の各々の画素の値に、該画素の値
    に、画素の値が対応する人為効果投影データの小集合の
    中で累算される様に、容積要素及び画素位置に対して幾
    何学的配置関係に基づいて決定された加重係数h(p,
    v)を乗じた値を加算し、正規化係数データの小集合Ni0
    乃至Nim-1の群からの対応する正規化係数データの小集
    合の各々の要素の値に、要素の値が対応する正規化係数
    データの小集合で累算される様に、容積要素及び画素位
    置に対して幾何学的配置関係に基づいて決定された加重
    係数h(p,v)の自乗を加算する工程を含む請求項5記
    載の並列処理方法。
  8. 【請求項8】逆投影する工程が容積要素によって駆動さ
    れ、複数個の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1の各々の
    容積要素サブキューブに対し、特定の容積要素サブキュ
    ーブに含まれる3D容積要素データ集合Vの選ばれた容積
    要素の各々に対し、該容積要素の値に、選ばれた容積要
    素の影響を受ける画素位置にある補正投影データの小集
    合Ei0乃至Eim-1の群の対応する2D補正投影データの小集
    合の各々の要素の値に、補正された容積要素の値が累算
    される様に、容積要素及び画素位置に対して幾何学的配
    置関係に基づいて決定された加重係数h(p,v)を乗じ
    た値を加算することを含む請求項1記載の並列処理方
    法。
  9. 【請求項9】逆投影する工程が容積要素によって駆動さ
    れ、複数個の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1の各々の
    容積要素サブキューブに対し、特定の容積要素サブキュ
    ーブに含まれる3D容積要素データ集合Vの選ばれた容積
    要素の各々に対し、該容積要素の値に、選ばれた容積要
    素の影響を受ける画素位置にある補正投影データの小集
    合Ei0乃至Eim-1の群の対応する2D補正投影データの小集
    合の各々の要素の値に、補正された容積要素の値が累算
    される様に、容積要素及び画素位置に対して幾何学的配
    置関係に基づいて決定された加重係数h(p,v)を乗じ
    た値を加算することを含む請求項6記載の並列処理方
    法。
  10. 【請求項10】コーン・ビームX線源及び2次元配列検
    出器を用いて、物体を通る回転軸線に対して垂直である
    と共に検出器の全ての平面に対して垂直な平面内にある
    円形源走査軌跡に沿って物体を走査して、該源走査軌跡
    上の複数個の別々の角度位置θiの各々で、2D測定コー
    ン・ビーム画素データ集合iを求めることによって収
    集されたコーン・ビーム投影データから、物体の像を表
    わす3D容積要素データ集合Vを反復的に再生する、代数
    再生方式(ART)に基づく並列処理方法に於て、 容積要素データ集合Vを複数個(m個)の独立の容積要
    素サブキューブV0乃至Vm-1として構成し、隣合った容積
    要素サブキューブの間の境界は、検出器の全ての平面に
    対して垂直であると共に互いに並行な平面内にあり、各
    々の容積要素サブキューブが複数個の容積要素を含み、 容積要素データ集合Vを初期設定し、 相次ぐ繰返しを実施して、測定コーン・ビーム・データ
    集合iに基づいて3D容積要素データ集合の少なくとも
    選ばれた容積要素の値を補正し、毎回の繰返しの間、源
    走査軌跡上の別々の角度位置θiの各々に対し、少なく
    とも前記選ばれた容積要素の値を補正する工程を含み、
    この補正する工程が、各々の容積要素サブキューブV0
    至Vm-1を再投影して、2D計算投影データ集合Piの一群の
    計算投影データ・ストリップPi0乃至Pim-1(投影データ
    ・ストリップはPi0乃至Pim-1は部分的に重なっている)
    からの対応する2D計算投影データ・ストリップに対する
    画素の値を計算し、計算投影データ・ストリップPi0
    至Pim-1を組合せて、2D計算投影データ集合Piの画素の
    値を計算し、該組合せる工程は、計算投影データ・スト
    リップPi乃至Pim-1の任意の重なる領域では画素の値を
    加算することを含み、測定投影データ集合iの各々の
    画素の値と計算投影データ集合Piの対応する画素の値と
    の間の正規化された差を決定することによって、2D補正
    投影データ集合Eiを計算し、2D補正投影データ集合Eiを
    容積要素サブキューブV0乃至Vm-1に対応する複数個の2D
    補正投影データ・ストリップEi0乃至Eim-1(2D補正投影
    データ・ストリップEi0乃至Eim-1は部分的に重なってい
    る)に分割し、該分割する工程は、補正投影データ・ス
    トリップEi0乃至Eim-1の任意の重なる領域に対しては要
    素の値を重複することを含み、各々の補正投影データ・
    ストリップEi0乃至Eim-1を逆投影して、前記複数個の容
    積要素サブキューブV0乃至Vm-1の対応する容積要素サブ
    キューブにある容積要素の値を補正することを含む並列
    処理方法。
  11. 【請求項11】組合せる工程が複数個の層としてトリー
    形に構成されていて、各々の層に対し、次に下の層から
    の計算投影データ・ストリップの群を組合せて、次に高
    い層に対してより少ない数の計算投影データ・ストリッ
    プを送ることを含み、一番下の層は再投影する工程から
    の計算投影データ・ストリップPi0乃至Pim-1の群を組合
    せ、最も上の層は計算投影データ集合Piを発生し、分割
    する工程が複数個の層としてトリー形に構成されてい
    て、各々の層に対し、次に上の層からの1つ又は更に多
    くの補正投影データ・ストリップを分割して次に下の層
    に対してより多くの数の補正投影データ・ストリップを
    送り、一番上の層は補正データ集合Eiを分割し、一番下
    の層は補正投影データ・ストリップEi0乃至Eim-1を発生
    する請求項10記載の並列処理方法。
  12. 【請求項12】容積要素サブキューブに対応する複数個
    (m個)の逆投影/再投影プロセッサを用いて、再投影
    及び逆投影する工程を実施する請求項10記載の並列処理
    方法。
  13. 【請求項13】トリー構造に接続された複数個の分割/
    組合せプロセッサを用いて、組合せ及び分割する工程を
    実施する請求項11記載の並列処理方法。
  14. 【請求項14】毎回の組返しの間、別々の源位置θiの
    各々に対し、各々の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1
    再投影する工程に関連して、複数個の画素を含む2D正規
    化係数データ集合Niの2D正規化係数ストリップNi0乃至N
    im-1(2D正規化係数ストリップNi0乃至Nim-1は部分的に
    重なっている)の群からの対応する2D正規化係数データ
    ・ストリップに対するデータの値を計算し、正規化係数
    データ・ストリップNi0乃至Nim-1を組合せて、2D正規化
    係数データ集合Niの要素の値を計算し、2D補正データ集
    合Eiを計算する工程の間、正規化係数データ集合Niの各
    々の対応する要素を用いることを含む請求項10記載の並
    列処理方法。
  15. 【請求項15】再投影する工程が容積要素によって駆動
    され、複数個の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1の各々
    の容積要素サブキューブに対し、投影データ・ストリッ
    プPi0乃至Pim-1の群からの対応する計算投影データ・ス
    トリップを初期設定し、特定の容積要素サブキューブに
    含まれる3D容積要素データ集合Vの選ばれた容積要素の
    各々に対し、該選ばれた容積要素の影響を受ける計算投
    影データ・ストリップPi0乃至Pim-1の群からの対応する
    計算投影データ・ストリップの各々の画素の値に、該容
    積要素の値に、画素の値が対応する人為効果投影データ
    ・ストリップで累算される様に、容積要素及び画素位置
    に対して幾何学的配置関係に基づいて決定された加重係
    数h(p,v)を乗じて値を加算することを含む請求項10
    記載の並列処理方法。
  16. 【請求項16】再投影する工程が容積要素によって駆動
    され、複数個の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1の各々
    の容積要素サブキューブに対し、投影データ・ストリッ
    プPi0乃至Pim-1の群からの対応する計算投影データ・ス
    トリップを初期設定し、正規化係数データ・ストリップ
    Ni0乃至Nim-1の群からの対応する正規化係数データ・ス
    トリップを初期設定し、特定の容積要素サブキューブに
    含まれる3D容積要素データ集合V(v)の選ばれた容積
    要素の各々に対し、該選ばれた容積要素の影響を受ける
    計算投影データ・ストリップPi0乃至Pim-1の群からの対
    応する計算投影データ・ストリップの各々の画素の値
    に、該容積要素の値に、容積要素の値が対応する人為効
    果投影データ・ストリップに累算される様に、形式に基
    づいて容積要素及び画素位置に対して決定された加重係
    数h(p,v)を乗じた値を加算し、正規化係数データ・
    ストリップNi0乃至Nim-1の群からの対応する正規化係数
    データ・ストリップの各々の要素の値に、該要素の値が
    対応する正規化係数データ・ストリップで累算される様
    に、形式に基づいて容積要素及び画素位置に対して決定
    された加重係数h(p,v)の自乗を加算することを含む
    請求項14記載の並列処理方法。
  17. 【請求項17】逆投影する工程が容積要素によって駆動
    され、複数個の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1の各々
    の容積要素サブキューブに対し、特定の容積要素サブキ
    ューブに含まれる3D容積要素データ集合Vの選ばれた容
    積要素の各々に対し、該選ばれた容積要素の影響を受け
    る画素位置にある補正投影データ・ストリップEi0乃至E
    im-1の群の対応する2D補正投影データ・ストリップの各
    々の要素の値に、該容積要素の値に、補正された容積要
    素の値が累算される様に、容積要素及び画素位置に対し
    て幾何学的配置関係に基づいて決定された加重係数h
    (p,v)を乗じた値を加算することを含む請求項1記載
    の並列処理方法。
  18. 【請求項18】逆投影する工程が容積要素によって駆動
    され、複数個の容積要素サブキューブV0乃至Vm-1の各々
    の容積要素サブキューブに対し、特定の容積要素サブキ
    ューブに含まれる3D容積要素データ集合Vの選ばれた容
    積要素の各々に対し、該容積要素の値に、前記選ばれた
    容積要素の影響を受ける画素位置にある補正投影データ
    ・ストリップEi0乃至Eim-1の群の対応する2D補正投影デ
    ータ・ストリップの各々の要素の値に、補正された容積
    要素の値が累算される様に、容積要素及び画素位置に対
    して幾何学的配置関係に基づいて決定された加重係数h
    (p,v)を乗じた値を加算することを含む請求項15記載
    の並列処理方法。
  19. 【請求項19】コーン・ビームX線源及び2次元配列検
    出器を用いて源走査軌跡に沿って物体を走査して、該源
    走査軌跡上の複数個の別々の源位置θiの各々で、2D測
    定コーン・ビーム画素データ集合iを求めることによ
    って収集されたコーン・ビーム投影データから、物体の
    像を表わす3D容積要素データ集合Vを反復的に再生する
    為に代数再生方式(ART)を実施する並列処理装置に於
    て、 容積要素データ集合Vを、各々が複数個の容積要素を含
    む様な複数個(m個)の独立の容積要素サブキューブV0
    乃至Vm-1として構成して記憶するデータ・メモリと、 該容積要素データ集合Vを初期設定すると共に、相次ぐ
    繰返しを実施して、測定コーン・ビーム・データ集合
    iに基づいて、3D容積要素データ集合の少なくとも選ば
    れた容積要素の値を補正し、毎回の繰返しの間、前記源
    走査軌跡上の別の源位置θiの各々に対し、少なくとも
    前記選ばれた容積要素の値を補正する処理素子とを有
    し、 該処理素子はレベル0に容積要素サブキューブに対応す
    る複数個(m個)の逆投影/再投影プロセッサを含むと
    共にレベル1に少なくとも1つの分割/組合せプロセッ
    サを有し、 前記逆投影/再投影プロセッサは、2D計算投影データ集
    合Piの計算投影データの小集合Pi0乃至Pim-1(投影デー
    タの小集合Pi0乃至Pim-1は部分的に重なっている)の群
    からの対応する2D計算投影データの小集合に対する画素
    の値を計算する様に各々の容積要素サブキューブV0乃至
    Vm-1を再投影する様に作用し得るものであり、 前記少なくとも1つの分割/組合せプロセッサは、計算
    投影データの小集合Pi0乃至Pim-1を組合せて2D計算投影
    データ集合Piの画素の値を計算すると共に、計算投影デ
    ータの小集合Pi0乃至Pim-1の任意の重なる領域で画素の
    値を加算する様に作用し得るものであり、 前記処理素子は、測定投影データ集合iの各々の画素
    の値と計算投影データ集合Piの対応する画素の値との間
    の正規化された差を決定することによって、2D補正投影
    データ集合Eiを計算する手段を含んでおり、 前記分割/組合せプロセッサは2D補正投影データ集合Ei
    を、容積要素サブキューブV0乃至Vm-1に対応する複数個
    の2D補正投影データの小集合Ei0乃至Eim-1に分割する様
    に作用し得るものであり、該2D補正投影データの小集合
    Ei0乃至Eim-1は部分的に重なっており、補正投影データ
    の小集合Ei0乃至Eim-1の任意の重なる領域に対しては、
    画素の値を重複しており、 前記逆投影/再投影プロセッサは各々の補正投影データ
    の小集合Ei0乃至Eim-1を逆投影して、前記複数個の容積
    要素サブキューブV0乃至Vm-1の対応する容積要素サブキ
    ューブにある容積要素の値を補正する様に作用し得る並
    列処理装置。
  20. 【請求項20】複数個の層に分けたトリー形構造として
    構成された複数個の分割/組合せプロセッサを有し、該
    分割/組合せプロセッサは、次に下の層からの計算投影
    データの小集合の群を組合せて次に上の層に対してより
    少ない数の投影データの小集合を送るように作用し得る
    ものであり、一番下の層は逆投影/再投影プロセッサか
    らの計算投影データの小集合Pi0乃至Pim-1の群を組合
    せ、一番上の層は計算投影データ集合Piを発生し、前記
    分割/組合せプロセッサは次に上の層からの1つ又は更
    に多くの補正投影データの小集合を分割してより多くの
    数の補正投影データの小集合を次に下の層に送る様に作
    用し得るものであり、一番上の層は補正データ集合Eiを
    分割し、一番下の層は補正投影データの小集合Ei0乃至E
    im-1を発生する請求項19記載の並列処理装置。
  21. 【請求項21】少なくとも分割/組合せプロセッサがト
    ランスピュータで構成される請求項20記載の並列処理装
    置。
  22. 【請求項22】各々の層の分割/組合せプロセッサが次
    に上の層に接続された1つのI/Oポートと、次に下の層
    に接続された3つのI/Oポートとを有する請求項20記載
    の並列処理装置。
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