JPH07317385A - シリンダー錠 - Google Patents

シリンダー錠

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JPH07317385A
JPH07317385A JP11263294A JP11263294A JPH07317385A JP H07317385 A JPH07317385 A JP H07317385A JP 11263294 A JP11263294 A JP 11263294A JP 11263294 A JP11263294 A JP 11263294A JP H07317385 A JPH07317385 A JP H07317385A
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修司 前田
Shunsaku Nakauchi
俊作 中内
Yasuo Ueno
康男 上野
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Kokusai Gijutsu Kaihatsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】少ない消費電力で安定して動作する電子錠を提
供する。 【構成】電子鍵50を鍵穴に挿入すると、押し板20が
押されかぎ棒21が移動し板バネ24の掛止を外す。板
バネ24は磁石25と磁石26の磁力によりモータ27
の回転軸28のらせん溝29に噛み合わされる。電子鍵
50から送信された認証データが正当だった場合、モー
タ27が作動し、板バネ24がらせん溝29に沿って移
動し、結合ピン23が内筒16の外部に突き出て、ボル
ト駆動軸30に設けられたクラッチ板31の開口部34
内に移動する。この状態で電子鍵50、内筒16、ボル
ト駆動軸30は一体となって回転し、施解錠可能とな
る。電子鍵50を抜き取ると、バネ22によりかぎ棒2
1が移動し板バネ24をらせん溝29から外し鍵穴側に
掛止する。これにより結合ピン23も内筒16内に収容
され、内筒16とボルト駆動軸30との連結が解除され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気信号により施錠・解
錠を制御する電子錠に関し、特に少ない消費電力で安定
して動作可能なシリンダー錠に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的に記憶されたデータを用いて、信
号処理により認証を行って錠の開閉を制御する電子錠あ
るいは電気錠(以降、電子錠と言う。)は、特にセキュ
リティ面での有効性から普及し始めている。その電子錠
を用いた一般的な錠の開閉装置は、次のようなものであ
る。予め定めた所定の認証コードが記録された電子鍵を
電子錠に挿入する。電子鍵から電子錠に認証コードが送
信され、電子錠内の電子回路によってその認証コードが
チェックされる。その認証コードが正当なコードであれ
ば、制御回路により電子錠内の電磁アクチュエータが起
動され、その電磁アクチュエータの駆動力によりボルト
を駆動し錠を施錠または解錠する。しかし、そのような
電子錠においては、ボルトを電磁アクチュエータにより
直接駆動しているため、電磁アクチュエータに相当の出
力が要求され、小型の電磁アクチュエータでは不十分で
あった。また、その電磁アクチュエータを駆動するため
に、十分な容量の電源が必要であり、電子鍵に内蔵でき
るような小型のバッテリィでは実現が難しかった。
【0003】前記問題に対処するシリンダー錠として、
特公平6−13800号に開示されているシリンダー錠
が挙げられる。このシリンダー錠は、通常時は内筒と外
筒をピンにより結合して回転不可能な状態にしておき、
施錠・解錠時にこのピンを外して内筒を回転可能な状態
にし、手動で内筒を回転させて施錠・解錠を行うもので
ある。したがって、このピンを外す時のみ電力を使用す
ればよいので、僅かな電力で錠の開閉の制御が可能であ
る。このシリンダー錠は、ピンが固定され、永久磁石に
よる磁力とバネによるバネ力が作用している板バネに対
して、電磁石により一時的に永久磁石による磁力を打ち
消すことにより、バネ力により前記板バネを移動させ、
ピンを外す構造である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記シリンダ
ー錠においては、前記ピンを外す機構の各部の力の大き
さを厳密に調整しなければならなかった。通常時はバネ
による力より永久磁石による磁力の方が強く板バネに作
用し、ピンを外す時はバネによる力の方が大きくなり板
バネが移動するように電磁石により永久磁石の磁力を打
ち消し、板バネが移動した後は電磁石が作用しなくなっ
ても永久磁石による磁力よりもバネによる力の方が強く
作用するようにしなければならなかった。つまり、永久
磁石による磁力と、バネによるバネ力と、電磁石による
磁力のバランスにより板バネを移動させたり、支持した
りしているため、それらの微妙な調整を正確に行う必要
があり、シリンダー錠の設置条件が難しかった。
【0005】したがって本発明の目的は、小さい電力で
錠の開閉を制御可能であり、その結果、駆動装置および
電源が小型化でき、さらに、厳密な、微妙な調整を行わ
なくとも安定して動作し、設置が容易なシリンダー錠を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本願発明者は、重力などの外的要因の影響を受け
ず、動作が正確で安定しているモータ、特に低消費電力
の小型モータを駆動源として用い、錠の開閉を制御する
構造について検討した。
【0007】本発明のシリンダー錠は、電子鍵を挿入す
る鍵穴が設けられた回転体と、その回転体と錠の開閉を
行うボルトを連動させるクラッチ機構と、電子鍵より認
証データを受信し認証を行う信号処理手段と、その認証
結果に基づいて作動するモータ装置と、電子鍵の挿入に
よりそのモータ装置と前記クラッチ機構を連結させる連
結機構とより構成される。前記モータ装置と、連結機構
は、前記回転体に一体的に設けられる。また、その回転
体は挿入された電子鍵と一体となって回転可能に設けら
れている。好適には、前記信号処理手段は、挿入された
電子鍵よりさらに電力の供給を受け、モータ装置は、そ
の供給された電力によりモータを駆動することが望まし
い。
【0008】また好適には、前記クラッチ機構は、施錠
・解錠を行うボルトと連動する回転軸に設けられたクラ
ッチ板と、回転体と前記クラッチ板とを掛止するための
結合ピンとより構成される。この結合ピンは、前記モー
タ装置により駆動され、該回転体より外部に進退可能に
設けられる。またクラッチ板は、回転体の前記結合ピン
が進退する部位の近傍に設けられ、さらに、前記結合ピ
ンを掛止するための開口部または凹部を有する。さらに
好適には、前記信号処理手段は、電子鍵と少なくとも情
報の伝達を行う伝達手段と、予め定めた所定の認証用デ
ータを記憶する記憶手段と、前記電子鍵より受信した認
証用データと前記記憶されている認証用データを照合し
認証を行う演算手段を有する。
【0009】
【作用】本発明のシリンダー錠においては、まず、電子
鍵が挿入されると、連結機構によりモータ装置とクラッ
チ機構が連結され、モータによりクラッチが駆動可能な
状態になる。また、その電子鍵から認証用のデータが信
号処理手段に送信され、信号処理手段においてそのデー
タの正当性をチェックする認証処理が行われる。その認
証結果が正当であればモータ装置においてモータを作動
させ、クラッチ機構を駆動し、回転体と、ボルトに連動
するクラッチ板とを連結させる。その結果、挿入された
電子鍵を回転することにより、回転体が回転し、クラッ
チ板も回転し、錠の開閉が行われる。電子鍵が抜き取ら
れた場合は、連結機構により、モータ装置とクラッチ機
構の連結が切断され、さらに、クラッチ機構の連結が切
断される。したがって、回転体を回転させても空回りを
するのみで、錠の開閉は行われない。また、電子鍵が挿
入されても、認証結果が正当でない場合には、モータが
作動しないためクラッチ機構が連結されず、その結果電
子鍵を回転させても錠は開閉されない。
【0010】
【実施例】本発明のシリンダー錠の一実施例を図1〜図
7を参照して説明する。まず、本実施例のシリンダー錠
の構造について説明する。図1は本実施例のシリンダー
錠の構造を説明する図であり、(A)は上面断面図、
(B)は側面断面図である。シリンダー錠1は、外筒1
1、内筒16、クラッチ機構、信号処理回路、モータ装
置、連結機構より構成される。以下、各部の構造につい
て説明する。
【0011】外筒11は、信号処理回路、モータ装置な
どを収容した内筒16を、その円筒側面の曲面に沿って
任意に回転可能に収容する円筒形のケースである。外筒
11には、一方の底面の中心部に電子鍵を挿入するため
の鍵穴15aが、他方の底面の中心部にボルト駆動軸3
0を通過するための開口部が設けられている。また、外
筒11は、シリンダー錠1を扉などに設置する場合の支
持部であり、扉などにこの外筒11と同等の径を有する
孔を設け、接着剤、ピン、ネジなどによりこの外筒11
をその孔に埋設することにより、シリンダー錠1を扉に
設置することができる。なお、外筒11は、外部カバー
12とベース13より構成されているが、これは成形、
組み立てを容易にするための構造であり、本発明の主旨
とは関係なく、これ以外の任意の構成にしてもよい。
【0012】内筒16は、シリンダー錠1の前記各構成
部を収容し、外筒11に内接して収容され、その外筒1
1の内部でその円筒側面に沿って任意に回転可能な円筒
状部材である。内筒16には、一方の底面の中心部に電
子鍵を挿入するための鍵穴15bが、他方の底面の縁部
に、結合ピン23を進退させるための開口部19が設け
られている。鍵穴15bは、内筒16を外筒11に収容
した場合に、外筒11の鍵穴15aとともに、電子鍵の
鍵穴15を形成する。内筒16には、信号処理回路、モ
ータ装置、連結機構、クラッチ機構の結合ピン23が収
容される。なお、内筒16も、3つの内部カバー17a
〜17cより構成されているが、これも外筒11同様に
成形、組み立てを容易にするための構成であり、これ以
外の任意の構成にしてよい。
【0013】前記クラッチ機構は、内筒16の回転と錠
の開閉を連動させたり、連動を切断したりする機構であ
り、ボルト駆動軸30、クラッチ板31、および、結合
ピン23より構成される。ボルト駆動軸30は、ボルト
の移動に連動している回転軸である。したがって、この
ボルト駆動軸30を回転させることにより錠の開閉が行
われる。クラッチ板31は、鍵穴15と反対側の底面の
内筒16と外筒11の間に、内筒16と同じ方向で自由
に回転可能に設けられた円板である。このクラッチ板3
1の中心にボルト駆動軸30が接合されている。したが
って、このクラッチ板31を回転させることにより錠の
開閉が可能となっている。また、このクラッチ板31の
縁部には、結合ピン23を掛止するための開口部34が
設けられている。
【0014】結合ピン23は、内筒16の開口部19よ
り、内筒16の外部に進退可能に設けられている棒であ
る。この結合ピン23が内筒16より外部に突出し、ク
ラッチ板31の開口部34に掛止されると、内筒16の
回転がクラッチ板31に伝達され、両者が一体となって
回転する状態となる。なお、この結合ピン23は、モー
タ装置のモータ27により駆動され内筒16より外部に
突出される。また、この結合ピン23は、施解錠後、電
子鍵が引き抜かれると連結機構のバネ22のバネ力によ
り内筒16に格納される。
【0015】前記連結機構は、電子鍵が挿入されるとモ
ータ装置とクラッチ機構を連結させ、モータ装置により
クラッチ機構を駆動可能にする。また、電子鍵が引き抜
かれると前記連結を解除し、さらに、クラッチ機構の連
結を解除させる。この連結機構の構造について、図2を
参照して説明する。図2は、シリンダー錠1の連結機構
の構造を説明するための図であり、図1に示したシリン
ダー錠1の該当部のみを抜き出して模式的に表した図で
ある。図2に示すこの連結機構は、押し板20、かぎ棒
21、バネ22、板バネ24、固定された磁石25、お
よび、板バネ24に設けられた磁石26より構成され
る。
【0016】押し板20は、電子鍵が鍵穴15に挿入さ
れた場合、その電子鍵の先端部に当接し、その電子鍵の
移動にともなって移動可能に、鍵穴15の底部に設けら
れている板状部材である。押し板20には内筒16に端
部を固定されたバネ22が作用しており、電子鍵が挿入
されていない場合は、このバネ力により押し板20は鍵
穴15の開口部近くに保持されている。また、押し板2
0の辺部にはかぎ棒21が接合されている。かぎ棒21
は、押し板20の移動を伝達するための棒であって、一
方の端が押し板20の辺部に接合されている。押し板2
0に接合されていない方の端部は、板バネ24を徐々に
押動させるために、板バネ24の側に45度に傾斜した
部分と、最終的に板バネ24を掛止し移動させるために
さらに同じ方向に屈曲した部分の、2段階に折れ曲がっ
た形状に加工されている。このかぎ棒21は、前記傾斜
部分および前記屈曲部分が板バネ24に接触し作用する
ように、板バネ24の近傍に設けられる。
【0017】板バネ24は、モータ27により結合ピン
23を移動させるための連結板であり、一方の端を結合
ピン23に固定されており、その結合ピン23を回転軸
として回転可能な構造になっている。また、板バネ24
の他方の端には磁石26が設けられており、内筒16の
この磁石26に対峙する位置に、固定された磁石25が
設けられている。これら2つの磁石25、26は板バネ
24に、モータ27のらせん溝29が設けられた回転軸
28の方向へ移動させる力が作用するように磁化されて
いる。本実施例においては、磁石25、26は吸引力が
作用するように磁化されている。
【0018】この連結機構において、電子鍵50が挿入
されかぎ棒21が板バネ24に作用していない場合に
は、磁石25と磁石26の磁力により板バネ24はらせ
ん溝29に噛み合わされ、モータ27と結合ピン23は
連結状態となる。すなわち、モータ27が回転するとそ
のらせん溝29に沿って板バネ24が移動し、板バネ2
4に固定されている結合ピン23も移動する。電子鍵5
0が引き抜かれると、かぎ棒21の前記傾斜部分により
板バネ24は、モータ27の回転軸28とは反対側方向
へ押される。その結果、板バネ24はらせん溝29より
はずれる。そしてさらに、かぎ棒21の前記屈曲部分に
より板バネ24が掛止され、バネ22の力により鍵穴1
5方向に引っ張られる。これにより、結合ピン23は内
筒16内に移動され所定の位置に保持される。
【0019】前記信号処理回路は、電子鍵から認証デー
タを受信し、予め記憶された認証データと比較照合し、
その認証データが正当なデータか否かを判定することに
より、その電子鍵の認証を行う電子回路である。この信
号処理回路の構成について、図3を参照して説明する。
図3は、シリンダー錠1の信号処理回路の構成を説明す
るブロック図である。信号処理回路40は、コイル4
1、電源回路42、信号検出回路43、演算回路44、
記憶回路45、信号出力端子46、および、電力出力端
子47より構成される。
【0020】コイル41は、電子鍵より電磁波を受信す
るためのループアンテナであり、通常の小型平面コイル
である。コイル41は、鍵穴15の近傍に設けられる。
鍵穴15に挿入された電子鍵からの電磁波により、この
コイル41により電圧、すなわち信号が誘起され、電源
回路42、および、信号検出回路43に入力される。電
源回路42は、コイル41により受信された電圧を整流
し、平滑化し、直流電流を得る。得られた直流電流は、
信号検出回路43、演算回路44に入力され、各回路の
電源とされる。さらに、得られた直流電流の一部は、電
力出力端子47より出力され、モータ27の駆動用電源
とされる。信号検出回路43は、コイル41により受信
された信号より、データの信号を検知し、抽出し、増幅
する回路である。得られたデータ信号は演算回路44に
入力される。本実施例において、この電子鍵より受信し
たデータ信号は、認証コードを暗号化したデータである
とする。
【0021】演算回路44は、信号検出回路43より入
力されたデータ信号より認証用コードを算出し、該算出
結果の認証コードと、予め記憶回路45に記憶されてい
る認証コードを比較し、前記算出された電子鍵の認証コ
ードが正当であるか、すなわち、施錠・解錠が許可され
ている電子鍵か否かをチェックする。そのチェック結果
は信号出力端子46よりモータ装置に出力される。本実
施例においては、前記受信したデータは、認証コードを
暗号化したデータなので、演算回路44において、信号
検出回路43より入力されたデータ信号を予め定めたキ
ーデータを用いて復号し、比較照合する認証コードを得
る。なお、この信号処理回路40は、図1の断面図中に
は図示しないが、コイル41は鍵穴15の近傍の、挿入
された電子鍵の電磁波を受信可能な位置に設けられる。
その他の回路は、内筒16内の任意の空間に設けてよ
い。
【0022】前記モータ装置は、図示せぬ制御回路とモ
ータ27より構成される。制御回路は、前記信号処理回
路の信号出力端子46より認証結果を入力し、その認証
結果が正当であった場合には所定の時間、所定方向にモ
ータ27を作動させる。前記認証結果が正当でなかった
場合、制御回路はモータ27を作動させない。
【0023】モータ27は、前記制御回路により作動さ
れる結合ピン23駆動用の直流モータである。このモー
タ27は前記信号処理回路の電力出力端子47より供給
される電力により駆動される。また、モータ27の回転
軸28にはらせん溝29が設けられている。このらせん
溝29に板バネ24が噛み合わされると、モータ27の
回転により板バネ24が移動し、板バネ24に固定され
ている結合ピン23も移動される。なお、モータ27を
作動させる前記所定の時間は、結合ピン23がクラッチ
板31を安定して掛止可能な程度に内筒16より突出し
た位置に移動する時間である。また、モータ27を回転
をさせる前記所定方向は、結合ピン23が内筒16より
突き出る方向に移動するように、らせん溝29を回転さ
せる方向である。なお、本実施例のシリンダー錠1にお
いて、結合ピン23の移動は約2mm程度であり、その
移動のためのモータ27への通電時間は約0.2秒、消
費電力は、約10mWである。
【0024】次に、本実施例のシリンダー錠1に、電子
鍵を挿入し、錠を開閉する動作について、図4〜図7を
参照して順次説明する。図4は、シリンダー錠1に電子
鍵50が挿入されていない状態を示す図であり、(A)
は上面断面図、(B)は側面断面図である。図5は、シ
リンダー錠1に電子鍵50が挿入された状態を説明する
図であり、(A)は上面断面図、(B)は側面断面図で
ある。図6は、シリンダー錠1のクラッチ機構が連結さ
れ、錠が開閉可能になった状態を説明する図であり、
(A)は上面断面図、(B)は側面断面図である。図7
は、シリンダー錠1より電子鍵50が抜き取られる状態
を説明する図であり、(A)は上面断面図、(B)は側
面断面図である。
【0025】図4に示すように、電子鍵50がシリンダ
ー錠1に挿入されていない場合は、バネ22により押し
板20は鍵穴15付近に保持されている。板バネ24は
かぎ棒21の屈曲部分により掛止されているため、これ
も鍵穴15側で保持されており、その結果、板バネ24
に固定されている結合ピン23は内筒16内に格納され
ている。次に、図5に示すように、鍵穴15に電子鍵5
0が挿入されると、電子鍵50の先端部がバネ22のバ
ネ力に抗して押し板20を押し動かし、押し板20に固
定されているかぎ棒21を移動させる。板バネ24はか
ぎ棒21の屈曲部分および傾斜部分による掛止、支持か
ら解除される。板バネ24は磁石25と磁石26の磁力
の作用を受け、モータ27の回転軸28の向きに力を受
ける。その結果、板バネ24はモータ27のらせん溝2
9に噛み合わされ、モータ27により結合ピン23が駆
動可能な状態に連結される。
【0026】この状態で、前記信号処理回路による認証
処理の結果に基づいて、モータ27が作動すると、図6
に示すように、らせん溝29の溝に沿って板バネ24が
移動する。板バネ24とともに結合ピン23も移動し、
結合ピン23の先端部が内筒16の開口部19より外部
に突出する。さらにその突出した結合ピン23の先端部
はクラッチ板31の開口部34内に移動し、クラッチ板
31を掛止する。この状態で、電子鍵50が回転される
と、電子鍵50、内筒16、および、その内筒16に結
合ピン23により掛止されているクラッチ板31が一体
的に回転し、ボルト駆動軸30を回転させて、錠が開閉
される。
【0027】錠の開閉を終了し、電子鍵50が抜き取ら
れると、図7に示すように、その抜き取りにともなっ
て、押し板20は再びバネ22のバネ力により、鍵穴1
5方向に移動する。かぎ棒21も鍵穴15方向に移動
し、その傾斜部分が徐々に板バネ24を押す。その結
果、まず、板バネ24をらせん溝29の噛み合わせより
解除し、次に、かぎ棒21の屈曲部分により板バネ24
を掛止して鍵穴15方向に移動させる。結合ピン23も
移動し、クラッチ板31の開口部34から抜き取られ内
筒16内に格納される。最終的に、モータ27と結合ピ
ン23の連結が解除され、またクラッチ板31と内筒1
6の連結も解除される。
【0028】以上説明したように本実施例のシリンダー
錠1においては、結合ピン23をモータ27により駆動
し移動させることにより、内筒とクラッチ板を結合さ
せ、人力により錠の開閉が可能な状態にする。したがっ
て、モータはピンを移動させるためだけなので、小型の
低消費電力のモータでよい。また、そのため電源の容量
も少なくてよく、たとえば、電子鍵から電磁波により供
給された電力によっても駆動可能となり、電源を内部に
有さないシリンダー錠も実現可能となる。また、このよ
うな最終的に手動により錠の開閉を行う電子錠は、通常
の機械式の鍵と使用手順が同じであるため、使用者に違
和感を感じさせず、また、施錠をした安心感が得られる
という効果もある。
【0029】なお、本発明のシリンダー錠は本実施例に
限られるものではなく、種々の改変が可能である。たと
えば、本実施例のクラッチ機構において、結合ピンは、
内筒の鍵穴の面と対向する底面の縁部より、この内筒の
回転軸と平行的に外部に進退するように設けられてい
た。また、クラッチ板は、前記結合ピンにより掛止され
るように、この底面と平行に設けられた平板であった。
しかし、結合ピンは、回転体である内筒の側面より外部
に進退するようにしてもよく、この回転体を回転させた
ときに占有する領域より外部に突出するピンであればよ
い。また、クラッチ板も、前記結合ピンにより掛止可能
であり、掛止された状態で前記回転体と一体的に回転可
能であれば、前記結合ピンに対応した種々の形状よい。
また、本実施例の信号処理回路は、回転体と一体的に設
けるようにしても、また、回転体の外部に設けるように
してもよく、その設置場所を何ら制限されるものではな
い。回転体の外部に設けるようにした場合の信号の伝達
手段は、回転体の回転角度が決まっているのであれば通
常の導電線で行え、また、回転角度に制限がない場合で
も電気ブラシなどの周知の技術で実現可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明のシリンダー錠によれば、電気的
に動作させる部分は、内筒とクラッチ板を掛止するため
の結合ピンの駆動だけであり、実際の錠の開閉は手動に
より行う。そのため、錠の開閉を電気的に行う場合に比
べて非常に低電力で駆動可能な電子錠を実現できた。ま
た、小型のモータで実現できた。したがって、小型で、
低消費電力のシリンダー錠を提供できた。また、前記結
合ピンの駆動は、モータにより行っているので、調整、
設置が容易で安定して動作するシリンダー錠を提供でき
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリンダー錠の構造を説明する図であ
り、(A)は上面断面図、(B)は側面断面図である。
【図2】図1に示したシリンダー錠の連結機構の構造を
説明する図である。
【図3】図1に示したシリンダー錠の信号処理手段の構
成を説明するブロック図である。
【図4】図1に示したシリンダー錠の電子鍵が挿入され
ていない状態を説明する図であり、(A)は上面断面
図、(B)は側面断面図である。
【図5】図1に示したシリンダー錠に電子鍵が挿入され
た状態を説明する図であり、(A)は上面断面図、
(B)は側面断面図である。
【図6】図1に示したシリンダー錠が施錠・解錠可能に
なった状態を説明する図であり、(A)は上面断面図、
(B)は側面断面図である。
【図7】図1に示したシリンダー錠の電子鍵が抜取られ
た状態を説明する図であり、(A)は上面断面図、
(B)は側面断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダー錠 11 外筒 12 外部カバー 13 ベース 14 外筒底面 15a 外筒鍵穴 16 内筒 17a〜17c 内部カバー 18 内筒底面 19 開口部 15b 内筒鍵穴 15 鍵穴 20 押し板 21 かぎ棒 22 バネ 23 結合ピン 24 板バネ 25,26 磁石 27 モータ 28 回転軸 29 らせん溝 30 ボルト駆動軸 31 クラッチ板 32 位置決めバネ 33 クリック 34 開口部 40 信号処理回路 41 コイル 42 電源回路 43 信号検出回路 44 演算回路 45 記憶回路 46 信号出力端子 47 電力出力端子 50 電子鍵
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 康男 東京都杉並区天沼2丁目3番9号 国際技 術開発株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも認証用データの送信を行う電子
    回路を有する電子鍵を用いて、該電子鍵に加える回転力
    によって施錠・解錠を行うシリンダー錠であって、 電子鍵を挿入する鍵穴を有し、該鍵穴に挿入された電子
    鍵の回転により一体的に回転可能な回転体と、 前記回転体の回転とボルトの駆動とを連動させるクラッ
    チ機構と、 前記電子鍵より認証用データを受信し、その電子鍵の認
    証を行う信号処理手段と、 前記回転体に設けられ、前記信号処理手段における認証
    結果が正当であった場合のみ作動するモータ装置と、 前記回転体に設けられ、前記電子鍵の挿入により、前記
    モータ装置により前記クラッチ機構を駆動可能なように
    前記モータ装置と前記クラッチ機構を連結し、前記電子
    鍵の抜き取りにより前記モータ装置と前記クラッチ機構
    の連結を解き、前記クラッチ機構における前記回転体の
    回転とボルトの駆動との連動を解除する連結機構とを有
    するシリンダー錠。
  2. 【請求項2】前記信号処理手段は前記電子鍵よりさらに
    電力の供給を受け、前記モータ装置は該供給された電力
    によりモータを駆動する請求項1記載のシリンダー錠。
  3. 【請求項3】前記クラッチ機構は、外部に進退可能な結
    合ピンと、 前記施錠・解錠を行うボルトを駆動する軸を回転軸とし
    て、前記結合ピンが進退する面の近傍に、該面に平行に
    設けられ、前記結合ピンを掛止する開口部または凹部を
    有し、該開口部または凹部に前記結合ピンが掛止された
    場合に前記回転体と連動して回転するクラッチ板とを有
    する請求項1または2記載のシリンダー錠。
  4. 【請求項4】前記信号処理手段は、電子鍵と情報の伝達
    を行う伝達手段と、予め定めた所定の認証用データを記
    憶する記憶手段と、前記電子鍵より受信した認証用デー
    タと前記記憶されている認証用データを照合し認証を行
    う演算手段を有する請求項1〜3いずれか記載のシリン
    ダー錠。
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