JPH07316608A - 焼結方法及び装置 - Google Patents

焼結方法及び装置

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JPH07316608A
JPH07316608A JP10683694A JP10683694A JPH07316608A JP H07316608 A JPH07316608 A JP H07316608A JP 10683694 A JP10683694 A JP 10683694A JP 10683694 A JP10683694 A JP 10683694A JP H07316608 A JPH07316608 A JP H07316608A
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JP
Japan
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raw material
sintering
filling
powder
base material
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Application number
JP10683694A
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English (en)
Inventor
Sakae Takahashi
栄 高橋
Fumihisa Yano
文久 矢野
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Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粉末が移動しても低密度になる部分が生じない
よう、かつ、不均一充填にならないようにして、焼結体
に亀裂が発生するのを防止し、もって焼結品の歩留まり
を向上することを目的とする。 【構成】処理物は基材又は基材と冶具との間に形成され
た原料粉末充填空間に原料粉末を充填しており、この処
理物を加熱炉120 内に入れて原料粉末を加熱焼結する時
に、同時に加振機100 で原料粉末を振動させる焼結方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結体を形成する領域
に原料粉末を充填した後加熱焼結する方法及び装置の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平4−202705号公報は、焼結
体を形成する領域に原料粉末を充填した後加熱焼結する
方法及び装置を開示している。しかし、この方法及び装
置では、大型焼結部品、複雑形状部品において、焼結時
の収縮による亀裂が生じやすく、部品の歩留まりが悪い
欠点があった。
【0003】すなわち、従来法では、原料粉の充填工程
において、銅ハンマー等で加振して粉末の移動を容易に
し、充填率(下式に示す)を高めるようにしている。 充填率=空間に充填された原料粉末重量(g)/{(空
間体積(cm3 )×原料粉の真密度(g/cm3 )}×100
(%) そして、高充填率にすることにより、充填体が焼結する
ときの収縮量をできるだけ少くするようにしている。
【0004】しかし、原料粉末を充填する空間を形成す
るために用いられた冶具(特開平4−202705号公
報に記載された発明のように基材に焼結体を接合する場
合には、基材も冶具に含まれる)は、原料粉を加熱焼結
する際に、加熱温度が上昇するに従って熱膨張する。し
かし、加熱途中の冶具の各部の温度が均一とは限らない
ので、この熱膨脹は必ずしも一様とはならない。そのた
め、加熱とともに冶具が変形するのが普通である。この
冶具の変形によって、その内部に充填された原料粉末
は、重力によって移動する。つまり、充填空間が拡大し
た部分では粉末は下方に落下する。特に、空間の形状が
複雑な場合、この熱膨張差による充填空間の寸法変化が
局部的に偏りやすい。そのため複雑な形状の充填体ほど
その充填粉末の移動が部分的に異なることになる。
【0005】このように充填粉末の移動が部分的に異な
ると、粉末の移動により充填率が変化するため、充填率
が異なる充填部が隣り合わせになる箇所が生じることに
なる。大型部品は、寸法変性量が大きくなるので、この
程度が特に大きく現れる傾向にある。そして、充填率の
異なる充填体が隣接して焼結されると焼結時の収縮応力
の差によって焼結体に亀裂か発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたもので、加熱焼結手段に加振手段を付属
して、加熱焼結時に基材や冶具が熱膨張しても、粉末の
移動が円滑におこなわれ、粉末の充填率が均一になるよ
うにして、焼結体に亀裂が発生するのを防止し、もって
焼結品の歩留まりを向上することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の焼結方法は、基
材又は基材と冶具との間に形成された原料粉末充填空間
に原料粉末を充填する工程と、充填された原料粉末を加
熱焼結する工程と、加熱焼結工程で、原料粉末を加振す
る工程とを備えた焼結方法である。
【0008】本発明の焼結装置は、基材又は基材と冶具
との間に充填された原料粉末を加熱焼結する手段と、加
熱焼結時に原料粉末を加振する手段とを備えた焼結装置
である。
【0009】
【作用】本発明によれば、加振しながら加熱焼結するの
で、加熱焼結時に基材や冶具が熱膨張した時に、原料粉
末の移動が円滑に行え、原料粉末の充填率が異なる充填
部が隣り合わせになる箇所が生じないようにする。その
結果、焼結過程中に焼結体に亀裂が発生するのを防止す
る。
【0010】この場合、加振条件は以下の条件が好まし
い。 (1)振動方向は、垂直方向より水平方向の方が好まし
い。 (2)加速度は、3G以上が好ましい。
【0011】ただし、Gは粒子1個に与えられる加速度
であり、次式で与えられる。 G=(2πf)2 d/980(cm/sec2 ) f:振動数(Hz:c/sec) d:振幅(cm) 加速度が3Gより小さいと加振効果が充分でない。上限
は振幅を小さくすることにより相当大きな値まで可能で
ある。しかし、15G以上では効果にほとんど変化が見
られないため、3〜15Gの範囲が好ましく、より高い
充填率を得るためには、5〜15Gの範囲が好ましい。
【0012】(3)振幅は0.02〜0.5cmが好ま
しい。0.02cmより小さいと加振効果が十分でな
く、0.5cmより大きいと装置に悪影響を与えると共
に充填率の低下を招き、好ましくない。
【0013】なお、上式によれば、振幅dが0.02c
mの時、3Gとなる振動数fは61Hz,15Gとなる
振動数fは137Hzであり、また振幅dが0.5cm
の時、3Gとなる振動数fは12Hz,15Gとなる振
動数fは27Hzである。
【0014】(4)加振は、原料粉末が固相焼結が開始
される温度まで行うのが好ましい。固相焼結後に加振し
ても粉末の移動が起こらなくなり、固化し始めた充填体
を破壊させるおそれがあるからである。また、加熱手段
の雰囲気は、一般に真空雰囲気または水素雰囲気であ
る。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。図12は、
本発明に係る装置の概略を示し、真空加熱炉に加振機を
取付けている。加振機としてタイプAとタイプBとがあ
る。タイプAは、加振機100 の上にばね110 を介して加
熱炉120 を配置し、加熱炉120 を加振するようになって
いる。加熱炉120 に接続される電気配線、冷却水配管等
は炉手前でフレキシブルな部分を持ち、振動の影響を他
に及ぼさないようにしている。タイプBは、加熱炉120
内に配置された処理物、すなわち基材又は基材と冶具の
組合わせに対して、シャフト130 を介して加振機100 が
連結されて、処理物自体を加振するようになっている。
【0016】実施例1 図1は、本発明方法で製造する耐摩耗軸受10の正面図
及び側面図を示し、図示する数字は寸法(mm)であ
る。この耐摩耗軸受は次のようにして製造される。図2
に示す型枠である充填型14内に丸棒である中子16を
配置し、ここに合金粉を充填して充填体12とした。合
金粉は、容量%で、10.3%Cr、2.1%B、2.
9%Si、0.4%Fe、残部Ni組成の合金粉(10
0メッシュ以下の粒度)で、丸棒16は、S25C材
で、外径部に0.1mmのアルミナ溶射を施している。
型枠14はSS400P材で、粉末と接触する部分に
0.1mmのアルミナ溶射を施している。アルミナ溶射
は、焼結時の原料粉末が接合するのを防止する。図2の
型寸法は焼結時の収縮を計算した結果に基づいて決定す
る。充填に際して、型の上部から粉末を落下させなが
ら、銅ハンマーで叩いて加振した。この時の充填密度は
60.4であった。
【0017】次に同様な方法で得られた充填体12を6
個同時に加振機100 の上に据え付けられた真空加熱炉 1
20(タイプA)内に設置して焼結した。焼結の加熱サイ
クルは図3に示す。焼結中の真空度はほぼ0.4Tor
rである。
【0018】焼結の加熱の際、室温から550℃間での
温度範囲で加振機100 により加振を続けた。550℃以
上では加振せず加熱した。何故なら550℃以上では原
料粉末の固相焼結が始り、粉末の移動が起こらなくなる
からである。550℃以上での加振は、固化し始めた充
填体12を破壊させるので好ましくはない。なおこの加
振の条件は、振幅0.05cm、50Hzで行った。
【0019】上記によって得られた焼結体18は、6個
とも欠陥のない良品が得られ、本発明の効果が確認され
た。従来の加熱中に加振しない方法での焼結では35%
程度の不良品が出ていたのに比較して、良好な結果であ
った。従来法による不良品は、全て焼結品の内角部に亀
裂が発生した(図4参照)。
【0020】実施例2 本発明の装置を用いて二軸押出機の耐摩耗バレル20を
製作した(図7参照)。その形状と寸法を図5に示す。
数値は寸法(mm)を示す。加振機100 はシャフト130
を介して基材24に締結され、溶接されている。中子2
6は、S25C材で、外径面をアルミナ溶射(0.1m
m)している。基材24はS25C材で、内径部はアル
ミナ溶射しない。中子26と基材24の間に原料粉22
が充填されている。冶具28はS25C材である。
【0021】原料:実施例1と同じ 充填:実施例1と同じ 焼結:加熱サイクルを図6に示す(処理装置はBタイ
プ) 加振:常温〜550℃で加振した。
【0022】加振条件は振幅0.1cmで、40Hz 上記の方法、条件で1個ずつ、計16個の耐摩耗バレル
20を作成した。焼結後は中子を外す。いずれも亀裂な
どの欠陥が認められず、基材の内径表面に約2.5mm
の耐摩耗合金層21(Ni−CrB−Si合金)が接合
した耐摩耗バレル20が得られた(図7参照)。中子2
6には、アルミナ溶射が施してあるので、焼結合金との
接合は起こらず、溶射を施していない基材24の表面に
合金が接合される。焼結後は、機械加工して所定の寸法
に仕上げた。
【0023】これに対し、従来法のように、加熱途中で
加振を行わない場合には、図8に示すように、特定の位
置に原料粉22が沈下し、その近傍に亀裂が発生しやす
い。原料粉の沈下は、加熱途中の基材24及び中子26
の熱変形により、その部分の充填空間の厚さが拡大した
ためと考えられる。この場合の不良率は約20%であっ
た。これに比較すれば、本発明の装置の効果は明らかで
あった。なお、本発明装置を用いた場合も若干の粉末沈
下は認められたもののその程度は小さく、問題になら
ず、従来法に比べ、1/3以下の沈下であった。また、
亀裂は全く発生しなかった。
【0024】実施例3 本発明の装置を用いて射出成形機の耐摩耗バレルを製作
した。その形状と寸法を図9に示す。数値は寸法(m
m)を示す。中子36は、S25C材で、外径φ25、
外径面をアルミナ溶射(0.1mm)している。基材3
4はS35C材で、外径φ120、内径φ31である。
中子36と基材34の間に原料粉32が充填されてい
る。基材34にシャフト130 を介して加振機100 が連結
されている。
【0025】原料:(Ni−10.3%Cr−2.1%
B−0.4%Fe、100メッシュ以下)+30%WC
平均粒径10ミクロンの混合粉 充填:実施例1と同じ 焼結:加熱サイクルを図10に示す(処理装置はBタイ
プ、ただし炉内に吊り下げ) 加振:常温〜550℃で加振した。
【0026】加振条件は振幅0.07cmで、50Hz 上記の方法、条件で一個ずつ合計18個の耐摩耗バレル
30を作製した。焼結後中子を外し検査したところ、い
ずれも欠陥のないバレルが得られた。以後、機械加工し
て仕上げた。加熱中の加振を行わない場合は、約10%
の不良率であったので、本発明の効果が認められた。な
お、不良になる現象を図11に示す。
【0027】
【発明の効果】焼結時に加振することにより粉末が移動
しても低密度になる部分が生じないよう、かつ、不均一
充填にならないようにして、焼結体に亀裂が発生するの
を防止し、もって焼結品の歩留まりを向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で製造する耐摩耗軸受を示す
正面図及び側面図。
【図2】実施例1の耐摩耗軸受の製造工程において、原
料粉を充填した状態の平面図及び側断面図。
【図3】実施例1による焼結の加熱サイクルを示す図。
【図4】従来法の焼結品の内角部に亀裂が発生した状態
を示す図。
【図5】本発明の実施例2で製造する二軸押出機の耐摩
耗バレルを示す平面図及び側断面図。
【図6】実施例2による焼結の加熱サイクルを示す図。
【図7】実施例2による基材の内径表面に耐摩耗合金層
を有する耐摩耗バレルを示す図。
【図8】従来法による加振しない場合に生じる欠陥の例
を示す斜視図及びA−A断面図。
【図9】本発明の実施例3で製造する射出成形機の耐摩
耗バレルを示す側断面図。
【図10】実施例3による焼結の加熱サイクルを示す
図。
【図11】従来方法により不良になる現象を示す図。
【図12】本発明の加熱焼結装置の2種類の加振機のタ
イプA及びBを示す図。
【符号の説明】
10…耐摩耗軸受、12…充填体(合金粉)、14…充
填型、16…中子、20…耐摩耗バレル、21…耐摩耗
合金層、22…原料粉充填体、24…基材、26…中
子、28…冶具、30…耐摩耗バレル、32…原料粉充
填体、34…基材、36…中子、100 …加振機、110 …
ばね、120 …加熱炉、130 …加振用シャフト、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材又は基材と冶具との間に形成された
    原料粉末充填空間に原料粉末を充填する工程と、 充填された原料粉末を加熱焼結する工程と、 加熱焼結工程中に原料粉末を加振する工程と、 を備えた焼結方法。
  2. 【請求項2】 基材又は基材と冶具との間に充填された
    原料粉末を加熱焼結する手段と、 加熱焼結中に原料粉末を加振する手段と、 を備えた焼結装置。
  3. 【請求項3】 加振手段は、原料粉末を充填した基材又
    は基材と冶具を加振する請求項2に記載の焼結装置。
  4. 【請求項4】 加振手段は、基材又は基材と冶具を配置
    した加熱焼結手段を加振する請求項2に記載の焼結装
    置。
JP10683694A 1994-05-20 1994-05-20 焼結方法及び装置 Pending JPH07316608A (ja)

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JP10683694A JPH07316608A (ja) 1994-05-20 1994-05-20 焼結方法及び装置

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JP10683694A Pending JPH07316608A (ja) 1994-05-20 1994-05-20 焼結方法及び装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4871722A (en) * 1987-02-25 1989-10-03 Egis Gyogyszergvar Synergistic veterinary composition and/or fodder premix and process for preparing same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4871722A (en) * 1987-02-25 1989-10-03 Egis Gyogyszergvar Synergistic veterinary composition and/or fodder premix and process for preparing same

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