JPH073158A - 延性改良されたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

延性改良されたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物

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JPH073158A
JPH073158A JP5143659A JP14365993A JPH073158A JP H073158 A JPH073158 A JP H073158A JP 5143659 A JP5143659 A JP 5143659A JP 14365993 A JP14365993 A JP 14365993A JP H073158 A JPH073158 A JP H073158A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融状態で延性を示し、ある実施態様におい
ては、仕上げ物品において、良好な耐衝撃性を示すポリ
(アリーレンスルフィド)を提供することである。 【構成】 (A) 1,200sec-1および310℃で約
300〜約8,000ポアズの溶融粘度を有する、成分
(A)および(B)の総重量基準で、約99.5〜約70
重量%のポリ(アリーレンスルフィド); (B) (i)1分子当たり少なくとも2つの末端活性水
素官能基を有するオルガノポリシロキサンと、(ii)
1分子当たり少なくとも2つのケイ素結合した水素原子
を有するオロガノハイドロジェンポリシロキサンとの縮
合生成物である、成分(A)および(B)の総重量基準
で、約0.5〜約30重量%のエマルジョン硬化したシ
リコーンゴム; および、 (C) 成分(A)、(B)および(C)の合計100
重量部基準で、約0.1〜約2.0重量部のアミノ−,
ビニル−、エポキシ−およびメルカプトシラン類からな
る群から選択されるオルガノシランを含む樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された延性を有す
るポリ(アリーレンスルフィド)樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリ(アリーレンスルフィド)樹脂は、
比較的高い使用温度(すなわち、典型的には200℃以
上)および良好な寸法安定性、靭性を有する熱可塑性芳
香族ポリマー類である。多くのその他の熱可塑性樹脂、
例えば、ポリ(アルキレンテレフタレート)類、ナイロ
ン類およびポリアセタール類と比較して、ポリ(アリー
レンスルフィド)類は、優れた耐薬品性および難燃性を
有する。多くのポリ(アリーレンスルフィド)類は、結
晶性が高いために、延性が所望される用途におけるそれ
らの使用は、典型的には、1種以上の添加剤、例えば、
耐衝撃性改良剤、可塑剤および/または加工助剤の配合
を必要とする。これら添加剤の多く、例えば、オレフィ
ンおよびアクリレートゴムの欠点は、それらが物理的性
質および/または熱的性質を、それらの配合されるポリ
(アリーレンスルフィド)樹脂類の耐薬品性および耐燃
性と同様に劣化させることである。
【0003】ポリオルガノシロキサン類は、多くのオレ
フィンおよびアクリレート主体のゴムに比べて、優れた
高温性質および良好な耐薬品性および耐燃性を示し、ポ
リ(アリーレンスルフィド)類の耐衝撃性を改良するた
めの可能な改質剤として示唆されてきた。例えば、Idel
et alに対する米国特許No. 4,450,266は、p−ポリ
(フェニレンスルフィド)およびポリ(メチル−H−シ
ロキサン)のブレンドを含む組成物を記載している。同
様に、Brady et alに対する米国特許No. 3,929,708は、
ポリ(アリーレンスルフィド)類と、1以上のシリコー
ン流体、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポ
リシロキサン、ジブツルポリシロキサン、ジヘキシルポ
リシロキサン、ジシクロヘキシルポリシロキサン、ジフ
ェニルポリシロキサン、メチルエチルポリシロキサン、
フェニルメチルポリシロキサンおよびシクロペンチルプ
ロピルポリシロキサンとのブレンドを開示している。
【0004】ケイ素含有ゴムは、また、ポリ(アリーレ
ンスルフィド)類の耐衝撃性改良剤としての使用も示唆
されている。例えば、ポリ(アリーレンスルフィド)類
における耐衝撃改良剤としてのヒドロキシ末端ジアリー
ルシラン/ジアルキルシランゴムの使用を開示している
Liang et alに対する米国特許No. 4,581,411および、平
均粒子寸法0.15μm〜0.5μmを有するポリオルガ
ノシロキサンにビニルモノマーをグラフトすることによ
り製造されるポリ(アリーレンスルフィド)樹脂とポリ
オルガノシロキサングラフトコポリマーのブレンドを含
む組成物を開示しているヨーロッパ特許No. 0 369 245
参照。ヨーロッパ特許出願No. 0 369 245は、ポリシロ
キサンゴムへの反応性官能基のグラフテイングがゴムの
ポリ(アリーレンスルフィド)への相溶性を改良し、そ
れにより、生成する樹脂の耐衝撃性を向上させる手段を
提供することを示唆している。
【0005】ポリ(アリーレンスルフィド)樹脂にある
種のシラン類とともにシリコーン含有ゴムの使用もまた
開示されている。例えば、(A) ポリ(アリーレンス
ルフィド)99〜60重量部、(B) 粒子寸法0.1
μm〜0.5μmを有するポリオルガノシロキサンゴム1
〜40重量部、(C) (A)および(B)の総量10
0重量部基準で、官能基化されたオルガノシラン化合物
0.01〜10重量部、さらに、要すれば、(D) 充
填剤を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を
開示しているNakata et al.に対する米国特許No. 5,07
1,907およびヨーロッパ特許出願公報No. 0 369 244を参
照。上記特許は、いずれも三菱レーヨン株式会社に譲渡
されている。また、ヒドロキシ末端ジアリールシラン/
ジアルキルシランコポリマー含有ポリ(フェニレンスル
フィド)樹脂におけるシラン添加剤の使用は、上記引用
したLiang et alに対する特許により開示されている。
【0006】米国特許No. 5,071,907の場合には、官能
基化されたオルガノシラン成分(C)は、順次オルガノ
シランのケイ素原子に結合している少なくとも1つのア
ルキル基に結合したイソシアネート基を有することを特
徴とする。ヨーロッパ特徴出願No. 0 369 244の場合に
は、オルガノシラン(C)は、少なくとも1つのエポキ
シ基とそのケイ素原子に直接結合した少なくとも1つの
アルコキシ基を有することを特徴とする。上記したオル
ガノシラン類は、ポリ(アリーレンスルフィド)樹脂お
よびポリオルガノシロキサンゴムと反応し、したがっ
て、相溶剤として機能すると考えられる。
【0007】上記引用した三菱レーヨンの引例の樹脂組
成物は、粉末状のポリ(アリーレンスルフィド)をポリ
オルガノシロキサンの水性エマルジョンに分散し、生成
した分散液を凝固させ、ポリオルガノシロキサンが分散
したポリ(アリーレンスルフィド)粒子を回収し、この
回収したポリ(アリーレンスルフィド)をポリオルガノ
シロキサンと合わせ、さらに、生成した組成物を押出し
て上記樹脂を形成することにより製造される。ポリ(ア
リーレンスルフィド)成分にポリオルガノシロキサンを
配合するこの技術は、ポリマーマトリックスにおいて不
均一なゴム分散液を生成することを特徴とする種々の樹
脂成分の単純溶融配合と比較して、耐衝撃性が工場する
と記載されている。不均一なゴム分散液は、ゴムがポリ
マーマトリックスと比較的相溶性がないことと合わせ
て、衝撃性を高めるのに不適切であると示唆されてい
る。
【0008】三菱レーヨンの引例は、ポリオルガノシロ
キサン成分が比較的微細な粒子寸法、すなわち、0.1
μm〜0.5μmであることを必要とする。三菱の引例
は、“平均粒子寸法が0.1μm未満、または、0.5
μmより大きい場合には、耐衝撃性が十分には示されな
いと述べている。これは、粒子寸法と耐衝撃性との間に
直接相関がないことを示唆する。これらの引例は、この
ような小さな寸法の粒子では、上記した製造技術が、ビ
スーエイービス(vis-a-vis)溶融配合で得られるよりも
より均一なポリオルガノシロキサンゴムの分散液を生ず
ると期待されることを示唆する。しかし、単純溶融配合
と比較して、三菱レーヨンの出願に記載された方法は、
時間および費用のかかる複雑な処理操作である。
【0009】上記引用特許および出願の開示にもかかわ
らず、このような樹脂によって製造される仕上げ物品の
物理的性質および/または樹脂の溶融における性質によ
って測定されるポリ(アリーレンスルフィド)樹脂の延
性は、それに配合される個々のケイ素含有添加剤に応じ
て広範に変化する。したがって、所望の延性を有するポ
リ(アリーレンスルフィド)樹脂、特に、比較的簡単な
加工技術によって形成することができる樹脂の必要性が
残されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、溶融
状態で延性を示し、ある実施態様においては、仕上げ物
品において、良好な耐衝撃性を示すポリ(アリーレンス
ルフィド)を提供することである。
【0011】本発明のさらなる課題は、良好な耐衝撃性
と伸び率とを有する成形または押出物品を製造すること
が可能な耐衝撃性ポリ(アリーレンスルフィド)樹脂を
提供することである。
【0012】さらに、本発明の課題は、押出、圧伸また
は延伸物品、特に、繊維、フィラメント、フィルムおよ
びコーテイングの製造に使用するのに好適なポリ(フェ
ニレンスルフィド)樹脂を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】一実施態様において、
(A) 1,200sec-1および310℃で測定して約3
00〜約8,000ポアズの溶融粘度を有する、成分
(A)および(B)の総重量基準で、約99.5〜約70
重量%のポリ(アリーレンスルフィド); (B) (i)1分子当たり少なくとも2つの活性水素官
能基を有するオルガノポリシロキサンと、(ii)1分
子当たり少なくとも2つのケイ素結合した水素原子を有
するオロガノハイドロジェンポリシロキサンとの縮合生
成物である、成分(A)および(B)の総重量基準で、約
0.5〜約30重量%のエマルジョン硬化したシリコー
ンゴム; および、 (C) 成分(A)、(B)および(C)の合計100
重量部基準で、約0.1〜約2.0重量部のアミノ−,
ビニル−、エポキシ−およびメルカプトシラン類からな
る群から選択されるオルガノシランを含む樹脂組成物が
提供される。
【0014】さらなる実施態様において、本発明は、 (1) 実質的に無水の状態で: (A) 1,200sec-1および310℃で測定して約3
00〜約8,000ポアズの溶融粘度を有する、成分
(A)および(B)の総重量基準で、約99.5〜約70
重量%のポリ(アリーレンスルフィド); および、 (B) (i)1分子当たり少なくとも2つの活性水素官
能基を有するオルガノポリシロキサンと、(ii)1分
子当たり少なくとも2つのケイ素結合した水素原子を有
するオロガノハイドロジェンポリシロキサンとの縮合生
成物である、成分(A)および(B)の総重量基準で、約
0.5〜約30重量%のエマルジョン硬化したシリコー
ンゴムを合わせて、ポリ(アリーレンスルフィド)およ
びシリコーンゴムの乾燥または溶融ブレンドを形成し; (2) 前記工程1のブレンドに、アミノ−、ビニル−エ
ポキシ−およびメルカプトシラン類からなる群から選択
されるオルガノシランを、成分(A)、成分(B)およ
びオルガノシランの合計100重量部基準で、約0.1
〜約2.0重量部量導入し; さらに、 (3) 前記工程2のブレンドを溶融押出する、各工程
を含むポリ(アリーレンスルフィド)樹脂を製造するた
めの方法に係る。
【0015】本発明のポリ(アリーレンスルフィド)
[“PAS”]成分は、本質的に、次式: [式中、個々の繰り返し単位についてのArは、次式: {式中、Xは、−SO2−、−C(O)−、−O−、Ca
2a−および−C(CH32−(式中、aは0〜3の値
を有する整数である。)からなる群から選択される2価
の基である。}の繰り返し単位からなるポリマーであ
る。また、個々の基Arの芳香族リングは、要すれば、
炭素原子4個以下を有するアルキル基、およびフッ素、
塩素、臭素基からなる群から選択される1〜3個の置換
基によって置換されていてもよい。本発明の目的のため
には、非置換ポリマー類が特に重要である。2以上の異
なるポリ(アリーレンスルフィド)類の混合物もここで
の使用に好適である。
【0016】ここで使用されるポリ(アリーレンスルフ
ィド)およびそれらの製造方法は、当業者に周知であ
り、例えば、米国特許Nos. 3,354,127; 4,645,826; お
よび4,645,826に記載されており、これらは、すべて、
本明細書中で、参考のために引用する。一般に、このよ
うなポリ(アリーレンスルフィド)類は、アルカリ金属
スルフィドとジハロ芳香族化合物との反応によって製造
される。個々の製造方法に応じて、ポリ(アリーレンス
ルフィド)は、ランダムもしくはブロックホモポリマー
またはコポリマーとして存在してもよい。
【0017】ポリ(アリーレンスルフィド)は、1,2
00sec-1および310℃において、溶融粘度約300
〜約8,000ポアズ、好ましくは、約1,000〜約
5,000ポアズを有する直鎖または分岐ポリマーであ
る。実質的に、直鎖のポリマー類が特に重要である。ポ
リマーの粘度は、一部、その分子量およびその架橋の程
度(“硬化”の程度)に依存する。未硬化または一部硬
化されたポリマー類が、ここでの使用に好適である。ポ
リ(アリーレンスルフィド)の硬化は、当業者に公知の
ような熱および/または溶剤処理によって達成すること
ができる。
【0018】特に重要なポリ(アリーレンスルフィド)
類は、米国特許4,645,826に開示されたような高粘度の
ポリマー類を含み、本明細書中では、これを引用する
が、上記有用な範囲内の粘度を有する。上記特許に開示
されているように、直鎖PASは、初期重合に従い低〜
中程度の分子量のPASプレポリマーを形成し、つい
で、強アルカリ条件下、重合システムに相分離剤を添加
して重合システムを加熱することにより温度を高め、そ
れにより、システムを高粘度相(ポリマー溶液相)と低
粘度相(溶剤相)との2つの液相分離し、しかる後、こ
のような状態下で反応を行うことにより容易に製造する
ことができる。
【0019】2相に分離された重合は、強アルカリ条件
(水で10倍に希釈した場合の反応混合物のpH9.5
〜14)下、245〜290℃の温度範囲で、不良溶
剤、すなわち、水中に、低粘度アリーレンスルフィドプ
レポリマーを溶解して液−液2相分離状態とし、この状
態を1〜50時間保持してアリーレンスルフィドプレポ
リマーを高分子量ポリマーに変換し、ついで、重合シス
テムからのポリマーを分離し、中和後、このポリマーを
精製する各工程を含む。
【0020】米国特許4,645,826に従う高〜超高分子量
のPAS製造方法は、一般に、アルカリ金属スルフィド
とジハロ芳香族化合物との間の結合を通してPAS分子
を形成し、さらに/またはPAS分子を高分子量ポリマ
ーに変換することを含む。1,200sec-1で溶融粘度
少なくとも1,000ポアズを有するPPSは、上記特
許に開示された方法により製造することができる。
【0021】プレポリマーを製造するための出発物質
は、アルカリ金属スルフィド、ジハロ芳香族化合物およ
び重合溶剤を含む。アルカリ金属スルフィドとしては、
リチウムスルフィド、ナトリウムスルフィド、カリウム
スルフィド、ルビジウムスルフィド、セシウムスルフィ
ドおよびこれらの混合物が挙げられる。これらのアルカ
リ金属スルフィド類は、水和物もしくは水性混合物、ま
たは無水の形態で使用することができる。これらのアル
カリスルフィド類のうち、ナトリウムスルフィドが、最
も安価で、商業的に好ましい。ときにより、アルカリ金
属スルフィド中に少量生成する酸性塩、例えば、アルカ
リ金属ジスルフィド類およびアルカリ炭酸水素塩を中和
するために、少量の水酸化アルカリ金属を合わせて使用
することもできる。
【0022】使用されるジハロ芳香族化合物としては、
特開昭59-22926に開示されているようなジハロ芳香族化
合物が挙げられる。特に好ましいのは、p−ジクロロベ
ンゼン、m−ジクロロベンゼン、2,5−ジクロロトル
エン、2,5−ジクロロ−p−キシレン、p−ジブロモ
ベンゼン、1,4−ジクロロナフタレン、1−メトキシ
−2,5−ジクロロベンゼン、4,4’−ジクロロビフ
ェニル、3,5−ジクロロ安息香酸、p,p’−ジクロ
ロジフェニルエーテル、p,p’−ジクロロジフェニル
スルホン、p,p’−ジクロロジフェニルスルホキシ
ド、p,p’−ジクロロジフェニルケトン等が挙げられ
る。これらのうち、主として、パラジハロベンゼンを構
成するもの、典型的には、p−ジクロロベンゼンが特に
好ましい。
【0023】ジハロ芳香族化合物を適切に選択し組み合
わせることにより、2以上の異なる反応単位を含むラン
ダムまたはブロックコポリマーを得ることができる。例
えば、m−ジクロロベンゼンまたはp,p’−ジクロロ
ジフェニルスルホンと組み合わせてp−ジクロロベンゼ
ンを使用する場合、次式: を有するランダムまたはブロックコポリマーを得ること
ができる。さらに、幾分かの架橋性は付与するが、実質
的に直鎖性は付与しない範囲のポリハロ芳香族化合物、
例えば、トリクロロベンゼンを少量組み合わせて使用す
ることもできるが、このような化合物は、通常、必要と
しない。
【0024】重合工程に使用される有機アミド溶剤は、
プレポリマーを形成するために使用することができ、N
−メチルピロリドン(NMP); N−エチル−ピロリ
ドン; N,N’−ジメチルホルムアミド; N,N’
−ジメチルアセトアミド;N−メチルカプロラクタム;
テトラメチル尿素; ヘキサメチオルホスホロトリア
ミド; およびこれらの混合物から選択することができ
る。これらのうち、化学的安定性および高分子量ポリマ
ーを容易に生成する能力の観点から、N−メチルピロリ
ドンが特に好ましい。重合溶剤としての有機アミドは、
望ましくは、非プロトン性化合物である。プレポリマー
から超高分子直鎖ポリマーを形成するための重合工程に
おいて、上記有機アミドは、当然のことながら、使用す
ることができる。しかし、例えば、C6〜C30の芳香族
炭化水素、C6〜C30の脂肪族炭化水素、C6〜C30のエ
ーテル類、C5〜C30のケトン類、ピリジンもしくはキ
ノリンまたはこれらのC5〜C30誘導体、およびこれら
の混合物、あるいは有機アミド類との混合物も使用する
ことができる。
【0025】本方法を実施するにおいては、まず、アル
カリ金属スルフィドとジハロ芳香族化合物とを、望まし
くは、不活性ガス雰囲気下、有機溶剤に加え、温度を反
応が実施される所望の温度に上昇させる。ここで、アル
カリ金属スルフィド中の水含量が所望の含量より少なけ
れば、補充のために、水の必要量を加える。
【0026】初期重合は、好ましくは、160〜260
℃の温度範囲、特に、180〜235℃の温度範囲で行
うのがよい。160℃より低い温度では、反応速度はき
わめて緩やかであり、反応温度260℃を越えると、形
成されるPASが分解して、極めて低溶融粘度を有する
PASのみを生成しやすい。
【0027】初期重合工程の終点および初期重合から2
相分離重合に変わるタイミングは、好ましくは、ジハロ
芳香族化合物の転化率が70モル%〜98モル%に到達
した時点である。
【0028】初期重合から2相分離重合に変わる時点で
は、PASの溶融粘度は、好ましくは、310℃および
剪断速度200sec-1において、5〜300ポアズであ
る。高重合のPASを得るためには、10ポアズ〜20
0ポアズの範囲がさらに好適である。5ポアズ未満の粘
度では、2相分離の形成は十分ではなく、それにより、
重合システムの分解または反応速度の低下が起こりやす
い。300ポアズを越える粘度では、ポリマー開裂を促
進する有害物質が多量に集積し、それにより、望ましく
ないことに、ポリマー収率の低下およびポリマーシステ
ムの分解が起こる。
【0029】米国特許No. 4,645,826に記載されている
ような重合方法は、単独重合またはランダム共重合のみ
ならず、塊重合にも適用できる。例えば、精製したp−
フェニレンプレポリマーおよび精製したm−フェニレン
プレポリマーは、同一の重合容器に分散させて、2相分
離重合工程を実施し、それにより、(p−フェニレンス
ルフィド−(m−フェニレンスルフィド)ブロックコポ
リマーを容易に得ることができる。
【0030】その入手容易性および所望の性質、例え
ば、高耐化学薬品性、難燃性、および、高強度ならびに
硬度により、ポリ(フェニレンスルフィド)は、目下、
好ましいポリ(アリーレンスルフィド)である。ポリ
(フェニレンスルフィド)は、種々の供給元、例えば、
Hoechst Celanese Corporation、Phillips Petroleum C
orporationおよびBayer Aktiengesellschaftから入手可
能である。
【0031】本発明のシリコーンゴムは、1分子当たり
少なくとも2つの活性水素含有官能基を有するオルガノ
ポリシロキサン(“ポリシロキサンA”)と、1分子当
たり少なくとも2つのケイ素結合した水素原子を有する
オルガノヒドロジェンポリシロキサン(“ポリシロキサ
ンB”)とのエマルジョン縮合生成物である。望ましく
は、溶融配合に先立つシリコーンゴムは、平均粒子寸法
約0.5μm〜約100μmを有する球形粒子の形態であ
る。プレ溶融配合粒子寸法約1μm〜約10μmを有する
シリコーンゴムが、特に重要である。好ましくは、ここ
で使用されるシリコーンゴムは、実質的に非官能基化さ
れたゴムである。ここで使用される“非官能基化された
ゴム”という用語は、ポリシロキサンBのケイ素結合し
た水素原子およびポリシロキサンAの活性水素含有基に
よって付与された未反応部位である官能基的に反応性の
基を有するゴムを意味する。
【0032】ポリシロキサンAは、好ましくは、ポリマ
ーの末端部位に位置する活性水素を含有する官能基を有
する直鎖またはわずかに分岐したポリマーである。好ま
しい活性水素含有官能基は、ヒドロキシルであるが、場
合によっては、その他の活性水素含有官能基、例えば、
チオールを使用することもできる。ポリシリコーンAの
例としては、メチルフェニルシロキサン/ジメチルシロ
キサンコポリマーおよび分子鎖の両末端に末端ヒドロキ
シル基を有するジメチルポリシロキサンホモポリマーが
挙げられる。望ましくは、ポリシロキサンAは、分子量
少なくとも約3,000を有する。要すれば、ポリシロ
キサンAは、そのケイ素原子の1以上で非反応性の1価
の基、例えば、炭素原子4個以下を有するアルキル基、
アリール基、例えば、フェニル、アラルキル基、例え
ば、ベンジル、シクロアルキル基、例えば、シクロペン
チルおよびシクロヘキシル等により置換されていてもよ
い。
【0033】ポリシロキサンBとしては、以下のものが
挙げられる。すなわち、トリメチルシロキシ−末端メチ
ルハイドロジェンポリシロキサン類; トリメチルシロ
キシ−末端ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェン
シロキシコポリマー類; メチルハイドロジェンシロキ
シ−末端ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシ
ロキサンコポリマー類; ジメチルシロキサン−メチル
ハイドロジェンシロキサン環状コポリマー類; (CH
3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位とを構成成分とす
るコポリマー類; ならびに、(CH3)3SiO1/2
位、(CH3)2HSiO1/2単位およびSiO4/2単位を
構成成分とするコポリマー類。望ましくは、ポリシロキ
サンBは、25℃で、粘度約1〜約50,000Pa.S、
好ましくは、約1〜約1,000Pa.Sを有する。ポリシ
ロキサンAのケイ素結合した水素含量は、1重量%を越
えてはならない。何故ならば、ケイ素結合した水素の過
剰量は、処理困難および硬化させたゴム類の物理的性質
の劣化を生ずるからである。要すれば、ポリシロキサン
Bは、その1以上のケイ素原子で非反応性の1価の基、
例えば、ポリシロキサンAのケイ素原子の置換のコンテ
キスト中で上記したものにより置換されていてもよい。
【0034】本発明のシリコーンゴムは、十分な量の硬
化触媒の存在中、ポリシロキサンAとポリシロキサンB
との縮合により、ポリシロキサンBのケイ素結合した水
素原子とポリシロキサンAの活性水素含有基との間で反
応を生じさせることにより製造することができる。本シ
リコーンゴムの製造において、ポリシロキサンBは、ポ
リシロキサンAの活性水素含有基を本質的に完全に反応
させるような量使用する。ポリシロキサンA100重量
部当たりポリシロキサンB0.1〜50重量部使用する
のが典型的であり、一部、成分B中に存在するケイ素結
合した水素の量に依存する。
【0035】好適な硬化触媒としては、錫、チタネート
または白金含有触媒が挙げられる。例えば、有機酸金属
塩、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジア
セテート、スタナスオクトエート(stannous octoate)、
ジブチル錫ジオクトエート、スタナスラウレート(stan
nous laurate)、鉄(II)スタノオクテネート、;チ
タン酸エステル、例えば、テトラブチルチタネート、テ
トラプロピレンチタネートおよびジブトキシチタンビス
(エチルアセトアセテート); 白金化合物、例えば、
クロロ白金酸; ならびに白金金属および白金ブラック
が挙げられる。錫含有触媒が、特に重要である。
【0036】触媒は、微細に粉砕した粉末の形態で、あ
るいは、溶液または錯体として使用することができる。
触媒の形態は、大部分、選択される個々の触媒に依存す
る。白金金属の場合には、触媒は、普通、微細に粉砕し
た形態で適当なキャリヤー上に添加され、これとは対照
的に、クロロ白金酸は、粉末形態で添加され、適当な溶
剤に溶解させるか、あるいは、その他の物質、例えば、
オレフィン類、アルケニルシロキサン類、ジケトン類等
との錯体として添加される。
【0037】有機酸金属塩とチタン酸とを用いる場合に
は、触媒の量は、ポリシロキサンA100重量部当た
り、約0.01〜約5.0重量部、好ましくは、約0.
05〜約2.0重量部使用される。しかし、白金触媒
は、一般に、ポリオルガノシロキサンAおよびポリオル
ガノシロキサンBを合わせた1,000,000重量部
当たり、約0.1〜約1,000重量部、好ましくは、
約1〜100重量部使用される。
【0038】シリコーンゴムは、ポリシロキサンA、ポ
リシロキサンBおよび触媒の均一な水性分散液を調製
し、これを高温のガスまたは液体[本明細書中では、
“硬化媒体(curing agent)と称す]と接触させて、ポリ
シロキサン成分の硬化を行うことにより製造される。こ
のようにして製造したシリコーンゴムは、本明細書中で
は、“エマルジョン硬化(emulsion cured)”されたと
いう。分散された相は、微細に分割された形態であり、
したがって、コロイドミルまたはホモジナイザーの使用
が望ましい。分散液には、比較的少量の界面活性剤を含
ませてもよい。界面活性剤は、分散された相を規則的形
状の離散した球形の形態に維持するのを補助する。しか
し、界面活性剤は、いずれのポリシロキサン反応体とも
反応してはならない。
【0039】硬化媒体としては、液体パラフィン、水、
ジメチルシリコーンオイル類、フタレートエステル類等
の液体、および、例えば、窒素および空気等の難燃性ガ
スが挙げられる。水は、好ましい液体硬化媒体である。
分散液を硬化媒体と接触させると、分散された相の離散
した球状形態は本質的に維持される。したがって、硬化
媒体が液体である場合、分散液は、激しく撹拌しながら
強弱的に液体硬化媒体と接触され、続いて、硬化したゴ
ムが分離され; 硬化媒体がガスである場合には、分散
液は、微細な噴霧液滴として高温ガス中に噴霧される。
【0040】エマルジョン硬化されたシリコーンゴムの
製造は、米国特許No. 4,849,564に詳細に記載されてお
り、この米国特許は、官能基化されたゴムおよび非官能
基化されたゴムの製造を例示している。本明細書中で
は、その非官能基化されたゴムの製造に関して参考のた
めに引用する。エマルジョン重合されたゴムは、Dow Co
rning Corporationから市販されており、名称トレフィ
ルE600(Trefil E600)の名の下に市販されている
製品が特に重要である。
【0041】シリコーンゴムは、本発明の組成物中に、
ポリ(アリーレンスルフィド)およびシリコーンゴム成
分の総重量基準で、約0.5〜約30,重量%の量存在
する。30重量%を越えるシリコーンゴムの存在は、オ
フガス化および加工困難性および引張り強さにおける望
ましくない低下を導く。約0.5重量%未満のゴムの使
用は、延性に所望の改良を付与しない。
【0042】成形および押出された物品の改良された耐
衝撃性を探求する場合には、ポリ(アリーレンスルフィ
ド)およびシリコーンゴム成分の総重量基準で、少なく
とも約5重量%、好ましくは約7〜約20重量%、最も
好ましくは、約7〜約15重量%のシリコーンゴムを用
いるのが好ましい。しかし、改良された溶融延性は、ポ
リ(アリーレンスルフィド)およびシリコーンゴム成分
の総重量基準で、わずか約0.05重量%量のシリコー
ンゴムを用いても得ることができる。押出、圧伸または
延伸物品、例えば、繊維、フィラメント、フィルムおよ
びコーテイングの製造の改良については、シリコーンゴ
ムは、ポリ(アリーレンスルフィド)およびシリコーン
ゴム成分の総重量基準で、約0.5〜約10重量%の
量、好ましくは、約0.5〜5重量%の量使用すること
ができる。ある種の繊維およびフィラメント用途におい
ては、ポリ(アリーレンスルフィド)およびシリコーン
ゴム成分の総重量基準で、約0.5〜約3重量%量のシ
リコーンゴムを使用することが特に重要である。
【0043】ここでの使用に好適なオルガノシラン類
は、次式: [式中、Rは炭素原子1〜4個、好ましくは、1〜2個
を有するアルキル基を表し、xは、1〜4の値、好まし
くは、1〜3の値を有する整数であり、yは、1〜4の
値、好ましくは、1〜2の値を有する整数であり、zは
0〜2の値、好ましくは0〜2の値を有する整数であ
る。]のアミノシラン、次式: [式中、R1は、炭素原子1〜4個、好ましくは、1〜
2個を有するアルキル基を表し、vは、0〜1の値を有
する整数であり、wは0〜2の値を有する整数であり、
好ましくは、0である。]のビニルシラン類、次式: [式中、R2およびR3は、炭素原子1〜4個、好ましく
は、1〜2個を有するアルキル基であり、rは、1〜4
の値、好ましくは、2の値を有する整数であり、sは、
1〜6の値、好ましくは、1を有する整数であり、tは
1〜6の値、好ましくは、3を有する整数である。]か
らなる群から選択されるエポキシシラン類; および、
次式: [式中、R4は、炭素原子1〜4個、好ましくは、1〜
2個を有するアルキル基であり、uは、1〜4の値、好
ましくは、1〜2の値を有する整数である。]のメルカ
プトシラン類を含む官能基化されたオルガノシリコン類
である。
【0044】上記アミノシラン類には、γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン; γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン; N−β(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン; および次式: のトリ官能性シラン類が挙げられる。
【0045】上記ビニルシラン類には、ビニルトリエト
キシシラン; ビニルトリメトキシシラン; およびビ
ニル−トリス(2−メトキシエトキシシラン)が挙げら
れる。ここでの使用に好適なエポキシシラン類として
は、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメ
トキシシランおよびγ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランが挙げられる。好適なメルカプトシラン類と
しては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランお
よびγ−メルカプトプロピルトリエトキシシランが挙げ
られる。アミノシラン類、好ましくは、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシランおよびエポキシシラン類が、本
発明の実施において、特に重要である。
【0046】オルガノシランは、本発明の組成物中に、
ポリ(アリーレンスルフィド)、シリコーンゴムおよび
オルガノシラン成分を合わせた100重量部基準で、約
0.01〜約2.0重量部、好ましくは、約0.1〜約
0.7重量部の量存在する。オルガノシラン約0.5重
量部未満では、十分な相溶性が付与できず、他方、2.
0重量部を越えると、オルガノシランは、過剰の粘度蓄
積およびオフガス化を生ずる。
【0047】オルガノシラン類の製造方法は当業者に周
知である。例えば、米国特許No. 2,723,987; C.Eabor
n, Organosilicon Compounds, Butterworth, London(19
60);W. Noll, Chemistry and Technology of Silicone
s, Academic, NY (1968); およびL.M. Shorr, J. Am. C
hem. Soc., 76, 1390(1954)参照。これらは、本明細書
中では参考のために全て引用する。本明細書中での使用
に好適なオルガノシラン類は、種々の製造業者、例え
ば、Dow Corning CorporationおよびUnion Carbide Cor
porationにより広く市販されている。
【0048】物理的な性質の違いは、使用する個々のオ
ルガノシランに応じて観測することができる。良好な耐
衝撃性および伸び率が所望される場合には、アミノシラ
ンが好ましい。特定の理論と結び付けようとするつもり
はないが、オルガノシランは、本発明の組成物のシリコ
ーンゴムとポリ(アリーレンスルフィド)成分との間の
相溶剤として機能すると考えられる。さらに、オルガノ
シラン添加剤を欠き、官能基化されたシリコーンゴムを
含有するポリ(アリーレンスルフィド)樹脂は、非官能
基化されたシリコーンゴムおよび官能基化されたオルガ
ノシランを含有するポリ(アリーレンスルフィド)と比
較した場合、耐衝撃性および伸び特性が異なることが見
いだされた。本明細書中で記載する官能基化されたオル
ガノシラン、非官能基化されたシリコーンゴムおよびポ
リ(アリーレンスルフィド)成分は、ポリ(アリーレン
スルフィド)と官能基化されたシリコーンゴムとの反応
とは異なる溶融状態で反応に付されてもよい。本発明の
溶融動力学における違いがどのような相溶化の方法およ
び/または程度、物理的性質における違いを生ずるかは
注意を引くものである。
【0049】また、シラン改質ポリ(アリーレンスルフ
ィド)類を含有し、非官能基化されたゴムは、非官能基
化されたゴムが異なる合成機構、例えば、縮合に対して
ヒドロシリル化で製造される場合、異なる物理的性質お
よび加工性を示す。化学的に同一なゴムに対するこれら
の物理的な性質の違いは、また、成分の相互作用機構の
違いを示唆するものである。
【0050】本発明の組成物は、ポリ(アリーレンスル
フィド)、シリコーンゴムおよびアミノシラン成分を高
温および剪断条件下で合わせる従来の溶融配合技術によ
り製造することができる。成分が合わされる順序は、重
要ではなく、したがって、種々の成分を単一または多重
工程で合わせることができる。望ましい溶融ブレンド
は、一般に、約340℃までの温度で、樹脂成分の同時
押出により製造することができる。本発明の目的のため
には、好ましい溶融温度は、約240℃〜約340℃で
あり、高粘度のポリ(アリーレンスルフィド)成分を含
有する組成物は、低粘度のポリ(アリーレンスルフィ
ド)成分を含有する組成物よりもこの範囲内で高温で押
出される。この記載された温度範囲内では、ここで記載
するような非官能基化されたシリコーンゴムの使用は、
官能基化されたシリコーンゴムを用いて行うよりも高い
押出温度の使用が可能であり、このことは、溶融状態で
のオフガス化およびその他の加工性の困難を生じやす
い。使用される個々の成分およびそれらの相対的な量に
応じて、340℃を越える溶融温度の使用は、生成する
組成物における物理的な性質の劣化を生ずる。
【0051】本発明の組成物は、種々の成形および押出
物品を製造するのに有用である。溶融状態で比較的高い
延性を示す組成物は、フィルム、シート、繊維およびモ
ノフィラメントの製造に有用である。また、本発明の組
成物は、封入剤またはコーテイングとして使用すること
もできる。
【0052】形成される目的および使用される加工技術
に応じて、本発明の組成物は、さらに、1以上の任意の
添加剤、例えば、充填剤、抗酸化剤、熱安定剤、紫外線
安定剤、型剥離剤、滑剤、可塑剤、難燃剤、顔料等を含
んでもよい。充填剤を除くこのような任意の添加剤の総
量は、典型的には、組成物総重量の約5%を越えること
はなく、組成物総重量の約2%を越えないことが多い。
充填剤は、存在する場合、典型的には、組成物の総重量
の約65%以下の量であることに留意すべきである。任
意の添加剤は、添加剤を溶融ブレンドと実質的に均一に
合わせる種々の技術により配合することができるが、押
出配合が好ましい。
【0053】好ましい実施態様において、本発明の組成
物は、本質的に、 (A) 1,200sec-1および310℃で約150〜
約5,000ポアズの溶融粘度を有する、成分(A)お
よび(B)の総重量基準で、約90〜約99重量%のポリ
(フェニレンスルフィド); (B) その分子鎖の両末端に末端ヒドロキシル基を有
するジメチルポリシロキサンホモポリマーと、1分子当
たり少なくとも2つの末端活性水素官能基を有するトリ
メチルシロキシ末端メチルハイドロジェンポリシロキサ
ンオルガノポリシロキサンとの反応生成物であり、本発
明の組成物への配合に先立って、平均粒子寸法約1μm
〜約10μmを有する、成分(A)および(B)の総重量基
準で、約7〜約15重量%のエマルジョン硬化されたシ
リコーンゴム; および、 (C) 成分(A)、(B)および(C)の合計100
重量部当たり、約0.25〜約0.75重量部の次式: [式中、Rは1〜2個の炭素原子を有するアルキル基を
表す。]のアミノシランからなる。
【0054】
【実施例】以下の実施例は、さらに本発明を例示するた
めのものである。しかし、本実施例は、何ら本発明を限
定するためのものではない。以降に記載する試験は、実
施例に従い調製した組成物から成形した試料について行
った。部およびパーセンテージは、特に断らない限り、
組成物の総重量基準の重量部および重量パーセントであ
る。
【0055】ASTM法 D-648に従い、アイゾッド衝撃(ノ
ッチ付き、およびノッチなし)を測定した。ASTM法 D-6
38に従い、引張強さおよび伸びを測定した。厚さデイス
ク1/8”径2”を用いて、ASTM法D-3763-85に従い、
機器衝撃(instrumental impact (RDT))を測定した。3
3 1bダートは落下速度8,200m/秒を有した。
【0056】実施例 1 表1および2に記載したような比で成分を混合し、生じ
た混合物をハッケ(Haake)コニカル二軸スクリュー押出
機(システム90)で溶融配合して押出物を得、これを
冷却およびペレット化することにより、表1および2に
記載したような組成物を配合した。ポリ(フェニレンス
ルフィド)とシリコーンゴムとを混合するに先立って、
成分を、それぞれ、120℃および60℃の温度で一晩
乾燥した。押出条件は以下の通りであった。
【0057】溶融温度: 290〜310℃ ダイ温度: 290〜310℃; スクリュー速度: 60rpm.
【表1】
【表2】 ペレット化した溶融ブレンドをボイ22S(Boy 22S)成
形機でASTM試験標品1/8”厚さに成形した。成形に先
立ち、溶融ブレンドを110℃で一晩乾燥した。成形中
の条件は、以下の通りであった。
【0058】溶融温度: 310℃ 成形温度: 80℃ サイクル時間: 30秒 スクリュー速度: 110rpm 成形した試料の引張強さ、伸び、アイゾッドおよび機器
衝撃性は表3に示す。
【表3】 表1、2および3から、E600として表示したシリコ
ーンゴムは、アミノシラン添加剤の存在において、耐衝
撃性と伸び性質の所望の組み合わせを与えることが明白
であろう(実施例E1およびE2参照)。さらに、E60
0として表示したシリコーンゴムは、エポキシシラン添
加剤0.5%とともに使用した場合、10%の量で、引
張強さ、アイゾッド衝撃(ノッチ付きおよびノッチな
し)、機器および伸び衝撃の所望の組み合わせを与え
た。各対照C3、C6、C7およびC10は、ポリ(フェニ
レンスルフィド)樹脂のみ(C1)と比較した場合に、
1以上の耐衝撃性で十分な改良を与えることができなか
った。使用した押出および成形条件下で、E601と表
示される10%の官能基化されたシリコーンゴムを含有
する組成物は、物理的性質の所望の組み合わせを有する
成形された試料を与えることが判明した(対照C4
5、C8およびC9参照)。
【0059】実施例 2 幾分高い加工温度で、大きな押出機、すなわち、30mm
ZSK二軸スクリュー押出機を用いて、実施例1の2つの
組成物(E2およびC8)の調製を繰り返した。さらに、
上記ポリ(フェニレンスルフィド)樹脂[フォートロン
W300(Fortron W300)89.5%、トレフィル(E
602)10%およびA−1100アミノシラン0.5
%を含有する新たな組成物C11をこの大きな押出機で配
合した。混合に先立ち、ポリ(フェニレンスルフィド)
およびシリコーンゴム成分を、それぞれ、120℃およ
び60℃の温度で一晩乾燥した。押出条件は、以下の通
りであった。
【0060】溶融温度: 330〜340℃ ダイ温度: 330〜350℃; スクリュー速度: 75rpm 減圧: 25インチHg 押出物を冷却し、ペレット化した。実施例1に記載した
処理操作を用いて、生成した溶融ブレンドを試験標品に
成形した。試験標品についての物理的性質を表4に示
す。
【0061】
【表4】 表4から、E601(C8)およびE602(C11)と
表示されたアミノシランおよびシリコーンゴムを含有す
るポリ(フェニレンスルフィド)組成物から調製された
成形試験試料は、E600(E2)と表示されたアミノ
シランおよびシリコーンゴムを含有するポリ(フェニレ
ンスルフィド)組成物によって得られるノッチ付きアイ
ゾッド衝撃性における増強または伸び特性を示すことが
できなかったことは明白である。したがって、官能基化
されたゴムE601(C8)を含有する組成物について
の実施例1の観測された性質利点は、高い加工温度を用
いて、組成物を大きな押出機でスケールアップした場合
には得られなかった。また、E601含有組成物を加工
した場合には、オフガス化が観測された。
【0062】実施例 3 表4の例E2に記載されているような配合物を30MM二
軸スクリュー押出機で形成し、実施例1に特記した条件
を用いて、この配合物を上記ポリ(フェニレンスルフィ
ド)樹脂(フォートロンW300,さらなるアミノシラ
ンを含有せず)とハッケ押出機でレットダウンすること
により、シリコーンゴムおよびアミノシランの含有量の
異なるポリ(フェニレンスルフィド)組成物を調製し
た。この組成物を実施例1に記載したように成形および
試験した。これらの組成物についての物理的性質を表5
に示す。また、溶融アセンブリ、フィルターパック、径
0.020インチおよび深さ0.027インチのサーキ
ュラーダイを備えたシングルホール紡糸口金ならびに、
可変可能な速度を有する巻取り装置からなる試験装置を
用いて、繊維可紡性試験を行った。紡糸操作中、溶融温
度は10℃間隔で変化する。ついで、繊維の破壊が起こ
るまで、巻取り速度を変化させた。可紡性試験結果を表
6に示す。
【0063】表5から分かるように、これらの加工条件
下では、ノッチ付きのアイゾッド衝撃性能は、シリコー
ンゴム濃度7.5重量%以上で著しく高められるが、他
方、機器衝撃性における改良は、試験したシリコーンゴ
ムの全濃度、すなわち、1〜10重量%で認められた。
表6から、比較的速い巻取り速度での可紡性性は、シリ
コーンゴム濃度わずか1%で達成することができること
が明白であろう。さらにシリコーンゴム濃度1%では、
低い溶融温度を用いるのが効果的である。
【0064】
【表5】
【表6】
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月6日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 延性改良されたポリアリーレンス
ルフィド樹脂組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンドリュー・ビー・アウアーバック アメリカ合衆国ニュージャージー州07039, リヴィングストン,オーチャード・レーン 23

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 1,200sec-1および310℃
    で測定して約300〜約8,000ポアズの溶融粘度を
    有する、成分(A)および(B)の総重量基準で、約9
    9.5〜約70重量%のポリ(アリーレンスルフィ
    ド); (B) (i)1分子当たり少なくとも2つの活性水素官
    能基を有するオルガノポリシロキサンと、(ii)1分
    子当たり少なくとも2つのケイ素結合した水素原子を有
    するオロガノハイドロジェンポリシロキサンとの縮合生
    成物である、成分(A)および(B)の総重量基準で、約
    0.5〜約30重量%のエマルジョン硬化したシリコー
    ンゴム; および、 (C) 成分(A)、(B)および(C)の合計100
    重量部基準で、約0.1〜約2.0重量部のアミノ−,
    ビニル−、エポキシ−およびメルカプトシラン類からな
    る群から選択されるオルガノシランを含む樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリ(アリーレンスルフィド)が、
    本質的に、次式: [式中、個々の繰り返し単位についてのArは、次式: {式中、Xは、−SO2−、−C(O)−、−O−、Ca
    2a−および−C(CH32−(式中、aは0〜3の値
    を有する整数である。)からなる群から選択される2価
    の基である。}の繰り返し単位からなるポリマーである
    請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記ポリ(アリーレンスルフィド)がポ
    リ(フェニレンスルフィド)である請求項2に記載の樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記シリコーンゴムが、1分子当たり少
    なくとも2つの末端ヒドロキシル基を有するオルガノポ
    リシロキサンと、1分子当たり少なくとも2つのケイ素
    結合した水素原子を有するオロガノハイドロジェンポリ
    シロキサンとの縮合生成物である請求項3に記載の樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 前記オロガノハイドロジェンポリシロキ
    サンが、トリメチルシロキシ末端メチルハイドロジェン
    ポリシロキサン類; トリメチルシロキシ末端ジメチル
    シロキサン−メチルハイドロジェンシロキサンコポリマ
    ー類; メチルハイドロジェンシロキシ末端ジメチルシ
    ロキサン−メチルハイドロジェンシロキサンコポリマー
    類; ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロ
    キサン環状コポリマー類; (CH3)2HSiO1/2単位
    とSiO4/2単位とを構成成分とするコポリマー類;
    ならびに、(CH3)3SiO1/2単位、(CH3)2HSi
    1/2単位およびSiO4/2単位を構成成分とするコポリ
    マー類からなる群から選択される請求項4に記載の樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】 前記シリコーンゴムが、以下の工程、す
    なわち、 (a) 1分子あたり少なくとも2つの末端活性水素官
    能基を有するオルガノポリシロキサン、1分子当たり少
    なくとも2つのケイ素結合した水素原子を有するオロガ
    ノハイドロジェンポリシロキサンおよび硬化触媒の均一
    な水性分散液を生成させ; (b) 前記水性分散液をより高温の非反応性液体およ
    び気体からなる群から選択される硬化媒体と接触させて
    ポリシロキサン成分の硬化を行い;さらに、 (c) 硬化されたゴムを回収する、各工程を含む方法
    によって製造されたエマルジョン硬化ゴムである請求項
    3に記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記オルガノシランが、次式: [式中、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基
    を表し、xは、1〜4の値を有する整数であり、yは、
    1〜4の値を有する整数であり、さらに、zは、0〜2
    の値を有する整数である。]のアミノシランである請求
    項3に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記アミノシランが、γ−アミノプロピ
    ルトリメトキシシラン; γ−アミノプロピルトリエト
    キシシラン; N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
    ロピルトリメトキシシラン; および、次式: のトリ官能性シラン類からなる群から選択される請求項
    7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記アミノシランがγ−アミノプロピル
    トリエトキシシランである請求項7に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記オルガノシランが、次式: [式中、R1は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル
    基を表し、vは、0〜1の値を有する整数であり、さら
    に、wは、0〜2の値を有する整数である。]のビニル
    シランである請求項3に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記ビニルシランが、ビニルトリエト
    キシシラン; ビニルトリメトキシシラン; およびビ
    ニル−トリス(2−メトキシエトキシシラン)からなる
    群から選択される請求項10に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 前記オルガノシランが、式(III) および式(IV) [式中、R2およびR3は、1〜4個の炭素原子を有する
    アルキル基であり、rは、1〜4の値を有する整数であ
    り、sは、1〜6の値を有する整数であり、さらに、t
    は、1〜6の値を有する整数である。]からなる群から
    選択されるエポキシシランである請求項3に記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】 前記エポキシシランが、β−(3,4
    −エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
    およびγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランか
    らなる群から選択される請求項12記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記オルガノシランが、次式: [式中、R4は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル
    基であり、uは、1〜4の値を有する整数である。]の
    メルカプトシランである請求項3に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 前記メルカプトシランが、γ−メルカ
    プトプロピルトリメトキシシランおよびγ−メルカプト
    プロピルトリエトキシシランからなる群から選択される
    請求項14に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 前記シリコーンゴムが、成分(A)お
    よび(B)の総重量基準で、約5〜約20重量%量存在
    する請求項3に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 さらに、充填剤、抗酸化剤、熱安定
    剤、紫外線安定剤、型剥離剤、滑剤、可塑剤、難燃剤お
    よび顔料からなる群から選択される少なくとも1つのさ
    らなる成分を含む請求項3に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 その組成が、本質的に、 (A) 1,200sec-1および310℃で約150〜
    約8,000ポアズの溶融粘度を有する、成分(A)お
    よび(B)の総重量基準で、約90〜約99重量%のポリ
    (フェニレンスルフィド); (B) その分子鎖の両端部に末端ヒドロキシル基を有
    するジメチルポリシロキサンホモポリマーと、1分子当
    たり少なくとも2つの末端活性水素官能基を有するトリ
    メチルシロキシ末端メチルハイドロジェンポリシロキサ
    ンオルガノポリシロキサンとの反応生成物であり、本発
    明の組成物への配合される前で、平均粒子寸法約1μm
    〜約10μmを有する、成分(A)および(B)の総重量基
    準で、約7〜約15重量%のエマルジョン硬化されたシ
    リコーンゴム; および、 (C) 成分(A)、(B)および(C)の合計100
    重量部当たり、約0.25〜約0.75重量部の次式: [式中、Rは1〜2個の炭素原子を有するアルキル基を
    表す。]のアミノ官能基化されたシランからなる組成
    物。
  19. 【請求項19】 前記ポリ(フェニレンスルフィド)
    が、1,200sec-1および310℃で溶融粘度約1,
    000〜約5,000ポアズを有する請求項18に記載
    の樹脂組成物。
  20. 【請求項20】 (1) 実質的に無水の状態で: (A) 1,200sec-1および310℃で測定して約
    300〜約8,000ポアズの溶融粘度を有する、成分
    (A)および(B)の総重量基準で、約99.5〜約70
    重量%のポリ(アリーレンスルフィド); および、 (B) (i)1分子当たり少なくとも2つの活性水素官
    能基を有するオルガノポリシロキサンと、(ii)1分
    子当たり少なくとも2つのケイ素結合した水素原子を有
    するオロガノハイドロジェンポリシロキサンとの縮合生
    成物である、成分(A)および(B)の総重量基準で、約
    0.5〜約30重量%のエマルジョン硬化したシリコー
    ンゴムを合わせて、ポリ(アリーレンスルフィド)およ
    びシリコーンゴムの乾燥または溶融ブレンドを形成し; (2) 前記工程1のブレンドに、アミノ−、ビニル
    −、エポキシ−およびメルカプトシラン類からなる群か
    ら選択されるオルガノシランを、成分(A)、成分
    (B)および官能基化されたオルガノシランの合計10
    0重量部基準で、約0.1〜約2.0重量部量導入し;
    さらに、 (3) 前記工程2のブレンドを溶融押出する、各工程
    を含むポリ(アリーレンスルフィド)樹脂を製造するた
    めの方法。
  21. 【請求項21】 支持体と被覆とを含む被覆物品であっ
    て、該被覆が請求項1に記載された樹脂組成物であり、
    前記シリコーンゴムが、成分(A)および(B)の総重
    量基準で、約0.5〜約10重量%量存在する前記物
    品。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載された樹脂組成物か
    ら形成される成形品。
  23. 【請求項23】 前記シリコーンゴムが、成分(A)お
    よび(B)の総重量基準で、約0.5〜約3重量%量存
    在する場合の請求項1に記載の組成物から得られる繊
    維。
  24. 【請求項24】 前記シリコーンゴムが、成分(A)お
    よび(B)の総重量基準で、約0.5〜約10重量%量
    存在する場合の請求項1に記載の組成物から得られるフ
    ィルム。
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