JPH073154U - 発光ダイオードおよび光反射部材ならびに警告灯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発光ダイオードから放射される光線を、側
方にのみ照射する。 【構成】 エポキシ等の透明なプラスチックで発光素
子がモールドされている発光ダイオードであって、モー
ルドされている部分の先端部に、発光素子から放射され
た光線を横方向に反射する光反射体が装着されているこ
とを特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、透光性を有するプラスチック製の外囲器にて発光素子がモールドさ れている発光ダイオードで外囲器の形状に特徴のあるもの、および外囲器に装着 される光反射部材、ならびにこれらの発光ダイオードや光反射部材を使用した警 告灯に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の、本考案者が考案し実開平４−９９８５５号公報に開示されている発光 ダイオードでは、前方に集中的に光線を照射するのみならず、ある程度広い範囲 にも光線を照射するものである。

【０００３】 具体的には、透光性を有するプラスチック製の外囲器にて発光素子がモールド されている発光ダイオードにおいて、前記外囲器は、主たる投光方向の先端面が 狭い角錐台状を呈しているものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前述のように、従来の技術では、外囲器の主たる投光方向の先端面が狭い角錐 台状を呈しているので、発光素子から放射された光線は、前方に集中的に照射さ れるのみならず、ある程度広い範囲にも照射されていた。

【０００５】 しかしながら、３６０°の方向に光線を照射することはできなかった。 本考案は、従来技術の課題に鑑みなされたもので、前方には光線を照射せず、 側方のみに光線を照射せんとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

第１の主要な考案は、透光性を有するプラスチック製の外囲器にて発光素子が モールドされている発光ダイオードにおいて、前記外囲器の、主たる投光方向の 先端部に、前記発光素子と対向する面が反射する光反射体が装着されていること を特徴とするものである。

【０００７】 第２の主要な考案は、透光性を有するプラスチック製の外囲器にて発光素子が モールドされている発光ダイオードにおいて、前記外囲器の、主たる投光方向の 先端部に円錐状の凹所が形成され、当該凹所に、前記発光素子と対向する面が反 射する光反射体が装着されているものである。

【０００８】 第３の主要な考案は、透光性を有するプラスチック製の外囲器にて発光素子が モールドされている発光ダイオードにおいて、前記外囲器の、主たる投光方向の 先端部に断面が円弧状の凹所が形成され、当該凹所に、前記発光素子と対向する 面が反射する光反射体が装着されているものである。

【０００９】 第４の主要な考案は、透光性を有するプラスチック製の外囲器にて発光素子が モールドされている発光ダイオードにおいて、前記外囲器の、主たる投光方向の 先端部に内部が段状の凹所が形成され、当該凹所に、前記発光素子と対向する面 が反射する光反射体が装着されているものである。

【００１０】 第５の主要な考案は、光性を有するプラスチック製の外囲器にて発光素子がモ ールドされている発光ダイオードに嵌着される光反射部材であって、発光ダイオ ードに嵌着された状態で、前記発光ダイオードの主たる投光方向に対向する部分 に光反射体が装着されているものである。

【００１１】 第６の主要な考案は、透光性を有するプラスチック製の外囲器にて発光素子が モールドされ、前記外囲器の、主たる投光方向の先端部に、前記発光素子と対向 する面が反射する光反射体が装着されている発光ダイオードと、当該発光ダイオ ードから放射される光線を反射する反射鏡が備えられている警告灯である。

【００１２】

【作用】 第１の主要な考案では、外囲器の、主たる投光方向の先端部に、発光素子と対 向する面が反射する光反射体が装着されているので、前記発光素子から照射され た光線は光反射体にて反射されて側方に照射される。

【００１３】 第２の主要な考案では、外囲器の、主たる投光方向の先端部に円錐状の凹所が 形成され、当該凹所に、前記発光素子と対向する面が反射する光反射体が装着さ れているので、前記凹所の発光素子と対向する面が円錐凸面鏡の役を果たし、前 記発光素子から照射された光線は、前記光反射体にて反射されて３６０°方向の 側方に照射される。

【００１４】 第３の主要な考案では、外囲器の、主たる投光方向の先端部に円錐状の凹所が 形成され、当該凹所に、前記発光素子と対向する面が反射する光反射体が装着さ れているので、前記凹所の発光素子と対向する面が凸面鏡の役を果たし、前記発 光素子から照射された光線は、前記光反射体にて反射されて３６０°方向の側 方に照射される。

【００１５】 第４の主要な考案では、外囲器の、主たる投光方向の先端部に円錐状の凹所が 形成され、当該凹所に、前記発光素子と対向する面が反射する光反射体が装着さ れているので、前記凹所の発光素子と対向する面が段状凸面鏡の役を果たし、前 記発光素子から照射された光線は、前記光反射体にて反射されて３６０°方向の 側方に照射される。

【００１６】 第５の主要な考案では、発光ダイオードに嵌着された状態で、前記発光ダイオ ードの主たる投光方向に対向する部分に光反射体が装着されているので、発光ダ イオードから放射された光線は前記光反射体にて反射されて側方に照射される。

【００１７】 第６の主要な考案では、外囲器の、主たる投光方向の先端部に、前記発光素子 と対向する面が反射する光反射体が装着されている発光ダイオードと、当該発光 ダイオードから放射される光線を反射する反射鏡が備えられているので、発光素 子から放射された光線は前記光反射体にて反射されたのち、前記反射鏡にて再反 射される。

【００１８】

【実施例】

図１は発光ダイオードの第１の実施例の斜視図で、図２は当該実施例の縦断面 図、図３は発光ダイオードの第２の実施例の一部省略縦断面図、図４は発光ダイ オードの第３の実施例の平面図、図５は発光ダイオードの第３の実施例の一部省 略縦断面図、図６は発光ダイオードの第４の実施例の一部省略縦断面図、図７は 発光ダイオードの第５の実施例の一部省略縦断面図、図８は発光ダイオードの第 ６の実施例の一部省略縦断面図である。

【００１９】 図９は光反射部材の第１の実施例の縦断面図、図１０は光反射部材の第２の実 施例の縦断面図、図１１は光反射部材の第３の実施例の斜視図、図１２は当該実 施例の縦断面図である。 図１３は警告灯の縦断面図である。

【００２０】 発光ダイオード１の第１の実施例は、図２にその断面を示すように、発光素子 ２がそのリード線３，４の端部と共にエポキシ樹脂等の透明な外囲器５にてモー ルドされている。

【００２１】 そして、前記外囲器５の上端面には円錐状の凹所６が形成され、当該凹所６の 底面には、アルミニウムを蒸着することによって光反射体７が形成されている。 即ち、前記外囲器５の、主たる投光方向の先端部に、前記発光素子２と対向する 面が反射する光反射体７が装着されていることになる。

【００２２】 このように構成されると、前記発光素子２から放射された光線は前記光反射体 ７の下面にて反射され、外囲器５の側面から全周にわたって３６０°方向に照射 されることになる。 なお、光反射体７は、アルミニウム箔を凹所６に装着してもよい。

【００２３】 図３以下の実施例では、発光素子２の図示は省略しているが、すべて外囲器５ に発光素子２が封入されているものである。

【００２４】 図３に示す第２の実施例では、外囲器５の上端面には半球状（断面円弧状）の 凹所６が形成され、当該凹所６の底面にアルミニウムを蒸着することによって光 反射体７が形成されている。

【００２５】 このように、凹所６が半球状を呈していると、発光素子２から放射された光線 は、半球状の湾曲側壁にて、ミラーボールのように円周方向のみならず上下方向 にも照射されることになる。

【００２６】 図４、図５に示す第３の実施例では、外囲器５の先端部近傍の周囲（凹所６の 周囲）が外方に突出し、環状（ドーナツ状）のレンズ８が形成されている。

【００２７】 このように、環状のレンズ８が形成されていると、光反射体７にて反射された 光線は、あまり上下方向には散乱せず、円周方向に強力に照射される。

【００２８】 図６に示す第４の実施例は、前記第３の実施例に第２の実施例を適用したもの で、外囲器５の上端面には半球状の凹所６が形成され、当該凹所６の周囲が外方 に突出して環状のレンズ８が形成されているものである。

【００２９】 このように構成されていると、光線の一部は円周方向に強力に照射され、残部 は上下方向に照射されることになる。

【００３０】 図７に示す第５の実施例では、外囲器５の凹所６が複数の段部９にて形成され ており、図８に示す第６の実施例では、各段部９の断面が円弧状を呈しているも のである。

【００３１】 このように、複数の段９が形成されていると、発光素子から放射された光線は 光反射体７の各段部９にて規則的に反射され、この段部９の変化に沿った光線が 照射されることになる。

【００３２】 光反射部材１０の第１の実施例は、図９にその断面を示すように、基体１１が エポキシ樹脂等の透明なプラスチックにて形成されており、当該基体１１の下面 に発光ダイオード１５の外囲器５を挿入し得る凹穴１２が形成されている。前記 凹穴１２の内底面（図では上面）に円錐状の凸部１３が形成され、当該凸部１３ の表面に前述と同様の光反射体１４が装着されている。

【００３３】 そして、図９に示すように、光反射部材１０を、通常の発光ダイオード１５に 上部から嵌着すると、発光ダイオード１５から上方に放射された光線は、光反射 部材１０の光反射体１４にて反射して、基体１１の側面から全周にわたって３６ ０°方向に照射されることになる。

【００３４】 かように、一般的な市販の発光ダイオード１５に本考案の光反射部材１０を装 着すると、前述の本考案の発光ダイオード１と同様の作用をする。

【００３５】 図１０に示す光反射部材１０の第２の実施例では、凹穴１２の内底面に半球状 断面円弧状の凸部１３が形成され、当該凸部１３の表面にアルミニウムを蒸着す ることによって光反射体１４が形成されている。

【００３６】 この実施例は、図６に示す発光ダイオード１の実施例と同様の作用をする。 図１１に示す光反射部材１０の第３の実施例では、基体１１の上端面に円錐状 の凹所１６が形成され、当該凹所１６の底面には、アルミニウムを蒸着すること によって光反射体１７が形成されている。そして、前記凹所１６の周囲が外方に 突出し、環状のレンズ１８が形成されている。

【００３７】 また、基体１１の下部に、支持リング２０と支持捧２１からなる、発光ダイオ ード１５への装着具１９が備えられている。

【００３８】 この光反射部材１０の第３の実施例の作用は、図９に示す光反射部材１０の第 １の実施例の作用と実質的に同一である。

【００３９】 図１３に示す警告灯２２は、前述の本考案の発光ダイオード１や光反射部１０ を利用したもので、発光ダイオード１や光反射部材１０が装着された発光ダイオ ード１５を、地上等に立設される支柱２３の頂部に固設されている大型の反射鏡 ２４の焦点部分に、支持台２５にて固定するものである。

【００４０】 このように構成されていると、発光ダイオード１などから放射された光線は前 記反射鏡２４にて反射されて前方へと照射されることになる。

【００４１】

【考案の効果】

第１ないし第４の主要な考案では、外囲器の、主たる方向の先端部に、発光素 子と対向する面が反射する光反射体が装着されているので、前記発光素子から照 射された光線は光反射体にて反射されて確実に側方に照射される。 従って、前方には光線を照射せず、側方のみに光線を照射することが可能とな る。

【００４１】 第５の主要な考案では、発光ダイオードに嵌着された状態で、前記発光ダイオ ードの主たる投光方向に対向する部分に光反射体が装着されているので、発光ダ イオードから放射された光線は前記光反射体にて反射されて側方に照射される。

【００４２】 従って、市販の一般的な発光ダイオードを使用しても、側方のみに光線を照射 することが可能となる。

【００４３】 第６の主要な考案では、当該発光ダイオードから放射される光線を反射する反 射鏡が備えられているので、発光素子から放射された光線は前記光反射体にて反 射されたのち、前記反射鏡にて再反射されるので、回転灯を使用した警告灯と同 様の作用を生じさせることができ、低価格で高効率の警告灯を実現することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案発光ダイオードの第１の実施例の斜視図
である。

【図２】本考案発光ダイオードの第１の実施例の縦断面
図である。

【図３】本考案発光ダイオードの第２の実施例の一部省
略縦断面図である。

【図４】本考案発光ダイオードの第３の実施例の平面図
である。

【図５】本考案発光ダイオードの第３の実施例の一部省
略縦断面図である。

【図６】本考案発光ダイオードの第４の実施例の一部省
略縦断面図である。

【図７】本考案発光ダイオードの第５の実施例の一部省
略縦断面図である。

【図８】本考案発光ダイオードの第６の実施例の一部省
略縦断面図である。

【図９】本考案光反射部材の第１の実施例の縦断面図で
ある。

【図１０】本考案光反射部材の第２の実施例の縦断面図
である。

【図１１】本考案光反射部材の第３の実施例の斜視図で
ある。

【図１２】本考案光反射部材の第３の実施例の縦断面図
である。

【図１３】本考案警告灯の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 発光ダイオード ２ 発光素子 ３ リード線 ４ リード線 ５ 外囲器 ６ 凹所 ７ 光反射体 ８ 環状のレンズ ９ 段部 １０ 光反射部材 １１ 基体 １２ 凹穴 １３ 凸部 １４ 光反射体 １５ 発光ダイオード １６ 凹所 １７ 光反射体 １８ 環状のレンズ １９ 装着具 ２０ 支持リング ２１ 支持棒 ２２ 警告灯 ２３ 支柱 ２４ 反射鏡

Claims (13)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透光性を有するプラスチック製の外囲
   器にて発光素子がモールドされている発光ダイオードに
   おいて、 前記外囲器の、主たる投光方向の先端部に、前記発光素
   子と対向する面が反射する光反射体が装着されているこ
   とを特徴とする発光ダイオード。
2. 【請求項２】 透光性を有するプラスチック製の外囲器
   にて発光素子がモールドされている発光ダイオードにお
   いて、 前記外囲器の、主たる投光方向の先端部に円錐状の凹所
   が形成され、当該凹所に、前記発光素子と対向する面が
   反射する光反射体が装着されている発光ダイオード
3. 【請求項３】 外囲器の先端部近傍の周囲が外方に突出
   し、環状のレンズが形成されている請求項２記載の発光
   ダイオード。
4. 【請求項４】 透光性を有するプラスチック製の外囲器
   にて発光素子がモールドされている発光ダイオードにお
   いて、 前記外囲器の、主たる投光方向の先端部に断面が円弧状
   の凹所が形成され、当該凹所に、前記発光素子と対向す
   る面が反射する光反射体が装着されている発光ダイオー
   ド。
5. 【請求項５】 外囲器の先端部近傍の周囲が外方に突出
   し、環状のレンズが形成されている請求項４記載の発光
   ダイオード。
6. 【請求項６】 透光性を有するプラスチック製の外囲器
   にて発光素子がモールドされている発光ダイオードにお
   いて、 前記外囲器の、主たる投光方向の先端部に内部が段状の
   凹所が形成され、当該凹所に、前記発光素子と対向する
   面が反射する光反射体が装着されている発光ダイオー
   ド。
7. 【請求項７】 各段部の断面は円弧状を呈している請求
   項６記載の発光ダイオード。
8. 【請求項８】 透光性を有するプラスチック製の外囲
   器にて発光素子がモールドされている発光ダイオードに
   嵌着される光反射部材であって、発光ダイオードに嵌着
   された状態で、前記発光ダイオードの主たる投光方向に
   対向する部分に光反射体が装着されている光反射部材。
9. 【請求項９】 光反射体が装着されている部位が、発光
   ダイオードの方向に円錐状に突出している請求項８記載
   の光反射部材。
10. 【請求項１０】 光反射体が装着されている部位が、発
    光ダイオードの方向に球状に突出している請求項８記載
    の光反射部材。
11. 【請求項１１】 基体が透光性を有するプラスチックに
    て形成され、周囲がが外方に突出して環状のレンズが形
    成されている請求項９若しくは請求項１０項記載の光反
    射部材。
12. 【請求項１２】 発光ダイオードに着脱自在に嵌着され
    る請求項８ないし請求項１１のいずれかに記載の光反射
    部材。
13. 【請求項１３】 透光性を有するプラスチック製の外囲
    器にて発光素子がモールドされ、前記外囲器の、主たる
    投光方向の先端部に、前記発光素子と対向する面が反射
    する光反射体が装着されている発光ダイオードと、当該
    発光ダイオードから放射される光線を反射する反射鏡が
    備えられている警告灯。