JPH07313114A - 味付け焼き海苔およびその製造方法 - Google Patents

味付け焼き海苔およびその製造方法

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JPH07313114A
JPH07313114A JP6111114A JP11111494A JPH07313114A JP H07313114 A JPH07313114 A JP H07313114A JP 6111114 A JP6111114 A JP 6111114A JP 11111494 A JP11111494 A JP 11111494A JP H07313114 A JPH07313114 A JP H07313114A
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seaweed
seasoning
hardened
seasoning liquid
fine powder
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Eiko Horie
英光 堀江
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TOUKAIYA KK
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TOUKAIYA KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防水性に富んだ味付け焼き海苔を提供する。 【構成】 無味・無臭および無香の植物性食料油脂から
なると共に融点を季節により異なる常温より幾分高めの
所定巾の範囲内の温度となるように設定して常温で常時
硬化している食料硬化油4を、所要温度に加熱して溶融
させた状態で、ワサビ等の香辛料の微粉末5および/あ
るいは調味料の微粉末6と均一に混合して味付液30を
設け、該味付液を所要温度に加熱して溶融保持した状態
で、乾燥した海苔の表面に塗布し、ついで、上記味付液
が塗布された海苔全体を所要温度で所要時間、焼き入れ
をし、ついで、必要であれば、自然冷却あるいは所要温
度で冷却して食料硬化油を硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、味付け焼き海苔および
該味付け焼き海苔の製造方法に関し、詳しくは、米菓
(煎餅、おかき等)或いは外食用に海苔をフィルム包装
したおにぎり、巻き鮨に巻き付けるのに適する味付け焼
き海苔およびその製造法に関し、特に、硬化した油が被
膜となってワサビ等の香辛料の味、香りが長時間保持さ
れると共に、湿りに対する吸湿性が抑えられるようにし
たものである。
【0002】
【従来の技術】味付け海苔については、従来種々提案さ
れているが、海苔に味付けをした場合、調味料として塩
を含み、吸湿性があり、湿り気を帯び易い問題があっ
た。そのため、煎餅、おかき等の米菓および外食用のお
にぎり等に巻き付けて使用できない問題があった。さら
に、味付けに香辛料を用いても、該香辛料の味、香り、
匂いを長期間保持することが困難であり、この点からも
味付けした海苔を上記米菓や外食用のおりぎりに使用す
ることが困難であり、かつ、味付に粉末を使用した場合
に、該粉末が製造時および加工時に剥離しやすい問題が
あった。
【0003】上記した問題に対して、本出願人は、先に
特開平5−336933号で、味付けをした事による湿
り気を帯び易い問題および味付材料が剥離しやすい問題
を解消し、おにぎり等に巻き付けるのに好適な味付層を
有する焼き海苔および該海苔の製造方法を提供してい
る。上記焼き海苔および該海苔の製造方法は、ワサビ等
を含む味付用の微粉末を、予め食料硬化油と均一に混合
し、特に、該食料硬化油として、無味、無臭および無香
の植物性食料油脂からなると共に、融点を季節により異
なる常温より幾分高めの所定巾の範囲内の温度となるよ
うに設定して常時常温で硬化しているものを用いている
ことを特徴としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した本出願人が先
に提案した海苔の製造方法では、乾燥した海苔を素焼き
した後、ワサビ等の味付用微粉末を上記食料硬化油と混
合した味付液を海苔に塗布し、その後、自然冷却あるい
は所要温度で冷却して食料硬化油を硬化させて製造して
いる。上記した従来の焼いた後に食料硬化油を香辛料お
よび調味料と混合した味付液を塗布した場合、食料硬化
油の匂いが残り、塗布した香辛料の匂いが油の匂いに打
ち消され、あるいは油の匂いと香辛料の匂いが交ざった
匂いとなってしまう問題がある。
【0005】さらに、海苔は焼き上げることにより、海
苔特有の風合いが発生するが、素焼きした後に表面全体
に味付液を塗布すると、先に焼き上げにより発生させた
海苔特有の風合いが減少あるいは消失する問題があっ
た。さらに、味付液が乾燥するのに時間がかかり、生産
性が悪い問題があり、完全に乾燥していない状態で、束
ねると、味付液の油が重ねた海苔の表面に付着する問題
がある。さらにまた、味付液が海苔の他面まで浸透しな
いように噴霧して塗布した場合、噴霧によるために、味
付液の濃度に多少のむらが発生し、その状態のまま硬化
してしまうため、海苔の全体に均一な厚さの味付層を設
けることが困難な問題もあった。
【0006】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、従来の海苔の製造方法を改良し、海苔に対して、
ワサビ等による味付け、このワサビ等の香辛料の味、匂
い、香りを保持するために油の被膜を形成し、かつ、こ
の油の匂いが残らないようにすると共に、この味付層を
均一に海苔の表面に設けることが出来るようにし、か
つ、短時間で乾燥させることができて、生産性の向上を
図ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は請求項1で、海苔本体の片面に、ワサビ、
トウガラシ、ウメ等の香辛料の微粉末および/あるいは
塩等の調味料の微粉末と食料油が均一に混合された硬化
した味付層を備え、該海苔本体の両面が焼かれて味付層
を備えていない他面が味付層を備えた面より光沢を有す
る構成としている味付け焼き海苔を提供している。上記
食料油として、無味・無臭および無香の植物性食料油脂
からなると共に融点を季節により異なる常温より幾分高
めの所定巾の範囲内の温度となるように設定して常温で
常時硬化している食料硬化油を用いることが好ましい。
(請求項2)
【0008】また、本発明は、請求項3で、食料油にワ
サビ、トウガラシ、ウメ等の香辛料の微粉末および/あ
るいは塩等の調味料の微粉末とを均一に混合した味付液
を設け、上記味付液を所要温度に加熱して溶融状態を保
持した状態で、乾燥した海苔の表面に塗布して、つい
で、上記味付液が塗布された海苔全体を所要温度で所要
時間、焼いて、上記食料油が上記微粉末を固着した状態
で硬化している味付層を表面に備えている味付け焼き海
苔の製造方法を提供している。
【0009】また、食料油に混合する香辛料および調味
料の種類に応じて、上記海苔全体を焼いた後に、自然冷
却あるいは所要温度で冷却して食料油を硬化している。
(請求項4) 尚、香辛料として、ワサビを用いると、所要時間加熱し
て取り出した状態で、既に食料油が硬化しており、よっ
て、特別に冷却工程を設ける必要はない。
【0010】 上記味付液に含む香辛料としてワサビを
用い、該味付液を噴霧して乾燥した海苔の片面全体に塗
布することが好ましい。(請求項5) また、上記食料油として、無味・無臭および無香の植物
性食料油脂からなると共に融点を季節により異なる常温
より幾分高めの所定巾の範囲内の温度となるように設定
して常温で常時硬化している食料硬化油を用いることが
好ましい。(請求項6)
【0011】
【作用】本発明に係わる請求項1の味付け焼き海苔は、
ワサビ等の香辛料と調味料の微粉末が硬化した油の被膜
により、その味、匂い、香りが長期間保持できる。ま
た、片面にのみ味付層を設けているため、味付層を塗布
した後に焼くと、味付層を設けていない他面は光沢が良
く、例えば、煎餅等に巻き付ける時に、味付層を煎餅と
接する側に、他面を表面側にすると、光沢のある面が外
面側となるため、外観がよくなり、商品価値をあげるこ
とが出来る。また、食料油として、請求項2に記載の食
料硬化油を用いると、常温で硬化しているため、油を塗
布したことによるベトつきが発生せず、かつ、硬化した
被膜を形成しているため、混合した香辛料および調味料
の粉末を剥離させない。
【0012】また、請求項3に記載の製造方法による
と、加熱して溶融した食料油に香辛料および調味料の微
粉末を予め混合しているため、香辛料および調味料が均
一に混合され、かつ、この混合した味付液を溶融状態
で、乾燥した海苔に塗布しているため、香辛料および調
味料が海苔の表面に均一に塗布され、全体に均一な味付
けが保証出来る。さらに、味付液を塗布した後に、所要
時間、所要温度で焼き入れを行っているため、塗布した
味付液がさらに流動性が良くなって、海苔の表面に均一
な厚さでいきわたらせることが出来る。さらに、この焼
き入れで、海苔独特の風合いを発生させることが出来る
と共に、海苔の表面に光沢を与えることが出来る。
【0013】尚、香辛料としてワサビを用いると、海苔
全体を焼いた後に、自然冷却あるいは所要温度で冷却し
なくても食料油は硬化しているが、トウガラシ、ウメ等
の香辛料を用いた場合は、自然冷却および所要温度で冷
却して、食料油を硬化させる必要がある。
【0014】請求項5に記載のごとく、香辛料にワサビ
を用いると、海苔の独特の風合いとマッチングし、海苔
の美味しさを倍加し、煎餅、おかき或いはおにぎりに巻
いた場合に、煎餅、おかき、おにぎりに刺激的な味わい
を与えることができる。其の際、海苔の表面全体にワサ
ビを含む味付液を塗布しておくと、海苔全体の美味しさ
を倍加できて好ましい。また、煎餅、おかき等の食品に
巻き付ける場合、海苔を巻き付けた状態で、袋入りで販
売されるが、請求項6に記載したように、海苔に湿り気
を帯びにくい食料硬化油を用いているため、密封した袋
入りとし、かつ、該袋中に乾燥剤を入れておくと、巻き
付けた海苔は湿り気を帯びず、商品価値を低下させな
い。
【0015】また、味付液はノズル等から噴霧して乾燥
した海苔の片面全体に塗布することが好ましく、噴霧に
よる場合、海苔本体に浸透させず、片面側にのみ塗布す
ることができる。尚、裏面側まで浸透してしまうと、後
工程で焼いた時に裏面側も光沢がでない問題がある。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照し詳細に
説明する。図1は本発明に係わる製造方法で製造された
味付層を有する焼き海苔の拡大断面図である。図1の焼
き海苔1は、海苔本体2と、該海苔本体2の片面(図
中、上面)の全体に塗布した味付層3とよりなる。上記
味付層3となる味付液30(図2に示す)は、食料硬化油
4にワサビの微粉末5および塩を含む調味料の微粉末6
を均一に混合したものである。
【0017】上記食料硬化油4としては、無味、無臭お
よび無香の植物性食料油脂からなると共に、融点を季節
により異なる常温より幾分高めの所定巾の範囲内の温度
となるように設定して常時常温で硬化しているものを用
いている。このように食料硬化油4は、無味、無臭およ
び無香であるため、混合されるワサビの味、臭い、香り
を損なわない。上記植物性食料油脂として、大豆油、コ
ーン油、ナタネ油、パーム油等の純植物性油脂が好適に
用いられ、該純植物性油脂に水素を添加して融点を10
℃〜45℃にしている。上記食料硬化油4を用いている
ことにより、季節温度に応じて変化する常温で硬化する
ため、海苔の表面に塗布した後でもベトつかず、また、
吸湿性を低減することが出来る。上記食料硬化油4の塗
布量は、海苔本体2に対する重量比で10〜40%の割
合で塗布している。
【0018】一方、ワサビの微粉末5は、味、臭い、香
りの良い物を用い、上記食料硬化油4に混合した場合に
食料硬化油中に略均等に分散させるが、ワサビの微粉末
5が味付層3の表面に出ない程度の量とすることが好ま
しい。即ち、食料硬化油4が硬化して形成される被膜で
ワサビの微粉末5および調味料の微粉末6が覆われよう
にすることが好ましい。
【0019】上記食料硬化油4とワサビの微粉末5およ
び所要の調味料の微粉末6からなる味付液30は、融点
以上に加熱した食料硬化油4の中にワサビの微粉末5お
よび調味料の微粉末6を投入し、これらを均一に混合し
た液状の混合液として予め用意している。該味付液30
の海苔本体2の片面への塗布は、スプレーの吹き付けで
行い、略一定の厚さで、乾燥した海苔本体2の片面全体
に塗布している。
【0020】図1の拡大図に示す如く、上記食料硬化油
4を使用した味付層3は、海苔本体2の内部に浸透せ
ず、海苔本体2の片面に付着される一方、ワサビの微粉
末5は食料硬化油4からなる被膜に覆われて味付層3の
表面に露出せず、かつ、食料硬化油4中に埋積されて海
苔本体2の表面から剥がれ落ちることが無い。また、味
付液30は塗布寸前まで40〜50℃の温度に保持する
と共に、撹拌器を用いてワサビの微粉末5および調味料
の微粉末6を常時撹拌して、微粒子粉末の固まり等が生
じずに味が片寄らないようにすると共に、この味付液3
0の温度を40℃〜50に設定しているため、味付液3
0の塗布で、海苔本体2自体の味を落とすことが無い。
【0021】上記味付け焼き海苔1の製造装置は図2に
示す構成からなる。図2において、10は海苔供給機、
11は味付液塗布装置、12は焼き入れ装置、13は検
査装置、14はカウンター(数取装置)であり、海苔供
給機10よりカウンター14までを連続配置している。
【0022】上記海苔供給機10からは、下流に配置し
た味付液塗布装置11の整列搬送用コンベヤ16上に、
乾燥した海苔本体2を連続供給している。味付液塗布装
置11は、整列搬送用コンベヤ16の上部に一定温度に
加熱した撹拌タンク17と、該撹拌タンク17より味付
液を供給するパイプ18と、該パイプ18の分岐部先端
に設けた一対のノズル19、パイプ18に撹拌タンク1
7より味付液30を供給するポンプ20、撹拌タンク1
7よりノズル19の全体を覆うカバー21を供え、撹拌
タンク17の味付液30を一対のノズル19より整列搬
送用コンベヤ16上の2枚の海苔本体2の表面全体に吹
き付けている。
【0023】上記整列搬送用コンベヤ16としてローラ
コンベヤ等が用いられ、海苔供給機10より供給される
2枚の乾燥した海苔本体2を、ノズル19の下方に位置
するように整列させながら搬送している。上記撹拌タン
ク17には、食料硬化油4、ワサビの微粉末5および調
味料の微粉末6を均一に混合した液状の味付液30を投
入しており、該タンク17で加熱および撹拌することに
より、液状の溶融状態で保持すると共に均一な混合状態
で保持し、ワサビの微粉末5が常に一定濃度で送給され
るようにしている。また、上記カバー21の内部にヒー
タ22を設置し、撹拌タンク17からノズル19まで
を、食料硬化油4の融点以上(例えば、40〜50℃)に
保持し、食料硬化油4の硬化を防いで液状に保持し、混
合しているワサビの微粉末5および調味料の微粉末6の
流動性を確保してノズル19で詰まらないようにしてい
る。さらに、カバー21はノズル19から塗布される味
付液30が飛散することも防いでいる。
【0024】上記味付液塗布装置11の下流に設置する
焼き入れ装置12は、味付液塗布装置12のコンベヤ1
6と連続させたコンベヤ23を焼釜24内に設置してお
り、該焼釜24内をコンベヤ23に乗せて搬送すること
により、所要温度で、所要時間、焼いている。焼き入れ
装置12の下流に設置する検査装置13は、上記コンベ
ヤ23と連続させたコンベヤ25を備え、該コンベヤ2
5上を搬送している間に、焼かれた海苔の検査をしてい
る。尚、本実施例では、香辛料としてワサビを使用して
いるため、焼釜24から出て来た海苔は既に乾燥して、
食料硬化油4が硬化している。よって、検査装置13を
省略して焼釜24の出口にカウンター14を連続して設
置してもよい。
【0025】香辛料がワサビではなくトウガラシ等の場
合は、焼釜から出てきた時にはまだ食料硬化油4が硬化
していないため、上記検査装置13を自然冷却装置と併
用して、検査をしながら自然冷却させている。尚、食料
硬化油と混合する微粉末の種類によっては、所要温度の
冷風を与える冷却装置を焼き入れ装置12の後に連続し
て設置し、硬化時間の短縮を図っても良い。上記焼き入
れ装置12、検査装置13において海苔を搬送するコン
ベヤ23、25として、スチールコンベヤ、金網コンベ
ヤ、スラットコンベヤ等からなるベルトコンベヤが用い
られる。
【0026】上記検査装置13の下流には、コンベヤ2
5より送られてくる海苔の枚数を計算するカウンター1
4を設置している。このカウンター14でカウントされ
た海苔が、所定枚数となると1組にまとめられるように
している。尚、このカウンター14に搬送された時点で
は、味付液30は完全に乾燥硬化しているため、まとめ
ても他の海苔に油が付着することは無い。
【0027】上記製造装置において、海苔供給機10よ
り乾燥した海苔本体2を2枚づつ味付液塗布装置11に
搬送し、該味付液塗布装置11内で、ノズル19より味
付液30を噴霧して海苔本体2の上面全体に塗布する。
ついで、味付液30が塗布された海苔を焼き入れ装置1
2へ搬送して、所要時間、所要温度で焼き入れする。例
えば、100℃〜300℃、10秒〜30秒間焼く。こ
の焼き工程で、味付液が塗布されていない面は光沢を帯
びることとなる。ついで、検査装置13で、焼釜24か
ら出て来た海苔の検査を行う。ついで、カウンター14
に搬送して、所要枚数ごとに1組にまとめている。
【0028】本発明は上記実施例に限定されず、味付液
として、ワサビの微粉末に代えてアルコール等によりト
ウガラシの辛味を取り出したトウガラシ液を用い、該ト
ウガラシ液を食料硬化油4と混合したものを用いてもよ
い。また、ウメ等の香辛材料の微粉末を食料硬化油と混
合したものを味付液として用いてもよい。さらに、ワサ
ビの微粉末に代えて塩の微粒子粉末を用い、該塩を食料
硬化油と混合した味付液を用いても良い。
【0029】また、上記実施例ではスプレーノズルによ
り味付液を噴霧して、海苔本体の表面に塗布している
が、海苔本体に浸透して裏面側まで味付液を染み込ませ
ない状態で、ローラ、あるいはハケで塗布しても良い。
さらに、食料硬化油と混合する香辛料および調味料の種
類に応じて、焼き入れ装置での加熱温度、加熱時間が相
違し、かつ、冷却が必要な場合も、その冷却温度、冷却
時間が相違し、ワサビ等の速乾性、速硬化性を有する場
合は冷却装置が不要となることは、前述した通りであ
る。
【0030】上記した工程で製造された味付け焼き海苔
は、例えば、所要の細幅に切断されて煎餅等に巻き付け
られる。其の際、味付層3を有する側が煎餅巻き付け側
となり、味付層がなく光沢を有する面が外面側となるよ
うにしている。このように、海苔1を巻き付けると、海
苔は見た目に光沢を有して美味しさを表すことが出来る
と共に、裏面側でかつ油の被膜により囲まれたワサビ等
の香辛料は、その味、匂い、香りを長期間持続させるこ
とが出来る。
【0031】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わる請求項1の味付け焼き海苔は、ワサビ等の香辛
料と調味料の微粉末が硬化した油の被膜により、その
味、匂い、香りが長期間保持できる。また、片面にのみ
味付層を設けているため、味付層を塗布した後に焼く
と、味付層を設けていない他面は光沢が良く、例えば、
煎餅等に巻き付ける時に、味付層を煎餅と接する側に、
他面を表面側にすると、光沢のある面が外面側となるた
め、外観がよくなり、商品価値をあげることが出来る。
また、食料油として、請求項2に記載の食料硬化油を用
いると、常温で硬化しているため、油を塗布したことに
よるベトつきが発生せず、かつ、硬化した被膜を形成し
ているため、混合した香辛料および調味料の粉末を剥離
させない利点がある。
【0032】また、請求項3から請求項6に記載の製造
方法では、味付液を塗布した後に焼いているため、油の
匂いが残さず、香辛料の特有の匂い、香りを与えること
が出来る。かつ、味付液を塗布して後に焼いているが、
味付液は片面にのみ塗布して、他面には塗布していない
ため、この塗布していない面に焼き入れにより光沢を帯
びさせることが出来る。よって、この光沢のある面を外
面として煎餅等に巻き付けて使用すると、商品価値を高
めることが出来る。また、味付液を塗布した後に、焼き
入れで海苔の独特の風合いを発生させることができる。
【0033】しかも、味付液を塗布した後に、焼き入れ
をするため、味付け液の食料硬化油の流動性がよくな
り、混合したワサビ等の香辛料を均一に海苔本体の表面
全体に行き渡らせて、香辛料の濃度を均一化でき、その
結果、海苔全体に均一な味付けを確保出来る。よって、
例えば、1枚の海苔を細幅に切断して、煎餅やおかきに
巻き付けた場合、細幅に切断した海苔片が巻き付けられ
た煎餅やおかきに所要の味を与えることが出来る。
【0034】さらに、味付液に混合する食料硬化油とし
て、無味、無臭および無香の植物性食料油脂からなると
共に、融点を季節により異なる常温より幾分高めの所定
巾の範囲内の温度となるように設定して常時常温で硬化
しているものを用いているため、水に対するシール性が
非常に高く、よって、味付層を設けることによる湿り気
が増すことを防止出来ると共に、海苔自体に湿り気を帯
びさせることを低減あるいは防止できる。さらにまた、
味付層の香辛料および調味料が硬化した食料硬化油の内
部に均一に混合し、硬化した状態で埋積されているた
め、香辛料および調味料が海苔の製造工程および煎餅や
おかきへ巻き付ける加工工程で海苔本体より剥離せず、
味を持続させることが出来る等の種々の利点を有するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の海苔の実施例を示す拡大断面図であ
る。
【図2】 本発明の海苔の製造方法を実施する装置の概
略正面図である。
【符号の説明】
1 海苔 2 海苔本体 3 味付層 4 食料硬化油 5 ワサビの微粉末 6 調味料の微粉末 10 海苔供給機 11 味付液塗布装置 12 焼き入れ装置 13 検査装置 14 カウンター 30 味付液

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海苔本体の片面に、ワサビ、トウガラ
    シ、ウメ等の香辛料の微粉末および/あるいは塩等の調
    味料の微粉末と食料油が均一に混合された硬化した味付
    層を備え、該海苔本体の両面が焼かれて味付層を備えて
    いない他面が味付層を備えた面より光沢を有する構成と
    している味付け焼き海苔。
  2. 【請求項2】 上記食料油は、無味・無臭および無香の
    植物性食料油脂からなると共に融点を季節により異なる
    常温より幾分高めの所定巾の範囲内の温度となるように
    設定して常温で常時硬化している食料硬化油よりなる請
    求項1に記載の味付け焼き海苔。
  3. 【請求項3】 食料油にワサビ、トウガラシ、ウメ等の
    香辛料の微粉末および/あるいは塩等の調味料の微粉末
    とを均一に混合した味付液を設け、 上記味付液を所要温度に加熱して溶融状態を保持した状
    態で、乾燥した海苔の表面に塗布して、 ついで、上記味付液が塗布された海苔全体を所要温度で
    所要時間、焼いて、 上記食料油が上記微粉末を固着した状態で硬化している
    味付層を表面に備えている味付け焼き海苔の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記海苔全体を焼いた後に、自然冷却あ
    るいは所要温度で冷却して食料油を硬化する請求項3に
    記載の味付け焼き海苔の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記味付液に含む香辛料はワサビからな
    り、該味付液を噴霧して乾燥した海苔の片面全体に塗布
    している請求項3あるいは請求項4のいずれか1項に記
    載の味付け焼き海苔の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記食料油として、無味・無臭および無
    香の植物性食料油脂からなると共に融点を季節により異
    なる常温より幾分高めの所定巾の範囲内の温度となるよ
    うに設定して常温で常時硬化している食料硬化油を用い
    ている請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の味
    付け焼き海苔の製造方法。
JP6111114A 1994-05-25 1994-05-25 味付け焼き海苔およびその製造方法 Withdrawn JPH07313114A (ja)

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