JPH0731163U - 空気圧式噴水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 終端が真横にシャープに切断された歯切れの
よい間欠噴水を行う。 【構成】 出口に噴水ノズル２を設け、かつ入口に給水
管４と圧縮空気供給管３を接続したシリンダ１の内部
に、軸方向の通路８，８を設けたピストン７を収容し、
ポンプ６およびエアーコンプレッサ５の運転状態で弁Ｖ
２を開き弁Ｖ１を閉じてシリンダ１内に所定量の噴水用
水Ｗを供給したのちに、弁Ｖ１を開き弁Ｖ２を閉じてシ
リンダ内に高圧空気を供給して、ピストンを押上げピス
トン７の上側にある噴水用水Ｗを噴水ノズルから噴出さ
せるようにしてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、間欠的な噴水を行う空気圧式噴水装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、間欠的な噴水を行う空気圧式噴水装置として、たとえば図６に示す ものが知られている。この空気圧式噴水装置は、貯水タンク１に噴水ノズル２を 立設し、貯水タンク１の上部に弁Ｖ１を介設した圧縮空気供給管３の出口を接続 し、貯水タンク１のたとえば下部に弁Ｖ２を介設した給水管４を接続するととも に、圧縮空気供給管３の入口をエアーコンプレッサ（圧縮空気供給源）５に接続 し、給水管４の入口をポンプ（噴水用水供給源）６に接続した構造になっている 。したがって、噴水用水供給源６の運転状態で弁Ｖ２を開いて貯水タンク１内に 所定量の噴水用水Ｗを供給したのち、弁Ｖ２を閉じ、つぎに圧縮空気供給源５の 運転状態で弁Ｖ１を開いて貯水タンク１内に高圧空気を供給すると、貯水タンク １内の圧力が上昇し、この圧力上昇にともなって貯水タンク１内の噴水用水Ｗが 噴水ノズル２から噴出して噴水を行う。このような作動を連続することによって 間欠的な噴水を実行することができる。そのために、単純な連続噴水と比較して ショー的効果の高い演出が可能になる。

【０００３】 しかし、前記従来の空気圧式噴水装置では、噴水が終了する僅か手前から終了 するまでの間、つまり、貯水タンク１内の噴水用水Ｗの残量が少なくなると、噴 水用水Ｗに空気が混入した気水混合流体が噴水ノズル２から噴出することになる 。そのために、噴水の終端が真横にシャープに切断された歯切れのよい噴水姿態 を実行できない欠点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、噴水ノズルから間欠的に噴出する噴水の終端が真 横にシャープに切断された歯切れのよい噴水姿態を実行することができない点で ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、出口に噴水ノズルを設けたシリンダの入口に給水管と圧縮空気供給 管が接続され、前記シリンダに軸方向に貫通する少なくとも１つの通路を設けた ピストンが収容されているとともに、噴水用水供給源から供給される噴水用水と 圧縮空気供給源から供給されるピストン押上用の高圧空気が前記給水管と圧縮空 気供給管を介して前記シリンダに交互に供給されるように構成されていることを 特徴とし、終端が真横にシャープに切断された歯切れのよい噴水姿態を実行する 目的を達成した。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、噴水用水供給源を運転してシリンダ内に所定量の噴水用水Ｗ を供給する。この場合、ピストンは自重でシリンダの底部にあり、シリンダ内に 供給され噴水用水は通路を通ってピストンの上側に流動する。つぎに圧縮空気供 給源を運転してシリンダ内に高圧空気を供給する。これにより、ピストンは押上 げられ、ピストンの上側にある噴水用水は噴水ノズルから噴出して噴水を行う。 ピストンの上側にある噴水用水の噴水終了時に高圧空気の供給を止める。シリン ダ内に供給された高圧空気は通路を通って噴水ノズルから大気に放出される。ピ ストンは自重でシリンダの底部、つまり待機位置まで下降する。このような作動 を連続することによって間欠的な噴水を実行することができる。また、高圧空気 によるピストンの押上げによってピストンの上側にある噴水用水のみを噴水ノズ ルから噴出させて噴水を行うので、気水混合流体が噴水ノズルから噴出すること はない。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。なお、図６の従来例と同一 もしくは相当部分には同一符号を付して説明する。図１において、シリンダ１の 出口に噴水ノズル２が設けられ、シリンダ１の入口に圧縮空気管３と給水管４が 接続されており、圧縮空気管３に弁Ｖ１が介設され、給水管４に弁Ｖ２が介設さ れている。また、圧縮空気管３の入口はエアーコンプレッサ５に接続され、給水 管４の入口はポンプ６に接続されている。シリンダ１の内部にピストン７が軸方 向の移動自在（昇降自在）に収容され、このピストン７を軸方向に貫通して２つ の通路８，８が設けられている。

【０００８】 このような構成であれば、エアーコンプレッサ５およびポンプ６の運転状態で 弁Ｖ１を閉じ、弁Ｖ２を開いてシリンダ１内に所定量の噴水用水Ｗを供給する。 この場合、ピストン７は自重でシリンダ１の底部にあり、シリンダ１内に供給さ れ噴水用水Ｗは２つの通路８，８を通ってピストン７の上側に流動する。つぎに 弁Ｖ１を開き、弁Ｖ２を閉じてシリンダ１内にに高圧空気を供給する。これによ り、ピストン７は、図２のように押上げられ、ピストン７の上側にある噴水用水 Ｗは噴水ノズル２から噴出して噴水を行う。ピストン７の上側にある噴水用水Ｗ の噴水終了時に弁Ｖ１を閉じて高圧空気の供給を止める。シリンダ１内に供給さ れている高圧空気はピストン７の通路８，８を通って噴水ノズル２から大気に放 出される。ピストン７は図３に示すように、自重でシリンダ１の底部、つまり待 機位置まで下降する。このような作動を連続することによって間欠的な噴水を実 行することができる。また、高圧空気によるピストン７の押上げによってピスト ン７の上側にある噴水用水Ｗのみを噴水ノズル２から噴出させて噴水を行うので 、従来のように気水混合流体が噴水ノズルから噴出することはない。そのために 、噴水の終端が真横にシャープに切断された歯切れのよい噴水姿態を実行できる 。

【０００９】 なお、前記実施例では、軸方向に貫通する２つの通路８，８をピストン７に設 けた構成で説明しているが、通路８の数は任意である。また、図４に示すように 、ピストン７の外周部を切り欠いた通路８であってもよい。あるいは図５に示す ように、ピストン７のヘッド７Ａを多孔質部材や金網などによって形成し、この ヘッド７Ａに通路８の機能をもたせた構成であってもよい。

【００１０】 また、ポンプ６の使用を省略してもよい。この場合噴水池の水が噴水用水供給 源６として機能する。さらに、ポンプ６および弁Ｖ２の両者の使用を省略して、 シリンダ１の底部に小孔を貫通形成し、この小孔に給水管４の機能をもたせるよ うにしてもよい。このように構成すると、シリンダ１に供給された高圧空気が若 干漏れるけれど、弁Ｖ２の操作が不要になる。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、高圧空気によるピストンの押上げによってピ ストンの上側にある噴水用水のみを噴水ノズルから噴出させて噴水を行うので、 従来の空気圧式噴水装置のように気水混合流体が噴水ノズルから噴出することは ない。そのために、噴水の終端が真横にシャープに切断された歯切れのよい噴水 姿態を実行できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す縦断面図である。

【図２】噴水途中の状態を示す縦断面図である。

【図３】ピストンが待機位置に復帰した状態を示す縦断
面図である。

【図４】通路の変形例を示す平面図である。

【図５】通路の他の変形例を示す縦断面図である。

【図６】従来例の縦断面図である。

【符号の説明】

１ シリンダ ２ 噴水ノズル ３ 圧縮空気供給管 ４ 給水管 ５ エアーコンプレッサ（圧縮空気供給源） ６ ポンプ（噴水用水供給源） ７ ピストン ８ 通路 Ｗ 噴水用水

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 出口に噴水ノズルを設けたシリンダの入
   口に給水管と圧縮空気供給管が接続され、前記シリンダ
   に軸方向に貫通する少なくとも１つの通路を設けたピス
   トンが収容されているとともに、噴水用水供給源から供
   給される噴水用水と圧縮空気供給源から供給されるピス
   トン押上用の高圧空気が前記給水管と圧縮空気供給管を
   介して前記シリンダに交互に供給されるように構成され
   ていることを特徴とする空気圧式噴水装置。