JPH07310540A - 内燃機関の排気装置 - Google Patents

内燃機関の排気装置

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JPH07310540A
JPH07310540A JP9965294A JP9965294A JPH07310540A JP H07310540 A JPH07310540 A JP H07310540A JP 9965294 A JP9965294 A JP 9965294A JP 9965294 A JP9965294 A JP 9965294A JP H07310540 A JPH07310540 A JP H07310540A
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JP
Japan
Prior art keywords
nut
exhaust
flange portion
stud bolt
cylinder head
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9965294A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiro Shimamoto
敏郎 島本
Tokuji Ando
徳司 安藤
Hiromi Umeda
浩美 梅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダヘッドと排気マニホールドとを締結
するナットの緩みを防止した内燃機関の排気装置を提供
する。 【構成】 スペーサ13は、円筒状の鋼管を切断したも
ので、その全長はスタッドボルト8の外径の略3倍に設
定されている。スペーサ13は、エンジン側フランジ部
2の端部に各2本宛配置されている。スタッドボルト8
は、従来装置のものに対して、スペーサ13の全長分だ
け長いものが用いられている。熱膨張の差によりエンジ
ン側フランジ部2がシリンダヘッド6の排気ポート側端
面7に対して図中左方向に摺動した場合、スタッドボル
ト8がスペーサ13内で撓み変形する。その結果、スタ
ッドボルト8の弾性捩じれが殆ど生じなくなり、ナット
の緩みが防止される

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排気装置に
係り、詳しくはシリンダヘッドと排気マニホールドとの
接合部からの排気漏れを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用多気筒エンジンでは、各排気ポ
ートからの排気を集合させて排気管に導くべく、シリン
ダヘッドに排気マニホールドが締結されている。図7に
示したように、排気マニホールド1は、エンジン側フラ
ンジ部2と集合管部3と排気管側フランジ部4とからな
っており、その素材には耐熱性や量産性の点からFCD
(球状黒鉛鋳鉄)等が用いられる。エンジン側フランジ
部2は、連続した板状に形成されており、エンジン5の
シリンダヘッド6に結合される。また、排気管側フラン
ジ部4は図示しないフロントパイプに結合される。
【0003】図8(図7中のVIII部拡大図),図9(図
8中のIX矢視図)に示したように、シリンダヘッド6の
排気ポート側端面7には複数本のスタッドボルト8が千
鳥状に植設されており、これらスタッドボルト8とナッ
ト9とにより、エンジン側フランジ部2が締結される。
尚、シリンダヘッド6の素材としては、一般に、伝熱性
に優れたアルミ合金が用いられる。図中、10はマニホ
ールドガスケット、11は平ワッシャ、12はエンジン
側フランジ部2に形成されたボルト穴である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、水冷エンジ
ンでは、内部に冷却水通路を有するシリンダヘッド6
と、高温の排気ガスに曝される排気マニホールド1とで
は、運転中の温度が大幅に異なる。すなわち、高負荷時
においても、シリンダヘッド6は比較的低温(150°
C程度)に保たれるが、排気マニホールド1は集合管部
3で約900°C、エンジン側フランジ部4でも400
°C程度に達する。そのため、素材の熱膨張率を考慮し
ても、エンジン側フランジ部2はシリンダヘッド6より
膨張し、図8,図9に二点鎖線で示したように相対変位
(すなわち、平行変位)を起こす。この平行変位は、当
然のことながら、エンジン側フランジ部2の両端部で最
も大きくなる。
【0005】上述した平行変位が生じると、エンジン側
フランジ部2は、シリンダヘッド6の排気ポート側端面
7とナット9(平ワッシャ11)とに挟圧された状態
で、左右方向に摺動する。すると、スタッドボルト8
は、ナット9内で傾くことになり、ナット9が緩む方向
に弾性捩じれを生じる。そして、平行変位が更に進む
と、ナット9は、スタッドボルト8に生じた弾性捩じれ
を解消するべく、締結軸力を開放する方向に僅かながら
回転する。したがって、長期間の運転を行うと、相対変
位が繰り返されてナット9が次第に緩み、シリンダヘッ
ド6と排気マニホールド1との間からの排気漏れを生じ
る虞があった。尚、スタッドボルト8のナット9内での
傾き角を小さくするためにフランジ部2の厚みを全体に
増加させることも考えられたが、その場合には、排気マ
ニホールド1の重量が大幅に増加すると共に、フランジ
部2に熱疲労による割れが起こりやすくなる等の別種の
不具合が生じる。
【0006】本発明は上記状況に鑑みなされたもので、
シリンダヘッドと排気マニホールドとを締結するナット
の緩みを防止した内燃機関の排気装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の請求項
1では、シリンダヘッドに植設された複数のスタッドボ
ルトとこのスタッドボルトに螺合するナットとにより、
当該シリンダヘッドの排気ポート側端面に排気マニホー
ルドのフランジ部を締結してなる内燃機関の排気装置に
おいて、前記スタッドボルトのうち少なくとも両端のも
のに螺合するナットの緩み止め手段を備えたものを提案
する。
【0008】また、本発明の請求項2では、請求項1の
排気装置において、緩み止め手段が、前記排気マニホー
ルドのフランジ部と前記ナットとの間に介装され、前記
スタッドボルトが内嵌する筒状のスペーサであるものを
提案する。また、本発明の請求項3では、請求項1の排
気装置において、緩み止め手段が締付ナットと緩み止め
ナットとからなるダブルナットであるものを提案する。
【0009】更に、本発明の請求項4では、請求項1の
排気装置において、緩み止め手段が、前記排気マニホー
ルドのフランジ部の外面に当該フランジ部と一体に形成
され、前記スタッドボルトが嵌挿されるボルト穴の周囲
における当該フランジ部の厚みを増大させる方向に突出
したボスであるものを提案する。
【0010】
【作用】請求項1の排気装置によれば、熱膨張によりシ
リンダヘッドと排気マニホールドのフランジ部との間に
平行変位が生じても、緩み止め手段によりナットの緩み
が防止される。また、請求項2の排気装置によれば、ス
ペーサの分だけ長くなったスタッドボルトがスペーサ内
で撓むため、平行変位が生じても、弾性捩じれが少なく
なり、ナットの緩みが防止される。
【0011】また、請求項3の排気装置によれば、締付
ナットと緩み止めナットとをそれぞれ適正なトルクで締
め付けることにより、ナット内でのスタッドボルトの傾
きがなくなる。したがって、スタッドボルトの弾性ねじ
れも生じなくなり、ナットの緩みが完全に防止される。
更に、請求項4の排気装置によれば、ボスの分だけ長く
なったスタッドボルトがボス内で撓むため、平行変位が
生じても、弾性捩じれが少なくなり、ナットの緩みが防
止される。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。尚、実施例の説明においては、前述した
従来装置と同一の部材には同一の符号を付し、重複する
説明を省略する。図1には、本発明の第1実施例に係る
排気装置の要部を示してあり、図中の符号13はエンジ
ン側フランジ部2とナット9との間に介装されたスペー
サを示している。スペーサ13は、円筒状の鋼管を切断
したもので、その全長はスタッドボルト8の外径の略3
倍に設定されている。また、本実施例の場合、スペーサ
13は、エンジン側フランジ部2の両端部に各2本宛配
置されている。尚、スタッドボルト8は、前述した従来
装置のものに対して、スペーサ13の全長分だけ長いも
のが用いられている。
【0013】以下、第1実施例の作用を述べる。内燃機
関が運転されて高温の排気ガスが流通すると、シリンダ
ヘッド6と排気マニホールド1とが共に熱膨張するが、
前述したように、排気マニホールド1のエンジン側フラ
ンジ部2はシリンダヘッド6より膨張する。そのため、
図2に示したように、平行変位が生じて、エンジン側フ
ランジ部2が、スペーサ13と共に、シリンダヘッド6
の排気ポート側端面7に対して図中左方向に摺動する。
この際、スペーサ13の全長分スタッドボルト8が長く
なっているため、同図に示したように、スタッドボルト
8がスペーサ13内で撓み変形する。その結果、スタッ
ドボルト8がナット9内で殆ど傾かなくなり、弾性捩じ
れに起因するナットの緩みが防止されるのである。
【0014】図3には、本発明の第2実施例に係る排気
装置の要部を示してあり、図中の符号14は、従来装置
と同様のナット(締付ナット)9に重ねた状態で、スタ
ッドボルト8にねじ込まれた緩み止めナットである。緩
み止めナット14は、締付ナット9より厚みが小さく、
規定の締付トルクで締付けられた締付ナット9の上に、
所定の締付トルクで締付けられている。すなわち、本実
施例では、締付ナット9と緩み止めナット14とで、い
わゆるダブルナットが構成されている。また、本実施例
の場合も、ダブルナットは、エンジン側フランジ部2の
端部に各2本宛配置されている。
【0015】以下、第2実施例の作用を述べる。内燃機
関が運転されて高温の排気ガスが流通すると、第1実施
例と同様の平行変位が生じ、図4に示したように、エン
ジン側フランジ部2が、スペーサ13と共に、シリンダ
ヘッド6の排気ポート側端面7に対して図中左方向に摺
動する。ところが、本実施例では、上述したように、ス
タッドボルト8にダブルナットが締結されているため、
以下に述べる理由により締付ナット9の緩みが生じな
い。すなわち、締付ナット9と緩み止めナット14との
当接面には、図中に矢印で示すように、互いに押圧力が
作用するため、両ナット9,14のねじ部とスタッドボ
ルト1のねじ部との間にはがたが生じない。その結果、
スタッドボルト8はナット9内で傾くことがなくなり、
弾性捩じれに起因するナット9の緩みが防止されるので
ある。
【0016】図5には、本発明の第3実施例に係る排気
装置の要部を示してあり、図中の符号15はエンジン側
フランジ部2に形成されたボスを示している。ボス15
は、フランジ部2と一体に鋳造されており、その厚みは
スタッドボルト8の外径の略2倍に設定されている。ま
た、本実施例の場合、ボス15は、エンジン側フランジ
部2の両端部に各2本宛配置されている。尚、スタッド
ボルト8は、前述した従来装置のものに対して、ボス1
5の厚み分だけ長いものが用いられている。
【0017】以下、第3実施例の作用を述べる。内燃機
関が運転されて高温の排気ガスが流通すると、シリンダ
ヘッド6と排気マニホールド1とが共に熱膨張するが、
前述したように、排気マニホールド1のエンジン側フラ
ンジ部2はシリンダヘッド6より膨張する。そのため、
図6に示したように、平行変位が生じて、エンジン側フ
ランジ部2が、ボス15と共に、シリンダヘッド6の排
気ポート側端面7に対して図中左方向に摺動する。この
際、ボス15の厚み分スタッドボルト8が長くなってい
るため、同図に示したように、スタッドボルト8がボス
15内で撓み変形する。その結果、第1実施例と同様
に、スタッドボルト8がナット9内で殆ど傾かなくな
り、弾性捩じれに起因するナットの緩みが防止されるの
である。尚、本実施例は、フランジ部2の厚みを全体に
増加させるものではないため、排気マニホールド1の重
量の大幅な増加や熱疲労によるフランジ部2の割れは生
じない。
【0018】このように、上記各実施例では、スタッド
ボルト8に螺合するナット9に緩み止め手段を設けたた
め、ナット9の緩みがなくなり、長期間の運転を行って
も、排気漏れ等の不具合が全く生じなくなった。以上で
具体的実施例の説明を終えるが、本発明の態様はこれら
の実施例に限られるものではない。例えば、上記実施例
では排気マニホールドのフランジ部を締結するスタッド
ボルトの両端側の2本に螺合するナットに緩み止め手段
を設けるようにしたが、緩み止め手段を、両端部の1本
にのみ設けるようにしてもよいし、3本以上に設けるよ
うにしてもよい。また、緩み止め手段としてスペーサを
用いる場合、これを溶接等により排気マニホールドのフ
ランジ部と一体化してもよいし、その全長も上記実施例
に限らず適宜の値を採り得る。また、緩み止め手段とし
てダブルナットを用いる場合、部品の共通化を図るべ
く、締付ナットと緩み止めナットとに同一のものを用い
るようにしてもよい。更に、緩み止め手段としてボスを
用いる場合も、その厚みは上記実施例に限らず適宜の値
を採り得る。
【0019】
【発明の効果】本発明の請求項1の排気装置によれば、
シリンダヘッドの排気ポート側端面に排気マニホールド
のフランジ部を締結するナットに緩み止め手段を設けた
ため熱膨張差によりシリンダヘッドと排気マニホールド
のフランジ部との間に平行変位が生じても、ナットの緩
みによる排気漏れが防止される。
【0020】また、請求項2の排気装置によれば、緩み
止め手段として排気マニホールドのフランジ部とナット
との間にスペーサを介装させるようにしたため、ナット
の締付けに特別な作業が不要となり、組立ラインでの工
数増加が防止される。また、請求項3の排気装置によれ
ば、緩み止め手段としてダブルナットを用いるようにし
たため、専用部品を新製する必要がなくなり、コストの
上昇が抑えられる。
【0021】また、請求項2の排気装置によれば、緩み
止め手段として排気マニホールドのフランジ部にボスを
突出形成するようにしたため、部品点数と締付工数との
増加が共に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排気装置の第1実施例を示した要
部拡大図である。
【図2】第1実施例の作用を示した説明図である。
【図3】本発明に係る排気装置の第2実施例を示した要
部拡大図である。
【図4】第2実施例の作用を示した説明図である。
【図5】本発明に係る排気装置の第3実施例を示した要
部拡大図である。
【図6】第3実施例の作用を示した説明図である。
【図7】自動車用エンジンの排気側側面を示した斜視図
である。
【図8】図7中のVIII部拡大図である。
【図9】図8中のIX矢視図である。
【符号の説明】
1 排気マニホールド 2 エンジン側フランジ部 6 シリンダヘッド 7 排気ポート側端面 8 スタッドボルト 9 締付ナット 13 スペーサ 14 緩み止めナット 15 ボス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドに植設された複数のスタ
    ッドボルトとこのスタッドボルトに螺合するナットとに
    より、当該シリンダヘッドの排気ポート側端面に排気マ
    ニホールドのフランジ部を締結してなる内燃機関の排気
    装置において、前記スタッドボルトのうち少なくとも両
    端のものに螺合するナットの緩み止め手段を備えたこと
    を特徴とする内燃機関の排気装置。
  2. 【請求項2】 前記緩み止め手段が、前記排気マニホー
    ルドのフランジ部と前記ナットとの間に介装され、前記
    スタッドボルトが内嵌する筒状のスペーサであることを
    特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気装置。
  3. 【請求項3】 前記緩み止め手段が締付ナットと緩み止
    めナットとからなるダブルナットであることを特徴とす
    る請求項1記載の内燃機関の排気装置。
  4. 【請求項4】 前記緩み止め手段が、前記排気マニホー
    ルドのフランジ部の外面に当該フランジ部と一体に形成
    され、前記スタッドボルトが嵌挿されるボルト穴の周囲
    における当該フランジ部の厚みを増大させる方向に突出
    したボスであることを特徴とする請求項1記載の内燃機
    関の排気装置。
JP9965294A 1994-05-13 1994-05-13 内燃機関の排気装置 Withdrawn JPH07310540A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007278371A (ja) * 2006-04-05 2007-10-25 Nsk Ltd 高温腐食環境用転がり軸受
EP2075429A1 (en) 2007-11-26 2009-07-01 Ford Global Technologies, LLC An engine and exhaust manifold assembly
DE102010022540A1 (de) * 2010-06-02 2011-12-08 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Bolzen und Anordnung zur Befestigung eines Abgaskrümmers an einem Zylinderkopf einer Brennkraftmaschine
DE102011009686A1 (de) * 2011-01-28 2012-08-02 Volkswagen Ag Befestigungsverbund

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Effective date: 20010731