JPH07309748A - 医療用貼付剤 - Google Patents

医療用貼付剤

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JPH07309748A
JPH07309748A JP6105511A JP10551194A JPH07309748A JP H07309748 A JPH07309748 A JP H07309748A JP 6105511 A JP6105511 A JP 6105511A JP 10551194 A JP10551194 A JP 10551194A JP H07309748 A JPH07309748 A JP H07309748A
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JP
Japan
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support
elongation
drug
sensitive adhesive
stretchable
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JP6105511A
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Inventor
Takashi Shinjo
隆 新城
Takashi Nakagawa
隆司 中川
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】貼付性及び使用感に優れ、さらに保存中に粘着
剤層の薬物が支持体を透過して支持体の反対側表面に析
出することのない医療用貼付剤を提供する。 【構成】薬物不透過性の支持体の片面に薬物を含有する
粘着剤層が形成された医療用貼付剤であって、該支持体
は、伸びが10%以上であり、かつ伸びの回復率が50
%以上の伸縮性不織布又は伸縮性織布と、伸びが10%
以上であり、かつ伸びの回復率が50%以上の伸縮性樹
脂フィルムの積層体から形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用貼付剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】医療用貼付剤において、薬物を含有する
粘着剤層が形成される支持体は、使用中の剥がれ、つっ
ぱり感、異物感など貼付性や使用感の観点から、柔軟性
を有すると共に伸縮性を有するものが好ましい。また、
支持体の薬物透過性が高くなると、医療用貼付剤の保存
中に粘着剤層の薬物が支持体を透過して支持体の反対側
に析出し、さらに析出した薬物が包装材に移行して薬品
含有量が低下し商品性が損なわれるという問題点があっ
た。
【0003】薬物不透過性の支持体としては、例えば、
ポリエステルフィルム、テフロンRフィルム、ポリエス
テル−ポリエチレン積層フィルム、ポリエステル−エチ
レン・酢酸ビニル共重合体積層フィルム、テフロンR
ポリエチレン積層フィルムなどが開示されている(特開
平3−141223号公報)。
【0004】また、柔軟性を有すると共に伸縮性を有す
る支持体としては、ポリウレタンフィルムやエチレン・
酢酸ビニル共重合体フィルムなどが広く知られている
が、特定の100%モジュラスと透湿度を有するポリウ
レタンフィルムを支持体とする貼付剤が開示されている
(特開平2−270818号公報)。
【0005】しかしながら、前者の支持体では、柔軟性
や伸縮性が十分でなく、使用中の剥がれ、つっぱり感、
異物感などの問題点があり、後者の支持体では、薬物、
特に親油性薬物の透過性が高く、医療用貼付剤の保存中
に粘着剤が支持体の反対側に析出することにより、商品
性が損なわれるという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、貼付性及び
使用感に優れ、さらに保存中に粘着剤層の薬物が支持体
を透過して支持体の反対側表面に析出することのない医
療用貼付剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の医療用貼付剤
は、支持体上に薬物を含有する粘着剤層が形成されてい
る。
【0008】上記支持体は薬物不透過性であって、伸縮
性不織布又は伸縮性織布と伸縮性樹脂フィルムとの積層
体から形成される。
【0009】上記伸縮性不織布としては、熱可塑性繊維
単独の不織布又は熱可塑性繊維と非熱可塑性繊維との不
織布が挙げられる。熱可塑性繊維としては、ポリビニル
アルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデ
ン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミ
ド、ポリエステル、酢酸セルロース;ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−α−オ
レフィン共重合体、α−オレフィン重合体等のポリオレ
フィン系樹脂;スチレン−イソプレン−スチレン・ブロ
ック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン・ブロ
ック共重合体、ポリブテン、ポリイソプレン等のゴム系
重合体;ポリウレタン系重合体などの繊維が挙げられ
る。
【0010】上記非熱可塑性繊維としては、セルロー
ス、レーヨン、キュポラ、麻、絹等の繊維が挙げられ
る。
【0011】また、上記不織布に伸縮性を持たせる方法
としては、収縮率の異なる二層の繊維からなるフィラメ
ントから不織布を作り、これを加熱することによりフィ
ラメントをカールさせ伸縮性を持たせる方法;伸縮性を
有する繊維から不織布を作る方法などが挙げられる。
【0012】上記伸縮性織布としては、ポリエステル繊
維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミ
ド繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリビニルアルコール繊
維等の熱可塑性繊維の織布;セルロース繊維、レーヨン
繊維、キュポラ繊維、麻繊維、絹繊維等の非熱可塑性繊
維の織布などが挙げられる。
【0013】また、上記織布に伸縮性を持たせる方法と
しては、メリヤス織りのように織り方によって伸縮性を
付与する方法;伸縮性を有するポリウレタン繊維等と交
絡させることにより伸縮性を付与する方法などが挙げら
れる。
【0014】上記伸縮性樹脂フィルムとしては、スチレ
ン−ブタジエン−スチレン・ブロック共重合体、エチレ
ン−プロピレン共重合体、α−オレフィン重合体等のゴ
ム系樹脂;熱可塑性ウレタン樹脂;エチレン−メチルア
クリレート共重合体等のエチレン−(メタ)アクリレー
ト共重合体などの樹脂フィルムが挙げられる。
【0015】上記支持体の薬物透過性は小さいものが好
ましく、具体的には薬物透過率1%以下が好ましい。
尚、上記薬物透過率は、該支持体の片面に薬物を含有す
る粘着剤層が形成された貼付剤を貼り付け、他面に前述
の貼付剤と同一で薬物を全く含有しないプラセボ貼付剤
を貼付した後、アルミニウム袋内に密封して60℃で2
週間保存した後、プラセボ貼付剤に移行した薬物量をH
PLC(高速液体クロマトグラフィー)で測定し、下式
により算出した値である。 薬物透過率(%)=〔(プラセボ貼付剤に移行した薬物
量)/(初期の貼付剤の薬物量)〕×100
【0016】上記伸縮性不織布、伸縮性織布及び伸縮性
樹脂フィルムの伸びは、小さくなると関節等に貼付した
際に曲げに追随できなくなって剥がれ易くなるので、1
0%以上に限定される。
【0017】上記伸縮性不織布、伸縮性織布及び伸縮性
樹脂フィルムの伸びの回復率は、小さくなると関節等に
貼付した際に曲げに追随して支持体が伸長しても、曲げ
を元に戻した時に皮膚から支持体が浮き上がり、薬物の
吸収効果が低下したり、剥がれ易くなるので、50%以
上に限定される。
【0018】上記伸縮性不織布、伸縮性織布及び伸縮性
樹脂フィルムの伸びは、JIS Z1521に準拠して
測定された値である。また、上記伸縮性不織布、伸縮性
織布及び伸縮性樹脂フィルムの伸びの回復率は、JIS
Z1521に準拠して、つかみ間隔を100mmに設
定した引張試験機に取り付けられた試料を、300mm
/分の引張速度でつかみ間隔が150mm(伸び50
%)となるまで引き伸ばした後、引張試験機から取り外
して放置する。一定時間放置後、つかみ間隔の長さを測
定し次式により算出された値である。伸びの回復率
(%)=〔(A−B)/(A−100)〕×100 ここで、Aは試料を50%に引き伸ばした時のつかみ間
隔を、Bは引張試験機から取り外して放置した後のつか
み間隔を、それぞれ示す。
【0019】また、上記支持体の透湿度は、小さくなる
と貼付後蒸れによるかぶれや斑点が生じ、大きくなると
薬物が効果的に経皮吸収されなくなるので、20〜3,
000g/m2 ・24hrが好ましく、より好ましくは
100〜1,000g/m2・24hrである。尚、こ
の透湿度は、JIS Z0208に準拠して測定された
値である。
【0020】上記粘着剤層に用いられる粘着剤として
は、常温で感圧性を有するものであれば特に制限はな
く、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコ
ン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤などが挙げられる。
【0021】上記アクリル系粘着剤としては、(メタ)
アクリル酸アルキエステルと該(メタ)アクリル酸アル
キエステルと共重合可能な重合性モノマーとの共重合体
が挙げられる。
【0022】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、アルキル基の炭素数が少なくなると凝集力は
向上するが粘着力が低下し、多くなると粘着力は向上す
るが凝集力が低下するので、アルキル基の炭素数1〜1
8のものが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アク
リル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリ
ル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等
が挙げられる。
【0023】上記重合性モノマーとしては、例えば、
(メタ)アクリル酸、N−ビニル−2−ピロリドン、ダ
イアセトンアクリルアミド、(ポリ)エチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコー
ル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、スチレン等が好
適に使用される。
【0024】また、上記共重合体には多官能性モノマー
が添加されてもよい。上記多官能性モノマーとしては、
例えば、1,6−ヘキサングリコールジメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルトルエン、ジアリルフタレート、ジアリル
マレート、ジアリルアジペート、ジアリルグリコレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、ジエチレングリコー
ルビスアリルカーボネート等が挙げられる。
【0025】上記アクリル系粘着剤は、塊状重合、溶液
重合等通常の重合方法で調製することができる。
【0026】上記アクリル系粘着剤には、粘着付与剤、
充填剤などが添加されてもよい。
【0027】上記ゴム系粘着剤はゴム弾性体を主体とす
る粘着剤であって、ゴム弾性体としては、例えば、シス
−1,4−イソプレン(天然ゴム)、トランス−1,4
−イソプレン(合成ゴム)、ポリイソブチレン、ポリブ
タジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体、スチレン−イソプレン−ブチレンブ
ロック共重合体、ポリイソプレン等が挙げられる。
【0028】上記ゴム系粘着剤には、さらに必要に応じ
て、粘着付与剤、液状ゴム、軟化剤、酸化防止剤が添加
されてもよい。
【0029】上記粘着付与剤としては、例えば、ロジ
ン、水添ロジン、不均化ロジン、ロジンエステル等のロ
ジン誘導体;α−ピネン,β−ピネン等のテルペン樹
脂;テルペンフェノール樹脂;脂肪族系、芳香族系、脂
環族系、共重合系等の石油系樹脂;アルキル−フェノー
ル樹脂;キシレン樹脂;クマロン樹脂;クマロン−イン
デン樹脂などが挙げられる。
【0030】上記軟化剤としては、例えば、プロセスオ
イル、パーム油、綿実油、ヤシ油、ヒマシ油等のオイ
ル;ポリブテン、液状イソブチレン、液状ポリアクリレ
ート、蜜蝋、カルナバロウ、ラノリン等が挙げられる。
【0031】上記ゴム系粘着剤には、脂環族炭化水素樹
脂が添加されてもよい。脂環族炭化水素樹脂は粘着力を
調節する働きがあり、平均分子量600〜800、軟化
点80〜120℃のものが好ましい。
【0032】また、上記ゴム系粘着剤が柔軟になり過ぎ
る場合は充填剤が添加されてもよい。このような充填剤
としては、例えば、カオリン、酸化チタン、タルク、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸塩、珪酸、アル
ミニウム水和物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等が挙
げられる。
【0033】上記粘着剤層に含有される薬物としては、
経皮吸収されるものであれば特に制限はなく、例えば、
インドメタシン、アセチルサリチル酸、ケトプロフェン
等の非ステロイド系抗炎症剤;プレドニゾロン、デキサ
メタゾン等のコルチテロイド類;ジフェンヒドラミン、
クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン剤;クロタミトン
等の鎮痒剤;ニフェジピン等の抗高血圧剤;リドカイン
等の麻酔剤;ウンデシレン酸等の抗真菌剤;ニトロゼパ
ム等の抗てんかん剤;ニトログリセリン、硝酸イソソル
ビド等の冠血管拡張剤;エストラジオール等のホルモン
剤;サリチル酸メチル等の消炎鎮痛剤;尿素等の角質軟
化剤;ペニシリン等の抗生物質;サリチル酸グリコール
等の保湿剤;dl−カンフル等の局所刺激剤などが挙げ
られ、これらは二種以上が併用されてもよい。
【0034】本発明の貼付剤を調製する方法としては、
粘着テープと同様な方法が採用可能であり、例えば、溶
剤塗工法、ホットメルト塗工法が挙げられる。上記溶剤
塗工法としては、粘着剤組成物を調製し、これを直接支
持体上に塗工、乾燥する方法が挙げられる。また、上記
粘着剤組成物を一旦剥離紙上に塗工、乾燥した後、剥離
して支持体に転写密着させる方法も使用可能である。
【0035】上記ホットメルト塗工法としては、粘着剤
組成物を加熱溶融し、これを直接支持体上に塗工、乾燥
する方法が挙げられる。また、ホットメルト塗工法で
は、上記粘着剤組成物を加熱溶融して一旦剥離紙上に塗
工、乾燥した後、剥離して支持体に転写密着させる方法
も使用可能である。
【0036】上記粘着剤層は、支持体の樹脂フィルム側
に形成されるのが好ましい。
【0037】上記非粘着部を有する粘着剤層の保護を目
的として、粘着剤層に剥離紙が積層されてもよい。上記
剥離紙としては、例えば、ポリエチレンコート上質紙、
ポリオレフィンコートグラシン紙、ポリエチレンテレフ
タレート(以下PETという)フィルム、ポリプロピレ
ンフィルムなどの片面をシリコン処理したものが用いら
れる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)アクリル酸2−エチルヘキシル302.2
重量部(65モル%)とN−ビニル−2−ピロリドン9
8重量部(35モル%)をセパラブルフラスコに仕込
み、重合初期のモノマー濃度が85重量%となるように
酢酸エチル70.6重量部を加えた後、窒素雰囲気下で
60℃に昇温し、過酸化ラウロイル(重合開始剤)を溶
解した酢酸エチル溶液を逐次少量ずつ添加しながら、3
2時間重合してアクリル系重合体を得た。
【0039】上記アクリル系重合体にさらに酢酸エチル
を加えて固形分濃度が25重量%となるように調整した
後、ディゾルバーで均一に混合してアクリル系粘着剤を
調製した。このアクリル系粘着剤100重量部に硝酸イ
ソソルビド(シグマ社製)18重量部を添加して、ディ
ゾルバーで均一に混合した後、厚さ75μmのポリエチ
レンテレフタレート(以下PETという)製の剥離紙上
に塗布し、60℃で20分間乾燥させて粘着剤層を形成
した。
【0040】上記粘着剤層を、伸び60%、伸びの回復
率80%の厚さ100μmのPETからなる伸縮性不織
布(日本バイリーン社製)と、伸び60%、伸びの回復
率90%の厚さ40μmのエチレン−メチルアクリレー
ト共重合体フィルム(日本石油化学社製「日石レクスパ
ール」、メチルアクリレート含有量15重量%)との積
層体からなる支持体のフィルム側に密着させ、医療用貼
付剤を得た。
【0041】(実施例2)実施例1で得られたアクリル
系粘着剤100重量部にインドメタシン(シグマ社製)
4重量部を添加して、ディゾルバーで均一に混合した
後、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(以下
PETという)製の剥離紙上に塗布し、60℃で20分
間乾燥させて粘着剤層を形成した。この粘着剤層を、伸
び60%、伸びの回復率80%の厚さ100μmのポリ
プロピレンからなる伸縮性不織布(日本バイリーン社
製)と、伸び300%、伸びの回復率90%の厚さ40
μmのポリウレタンフィルム(大蔵工業社製「シルクロ
ン」)との積層体からなる支持体のフィルム側に密着さ
せ、医療用貼付剤を得た。
【0042】(実施例3)実施例1で得られたアクリル
系粘着剤100重量部にクロニジン(シグマ社製)18
重量部を添加して、ディゾルバーで均一に混合した後、
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(以下PE
Tという)製の剥離紙上に塗布し、60℃で20分間乾
燥させて粘着剤層を形成した。この粘着剤層を、伸び6
0%、伸びの回復率80%の厚さ100μmのポリエス
テルからなる伸縮性不織布(日本合成社製)と、伸び3
00%、伸びの回復率90%の厚さ40μmのスチレン
−ブタヒエン−スチレンブロック共重合体フィルム(東
燃化学社製「ラブレース」)との積層体からなる支持体
フィルム側に密着させ、医療用貼付剤を得た。
【0043】(比較例1)実施例1で得られたアクリル
系粘着剤100重量部に硝酸イソソルビド(シグマ社
製)18重量を添加して、ディゾルバーで均一に混合し
た後、厚さ75μmのPET製剥離紙上に塗布し、60
℃で20分間乾燥させて粘着剤層を形成した。この粘着
剤層を、伸び30%、伸びの回復率30%の厚さ30μ
mのエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(積水化学
社製)支持体に密着させ、医療用貼付剤を得た。
【0044】上記実施例1〜3及び比較例1で得られた
医療用貼付剤につき、以下の評価を行いその結果を表1
に示した。 (1)支持体の伸び及び伸びの回復率 各医療用貼付剤に使用されている支持体につき、JIS
Z1521に準拠して支持体の伸びならびに伸びの回
復率を測定した。 (2)貼付感 各医療用貼付剤を25cm2 (5cm×5cm)に切断
して試験片とし、得られた試験片を成人10名の評価者
の肘関節に貼付して下記の評価基準に従って点数をつ
け、得られた平均点が3〜2.4点の範囲を3、
2.4未満〜1.7点の範囲を2、1.7点未満を1
とそれぞれ判定した。 <評価基準> 3点:曲げた時に皮膚につっぱり感がなく異物感がなか
った。 2点:曲げた時に皮膚につっぱり感があるが、剥がれが
なかった。 1点:曲げた時に皮膚につっぱり感があり、剥がれが生
じた。 (3)刺激性 各医療用貼付剤を4cm2 (2cm×2cm)に切断し
て試験片とし、得られた試験片を成人10名の評価者の
肘関節に貼付して下記の評価基準に従って点数をつけ、
得られた平均点が3〜2.4点の場合を3、2.4
未満〜1.7点の場合を2、1.7点未満を1とそれ
ぞれ判定した。 <評価基準> 3点:皮膚に紅斑が認められなかった。 2点:皮膚にわずかな紅斑が認められた。 1点:皮膚に明らかな紅斑が認められた。 (4)薬物の移行性 各医療用貼付剤を50cm2 (7.1cm×7.1c
m)に切断して試験片とし、得られた試験片をアルミニ
ウム袋に密封して60℃で2週間保存した後、支持体表
面を目視観察により、下記の判定を行った。 ○:支持体表面に薬物の結晶析出ないしは薬物のしみ出
しが認められなかった。 ×:支持体表面に薬物の結晶析出ないしは薬物のしみ出
しが認められた。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明の医療用貼付剤の構成は、上述の
通りであり、貼付性及び使用感に優れ、支持体が伸縮性
を有することにより、つっぱり感による刺激性が改善さ
れ、さらに貼付剤の保存中に粘着剤層の薬物が支持体を
透過してその反対側表面に析出することがないので、粘
着剤層の薬物含有量の減少により商品性が損なわれるこ
とがない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬物不透過性の支持体の片面に薬物を含有
    する粘着剤層が形成された医療用貼付剤であって、該支
    持体は、伸びが10%以上でありかつ伸びの回復率が5
    0%以上の伸縮性不織布又は伸縮性織布と、伸びが10
    %以上でありかつ伸びの回復率が50%以上の伸縮性樹
    脂フィルムとの積層体から形成されていることを特徴と
    する医療用貼付剤。
JP6105511A 1994-05-19 1994-05-19 医療用貼付剤 Pending JPH07309748A (ja)

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