JPH0730913Y2 - 携帯用作業機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈払機等の比較的小型の空冷２サイクル内燃
機関等を使用した携帯用作業機に関し、内燃機関の一側
に着脱自在に設けられたクリーナケースに、点火プラグ
部を覆うプラグカバー部を一体に設けた構成として、作
業時の安全性を確保するとともに、点火プラグの着脱及
び清掃を容易としたものである。

〔従来の技術〕

従来、前記のごとき刈払機等の携帯用作業機の内燃機関
は、略中央部に機関本体が配置され、その一側にキャブ
レタ、他側に消音器、上方あるいは下方に燃料タンクを
設けて構成され、前記キャブレタ及び消音器等に部分的
にカバーが設けられ、一般に機関本体及び点火プラグ部
は露出状態とされていた。

しかしながら、点火プラグ部に誤って接触等した場合の
電気的あるいは熱的事故を防止する安全性及び体裁を考
慮して、別部品としてのプラグ部カバーを付加したり、
クリーナカバーで点火プラグ部を覆ったり（実開昭63-1
96467号公報参照）、さらに内燃機関全体をカバーで覆
うことが試みられている。

〔考案が解決しようとする課題〕

前記のごとく、クリーナカバーで点火プラグ部を覆った
り、内燃機関全体をカバーで覆った場合には安全性に関
しては一応満足が得られるが、前記カバーの取付け及び
取外しに手数を要するとともに、点火プラグの着脱や点
火プラグの清掃時には、前記カバー全体をいちいち取り
外す等してから行なわなければならず、極めて手数を要
するものであった。

本考案は前記事情に鑑みてなされたもので、特別に部品
を追加する必要がなく、従来からクリーナエレメント交
換のため単独で着脱自在とされたクリーナケースと一体
にプラグカバー部を設け安全性を確保し、さらに点火プ
ラグ及び二次コード等の交換や清掃を容易にできる携帯
用作業機を提供することを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は前記目的を達成するため、内燃機関の一側に着
脱自在に設けられた適度の弾性を有する合成樹脂材て一
体成形されたクリーナケースに、点火プラグ部を覆う開
閉自在のプラグカバー部を弾性で開放可能に設けた構成
としたものであり、更には前記プラグカバー部をヒンジ
を介してクリーナケースに一体に設けたものである。

〔作用〕

プラグカバー部15は、内燃機関（１）の一側に着脱自在
に設けられたキャブレタ17を覆う形状のクリーナケース
10に弾性で開放可能に一体に、更にはヒンジ16を介して
設けられるものである。

したがって、前記内燃機関（１）にクリーナケース（1
0）を取付けると、プラグカバー部（15）により点火プ
ラグ（13）が覆われ、プラグカバーとして別個の部品を
準備、取付ける必要がなく、安全性が確保され、体裁も
よいものである。また、プラグカバー部（15）を持ちあ
げるだけで点火プラグの着脱を行うことができ、点火プ
ラグ（13）及び二次コード（14）の清掃等をスムーズに
行うことができるものである。

〔実施例〕

以下に本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第３図には、従来提供されている小型の空冷２サイクル
内燃機関を使用した携帯用作業機の一例として刈払機が
示されている。

すなわち、駆動装置の原動機として空冷２サイクル内燃
機関（１）と、該内燃機関（１）から延長された伝導軸
（２）と、該伝導軸（２）を内蔵した操作桿（３）と、
それらの先端に回転自在に設けられた刈刃（４）と、前
記操作桿（３）の適位置に設けられた操作ハンドル
（５）等によって構成されている。

図中（６）は燃料タンク、（７）はスロットルレバー、
（８）はスロットルワイヤーである。

さらに、前記内燃機関（１）は、略中央に配置された機
関本体（９）と、その一側に設けられたキャブレタ及び
クリーナケース（10）と、他側に設けられた消音器及び
消音器カバー（11）と、後部に取着されたリコイル式ス
ターター（12）等で構成されている。

本考案は、前記クリーナケース（10）部に関するもの
で、第１図及び第２図にその一実施例が示されている。

すなわち、第１図に示すごとく内燃機関（１）の一側に
キャブレタ（17）を覆う様に設けられた、適度の弾性を
有する合成樹脂材で一体成形されたクリーナケース（1
0）の上部に、点火プラグ（13）及び二次コード（14）
を覆うプラグカバー部（15）を弾性で開放可能に一体
に、更にはヒンジを介して設けたものである。

したがって、前記構成になるクリーナケース（10）を内
燃機関（１）のシリンダを含む本体（９）を覆う本体カ
バー（18）と組み合わせて取付けると、前記プラグカバ
ー部（15）が点火プラグ（13）及び二次コード（14）部
を覆うものであり、安全性を確保する為に特別な部品を
準備あるいは取付ける必要がなく、安全性及び体裁を向
上させることができるものである。更に点火プラグカバ
ー部（15）を持ちあげるだけで点火プラグ（13）及び二
次コード（14）の交換や清掃をスムーズに行うことがで
きる。

第２図は、プラグカバー部（15）の開放を容易とするた
め、プラグカバー部（15）をクリーナケース（10）にヒ
ンジ（16）を介して一体に設け、さらに前記プラグカバ
ー部（15）を上方に持ち上げた状態を示すものである。
通常は、このカバー部（15）に設けた係止爪（20）を、
前記本体カバー（18）の受穴（19）に係合させ、必要に
応じて係止爪（20）を押し下げて係合を外せば、第２図
の状態に保持できる。

前記のごとく本考案によれば、点火プラグ（13）の交換
及び清掃に際して、クリーナケース（10）を取外す必要
がなく、プラグカバー部（15）のみを開放すればよいも
のである。

〔考案の効果〕

本考案は、クリーナケースにプラグカバー部（15）を一
体に設けたものであり、点火プラグに誤って接触等した
場合の電気的あるいは熱的事故を防止することができて
安全であるとともに、点火プラグ及び二次コード等の交
換や清掃を手数を要せず簡便に行うことができる等の効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので第１図は本考案の
要部の分解斜視図、第２図は第１図要部の別の状態を示
す斜視図、第３図は携帯用作業機の一例としての刈払機
の全体斜視図である。 （１）…内燃機関、（10）…クリーナケース、（13）…
点火プラグ部、（15）…プラグカバー部、（16）…ヒン
ジ。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】内燃機関（１）の一側に着脱自在に設けら
   れた適度の弾性を有する合成樹脂材で一体成形されたク
   リーナケース（10）に、点火プラグ（13）部を覆う開閉
   自在のプラグカバー部（15）を弾性で開放可能に一体に
   設けたことを特徴とする携帯用作業機。
2. 【請求項２】プラグカバー部（15）がヒンジ（16）を介
   してクリーナケース（10）に一体に設けられてなる請求
   項１記載の携帯用作業機。