JPH07308983A - ハニカムサンドイッチ構造部品の製造方法 - Google Patents

ハニカムサンドイッチ構造部品の製造方法

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JPH07308983A
JPH07308983A JP12567794A JP12567794A JPH07308983A JP H07308983 A JPH07308983 A JP H07308983A JP 12567794 A JP12567794 A JP 12567794A JP 12567794 A JP12567794 A JP 12567794A JP H07308983 A JPH07308983 A JP H07308983A
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JP
Japan
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core
honeycomb
manufacturing
adhesive
honeycomb sandwich
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JP12567794A
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English (en)
Inventor
Masahiko Sugawara
正彦 菅原
Toru Ito
徹 伊藤
Akira Taniguchi
明 谷口
Akira Murai
晃 村井
Yasuhiro Ito
康宏 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ハニカムセルの中央部で面板材料が陥むこと
がなく、また面板材料に気泡(ボイド)が発生せず、さ
らにハニカムセル内の圧力を均一にできてハニカムノー
ド接着部が開裂しないようにしたハニカムサンドイッチ
構造部品の製造方法を提供する。 【構成】 周縁材12に脱気用の孔を明け、この周縁材
12とハニカムコア11との間にシート状スプライス接
着剤15を配し、ハニカムコア11のコア材同士の間に
クッション性のスペーサーコア16を挿入し、このスペ
ーサーコア16間及びスペーサーコア16とハニカムコ
ア11のコア材との間にスプライス接着剤を配した上、
前記ハニカムコア16と周縁材12を共に接着剤を介し
て面板で挾み、前記各接着剤を加熱硬化して、ハニカム
コア11と周縁材12、ハニカムコア11のコア材同
士、ハニカムコア11のコア材とスペーサーコア16を
接合すると共にハニカムコア11及び周縁材12と面板
とを接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機、宇宙機等に使
用されるハニカムサンドイッチ構造部品の製造方法に係
り、特にハニカムコアとその周囲に配した周縁材とを面
板で挾んでハニカムサンドイッチ構造部品を製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりハニカムコアとその周囲に配し
た周縁板とを面板で挟んでハニカムサンドイッチ構造部
品を作ることは良く知られている。
【0003】ところで、大型のハニカムサンドイッチ構
造部品、特にハニカムコアの厚さの厚い構造部品の製造
に於いて、接着剤から揮発分が多量に発生したり、面板
がプリプレグ材料や吸湿性材料からなる場合、接着条件
を従来通りハニカムコア内を真空に吸引した状態で加熱
接着すると、図8に示すようにハニカムのセル1の中央
部で面板2の材料が陥んでしまう。また、面板2の材料
がプリプレグの場合には、陥んだ部分で材料中に気泡
(ボイド)3を発生させるなどの問題が発生し、ハニカ
ムサンドイッチ構造部品の強度を低下させていた。
【0004】この為、単純にハニカムのセル1内を真空
に引かないで加熱接着すると、面板2の材料の陥みや気
泡(ボイド)3の発生を防止でき、強度低下を防止でき
るが、図9に示すハニカムのセル1内の内圧が上昇し、
セル1間でアンバランスになり、接着成形用の加熱硬化
過程で図10,11に示すようにハニカムノード接着部
4が開裂する不具合が発生する。その結果、ハニカムサ
ンドイッチ構造部品としての強度が低下する。また、修
理が必要で、これに手間がかかる。さらに修理による補
強分の重量増加が生じるので、航空機、宇宙機等の構造
材としては不適である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、ハニ
カムセルの中央部で面板材料が陥むことがなく、また面
板材料に気泡(ボイド)が発生せず、さらにハニカムセ
ル内の圧力を均一にできてハニカムノード接着部が開裂
しないようにしたハニカムサンドイッチ構造部品の製造
方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のハニカムサンドイッチ構造部品の製造方法
は、ハニカムコアとその周囲に配した周縁材とを面板で
挾んでハニカムサンドイッチ構造部品を製造する方法に
於いて、前記周縁材に脱気用の孔を明け、この周縁材と
ハニカムコアとの間にシート状スプライス接着剤を配
し、ハニカムコアのコア材同士の間にクッション性のス
ペーサーコアを挿入し、このスペーサーコア間及びスペ
ーサーコアとハニカムコアのコア材との間にスプライス
接着剤を配した上、前記ハニカムコアと周縁材を共に接
着剤を介して面板で挾み、前記各接着剤を加熱硬化し
て、ハニカムコアと周縁材、ハニカムコアのコア材同
士、ハニカムコアのコア材とスペーサーコアを接合する
と共にハニカムコア及び周縁材と面板とを接合すること
を特徴とするものである。このハニカムサンドイッチ構
造部品の製造方法に於いては、クッション性のスペーサ
ーコア間に、スリット加工を行うか、又は通気性細管を
設けて、通気性を持たせることが好ましい。
【0007】また、接着成形時の硬化サイクル上で接着
剤、面板のプリプレグ樹脂の硬化反応による粘度上昇開
始前の加熱昇温段階で昇温を停止し、流動性のある樹脂
状態を保持し、十分な時間が経過した後、再度加熱し接
着成形することが好ましい。さらに、オートクレーブで
接着成形する場合、成形用加圧バッグ内の大気圧が1.
0〜0.5気圧となるように真空吸引レベルを1/2気
圧以下とすることが好ましく、しかも面板がプリプレグ
材料の場合、ハニカムコアの内圧を正圧にして、この正
圧によりコア内部から面板を成形治具又は押え板に押し
付けるように成形することが好ましい。
【0008】
【作用】上記のように本発明のハニカムサンドイッチ構
造部品の製造方法では、ハニカムコアの周囲に配した周
縁材に脱気用の孔を明けているので、ハニカムコア及び
周縁材を面板で挾んで接着成形した際、ハニカムコアの
内圧が過度になった分を外へ逃がすことができる。ま
た、前記周縁材とハニカムコアとの間にシート状のスプ
ライス接着剤を配しているので、加熱硬化過程で比較的
低粘度化するが、この接着剤樹脂は脱気用の孔から吸い
出されたり、或いは押し出されたりすることがなく、ゲ
ル化前に発生する過剰ガス分を排出させることができ
る。さらにハニカムコアのコア材同士の間にクッション
性のスペーサーコアを挿入し、このスペーサーコア間及
びスペーサーコアとハニカムコアとの間にスプライス接
着剤を配しているので、ハニカムコア内部と外部の間の
通気が過度になることなくハニカムのセル内圧を適度に
保つことができ、面板のセル間落ち込みを防止できる。
【0009】上記の本発明のハニカムサンドイッチ構造
部品の製造方法に於いて、クッション性のスペーサーコ
ア間に、スリット加工を行うか、又は通気性細管を設け
て通気性を持たせた場合は、前記加熱接着過程のハニカ
ムコア内空気の膨張があっても各スペーサーコアの内圧
が均一になり、ハニカムノードの損傷が生じない。
【0010】また、上記の本発明のハニカムサンドイッ
チ構造部品の製造方法に於いて、接着成形時の硬化サイ
クル上で接着剤、面板のプリプレグ樹脂の硬化反応によ
る粘度上昇開始前の加熱昇温段階で昇温を停止し、流動
性のある樹脂状態を保持し、十分な時間が経過した後、
再度加熱し接着成形した場合は、ハニカムコア内の圧力
を略均一化することができ、ハニカムノード接着部に開
裂が生じない。
【0011】さらに上記本発明のハニカムサンドイッチ
構造部品の製造方法に於いて、オートクレーブで接着成
形する場合、成形用加圧バッグ内の大気圧が1.0〜
0.5気圧となるように真空吸引レベルを1/2気圧以
下にすることにより、バッグ加圧、即ちバッグ周りのシ
ール(気密性)が確保され、ハニカムセル内の初期負圧
による面板の凹みを減らすことができる。
【0012】また、上記本発明のハニカムサンドイッチ
構造部品の製造方法に於いて、面板がプリプレグ材料の
場合、ハニカムコアの内圧を加熱接着成形時に接着剤及
びプリプレグ材料から発生する揮発成分により正圧にし
て、この正圧によりコア内部から面板を成形治具又は押
え板に押しつけるように成形すると、面板に陥みが生ぜ
ず、ボイド(気泡)も発生せず、面板の成形品質を確保
できる。
【0013】
【実施例】本発明のハニカムサンドイッチ構造部品の製
造方法の実施例を図によって説明する。図1は航空機の
翼部品外板を構成するハニカムサンドイッチ構造部品の
一例を示すもので、このハニカムサンドイッチ構造部品
10は、図2,図3に示すようにハニカムコア11とそ
の周囲に配した桁材、コーナー材、リブなどの周縁材1
2とを、アルミニウム合金又はプリプレグよりなる面板
13で挟んでなるものである。これを製造する本発明
は、図示されるように周縁材12に一定間隔に直径3m
m前後の脱気用の穴14を明け、この周縁材12とハニ
カムコア11との間にシート状のスプライス接着剤、本
例の場合発泡接着剤15を配し、ハニカムコア11同士
の間に図4に示すようにクッション性のパーフォレート
コアによるスペーサーコア16を一定間隙を存して挿入
し、このスペーサーコア16間及びスペーサーコア16
とハニカムコア11との間にシート状の発泡接着剤15
を配して、ハニカムコア11と周縁材12を共に図2,
3に示すように接着剤17を介して面板13で挟み、前
記各接着剤15,17を加熱硬化して、ハニカムコア1
1と周縁材12、ハニカムコア11同士、ハニカムコア
11とスペーサーコア16を接着すると共にハニカムコ
ア11及び周縁材12と面板13とを接着して成形す
る。
【0014】この製造方法により、ハニカム11の内圧
が過度になった分、周縁材12の脱気用の穴14より外
部へ逃がすことができる。また、周縁材12とハニカム
コア11との間のシート状の発泡接着剤15は、加熱硬
化過程で比較的低粘度化するが、この接着剤樹脂は脱気
用の孔14から吸い出されたり、或いは押し出されたり
することがなく、ゲル化前に発生する過剰ガス分を排出
させることができる。さらにハニカムコア11の内部と
外部の間の通気が過度になることなくハニカムのセル内
圧を過度に保つことができ、面板13のセル間落ち込み
を防止できる。
【0015】上記実施例のハニカムサンドイッチ構造部
品の製造方法に於いて、クッション性のスペーサーコア
16間に、図5に示すように中空ガラス繊維、細いプラ
スチックチューブ等の通気用細管18を設けるか又は図
6に示すようにスリット19を設けて通気性を持たせる
と、前記加熱接着過程のハニカムコア11内の空気の膨
張があっても各スペーサーコア16の内圧が均一にな
り、ハニカムノードの損傷が生じない。
【0016】また、上記実施例のハニカムサンドイッチ
構造部品の製造方法に於いて、接着成形時の硬化サイク
ル上で接着剤15,17、面板13がプリプレグ材料よ
りなる場合、そのプリプレグ樹脂の硬化反応による粘度
上昇開始前の加熱昇温段階で昇温を停止し、流動性のあ
る樹脂状態を保持し、十分な時間(1時間乃至1時間
半、最低でも30分間)が経過した後、再度加熱し接着
成形すると、ハニカムコア11の内圧が略均一化するの
で、ハニカムノード接着部に図10,11に示されるよ
うな開裂が生じることがない。
【0017】さらに、実施例のハニカムサンドイッチ構
造部品の製造方法に於いて、図7に示すN2 ガス雰囲気
のオートクレーブ20で接着成形する場合、成形用加圧
バッグ21内の大気圧が1.0〜0.5気圧となるよう
に真空ポンプ22による真空吸引レベルを1/2気圧以
下にすることにより、N2 ガスのバッグ加圧が働き、バ
ッグ21周りのシール材23の気密が確保され、ハニカ
ムセル内の初期負圧による面板13の凹みを減少でき
る。特に面板13がプリプレグ材料の場合に於いて、ハ
ニカムコア11の内圧を加熱接着成形時に接着剤15,
17及びプリプレグ材料から発生する揮発成分により正
圧にして、この正圧によりコア内部から面板13を押え
板24(又は成形治具)に押しつけるように成形する
と、面板13に図8に示すような陥みは生ぜず、ボイド
(気泡)3も発生せず、面板13の成形品質は確保され
る。
【0018】
【発明の効果】以上の説明で判るように本発明のハニカ
ムサンドイッチ構造部品の製造方法によれば、ハニカム
コアのセルの中央部で面板材料が陥むことがなく、また
プリプレグ材料の面板の場合、面板に気泡(ボイド)が
発生せず、さらにハニカムコアのセル内の圧力を均一に
できてハニカムノード接着部が開裂しないハニカムサン
ドイッチ構造部品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により作られるハニカムサン
ドイッチ構造部品の一例を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面矢視図である。
【図3】図1のB−B線断面矢視図である。
【図4】図1のハニカムサンドイッチ構造部品の内部の
ハニカムコア接合部を示す部分横断平面図である。
【図5】図4のC−C線断面矢視図である。
【図6】図4のC−C線断面矢視における他の例を示す
図である。
【図7】本発明のハニカムサンドイッチ構造部品をオー
トクレーブにより製造する状態を示す図である。
【図8】従来の製造方法によりプリプレグ面板に陥みや
ボイドが生じる欠陥状況を示す図である。
【図9】ハニカムコアの部分平面図である。
【図10】従来の製造方法によりハニカムノード接着部
に開裂が生じた欠陥状況を示す図である。
【図11】図10のD−D線矢視断面図である。
【符号の説明】
10 ハニカムサンドイッチ構造部品 11 ハニカムコア 12 周縁材 13 面板 14 脱気用の穴 15 シート状のスプライス接着剤(発泡接着剤) 16 スペーサーコア 17 接着剤 18 通気用細管 19 スリット 20 オートクレーブ 21 成形用加圧バッグ 22 真空ポンプ 23 シール材 24 押え板
フロントページの続き (72)発明者 谷口 明 岐阜県各務原市川崎町1番地 川崎重工業 株式会社岐阜工場内 (72)発明者 村井 晃 岐阜県各務原市川崎町1番地 川崎重工業 株式会社岐阜工場内 (72)発明者 伊藤 康宏 岐阜県各務原市川崎町1番地 川崎重工業 株式会社岐阜工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカムコアとその周囲に配した周縁材
    とを面板で挾んでハニカムサンドイッチ構造部品を製造
    する方法に於いて、前記周縁材に脱気用の孔を明け、こ
    の周縁材とハニカムコアとの間にシート状のスプライス
    接着剤を配し、ハニカムコアのコア材同士の間にクッシ
    ョン性のスペーサーコアを挿入し、このスペーサーコア
    間及びスペーサーコアとハニカムコアのコア材との間に
    スプライス接着剤を配した上、前記ハニカムコアと周縁
    材を共に接着剤を介して面板で挾み、前記各接着剤を加
    熱硬化して、ハニカムコアと周縁材、ハニカムコアのコ
    ア材同士、ハニカムコアのコア材とスペーサーコアを接
    合すると共にハニカムコア及び周縁材と面板とを接合す
    ることを特徴とするハニカムサンドイッチ構造部品の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のハニカムサンドイッチ構
    造部品の製造方法に於いて、クッション性のスペーサー
    コア間に、スリット加工を行うか、又は通気用細管を設
    けて、通気性を持たせることを特徴とするハニカムサン
    ドイッチ構造部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のハニカムサンドイ
    ッチ構造部品の製造方法に於いて、接着成形時の硬化サ
    イクル上で接着剤、面板のプリプレグ樹脂の硬化反応に
    よる粘度上昇開始前の加熱昇温段階で昇温を停止し、流
    動性のある樹脂状態を保持し、十分な時間が経過した
    後、再度加熱し接着成形することを特徴とするハニカム
    サンドイッチ構造部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のハニカ
    ムサンドイッチ構造部品の製造方法に於いて、オートク
    レーブで接着成形する場合、成形用加圧バッグ内の大気
    圧が1.0〜0.5気圧となるように真空吸引レベルを
    1/2気圧以下とすることを特徴とするハニカムサンド
    イッチ構造部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のハニカムサンドイッチ構
    造材の製造方法に於いて、面板がプリプレグ材料の場
    合、ハニカムコアの内圧を正圧にして、この正圧により
    コア内部から面板を成形治具又は押え板に押し付けるよ
    うに成形することを特徴とするハニカムサンドイッチ構
    造部品の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009505854A (ja) * 2005-08-23 2009-02-12 エアバス・ドイチュラント・ゲーエムベーハー サンドイッチ部品を製造する方法およびプレス機
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