JPH07307634A - 弾性表面波素子電極の製造方法 - Google Patents

弾性表面波素子電極の製造方法

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JPH07307634A
JPH07307634A JP9950794A JP9950794A JPH07307634A JP H07307634 A JPH07307634 A JP H07307634A JP 9950794 A JP9950794 A JP 9950794A JP 9950794 A JP9950794 A JP 9950794A JP H07307634 A JPH07307634 A JP H07307634A
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JP
Japan
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film
substrate
electrode
acoustic wave
surface acoustic
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JP9950794A
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Yasuhiro Ota
康博 太田
Akitsuna Yuhara
章綱 湯原
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】金属薄膜よりなる電極の劣化が無く、特性良好
で、長期使用に耐える弾性表面波素子電極の製造方法を
提供することにある。 【構成】圧電性基板表面を加速イオンを用い5Å〜30
00Åエッチングし、その後スパッタリング法により該
基板表面上に電極膜を形成することにより、欠陥密度の
低い単結晶体電極膜の形成及び耐電極劣化の向上をはか
る。電極膜組成は、AlまたはTi,Pd,Nb,N
i,Mg,Ge,Si,Co,Zn,Ta,Au,A
g,Pt,Cr,Hf,Zr,Cd,W,V,Li,C
u,の中の何れかを20wt%以下含有したAl合金と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、金属薄膜よりなる電極
の劣化が無く、特性良好で、長期使用に耐える弾性表面
波素子電極の製造方法に関する。
【従来の技術】近年、弾性表面波素子は、小形高性能な
バンドパスフィルタ及び共振子として応用範囲が拡大
し、動作周波数も数百MHzから数GHzと高周波化す
ると同時に高出力化が要求されるようになってきてい
る。また、高出力化を図るために、内部損失の低減及び
高耐電力性を併せ持つ新しい構造が要求されるようにな
ってきている。高周波化を図るためには、使用するすだ
れ状くし形電極のピッチを狭くすると同時に電極幅も狭
くする必要が有り、中心周波数1GHzの時には電極幅
は約1μmとなる。このような微細電極を用いた弾性表
面波素子の信頼性面での問題点として、動作時に、弾性
表面波によって生ずる基板表面の歪みが、表面上に形成
された電極膜に応力を発生させ、その応力が電極膜の臨
界剪断応力を越えた部分では電極材料原子が結晶粒界を
通路として移動し、電極に空隙(ボイド),突起(ヒロ
ック)が発生し、特性の劣化が生じる点がある。上記と
同様な電極膜の劣化現象としては、LSIの配線の劣化
現象で具現化した物理現象であるエレクトロマイグレー
ション,ストレスマイグレーションがあるが、その防止
策として配線金属膜の単結晶化が提案されている。単結
晶化によるエレクトロマイグレーション耐性の向上は、
APPLIED PHYSICSLETTERS,VO
LUME16,NUMBER2 JANUARY 19
70,P80−81に記載されており、単結晶化による
ストレスマイグレーション耐性の向上予測は、日経マイ
クロデバイス,1986年12月号,P96に記載され
ている。また、弾性表面波素子の電極のマイグレーショ
ン劣化において、圧電基板上に一定配向したAl等の電
極膜の採用による電極劣化防止策の提案は、特開平3−
14309号公報,特開平3−14305号公報,特開
平3−14307号公報,特開平3−14308号公
報,特開平3−48511号公報,特開平3−4051
0号公報になされている。しかし、従来の弾性表面波素
子の製造方法は、圧電性基板を脱脂洗浄後、該基板を真
空装置内に装着し、真空蒸着法またはスパッタリング法
にて金属性電極膜を形成し(形成後、焼鈍処理を行なう
場合もある)、その後、フォトリソグラフィー技術等の
微細加工技術によりパターニングを行なう方法であっ
た。圧電性基板を真空装置内に装着後は、基板のクリー
ニングは基板加熱による真空排気のみで行っていた。
【発明が解決しようとする課題】上記従来の基板クリー
ニングでは、購入直後の基板表面に残存している無定形
層の除去及び電極膜の成膜直前に基板表面に残存してい
る不純物の完全な除去が不完全であり、電極膜の単結晶
化及びストレスマイグレーションによる電極劣化防止を
再現性良く実施することができなかった。本発明は、従
来の課題を解決し、電極劣化を低減する弾性表面波素子
電極の製造方法および電極材料を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、圧電性基板表面を加速イオンを
用いることにより5Å〜3000Åエッチングし、その
後スパッタリング法により該基板表面上に電極膜を形成
すること、圧電性基板上に金属薄膜よりなる電極膜を
形成させた弾性表面波素子において、電極膜の構造を単
結晶体にすること、圧電性基板上に金属薄膜よりなる
電極膜を形成させた弾性表面波素子において、MはT
i,Pd,Nb,Ni,Mg,Ge,Si,Co,Z
n,Ta,Au,Ag,Pt,Cr,Hf,Zr,C
d,W,V,Li,Cu,の中から選ばれた少なくとも
一つの金属を表し、かつ、0≦y≦20,x+y=10
0なる条件を満たすxとyとは重量百分率組成を表すも
のとしたとき、前記電極膜をなす金属薄膜の膜厚方向の
平均組成がAlxMyで表されること、以上の3つ手段
を採用することにした。
【作用】圧電性基板に電極膜を形成する方法としては、
スパッタリング法及び真空蒸着法が用いられるが、膜の
緻密性及び合金膜の組成安定性の点から主にスパッタリ
ング法が用いられる。基板上に電極膜を成膜する際に
は、基板表面のクリーニングが重要であり、電極膜の構
造及び動作時の電極劣化に影響を与える。従来は、圧電
性基板を脱脂洗浄し、その後スパッタ装置に装着し、ロ
ードロックルームにて基板加熱を行いながら真空排気を
行い、その後スパッタルームにて設定基板温度にて超高
真空排気を行い基板の熱的クリーニングを実施し、その
後Al等をスパッタリング成膜していた。このような従
来の基板表面のクリーニングでは、成膜した電極膜は多
結晶体もしくは欠陥が高密度に発生している単結晶体で
あった。多結晶体であっても、成膜条件の最適化及び有
効な添加材料の選択により耐電極劣化性は大幅に向上す
るが、同じ成膜条件及び電極材料であっても、基板表面
のクリーニング方法によって耐電極劣化性は変化する。
また、単結晶体であっても基板表面のクリーニング方法
によって欠陥密度が変化する。発明者等は、購入直後の
圧電性基板表面には極めて薄い無定形層が存在している
ことを反射電子回折(RHEED)分析により観察し、
その無定形層の厚さは基板毎に変動しており、存在しな
いものから約3000Åに及ぶものまで存在しているこ
とを見出した。無定形層の除去は、希釈したHF溶液等
により基板表面をウヱットエッチングすることでも達成
可能であるが、基板表面の水分等の不純物は残存する。
上記無定形層を、基板表面に存在している不純物(特
に、水分,O−H基)と同時にエッチングする法によ
り、よりクリーンな表面を保持することが可能であるた
め、加速イオンによるスパッタエッチングの検討を行い
その有効性を確認した。スパッタエッチングガスとして
は、Ar,He等の不活性ガスまたはO2ガスを用い
る。スパッタエッチング方法としては、(1)一定パワ
ーにて等速度でエッチングする方法、(2)無定形層の
除去は高速度で行い、その後は低速度でエッチングする
方法、(3)無定形層の除去は高速度で行い、その後は
低速度でエッチングし、その後徐々にエッチング速度を
低下させ、最終的には基板表面の吸着物のみを除去する
パワーにて処理する方法、がある。使用する基板によ
り、欠陥が無く表面荒れも無い、また、基板表面の組成
が基板の組成と差異が無いクリーンな表面の実現方法が
異なるため、上記3種類の方法とも有効である。LSI
分野のSiプロセスのAl配線の形成時に行う基板表面
のスパッタエッチングとは、多元素系からなる圧電基板
の基板表面に存在する無定形層の除去および基板表面の
組成が基板の組成と差異が無いように実施する点で、全
く異なった作用を目的とするものである。スパッタエッ
チング終了後は、設定基板加熱温度にて高真空排気を実
施し、その後Ar等の不活性ガスを導入し、Al等の電
極膜を成膜する。本発明は、電極膜の成膜直前に基板表
面のスパッタエッチングを実施し、欠陥・組成ずれ等が
無くクリーンな基板結晶表面を実現することであるた
め、予め、希釈したHF溶液等により基板表面をウヱッ
トエッチングし無定形層を除去後、電極膜の成膜直前に
吸着した水分等を除去するため基板表面の軽いスパッタ
エッチングを実施しても本発明に属する。上記スパッタ
エッチング方法を用いることにより、欠陥が無くクリー
ンな基板結晶表面を実現することが可能となり、欠陥の
少ない単結晶電極膜及び不純物含有の少ない多結晶電極
膜が形成可能となる。電極膜材料は、MをTi,Pd,
Nb,Ni,Mg,Ge,Si,Co,Zn,Ta,A
u,Ag,Pt,Cr,Hf,Zr,Cd,W,V,L
i,Cu,の中から選んだ少なくとも1元素とし、か
つ、0≦y≦20,x+y=100なる条件を満たすx
とyとは重量百分率組成を表すものとしたとき、膜厚方
向平均重量組成がAlxMyで表わせるものとする。A
lへのMなる金属の添加量は、20wt%よりも多い場
合は、電極膜の比抵抗が高くなり素子の内部損失が増大
し過ぎて実用的ではなくなる。
【実施例】以下、本発明を図面を用いて更に詳細に説明
する。 実施例1:図1は、購入直後の36°回転Y軸切断、X
軸伝搬のLiTaO3基板表面の反射電子回折(RHE
ED)像を模式化して示した図である。このRHEED
像は、ハロー像を示しており、基板表面に無定形層が存
在していることを示している。従って、基板表面上にA
l系の欠陥密度の低い単結晶電極膜を形成する事は、無
定形層の存在のために不可能である。図2は、36°回
転Y軸切断、X軸伝搬のLiTaO3基板表面をArイ
オンにより約10Åエッチングした後のRHEED像を
模式化して示した図である。上記基板の単結晶を示すス
ポット像が現われており、無定形層の除去が効果的に実
施されていることが確認される。 実施例2:36°回転Y軸切断、X軸伝搬のLiTaO
3基板を用い、その基板上にスパッタリング法にて単結
晶Al膜を形成し、基板表面のArイオンエッチング処
理の有無によるAl膜の差異の評価をX線回折及びエッ
チピット観察を行うことにより実施した。評価上の観点
より、Al膜の膜厚は約1μmとした。単結晶Al膜
は、次のようにして形成した。LiTaO3基板を脱脂
洗浄し、洗浄後のLiTaO3基板をスパッタリング装
置のロードロック室にセットし、基板温度200℃にて
真空度3×10~4Paまで真空排気を行う。その後、該
基板をスパッタ室に搬送し、基板温度200℃にて真空
度3×10~7Paまで真空排気を実施する。基板表面の
エッチングを行う場合は、次の段階で行い、Arガスを
導入し、ガス圧0.4Paにてエッチングレート1Å/
sec.の条件にて高周波電力を印加し約10Åエッチ
ングを行い、その後真空度3×10~7Paまで真空排気
を実施する。その後、直流電力をAlターゲットに印加
し、成膜速度300nm/min.にてAl膜を約1μ
m成膜した。図3は、基板表面をイオンエッチング処理
しない状態にて、約1μm厚形成したAl膜のX線回折
結果を示し、図4は、基板表面をイオンエッチング処理
した状態にて、約1μm厚形成したAl膜のX線回折結
果を示す。Al膜は、(111)配向をしているが、イオ
ンエッチング処理を行うことにより配向性が高まり、結
晶性が向上していることを確認した。更に、低速度のエ
ッチング液にてそれぞれのAl膜をエッチングし、エッ
チピット数の評価を行った所、イオンエッチング処理を
行うことによりエッチピット密度が1/1000に低減
していることを確認した。この事実は、基板のイオンエ
ッチング処理がAl膜の結晶性向上に有効に作用するこ
とを示している。 実施例3:図5(a)は弾性表面波2開口共振器の平面
図、図5(b)は図5(a)中に示すA−A’線断面図
である。圧電性基板1aにはSTカット水晶基板を用
い、この基板上に1組の送受波電極2,2’が開口10
00μm、28対で互いに弾性表面波を送受するように
設けられており、ボンディングパッド3,3’と接続さ
れている。ボンディングパッド3,3’は直径25μm
のAl線またはAu線よりなるボンディングワイヤで、
カンパッケージステム7の入出力ピン4,4’に電気的
に接続されている。また、上記1組の送受波電極2,
2’の両側には750本の金属スプリットからなる反射
器5,5’が設けられ、2開口弾性表面波共振器を構成
している。上記送受波電極2,2’、反射器5,5’の
電極の膜厚は100nmで、共振周波数は697MH
z、Q≒4000となっており、単層構造のAl電極の
物を製作した。電極膜の成膜は、実施例1にて示した方
法と同様に行い、イオンエッチング処理の有無の2通り
とした。電極膜のRHEED分析では、共にスポット像
を示しており単結晶化していた。電極膜は成膜後フォト
リソグラフィー技術によりパターン形成した。尚、送受
波電極2,2’、反射器5,5’を形成させた圧電性基
板1aは導電性接着剤6でTO−5カンパッケージステ
ム7に接着してある。基板のイオンエッチング処理を行
ったものと行わないものの2通りの2開口弾性表面波共
振器につき加速劣化試験を行なった結果を図6に示す。
加速劣化試験の条件は、周囲温度120℃で、入力電力
を変化させた場合で行い、寿命は共振周波数が試験開始
時点から±50kHz変化した時間を持って示した。基
板のイオンエッチング処理を行うことにより寿命が約一
桁が向上していることが判る。 実施例4:図7(a)は弾性表面波素子の平面図、図7
(b)は図7(a)中に示すA−A’線断面図である。
圧電性基板1bはSHモードの擬似表面波を伝搬する3
6°回転Y軸切断、X軸伝搬のLiTaO3である。電
極構成は、入力電極8、出力電極9が交互に配置されて
おり、入出力電極の個数は、入力電極8が2個、出力電
極9が3個で、多電極型構造となっている。入力電極8
及び出力電極9は、それぞれ、くし形電極指10から構
成され、図7(b)の断面図に示すように、くし形電極
指10の電極指幅とくし形電極指の無い部分(スペース
部)の幅は等しくなっている。また、入出力電極8,9
の間には接地用電極パターン11が形成されている。更
に、圧電性基板1bの表面は、入出力電極8,9及び接
地用電極パターン11と電気的に絶縁された浮き電極パ
ターン12で覆った構造となっている。尚、この多電極
型弾性表面波素子の中心周波数は880MHzで、入出
力電極8,9のくし形電極指の電極指幅、スペース幅は
共に1.2μm、接地用電極パターン11の幅は5μm
である。電極は単層構造であり、膜厚は100nm、電
極膜材料は、Al−0.6wt%Tiを用いた。成膜方
法は、成膜速度以外は実施例1と同様である。本実施例
では、成膜速度を50nm/min.と低くし行った。
その時、電極膜は平均粒径0.11μmの多結晶体であ
った。電極膜を圧電性基板1b上に形成した後、フォト
リソグラフィ技術によりパターン形成を行った。基板の
イオンエッチング処理を行ったものと行わないものの2
通りの多電極型弾性表面波素子につき加速劣化試験を行
なった結果を図8に示す。加速劣化試験の条件は、周囲
温度120℃で、入力電力を変化させた場合で行い、寿
命は実施例3と同様にして決定した。基板のイオンエッ
チング処理を行うことにより寿命が約一桁向上している
ことが判る。基板のイオンエッチング処理が多結晶電極
膜においても有効であることから、成膜前の基板表面に
残留している不純物が電極膜の粒界強度を低下させてい
る可能性が高く、その除去が寿命向上に結び付いたもの
と考える。 実施例5:実施例4と同一の多電極型弾性表面波素子構
造を用い、電極膜が単結晶であり、その組成Al−0.
6wt%Tiである素子において、基板のイオンエッチ
ング処理がおよぼす寿命への影響について調査した。電
極膜の成膜速度以外の成膜方法は実施例3と同一であ
る。成膜速度は150nm/min.にて行い、その
時、基板のイオンエッチング処理の有無にかかわらずR
HEED分析ではスポット像が得られた。ただし、エッ
チピット密度を測定した結果、基板のイオンエッチング
処理を行なった方が処理を行わない場合より約1/10
000にエッチピット密度が低減していた。基板のイオ
ンエッチング処理を行ったものと行わないものの2通り
の多電極型弾性表面波素子につき加速劣化試験を行なっ
た結果を図9に示す。加速劣化試験の条件は、周囲温度
120℃で、入力電力を変化させた場合で行い、寿命は
実施例4と同様にして決定した。基板のイオンエッチン
グ処理を行うことにより寿命が一桁向上していることが
判る。 実施例6:実施例4と同一の多電極型弾性表面波素子構
造およびイオンエッチング処理を実施した成膜条件を用
い、電極膜材料を変化させて寿命の評価を行った。電極
膜は全て多結晶体であり、寿命の基準は実施例4に準
じ、Al膜に対する寿命倍率で評価した。表1に、寿命
の評価結果を示す。
【表1】 寿命の向上には、Ti,Pd,Nb,Ni,Mg,G
e,Si,Co,Zn,Ta,Au,Ag,Pt,C
r,Hf,Zr,Cd,W,V,Li,Cuの少なくと
も一元素をAlに添加することが有効である。該添加元
素の添加量としては、20wt%より多い場合には比抵
抗が高くなり、素子としての内部損失が大きく実用不適
の為、20wt%以下にすることが必要であった。以
上、本実施例では、水晶基板,LiTaO3基板につい
て示したが、圧電性基板は、LiNbO3,Li2
47,ZnO,Al23等でも構わない。また、本実施
例では単層膜からなる電極について示したが、2層以上
からなる多層膜においても有効である。また、電極膜の
膜厚は本実施例では100nmとしたが、さらに厚くと
も薄くとも差し支えない。素子構造も、本実施例の共振
器型構造及び多電極型構造に限定する物ではない。ま
た、基板のイオンエッチング速度は、本実施例では1Å
/sec.にて行ったが限定するものではない。
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、弾
性表面波素子の、欠陥密度が低い単結晶電極膜が形成可
能に成ると共に、大幅に耐電極劣化の向上を図ることが
でき、電極膜の材料選択範囲が大幅に拡大することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】購入直後の36°回転Y軸切断、X軸伝搬のL
iTaO3基板表面の反射電子回折(RHEED)像を
模式化して示した図である。
【図2】イオンエッチングにより約10Åエッチングを
行った36°回転Y軸切断、X軸伝搬のLiTaO3
板表面の反射電子回折(RHEED)像を模式化して示
した図である。
【図3】イオンエッチングを行わない36°回転Y軸切
断、X軸伝搬のLiTaO3基板上に形成したAl膜の
X線回折分析結果を示した図である。
【図4】イオンエッチングにより約10Åエッチングを
行った36°回転Y軸切断、X軸伝搬のLiTaO3
板上に形成したAl膜のX線回折分析結果を示した図で
ある。
【図5】(a)は本発明第3実施例の2開口弾性表面波
共振器の平面図、(b)は(a)中に示すA−A’線断
面図である。
【図6】本発明第3実施例の2開口弾性表面波共振器に
おいて、寿命への基板のイオンエッチング処理効果を示
した図である。
【図7】(a)は本発明第4実施例の多電極型弾性表面
波素子の平面図、(b)は(a)中に示すA−A’線断
面図である。
【図8】本発明第4実施例の多電極型弾性表面波素子に
おいて、多結晶体電極膜を用いた場合の、寿命への基板
のイオンエッチング処理効果を示した図である。
【図9】本発明第4実施例の多電極型弾性表面波素子に
おいて、単結晶体電極膜を用いた場合の、寿命への基板
のイオンエッチング処理効果を示した図である。
【符号の説明】
1a,1b…圧電性基板、2,2’…送受波電極、3,
3’…ボンディングパッド、4,4’…入出力ピン、
5,5’…反射器、6…導電性接着剤、7…カンパッケ
ージステム、8…入力電極、9…出力電極、10…くし
形電極指、11…接地用電極パターン、12…浮き電極
パターン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電性基板表面を加速イオンを用いること
    により5Å〜3000Åエッチングし、その後スパッタ
    リング法により該基板表面上に電極膜を形成することを
    特徴とする弾性表面波素子電極の製造方法。
  2. 【請求項2】圧電性基板上に金属薄膜よりなる電極膜を
    形成させた弾性表面波素子において、電極膜の構造が単
    結晶体であることを特徴とする請求項1記載の弾性表面
    波素子電極の製造方法。
  3. 【請求項3】圧電性基板上に金属薄膜よりなる電極膜を
    形成させた弾性表面波素子において、MはTi,Pd,
    Nb,Ni,Mg,Ge,Si,Co,Zn,Ta,A
    u,Ag,Pt,Cr,Hf,Zr,Cd,W,V,L
    i,Cu,の中から選ばれた少なくとも一つの金属を表
    し、かつ、0≦y≦20,x+y=100なる条件を満
    たすxとyとは重量百分率組成を表すものとしたとき、
    前記電極膜をなす金属薄膜の膜厚方向の平均組成がAl
    xMyで表されることを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の弾性表面波素子電極の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11108375B2 (en) 2018-12-05 2021-08-31 Taiyo Yuden Co., Ltd. Acoustic wave device, method of fabricating the same, filter, and multiplexer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11108375B2 (en) 2018-12-05 2021-08-31 Taiyo Yuden Co., Ltd. Acoustic wave device, method of fabricating the same, filter, and multiplexer

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