JP2004048639A - 圧電共振子及びその製造方法等 - Google Patents

圧電共振子及びその製造方法等 Download PDF

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上坂 健一
Hajime Yamada
山田 一
Masaki Takeuchi
竹内 雅樹
Hideki Kawamura
河村 秀樹
Yukio Yoshino
吉野 幸夫
Tadashi Nomura
野村 忠志
Yoshimitsu Ushimi
牛見 義光
Takashi Hayashi
林 孝至
Daisuke Nakamura
中村 大佐
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Abstract

【課題】薄膜が有する応力をきわめて小さいものにし、共振特性に優れた良品率の高い圧電共振子などを提供する。
【解決手段】基板2と、基板2上に成膜されている絶縁膜4と、絶縁膜4上に形成されている、少なくとも1層以上の圧電薄膜を有する薄膜部の上下面を少なくとも一対の上部電極7及び下部電極5を厚み方向で対向させて挟む構造の振動部8と、を含み、下部電極の算術平均粗さ(Ra)が2.5nm以下である。好ましくは、絶縁膜4の表面が、1.0nm以下の算術平均粗さ(Ra)を有しており、また、絶縁膜4の応力が、圧縮応力で250MPa以下であり、引張応力で400MPa以下に設定されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電共振子及びその製造方法、並びに圧電共振子を用いた圧電フィルタ、デュプレクサに関する。
【0002】
【従来の技術】
圧電共振子には、圧電薄膜を下部電極と上部電極とで対向する状態で挟み込んでなる圧電振動部を有し、その挟み込まれた圧電薄膜に電極を通して高周波信号を与えることで、その圧電薄膜を厚み振動させるものがある。このような圧電共振子のうち、基板の開口を積層薄膜からなるダイヤフラムで覆い、このダイヤフラムに前記圧電振動部を支持する構造とした、いわゆるダイヤフラム型圧電共振子がある。
【0003】
このようなダイヤフラム構造の圧電共振子には、ダイヤフラム形成時の残留応力がほぼ零となるように調整して共振特性を向上させたものがある(例えば、特許文献1参照。)。また、ダイヤフラム表面を高精度に平坦にして共振特性を向上させたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−244030号公報(第4頁〜第6頁、図1)
【特許文献2】
特開2001−279438号公報(全頁、全図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダイヤフラム形成時の残留応力を零とする圧電共振子の場合、ダイヤフラム表面が平坦でないと圧電振動部の結晶性や配向性が低くなり共振特性の向上に限界がある。また、ダイヤフラム表面の平坦化を図る圧電共振子の場合、応力が残留すると共振特性の向上に限界が発生する。
【0006】
本発明は、ダイヤフラムにおける残留応力の低減と、ダイヤフラム表面の平坦化とを共に達成可能として、共振特性に優れた圧電共振子を提供することを共通の解決課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の圧電共振子は、基板と、前記基板上に成膜されている絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されている、少なくとも1層以上の圧電薄膜を有する薄膜部の上下面を少なくとも一対の上部電極及び下部電極を厚み方向で対向させて挟む構造の振動部と、を含み、前記下部電極の算術平均粗さ(Ra)が2.5nm以下である、ことを特徴とする。
【0008】
ここで、算術平均粗さによる表面粗さ(Ra)は、JIS規格B0601−2001の規定にて定義される。
【0009】
本発明に係る第1の圧電共振子によれば、下部電極の算術平均粗さ(Ra)が2.5nm以下であるから、下部電極の平坦度が高いものとなっていて、絶縁膜上に形成される圧電振動部において結晶性・配向性の良い成膜が行えるから、共振特性に優れたものが得られる。
【0010】
本発明の圧電共振子は、好ましくは、前記絶縁膜の表面が、1.0nm以下の算術平均粗さ(Ra)を有しており、また、前記絶縁膜の応力が、圧縮応力で250MPa以下であり、引張応力で400MPa以下に設定されている。このようにすることにより、下部電極の平坦度がいっそう高いものとなっていて、絶縁膜上に形成される圧電振動部において結晶性・配向性の良い成膜が行えるから、共振特性にさらに優れたものが得られる。また、絶縁膜の応力が小さいので、絶縁膜そのものの破壊や、圧電振動部などの応力による破壊が解消される。これにより、応力により振動部がたわむことの特性劣化や不良が抑制できること、並びに、応力により振動部などが破壊されることが抑制できることから圧電共振子としての良品率が向上する。
【0011】
本発明に係る圧電共振子は、好ましくは、前記絶縁膜はAlを主成分とするものであり、且つ算術平均面粗さ(Ra)が1.0nm以下である。
【0012】
本発明に係る圧電共振子は、好ましくは、前記絶縁膜はAlを主成分とするものであり、且つ応力が引張応力で250MPa以上400MPa以下である。
【0013】
本発明に係る圧電共振子は、好ましくは、前記絶縁膜はSiOを主成分とするものであり、且つ算術平均面粗さ(Ra)が1.0nm以下である。
【0014】
本発明に係る圧電共振子は、好ましくは、前記絶縁膜はSiOを主成分とするものであり、且つ応力が圧縮応力で250MPa以下である。
【0015】
本発明に係る圧電共振子は、好ましくは、前記下部電極上に酸化防止膜が形成されている。この場合、前記酸化防止膜が、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptのいずれかを主成分とする金属からなることが好ましい。また、この場合、前記下部電極が、Al、Ni、Fe、Mn、Cu、Ti、Mo、W、Ta、Agのいずれかを主成分とする金属からなることが好ましい。また、この場合、前記酸化防止膜がAuを主成分とする金属、前記下部電極がAlを主成分とする金属からなり、前記酸化防止膜と前記下部電極との間に、拡散防止膜が形成されていることが好ましい。この拡散防止膜が、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Mo、Tiのいずれかを主成分とする金属からなることが好ましい。
【0016】
本発明に係る圧電共振子は、好ましくは、前記基板は開口部もしくは凹部を有し、該開口部もしくは凹部上に前記振動部が形成されている。
【0017】
本発明に係る圧電共振子は、好ましくは、前記絶縁膜の表面は、0.7nm以下の算術平均粗さ(Ra)であり、最適には、0.4nm以下の算術平均粗さ(Ra)である。好ましくは、絶縁膜の応力は、圧縮応力で200MPa以下であり、最適には170 MPa以下に設定される。
【0018】
(2)本発明に係る第1の圧電フィルタは、本発明に係る圧電共振子をフィルタ素子として備えている。また、本発明に係る第2の圧電フィルタは、本発明に係る圧電共振子の複数をフィルタ素子として備えているとともに、これらフィルタ素子がラダー型に接続されて構成されている。本発明に係る第1のデュプレクサは、本発明に係る圧電共振子を備えている。また、本発明に係る第2のデュプレクサは、本発明に係る圧電フィルタを備えている。
【0019】
本発明に係る圧電フィルタ、および、デュプレクサは、特性に優れた本発明に係る圧電共振子を備えているので、通信装置などに採用した場合、フィルタとしての機能や、信号切換などにおいて良好な性能を発揮する。
【0020】
(3)本発明に係る圧電共振子の第1の製造方法は、基板と、前記基板上に成膜されている絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されている、少なくとも1層以上の圧電薄膜を有する薄膜部の上下面を少なくとも一対の上部電極及び下部電極を厚み方向で対向させて挟む構造の振動部とを含む圧電共振子の製造方法において、前記絶縁膜を、酸化珪素を主成分としてパワー密度が2.0〜8.5W/cmの範囲に設定したRFマグネトロンスパッタ法により形成する第1ステップと、前記圧電薄膜を、酸化亜鉛を主成分として形成する第2ステップと、を含む、ことを特徴とする。
【0021】
この圧電共振子の製造方法によれば、絶縁膜がRFマグネトロンスパッタ法によってそのパワー密度が大きい状態で成膜することができるので、応力が小さくなるように調整できるとともに、表面の平坦性の高い成膜が行える。
【0022】
また、この圧電共振子の製造方法の場合、前記RFマグネトロンスパッタ法による成膜時のガス圧力は、0.6Pa以下であることが好ましい。ここで、ガス圧力とは、このRFマグネトロンスパッタ法による成膜を行うときの成膜装置内におけるガス圧力のことをいう。RFマグネトロンスパッタ法によれば、一般的に、緻密で平滑な膜(すなわち算術平均粗さRaの小さい膜)が形成される。
【0023】
(4)本発明に係る圧電共振子の第2の製造方法は、基板と、前記基板上に成膜されている第1、第2の絶縁膜と、前記第1、第2の絶縁膜上に形成されている、少なくとも1層以上の圧電薄膜を有する薄膜部の上下面を少なくとも一対の上部電極及び下部電極を厚み方向で対向させて挟む構造の振動部とが含まれる圧電共振子の製造方法において、前記第1、第2の絶縁膜の上層は、Alを主成分とするものであり、該Alを主成分とする絶縁膜は、真空蒸着法によって、成膜開始前の成膜装置内の圧力が3.0×10−4Paよりも低く設定した上で成膜することを特徴とする。
【0024】
この圧電共振子の製造方法によれば、絶縁膜の表面が平坦になるとともに、応力が小さいものに調整されることになる。
【0025】
(5)本発明に係る圧電共振子の第3の製造方法は、基板と、前記基板上成膜されている絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されている、少なくとも1層以上の圧電薄膜を有する薄膜部の上下面を少なくとも一対の上部電極及び下部電極を厚み方向で対向させて挟む構造の振動とが含まれる圧電共振子の製造方法において、前記絶縁膜を酸化アルミニウムを主成分とし、電子ビーム蒸着法によって、膜厚成長速度が0.6〜1.0nm/秒の範囲で形成する第1ステップと、前記圧電薄膜を、酸化亜鉛を主成分として形成する第2ステップと、を含む、ことを特徴とする。
【0026】
この圧電共振子の製造方法によれば、絶縁膜の表面が平坦になるとともに、応力が小さいものに調整されることになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0028】
(実施形態1)
図1を参照して本発明の実施形態1に係る圧電共振子を説明する。この圧電共振子1は、基板2と、開口部3と、絶縁膜4と、下部電極5と、圧電薄膜6と、上部電極7とを含む。
【0029】
基板2は、半導体基板、例えばシリコンウェハにより構成されている。開口部3は、基板2の下面側に対して例えば異方性エッチングにより形成される。絶縁膜4は、基板2の上面側に、例えば酸化珪素(SiO)により成膜された、電気的に絶縁性を有する膜である。下部電極5は、絶縁膜4上に適宜の電極材料、例えばアルミニウムで所定パターンに成膜されたものである。圧電薄膜6は、下部電極5と絶縁膜4の一部の上側に、例えば酸化亜鉛(ZnO)を主成分として成膜された、圧電性を有する膜である。上部電極7は、圧電薄膜6上に適宜の電極材料、例えばアルミニウムで所定パターンに成膜されたものである。下部電極5と上部電極7とは厚み方向で互いに一部が対向する状態で、圧電薄膜6を挟み込んだ構成となっている。このような下部電極5と、上部電極7と、圧電薄膜6とによって圧電振動部8が構成される。
【0030】
圧電振動部8は、下部電極5と上部電極7とに印加された例えば高周波電気信号によって厚み縦振動するように構成されている。開口部3上を覆っている絶縁膜4は、ダイヤフラム9を構成し、圧電振動部8を支持する。
【0031】
下部電極の算術平均粗さ(Ra)が小さくなると、その上に形成される圧電膜の配向性が向上し、良好な共振特性が得られることが、図2および図3から分かる。ラダーフィルタに用いられる共振子として必要なQは200以上であり、図2に示すように、下部電極の算術平均粗さ(Ra)2.5nm以下であると、共振子のQが200以上となる。よって、ラダーフィルタを構成するために好適な200以上のQを有する共振子を得るには、下部電極の算術平均粗さ(Ra)2.5以下である必要がある。
【0032】
算術平均粗さ(Ra)2.5nm以下である下部電極を形成するには、その下地となる絶縁膜の算術平均粗さ(Ra)が小さい必要がある。図4に示すように、上層の絶縁膜の算術平均粗さ(Ra)が1.0nm以下であると、その上に形成される下部電極の算術平均粗さ(Ra)は、2.5以下となることが分かる。
【0033】
つまり、絶縁膜の算術平均粗さ(Ra)1.0nm以下とすることで、算術平均粗さ(Ra)2.5nm以下である下部電極を形成することができて、配向性の高い圧電薄膜が得られ、ひいてはラダーフィルタを構成するために好適な200以上のQを有する共振子を得ることができる。
【0034】
図5(a)〜(c)、図6(d)〜(f)を参照して、圧電共振子1の製造方法を説明する。なお、図面の都合でこの製造方法の各ステップを図5と図6とに分けたが、これらは一連のステップである。最初に、図5(a)で示すように、まず、シリコンウェハからなる基板2が用意される。次いで、図5(b)で示すように、基板2上に、RFマグネトロンスパッタ法により酸化珪素(SiO)を主成分とする絶縁膜4が成膜される。この成膜工程が絶縁膜が酸化珪素を主成分とする圧電共振子の製造方法での第1ステップである。この成膜の際の条件は、ガス圧が0.1〜0.25Paであり、パワー密度が2.0〜8.5W/cmである。次いで、図5(c)で示すように、絶縁膜4上に、フォトリソグラフィ法によりフォトレジストをパターニングし、このフォトレジストの上から蒸着やスパッタなどによってアルミニウムからなる下部電極5が成膜される。この成膜後、フォトレジストなどがリフトオフされる。なお、絶縁膜4の成膜時のガス圧は、上記のように0.1〜0.25Paであることが好ましいが、少なくとも0.6Pa以下であればよい。
【0035】
次いで、図6(d)で示すように、絶縁膜4及び下部電極5上の所定範囲に、図示しないメタルマスクでマスクしてのスパッタにより酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする圧電薄膜6が成膜される。この成膜工程が絶縁膜が酸化珪素を主成分とする圧電共振子の製造方法での第2ステップである。次いで、図6(e)で示すように、圧電薄膜6上などに、フォトリソグラフィによりフォトレジストをパターニングし、このフォトレジストの上から蒸着やスパッタなどによって、下部電極5と厚み方向で一部対向するようにアルミニウム(Al)からなる上部電極7が成膜される。次いで、図示しない電極パッドなどが成膜されるとともに、その後、フォトレジストなどがリフトオフされる。
【0036】
最後に図6(f)で示すように、基板2の裏面側に異方性エッチング処理を行うことによって、開口部3が形成される。この場合、開口部3の天井面が絶縁膜4に達するようにその開口部3が形成されている。
【0037】
以上の各ステップを経ることによって本発明に係る圧電共振子の製造ステップが完了する。
【0038】
上記ステップを経て製造された圧電共振子1の絶縁膜4の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)が0.3nmである。また、この圧電共振子1の絶縁膜4の応力は、圧縮応力であって、150MPaである。なお、引張応力を正の値とした場合、この圧縮応力は負の値を示すのであって、−150MPaである。
【0039】
次に、RFマグネトロンスパッタ法を採用して、上記条件においてSiOからなる絶縁膜を成膜することによって、絶縁膜の表面の算術平均粗さによる表面粗さ(Ra)が1.0nm以下で、かつ、応力が圧縮応力250MPa以下の範囲に含まれるように、応力が小さくなる状態に調整される理由を説明する。
【0040】
応力については、成膜圧力(ガスの圧力)と、応力との関係は周知のものとなっている。すなわち、成膜圧力(ガスの圧力)を高くすると圧縮応力は低減し、成膜圧力(ガスの圧力)を低くすると圧縮応力は大きくなる関係にあることが判明している。そのため、その圧縮応力を低減するためには、成膜圧力(ガスの圧力)を高く設定する。しかしながら、成膜圧力(ガスの圧力)を高く設定すると、成膜される絶縁膜表面の面粗さが粗くなり、面粗さ低減と、応力低減との両立が困難である。この理由は、成膜圧力が高いと、成膜時のガスが膜に空隙を多く生じさせることで表面が粗くなる傾向があるためである。逆に、成膜圧力を低くすると、緻密な成膜がなされ、表面が平滑になる傾向がある。しかしながら、その成膜圧力が低いことにより、成膜時に高速粒子が膜に衝突し易くなり、そのような高速粒子が格子内に格子間原子として入り込む釘打ち効果(ピーニング効果)が発生する。この釘打ち効果により、膜の体積膨張がもたらされ、膜には圧縮応力が発生する。
【0041】
すなわち、ガス圧が高い場合には、スパッタ粒子のガスによる散乱確率が高くなることで、粒子のエネルギーが小さくなるため、釘打ち効果の影響が小さくなり、絶縁膜の応力は小さいものとなる。ところで、ガス圧が変化しても、成膜レートは大きく変動しないことも判明している。そこで、RFマグネトロンスパッタ法により成膜していく際に、RFパワーを大きくすると、成膜レートが大きくなる傾向がわかっているが、同一ガス圧で成膜レートが大きくなった場合、単位膜厚当たりの釘打ち効果は小さくなると考えられる。すなわち、釘打ち効果が小さくなることで、膜の応力は小さくなる。また、膜中に取り込まれる不純物(例えば成膜ガス)の量が少なくなるため、緻密で平滑な絶縁膜が形成されることになる。
【0042】
従来から酸化珪素の絶縁膜の成膜方法としては、熱酸化法、減圧CVD法、ゾルゲル法、蒸着法があるが、いずれの方法で成膜しても、応力が大きくなる。例えば、熱酸化法の場合は、300〜400MPa、蒸着法では、数百MPaと応力が大きくなる。これらの方法で応力が大きくなる原因の1つとして、成膜時の温度が高いことがあげられる。スパッタが約300℃であるのに対して、減圧CVD法は500〜800℃、熱酸化法は約1100℃であり、熱応力がスパッタの方が小さい。また、熱酸化法では、Oによる膜の表面の体積膨張が発生し、この結果、応力が大きくなる。ゾルゲル法は、焼成の温度が高いのに加えて、このゾルゲル法特有の性質により膜厚にばらつきが発生しやすく、膜表面の平坦性が悪い。
【0043】
一方、RFマグネトロンスパッタ法では、RFパワー密度の調整を行うことで、応力が小さく、膜表面の算術平均粗さが1.0nm以下の絶縁膜を成膜できる。さらに、RFマグネトロンスパッタのパワーを大きくすると、膜の欠陥が減少して緻密な膜となる。図7を参照すると、横軸に対応するRFパワー密度が2(W/cm)近くでは、縦軸に対応する絶縁膜(酸化珪素で成膜されている)の圧縮応力が200MPaを越える程度であるのに対して、RFパワー密度が6(W/cm)から9(W/cm)程度では150MPa近くに低下している。図8を参照すると、横軸に対応するRFパワー密度が2(W/cm2)近くでは、縦軸に対応する絶縁膜表面の算術平均粗さが1.0nm程度であるのに対して、RFパワー密度が8(W/cm)近くでは、0.3nm程度である。すなわち、RFパワー密度が2.0(W/cm)以上のとき、絶縁膜表面の算術平均粗さ(Ra)が1.0nm以下となる。一方、RFパワー密度を8.5(W/cm)よりも大きくすると、ターゲットが割れやすくなり、成膜に支障をきたすので、8.5(W/cm)以下とすることが好ましい。
【0044】
その結果、表面が平坦になる傾向が強くなり、釘打ち効果(peening効果)による絶縁膜へのアルゴンなどのガス分子の取り込みが減少し、ガス分子の取り込みによる体積膨張は小さくなる。よって、応力の小さな絶縁膜ができることになる。
【0045】
なお、参考として、RFパワー密度が高くなるほど共振特性としてのQが向上することを図9に示している。また、面粗さが小さくなるほど、共振特性としてのQが向上し、また、絶縁膜の応力が小さくなっていることを図10に示している。
【0046】
実施形態1のように、1層の酸化珪素(SiO)を絶縁膜とし、その絶縁膜上に酸化亜鉛(ZnO)の圧電薄膜を積層したものとなっている場合、絶縁膜も圧電薄膜も圧縮応力を有するものとなっているので、絶縁膜の応力が小さくなるように調整されることにより、ダイヤフラム9及び圧電振動部8全体の応力が小さくなるように調整できる。
【0047】
(実施形態2)
本発明の実施形態2について図11〜図13を参照して説明する。
【0048】
算術平均粗さ(Ra)である1.0nm以下の絶縁膜のAlの成膜方法について、本発明者は検討した。まず、成膜レート(膜厚成長速度)と、形成された絶縁膜の応力及び表面粗さの関係について調査するため、電子ビーム蒸着法で他の条件はほとんど変えることなく、成膜レートのみをそれぞれ異ならせて、成膜したところ、図11に示すような結果が得られた。図11から明らかなように、成膜レートは、形成された絶縁膜の応力及び表面粗さにほとんど影響しないことが確認された。
【0049】
次に、同じく電子ビーム蒸着法で、成膜レートは全て0.8nm/秒とするなど他の条件は変えることなく、成膜開始前の成膜装置内の圧力のみをそれぞれ異ならせて、成膜したところ、図12に示すような結果が得られた。図12から明らかなように、成膜開始前の成膜装置内の圧力が3.0×10−4Paよりも低く設定した上で成膜すると、算術平均粗さ(Ra)1.0nm以下の絶縁膜を得ることができることが分かった。
【0050】
この結果は、成膜される膜の純度に起因するものと考えられる。ルツボで加熱されて蒸発したAlの粒子は、ルツボから飛散した直後の純度が最も高く、かつ最も粒子サイズが小さい、しかし、Alの粒子が基板に到達するまでの間に、成膜装置内に浮遊している不純物が存在すると、不純物の粒子と化学反応することがあり、その結果、成膜される膜の純度が落ちる。それと共に、蒸発時の粒子サイズよりも大きくなり、粗な膜、すなわち、算術平均粗さ(Ra)が大きな膜になる。そこで、成膜装置内に浮遊している不純物を抑えることが必要となる。成膜装置内の圧力は、成膜装置内に浮遊している不純物による影響を受ける。そこで、成膜装置内の圧力が小さくなるほど成膜装置内に浮遊している不純物の割合が小さくなるから、成膜開始前の成膜装置内の圧力が3.0×10−4Paよりも低くなる程度まで少なくすれば、純度が高く、算術平均粗さ(Ra)が1.0nm以下の絶縁膜を得ることができる。
【0051】
これは、電子ビーム蒸着法に限らず、抵抗加熱蒸着法、プラズマ・イオン・アシスト蒸着法など、真空蒸着法であれば良い。
【0052】
酸化アルミニウムを主成分としてなる絶縁膜を有する圧電共振子の一例が図13に示されている。図13は圧電共振子の構造を示す縦断正面図である。この圧電共振子11にあっては、シリコン基板12上に酸化アルミニウム(Al)からなる絶縁膜14、アルミニウムからなる下部電極15、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする圧電薄膜16、アルミニウムからなる上部電極17が順番に形成されている。下部電極15と上部電極17とは厚み方向で互いに一部が対向する状態で、圧電薄膜16を挟み込んだ構成となっている。この挟み込まれた圧電薄膜16部分と、その挟み込んでいる下部電極15及び上部電極17とによって圧電振動部18が構成されている。この圧電振動部18は、下部電極15及び上部電極17を通じた電気信号によって厚み縦振動するように構成されている。圧電振動部18の下方側は異方性エッチング、あるいは、リアクティブイオンエッチングにより、開口部13が形成されている。また、開口部13上を覆っている絶縁膜14部分は圧電振動部18が振動を可能とする状態でこの圧電振動部18を支持するダイヤフラム19を構成するものである。
【0053】
次に、この圧電共振子11の製造方法について順に簡単に説明する。
【0054】
まず、シリコンウェハからなる基板12が用意される。絶縁膜14が、基板12上に、電子ビーム蒸着法によって、膜厚成長速度が0.6(nm/秒)以上で1.0(nm/秒)以下の範囲で成膜される。この成膜工程が絶縁膜が酸化アルミニウムを主成分とする圧電共振子の製造方法での第1ステップである。この絶縁膜14上に、リフトオフ蒸着法などによりアルミニウム(Al)からなる下部電極15が成膜される。この成膜後、フォトレジストなどがリフトオフされる。絶縁膜14及び下部電極15上の所定範囲に、図示しないメタルマスクでマスクしての反応性スパッタリングにより酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする圧電薄膜16が成膜される。この成膜工程が絶縁膜が酸化アルミニウムを主成分とする圧電共振子の製造方法での第2ステップである。圧電薄膜16上などに、蒸着やスパッタなどによって、下部電極15と厚み方向で一部対向するようにアルミニウム(Al)からなる上部電極17が成膜される。次いで、図示しない電極パッドなどが成膜されるとともに、その後、フォトレジストなどがリフトオフされる。基板12の裏面側に異方性エッチング処理を行うことによって、開口部13が形成される。この場合、開口部13の天井面が絶縁膜14に達するようにその開口部13が形成されている。
【0055】
以上のステップを経ることによって本発明に係る圧電共振子は主な製造ステップが完了する。
【0056】
上記ステップを経て製造された圧電共振子11の絶縁膜14の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)が0.6nmである。また、この圧電共振子1の絶縁膜4の応力は、引張応力であって、+300MPaである。
【0057】
この実施形態の圧電共振子の場合、酸化アルミニウムが酸化亜鉛とは反対の引張応力を有するため、素子全体の応力が低減でき、素子が破壊されにくくなり、信頼性が向上する。積層された電極膜、圧電薄膜および圧電共振子の共振特性が向上する。
【0058】
実施形態2のように、1層の酸化アルミニウム(Al)を絶縁膜とし、その絶縁膜上に酸化亜鉛(ZnO)の圧電薄膜を積層したものとなっている場合、絶縁膜は引張応力を有し、圧電薄膜は圧縮応力を有するものとなっているので、互いの応力が相殺し合うように調整されることにより、ダイヤフラム19及び圧電振動部18全体の応力が小さくなるように調整できる。
【0059】
Alなどの酸化しやすい金属を下部電極に用いた場合、圧電薄膜の成膜時に、Alが酸化して下部電極の表面が酸化アルミニウムになってしまい、下部電極の上に形成する圧電薄膜の配向性が悪化する。これは、算術平均粗さ(Ra)の小さい下部電極を形成しても、下部電極の表面が酸化する限り、圧電薄膜の配向性の悪化は発生する。Al以外に、Ni、Fe、Mn、Cu、Ti、Mo、W、Ta、Agを主成分とする金属からなる下部電極に用いた場合も同様である。
【0060】
そこで、酸化防止膜を下部電極の上に形成する(図14参照)。酸化防止膜は、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptなどを主成分とする酸化しにくい金属からなる。酸化防止膜は、下部電極の酸化を防ぐことができる程度の厚みであれば良く、4〜30nmの厚みがあれば良い。
【0061】
酸化防止膜は、下部電極の平滑さの影響を受けて成膜されるので、下部電極と同様に平滑な膜となる。よって、酸化防止膜の上に形成される圧電薄膜の配向性は良いものとなる。
【0062】
なお、下部電極にAl、酸化防止膜にAuを用いた場合、AuとAlで相互拡散が発生し、Auからなる酸化防止膜において平滑な表面のものが得られなくなってしまう。そこで、下部電極にAl、酸化防止膜にAuを用いた場合には、下部電極と酸化防止膜との間に、拡散防止膜を形成することが好ましい(図15参照)。拡散防止膜は、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Mo、Tiのいずれかを主成分とする金属からなり、その厚さは、AuとAlとで相互拡散を防ぐことができる程度の厚みであれば良く、4〜30nmの厚みがあれば良い。
【0063】
(実施形態3)
図16乃至図18に、上記実施形態1の圧電共振子を用いた圧電フィルタを示している。この圧電フィルタは、ラダー型に構成されている。図16は、圧電フィルタを示す概略平面図、図17は図16に示される圧電フィルタのA−A線断面図、図18は図16に示される圧電フィルタの回路図である。
【0064】
図16乃至図18を参照して、L型ラダーフィルタとして構成された圧電フィルタ21は、シリコンウェハからなる基板22と、該基板22に形成された開口部23と、酸化珪素(SiO)からなる絶縁膜24と、アルミニウムからなる下部電極25a,25bと、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする圧電薄膜26と、アルミニウムからなる上部電極27とを含む構成とされている。下部電極25aと上部電極27、及び、この両電極25a,27に挟み込まれた圧電薄膜26部分は圧電振動部28aを構成し、直列圧電共振子となっている。下部電極25bと上部電極27、及び、この両電極25b,27に挟み込まれた圧電薄膜26部分は圧電振動部28bを構成し、並列圧電共振子となっている。開口部23上を覆っている絶縁膜24部分は圧電振動部28a,28bが振動を可能とする状態でこれらの圧電振動部28a,28bを支持するダイヤフラム29を構成するものである。
【0065】
次に、上記圧電フィルタ21の製造過程について、順に簡単に説明する。
【0066】
まず、シリコンウェハからなる基板22が用意される。基板22上に、RFマグネトロンスパッタ法により酸化珪素(SiO)を主成分とする絶縁膜24が成膜される。この成膜の際の条件は、実施形態1と同様に、ガス圧が0.1Pa以上で0.25Pa以内の範囲にあり、パワー密度が2.0(W/cm)より大きく8.5(W/cm)より小さい範囲内としている。この絶縁膜24上に、フォトリソグラフィによりフォトレジストをパターニングし、このフォトレジストの上から蒸着やスパッタなどによってアルミニウム(Al)からなる下部電極25a,25bが成膜される。この成膜後、フォトレジストなどがリフトオフされる。絶縁膜24及び下部電極25a,25b上の所定範囲に、メタルマスクでマスクしてのスパッタにより酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする圧電薄膜26が成膜される。圧電薄膜26上などに、フォトリソグラフィによりフォトレジストをパターニングし、このフォトレジストの上から蒸着やスパッタなどによって、下部電極25a,25bと厚み方向で一部対向するようにアルミニウム(Al)からなる上部電極27が成膜される。次いで、電極パッドなどが成膜されるとともに、その後、フォトレジストなどがリフトオフされる。基板22の裏面側に異方性エッチング処理を行うことによって、開口部23が形成される。この場合、開口部23の天井面が絶縁膜24に達するようにその開口部23が形成されている。以上のステップを経ることによって本発明に係る圧電共振子は主な製造ステップが完了する。
【0067】
上記ステップを経て製造された圧電共振子1の絶縁膜24の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)が0.3nmである。また、この圧電共振子1の絶縁膜24の応力は、圧縮応力であって、150MPaである。なお、引張応力を正の値とした場合、この圧縮応力は負の値を示すのであって、−150MPaである。
【0068】
この他にラダー型に構成された圧電フィルタとしては、図19や、図20に示すものなどがある。図19に示すものは、2個の直列圧電共振子の間に1個の並列圧電共振子を設けたT型の圧電フィルタである。各圧電共振子は、実施形態1に示した圧電共振子1や、実施形態3に示した圧電共振子と同様の絶縁膜構造となっている。
【0069】
図20に示すものは、2個の並列圧電共振子の間に1個の直列圧電共振子を設けたπ型の圧電フィルタである。各圧電共振子は、実施形態1に示した圧電共振子1や、実施形態3に示した圧電共振子と同様の絶縁膜構造となっている。
【0070】
(実施形態4)
図21に、本発明に係る圧電共振子を採用したデュプレクサ31を示している。このデュプレクサ31は、アンテナ端子32、受信側端子33及び送信側端子34が設けられている。このデュプレクサ31は、受信側端子33及び送信側端子34と、アンテナ端子32との間に所要周波数帯域の高周波信号の通過のみ許す本発明に係る圧電共振子35または圧電フィルタ36が含まれる構成となっている。
【0071】
(実施形態5)
図22に、通信装置41を示している。この通信装置41は、例えば携帯電話などである。
【0072】
この通信装置41は、本体に備えられる受信回路42と、送信回路43と、アンテナ44とを備えている。また、アンテナ44と、受信回路42及び送信回路43とは、上記実施形態4で示したようなデュプレクサ31を介して信号の伝送がなされる。したがって、このデュプレクサ31に回路素子として含まれる本発明に係る圧電共振子または圧電フィルタによって、この通信装置41は、その動作特性が安定したものとなるとともに、送受信信号の選択切り換えが良好に行える。
【0073】
本発明は、上記各実施形態として説明したものに限定されるものでなく、例えば次のような変形例や応用例などでも良い。
【0074】
(1)図23に、圧電共振子の変形例を示している。この圧電共振子51は、シリコン基板52上面側に下方に凹む凹部53を形成するとともに、シリコン基板52上面及びその凹部53を覆う状態で、酸化珪素(SiO)からなる絶縁膜54を成膜している。この絶縁膜54上には、アルミニウムからなる下部電極55が所定パターンに成膜されている。この下部電極55及び絶縁膜54上には、酸化亜鉛(ZnO)からなる圧電薄膜56が成膜されている。この圧電薄膜56上には、下部電極55と一部厚み方向で重複する状態でアルミニウムからなる上部電極57が成膜されている。互いに対向している下部電極55と上部電極57、及び、この両電極55,57に挟み込まれた圧電薄膜56部分は圧電振動部58を構成している。開口部53上を覆っている絶縁膜54部分は圧電振動部58が振動を可能とする状態でこの圧電振動部58を支持するダイヤフラム59を構成している。
【0075】
絶縁膜54は、RFマグネトロンスパッタ法により酸化珪素(SiO)を主成分として成膜される。この成膜の際の条件は、実施形態1と同様に、ガス圧が0.1Pa以上で0.25Pa以内の範囲にあり、パワー密度が2.0(W/cm)より大きく8.5(W/cm)より小さい範囲内としている。これにより、絶縁膜54の表面表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)が0.3nmである。また、この圧電共振子1の絶縁膜24の応力は、圧縮応力であって、150MPaである。
【0076】
(2)圧電薄膜としては、窒化アルミニウム(AlN)を主成分として構成しても良い。
【0077】
(3)上部電極及び下部電極で挟み込まれて振動部を構成する薄膜部は、圧電薄膜を少なくとも1層含む構成であればよく、圧電薄膜が2層以上積層されていたり、圧電薄膜以外の例えば絶縁層などが含まれていても良い。
【0078】
(4)圧電共振子は厚みすべり振動する素子でも良い。
【0079】
【発明の効果】
本発明に係る圧電共振子によれば、絶縁膜上に形成される圧電振動部の結晶性・配向性の良い成膜が行えるから、共振特性に優れたものが得られる。また、絶縁膜の応力が小さいので、絶縁膜そのものの破壊や、圧電振動部などの応力による破壊が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電共振子の一例を示す縦断正面図
【図2】下部電極の表面粗さと圧電薄膜のロッキングカーブ半値幅との関係を示すグラフ
【図3】下部電極の表面粗さとQとの関係を示すグラフ
【図4】絶縁膜上層の表面粗さと下部電極の表面粗さとの関係を示すグラフ
【図5】図1の圧電共振子の製造過程を示す縦断正面図
【図6】図1の圧電共振子の製造過程を示す縦断正面図
【図7】RFマグネトロンスパッタ法による絶縁膜の成膜におけるRFパワー密度と絶縁膜の圧縮応力との関係を示すグラフ
【図8】RFマグネトロンスパッタ法による絶縁膜の成膜におけるRFパワー密度と絶縁膜表面の算術平均粗さ(Ra)との関係を示すグラフ
【図9】RFマグネトロンスパッタ法による絶縁膜の成膜におけるRFパワー密度と共振特性Qとの関係を示すグラフ
【図10】RFマグネトロンスパッタ法により成膜された絶縁膜表面の算術平均粗さ(Ra)と、共振特性Q並びに絶縁膜の応力との関係を示すグラフ
【図11】本発明に係る実施例における成膜レートと引っ張り応力との関係、成膜レートと表面粗さとの関係を示すグラフ
【図12】本発明に係る実施例における装置内真空度と引っ張り応力との関係、成膜レートと表面粗さとの関係を示すグラフ
【図13】本発明に係る圧電共振子の別の実施形態を示す縦断正面図
【図14】下部電極上に酸化防止膜を形成した本発明に係る圧電共振子を示す断面図
【図15】下部電極上に拡散防止膜を形成し、その拡散防止膜上に酸化防止膜を形成した本発明に係る圧電共振子を示す断面図
【図16】本発明に係る圧電フィルタの一例を示す概略平面図
【図17】図16の圧電フィルタの図16におけるA−A線矢視断面図
【図18】図16の圧電フィルタの回路図
【図19】別の圧電フィルタの回路図
【図20】別の圧電フィルタの回路図
【図21】本発明に係るデュプレクサを示す概略説明図
【図22】通信装置を示す概略説明図
【図23】本発明に係る圧電フィルタの変形例を示す縦断正面図
【符号の説明】
1   圧電共振子
2   基板
4   絶縁膜
5   下部電極
6   圧電薄膜
7   上部電極
8   圧電振動部

Claims (20)

  1. 基板と、前記基板上に成膜されている絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されている、少なくとも1層以上の圧電薄膜を有する薄膜部の上下面を少なくとも一対の上部電極及び下部電極を厚み方向で対向させて挟む構造の振動部と、を含み、
    前記下部電極の算術平均粗さ(Ra)が2.5nm以下である、ことを特徴とする圧電共振子。
  2. 前記絶縁膜の表面が、1.0nm以下の算術平均粗さ(Ra)を有しており、また、前記絶縁膜の応力が、圧縮応力で250MPa以下であり、引張応力で400MPa以下に設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の圧電共振子。
  3. 前記絶縁膜はAlを主成分とするものであり、且つ算術平均面粗さ(Ra)が1.0nm以下である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電共振子。
  4. 前記絶縁膜はAlを主成分とするものであり、且つ応力が引張応力で250MPa以上400MPa以下である、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の圧電共振子。
  5. 前記絶縁膜はSiOを主成分とするものであり、且つ算術平均面粗さ(Ra)が1.0nm以下である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電共振子。
  6. 前記絶縁膜はSiOを主成分とするものであり、且つ応力が圧縮応力で250MPa以下である、ことを特徴とする請求項1、2、5のいずれか1項に記載の圧電共振子。
  7. 前記下部電極上に酸化防止膜が形成されている、ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧電共振子。
  8. 前記酸化防止膜が、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptのいずれかを主成分とする金属からなる、ことを特徴とする請求項7に記載の圧電共振子。
  9. 前記下部電極が、Al、Ni、Fe、Mn、Cu、Ti、Mo、W、Ta、Agのいずれかを主成分とする金属からなる、ことを特徴とする請求項7又は8に記載の圧電共振子。
  10. 前記酸化防止膜がAuを主成分とする金属、前記下部電極がAlを主成分とする金属からなり、前記酸化防止膜と前記下部電極との間に、拡散防止膜が形成されている、ことを特徴とする請求項7に記載の圧電共振子。
  11. 前記拡散防止膜が、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Mo、Tiのいずれかを主成分とする金属からなる、ことを特徴とする請求項10に記載の圧電共振子。
  12. 前記基板は開口部もしくは凹部を有し、該開口部もしくは凹部上に前記振動部が形成されていることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の圧電共振子。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の圧電共振子をフィルタ素子として備えている、ことを特徴とする圧電フィルタ。
  14. 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の圧電共振子の複数をフィルタ素子として備えているとともに、これらフィルタ素子がラダー型に接続されて構成されている、ことを特徴とする圧電フィルタ。
  15. 請求項1ないし12のいずれかに記載の圧電共振子を備えている、ことを特徴とするデュプレクサ。
  16. 請求項13または14に記載の圧電フィルタを備えている、ことを特徴とするデュプレクサ。
  17. 基板と、前記基板上に成膜されている絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されている、少なくとも1層以上の圧電薄膜を有する薄膜部の上下面を少なくとも一対の上部電極及び下部電極を厚み方向で対向させて挟む構造の振動部とを含む圧電共振子の製造方法において、
    前記絶縁膜を、酸化珪素を主成分としてパワー密度が2.0〜8.5W/cmの範囲に設定したRFマグネトロンスパッタ法により形成する第1ステップと、
    前記圧電薄膜を、酸化亜鉛を主成分として形成する第2ステップと、を含む、ことを特徴とする圧電共振子の製造方法。
  18. 請求項17に記載の圧電共振子の製造方法において、
    前記RFマグネトロンスパッタ法による成膜時のガス圧力は、0.6Pa以下である、ことを特徴とする圧電共振子の製造方法。
  19. 基板と、前記基板上に成膜されている第1、第2の絶縁膜と、前記第1、第2の絶縁膜上に形成されている、少なくとも1層以上の圧電薄膜を有する薄膜部の上下面を少なくとも一対の上部電極及び下部電極を厚み方向で対向させて挟む構造の振動部とが含まれる圧電共振子の製造方法において、
    前記第1、第2の絶縁膜の上層は、Alを主成分とするものであり、該Alを主成分とする絶縁膜は、真空蒸着法によって、成膜開始前の成膜装置内の圧力が3.0×10−4Paよりも低く設定した上で成膜する、ことを特徴とする圧電共振子の製造方法。
  20. 基板と、前記基板上成膜されている絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されている、少なくとも1層以上の圧電薄膜を有する薄膜部の上下面を少なくとも一対の上部電極及び下部電極を厚み方向で対向させて挟む構造の振動とが含まれる圧電共振子の製造方法において、
    前記絶縁膜を酸化アルミニウムを主成分とし、電子ビーム蒸着法によって、膜厚成長速度が0.6〜1.0nm/秒の範囲で形成する第1ステップと、
    前記圧電薄膜を、酸化亜鉛を主成分として形成する第2ステップと、を含む、ことを特徴とする圧電共振子の製造方法。
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