JP2003060478A - 圧電薄膜共振子、その製造方法、および、その圧電薄膜共振子を用いたフィルタならびに電子機器 - Google Patents

圧電薄膜共振子、その製造方法、および、その圧電薄膜共振子を用いたフィルタならびに電子機器

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JP2003060478A JP2001247725A JP2001247725A JP2003060478A JP 2003060478 A JP2003060478 A JP 2003060478A JP 2001247725 A JP2001247725 A JP 2001247725A JP 2001247725 A JP2001247725 A JP 2001247725A JP 2003060478 A JP2003060478 A JP 2003060478A
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Hajime Yamada
一 山田
Masaki Takeuchi
雅樹 竹内
Hideki Kawamura
秀樹 河村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧電薄膜共振子において、基板の反りや膜の剥
離などの不具合の発生がなく、良好な共振特性を達成す
る。 【解決手段】開口部5を有する基板2と、開口部5を覆
うように基板2上に形成された絶縁性薄膜3と、絶縁性
薄膜3上に形成された上下一対の対向電極6,7間に圧
電体層8を介装してなる圧電素子部4とを有する、ダイ
ヤフラム構造の圧電薄膜共振子において、圧電体層8
は、全体として同一素材からなる圧電薄膜、もしくは主
成分が同一素材からなる圧電薄膜が二層以上形成される
ものであり、圧電体層8の最下層である第1層81とこ
の第1層81上に形成される第2層82とが異なる成膜
条件で連続成膜され、かつ、第2層82は圧電素子部4
全体の応力を緩和する応力を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電薄膜共振子、
その製造方法、および、その圧電薄膜共振子を用いたフ
ィルタならびに電子機器に関する。この圧電薄膜共振子
は、フィルタや発振子などに使用されて、VHF帯、U
HF帯、さらにそれ以上の超高周波帯において厚み縦振
動するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電薄膜共振子としては、例えばシリコ
ン(Si)などの基板上に、酸化シリコン(SiO2)か
らなる絶縁性薄膜と、この絶縁性薄膜上に形成された上
下一対の対向電極間に1つの圧電体層を介装してなる圧
電素子部とを有し、基板において振動子として使用する
部分をエッチングにより除去することでダイヤフラム構
造となっているものが提案されている。
【0003】このように、絶縁性薄膜を設けていること
によって、この絶縁性薄膜を設けていない場合に生ずる
高周波信号の漏洩を抑制していた。すなわち、絶縁性薄
膜を設けていない場合、励振用の電極と基板との間の浮
遊容量、あるいは、基板そのものを経由して高周波信号
が漏洩して、高い反共振特性が得られないという問題が
あったが、絶縁性薄膜を設けることにより改善された。
【0004】すなわち、そのダイヤフラムは、Si基板
と圧電素子部との間の電気的絶縁を基板とは別の絶縁性
薄膜でとっている。これによって、両電極間の高周波信
号がSi基板と共振子との間の浮遊容量で漏れるのを防
止して高い反共振特性を可能とし良好な共振特性を達成
させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
は、基板の反りや膜の剥離などによる圧電素子部の割れ
などの破損に関与する膜応力について研究を進めていく
過程で次のことを見出した。
【0006】すなわち、圧電薄膜共振子はその全体の応
力均衡をとることが、膜剥離などの圧電素子部の破損
や、基板の反りを無くすうえで重要である。
【0007】そして、上述したように良好な共振特性達
成のために絶縁性薄膜として設けられたSiO2薄膜
は、強い圧縮性応力を有している。一方、圧電薄膜であ
るZnO薄膜はその圧電性を良好にするため配向性を高
めるほど、圧縮性の応力が大きくなる傾向がある。
【0008】このようなことにより、上記従来構造の圧
電薄膜共振子では、ZnO薄膜の圧電性を高めて共振特
性を良好にしようとすると、SiO2薄膜との応力均衡
をとることができなくなる。
【0009】この場合、SiO2薄膜とZnO薄膜との
応力均衡を優先するとZnO薄膜の圧電性を低下させて
引張性応力を有するものとせざるを得ず、また、ZnO
薄膜の圧電性を優先すると、応力均衡を犠牲にせざるを
得ない。
【0010】そこで、本発明者らは、従来技術の1つで
ある特開2000−199048号公報に開示の圧電素
子に関する技術を検討した。同公報の圧電素子では、Z
nO薄膜を異なる成膜条件で連続して成膜することによ
り、良好な圧電性を呈する下層と応力の小さい上層の上
下2層に成膜することで、下層側で良好な圧電性を確保
し上層側で応力均衡を図ろうとするものである。
【0011】しかしながら、同公報に開示された圧電素
子の場合、Si基板そのものがダイヤフラムの振動子と
なり、Si基板に例えばその表裏面を貫通するような開
口を設け、該開口を覆う形態でSiO2薄膜を絶縁性薄
膜として形成して、このSiO2薄膜をダイヤフラムの
振動子として使用していない構造である。
【0012】さらに、同公報に開示の圧電素子の場合、
単に、ZnO薄膜をその上層側で小応力化しただけで、
その上層側が引張性応力なのか圧縮性応力なのかが不明
であり、SiO2薄膜との間での応力均衡つまり圧電素
子部全体における応力均衡を図る技術が開示されていな
い。
【0013】したがって、本発明は、圧電薄膜共振子に
おいて破損防止しなければならない圧電素子部における
全体的な応力均衡を容易に調整可能にして、基板の反り
や膜の剥離などの不具合の発生を無くす一方で、良好な
共振特性を達成可能とすることを解決すべき課題として
いる。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の圧電薄膜共
振子は、開口部を有する基板と、前記開口部を覆うよう
に前記基板上に形成された絶縁性薄膜と、前記絶縁性薄
膜上に形成された上下一対の対向電極間に圧電体層を介
装してなる圧電素子部とを有する、ダイヤフラム構造の
圧電薄膜共振子において、前記圧電体層は、全体として
同一素材からなる圧電薄膜、もしくは主成分が同一素材
からなる圧電薄膜が二層以上形成されるものであり、前
記圧電体層の最下層である第1層とこの第1層上に形成
される第2層とが異なる成膜条件で連続成膜され、か
つ、前記第2層は前記圧電素子部全体の応力を緩和する
応力を有することを特徴とする。
【0015】本発明の圧電薄膜共振子によると、共振特
性を有する圧電薄膜共振子において、基板の反りや膜の
剥離など圧電素子部を破損させるような不具合が発生し
ないよう圧電体層のうち最下層の第1層上に形成される
第2層により圧電素子部全体を緩和するものとなってい
る一方、圧電体層の前記第1層により良好な共振特性を
達成することができるものとなっている。
【0016】また、本発明の圧電薄膜共振子は、好まし
くは、前記第1層が配向性を確保するシーズ層である。
【0017】また、本発明の圧電薄膜共振子は、好まし
くは、前記第1層と前記第2層とにおける全体の応力が
引っ張り応力となる。
【0018】また、本発明の圧電薄膜共振子は、好まし
くは、前記圧電薄膜は、ZnOを主成分とする。
【0019】また、本発明の圧電薄膜共振子は、好まし
くは、前記基板は、Siを主成分とする。
【0020】また、本発明の圧電薄膜共振子は、好まし
くは、前記絶縁性薄膜は、SiO2を主成分とする。
【0021】(2)本発明の圧電薄膜共振子の製造方法
は、基板に開口部を形成する開口部形成工程と、前記開
口部を覆うように前記基板上に絶縁性薄膜を形成する工
程と、前記絶縁性薄膜上に、上下一対の対向電極間に圧
電薄膜を積層した圧電体層を介装してなる圧電素子部を
形成する工程を有するダイヤフラム構造の圧電薄膜共振
子の製造方法であって、前記圧電体層の最下層である第
1層と前記第1層上に形成される第2層とを、全体とし
て同一素材、もしくは主成分に同一素材を用いて、異な
る条件で連続成膜することを特徴とする。
【0022】本発明によると、共振特性を有する圧電薄
膜共振子において、基板の反りや膜の剥離など圧電素子
部を破損させるような不具合が発生しないよう圧電体層
のうち最下層の第1層上に形成される第2層により圧電
素子部全体を緩和するものが製造される一方、圧電体層
の前記第1層により良好な共振特性を達成することがで
きるものが製造される。
【0023】また、本発明の圧電薄膜共振子の製造方法
は、好ましくは、前記圧電薄膜の形成方法がスパッタリ
ング法であって、ZnOおよびZnの一方を主成分とす
るターゲットを用いる。
【0024】また、本発明の圧電薄膜共振子の製造方法
は、好ましくは、前記圧電薄膜の形成方法がスパッタリ
ング法であって、前記第1層と第2層とが成膜ガス圧の
異なる条件で形成される。
【0025】また、本発明の圧電薄膜共振子の製造方法
は、好ましくは、前記圧電薄膜の形成方法がスパッタリ
ング法であって、前記第1層を形成するガス圧が0.0
5Pa以上で0.7Pa未満の範囲、前記第2層を形成
するガス圧が0.7Pa以上で2.0Pa以下の範囲の
異なる条件で形成する。 (3)本発明のフィルタまたは電子機器は、上記圧電薄
膜共振子を用いることを特徴とする。
【0026】本発明によると、フィルタまたは電子機器
は、これに用いられている圧電薄膜共振子の圧電素子部
の破損が発生しにくいものとなっているから、共振特性
に優れた高性能で耐久性の高いものとなる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施の形態に基づいて説明する。
【0028】図1は、圧電薄膜共振子の要部縦断面図で
ある。図1において、圧電薄膜共振子1は、基板2と、
絶縁性薄膜3と、圧電素子部4とを有する。
【0029】基板2は、その表裏面を貫通する開口部5
を有するSi基板である。
【0030】絶縁性薄膜3は、前記開口部5を覆う形態
で基板2上に設けられたSiO2薄膜からなるものであ
って、圧縮性応力を有する。
【0031】圧電素子部4は、上下一対の電極6、7間
にZnO薄膜からなる圧電体層8が介装されて構成され
ている。
【0032】本実施の形態の圧電薄膜共振子1は、次の
圧電体層8の構成に特徴を有する。
【0033】すなわち、圧電体層8は、最下層に位置し
て所要の圧電性を確保するため配向性をもって膜形成さ
れるシーズ層を成す第1層81と、この第1層81上に
連続成膜されて当該圧電薄膜共振子1全体における応力
調整を行うための第2層82との少なくとも2層の薄膜
部からなる。
【0034】これら第1層81と第2層82は、どちら
もZnOを材料とするもので、互いに異なる成膜条件に
より連続成膜されたものである。
【0035】第2層82は、絶縁性薄膜3および第1層
81の圧縮応力との関係で当該圧電薄膜共振子1全体の
応力均衡をとるよう圧電薄膜8全体に対して引張応力を
付与する応力を備える状態に形成されるものである。
【0036】この場合、第1層81は、良好な圧電性を
有するために、配向膜であることで圧縮応力を有する。
一方、絶縁性薄膜3は本実施の形態ではSiO2薄膜で
あるから、強い圧縮性応力を有する。
【0037】したがって、本実施の形態の第2層82
は、第1層81と絶縁性薄膜3との両者の圧縮応力に応
じて、絶縁性薄膜3も含めた圧電素子部4全体における
応力が極力零となるよう引張応力を有するものとして形
成してあるのであって、圧電薄膜共振子1全体の応力を
調整している。
【0038】すなわち、第1層81と第2層82とにお
ける応力は、第2層82の引っ張り応力が第1層81の
圧縮応力に勝るため、幾分引っ張り応力が作用している
状態となっているが、さらに、圧縮応力が作用している
絶縁性薄膜3との関係において、絶縁性薄膜3も含んだ
圧電素子部4全体の応力は極力零になるようにしてい
る。
【0039】ところで、本実施の形態は、圧電薄膜8
が、圧電性を高い良好なものにすると圧縮性応力を有す
るようになり、また、圧電性を低いものにすると引張性
応力を有するようになることを利用している。
【0040】なお、圧電薄膜8がいずれの形態の薄膜の
性質を有するかは、その成膜条件により決定することが
でき、容易に実現可能である。この成膜条件は以下にお
いても説明している。
【0041】このような点において本実施の形態は従来
技術である特開2000−199048号公報に開示の
技術と異なっている。
【0042】次に圧電薄膜共振子の製造方法を説明す
る。
【0043】(100)面Si基板2の上面に熱酸化やス
パッタやCVD法などでSiO2薄膜からなる絶縁性薄
膜3を形成する。次いで、基板2下面に対してTMAH
やKOH等のエッチング液により異方性エッチングする
ことにより開口部5を形成する。次いで、絶縁性薄膜3
上面に、蒸着やスパッタリングで下側電極6を形成す
る。
【0044】そして、この下側電極6および絶縁性薄膜
3上に圧電薄膜8を成膜するとともに、この圧電薄膜8
の上に下側電極7と同様な手法で形成する。
【0045】本実施の形態の製造方法は、両電極6,7
間に介装された圧電薄膜8の成膜に特徴を有する。
【0046】すなわち、本実施の形態では、互いに異な
る成膜条件で圧電薄膜8を第1層81と第2層82との
上下2層に連続成膜する。
【0047】まず、ZnOターゲットを用いた高周波
(RF)スパッタリング法で、基板温度100℃、RFパ
ワー300W、ガス圧0.05Pa以上0.7Pa未満
でもって、予め下層電極6が形成された絶縁性薄膜3上
に下層薄膜として、所要の圧電性を有する第1層81を
成膜する。
【0048】次いで、基板温度100℃、RFパワー3
00W、ガス圧0.07Pa以上2.0Pa以下で上層
薄膜として絶縁性薄膜3の圧縮応力との関係で当該圧電
薄膜共振子1全体の応力均衡をとる第2層82を構成す
る。
【0049】以上の成膜条件により製造された圧電薄膜
共振子1においては、その圧電薄膜8における第1層8
1により所要の圧電性を確保することができる一方、第
2層82により当該圧電薄膜共振子1全体における応力
調整を行うことができるものとなる。
【0050】なお、本発明は、上述の実施形態に限定さ
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。 (1)上述の実施形態の圧電薄膜共振子1は、図2(a)で
示すようなπ型ラダーフィルタ10、図2(b)で示すよ
うなT型フィルタ11、図2(c)で示すようなL型フィ
ルタ12に組み込んで使用することができる。このよう
なフィルタの場合、基板の反りや膜の剥離などの不具合
が発生しないよう圧電薄膜共振子1の圧電素子部4の第
2層82により全体の応力均衡を調整することができる
一方、第1層81により良好なフィルタ特性を達成する
ことができるものとなる。 (2)本実施の形態の圧電薄膜共振子1を、携帯電話や
無線LANやその他、あらゆる各種電子通信機器に搭載
することで、当該電子通信機器の電子通信動作に使用す
る場合、特性的にもその動作特性を安定させることがで
きる。 (3)上述の実施形態の場合、絶縁性薄膜や圧電薄膜の材
料は、上述に限定されるものではなく、本発明の目的達
成において種々な組み合わせが考えられる。例えば、圧
電薄膜材料としては、AlN,PZT,PT,BT,L
iNbO3,LiTaO3のいずれかを主成分としても良
い。また、例えば、絶縁性薄膜材料としては、SiN,
AlO3,Ta25のいずれかを主成分としても良い。 (4)上述の実施の形態における圧電体層の第1層と第
2層との成膜条件を成膜ガス圧を異なる状態にしたもの
を示したが、例えば、基板温度条件を異なる状態にした
り、蒸着粒子の速度(運動エネルギー)を異なる状態に
したりしても良く、これらの異なる条件を組み合わせて
さらに多種の条件を設定しても良い。 (5)上述の実施の形態における開口部の形成工程を、
絶縁性薄膜の形成工程より後に行うものを示したが開口
部の形成を絶縁性薄膜の形成工程より先に行っても良
い。 (6)上述の実施の形態における圧電薄膜共振子の圧電
体層は第1層と第2層との二層の圧電薄膜を成膜したも
のを示したが、第2層よりさらに上に圧電薄膜を一層ま
たは複数層成膜する構成にしても良い。この場合でも、
第2層より上層の圧電薄膜を含む圧電素子部全体の応力
が極力零になるように、第2層より上層の圧電薄膜の応
力も設定する。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
共振特性を有する圧電薄膜共振子において、基板の反り
や膜の剥離など圧電素子部を破損させるような不具合が
発生しないよう圧電体層のうち最下層の第1層上に形成
される第2層により圧電素子部全体を緩和するものとな
っている一方、圧電体層の前記第1層により良好な共振
特性を達成することができるものとなっている。
【0052】したがって、本発明に係る圧電薄膜共振子
では、圧電性薄膜層のみならず、圧電素子全体における
応力を小さいものにすることで、圧電素子部の破壊の抑
制が十分達成でき、素子としての信頼性が高くなるとと
もに、長寿命化し、さらに、良好な共振特性が得られ、
きわめて高い周波数帯域での良好な共振特性を得ること
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る圧電薄膜共振子の断面
【図2】図1の圧電薄膜共振子を組み込んだフィルタの
回路図
【符号の説明】
1 圧電薄膜共振子 2 基板 3 絶縁性薄膜 4 圧電素子部 5 開口部 6、7 電極 8 圧電体層 81 第1層 82 第2層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 3/02 H01L 41/18 101Z 9/58 41/08 U (72)発明者 河村 秀樹 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 4K029 AA06 BA49 CA05 DC05 DC35 EA03 5J108 AA07 BB07 CC11 EE03 JJ01 KK01 MM11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開口部を有する基板と、前記開口部を覆う
    ように前記基板上に形成された絶縁性薄膜と、前記絶縁
    性薄膜上に形成された上下一対の対向電極間に圧電体層
    を介装してなる圧電素子部とを有する、ダイヤフラム構
    造の圧電薄膜共振子において、 前記圧電体層は、全体として同一素材からなる圧電薄
    膜、もしくは主成分が同一素材からなる圧電薄膜が二層
    以上形成されるものであり、前記圧電体層の最下層であ
    る第1層とこの第1層上に形成される第2層とが異なる
    成膜条件で連続成膜され、かつ、前記第2層は前記圧電
    素子部全体の応力を緩和する応力を有することを特徴と
    する圧電薄膜共振子。
  2. 【請求項2】前記第1層が配向性を確保するシーズ層で
    あることを特徴とする請求項1に記載の圧電薄膜共振
    子。
  3. 【請求項3】前記第1層と前記第2層とにおける全体の
    応力が引っ張り応力となることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の圧電薄膜共振子。
  4. 【請求項4】前記圧電薄膜は、ZnOを主成分とするこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の圧電
    薄膜共振子。
  5. 【請求項5】前記基板は、Siを主成分とすることを特
    徴とする請求項1から4のいずれかに記載の圧電薄膜共
    振子。
  6. 【請求項6】前記絶縁性薄膜は、SiO2を主成分とす
    ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の
    圧電薄膜共振子。
  7. 【請求項7】基板に開口部を形成する開口部形成工程
    と、前記開口部を覆うように前記基板上に絶縁性薄膜を
    形成する工程と、前記絶縁性薄膜上に、上下一対の対向
    電極間に圧電薄膜を積層した圧電体層を介装してなる圧
    電素子部を形成する工程とを有するダイヤフラム構造の
    圧電薄膜共振子の製造方法であって、 前記圧電体層の最下層である第1層と前記第1層上に形
    成される第2層とを、全体として同一素材、もしくは主
    成分に同一素材を用いて、異なる条件で連続成膜するこ
    とを特徴とする圧電薄膜共振子の製造方法。
  8. 【請求項8】前記圧電薄膜の形成方法がスパッタリング
    法であって、ZnOおよびZnの一方を主成分とするタ
    ーゲットを用いることを特徴とする請求項7に記載の圧
    電薄膜共振子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記圧電薄膜の形成方法がスパッタリング
    法であって、前記第1層と第2層とが成膜ガス圧の異な
    る条件で形成されることを特徴とする請求項7または8
    に記載の圧電薄膜共振子の製造方法。
  10. 【請求項10】前記圧電薄膜の形成方法がスパッタリン
    グ法であって、前記第1層を形成するガス圧が0.05
    Pa以上で0.7Pa未満の範囲、前記第2層を形成す
    るガス圧が0.7Pa以上で2.0Pa以下の範囲の異
    なる条件で形成することを特徴とする請求項7から9の
    いずれかに記載の圧電薄膜共振子の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1から6のいずれかに記載の圧電
    薄膜共振子を用いていることを特徴とするフィルタなら
    びに電子機器。
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