JPH07306415A - 液晶装置とその封止方法 - Google Patents

液晶装置とその封止方法

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JPH07306415A
JPH07306415A JP9881894A JP9881894A JPH07306415A JP H07306415 A JPH07306415 A JP H07306415A JP 9881894 A JP9881894 A JP 9881894A JP 9881894 A JP9881894 A JP 9881894A JP H07306415 A JPH07306415 A JP H07306415A
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JP
Japan
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liquid crystal
injection hole
sealant
crystal device
cell
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JP9881894A
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Inventor
Yoshifumi Abe
芳文 安部
Yasuyuki Ogasawara
康之 小笠原
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セル4に液晶を注入した後の注入孔5の封止
方法を改善することによって、耐湿性と耐久性とに優れ
た液晶素子10を得る。 【構成】 注入孔5が第一の封止剤11で封止され、封
止された注入孔5の外面11aとその外縁部7とに接着
強化剤12が塗布され、この接着強化剤12が塗布され
た注入孔の外面11aとその外縁部7との上部に第二の
封止剤13が集積され硬化されている。または注入孔5
の外縁部に堰状のストッパーが設けられ、このストッパ
ーによって流出を阻止された封止剤が注入孔5を封止し
かつその注入孔と外縁部との上部に集積され硬化されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防湿性と耐久性とが改
善された液晶装置に関するものであり、特に液晶セルに
液晶を注入した後の注入孔を封止する封止方法を改善す
ることによって、防湿性と耐久性とが改善された液晶装
置、およびその封止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶装置の一例を図6に示す。こ
の液晶装置1は、少なくとも一方が透明な2枚の基板2
aおよび2b(2bは図示せず)とその間に介在する枠
形のシール3とで液晶セル4が形成され、このシール3
の少なくとも一部に、セル4に液晶を注入するための注
入孔5となる切欠が形成されている。この切欠により形
成された注入孔5を通じて液晶がセル4内に充填され
る。
【0003】液晶が充填された後のセル4は、液晶の漏
出を防止し、かつ外部から湿気などの侵入を防ぐため
に、注入孔5が封止剤6によって封止される。この封止
剤6は未硬化の状態では流動性であり、この流動性の封
止剤6が注入孔5の内部に引き込まれて注入孔5を閉塞
した後硬化され、その内壁に接着される。
【0004】封止剤6を注入孔5の内部に引き込む方法
としては、比較的低粘度の封止剤を用い、セル内の液晶
の温度を一旦高め、未硬化の封止剤6を注入孔5に添着
し、次いで液晶を冷却し、この温度変化に伴う液晶の体
積収縮を利用して引き込む方法、またはセル4の基板2
a,2bのいずれか一方または両方を外から押圧して一
旦セルの内容積を縮小し、このとき未硬化の封止剤6を
注入孔5に添着し、次いで押圧を解除してセル4の内容
積を復元して引き込む方法、あるいはこのセルの容積変
化をセル面に及ぼす気圧差を利用して行う方法などが行
われる。小型の液晶装置では、セル面の押圧や気圧差を
利用する方法では十分な容積変化が得られないので、液
晶の温度変化を利用する場合が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、封止の際には
注入孔5の内壁およびその外縁部7に液晶が付着してい
るので、液晶が付着したまま封止しても封止剤6は周囲
の基板やシールに密着せず、完全な封止は困難である。
封止が不完全な場合は、注入孔5の壁面と封止剤6との
微細な間隙から湿気などが侵入し、液晶装置1の耐久性
が低下する。また一時的には接着しても、高湿度下のヒ
ートサイクルなどにより接着面が剥離する可能性があり
信頼性に欠ける。
【0006】また、特に小型の液晶装置の場合、未硬化
の封止剤の引き込みには、前記のように液晶を含むセル
4を一旦加熱して液晶を膨脹させ、これが冷却するとき
の体積収縮を利用する方法が用いられる。しかし、加熱
されたセル4の注入孔に封止剤を添着すると、封止剤も
加熱されて粘度が著しく低下し、注入孔5から溢れ出た
封止剤がシール3の外縁に沿って流走し、液晶装置の電
極端子部8にまで回り込み、絶縁障害を起こしたり、隣
接して置かれた他の液晶装置との接触面に回り込み、相
互接着を起こすなどの問題が生じて生産の歩留まりを低
下させる。また、封止層の耐湿性、耐衝撃性を高めるた
めに封止剤6を注入孔5およびその外縁部7の上部に厚
塗りしようとしても、粘度が低いために流動して肉厚の
封止層を形成することができないという問題もある。
【0007】封止剤の密着性を高め液晶装置の防湿性と
耐久性とを向上するために従来から種々な提案がなされ
ている。従来の提案は大別して次の二つに類別できる。
すなわち、注入孔5の壁面に付着した液晶を洗浄または
払拭して除去する方法(例えば特開昭49−4548号
公報参照)と、注入孔5を性質の異なる2種類の封止剤
で二重に封止する方法(例えば特開平5−40255号
公報参照)である。しかし、洗浄または払拭による方法
は、セル内部に充填された液晶が溢れ出ないように仮止
めする必要があり工程が繁雑になるばかりでなく、実際
上微細な注入孔5の壁面を完全に洗浄または払拭するこ
とは困難であり、またこの過程で溶剤などによる汚染の
可能性もある。また、二重に封止する方法も、工程が繁
雑であるばかりでなく、注入孔5の内壁や外縁部7が液
晶で濡れていることによる接着不良は回避できない。
【0008】従って本発明が解決しようとする課題は、
セル4に液晶を注入した後の注入孔5の封止方法を改善
し、防湿性と耐久性とに優れた液晶装置を得ることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、注入孔が第一の封止剤で封止され、封止
された注入孔の外面とその外縁部とに接着強化剤が塗布
され、この接着強化剤が塗布された注入孔の外面とその
外縁部との上部に第二の封止剤が集積され硬化された液
晶装置を提供する。この接着強化剤はシランカプリング
剤であることが好ましい。第二の封止剤は、未硬化状態
において第一の封止剤より高粘度のものであることが好
ましい。
【0010】この液晶装置は、注入孔からセル内に液晶
を注入した後に、この注入孔を第一の封止剤で封止し、
封止された注入孔の外面とその外縁部とを洗浄して付着
した液晶を除去し、次いでこの注入孔の外面と外縁部と
に接着強化剤を塗布し乾燥させた後、この接着強化剤が
塗布された注入孔の外面とその外縁部との上部に第二の
封止剤を集積して硬化させる方法によって封止できる。
このとき、接着強化剤を塗布した後の乾燥をセルの加熱
により行い、この加熱により、接着強化剤を乾燥すると
同時にセル内の液晶の均一配向処理を行うことができ
る。
【0011】本発明はまた、注入孔の外縁部に、未硬化
の封止剤の側方への流出を阻止する堰状のストッパーが
設けられ、このストッパーによって流出を阻止された封
止剤が注入孔を封止しかつその注入孔と外縁部との上部
に集積され硬化された液晶装置を提供する。このストッ
パーは、シールと間隙を隔てて設けられたものであるこ
とが好ましい。またこのストッパーはシールと同一の素
材で形成されていることが好ましい。
【0012】この液晶装置は、注入孔の外縁部に、未硬
化の封止剤の側方への流出を阻止する堰状のストッパー
を設け、セル内に液晶を注入した後に、この注入孔とそ
の外縁部とに未硬化の封止剤を、その側方への流出が上
記ストッパーによって阻止されるまで供給し、注入孔を
封止するとともにその注入孔と外縁部との上部に集積し
て硬化させる方法によって封止できる。
【0013】
【作用】請求項1に記載した液晶装置において、第一の
封止剤は注入孔を閉塞し、セル内部からの液晶の漏出を
防止する。接着強化剤は第二の封止剤を注入孔の外面と
その外縁部とに強力に密着させる。第二の封止剤は注入
孔の外面とその外縁部との上部に集積され硬化されて耐
湿性と耐衝撃性とに優れた封止層を形成する。この封止
に際して接着強化剤を塗布する前に注入孔の外面とその
外縁部とを洗浄すれば、付着した液晶が除去されるの
で、接着強化剤および第二の封止剤の密着性が大幅に向
上する。第二の封止剤として高粘度のものを用いれば、
封止剤を肉厚に集積できるので、液晶装置の耐湿性と耐
衝撃性とが向上する。
【0014】請求項6に記載した液晶装置において、注
入孔の外縁部に設けられた堰状のストッパーは、流動性
の封止剤がセルの外縁に沿って電極端子部や他の液晶と
の接触面に流走することを防ぐとともに、ストッパーの
内側に封止剤を肉厚に集積し、硬化したときに耐湿性と
耐衝撃性とに優れた封止層を形成する。このストッパー
がシールと間隙を隔てて設けられていれば、流動性の封
止剤が注入孔およびその外縁部に施されるとき、付近に
付着していた液晶がこのシールとストッパーとの間隙を
通して排除されるので、封止剤の密着性が大幅に向上す
る。
【0015】
【実施例】次に図面を用いて本発明を詳しく説明する。
以下の図面において、図6を用いて説明した従来の液晶
装置1と同一の要素は同一の符号を付してその説明を省
略または簡略化する。
【0016】(実施例1)図1は、請求項1に記載した
液晶装置の好ましい一実施例を示すものである。この液
晶装置10は、2枚の基板2a,2b(図1では、説明
のため、このうちの1枚2bを省略して示している)と
枠形のシール3とがセル4を形成し、このセル4には液
晶が充填されている。また、シール3には注入孔5が形
成されている。
【0017】この注入孔5は、第一の封止剤11で封止
されている。この注入孔5の外面11aと、基板2a,
2bおよびシール3のそれぞれ一部からなる外縁部7と
には、シランカプリング剤12が塗布され、このシラン
カプリング剤12の上に、第一の封止剤より高粘度の第
二の封止剤13が集積され硬化されている。
【0018】この液晶装置10は、例えば順次図2
(a)〜(d)に示すようにして製造することができ
る。図2(a)において、まず1枚の基板2aの一方の
面に枠形のシール3を印刷などにより形成する。このシ
ール3には、後で液晶を注入する注入孔5となる切欠が
形成されている。次いで、この上から、他方の基板2b
(図示せず)を重ね合わせ、接着する。ここに液晶用の
セル4が形成され、同時に注入孔5も形成される。次
に、この注入孔5からセル4内に液晶を注入する。
【0019】液晶の注入が終了した後に、図2(b)に
示すように、この注入孔5を第一の封止剤11で封止す
る。このとき、封止された注入孔5の外面11aとその
外縁部7には液晶が付着しているので、これをアルコー
ルなどの溶剤を用いて洗浄除去する。次に図2(c)に
示すように、洗浄によって液晶が除去された注入孔5の
外面11aとその外縁部7とにシランカプリング剤12
を一様に塗布して乾燥させる。この乾燥はセル全体の加
熱により行い、この加熱およびそれに続く放冷により、
シランカプリング剤12を乾燥すると同時にセル内の液
晶の配向制御を行う。
【0020】次に図2(d)に示すように、このシラン
カプリング剤12の上に第二の封止剤13を集積し硬化
させる。第二の封止剤13を集積する際にはセルは放冷
されており、また第二の封止剤は比較的高粘度であるか
ら、十分な厚さに集積し硬化させることができる。これ
によって、三重の層で封止された実施例1の液晶装置1
0が得られる。
【0021】この液晶装置10は、第一の封止剤11の
外面11aとその外縁部7とに付着した液晶が除去され
ており、しかもその上に接着強化剤12が塗布されてい
るので、その上に形成された第二の封止剤13は第一の
封止剤の外面11aとその外縁部7とに強固に密着す
る。
【0022】第一の封止剤11としては、従来からこの
分野で使用されている常温硬化型、熱硬化型または紫外
線硬化型のいずれの封止剤も使用可能である。その例と
しては、例えば(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン
樹脂(シリコーンゴムを含む)、紫外線硬化型樹脂など
を挙げることができる。特に低粘度であること、および
注入孔への引き込みの際の加熱により硬化しないもので
あることを考慮すると紫外線硬化型樹脂が好ましい。こ
れらの組成物は、必要に応じて架橋剤、硬化剤、硬化促
進剤などを含むことができることはいうまでもない。
【0023】第一の封止剤11を注入孔5に引き込むに
は、従来の液晶装置用封止剤の場合と同様に、セル内の
液晶の温度を一旦高め、封止剤を注入孔5に添着し、次
いで液晶を冷却し、この温度変化に伴う液晶の体積収縮
を利用して引き込む方法、またはセルの基板を外から押
圧してセル内容積を縮小させたり気圧差を利用して吸引
して増大させたりしてセル内容積を変化させ、このセル
内容積の変化を利用して引き込む方法などが採用でき
る。この封止剤11は適量が注入孔5に引き込まれ、注
入孔5が隙間なく充填された状態で硬化される。
【0024】第一の封止剤11により封止された注入孔
5の外面11aは硬化した第一の封止剤11からなって
いる。この外面11aとその外縁部7とを洗浄する洗浄
剤としては、液晶を溶解するものであれば使用できる。
この洗浄は洗浄剤を充たしたバットに液晶装置の一部ま
たは全部を浸漬して濯ぐなどの方法で行うことができ
る。
【0025】この注入孔の外面11aとその外縁部7と
に塗布する接着強化剤12は、第二の封止剤13を基質
に強固に接着させるためのものであり、普通、カプリン
グ剤と呼ばれている。これは金属セッケンまたはチタン
カプリング剤などであってもよいが、特にシランカプリ
ング剤が好適である。シランカプリング剤は各種のもの
が公知でありまた市販されている。これらのうちから実
験によって好適なものを選定すればよい。これらの接着
強化剤は、ハケ塗り、ヘラ塗り、ローラ塗り、浸漬、ス
タンピング、スプレーなどの方法により塗布することが
できる。塗布した後、好ましくは加熱して乾燥すると、
接着強化剤12の層が形成される。
【0026】第二の封止剤13としては、従来からこの
分野で使用されている常温硬化型、熱硬化型、紫外線硬
化型のいずれの封止剤も使用可能である。その例として
は、例えばポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ユリア
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂(シリコーンゴムを含む)、紫
外線硬化型樹脂などを挙げることができる。これらの組
成物は、必要に応じて架橋剤、硬化剤、硬化促進剤など
を含むことができる。
【0027】この封止剤13は未硬化の状態で、使用温
度において第一の封止剤11より高粘度であることが好
ましい。高粘度であれば、接着強化剤12の上に厚く集
積することができ、従って厚肉の層が得られ、防湿硬化
と耐久性を高めることができる。この観点から、特に比
較的高粘度で密着性、耐衝撃性に優れた常温硬化型のエ
ポキシ樹脂組成物が好適である。第二の封止剤13の塗
布は、ハケ塗り、ヘラ塗り、スポッティング、ローラ塗
り、スタンピングなどの方法により行うことができる。
【0028】一般に液晶装置の製造工程には、セル内の
液晶分子の配向を整えるために、一旦、液晶が液態にな
るまでセルを加熱して次いで冷却するISO処理と呼ば
れる工程がある。この工程は、前記の接着強化剤12の
乾燥工程と兼ねることができる。これによって、液晶装
置の製造工程は簡略化される。
【0029】(実施例2)図3は、請求項6に記載した
液晶装置の好ましい一実施例を示すものである。この実
施例2の液晶装置20は、実施例1の場合と同様に、2
枚の基板2a,2b(2bは図示せず)と枠形のシール
3とでセル4が形成され、このセル4に注入孔5が形成
され、かつこのセル4内に液晶が充填されている。ただ
し、この液晶装置20にあっては、注入孔5の外縁部7
に、未硬化の封止剤の側方への流出を阻止する堰状のス
トッパー21が、シール3と間隙23を隔てて設けられ
ている。そしてこのストッパー21によって流出を阻止
された封止剤22が注入孔5を封止し、かつその注入孔
5と外縁部7との上部に集積され硬化されている。
【0030】この液晶装置20は、例えば順次図4
(a),(b)に示すようにして製造することができ
る。図4(a)において、まず1枚の基板2aの一方の
面に枠形のシール3およびこれと同一の素材を用いてス
トッパー21を印刷などにより形成する。このシール3
には、後で液晶を注入する注入孔5となる切欠が形成さ
れる。またこのストッパー21は、注入孔5の両側に、
シール3から間隙23を隔てて設けられる。次いで、こ
の上から、他方の基板2b(図示せず)を重ね合わせ、
接着する。ここにストッパー21を有する液晶セル4が
形成され、同時に注入孔5も形成される。次に、この注
入孔5からセル4内に液晶を注入する。
【0031】液晶の注入が終了した後に、図4(b)に
示すように、この注入孔5を封止剤22で封止する。こ
のとき、封止剤22は、注入孔5の内部を充填するとと
もに外縁部7にも、その側方への流れが上記ストッパー
21,21によって阻止されるまで供給する。このと
き、注入孔5内壁などに付着していた液晶は、未硬化封
止剤の流れに押されて、例えばストッパー21とシール
3との間隙23などに集積する。また、封止剤22は、
その流れがストッパー21によって阻止されたために注
入孔5と外縁部7との上部に厚く集積する。この状態で
封止剤22を硬化すれば、実施例2の液晶装置20が得
られる。
【0032】この液晶装置20は、封止剤22が注入孔
5を封止するとともに、注入孔5とその外縁部7との上
に厚く集積して硬化されているので、注入孔5に対して
強力に密着した蓋部を形成しており、湿気の侵入を長期
にわたって防止し、また外部の衝撃などによって亀裂が
生じることもない。
【0033】封止剤22としては、従来からこの分野で
使用されている常温硬化型、熱硬化型、紫外線硬化型の
いずれの封止剤も使用可能である。その例としては、例
えば(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミ
ドイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂(シリコ
ーンゴムを含む)、紫外線硬化型樹脂などを挙げること
ができる。特に低粘度であること、また注入孔への引き
込みに際して加熱により硬化しないものであることを考
慮すると、紫外線硬化型樹脂が好ましい。これらの組成
物は、必要に応じて架橋剤、硬化剤、硬化促進剤などを
含むことができることはいうまでもない。
【0034】上記の実施例2において、ストッパー21
はシール3から間隙23を隔てて設けられ、かつシール
3に向けて半円状をなすように形成されているが、スト
ッパー23の形状はこれに限定されるものではない。例
えば図5(a)に示すように基板2aの縁部に沿って延
びる横長矩形状、図5(b)に示すように基板2aの縁
部に沿って長くかつ注入孔5に向かって鋭角をなすクサ
ビ状、図5(c)に示すように基板2aの縁部からシー
ル側に垂直に延びる縦長矩形状、または図5(d)に示
すように注入孔5周辺のシール3の縁部に沿って延びる
L(逆L)字状をなしていてもよい。さらに、図5
(e)に示すように、ストッパー21が、シール3と間
隙を隔てずに、シール3から連続して堰状に延びている
ものであってもよい。この場合は注入孔5の周辺から封
止剤22によって押し出された液晶は、注入孔の線部と
ストッパー21とが形成する凹み24の中に封じ込まれ
る。
【0035】このストッパー21は、上記またはその他
のいずれの形状のものであっても、シール3と同一の素
材を用い、シール3と同時にスクリーン印刷、円圧印刷
その他の方法で形成することができるので、ストッパー
21の形成のために特別な付加的装置や工程を必要とす
ることはない。
【0036】
【発明の効果】請求項1に記載した液晶装置は、注入孔
が第一の封止剤で封止されたことによって封止工程中で
の液晶の流出が防止され、好ましくは封止された注入孔
の外面とその外縁部とが洗浄されて付着する液晶が除去
され、その面に接着強化剤が塗布され、さらにその上に
好ましくは未硬化状態において第一の封止剤より高粘度
の第二の封止剤が集積され硬化されたので、第2の封止
剤が注入孔やその外縁部を厚い樹脂層で被いしかも基板
とシールとに強固に接着しており、液晶装置の防湿効果
が向上し、また封止層の耐衝撃性が向上し耐久性が著し
く改善される。この液晶装置は従来の液晶装置の基本構
造に手を加えることなく、封止層の構成のみを改善する
ことで優れた防湿性と耐久性とを得ているので、信頼性
の高い製品が安価に製造できる利点がある。
【0037】請求項6に記載した液晶装置は、注入孔の
外縁部に堰状のストッパーが、好ましくはシールと間隙
を隔てて設けられ、このストッパーによって流出が阻止
されるまで封止剤が供給されているので、未硬化の封止
剤が注入孔を充填したことによって押し出された液晶は
封止効果を阻害しない場所に排除され、しかも注入孔と
その外縁部とに肉厚な封止層が集積され硬化されたの
で、液晶装置の防湿効果が向上し、また封止層の耐衝撃
性が向上し耐久性が著しく改善される。このストッパー
がシールと同質の素材で形成されていれば、その形成は
シールの形成と同時に行えるので付加的な工程を必要と
せず、しかも信頼性の高い製品が容易に製造できる利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す平面図。
【図2】(a)〜(d)の順に、本発明の一実施態様を
示す平面図。
【図3】本発明の他の一実施例を示す平面図。
【図4】(a),(b)の順に、本発明の他の一実施態
様を示す平面図。
【図5】(a)〜(e)はそれぞれ本発明の他の実施例
を示す平面図。
【図6】従来の液晶装置の一例を示す平面図。
【符号の説明】
2a 基板 3 シール 4 セル 5 注入孔 7 注入孔外縁部 10 液晶装置 11 第一封止剤 12 接着強化剤 13 第二封止剤 21 ストッパー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の基板とその間に介在する枠形のシ
    ールとでセルが形成され、このシールに液晶を注入する
    ための注入孔が形成された液晶装置において、この注入
    孔が第一の封止剤で封止され、封止された注入孔の外面
    とその外縁部とに接着強化剤が塗布され、この接着強化
    剤が塗布された注入孔の外面とその外縁部との上部に第
    二の封止剤が集積され硬化されたことを特徴とする液晶
    装置。
  2. 【請求項2】 接着強化剤がシランカプリング剤である
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶装置。
  3. 【請求項3】 第二の封止剤が、未硬化状態において第
    一の封止剤より高粘度のものであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の液晶装置。
  4. 【請求項4】 2枚の基板と、その間に介在する枠形の
    シールとでセルが形成され、かつこのシールに液晶を注
    入するための注入孔を形成し、次いでこの注入孔を封止
    剤で封止する液晶装置の封止方法において、この注入孔
    からセル内に液晶を注入した後に、この注入孔を第一の
    封止剤で封止し、封止された注入孔の外面とその外縁部
    とを洗浄して付着した液晶を除去し、次いでこの注入孔
    の外面と外縁部とに接着強化剤を塗布し乾燥させた後、
    この接着強化剤が塗布された注入孔の外面とその外縁部
    との上部に第二の封止剤を集積して硬化させる液晶装置
    の封止方法。
  5. 【請求項5】 接着強化剤を塗布した後の乾燥をセルの
    加熱により行い、この加熱により、接着強化剤を乾燥す
    ると同時にセル内の液晶の配向制御を行うことを特徴と
    する請求項4記載の液晶装置の封止方法。
  6. 【請求項6】 2枚の基板とその間に介在する枠形のシ
    ールとでセルが形成され、このシールに液晶を注入する
    ための注入孔が形成された液晶装置において、この注入
    孔の外縁部に、未硬化の封止剤の側方への流出を阻止す
    る堰状のストッパーが設けられ、このストッパーによっ
    て流出を阻止された封止剤が注入孔を封止しかつその注
    入孔と外縁部との上部に集積され硬化されたことを特徴
    とする液晶装置。
  7. 【請求項7】 上記のストッパーが、シールと間隙を隔
    てて設けられたことを特徴とする請求項6記載の液晶装
    置。
  8. 【請求項8】 2枚の基板とその間に介在する枠形のシ
    ールとでセルを形成し、かつこのシールに液晶を注入す
    るための注入孔を形成し、次いでこの注入孔を封止剤で
    封止する液晶装置の封止方法において、この注入孔の外
    縁部に、未硬化の封止剤の側方への流出を阻止する堰状
    のストッパーを設け、セル内に液晶を注入した後に、こ
    の注入孔とその外縁部とに未硬化の封止剤を、その側方
    への流出が上記ストッパーによって阻止されるまで供給
    し、注入孔を封止するとともにその注入孔と外縁部との
    上部に集積して硬化させることを特徴とする液晶装置の
    封止方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6801293B1 (en) 1999-10-06 2004-10-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for manufacturing an in-plane electric field mode liquid crystal element
JP2006235392A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Optrex Corp 液晶表示装置

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US6801293B1 (en) 1999-10-06 2004-10-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for manufacturing an in-plane electric field mode liquid crystal element
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