JPH07305030A - パターニング可能な金属酸化物被膜形成用コーティング剤及びパターン形成方法 - Google Patents

パターニング可能な金属酸化物被膜形成用コーティング剤及びパターン形成方法

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JPH07305030A
JPH07305030A JP29517994A JP29517994A JPH07305030A JP H07305030 A JPH07305030 A JP H07305030A JP 29517994 A JP29517994 A JP 29517994A JP 29517994 A JP29517994 A JP 29517994A JP H07305030 A JPH07305030 A JP H07305030A
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達哉 野上
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里枝 酒井
Takeshi Hosoya
猛 細谷
Takakazu Nakada
孝和 中田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 遷移金属アルコキシド(チタニウム等)の加
水分解物、金属硝酸塩(アルミニウム等)及び析出防止
剤(エチレングリコール等)が有機溶媒に溶解してなる
ことを特徴とする光(紫外線等)によりパターニング可
能な金属酸化物被膜形成用コーティング剤に関し、又、
前記コーティング剤を基材に塗布、乾燥した後、光を照
射し、光未照射部分を水により溶解除去する事を特徴と
する金属酸化物のパターン形成方法に関する。 【効果】 本発明のコーティング剤は、紫外線等の光に
より、容易に所望部分にのみ、金属酸化物被膜を形成し
うる。又、光未照射部の溶解除去が、水で行える為、耐
薬品性の無い基材にも適用でき、且つ廃液、環境汚染等
の問題が無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、必要とする部分に金属
酸化物被膜を形成しうるコーティング剤とそのパターン
形成方法に関し、更に詳しくは、コーティング剤より得
られた乾燥被膜が、光照射により、水に対して不溶化す
る事を利用し、不要部分の被膜を除去することにより、
所望部分にのみ塗膜を形成しうるコーティング剤及びそ
のパターニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】所望部分にのみ無機被膜を形成させる方
法、所謂無機膜のパターニング方法には、スクリーン印
刷や転写印刷等の印刷法と、蒸着法、スパッタリング法
等で代表される気相法や酸化物被膜形成用コーティング
剤を用いる塗布法で全面に無機被膜を形成後、エッチン
グ等の方法により不必要な部分を除去する方法が用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スクリーン印刷法によ
る無機被膜パターン形成法は、特開昭61−21566
8号公報に示される様に、スクリーン印刷適性の問題か
ら、コーティング剤の粘度を上げる目的で、有機高分子
化合物が加えられる。パターン印刷後、有機高分子化合
物を塗膜中から除去する為、高温での焼成が必要とな
り、印刷される基材がガラス等に限定される。またスク
リーン印刷法では、10μm以下のパターンを形成する
ことは困難である。
【0004】特開昭64−24025号公報には、フレ
キソ印刷機を用いる転写印刷法が開示されている。転写
印刷法は、低粘度のコーティング剤での塗布が可能であ
るため、上記、高粘度化の為の有機高分子化合物の添加
は不要であるため、比較的低温での焼成が可能である。
しかしながら、転写印刷は、ゴム凸版上のコーティング
剤を基材に転写する方法であるため、1mm以下のパタ
ーンを形成することは困難であった。
【0005】気相法、塗布法で基材表面全面に無機被膜
を形成後、不要部分をエッチング除去し、所望部分にの
みパターンを形成する方法は、一般的に行われている。
この方法は、パターン部分をフォトレジスト等で保護し
た後、特定の薬剤で不要部分を除去するため、1μm以
下の微細パターンの形成が可能であるが、レジストの塗
布、レジストのパターンニング、無機被膜のエッチン
グ、レジストの除去と工程が長く、複雑である。また、
無機被膜をエッチング除去する為の薬剤は、フッ化水素
酸の様な毒物や、強アルカリ、酸を用いる為、危険を伴
い、廃液の問題があった。
【0006】ジャーナルオブノンクリタリンソリッド1
00巻501頁(1988年)にはコーティング剤にポ
リエチングリコールを添加し、柔軟な乾燥塗膜を凹凸を
有したスタンプと圧着させることにより、パターンを形
成することが提案されているが、塗膜表面に凹凸は形成
されるものの、不要部分にも薄い無機被膜が残存してし
まうばかりか、添加したポリエチングリコールを、除去
する為に、高温での焼成が必要であった。
【0007】ジャーナルオブノンクリタリンソリッド1
47、148巻447頁(1992年)には、アルコキ
シシランの光重合性有機官能基と光重合性有機モノマー
の光重合を利用したパターニング方法が提案されている
が、塗膜に多くの有機物が存在するため、無機被膜本来
の耐熱性、耐溶剤性が損なわれる問題があった。チタニ
ウムやジルコニウムのβ−ジケトン錯体の光硬化性を利
用した、無機被膜のパターニング方法が、日本セラミッ
クス協会1993年年次大会3H15で報告されている
が、不要部分の除去には有機溶媒を用いているため、使
用できる基材の限定を受け、且つ廃液の問題があった。
【0008】高分子学会第11回無機高分子研究討論会
要旨52頁(1992年)には、ターシャリーブトキシ
シランを含む塗膜のパターニングが報告されているが、
特殊なアルコキシシシランを用いなければならず、且つ
アルコキシシランそのものには光硬化性が無いため、光
により酸を発生する触媒を添加しなければならず、塗膜
が汚染される恐れがあった。
【0009】本発明の目的は、簡単な方法で金属酸化物
被膜のパターンを形成できるコーティング剤及び金属酸
化物被膜のパターン形成法の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、遷移金
属アルコキシドの加水分解物、金属硝酸塩及び析出防止
剤が有機溶媒に溶解してなることを特徴とする光により
パターニング可能な金属酸化物被膜形成用コーティング
剤に関する。また、本発明は、上記の金属酸化物被膜形
成用コーティング剤を基材に塗布、乾燥した後、光を照
射し、光未照射部分を水により溶解除去することを特徴
とする金属酸化物被膜のパターン形成方法に関する。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
パターン形成用コーティング剤に用いられる遷移金属ア
ルコキシドの遷移金属とは、周期律表のIb,IIb, I
IIb,IVb, Vb,VIb, VIIb及びVIII族の金属であ
る。好ましい遷移金属としては、チタニウム、ジルコニ
ウム、タンタル、セリウム、イットリウム、ニオビウム
及びカドミウムのアルコキシドが挙げられる。
【0012】具体的には、チタニウムのアルコキシドと
しては、チタニウムテトラエトキド、チタニウムテトラ
プロポキシド及びチタニウムテトラブトキシド等のチタ
ニウムテトラアルコキシド化合物が挙げられる。ジルコ
ニウムのアルコキシドとしては、ジルコニウムテトラエ
トキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド及びジルコ
ニウムテトラブトキシド等のジルコニウムテトラアルコ
キシド化合物が挙げられる。
【0013】タンタルのアルコキシドとしては、タンタ
ルペンタエトキシタンド、タンタルペンタプロポキシド
及びタンタルペンタブトキシド等のタンタルペンタアル
コキシド化合物が挙げられる。セリウムのアルコキシド
としては、セリウムテトラメトキシド、セリウムテトラ
プロポキシド等のセリウムテトラアルコキシド化合物が
挙げられる。
【0014】イットリウムのアルコキシドとしては、イ
ットリウムトリプロポキサイド等のイットリウムトリア
ルコキシド化合物が挙げられる。ニオビウムのアルコキ
シドとしては、ニオビウムペンタメトキシド、ニオビウ
ムペンタエトキシド及びニオビウムペンタブトキシド等
のニオビウムペンタアルコキシド化合物が挙げられる。
【0015】カドミウムのアルコキシドとしては、カド
ミウムジメトキシド、カドミウムジエトキシド等のカド
ミウムジアルコキド化合物等が挙げられる。これらの遷
移金属アルコキシドは1種又は2種以上の組み合わせで
も用いられる。本発明の金属硝酸塩は、被膜に光硬化性
と水に対する溶解性を付与する目的で用いられるが、金
属硝酸塩としては、周期律表の、IIa 族、IIIa族、IVa
族、Va族、IIIb族、IVb 族、Vb族、VIIb族及びVIII族の
金属の中から選ばれた少なくとも1種の金属の硝酸塩が
挙げられる。好ましくは、バリウム、マグネシウム、ア
ルミニウム、インジウム、ナマリ、ビスマス、イットリ
ウム、セリウム、ニオビウム、タンタル、クロミウム、
モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、
パラジウム、銅及びカドミウムの硝酸塩が挙げられる。
特に好ましくは、アルミニウム、インジュウム、ビスマ
ス、イットリウム、セリウム、クロミウム、タングステ
ン、マンガン、鉄、コバルト、銅及びカドミウムが挙げ
られる。
【0016】上記金属硝酸塩は、上記遷移金属アルコキ
シド化合物に対して、モル比で、0.05〜2の範囲で
用いられる。本発明に用いられる析出防止剤は、上記金
属硝酸塩が、塗膜乾燥時、結晶化し塗膜表面に析出する
ことを、防ぐ目的で用いられる。析出防止剤としては、
エチレングリコール、N−メチルピロリドン、ジメチル
フォルムアミド、ジメチルアセトアミド及びそれらの誘
導体が、1種以上用いられ、その使用量は、金属硝酸塩
に対して、モル比で少なくとも1以上で用いられ、有機
溶媒として用いても差し支えない。
【0017】本発明のコーティング剤は、通常遷移金属
アルコキシドを有機溶媒中加水分解することによって得
られる。加水分解反応に用いられる水の量は、遷移金属
アルコキシドに対して、モル比で0.5〜5倍の範囲で
用いられる。一般的に遷移金属アルコキシド類は、加水
分解速度が非常に早いため、加水分解反応の際に特に触
媒は必要としないが、加水分解溶液の貯蔵安定性を向上
させる目的で、酸が添加される場合がある。本発明に用
いられる金属硝酸塩は、その水溶液が酸性を呈し、酸と
同様の働きをする為、目的とするコーティング溶液を得
るために、特に酸は加える必要はない。また遷移金属ア
ルコキシドの加水分解速度を調節する目的で、β−ジケ
ントンやグリコール類等公知の化合物によって安定化す
ることは特に制限は受けない。
【0018】金属硝酸塩と遷移金属アルコキシドとの混
合は、遷移金属アルコキシドの加水分解時に、混合され
ていても良いし、遷移金属アルコキシドの加水分解終了
後、混合しても、何方でも良い。加水分解の際用いられ
る有機溶媒の例としては、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等の
グリコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、
エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチルセ
ロソルブ、ジエチルカルビトール等のグリコールエーテ
ル類、N−メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミド
等が挙げられ、それらを1種もしくは2種以上混合して
用いられる。
【0019】加水分解の為の水の添加は通常室温で行わ
れるが、必要に応じて加熱下に行っても良い。この加水
分解の終了によって、本発明のコーティング剤は得られ
るが、この加水分解の終了後、熟成の目的で50℃〜1
50℃の温度範囲で加熱しても差し支え無い。また、コ
ーティング剤の高沸点化、高粘度化の目的で、加水分解
終了後、副生する低沸点のアルコール類を留去すること
もできる。
【0020】本発明のコーティング剤は、遷移金属アル
コキシド、金属硝酸塩をそれぞれ金属酸化物に換算し、
金属酸化物の総和を固形分として0.1〜20重量%、
好ましくは1〜15重量%の範囲に含む様に調整する。
本発明のコーティング剤は、ディッピング、スピンコー
ト、転写印刷、刷毛塗り、ロールコート、スプレー等通
常使用される塗布法に適用される。
【0021】本発明のコーティング剤には、パターニン
グ性、貯蔵安定性を損なわない範囲で、コロイド状無機
粒子、無機微粒子、有機高分子、金属塩化合物、金属ア
ルコキシド等を添加することは問題ない。本発明のコー
ティング剤を用いての、無機被膜のパターニング方法
は、以下に示す方法で実施される。
【0022】コーティング剤を基材に塗布後、50℃以
上100℃以下の温度で乾燥後、所定のパターンを有す
るマスクを用いて所望部分にのみ紫外線等の光を照射す
る。紫外線照射終了後、無機被膜が形成された基材を、
水により洗浄する。この段階で、紫外線未照射部分は、
水により、溶解、除去され、紫外線が照射された部分に
のみ、無機被膜が形成された基材が得られる。パターニ
ング終了後、必要に応じて100℃以上1100℃以下
の温度で加熱、焼成することは差し支えない。
【0023】本発明のコーティング剤を塗布する基材と
しては、ガラス、セラミックス、金属及びプラスチック
が挙げられる。
【0024】
【作用】遷移金属アルコキシド化合物は、光に対して硬
化性を有するが、未照射部分の水に対する溶解性は無
い。金属硝酸塩は、光硬化性を促進すると共に光未照射
部分の被膜に、水に対する溶解性を付与する目的で用い
られる。金属硝酸塩は、遷移金属アルコキシドに対して
モル比で0.05未満だと、塗膜の光未照射部分の水に
対する溶解性が乏しくなり、光照射後の水洗で、不要部
分に被膜の残存がおこる。一方、モル比で2を越えて用
いても、光未照射部の塗膜の水に対する溶解性変化は認
められず、得られる被膜の耐薬品性、機械的強度が低下
する。
【0025】析出防止剤は、金属硝酸塩に対して、モル
比で1未満だと、被膜乾燥時の金属硝酸塩の結晶析出防
止効果が少なく、金属硝酸塩の結晶化が起こり、被膜が
白濁し均一な被膜が得られない。加水分解の際に用いら
れる水は、遷移金属アルコキシドに対して、モル比で
0.5未満だと、加水分解が不十分となり、遷移金属ア
ルコキシドのモノマーが多量に残り、コーティング剤の
成膜性が悪くなり、得られる被膜の機械的強度が低下す
る。反対にモル比で5を越えると、コーティング剤の貯
蔵安定性が乏しくなり、コーティング剤の粘度増加、ゲ
ル化等を引き起こす。
【0026】本発明のコーティング剤は、金属酸化物の
総和で表される固形分が0.1重量%未満だと、一回の
塗布により得られる塗膜の厚み薄く、所定の厚みを得る
ために他数回の塗布が必要となり効率的で無い。一方、
20重量%を越えると、一回の塗布により得られる塗膜
の厚みが厚くなり、均一な被膜を得ることが困難とな
り、コーティング剤の貯蔵安定性も乏しくなり、コーテ
ィング剤の粘度増加、ゲル化等を引き起こす。
【0027】本発明のコーティング剤を基材に塗布後、
乾燥は100℃以下で行われる。100℃を越える温度
で乾燥されると、水に対する溶解性が低下し、紫外線照
射後に、紫外線未照射部分の溶解除去が困難となる。
【0028】
【実施例】
実施例1 チタニウムテトライソプロポキシド20.6gとエタノ
ール25gとヘキシレングリコール20gに溶解混合し
た。この溶液に硝酸アルミニウム9水和物1.4gを水
1.3gとエチレングリコール3gとエタノール30g
に混合溶解した溶液を加えコーティング剤とした。この
コーティング剤を、50×50×1.1mm のソーダ
ライムガラス基板上に、4000rpm の回転数で2
0秒間スピンコートし、ホットプレート上で、80℃で
5分間乾燥した。乾燥後、塗膜表面にクロムマスクを密
着させ、1000Wの高圧水銀灯で1分間紫外線を照射
した。塗膜面の波長360mmの紫外線強度は150m
W/cm2 であった((株)オーク製作所製UV−M1
01による測定)。照射終了後、基板を純水に浸漬し、
1分間超音波洗浄を行った。洗浄乾燥後の塗膜表面を観
察した所、紫外線照射部分にのみ、厚さ0.10μmの
塗膜が残っていた。
【0029】実施例2 実施例1の析出防止剤エチレングリコールにかわり、N
−メチルピロリドンを用いた以外は、実施例1と同様に
コーティング剤を調整した。このコーティング剤を実施
例1と同様に、成膜、UV照射、水洗を行ったところ、
厚さ0.09μmのパターンが形成された。
【0030】実施例3 実施例1の析出防止剤エチレングリコールにかわり、ジ
メチルフォルムアミドを用いた以外は、実施例1と同様
にコーティング剤を調整した。このコーティング剤を実
施例1と同様に、成膜、UV照射、水洗を行ったとこ
ろ、厚さ0.08μmのパターンが形成された。
【0031】実施例3 実施例1の析出防止剤エチレングリコールにかわり、プ
ロピレングリコールを用いた以外は、実施例1と同様に
コーティング剤を調整した。このコーティング剤を実施
例1と同様に、成膜、UV照射、水洗を行ったところ、
厚さ0.10μmのパターンが形成された。
【0032】実施例4 チタニウムテトライソプロポキシド18.9gとエタノ
ール25gとヘキシレングリコール20gに溶解混合し
た。この溶液に硝酸アルミニウム9水和物5.0gを水
1.2gとエチレングリコール3gとエタノール26.
9gに混合溶解した溶液を加えコーティング剤とした。
実施例1と同様に、成膜、乾燥、UV照射、洗浄を行っ
たところ、厚さ0.12μmのパターンが得られた。
【0033】実施例5 ジルコニウムテトラブトキシド17.2gをブタノール
25gと2,3−ブタンジオール20gに溶解混合し
た。この溶液に硝酸アルミニウム9水和物3.4gを水
2.4gとエチレングリコール3gとエタノール29g
に混合溶解した溶液を加えコーティング剤とした。実施
例1と同様に、成膜、乾燥、UV照射、洗浄を行ったと
ころ、厚さ0.08μmのパターンが得られた。
【0034】実施例6 タンタルテトラエトキシド9gをエタノール25gとヘ
キシレングリコール20gに溶解混合した。この溶液に
硝酸アルミニウム9水和物8.3gを水1.2gとエチ
レングリコール10gとエタノール26.5gに混合溶
解した溶液を加えコーティング剤とした。実施例1と同
様に、成膜、乾燥、UV照射、洗浄を行ったところ、厚
さ0.05μmのパターンが得られた。
【0035】実施例7 セリウムイソプロポキシド12.6gをエタノール25
gとヘキシレングリコール20gに溶解混合した。この
溶液に硝酸アルミニウム9水和物3gを水0.7gとエ
チレングリコール5gとエタノール33.7gに混合溶
解した溶液を加えコーティング剤とした。実施例1と同
様に、成膜、乾燥、UV照射、洗浄を行ったところ、厚
さ0.07μmのパターンが得られた。
【0036】実施例8 チタニウムテトライソプロポキシド18.9gとエタノ
ール25gとヘキシレングリコール20gに溶解混合し
た。この溶液に硝酸インジュウム3水和物5.1gを水
1.2gとエチレングリコール3gとエタノール26.
8gに混合溶解した溶液を加えコーティング剤とした。
実施例1と同様に、成膜、乾燥、UV照射、洗浄を行っ
たところ、厚さ0.12μmのパターンが得られた。
【0037】実施例9 チタニウムテトライソプロポキシド18.9gとエタノ
ール25gとヘキシレングリコール20gに溶解混合し
た。この溶液に硝酸セリウム6水和物5.8gを水1.
2gとエチレングリコール3gとエタノール26.1g
に混合溶解した溶液を加えコーティング剤とした。実施
例1と同様に、成膜、乾燥、UV照射、洗浄を行ったと
ころ、厚さ0.12μmのパターンが得られた。
【0038】実施例10 チタニウムテトライソプロポキシド18.9gとエタノ
ール25gとヘキシレングリコール20gに溶解混合し
た。この溶液に硝酸カドミウム4水和物4.1gを水
1.2gとエチレングリコール3gとエタノール27.
8gに混合溶解した溶液を加えコーティング剤とした。
実施例1と同様に、成膜、乾燥、UV照射、洗浄を行っ
たところ、厚さ0.12μmのパターンが得られた。
【0039】実施例11 チタニウムテトライソプロポキシド18.9gとエタノ
ール25gとヘキシレングリコール20gに溶解混合し
た。この溶液に硝酸第二鉄9水和物5.4gを水1.2
gとエチレングリコール3gとエタノール26.5gに
混合溶解した溶液を加えコーティング剤とした。実施例
1と同様に、成膜、乾燥、UV照射、洗浄を行ったとこ
ろ、厚さ0.12μmのパターンが得られた。
【0040】比較例1 チタニウムテトライソプロポキシド20.6gとエタノ
ール25gとヘキシレングリコール20gに溶解混合し
た。この溶液に触媒として硝酸0.7gと水1.3gを
エタノール32.4gに混合溶解した溶液を加えコーテ
ィング剤とした。このコーティング剤を、50×50×
1.1mm のソーダライムガラス基板上に、4000
rpm の回転数で20秒間スピンコートし、ホットプ
レート上で、80℃で5分間乾燥した。乾燥後、塗膜表
面にクロムマスクを密着させ、1000Wの高圧水銀灯
で1分間紫外線を照射した。照射終了後、基板を純水に
浸漬し、1分間超音波洗浄を行った。洗浄乾燥後の塗膜
表面を観察した所、紫外線照射部、未照射部の両部分に
塗膜が残存していた。
【0041】
【効果】本発明のコーティング剤は、紫外線等の光によ
り、容易に所望部分にのみ、金属酸化物系被膜を形成し
うる。また、光未照射部の溶解除去が、水で行える為、
耐薬品性の無い基材にも適用でき、且つ廃液、環境汚染
等の問題が無い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 孝和 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遷移金属アルコキシドの加水分解物、金
    属硝酸塩及び析出防止剤が有機溶媒に溶解してなること
    を特徴とする光によりパターニング可能な金属酸化物被
    膜形成用コーティング剤。
  2. 【請求項2】 遷移金属アルコキシドが、チタニウム、
    ジルコニウム、タンタル、セリウム、イットリウム、ニ
    オビウム及びカドミウムの中から選ばれた少なくと1種
    のアルコキシドである請求項1記載の金属酸化物被膜形
    成用パターン形成用コーティング剤。
  3. 【請求項3】 金属硝酸塩が周期律表の、IIa 族、IIIa
    族、IVa 族、Va族、IIIb族、IVb 族、Vb族、VIIb族及び
    VIII族の中から選ばれた少なくとも1種の金属の硝酸塩
    である請求項1記載の金属酸化物被膜形成用コーティン
    グ剤。
  4. 【請求項4】 析出防止剤がエチレングリコール、ジメ
    チルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチ
    ルピロリドン及びそれらの誘導体の中から選ばれた少な
    くとも1種の化合物である請求項1記載の金属酸化物被
    膜形成用コーティング剤。
  5. 【請求項5】 遷移金属アルコキシド、金属硝酸塩をそ
    れぞれ金属酸化物に換算し、金属酸化物の総和を固形分
    として0.1〜20重量%含有する請求項1記載の金属
    酸化物被膜形成用コーティング剤。
  6. 【請求項6】 遷移金属アルコキシド対する金属硝酸塩
    のモル比が0.05〜2の範囲である請求項1記載の金
    属酸化物被膜形成用コーティング剤。
  7. 【請求項7】 析出防止剤が、金属硝酸塩に対してモル
    比で1以上含まれる請求項1記載の金属酸化物被膜形成
    用コーティング剤。
  8. 【請求項8】 光が紫外線である請求項1記載のシリカ
    含有無機酸化物被膜形成用コーティング剤。
  9. 【請求項9】 遷移金属アルコキシドの加水分解物、金
    属硝酸塩及び析出防止剤が有機溶媒に溶解してなる金属
    酸化物被膜形成用コーティング剤を基材に塗布、乾燥し
    た後、光を照射し、光未照射部分を水により溶解除去す
    ることを特徴とする金属酸化物被膜のパターン形成方
    法。
  10. 【請求項10】 遷移金属アルコキシドが、チタニウ
    ム、ジルコニウム、タンタル、セリウム、イットリウ
    ム、ニオビウム及びカドミウムの中から選ばれた少なく
    と1種のアルコキシドである請求項9記載の金属酸化物
    被膜のパターン形成方法。
  11. 【請求項11】 金属硝酸塩が周期律表の、IIa 族、II
    Ia族、IVa 族、Va族、IIIb族、IVb 族、Vb族、VIIb族及
    びVIII族の中から選ばれた少なくとも1種の金属の硝酸
    塩である請求項9記載の金属酸化物被膜のパターン形成
    方法。
  12. 【請求項12】 析出防止剤がエチレングリコール、ジ
    メチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
    チルピロリドン及びそれらの誘導体の中から選ばれた少
    なくとも1種の化合物である請求項9記載の金属酸化物
    被膜のパターン形成方法。
  13. 【請求項13】 遷移金属アルコキシド、金属硝酸塩を
    それぞれ金属酸化物に換算し、金属酸化物の総和を固形
    分として0.1〜20重量%含有する請求項9記載の金
    属酸化物被膜のパターン形成方法。
  14. 【請求項14】 遷移金属アルコキシド対する金属硝酸
    塩のモル比が0.05〜2の範囲である請求項9記載の
    金属酸化物被膜のパターン形成方法。
  15. 【請求項15】 析出防止剤が、金属硝酸塩に対してモ
    ル比で1以上含まれる請求項9記載の金属酸化物被膜の
    パターン形成方法。
  16. 【請求項16】 光が紫外線である請求項9記載の金属
    酸化物被膜のパターン形成方法。
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