JPH07302892A - 量子素子 - Google Patents

量子素子

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JPH07302892A
JPH07302892A JP11762594A JP11762594A JPH07302892A JP H07302892 A JPH07302892 A JP H07302892A JP 11762594 A JP11762594 A JP 11762594A JP 11762594 A JP11762594 A JP 11762594A JP H07302892 A JPH07302892 A JP H07302892A
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JP
Japan
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quantum
box
heterojunction
quantum box
electrons
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Application number
JP11762594A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Ugajin
隆一 宇賀神
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の結合量子ドット中における電子の存在
の有無を検出することができる量子素子を実現する。 【構成】 順次積層された二段の量子ドットQDj-1
QDj-2 から成る結合量子ドットを二次元的に複数配列
して量子ドットアレーを構成する。量子ドットQ
j-1 、QDj-2 は化合物半導体ヘテロ接合により形成
する。特定の結合量子ドット中における電子の存在の有
無を検出するためには、その結合量子ドットを含む領域
に、量子ドットQDj-2 の基底状態のエネルギー準位と
第1励起状態のエネルギー準位との間のエネルギー差に
等しい光子エネルギーを有するレーザー光を照射しなが
ら、その結合量子ドットに所定電圧が印加された針状電
極を接近させることにより外部電場を印加し、そのとき
の光吸収の有無を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、量子素子に関し、特
に、量子箱(量子ドットとも呼ばれる)を用いた量子素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、量子波エレクトロニクスにおいて
は、電子のド・ブロイ波長と同程度の断面寸法を有する
極微箱構造、すなわちいわゆる量子箱が注目されてお
り、この量子箱内に閉じ込められた0次元電子が示す量
子効果に大きな関心がもたれている。そして、最近で
は、このような量子箱を互いに隣接して複数配列するこ
とにより量子箱アレーを形成し、各種の機能を有する量
子素子を実現する試みがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような量子箱ア
レーを用いた量子素子においては、特定の量子箱中にお
ける電子の存在の有無を検出する必要がある場合があ
る。しかしながら、量子箱の大きさは典型的には〜10
nmと極めて小さいことなどにより、特定の量子箱中に
おける電子の存在の有無を検出することは、これまで困
難であった。
【0004】したがって、この発明の目的は、光の照射
と外部電場の印加とを併用することにより特定の量子箱
中における電子の存在の有無の検出を行うことができる
量子素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明による量子素子は、互いに積層された第1
の量子箱(QDj-1 )および第2の量子箱(QDj-2
から成る結合量子箱が積層方向と交差する一面内に互い
に隣接して複数配列されていることを特徴とするもので
ある。
【0006】この発明による量子素子の一実施形態にお
いては、第1の量子箱(QDj-1 )および第2の量子箱
(QDj-2 )は互いに異なる化合物半導体ヘテロ接合に
より形成されており、第1の量子箱(QDj-1 )の電子
の基底状態のエネルギー準位および第2の量子箱(QD
j-2 )の電子の基底状態のエネルギー準位をそれぞれE
0 (j-1) およびE0 (j-2) 、第1の量子箱(QDj-1
の電子の第1励起状態のエネルギー準位および第2の量
子箱(QDj-2 )の電子の第1励起状態のエネルギー準
位をそれぞれE1 (j-1) およびE1 (j-2) としたとき、 E0 (j-1) <E0 (j-2) (1) E1 (j-1) −E0 (j-1) >E1 (j-2) −E0 (j-2) (2) が成立するように、第1の量子箱(QDj-1 )および第
2の量子箱(QDj-2 )の設計が行われている。
【0007】ここで、第1の量子箱(QDj-1 )を形成
する化合物半導体ヘテロ接合および第2の量子箱(QD
j-2 )を形成する化合物半導体ヘテロ接合は、典型的に
は、タイプIのヘテロ接合超格子である。具体的には、
第1の量子箱(QDj-1 )を形成する化合物半導体ヘテ
ロ接合は例えばAlGaAs/InGaAsヘテロ接合
であり、第2の量子箱(QDj-2 )を形成する化合物半
導体ヘテロ接合は例えばAlGaAs/GaAsヘテロ
接合である。
【0008】また、この場合、結合量子箱中における電
子の存在の有無の検出は、電子の存在の有無の検出を行
うべき結合量子箱に単色光を照射しながら、その電子の
存在の有無の検出を行うべき結合量子箱に積層方向の外
部電場を選択的に印加し、そのときの単色光の吸収を測
定することにより行う。この単色光としては、第2の量
子箱(QDj-2 )の電子の基底状態のエネルギー準位と
第1励起状態のエネルギー準位との間のエネルギー差
(E1 (j-2) −E0 (j-2) )に共鳴する光子エネルギー
を有する単色光、好適にはレーザー光を用いる。また、
結合量子箱に印加する外部電場の強さは、第1の量子箱
(QDj-1 )の電子の基底状態のエネルギー準位E0
(j-1) と第2の量子箱(QDj-2 )の電子の基底状態の
エネルギー準位E0 (j-2) とが互いにほぼ一致する程度
の強さとする。
【0009】さらに、この発明による量子素子の他の一
実施形態においては、第1の量子箱(QDj-1 )および
第2の量子箱(QDj-2 )は互いに同一の化合物半導体
ヘテロ接合により形成されており、第1の量子箱(QD
j-1 )の電子の基底状態のエネルギー準位および第2の
量子箱(QDj-2 )の電子の基底状態のエネルギー準位
をそれぞれE0 (j-1) およびE0 (j-2) としたとき、 E0 (j-1) <E0 (j-2) (3) が成立するように、第1の量子箱(QDj-1 )および第
2の量子箱(QDj-2 )の設計が行われている。
【0010】ここで、第1の量子箱(QDj-1 )および
第2の量子箱(QDj-2 )を形成する化合物半導体ヘテ
ロ接合は、典型的には、タイプIまたはタイプIIのヘ
テロ接合超格子である。具体的には、第1の量子箱(Q
j-1 )および第2の量子箱(QDj-2 )を形成する化
合物半導体ヘテロ接合は、タイプIのヘテロ接合超格子
としては例えばAlGaAs/GaAsヘテロ接合であ
り、タイプIIのヘテロ接合超格子としては例えばAl
Sb/InAsヘテロ接合、GaSb/InAsヘテロ
接合またはAlSb/GaSbヘテロ接合である。
【0011】また、この場合も、結合量子箱中における
電子の存在の有無の検出は、電子の存在の有無の検出を
行うべき結合量子箱に単色光を照射しながら、その電子
の存在の有無の検出を行うべき結合量子箱に積層方向の
外部電場を選択的に印加し、そのときの単色光の吸収を
測定することにより行う。ただし、この単色光として
は、結合量子箱の電子の基底状態のエネルギー準位と第
1励起状態のエネルギー準位との間のエネルギー差(E
1 (j) −E0 (j) )に共鳴する光子エネルギーを有する
単色光、好適にはレーザー光を用いる。また、結合量子
箱に印加する外部電場の強さは、結合量子箱の電子の基
底状態と第1励起状態とが共鳴的に混じり合う程度の強
さとする。
【0012】上記外部電場を印加するには、好適には、
所定電圧が印加された針状電極を電子の存在の有無の検
出を行うべき結合量子箱に接近させる。
【0013】
【作用】上述のように構成されたこの発明による量子素
子によれば、電子の存在の有無の検出を行うべき結合量
子箱にその設計に応じて決まる所定の光子エネルギーを
有する単色光を照射しながら、その結合量子箱に針状電
極などにより所定の外部電場を選択的に印加し、そのと
きの単色光の吸収を測定することにより、その結合量子
箱中における電子の存在の有無の検出を行うことができ
る。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。図1はこの発明の第1実施例による
量子素子を概念的に示したものである。図1に示すよう
に、この第1実施例による量子素子においては、x方向
およびy方向に後述の二段の量子ドットから成る結合量
子ドットが配列されており、これらの結合量子ドットに
より結合量子ドットアレーが構成されている。この場
合、結合量子ドットはx方向にはM個、y方向にはN個
配列されており、結合量子ドットの総数はMN個であ
る。これらの結合量子ドットのサイトに順番に1からM
Nまで番号を付ける。図2はこの第1実施例による量子
素子を示す斜視図であり、結合量子ドットアレーの一部
を示したものである。
【0015】図2において、符号1は障壁層としてのA
lGaAs層を示す。この場合、x−y面に平行な第1
の面内に量子井戸層としての箱状のInGaAs層2が
所定の配列パターンでアレー状に配列され、x−y面に
平行な第2の面内に量子井戸層としての箱状のGaAs
層3がその下段のInGaAs層2に対応してアレー状
に配列されている。これらのInGaAs層2およびG
aAs層3は、障壁層としてのAlGaAs層1内に埋
め込まれている。
【0016】この場合、量子井戸層としてのInGaA
s層2が障壁層としてのAlGaAs層1で囲まれた構
造により図2中下段、すなわち第1段目の量子ドットが
形成されている。また、量子井戸層としてのGaAs層
3が障壁層としてのAlGaAs層1で囲まれた構造に
より図2中上段、すなわち第2段目の量子ドットが形成
されている。そして、z方向に順次積層されたこれらの
第1段目の量子ドットおよび第2段目の量子ドットによ
り一つの結合量子ドットが構成されている。ここでは、
j番目のサイトの結合量子ドットを構成する第1段目の
量子ドットをQDj-1 、第2段目の量子ドットをQD
j-2 と書く。
【0017】ここで、第1段目の量子ドットQDj-1
構成するAlGaAs/InGaAsヘテロ接合と、第
2段目の量子ドットQDj-2 を構成するAlGaAs/
GaAsヘテロ接合とは、いずれもタイプIのヘテロ接
合超格子である。
【0018】いま、量子ドットQDj-1 の量子井戸層と
してのInGaAs層2のz方向の幅をW1 、量子ドッ
トQDj-2 の量子井戸層としてのGaAs層3のz方向
の幅をW2 とし、量子ドットQDj-1 の量子井戸層とし
てのInGaAs層2の伝導帯におけるポテンシャル井
戸の深さをV1 、量子ドットQDj-2 の量子井戸層とし
てのGaAs層3の伝導帯におけるポテンシャル井戸の
深さをV2 とする。さらに、量子ドットQDj-k (k=
1、2)の電子の基底状態のエネルギー準位および第1
励起状態のエネルギー準位をそれぞれE0 (j-k) および
1 (j-k) と書く。
【0019】この第1実施例による量子素子において
は、サイトjの結合量子ドットを構成する量子ドットQ
j-1 および量子ドットQDj-2 の量子井戸層のz軸方
向の幅Wk (k=1、2)は、下記の式を満たすように
設計されている。 E0 (j-1) <E0 (j-2) (4) E1 (j-1) −E0 (j-1) >E1 (j-2) −E0 (j-2) (5)
【0020】具体的には、例えばW2 〜10nmに選
び、 (4)式および (5)式を満たすようにW1 (<W2
を選ぶ。なお、この場合、V1 >V2 である。また、量
子ドットQDj-1 の量子井戸層としてのInGaAs層
2と量子ドットQDj-2 の量子井戸層としてのGaAs
層3との間にある障壁層としてのAlGaAs層1のz
軸方向の幅は例えば5nm以下である。一方、x−y面
に平行な面内の量子ドットQDj-k (k=1、2)の大
きさは例えば〜10nmであり、その間隔は例えば〜
(10〜50)nmである。
【0021】サイトjの結合量子ドットの量子ドットQ
j-k の積層方向に沿ってのエネルギーバンド図を図3
に示す。図3中のEc は伝導帯の底のエネルギーを示す
(以下同様)。
【0022】次に、上述のように構成されたこの第1実
施例による量子素子における特定のサイトの結合量子ド
ット中における電子の存在の有無の検出方法について説
明する。後述のように、この検出時には、電子の存在の
有無の検出を行うべき結合量子ドットに単色光、具体的
にはレーザー光を照射するが、このレーザー光は、量子
ドットのサブバンド間の電子のエネルギー準位間隔
(0.3eV程度)に対応する光子エネルギーを有する
遠赤外光である必要があるので、そのスポットサイズは
数μm以上になり、必然的に、電子の存在の有無の検出
を行うべきサイトの結合量子ドット以外に多数の他のサ
イトの結合量子ドットが含まれる広い領域に照射され
る。そこで、このレーザー光が照射された多数の結合量
子ドットから特定の結合量子ドットを選択して検出を行
うために、ここでは、走査型トンネル顕微鏡の走査針と
同様な針状電極を用いてその特定の結合量子ドットに外
部電場を印加する。
【0023】いま、この第1実施例による量子素子にお
けるサイトjの結合量子ドット中に電子が存在している
とする。このとき、 (4)式よりE0 (j-1) <E0 (j-2)
であるので、結合量子ドット中の電子は量子ドットQD
j-1 の基底状態のエネルギー準位E0 (j-1) に存在する
(図4)。
【0024】さて、このサイトjの結合量子ドット中に
おける電子の存在の有無の検出を行うためには、まず、
図5に示すように、そのサイトjの結合量子ドットを含
む領域にレーザー光Lを照射しておく。この状態におい
ては、いずれのサイトの結合量子ドットにも外部電場が
印加されていない。ここで、このレーザー光Lとして
は、その光子エネルギーhνがΔE=E1 (j-2) −E0
(j-2) に等しい遠赤外光を用いる。このレーザー光Lの
光子エネルギーは(E1 (j-1) −E0 (j-1) )よりも小
さく((4)式)、したがって量子ドットQDj-1 の基底状
態のエネルギー準位E0 (j-1) に存在する電子の第1励
起状態E1 (j-1) への遷移に対応する光吸収は起きな
い。
【0025】上述のように電子の存在の有無の検出を行
うべきサイトjの結合量子ドットを含む領域にレーザー
光Lを照射した状態において、図6に示すように、量子
素子に対して正の電圧が印加された針状電極NEを、そ
のサイトjの結合量子ドットに接近させ、外部電場を印
加する。そして、この外部電場の強さがE0 (j-1) −E
0 (j-2) 〜0となる程度になると、量子ドットQDj-1
の基底状態のエネルギー準位E0 (j-1) に存在する電子
は量子ドットQDj-2 の基底状態のエネルギー準位E0
(j-2) に共鳴的に遷移し、量子ドットQDj-2 中に存在
確率を持つことになる。このときのサイトjの結合量子
ドットのエネルギーバンド図は図7に示すようになる。
この状況においては、共鳴的にレーザー光Lの吸収が起
こり、電子は量子ドットQDj-2 の基底状態のエネルギ
ー準位E0 (j-2) から第1励起状態のエネルギー準位E
1 (j-2) に遷移する(図8)。この第1励起状態のエネ
ルギー準位E1 (j-2) に遷移した電子はその後にhν=
ΔEの光子エネルギーを有する光を放出して基底状態の
エネルギー準位E0 (j-2) に遷移する。そして、このよ
うなレーザー光Lの吸収および光の放出が繰り返され
る。
【0026】このとき、針状電極NEの先端は鋭いの
で、サイトjの結合量子ドット以外のサイトの結合量子
ドットでは、針状電極NEにより印加される外部電場の
強さが小さく、それらに生じる影響は少ない。したがっ
て、サイトp(p≠j)の結合量子ドットの量子ドット
QDp-1 と量子ドットQDp-2 との間の基底状態のエネ
ルギー準位の差(E0 (p-2) −E0 (p-1) )は十分大き
いため、サイトp(p≠j)の結合量子ドット中に電子
が存在していたとしても、量子ドットQDp-1 の基底状
態のエネルギー準位E0 (p-1) から量子ドットQDp-2
の基底状態のエネルギー準位E0 (p-2) への電子の遷移
は起こらず、レーザー光Lの吸収も起きない(図9)。
【0027】次に、上述のように構成されたこの第1実
施例による量子素子の製造方法について説明する。ま
ず、図10に示すように、図示省略した化合物半導体基
板(例えば、GaAs基板)上に、例えば有機金属化学
気相成長(MOCVD)法や分子線エピタキシー(MB
E)法により、十分に厚いAlGaAs層1a、厚さW
1 のInGaAs層2、所定の厚さのAlGaAs層1
b、厚さW2 のGaAs層3および所定の厚さのAlG
aAs層1cを順次エピタキシャル成長させる。ここ
で、現在のMOCVD法やMBE法によれば、W1 、W
2 などが (4)式および (5)式を満たすように制御してエ
ピタキシャル成長を行うことは容易である。また、In
GaAs層2のIn組成比を制御することにより、量子
ドットQDj-1 の量子井戸層となるInGaAs層2の
伝導帯におけるポテンシャル井戸の深さV1 を制御する
ことができる。
【0028】次に、図11に示すように、AlGaAs
層1c上に、電子ビームリソグラフィー法などにより、
結合量子ドットに対応した形状のレジストパターン4を
形成する。
【0029】次に、このレジストパターン4をマスクと
して、例えば反応性イオンエッチング(RIE)法によ
り、AlGaAs層1c、GaAs層3およびAlGa
As層1bおよびInGaAs層2を基板表面に対して
垂直な方向に順次エッチングする。このエッチングは、
InGaAs層2が互いに分離するようにオーバーエッ
チング気味に行う。これによって、図12に示すよう
に、InGaAs層2、AlGaAs層1b、GaAs
層3およびAlGaAs層1cが四角柱状にパターニン
グされる。
【0030】次に、レジストパターン4を除去した後、
図13に示すように、例えばMOCVD法により、基板
表面に対して垂直な側壁上に成長が起きない条件でAl
GaAs層1dをエピタキシャル成長させて、四角柱状
のInGaAs層2、AlGaAs層1b、GaAs層
3およびAlGaAs層1cの間の部分を埋める。ここ
で、AlGaAs層1a、1b、1c、1dの全体が図
2に示すAlGaAs層1に対応する。以上のようにし
て、図2に示す量子素子が完成される。
【0031】以上のように、この第1実施例による量子
素子によれば、電子の存在の有無の検出を行うべきサイ
トjの結合量子ドットにhν=ΔEの光子エネルギーを
有するレーザー光Lを照射し、かつ針状電極NEにより
その結合量子ドットに外部電場を選択的に印加したとき
にだけこのレーザー光Lの吸収が起こるので、この光吸
収の有無を測定することにより、このサイトjの結合量
子ドット中における電子の存在の有無を検出することが
できる。そして、レーザー光Lを照射したまま各サイト
の結合量子ドットに順次針状電極NEを接近させ、その
ときのレーザー光Lの吸収の有無を測定することによ
り、全てのサイトの結合量子ドット中における電子の存
在の有無を検出することができる。
【0032】また、この第1実施例による量子素子にお
いては、各サイトの結合量子ドットの大きさが10nm
×10nm程度であり、各サイトの結合量子ドット間の
間隔も50nm程度以下であるので、結合量子ドット1
個当たりの実効的な占有面積は50nm×50nm=2
5×10-16 2 程度以下である。したがって、例えば
結合量子ドットアレーのサイズが6mm×6mmである
とすれば、この量子素子には約1.5×1010個もの結
合量子ドットを集積することができる。
【0033】次に、この発明の第2実施例による量子素
子について説明する。この第2実施例による量子素子の
全体構成は図1に示すと同様である。図14はこの第2
実施例による量子素子を示す斜視図であり、結合量子ド
ットアレーの一部を示したものである。
【0034】図14において、符号11は障壁層として
のAlGaAs層を示す。この場合には、x−y面に平
行な第1の面内に量子井戸層としての箱状のGaAs層
12が所定の配列パターンでアレー状に配列され、x−
y面に平行な第2の面内に量子井戸層としての箱状のG
aAs層13がその下段のGaAs層12に対応してア
レー状に配列されている。これらのGaAs層12およ
びGaAs層13は、障壁層としてのAlGaAs層1
1に埋め込まれている。
【0035】この場合、量子井戸層としてのGaAs層
12が障壁層としてのAlGaAs層11で囲まれた構
造により図14中下段、すなわち第1段目の量子ドット
が形成され、量子井戸層としてのGaAs層13が障壁
層としてのAlGaAs層11で囲まれた構造により図
14中上段、すなわち第2段目の量子ドットが形成され
ている。そして、z方向に順次積層されたこれらの第1
段目の量子ドットおよび第2段目の量子ドットにより一
つの結合量子ドットが構成されている。ここでは、第1
実施例と同様に、サイトjの結合量子ドットを構成する
第1段目の量子ドットをQDj-1 、第2段目の量子ドッ
トをQDj-2 と書く。
【0036】すなわち、第1実施例による量子素子にお
いては、サイトjの結合量子ドットの第1段目の量子ド
ットQDj-1 はAlGaAs/InGaAsヘテロ接合
により構成され、第2段目の量子ドットQDj-2 はAl
GaAs/GaAsヘテロ接合により構成されているの
に対し、この第2実施例による量子素子においては、サ
イトjの結合量子ドットの第1段目の量子ドットQD
j-1 および第2段目の量子ドットQDj-2 ともただ一種
類のAlGaAs/GaAsヘテロ接合により構成され
ている。
【0037】いま、第1実施例と同様に、量子ドットQ
j-1 の量子井戸層としてのGaAs層12のz方向の
幅をW1 、量子ドットQDj-2 の量子井戸層としてのG
aAs層13のz方向の幅をW2 とし、量子ドットQD
j-1 の量子井戸層としてのGaAs層12の伝導帯にお
けるポテンシャル井戸の深さをV1 、量子ドットQD
j-2 の量子井戸層としてのGaAs層13の伝導帯にお
けるポテンシャル井戸の深さをV2 とする。さらに、量
子ドットQDj-k (k=1、2)の電子の基底状態のエ
ネルギー準位および第1励起状態のエネルギー準位をそ
れぞれE0 (j-k)およびE1 (j-k) と書く。
【0038】さて、この第2実施例による量子素子にお
いては、サイトjの結合量子ドットを構成する量子ドッ
トQDj-1 および量子ドットQDj-2 の量子井戸層のz
軸方向の幅Wk (k=1、2)は、下記の式を満たすよ
うに設計されている。 E0 (j-1) <E0 (j-2) (6) 具体的には、 W2 <W1 (7) に設計されている。
【0039】ここで、 (6)式の条件は、第1実施例によ
る量子素子の条件((4)式および (5)式)に比べて単純に
なっていることに注意すべきである。
【0040】W1 およびW2 の値は、例えばW1 〜10
nm、W2 〜5nmである。また、この場合、量子ドッ
トQDj-k の量子井戸層の材料はいずれもGaAs層で
あるので、V1 =V2 である。さらに、量子ドットQD
j-1 の量子井戸層としてのGaAs層12と量子ドット
QDj-2 の量子井戸層としてのGaAs層13との間に
ある障壁層としてのAlGaAs層11のz軸方向の幅
は例えば5nm以下である。一方、第1実施例と同様
に、x−y面に平行な面内の量子ドットQDj-k(k=
1、2)の大きさは例えば〜10nmであり、その間隔
は例えば〜(10〜50)nmである。
【0041】サイトjの結合量子ドットの量子ドットQ
j-k の積層方向に沿ってのエネルギーバンド図を図1
5に示す。
【0042】次に、上述のように構成されたこの第2実
施例による量子素子におけるサイトjの結合量子ドット
中における電子の存在の有無の検出方法について説明す
る。いま、簡単のため、各結合量子ドットを構成する第
1段目の量子ドットおよび第2段目の量子ドットにはそ
れぞれ束縛状態が一つしかないものとする。サイトjの
結合量子ドットの第1段目の量子ドットQDj-1 および
第2段目の量子ドットQDj-2 がそれぞれ単独に存在し
ていたとするときの電子の基底状態およびそのエネルギ
ーをそれぞれ|ψ0 (j-k) 〉およびE0 (j-k) (k=
1、2)と書くと、 E0 (j-1) <E0 (j-2) (8) である。
【0043】この第2実施例による量子素子において
は、二つの量子ドットQDj-1 および量子ドットQD
j-2 は互いに結合しており、それらの間の障壁の幅は小
さいが、エネルギーE0 (j-1) およびE0 (j-2) が違う
ので、状態|ψ0 (j-1) 〉および|ψ0 (j-2) 〉はあま
り混じり合わない。したがって、この結合量子ドットの
電子の基底状態|Ψ0 (j) 〉および第1励起状態|Ψ1
(j) 〉は、 |Ψ0 (j) 〉〜|ψ0 (j-1) 〉 (9) |Ψ1 (j) 〉〜|ψ0 (j-2) 〉 (10) である。これらの基底状態|Ψ0 (j) 〉および第1励起
状態|Ψ1 (j) 〉の波動関数を図15に対応して示す
と、それぞれ図16および図17のようになる。図16
および図17に示すように、これらの状態|Ψ0 (j)
および|ψ0 (j) 〉は空間的に互いに分離されているの
で、もし光が入射してもそれを吸収する確率は非常に小
さい。
【0044】さて、この結合量子ドットに外部電場を印
加すると、サイトjの結合量子ドットのエネルギーバン
ド図は図18に示すようになる。この外部電場の印加に
よって量子状態は変化し、それぞれ単独で存在している
としたときの量子ドットQDj-1 および量子ドットQD
j-2 のエネルギー準位が互いに近づくと、共鳴的に両状
態が混じり合う。このときのこの結合量子ドットの量子
状態は、 |Ψ0 (j) 〉〜[|ψ0 (j-1) 〉+|ψ0 (j-2) 〉] (11) |Ψ1 (j) 〉〜[|ψ0 (j-1) 〉−|ψ0 (j-2) 〉] (12) のようになり、結合状態|Ψ0 (j) 〉と反結合状態|Ψ
1 (j) 〉とに分裂する。このときのエネルギーの分裂幅
を2ΔE´と書く。これらの結合状態|Ψ0 (j)〉およ
び反結合状態|Ψ1 (j) 〉の波動関数を図18に対応し
て示すと、それぞれ図19および図20に示すようにな
る。図19および図20からわかるように、これらの二
状態は空間的に互いに大きく重なっており、光入射に対
してその吸収確率は大きい。
【0045】したがって、例えば、走査型トンネル顕微
鏡で用いられる走査針と同様な針状電極によって特定の
サイトの結合量子ドットのみに外部電場を印加すること
により、その結合量子ドット中に電子が存在するときに
のみエネルギー2ΔE´の光吸収が起こり、それ以外の
ときには光吸収が起こり得ないことになる。
【0046】以上の原理を利用して、結合量子ドット中
の電子の存在の有無を検出する方法について説明する。
ここでは、サイトjの結合量子ドット中に電子が存在す
るとする。このとき、 (6)式よりE0 (j-1) <E0
(j-2) であるので、電子は第1段目の量子ドットQD
j-1 の基底状態のエネルギー準位E0 (j-1) に存在す
る。サイトjの結合量子ドット中の電子の存在の有無を
検出するためには、まず、図5に示すと同様にして、電
子の検出を行うべきサイトjの結合量子ドットを含む領
域に、2ΔE´=hνの光子エネルギーを有するレーザ
ー光Lを照射しておく。この状態においては、いずれの
サイトの結合量子ドットにも外部電場が印加されていな
い。上述のように、このときには、光吸収は起こり得な
い。
【0047】次に、図6に示すと同様に、量子素子に対
して正の電圧が印加された針状電極NEを、電子の存在
の有無の検出を行うべきサイトjの結合量子ドットに接
近させる。このとき、サイトjの結合量子ドットのエネ
ルギーバンド図は図22に示すようになる。この場合、
そのサイトjの結合量子ドットの量子ドットQDj-1
に電子が存在しているので、共鳴的にレーザー光Lの吸
収が起こる。一方、そのサイトjの結合量子ドット中に
電子が存在していないならば光吸収は起こらない。した
がって、この光吸収の有無によりサイトjの結合量子ド
ット中における電子の存在の有無を検出することができ
る。
【0048】第1実施例と同様に、このとき、サイトj
の結合量子ドット以外のサイトの結合量子ドットでは、
針状電極NEにより印加される外部電場の強さが小さ
く、それらに生じる影響が少ないため、サイトp(p≠
j)の結合量子ドット中に電子が存在していたとして
も、レーザー光Lの吸収は起きない。
【0049】次に、上述のように構成されたこの第2実
施例による量子素子の製造方法について説明する。ま
ず、図23に示すように、図示省略した化合物半導体基
板(例えば、GaAs基板)上に、例えばMOCVD法
やMBE法により、十分に厚いAlGaAs層11a、
厚さW1 のGaAs層12、所定の厚さのAlGaAs
層11b、厚さW2 のGaAs層13およびの所定の厚
さのAlGaAs層11cを順次エピタキシャル成長さ
せる。
【0050】次に、図24に示すように、AlGaAs
層11c上に、電子ビームリソグラフィー法などによ
り、結合量子ドットに対応した形状のレジストパターン
14を形成する。
【0051】次に、このレジストパターン14をマスク
として、例えばRIE法により、AlGaAs層11
c、GaAs層13、AlGaAs層11bおよびGa
As層12を基板表面に対して垂直な方向に順次エッチ
ングする。このエッチングは、GaAs層12が互いに
分離するようにオーバーエッチング気味に行う。このよ
うにして、図25に示すように、GaAs層12、Al
GaAs層11b、GaAs層13およびAlGaAs
層11cが四角柱状にパターニングされる。
【0052】次に、レジストパターン14を除去した
後、図26に示すように、MOCVD法やMBE法によ
り、基板表面に対して垂直な側壁上に成長が起きない条
件でAlGaAs層11dをエピタキシャル成長させ
て、四角柱状のGaAs層12、AlGaAs層11
b、GaAs層13およびAlGaAs層11cの間の
部分を埋める。ここで、AlGaAs層11a、11
b、11c、11dの全体が図14に示すAlGaAs
層11に対応する。以上のようにして、図14に示す量
子素子が完成される。
【0053】以上のように、この第2実施例による量子
素子によれば、第1実施例による量子素子と同様に、h
ν=2ΔE´の光子エネルギーを有するレーザー光Lの
照射と針状電極NEによる外部電場の印加とを併用する
ことにより、特定のサイトの結合量子ドット中における
電子の存在の有無を検出することができる。
【0054】さらに、この第2実施例による量子素子
は、AlGaAs/GaAsヘテロ接合のみで量子素子
を構成することができるので、構造が単純であり、製造
も簡単であるという利点もある。
【0055】以上、この発明の実施例について具体的に
説明したが、この発明は、上述の実施例に限定されるも
のではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形
が可能である。
【0056】例えば、上述の第1実施例および第2実施
例においては、量子ドットがAlGaAs/GaAsヘ
テロ接合またはAlGaAs/InGaAsヘテロ接合
により形成されているが、タイプIIのヘテロ接合超格
子であるAlSb/InAsヘテロ接合、GaSb/I
nAsヘテロ接合またはAlSb/GaSbヘテロ接合
によって量子ドットを形成してもよい。参考のため、A
lSb/InAsヘテロ接合およびGaSb/InAs
ヘテロ接合のエネルギーバンド図をそれぞれ図27およ
び図28に示す。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による量
子素子によれば、レーザー光などの光の照射と針状電極
などによる外部電場の印加とを併用することにより、特
定の結合量子箱中における電子の存在の有無を検出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例による量子素子を概念的
に示す略線図である。
【図2】この発明の第1実施例による量子素子を示す斜
視図である。
【図3】この発明の第1実施例による量子素子のエネル
ギーバンド図である。
【図4】この発明の第1実施例による量子素子の結合量
子ドット中における電子の存在の有無を検出する方法を
説明するためのエネルギーバンド図である。
【図5】この発明の第1実施例による量子素子の結合量
子ドット中における電子の存在の有無を検出する方法を
説明するための斜視図である。
【図6】この発明の第1実施例による量子素子の結合量
子ドット中における電子の存在の有無を検出する方法を
説明するための斜視図である。
【図7】この発明の第1実施例による量子素子の結合量
子ドット中における電子の存在の有無を検出する方法を
説明するためのエネルギーバンド図である。
【図8】この発明の第1実施例による量子素子の結合量
子ドット中における電子の存在の有無を検出する方法を
説明するためのエネルギーバンド図である。
【図9】この発明の第1実施例による量子素子の結合量
子ドット中における電子の存在の有無を検出する方法を
説明するためのエネルギーバンド図である。
【図10】この発明の第1実施例による量子素子の製造
方法を説明するための斜視図である。
【図11】この発明の第1実施例による量子素子の製造
方法を説明するための斜視図である。
【図12】この発明の第1実施例による量子素子の製造
方法を説明するための斜視図である。
【図13】この発明の第1実施例による量子素子の製造
方法を説明するための斜視図である。
【図14】この発明の第2実施例による量子素子を示す
斜視図である。
【図15】この発明の第2実施例による量子素子のエネ
ルギーバンド図である。
【図16】この発明の第2実施例による量子素子の結合
量子ドットの基底状態の波動関数を図15に対応させて
示す略線図である。
【図17】この発明の第2実施例による量子素子の結合
量子ドットの第1励起状態の波動関数を図15に対応さ
せて示す略線図である。
【図18】この発明の第2実施例による量子素子の結合
量子ドット中における電子の存在の有無を検出する方法
を説明するためのエネルギーバンド図である。
【図19】この発明の第2実施例による量子素子の結合
量子ドットの基底状態の波動関数を図18に対応させて
示す略線図である。
【図20】この発明の第2実施例による量子素子の結合
量子ドットの第1励起状態の波動関数を図18に対応さ
せて示す略線図である。
【図21】この発明の第2実施例による量子素子の結合
量子ドット中における電子の存在の有無を検出する方法
を説明するためのエネルギーバンド図である。
【図22】この発明の第2実施例による量子素子の結合
量子ドット中における電子の存在の有無を検出する方法
を説明するためのエネルギーバンド図である。
【図23】この発明の第2実施例による量子素子の製造
方法を説明するための斜視図である。
【図24】この発明の第2実施例による量子素子の製造
方法を説明するための斜視図である。
【図25】この発明の第2実施例による量子素子の製造
方法を説明するための斜視図である。
【図26】この発明の第2実施例による量子素子の製造
方法を説明するための斜視図である。
【図27】AlSb/InAsヘテロ接合のエネルギー
バンド図である。
【図28】GaSb/InAsヘテロ接合のエネルギー
バンド図である。
【符号の説明】
1、11 AlGaAs層 2 InGaAs層 3、12、13 GaAs層 QDj-1 、QDj-2 量子ドット L レーザー光 NE 針状電極

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに積層された第1の量子箱および第
    2の量子箱から成る結合量子箱が上記積層方向と交差す
    る一面内に互いに隣接して複数配列されていることを特
    徴とする量子素子。
  2. 【請求項2】 上記第1の量子箱および上記第2の量子
    箱は互いに異なる化合物半導体ヘテロ接合により形成さ
    れており、上記第1の量子箱の電子の基底状態のエネル
    ギー準位および上記第2の量子箱の電子の基底状態のエ
    ネルギー準位をそれぞれE0 (j-1) およびE0 (j-2)
    上記第1の量子箱の電子の第1励起状態のエネルギー準
    位および上記第2の量子箱の電子の第1励起状態のエネ
    ルギー準位をそれぞれE1 (j-1) およびE1 (j-2) とし
    たとき、 E0 (j-1) <E0 (j-2)1 (j-1) −E0 (j-1) >E1 (j-2) −E0 (j-2) が成立することを特徴とする請求項1記載の量子素子。
  3. 【請求項3】 上記第1の量子箱および上記第2の量子
    箱は互いに同一の化合物半導体ヘテロ接合により形成さ
    れており、上記第1の量子箱の電子の基底状態のエネル
    ギー準位および上記第2の量子箱の電子の基底状態のエ
    ネルギー準位をそれぞれE0 (j-1) およびE0 (j-2)
    したとき、 E0 (j-1) <E0 (j-2) が成立することを特徴とする請求項1記載の量子素子。
  4. 【請求項4】 上記第1の量子箱を形成する化合物半導
    体ヘテロ接合および上記第2の量子箱を形成する化合物
    半導体ヘテロ接合はタイプIのヘテロ接合超格子である
    ことを特徴とする請求項2記載の量子素子。
  5. 【請求項5】 上記第1の量子箱を形成する化合物半導
    体ヘテロ接合はAlGaAs/InGaAsヘテロ接合
    であり、上記第2の量子箱を形成する化合物半導体ヘテ
    ロ接合はAlGaAs/GaAsヘテロ接合であること
    を特徴とする請求項2記載の量子素子。
  6. 【請求項6】 上記第1の量子箱および上記第2の量子
    箱を形成する化合物半導体ヘテロ接合はタイプIまたは
    タイプIIのヘテロ接合超格子であることを特徴とする
    請求項3記載の量子素子。
  7. 【請求項7】 上記第1の量子箱および上記第2の量子
    箱を形成する化合物半導体ヘテロ接合はAlGaAs/
    GaAsヘテロ接合であることを特徴とする請求項3記
    載の量子素子。
  8. 【請求項8】 上記第1の量子箱および上記第2の量子
    箱を形成する化合物半導体ヘテロ接合はAlSb/In
    Asヘテロ接合、GaSb/InAsヘテロ接合または
    AlSb/GaSbヘテロ接合であることを特徴とする
    請求項3記載の量子素子。
  9. 【請求項9】 電子の存在の有無の検出を行うべき結合
    量子箱に単色光を照射しながら、上記電子の存在の有無
    の検出を行うべき結合量子箱に上記積層方向の外部電場
    を印加し、そのときの上記単色光の吸収を測定すること
    により上記電子の存在の有無の検出を行うようにしたこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の量子素子。
  10. 【請求項10】 所定電圧が印加された針状電極を上記
    電子の存在の有無の検出を行うべき結合量子箱に接近さ
    せることにより上記外部電場を印加するようにしたこと
    を特徴とする請求項9記載の量子素子。
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