JPH07302705A - 耐食性希土類磁石とその製造方法 - Google Patents
耐食性希土類磁石とその製造方法Info
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- JPH07302705A JPH07302705A JP6095114A JP9511494A JPH07302705A JP H07302705 A JPH07302705 A JP H07302705A JP 6095114 A JP6095114 A JP 6095114A JP 9511494 A JP9511494 A JP 9511494A JP H07302705 A JPH07302705 A JP H07302705A
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- H01F41/00—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
- H01F41/02—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 希土類磁石（焼結または樹脂ボンド）の耐食
性を改善し、５％塩水噴霧試験で発錆までの時間が５０
０時間以上の耐食性を実現する。 【構成】 磁石表面にエポキシ樹脂の硬化層を介して亜
鉛などの金属の粉末が付着した層をつくり、これを下地
層にしてクロメート被膜を形成する。 下地層の形成に
はドラムペインティングの手法を利用する。
性を改善し、５％塩水噴霧試験で発錆までの時間が５０
０時間以上の耐食性を実現する。 【構成】 磁石表面にエポキシ樹脂の硬化層を介して亜
鉛などの金属の粉末が付着した層をつくり、これを下地
層にしてクロメート被膜を形成する。 下地層の形成に
はドラムペインティングの手法を利用する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は希土類磁石のうち磁石合
金の粉末を焼結したもの、および樹脂バインダーで結合
したボンド磁石の耐食性の改善に関する。
金の粉末を焼結したもの、および樹脂バインダーで結合
したボンド磁石の耐食性の改善に関する。
【０００２】
【従来の技術】Ｓｍ−Ｃｏ系、Ｎｄ−Ｆｅ−Ｂ系、Ｓｍ
−Ｆｅ−Ｎ系などの希土類磁石は強力な磁石であり、ス
ピーカー、モーター、センサーなどの部品として広く使
用されている。 中でもＮｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石は最も強
力で原材料は比較的安価であるため、製造量が増大しつ
つある。
−Ｆｅ−Ｎ系などの希土類磁石は強力な磁石であり、ス
ピーカー、モーター、センサーなどの部品として広く使
用されている。 中でもＮｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石は最も強
力で原材料は比較的安価であるため、製造量が増大しつ
つある。
【０００３】しかし希土類磁石一般の弱点として腐食し
やすいことが挙げられ、とくにＮｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石は
耐食性が低い。 従って実用上、磁石の表面に耐食処理
をする必要がある。 耐食処理は、焼結磁石においても
ボンド磁石においても、通常、エポキシ樹脂の電着コー
ティングや吹付けコーティングにより行なっているが、
なお十分満足できる耐食性は得られていない。
やすいことが挙げられ、とくにＮｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石は
耐食性が低い。 従って実用上、磁石の表面に耐食処理
をする必要がある。 耐食処理は、焼結磁石においても
ボンド磁石においても、通常、エポキシ樹脂の電着コー
ティングや吹付けコーティングにより行なっているが、
なお十分満足できる耐食性は得られていない。
【０００４】磁石の耐食性を評価する条件は、穏和なも
のとしては８０℃における９５％ＲＨ雰囲気への曝露試
験があり、苛酷なものとしては３５℃における５％食塩
水噴霧試験がある。 後者の試験を行なうと、従来のＮ
ｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石のエポキシ樹脂のコーティングは、
錆の発生まで９６時間程度の耐食性を与える。 ＯＡ機
器やＡＶ分野の用途にはそれで十分であるが、自動車部
品にはもっと強い耐食性が要求され、塩水噴霧に２００
時間以上、できれば５００時間耐えるほどの耐食性が望
ましい。 しかし、これまでそのような耐食性は実現し
ていなかった。
のとしては８０℃における９５％ＲＨ雰囲気への曝露試
験があり、苛酷なものとしては３５℃における５％食塩
水噴霧試験がある。 後者の試験を行なうと、従来のＮ
ｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石のエポキシ樹脂のコーティングは、
錆の発生まで９６時間程度の耐食性を与える。 ＯＡ機
器やＡＶ分野の用途にはそれで十分であるが、自動車部
品にはもっと強い耐食性が要求され、塩水噴霧に２００
時間以上、できれば５００時間耐えるほどの耐食性が望
ましい。 しかし、これまでそのような耐食性は実現し
ていなかった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、希土
類磁石の弱点である耐食性を改善したボンド磁石とその
製造方法を提供することにある。 具体的には、Ｎｄ−
Ｆｅ−Ｂ系ボンド磁石において上記塩水噴霧試験を行な
ったとき、発錆まで３００時間以上の耐食性を実現する
ことである。 このような耐食性は、Ｎｂ−Ｆｅ−Ｂ系
はもちろん、それより若干耐食性がよいＳｍ−Ｃｏ系や
Ｓｍ−Ｆｅ−Ｎ系のボンド磁石においても、未だ達成さ
れていなかった。
類磁石の弱点である耐食性を改善したボンド磁石とその
製造方法を提供することにある。 具体的には、Ｎｄ−
Ｆｅ−Ｂ系ボンド磁石において上記塩水噴霧試験を行な
ったとき、発錆まで３００時間以上の耐食性を実現する
ことである。 このような耐食性は、Ｎｂ−Ｆｅ−Ｂ系
はもちろん、それより若干耐食性がよいＳｍ−Ｃｏ系や
Ｓｍ−Ｆｅ−Ｎ系のボンド磁石においても、未だ達成さ
れていなかった。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の耐食性希土類磁
石は、図１に示すように、希土類磁石合金の粉末を焼結
するかまたは樹脂バインダーで結合して磁石形状に成形
してなる磁石（１）の表面に、硬化樹脂の被覆（２）を
介して亜鉛、アルミニウム、カドミウムおよび銅からえ
らんだ金属の下地層（３）があり、この下地層の表面が
クロメート被膜（４）で覆われていることを特徴とす
る。
石は、図１に示すように、希土類磁石合金の粉末を焼結
するかまたは樹脂バインダーで結合して磁石形状に成形
してなる磁石（１）の表面に、硬化樹脂の被覆（２）を
介して亜鉛、アルミニウム、カドミウムおよび銅からえ
らんだ金属の下地層（３）があり、この下地層の表面が
クロメート被膜（４）で覆われていることを特徴とす
る。
【０００７】上記の耐食性希土類磁石を製造する本発明
の方法は、図２および図３に示すように、希土類磁石合
金の粉末を焼結するかまたは樹脂バインダーで結合して
磁石形状に成形し、成形体(１１)の表面に硬化性樹脂の
被覆（１２）を施した上で、亜鉛、アルミニウム、カド
ミウムおよび銅からえらんだ金属の粉末（１３）および
被覆形成媒体（１４）とともに容器（１５）内に入れ、
容器を振動させ、かつ(または)撹拌することにより成形
体表面の未硬化樹脂被覆の表面に前記金属の粉末を付着
させて図１に示した下地層（３）を形成し、未硬化樹脂
を硬化させたのちクロム酸を含有する水溶液に浸漬して
前記下地層の表面にクロメート被膜(４)を形成すること
からなる。
の方法は、図２および図３に示すように、希土類磁石合
金の粉末を焼結するかまたは樹脂バインダーで結合して
磁石形状に成形し、成形体(１１)の表面に硬化性樹脂の
被覆（１２）を施した上で、亜鉛、アルミニウム、カド
ミウムおよび銅からえらんだ金属の粉末（１３）および
被覆形成媒体（１４）とともに容器（１５）内に入れ、
容器を振動させ、かつ(または)撹拌することにより成形
体表面の未硬化樹脂被覆の表面に前記金属の粉末を付着
させて図１に示した下地層（３）を形成し、未硬化樹脂
を硬化させたのちクロム酸を含有する水溶液に浸漬して
前記下地層の表面にクロメート被膜(４)を形成すること
からなる。
【０００８】被覆形成媒体には、適宜の大きさのアルミ
ナのボールなどを用いる。
ナのボールなどを用いる。
【０００９】好ましくは、クロム酸を含有する水溶液に
浸漬してクロメート被膜を形成したのち、焼付け処理を
行なって被膜を固定する工程を加える。
浸漬してクロメート被膜を形成したのち、焼付け処理を
行なって被膜を固定する工程を加える。
【００１０】磁石合金の粉末を焼結する方法は、既知の
技術に従えばよい。 樹脂バインダーによる結合も知ら
れていて、常用のエポキシ樹脂を使用すればよい。
技術に従えばよい。 樹脂バインダーによる結合も知ら
れていて、常用のエポキシ樹脂を使用すればよい。
【００１１】焼結体または成形体の表面を被覆する硬化
性樹脂は、従来も耐食被覆に用いられてきたエポキシ樹
脂のほか、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂など、広
い範囲からえらぶことができる。
性樹脂は、従来も耐食被覆に用いられてきたエポキシ樹
脂のほか、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂など、広
い範囲からえらぶことができる。
【００１２】
【作用】表面に硬化性樹脂の被覆を施した焼結体または
成形体を、亜鉛、アルミニウム、カドミウムおよび銅か
らえらんだ金属の粉末および被覆形成媒体とともに容器
に入れ、容器を振動させたり内容物を撹拌したりする
と、上記金属の粉末が被覆形成媒体によって焼結体また
は成形体の表面に打ちつけられ、未硬化の硬化性樹脂層
内にくい込んだ形で保持される。
成形体を、亜鉛、アルミニウム、カドミウムおよび銅か
らえらんだ金属の粉末および被覆形成媒体とともに容器
に入れ、容器を振動させたり内容物を撹拌したりする
と、上記金属の粉末が被覆形成媒体によって焼結体また
は成形体の表面に打ちつけられ、未硬化の硬化性樹脂層
内にくい込んだ形で保持される。
【００１３】容器内で物品の表面にアルミナボールのよ
うな被覆形成媒体の力で顔料粉末を打ちつけることによ
り顔料の被覆を形成する技術は、「ドラムペインティン
グ」の名で知られている。 本発明においては、顔料に
代えて金属粉末を使用し、これをボンド磁石の素材であ
る焼結体または成形体の表面を被覆した硬化性樹脂の表
層にくい込ませることにより、表面に金属粉末の層を形
成する。
うな被覆形成媒体の力で顔料粉末を打ちつけることによ
り顔料の被覆を形成する技術は、「ドラムペインティン
グ」の名で知られている。 本発明においては、顔料に
代えて金属粉末を使用し、これをボンド磁石の素材であ
る焼結体または成形体の表面を被覆した硬化性樹脂の表
層にくい込ませることにより、表面に金属粉末の層を形
成する。
【００１４】上記の金属はいずれも軟かなものであるか
ら、その粉末が被覆形成媒体であるアルミナボールなど
で成形体表面に打ちつけられると、硬化性樹脂の層にく
い込むだけでなく、塑性変形して扁平な形になる。 そ
の結果、十分な振動や撹拌を繰り返した後の焼結体や成
形体の表面は、一様に上記金属の薄層で連続的に覆われ
たような外観を呈する。
ら、その粉末が被覆形成媒体であるアルミナボールなど
で成形体表面に打ちつけられると、硬化性樹脂の層にく
い込むだけでなく、塑性変形して扁平な形になる。 そ
の結果、十分な振動や撹拌を繰り返した後の焼結体や成
形体の表面は、一様に上記金属の薄層で連続的に覆われ
たような外観を呈する。
【００１５】このようにして下地層が形成された焼結体
または成形体をクロム酸含有水溶液に浸漬すれば、金属
下地層の表面にクロメート被膜が形成される。 この処
理は、金属製品の耐食性を向上させる表面処理技術のひ
とつのクロメート処理であって、具体的な手法は既知の
技術に従えばよい。 クロメート被膜は、上記のように
下地層が実質上連続したところに形成される結果、これ
も実質上連続した被膜となり、耐食性を発揮する。 ク
ロメート被膜は、これも既知の焼付け処理をすることに
よって安定化し、耐食性を持続的なものにする。
または成形体をクロム酸含有水溶液に浸漬すれば、金属
下地層の表面にクロメート被膜が形成される。 この処
理は、金属製品の耐食性を向上させる表面処理技術のひ
とつのクロメート処理であって、具体的な手法は既知の
技術に従えばよい。 クロメート被膜は、上記のように
下地層が実質上連続したところに形成される結果、これ
も実質上連続した被膜となり、耐食性を発揮する。 ク
ロメート被膜は、これも既知の焼付け処理をすることに
よって安定化し、耐食性を持続的なものにする。
【００１６】
【実施例】 〔実施例１〕合金組成が重量％で２８Ｎｄ−１．０Ｂ−
５．０Ｃｏ−残Ｆｅの磁石合金を高周波誘導炉で溶解
し、高速で回転する水冷銅製ロール上に注いで急冷し、
薄帯とした。 これを２５０μｍのフルイを通過する粉
末に粉砕したのち、６２０℃に１時間、アルゴンガス雰
囲気下に熱処理した。
５．０Ｃｏ−残Ｆｅの磁石合金を高周波誘導炉で溶解
し、高速で回転する水冷銅製ロール上に注いで急冷し、
薄帯とした。 これを２５０μｍのフルイを通過する粉
末に粉砕したのち、６２０℃に１時間、アルゴンガス雰
囲気下に熱処理した。
【００１７】こうして得た磁石合金粉末にバインダーと
してエポキシ樹脂を２重量％添加して混合し、７トン／
cm2 の圧力で、外径２０mm×内径１８mm×高さ５mmのリ
ング状体にプレス成形した。 １５０℃に１時間加熱し
てエポキシ樹脂バインダーを硬化させた。
してエポキシ樹脂を２重量％添加して混合し、７トン／
cm2 の圧力で、外径２０mm×内径１８mm×高さ５mmのリ
ング状体にプレス成形した。 １５０℃に１時間加熱し
てエポキシ樹脂バインダーを硬化させた。
【００１８】エポキシ樹脂を重量比で１：９のＭＥＫ
（メチル・エチル・ケトン）に溶解した溶液に上記の成
形体を浸漬し、引き上げて、表面に未硬化のエポキシ樹
脂層を形成した。
（メチル・エチル・ケトン）に溶解した溶液に上記の成
形体を浸漬し、引き上げて、表面に未硬化のエポキシ樹
脂層を形成した。
【００１９】内径１２０mm×長さ２００mmのドラム中に
上記の成形体２０箇、亜鉛粉末（平均粒径３μｍ）１０
ｇおよび直径３mmのアルミナ製ボール１kgを投入し、振
幅５mm、振動数２００回／分で１０分間振動させた。
上記の成形体２０箇、亜鉛粉末（平均粒径３μｍ）１０
ｇおよび直径３mmのアルミナ製ボール１kgを投入し、振
幅５mm、振動数２００回／分で１０分間振動させた。
【００２０】ドラムから内容物をとり出し、表面に亜鉛
の下地層が形成された成形体をとり出し、１５０℃に１
時間加熱して、表面のエポキシ樹脂を硬化させた。
の下地層が形成された成形体をとり出し、１５０℃に１
時間加熱して、表面のエポキシ樹脂を硬化させた。
【００２１】エポキシ樹脂被覆を硬化させた成形体を２
０％クロム酸水溶液に浸漬し、クロメート処理を行なっ
たのち引き上げて、１８０℃に３０分間加熱する焼付け
を行なった。 形成されたクロメート被膜は厚さ１５μ
ｍで、実質上連続的に表面に層をなしていた。
０％クロム酸水溶液に浸漬し、クロメート処理を行なっ
たのち引き上げて、１８０℃に３０分間加熱する焼付け
を行なった。 形成されたクロメート被膜は厚さ１５μ
ｍで、実質上連続的に表面に層をなしていた。
【００２２】比較のため用意した、エポキシ樹脂表面被
覆以降の工程を省いた単なるボンド磁石、および既知の
エポキシ樹脂電着被覆を施したものとともに、５％塩水
噴霧試験を行なった。 結果はつぎのとおりである： 錆発生までの時間 比較例１（無処理） ４時間 比較例２（エポキシ樹脂電着被覆） ９６時間 実施例１ ５００時間発錆なし。
覆以降の工程を省いた単なるボンド磁石、および既知の
エポキシ樹脂電着被覆を施したものとともに、５％塩水
噴霧試験を行なった。 結果はつぎのとおりである： 錆発生までの時間 比較例１（無処理） ４時間 比較例２（エポキシ樹脂電着被覆） ９６時間 実施例１ ５００時間発錆なし。
【００２３】〔実施例２〕同じく重量で３０％Ｎｄ−１
％Ｂ−２．５％Ｃｏ−残Ｆｅの磁石合金を溶製し、実施
例１と同様にして粉末を製造した。
％Ｂ−２．５％Ｃｏ−残Ｆｅの磁石合金を溶製し、実施
例１と同様にして粉末を製造した。
【００２４】この磁石合金粉末を温度７５０℃でホット
プレスにより焼結させた上で、同じ温度で変形率５５％
の据え込み加工を行ない、直径２０mm×高さ５mmの円板
状の成形体を得た。
プレスにより焼結させた上で、同じ温度で変形率５５％
の据え込み加工を行ない、直径２０mm×高さ５mmの円板
状の成形体を得た。
【００２５】この成形体の表面に実施例１と同様にして
エポキシ樹脂の被覆を形成し、実施例１と同様の操作に
より亜鉛と錫の合金の粉末で被覆して下地層をつくり、
１５０℃に１時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させた。
エポキシ樹脂の被覆を形成し、実施例１と同様の操作に
より亜鉛と錫の合金の粉末で被覆して下地層をつくり、
１５０℃に１時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させた。
【００２６】クロム酸の１０％アルコール溶液に浸漬す
るクロメート処理、および１８０℃×３０分間の焼付け
を行なった。
るクロメート処理、および１８０℃×３０分間の焼付け
を行なった。
【００２７】比較のため、磁石合金粉末の焼結体のまま
のもの、エポキシ樹脂の電着被覆をしたもの、および焼
結体にＮｉメッキを施したものを用意した。 それらと
ともに本発明の耐食性磁石を５％塩水噴霧試験に供し
た。 結果は次のとおり： 発錆までの時間 比較例３（無処理） ４時間 比較例４（エポキシ樹脂電着被覆） ９６時間 比較例５（Ｎｉメッキ） ９６時間 実施例２ ５００時間発錆なし。
のもの、エポキシ樹脂の電着被覆をしたもの、および焼
結体にＮｉメッキを施したものを用意した。 それらと
ともに本発明の耐食性磁石を５％塩水噴霧試験に供し
た。 結果は次のとおり： 発錆までの時間 比較例３（無処理） ４時間 比較例４（エポキシ樹脂電着被覆） ９６時間 比較例５（Ｎｉメッキ） ９６時間 実施例２ ５００時間発錆なし。
【００２８】
【発明の効果】本発明の耐食性希土類磁石は、５％塩水
噴霧試験において５００時間発錆なしの高い耐食性を示
す。 従って本発明は、磁石として高性能の希土類磁石
を、自動車部品など苛酷な使用条件の下で使用され、そ
のために高い耐食性が要求される用途にも使用可能とす
る。
噴霧試験において５００時間発錆なしの高い耐食性を示
す。 従って本発明は、磁石として高性能の希土類磁石
を、自動車部品など苛酷な使用条件の下で使用され、そ
のために高い耐食性が要求される用途にも使用可能とす
る。
【００２９】本発明の耐食性希土類磁石の製造方法は、
工程は比較的簡単でハンドリング工程が少なく自動化が
容易であるため、コストを高めることなく実施できる。
工程は比較的簡単でハンドリング工程が少なく自動化が
容易であるため、コストを高めることなく実施できる。
【図１】 本発明の耐食性希土類磁石の構造を説明する
模式的な断面図。
模式的な断面図。
【図２】 本発明による耐食性磁石製造の工程を説明す
る模式的な図であって、磁石合金粉末を焼結または樹脂
バインダーで結合して得た成形体の表面に硬化性樹脂の
被覆を施した段階を示す図。
る模式的な図であって、磁石合金粉末を焼結または樹脂
バインダーで結合して得た成形体の表面に硬化性樹脂の
被覆を施した段階を示す図。
【図３】 図２に続く図であって、硬化性樹脂の被覆に
金属粉末の層を形成して下地層とする工程を示す図。
金属粉末の層を形成して下地層とする工程を示す図。
１ 磁石 ２ 硬化樹脂の被覆 ３ 金属の下地層 ４ クロメート被膜 １１ 成形体 １２ 硬化性樹脂の被覆 １３ 金属の粉末 １４ 被覆形成媒体 １５ 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０１Ｆ 41/02 Ｇ
Claims (4)
- 【請求項１】 希土類磁石合金の粉末を焼結するかまた
は樹脂バインダーで結合して磁石形状に成形してなる磁
石の表面に、亜鉛、アルミニウム、カドミウムおよび銅
からえらんだ金属の下地層があり、この下地層の表面が
クロメート被膜で覆われていることを特徴とする耐食性
磁石。 - 【請求項２】 希土類磁石がＮｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石であ
る請求項１の耐食性磁石。 - 【請求項３】 希土類磁石合金の粉末を焼結するかまた
は樹脂バインダーで結合して磁石形状に成形し、成形体
の表面に硬化性樹脂の被覆を施した上で、亜鉛、アルミ
ニウム、カドミウムおよび銅からえらんだ金属の粉末お
よび被覆形成媒体とともに容器内に入れ、容器を振動さ
せ、かつ（または）撹拌することにより成形体表面の未
硬化樹脂被覆の表面に前記金属の粉末を付着させて下地
層を形成し、未硬化樹脂を硬化させたのちクロム酸を含
有する水溶液に浸漬して前記下地層の表面にクロメート
被膜を形成することからなる耐食性磁石の製造方法。 - 【請求項４】 クロム酸を含有する水溶液に浸漬してク
ロメート被膜を形成したのち、焼付け処理を行なって被
膜を固定する工程を加えた請求項３の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6095114A JPH07302705A (ja) | 1994-05-09 | 1994-05-09 | 耐食性希土類磁石とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6095114A JPH07302705A (ja) | 1994-05-09 | 1994-05-09 | 耐食性希土類磁石とその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07302705A true JPH07302705A (ja) | 1995-11-14 |
Family
ID=14128824
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6095114A Pending JPH07302705A (ja) | 1994-05-09 | 1994-05-09 | 耐食性希土類磁石とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07302705A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0984464A2 (en) * | 1998-08-31 | 2000-03-08 | Sumitomo Special Metals Co., Ltd. | Process for producing Fe-B-R based permanent magnet having a corrosion-resistant film |
| EP1024506A1 (en) * | 1999-01-27 | 2000-08-02 | Sumitomo Special Metals Co., Ltd. | Rare earth metal-based permanent magnet, and process for producing the same |
| EP1032000A1 (en) * | 1998-09-10 | 2000-08-30 | Sumitomo Special Metals Company Limited | Corrosion-resistant permanent magnet and method for producing the same |
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