JPH0730248B2 - ポリフエニレンサルフアイド樹脂組成物 - Google Patents

ポリフエニレンサルフアイド樹脂組成物

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JPH0730248B2
JPH0730248B2 JP26263386A JP26263386A JPH0730248B2 JP H0730248 B2 JPH0730248 B2 JP H0730248B2 JP 26263386 A JP26263386 A JP 26263386A JP 26263386 A JP26263386 A JP 26263386A JP H0730248 B2 JPH0730248 B2 JP H0730248B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明はポリフェニレンサルファイド樹脂(以下PPSと
略す)組成的に関するものであり、耐衝撃性、柔軟性な
どの靱性にかかわる特性が改善され、かつ相溶性に優
れ、成形品の外観が良好な組成物であり、各種分野の射
出成形材料、押出成形材料等に用いることが出来る。
「従来の技術および発明が解決しようとする問題点」 PPSは、耐熱性、耐薬品性、難燃性に優れた高性能エン
ジニアリングプラスチックとして知られている。しかし
ながら、PPSは伸びが少なくもろいため実用的に満足さ
れたものでなく、一般にガラス繊維等で補強して用いら
れるが未だ十分でない。かかる欠点を改良する有力な試
みとして柔軟性ポリマーとのポリマーブレンドが種々検
討されている。例えば特開昭58−27740ではPPSとビニル
芳香族化合物と、不飽和度が20%を越えないジカルポン
酸類によって変性されたオレフィン化合物とのブロック
共重合体組成物が提案されている。しかしながら、該組
成物は相溶性、靱性が改善されてはいるが未だ十分でな
く、成形品の外観も相分離による悪いものしか得られな
かった。
「問題点を解決するための手段及び作用」 本発明者らは、PPSの靱性を改良し、しかも成形品の外
観の良好なものを得るため鋭意検討した結果、PPSと、
共役ジエンの水添重合体または共役ジエンと芳香族ビニ
ル炭化水素の水添重合体に不飽和ジカルポン酸類または
その誘導体をグラフトして得た変性オレフィン重合体
と、エポキシ樹脂による組成物が上記目的を達成するこ
とを見出し本発明を達成するに至った。
すなわち、本発明は(A)PPS99〜30重量部、(B)共
役ジエンの水添重合体、または共役ジエンと芳香族ビニ
ル炭化水素の水添重合体に対し0.01〜10重量%の不飽和
カルボン酸またはその誘導体をグラフトして得られた変
性重合体1〜70重量部、(A)と(B)の合計100重量
部に対しエポキシ樹脂0.1〜20重量部を含有せしめてな
るPPS樹脂組成物に関するものである。
本発明に於けるPPSは公知の種々の方法により得られ
る。例えば、その製造方法としては、p−ジクロルベン
ゼンを硫黄と炭酸ソーダの存在下で重合させる方法、極
性溶媒中で硫化ナトリウムあるいは水硫化ナトリウムと
水酸化ナトリウム又は硫化水素と水酸化ナトリウムある
いはナトリウムアミノアルカノエートの存在下で重合さ
せる方法、p−クロルチオフェノールの自己縮合などが
あげられるが、N−メチルピロリドン、ジメチルアセト
アミドなどのアミド系溶媒やスルホラン等のスルホン系
溶媒中で硫化ナトリウムとp−ジクロルベンゼンを反応
させる方法が一般的である。この際に重合度を調節する
ためにカルボン酸やスルホン酸のアルカリ金属塩を添加
したり、水酸化アルカリを添加してもよい。共重合成分
として、30モル%未満であれば、メタ結合 オルソ結合 エーテル結合 スルホン結合 ビフェニル結合 カルボニル結合 置換フェニルスルフィド結合 ここではRはアルキル基、ニトロ基、フェニル基、アル
コキシ基、カルボン酸基またはカルボン酸の金属塩基を
示す)、3官能結合 などを含有していても、ポリマーの結晶性に大きく影響
しない範囲でかまわない。3官能性以上のフェニル、ビ
フェニル、ナフチルスルフィド結合などを共重合に選ぶ
場合は3モル%以下、さらに好ましくは1モル%以下が
よい。
PPSは、従来、工業的には特公昭45−3368等に基づき製
造され、低分子量であり、十分な強度を有さず、かつ低
粘度である。そこで、PPSを融点以下で空気中で酸化架
橋することにより分子量を増大せしめ、成形品の強度増
大と、成形加工性の改良が行なわれている。
上記酸化架橋のPPSの使用も本発明の目的に反しない
が、本発明の主たる目的である相溶性改良をさらに改善
するためには、架橋構造の少ないPPSがより好ましい。
このようなPPSと併用されるエポキシ樹脂はPPSの高分子
量化を助長し、かつグラフト変性重合体とも反応すると
考えられる。PPSの架橋の程度は、ポリマーの溶融粘度
(X)と非ニュートニアン係数(N)との関係により表
わすことができ、一般のNが大きいほど架橋度が高い。
すなわち、本発明に用いるPPSは、粘度測定時に得られ
るせん断速度とせん断応力のそれぞれの対数値をプロッ
トし、300℃でせん断速度200(1/秒)の点における接線
の傾きを非ニュートニアン係数(N)と定義した場合N
が0.8と1.33+0.000047×(溶融粘度(ポイズ))との
間にあることが特に好ましい。更に、本発明においては
特開昭50−84698および特開昭51−144495に開示された
架橋度の低い高分子量PPSも好適に使用できる。これら
架橋度が低く、着色の少ないものは、広範囲の着色が可
能となり成形材料としての用途が拡大することが考えら
れる。
本発明で用いる変性重合体とは、共役ジエンの水添重合
体、または共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素の水添重
合体に対し、0.01〜10重量%の不飽和カルボン酸または
その誘導体をグラフトして得たものである。
共役ジエンの水添重合体とは、1種以上の共役ジエン単
量体に由来する重合体すなわち単一の共役ジエン例えば
1,3−ブタジエンの単独重合体あるいは2個またはそれ
以上の共役ジエン例えば1,3−ブタジエン、イソプレン
(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエン、1,3−ブタジエンおよび1,3−ペンタジ
エンの共重合体の不飽和含量の少なくとも80%が水添に
より還元されているものをさす。
また共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素の水添共重合体
とは共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素との比がさまざ
まのブロック共重合体またはランダム共重合体の不飽和
含量の少なくとも80%が水添により還元されているもの
をさす。この場合、共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素
とのブロック共重合体が好ましく用いられる。なお、芳
香族の二重結合は水添により還元される不飽和結合の対
象から除外される。
水添重合体および水添共重合体の原料として用いる共役
ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン(2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン)、1,3−ペンタジエンなど
であり、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましく使用
できる。
水添共重合体の原料として用いる芳香族ビニル炭化水素
としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレ
ン、ビニルナフタレンなどでありスチレンが好ましく使
用できる。
前記水添重合体および水添共重合体のうち好ましい具体
例は水添ポリブタジエン、スチレン/ブタジエン/スチ
レントリブロック水添共重合体、スチレン/イソプレン
/スチレントリブロック水添共重合体などでありなかで
も耐熱性の点からスチレン/ブタジエン/スチレントリ
ブロック水添共重合体がより好ましく用いられる。
前記の共役ジエンの水添共重合体および共役ジエンと芳
香族ビニル炭化水素の水添共重合体にグラフト反応させ
て変性共役ジエン水添重合体および変性共役ジエン/芳
香族ビニル炭化水素水添共重合体を得る不飽和カルボン
酸としては、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、エ
タクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸などであ
る。またそれらの誘導体としては、アルキルエステル、
酸無水物またはイミドなどが挙げられ、これらの中で、
酸無水物イミドが好ましい。
不飽和カルボン酸またはその誘導体の好ましい具体例と
しては、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸イミド、イ
タコン酸イミド、シトラコン酸イミドなどであり、特
に、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸イミ
ドが好ましく使用できる。
不飽和カルボン酸単量体のグラフト反応量は、0.01〜10
重量%、好ましくは0.05〜5重量%であることが必要で
ある。不飽和カルボン酸単量体のグラフト反応量が0.01
重量%未満の場合には靱性の改善が十分でなく、10重量
%を越えた場合には、PPSの耐熱性が損なわれるなどい
ずれの場合も好ましくない。なお、ここでいうグラフト
反応とは、不飽和カルボン酸またはその誘導体が未変性
共役ジエン水添重合体あるいは共役ジエン/芳香族炭化
水素水添共重合体と化学的に結合することを意味する。
変性水添重合体あるいは変性水添共重合体は水添重合体
あるいは水添共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘
導体を添加して、150〜300℃で溶融混練することによっ
て容易に製造することができる。溶融混合する場合の装
置としては、スクリュー押出機、バンバリーミキサーな
どを用いることができる。
本発明に使用するエポキシ樹脂は、エポキシ基を1個あ
るいは2個以上含むものであり、液体または固体状のも
のが使用できる。たとえば、ビスフェノールA、レゾル
シノール、ハイドロキノン、ピロカテコール、ビスフェ
ノールF、サリゲニン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼ
ン、ビスフェノールS、トリヒドロキシ−ジフェニルジ
メチルメタン、4−4′ジヒドロキシビフェニル、1,5
−ジヒドロキシナフタレン、カシュ−フェノール、2,2,
5,5−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
などのビスフェノールのグリシジルエーテル、ビスフェ
ノールの代わりにハロゲン化ビスフェノール、ブタンジ
オールのジグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテ
ル系、フタル酸グリシジルエステル等のグリシジルエス
テル系、N−グリシジルアニリン等のグリシジルアミン
系等々のグリシジルエポキシ樹脂、エポキシ化ポリオレ
フィン、エポキシ化大豆油等の線状系及びビニルシクロ
ヘキセンジオキサイド、ジシクロペンタジエンジオキサ
イド等の環状系の非グリシジルエポキシ樹脂、トリス
(ヒドロキシフェニル)メタン、トリグリシジルエーテ
ルエポキシ変性シリコンオイルが例示される。
本発明において特に好ましいエポキシ樹脂はノボラック
型エポキシ樹脂である。ノボラック型エポキシ樹脂は、
エポキシ基を2個以上含有するものであり、ノボラック
型フェノール樹脂にエピクロルヒドリンを反応させて得
られる。ノボラック型フェノール樹脂はフェノール類と
ホルムアルデヒドとの縮合反応により得られる。この原
料のフェノール類としては、特に制限はないが、フェノ
ール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾー
ル、ビスフェノールA、レゾルシノール、p−ターシャ
リ−ブチルフェノール、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールSおよびこれらの混合物が特に好適に用いられる。
更に、ポリ−p−ビニルフェノールのエポキシ化物およ
びこれらのエポキシ樹脂のハロゲン化物も、ノボラック
型エポキシ樹脂と同様に用いることができる。これらエ
ポキシ樹脂は単独で又は2種以上の混合物として使用し
てもよい。
エポキシ樹脂は、一般にはアミン酸、酸無水物多硫化
物、フェノール樹脂などの硬化剤を配合して成形される
が、本発明においては硬化剤を全く使用しないか、ある
いは使用するにしてもその活性水素量がエポキシ基成分
の半分以下のモル比であることが望ましい。通常量の硬
化剤を併用した場合には、エポキシ樹脂とPPSとの反応
が阻害されるばかりか、エポキシ樹脂と硬化剤との反応
により架橋網目な生成など溶融粘度の安定的な増加が望
めなくなるからである。硬化剤併用の効果としては、エ
ポキシ樹脂添加によるブリード性や熱的性質の低下を防
止すること等が期待できる。
本発明の組成物の各成分の混合割合は目的とする特性に
よって異なるが、PPSとグラフト反応によって得られた
変性共役ジエン水添重合体あるいは変性共役ジエン/芳
香族ビニル炭化水素共重合体との重量比は、99〜30/1〜
70であり、好ましくは97〜40/3〜60である。尚、上記重
量比が99/1を越えると、本発明の目的とする効果が低下
し、30/70より小さいとPPSの性質が損なわれ好ましくな
い。
又、エポキシ樹脂の添加量は上記ポリマー全重量100部
に対して0.1〜20重量部であり、好ましくは0.5〜15重量
部である。エポキシ樹脂の好適添加量はPPSの分子量お
よび用途により異なり、一般に低分子量PPSの場合や、
高粘度を必要とする押出成形用組成物については、多量
のエポキシ樹脂が必要となる。0.1重量部未満ではその
効果が少なく、また20重量部を越えると機械的特性が失
なわれたり、添加するエポキシ樹脂によっては成形品表
面へのブリードや組成物の溶融流動安定性を著しく低下
させたりするので、好ましくない。
本発明組成物には、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カ
リウム、アスベスト、炭化ケイ素、セラミック繊維、金
属繊維、窒化ケイ素などの繊維状強化剤;硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、カオリン、クレー、パイロフィラ
イト、ベントナイト、セリサイト、ゼオライト、マイ
カ、雲母、ネフェリンシナイト、タルク、アタルバルジ
ャイト、ウォラストナイト、PMF(プロセスドミネラル
ファイバー)、フェライト、珪酸カルシウム、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、三酸化アンチ
モン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化
鉄、二酸化モリブデン、黒鉛、石コウ、ガラスビーズ、
ガラスバルーン、石英粉などの無機充填剤;アラミド繊
維などの有機系の強化剤などを、組成物中80重量%まで
含有せしめることができる。これらの強化剤又は充填剤
を加える場合、公知のシランカップリング剤を用いるこ
とができる。
また、本発明組成物には、添加剤として本発明の目的を
逸脱しない範囲で少量の離型剤、着色剤、耐熱安定剤、
紫外線安定剤、発泡剤、防錆剤、難燃剤を含有せしめる
ことができる。更に、本発明組成物は同様に下記の如き
樹脂を混合して使用できる。これら樹脂としては、エチ
レン、プロピレン、ブチレン、ペンテン、ブタジエン、
イソプレン、クロロプレン、スチレン、α−メチルスチ
レン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、(メタ)アクリロニトリルなどの単量体の単
独重合体または共重合体、ポリウレタン、ポリアミド、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル、ポリカーボネート、ポリアセ
タール、ポリサルホン、ポリアリールサルホン、ポリエ
ーテルサルホン、ポリアリーレート、ポリフェニレンオ
キシド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、シリコーン
樹脂、フェノキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリアリールエー
テルなどの単独重合体、共重合体またはブロック及びグ
ラフト共重合体を挙げることができる。
本発明組成物の調製は、種々の公知の方法で可能であ
る。例えば、原料を予めタンブラー又はヘンシェルミキ
サーのような混合機で均一に混合し、1軸または2軸の
押出機に供給して230〜400℃で溶融混練したのち、ペレ
ット化する方法をとることができる。また、押出混練す
る際に、エポキシ樹脂を2回以上に分け、押出操作も2
回以上行なうことがPPSとエポキシ樹脂との反応を促進
するために好ましい。
「発明の効果」 本発明は耐衝撃性、柔軟性、強度、相溶性に優れたPPS
組成物を提供する。
「実施例」 本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実
施例のみに限定されるものではない。
(参考例−1)<変性共役ジエン水添重合体の製造> ポリブタジエンの不飽和結合を95%水添により還元して
得られるポリブタジエンの水添重合体100重量部に対し
無水マレイン酸3重量部を窒素を流通したヘンシェルミ
キサーに仕込み均一な混合物を作った。この混合物をL/
D24のフルフライトタイプのスクリューを用い40mm押出
機で、シリンダー温度230℃にて押し出し変性共役ジエ
ン水添重合体のペレット(I)を得た。未反応の無水マ
レイン酸を加熱減圧除去し、ナトリウムメチラートによ
る滴定で、無水マレイン酸の付加量を測定したところ、
2.0重量%であった。
(参考例−2)<変性水添ブロック共重合体の製造> ブタジエンとスチレンの重量比が70/30のスチレン/ブ
タジエン/スチレンのブロック共重合体を98%まで水添
により還元して得られる水添ブロック共重合体100重量
部に対し、2.5重量部の無水マレイン酸、0.1重量部のパ
ーヘキサ2.5B(日本油脂製)をヘンシェルミキサーで均
一に混合し、参考例−1と同様にシリンダー温度250℃
で押出しペレット(II)を得た。得られた変性水添ブロ
ック共重合体から未反応の無水マレイン酸を除去し、分
析したところ無水マレイン酸の付加量は、1.4重量%で
あった。
(参考例−3)<PPSの製造> 硫化ナトリウム(60%純度)984g、水酸化ナトリウム47
gをN−メチルピロリドン3080g中に加え、205℃まで脱
水しつつ昇温したのちパラジクロルベンゼン1113g、N
−メチルピロリドン510gを加え加圧下、262℃で5時間
加熱し、冷却後、水洗し乾燥した。得られたPPSは溶融
粘度が40ポイズ、非ニュートニアン係数が0.95であっ
た。これをポリマーAとする。
ポリマーAを空気中で270℃の温度でそれぞれ3時間、
3.7時間、5時間および6時間熱架橋したものの溶融粘
度および非ニュートニアン係数はそれぞれ1800ポイズお
よび1.17(ポリマーB)、5600ポイズおよび1.80(ポリ
マーC)であった。
(参考例−4)<PPSの製造> 硫化ナトリウム(60%純度)984g、水酸化ナトリウム47
g、酢酸リチウム2水塩765gをN−メチルピロリドン308
0g中に加え、205℃まで脱水しつつ昇温したのち、p−
ジクロベンゼン1113g、N−メチルピロリドン510gを加
え、加圧下230℃で2時間、267℃で3時間加熱し、冷却
後、水洗し乾燥した。得られたPPSは溶融粘度が3800ポ
イズ、非ニュートニアン係数が1.21であった。これをポ
リマーDとする。
(実施例−1) 参考例−3で得たPPS(ポリマーB)80重量部と参考例
−2で得た変性水添ブロック共重合体(II)20重量部と
ノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN−695、大日
本インキ化学製)2重量部とを均一に予備混合した。次
いで290℃に加熱したベント付40mm押出機で混練しペレ
ット化した。このペレットを用い射出成形機にてテスト
ピースを作成した。この外観は薄茶色を呈し、相溶性の
優れたものであった。その物性を測定したところASTMD
−790による曲げ強度は750Kg/cm2であり、曲げたわみ量
は5.5mmであり、アイゾット衝撃強度(ノッチなし)は2
0Kg・cm/cmであった。
(比較例−1) 実施例−1においてエポキシ樹脂を添加せずにペレット
化したが、成形品の外観はパール状を呈した相溶性のな
いものであり、曲げ強度は550Kg/cm2、曲げたわみ量は
3.7mmであり、アイゾット衝撃強度(ノッチなし)は10K
g cm/cmであった。
(実施例−2,3,4) 参考例−3で得たPPS(ポリマーB)と参考例−2で得
たブロック共重合体(II)とノボラック型エポキシ樹脂
とを、さらに実施例−3においては、ガラス繊維(グラ
スロンCS−03MA409C旭ガラス製)を表−1で示した割合
で混練し、実施例−1と同様にしてテストピースを得、
実施例−1と同様に物性を測定した。その結果を表−1
に示す。
(比較例−2,3,4) 参考例−3で得たPPS(ポリマーB)と参考例−2で得
たブロック共重合体(II)とを、さらに比較例−3にお
いては実施例−3で用いたガラス繊維を表−1に示した
割合で混練し同様にテストピースを得た。いずれも実施
例−2,3,4と比較すると相溶性の劣るものであり、機械
的特性も劣るものであった。
(実施例5,6,7,比較例5,6) 表−2で示した配合で実施例−1と同様にしてテストピ
ースを得た。その物性値を表−2に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 9:00 51:04 63:00)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ポリフェニレンサルファイド樹脂
    99〜30重量部 (B) 共役ジエンの水添重合体または共役ジエンと芳
    香族ビニル炭化水素の水添重合体に対し0.01〜10重量%
    の不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトして得
    られた変性重合体1〜70重量部 (C) エポキシ樹脂0.1〜20重量部((a)+(b)
    の合計100重量部に対し) からなるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
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