JPH07302421A - デジタル記録用磁気テープ - Google Patents

デジタル記録用磁気テープ

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JPH07302421A
JPH07302421A JP9495894A JP9495894A JPH07302421A JP H07302421 A JPH07302421 A JP H07302421A JP 9495894 A JP9495894 A JP 9495894A JP 9495894 A JP9495894 A JP 9495894A JP H07302421 A JPH07302421 A JP H07302421A
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JP
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magnetic tape
layer
particles
film
magnetic
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JP9495894A
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Iwao Okazaki
巌 岡崎
Koichi Abe
晃一 阿部
Katsuya Okamoto
克哉 岡本
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボ
キシレートからなる基体フィルムの少なくとも片面に磁
性層を有する磁気テープであって、テープ横方向のヤン
グ率が700kg/mm2 以上、縦方向と横方向のヤン
グ率の差(横−縦)が200〜1500kg/mm2
体積記録密度が50μm3 /bit以下であることを特
徴とするデジタル記録用磁気テープ。 【効果】 本発明の磁気テープは横方向の強度、およ
び、縦と横の強度の関係を特定したので優れた出力特性
を得ることができた。また、磁気テープの単位体積あた
りの記録密度を特定したので、今後の長時間録画にも十
分耐え得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープとしては、PENフィルムを
用いた磁気記録媒体が知られている(例えば特開62−
22235号公報)。また、磁気記録媒体用フィルムと
しては積層厚みと含有粒子粒径の関係を規定したフィル
ムが知られている(例えば特開平2−77431号公
報)。
【0003】しかし上記従来の磁気記録媒体、特に磁気
記録媒体用フィルムでは積層厚みと含有粒子粒径の関係
を規定してフィルム表面突起高さの均一化をはかり、磁
気記録媒体としての電磁変換特性とベ−スフィルム表面
の耐摩耗性が向上したが、さらなる高密度磁気記録媒体
とした場合に、テープ化した後の縦方向および横方向の
強度についてより高強度が求められるようになってきて
おり、該用途においては出力特性が不足するという問題
が生じてきている。本発明はかかる課題を解決し、特に
出力特性に優れる磁気テープを提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
磁気テープは、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレート(以下PENと記載)からなる基体フィ
ルムの少なくとも片面に磁性層を有する磁気テープであ
って、テープ横方向のヤング率が700kg/mm2
上、縦方向と横方向のヤング率の差(横−縦)が200
〜1500kg/mm2 、体積記録密度が50μm3
bit以下であることを特徴とする。
【0005】本発明の磁気テープの基体フィルムは、ポ
リエステルなかでもポリエチレン−2,6−ナフタレン
ジカルボキシレートを主たる成分とする。主たる成分と
するとは80%以上、好ましくは85%以上がPENの
場合をいう。なお、本発明の目的を阻害しない範囲内
で、2種以上のポリマを混合してもよいし、共重合ポリ
マを用いてもよい。また、本発明の目的を阻害しない範
囲内で酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤など
の添加剤が通常添加される程度添加されていてもよい。
【0006】本発明の磁気テープの基体フィルムは特に
限定されないが、出力特性の点からA層及びB層の少な
くとも2層構造からなるのが好ましい。A層厚みは特に
限定されないが、出力特性の点から0.03〜1.0μ
m、好ましくは0.05〜0.5μm、さらに好ましく
は0.05〜0.3μmである。積層構成の場合、少な
くとも1層の主たる成分がPENであればよく、他の層
は特に限定されないが、ポリエステルが好ましく例示さ
れる。ポリエステルとしては特に限定されないが、ポリ
エチレンテレフタレ−トを主たる成分とするポリマ(以
下PETと記載)またはPENが好ましい。
【0007】本発明の磁気テープの基体フィルムが積層
構成の場合、A層/B層はそれぞれPEN/PET、P
EN/PEN、PET/PENのいずれでもとり得る。
【0008】本発明の磁気テープの基体フィルムのA層
には特に限定されないが、出力特性の点から0.02〜
1.0μm、好ましくは0.05〜0.5μm、さらに
好ましくは0.1〜0.3μmの粒径の粒子を、0.0
1〜3.0重量%、好ましくは0.02〜2.0重量%
含有するのが好ましい。粒子としては特に限定されない
が、出力特性の点から有機粒子、なかでも架橋型有機粒
子、特にポリジビニルベンゼン粒子が好ましい。ポリジ
ビニルベンゼン粒子とは、架橋成分としてジビニルベン
ゼンを主体とするものをいう。なかでもジビニルベンゼ
ンが粒子成分の51%以上、好ましくは60%以上、さ
らに好ましくは75%以上のものが好ましい。他の成分
としては、特に限定されないが、例えばエチルビニルベ
ンゼン、ジエチルベンゼン等の架橋しない成分があげら
れる。また、シリコーン粒子も好ましく例示される。シ
リコーン粒子とは2次元的に架橋されたオルガノポリシ
ロキサン(CH3 Si O3/2 )を主たる成分とするもの
が好ましい。その他粒子として、結晶形がα型、γ型、
δ型、θ型、η型のアルミナ、ジルコニア、シリカ、チ
タン等の凝集粒子、または、炭酸カルシウム、コロイダ
ルシリカ、チタン等もポリマ中での適切な粒子分散によ
り用いることも可能である。これらの粒子を複数併用し
て用いてもよい。
【0009】A層厚みtとA層に含有する粒子粒径dの
関係は特に限定されないが、0.2≦t/d≦10、好
ましくは0.5≦t/d≦5、さらに好ましくは0.5
≦t/d≦3の場合に、特に出力特性が良好となる。
【0010】A層以外のフィルム層、つまりB層等を構
成するポリマ中に粒子を含有していてもかまわない。こ
の場合、粒径は0.05〜1.0μm、好ましくは0.
1〜0.5μm、含有量は0.05〜1.0重量%であ
る炭酸カルシウム、アルミナ、シリカ、チタン、有機粒
子、カーボンブラック等から選ばれる粒子を含有するの
が好ましい。
【0011】本発明の磁気テープの基体フィルムは、上
記組成物を二軸配向したフィルムである。一軸あるいは
無配向フィルムでは幅方向強度が不足するので好ましく
ない。基体フィルムは、フィルムの厚さ方向の一部分、
例えば表層付近のポリマ分子の配向が無配向、あるいは
一軸配向になっていない、すなわち厚さ方向の全部分の
分子配向が二軸配向である場合に出力特性がより一層良
好となる。特にアッベ屈折率計、レーザーを用いた屈折
率計、全反射レーザーラマン法などによって測定される
分子配向が、表面、裏面ともに二軸配向である場合に出
力特性がより一層良好となる。
【0012】本発明の磁気テープは上記基体フィルムの
少なくとも片面に磁性層を設ける。磁性層は塗布型、蒸
着型いずれでも用いることができる。
【0013】用いられる磁性粉末は特に限定されないが
強磁性粉末、なかでも、Fe、Co、Fe−Co、Fe
−Co−Ni、Co−Ni等の金属または合金、これら
とAl、Cr、Si等との合金等が好ましく用いられ
る。
【0014】磁性粉は各種バインダーを用いて磁性塗料
とすることができるが、一般には熱硬化性樹脂系バイン
ダーおよび放射線硬化系バインダーが好ましく、その他
添加剤として分散剤、潤滑剤、帯電防止剤を常法に従っ
て用いてもよい。例えば塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニ
ルアルコール共重合体、ポリウレタンプレポリマおよび
ポリイソシアネートよりなるバインダーなどを用いるこ
とができる。
【0015】本発明の磁気テープの横方向のヤング率は
出力特性の点から700kg/mm2 以上、好ましくは
800kg/mm2 以上、さらに好ましくは1000k
g/mm2 以上である。また、テープ縦方向と横方向の
ヤング率の差(横−縦)は出力特性の点から200〜1
500kg/mm2 、好ましくは300〜1300kg
/mm2 である。
【0016】本発明の磁気テープの縦方向のヤング率は
特に限定されないが、出力特性の点から、好ましくは5
00kg/mm2 以上、さらに好ましくは600kg/
mm2 以上である。
【0017】さらに、本発明の磁気テープは体積記録密
度が出力特性の点から50μm3 /bit以下、好まし
くは30μm3 /bit以下、さらに好ましくは25μ
3/bit以下、最も好ましくは15μm3 /bit
以下である。
【0018】また、必要に応じて反対面にバックコート
層を有することが好ましい。
【0019】本発明の磁気テープはデジタル用磁気テー
プとして特に好ましく用いられる。さらに特に高出力が
要求されるHDTV(ハイディフィニションテレビジョ
ン、NHKのハイビジョン等)用磁気テープとして好ま
しく用いられる。
【0020】また、本発明の磁気テープはコンピュータ
用等のデータストレージ用にも好ましく用いられる。
【0021】また、本発明の磁気テープは放送局での撮
影、編集やスタジオ撮影、編集、販売用、または各種披
露宴等での業務用として、特に好ましく用いられる。
【0022】次に本発明の磁気テープの好ましい製造方
法を以下に示し説明するが、これに限定されるものでは
ない。
【0023】まず磁気テープを構成する基体フィルムの
好ましい製造方法として、PENに粒子を含有せしめる
方法としては、ジオ−ル成分であるエチレングリコール
にスラリーの形で分散させ、このエチレングリコールを
所定のジカルボン酸成分と重合するのが好ましい。また
粒子の水スラリーを直接所定のPENペレットと混合
し、ベント式2軸混練押出機を用いてPENに練り込む
方法は、本発明の効果をより一層良好とするのに有効で
ある。
【0024】粒子の含有量を調節する方法としては、上
記方法で高濃度マスターを作っておき、それを製膜時に
粒子を実質的に含有しないポリマで希釈して粒子の含有
量を調節する方法が有効である。
【0025】次に、粒子を所定量含有するペレットを必
要に応じて乾燥したのち、公知の溶融積層用押出機に供
給し、スリット状のダイからシ−ト状に押出し、キャス
ティングロ−ル上で冷却固化せしめて未延伸フィルムを
作る。すなわち複数の押出し機、複数のマニホ−ルドま
たは合流ブロックを用いて溶融状態のポリエステルを積
層する。この場合、粒子を含有するポリマ流路にスタテ
ィックミキサー、ギヤポンプを設置する方法は本発明の
効果をより一層良好とするのに有効である。
【0026】次にこの未延伸フィルムを二軸延伸し、二
軸配向させる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法また
は同時二軸延伸法を用いることができる。ただし、最初
に長手方向、次に幅方向の延伸を行なう逐次二軸延伸法
を用い、長手方向の延伸を3段階以上に分けて、縦延伸
温度80〜180℃、好ましくは100〜150℃、総
縦延伸倍率3.0〜6.0倍、好ましくは4.0〜5.
5倍、縦延伸速度5,000 〜50,000%/分の範囲で行なう
のが好ましい。幅方向の延伸方法としてはテンタ−を用
いる方法が好ましく、延伸温度80〜180℃、好まし
くは100〜150℃、幅方向延伸倍率は縦倍率より大
きく4.0〜7.0倍、好ましくは5.0〜6.5倍、
幅方向の延伸速度1,000 〜20,000%/分の範囲で行なう
のが好ましい。さらに必要に応じて、再縦延伸、再横延
伸を行なう。その場合の延伸条件としては長手方向の延
伸は90〜180℃、延伸倍率1.1〜2.0倍、幅方
向の延伸方法としてはテンタ−を用いる方法が好まし
く、延伸温度90〜180℃、好ましくは100〜16
0℃、幅方向延伸倍率は1.1〜2.0倍、好ましくは
1.2〜1.8倍で行なうのが好ましい。 次にこの延
伸磁気テープの二軸配向フィルムを熱処理する。この場
合の熱処理温度は170〜220℃、特に170〜21
0℃で時間は0. 5〜60秒の範囲が好適である。
【0027】次に上記フィルムに磁性層を設ける。磁性
層としては塗布型、蒸着型のいずれでも本発明の磁気テ
ープを得ることができる。
【0028】磁性層を塗布する方法は公知の方法で行な
うことができるが、グラビヤロール又はダイコーターで
塗布する方法が例示される。塗布後の乾燥工程は、温度
を90〜120℃とするのが好ましい。
【0029】また、カレンダー工程は、ポリアミドまた
はポリエステルを弾性ロールに用い、25〜90℃、特
に40〜70℃の温度範囲で行なうのが好ましい。さら
に、このフィルムの磁性層をキュアした後、その原反
(広幅)をスリットして本発明の磁気テープを得る。
【0030】[物性の測定方法ならびに効果の評価方
法]本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は
次のとおりである。
【0031】(1)粒子の平均粒径 フィルム断面を透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、1
0万倍以上の倍率で観察する。TEMの切片厚さは約1
00nmとし、場所を変えて100視野以上測定する。
粒子の平均径は重量平均径(等価円相当径)から求め
る。
【0032】(2)粒子の含有量 ポリマは溶解し粒子は溶解させない溶媒を選択し、粒子
をポリマから遠心分離し、粒子の全体重量に対する比率
(重量%)をもって粒子含有量とする。場合によっては
赤外分光法の併用も有効である。
【0033】(3)フィルム積層厚み 2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、表層か
ら深さ3000nmの範囲のフイルム中の粒子の内もっ
とも高濃度の粒子に起因する元素とポリエステルの炭素
元素の濃度比(M+ /C+ )を粒子濃度とし、表面から
深さ3000nmまで厚さ方向の分析を行なう。表層で
は表面という界面のために粒子濃度は低く表面から遠ざ
かるにつれて粒子濃度は高くなる。本発明フイルムの場
合はいったん極大値となった粒子濃度がまた減少し始め
る。この濃度分布曲線をもとに表層粒子濃度がの極大値
の1/2となる深さ(この深さは極大値となる深さより
も深い)を求め、これを積層厚さとした。条件は次の通
り。
【0034】 測定装置 2次イオン質量分析装置(SIMS) 西独、ATOMIKA 社製 A-DIDA3000 測定条件 1次イオン種 :O2 + 1次イオン加速電圧:12KV 1次イオン電流:200nA ラスター領域:400μm□ 分析領域:ゲ−ト30% 測定真空度:5.0×10-9Torr E−GUN:0.5KV−3.0A なお、表層から深さ3000nmの範囲に最も多く含有
する粒子が有機高分子粒子の場合はSIMSでは測定が
難しいので、表面からエッチングしながらXPS(X線
光電子分光法)、IR(赤外分光法)などで上記同様の
デプスプロファイルを測定し積層厚さを求めても良い
し、また、電子顕微鏡等による断面観察で粒子濃度の変
化状態やポリマの違いによるコントラストの差から界面
を認識し積層厚さを求めることもできる。さらには、積
層ポリマを剥離後、薄膜段差測定機を用いて測定厚さを
求めることもできる。
【0035】(4)フィルム表面の配向 ナトリウムD線(589nm)を光源として、アッベ屈
折率計を用いて測定した。マウント液にはヨウ化メチレ
ンを用い、25℃、65%RHにて測定した。フィルム
の二軸配向性は長手方向、幅方向、厚さ方向の屈折率を
N1 、N2 、N3 とした時、(N1 −N2 )の絶対値が
0. 07以下、かつ、N3 /[(N1+N2 )/2]が
0.95以下であることをひとつの基準とできる。ま
た、レーザー型屈折率計を用いて屈折率を測定してもよ
い。さらに、この方法では測定が難しい場合は全反射レ
ーザーラマン法を用いることもできる。
【0036】(5)ヤング率 JIS−Z−1702に規定された方法にしたがって、
インストロンタイプの引っ張り試験機を用いて、25
℃、65%RHにて測定した。
【0037】(6)体積記録密度 体積記録密度は、単位bitを記録するための体積を次
式で定義する。
【0038】記録波長(μm)×トラック幅(μm)×
テープ厚み(μm) (7)出力特性 テープに、市販のHi8用VTR(SONY社製 EV
−BS3000)を用いて、7MHz±1MHzのC/
Nの測定を行なった。
【0039】このC/Nを市販のHi8用ビデオテープ
(120分ME)と比較して、 +3dB以上 :優 +1〜+3dB:良 +1dB未満 :不良 と判定した。
【0040】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明をさらに詳細に
説明する。
【0041】実施例1(表1) 粒子組成がジビニルベンゼン81%であるポリジビニル
ベンゼン粒子の水スラリーをベント式の2軸混練押出機
を用いて直接PENに練り込み、PENの粒子ペレット
を得た。
【0042】この粒子ペレットと実質的に粒子を含有し
ないPENポリマペレットを適当量混合し、180℃で
8時間減圧乾燥(3Torr)した後、ポリマA:0.3μ
m径ポリジビニルベンゼン粒子0.6重量%、0.8μ
m径ポリジビニルベンゼン粒子0.05重量%含有ポリ
マ、ポリマB:0.3μm径ポリジビニルベンゼン粒子
0.1重量%含有ポリマをそれぞれ押出機1、押出機2
に供給し290℃、295℃で溶融した。これらのポリ
マを高精度瀘過した後、矩形合流部にて2層積層とした
(A/B)。
【0043】これを静電印加キャスト法を用いて表面温
度25℃のキャスティング・ドラムに巻きつけて冷却固
化し、未延伸フィルムを作った。この時、口金スリット
間隙/未延伸フィルム厚さの比を10とした。また、そ
れぞれの押出機の吐出量を調節し総厚さ、およびA層の
厚さを調節した。
【0044】この未延伸フィルムを温度135℃にて長
手方向に4.25倍延伸した。この延伸は2組ずつのロ
−ルの周速差で、4段階で行なった。この一軸延伸フィ
ルムをテンターを用いて140℃で幅方向に4.0倍延
伸した。さらに、テンターを用いて170℃で幅方向に
1.55倍延伸した。このフィルムを定長下で210℃
にて3秒間熱処理し、総厚さ4.5μm、A層厚さ0.
4μmの二軸配向フィルムを得た。
【0045】次にこのフィルムに磁性塗料をグラビヤロ
ールを用いて塗布した。磁性塗料は次のようにして調製
した。
【0046】 ・Fe 100部 平均粒子サイズ 長さ :0.3μm 針状比:10/1 抗磁力 :2000Oe ・ポリウレタン樹脂 15部 ・塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 5部 ・ニトロセルロース樹脂 5部 ・酸化アルミ粉末 3部 (平均粒径:0.3μm) ・カーボンブラック 1部 ・レシチン 2部 ・メチルエチルケトン 100部 ・メチルイソブチルケトン 100部 ・トルエン 100部 ・ステアリン酸 2部 上記組成物をボールミルで48時間混合分散した後、硬
化剤6部を添加して得られた混練物をフィルターでろ過
して磁性塗布液を準備し、上記フィルム上に塗布、磁場
配向させ、110℃で乾燥し、さらに小型テストカレン
ダー装置(スチールロール/ナイロンロール、5段)
で、温度70℃、線圧200kg/cm でカレンダー処理し
た後、70℃、48時間でキュアリングし磁気テープを
得た。
【0047】この磁気テープの特性は第1表に示したと
おりであり、出力特性が良好であった。
【0048】実施例2〜3、比較例1〜4(表1) 実施例1と同様にして、粒子の種類、粒径、含有量、積
層厚み、フィルム強度等を変更した磁気テープを得た。
表1に示すように本発明範囲の磁気テープは出力特性が
良好であるが、そうでないものは出力特性が良好でない
ことがわかる。
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明の磁気テープは横方向の強度、お
よび、縦と横の強度の関係を特定したので優れた出力特
性を得ることができた。また、磁気テープの単位体積あ
たりの記録密度を特定したので、今後の長時間録画にも
十分耐え得ることができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
    ルボキシレートからなる基体フィルムの少なくとも片面
    に磁性層を有する磁気テープであって、テープ横方向の
    ヤング率が700kg/mm2 以上、縦方向と横方向の
    ヤング率の差(横−縦)が200〜1500kg/mm
    2 、体積記録密度が50μm3 /bit以下であること
    を特徴とするデジタル記録用磁気テープ。
  2. 【請求項2】 基体フィルムがA層及びB層の少なくと
    も2層構造からなり、A層厚みが0.03〜1.0μm
    である請求項1記載の磁気テープ。
  3. 【請求項3】 A層および/またはB層がポリエチレン
    −2,6−ナフタレンジカルボキシレートである請求項
    2記載の磁気テープ。
  4. 【請求項4】 A層が平均粒径0.02〜1.0μmの
    粒子を0.01〜3.0重量%含有する請求項2〜3記
    載の磁気テープ。
  5. 【請求項5】 A層含有粒子の平均粒径d(nm)とA
    層の層厚さt(nm)との関係が0.2≦t/d≦10
    である請求項4記載の磁気テープ。
  6. 【請求項6】 塗布型に用いられてなる請求項1〜5記
    載の磁気テープ。
  7. 【請求項7】 HDTV用に用いられてなる請求項1〜
    5記載の磁気テープ。
  8. 【請求項8】 データストレージ用に用いられてなる請
    求項1〜5記載の磁気テープ。
  9. 【請求項9】 業務用に用いられてなる請求項1〜5記
    載の磁気テープ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012043281A1 (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 東レ株式会社 二軸配向ポリエステルフィルムおよびリニア磁気記録媒体

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