JPH07301909A - 露光用マスクおよび露光用マスク対 - Google Patents

露光用マスクおよび露光用マスク対

Info

Publication number
JPH07301909A
JPH07301909A JP9334694A JP9334694A JPH07301909A JP H07301909 A JPH07301909 A JP H07301909A JP 9334694 A JP9334694 A JP 9334694A JP 9334694 A JP9334694 A JP 9334694A JP H07301909 A JPH07301909 A JP H07301909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
patterns
exposure mask
scale
transparent substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9334694A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Satou
昌仙 佐藤
Kazuhiro Umeki
和博 梅木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Optical Industries Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Optical Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Optical Industries Co Ltd filed Critical Ricoh Optical Industries Co Ltd
Priority to JP9334694A priority Critical patent/JPH07301909A/ja
Publication of JPH07301909A publication Critical patent/JPH07301909A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】平行平板状の透明基板の両面に対をなすパター
ンを精度良くパターニングできる露光用マスク対を提供
する。 【構成】一対の露光パターン10,20は、互いに対を
なす所望のパターン10Aと、所定のパターン20Aを
有し、これらを位置合わせするための、位置決め用パタ
ーン10B1,10B2、位置合わせ用パターン20B
1,20B2、本尺目盛パターン10C1,10C2,
副尺目盛パターン20C1,20C2が形成され、位置
合わせ用パターンと位置決め用パターンを用いた位置合
わせの後、目盛パターンの組合せによる「本尺・副尺」
を利用して、微妙な補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は「露光用マスクおよび
露光用マスク対」に関する。
【0002】
【従来の技術】基板に形成されたフォトレジスト等の感
光性材料層に、「露光用マスク」を用いて所望のパター
ンを露光することは、フォトリソグラフィ等に関連して
良く知られている。
【0003】近時、透明な光学材料の平坦な面に形成し
たフォトレジスト層に、マイクロレンズの形状をフォト
リソグラフィによりパターニングして、円柱状のフォト
レジスト層を得、これを加熱して熱流動と表面張力の作
用により、フォトレジスト表面を凸曲面化し、次いでエ
ッチングにより、上記凸曲面化したフォトレジストの表
面形状を光学材料に彫り写して、正の屈折力を持つ微小
な屈折面を形成し、マイクロレンズとするマイクロレン
ズ製造方法が提案されている(特開平5−173003
号公報)。
【0004】上記公報には、また、上記フォトレジスト
層に所定の強度分布を持った光を照射して、フォトレジ
スト層の表面を凹曲面化し、この凹曲面形状をエッチン
グにより光学材料に彫り写し、負の屈折力を持つ微小な
屈折面を形成し、負のマイクロレンズとすることも提案
されている。これらマイクロレンズは、これをアレイ配
列することによりマイクロレンズアレイとできることは
言うまでもない。
【0005】このようなマイクロレンズやマイクロレン
ズアレイは、平行平板状の同一基板の表裏に互いに位置
合わせして形成することもでき、このようにすると、基
板表裏の屈折面の組合せとして、凸・凸、凸・凹、凹・
凸、凹・凹の4通りが可能であり、片面のみに形成され
た屈折面の場合よりも広範な光学性能を実現できる。
【0006】しかし、同一基板の表裏面に、屈折面を対
にして形成する場合、互いに対をなす屈折面が高精度に
位置合わせ(光軸合わせ)されていないと、せっかく形
成されたマイクロレンズで所期の光学性能を実現するこ
とができない。このため、同一基板の表裏に屈折面形状
をパターニングする際、表裏のパターンを、如何にして
精度良く位置合わせするかが重要な問題となる。
【0007】従来、このような位置合わせは、以下の如
くに行われていた。先ず、平行平板状の透明基板の片面
もしくは両面に所望のフォトレジスト層を形成し、片面
側に所望のパターンを露光用マスクを用いて露光する。
上記マスクには、上記パターンと共に「位置決め用のパ
ターン(俗に言う「トンボ」)」が形成されており、所
望のパターン(マイクロレンズもしくはそのアレイ配列
のパターン)と位置決め用マークとが同時に露光され
る。次いで、現像を行うと上記所望のパターンと共に位
置決め用のパターンがパターニングされる。
【0008】続いて、透明基板を裏返し、他方の面に形
成したフォトレジスト層に、別の露光用マスクを重ね
る。この別のマスクには、先のパターニングでの露光に
用いた露光用マスクのパターンと対をなすマイクロレン
ズあるいはそのアレイ配列のパターンが形成されてお
り、このパターンと共に上記位置決め用のマークと組み
合わせられて位置決めを行う「位置合わせ用のパター
ン」が形成されている。
【0009】他方の面に形成されたフォトレジストの露
光を行う前に、上記フォトレジスト層が感度を持たない
光で照明しつつ、「位置合わせ用の顕微鏡」を用いて、
透明基板表裏のパターンの位置合わせを行う。即ち、透
明基板の片面に先に形成されている所望のパターンと、
上記別の露光用マスクのパターンとの位置合わせを行
う。この位置合わせは、顕微鏡の視野内で、上記「位置
決め用パターン」と「位置合わせ用パターン」を合致さ
せるこにとにより行われる。
【0010】ところで、形成されるマイクロレンズ(も
しくはマイクロレンズアレイ)のレンズ径は、大きくて
も1〜2mm程度、一般には1mm以下であり、透明基
板表裏に形成される屈折面の光軸合わせは「μmオーダ
ーの高精度」で行う必要があり、位置合わせ用の顕微鏡
の倍率が10倍程度以下の「低倍率」では、このような
高精度の位置合わせは実現できない。
【0011】位置合わせ用の顕微鏡の倍率を大きくすれ
ば、位置合わせの精度を高めることはできるが、倍率が
多き過ぎると、位置合わせ用パターンや位置決め用パタ
ーンを顕微鏡の視野内に捉えるのが容易でなく、位置合
わせの能率が悪くなる。
【0012】精度の良い位置合わせを能率良く行うに
は、位置合わせ用の顕微鏡の倍率は、50〜100倍程
度の倍率であるのが良い。
【0013】ところで、位置合わせは、上述のように、
顕微鏡の視野内で、位置決め用パターンと位置合わせ用
パターンを合致させるこにとにより行われるが、μmオ
ーダーの高精度の位置合わせを実現するには、これだけ
では十分ではない。
【0014】即ち、上記位置合わせが実現した状態にお
いて、位置合わせ用パターンと位置決め用パターンと
は、共に、その中心が「位置合わせ用の顕微鏡の光軸
上」に位置することになるが、顕微鏡の光軸は、マスク
や透明基板を配備する支持面に対して必ずしも正確に直
交している訳ではなく、実際には上記支持面、従って、
透明基板やマスクの表面に対する法線方向に対し、微小
角:δの「狂い」がある。
【0015】この「光軸の傾き角:δ」は、顕微鏡の
「くせ」のようなもので、個々の顕微鏡に固有な値であ
り、予め測定により知ることができる。
【0016】顕微鏡に「光軸の傾き角:δ」があると、
顕微鏡の視野内で位置合わせされた「位置決め用パター
ン」と「位置合わせ用パターン」とは、透明基板の厚
さ:dに対し、d・sinδ(≒d・δ,∵δ<<1)
だけ互いにずれていることになる。傾き角:δが1度と
しても、透明基板の厚さが1mmあると、透明基板表裏
のパターンのずれは、0.017mm=17μmとな
り、マイクロレンズの光軸合わせの誤差としては無視で
きない大きさになる。
【0017】従って、顕微鏡による位置合わせの後に、
「顕微鏡光軸の傾き:δに応じた補正」を行わねば、パ
ターン相互の正確な位置合わせを実現できない。光軸の
傾きに応じた補正は、補正量が小さいため、位置合わせ
用パターンと位置決め用パターンのみでは実際上不可能
である。
【0018】さらに、マイクロレンズやマイクロレンズ
アレイの大きさが小さくなり、それに応じて、光軸合わ
せの精度も細かくなると、位置合わせ用の顕微鏡の倍率
として、100倍より大きい「高倍率」が必要になって
くる。この場合にも、上記と同様の問題が発生する。
【0019】この場合には、倍率が高くなることに伴
い、焦点深度が浅くなる。位置合わせされるべき「位置
決め用パターン」と「位置合わせ用パターン」は、透明
基板を介して反対側にあるから、両者は「透明基板の厚
さ」分、即ち、通常1mm前後離れており、このため、
顕微鏡の視野内で両パターンを同時に明瞭に観察するこ
とができない。
【0020】そこで、先ず透明基板の片面に既に形成さ
れている「位置決め用パターン」にピントを合わせ、
「位置決め用パターン」の像中心部が「顕微鏡視野の中
心」に位置するようにする。次に、顕微鏡のピントをマ
スクの「位置合わせ用パターン」に合わせ、露光用のマ
スクを位置調整することにより「位置合わせ用パター
ン」の像中心部が顕微鏡視野の中心に一致するようにす
る。これで、間接的に「位置決め用パターン」と「位置
合わせ用パターン」の位置合わせが行われたことにな
る。
【0021】しかし、上記位置合わせの際に、顕微鏡の
ピントを、「位置決め用パターン」から「位置合わせ用
パターン」に移す際に、顕微鏡は透明基板の表面に直交
する方向へ変位するが、この変位の軸(変位軸と言う)
は機械的な誤差のため、透明基板表面の法線と完全には
平行とならず、微小角:δ’の「狂い」があり、やはり
上記の場合と同様に、顕微鏡による位置合わせの後に
「顕微鏡の変位軸の傾き:δ’に応じた補正」を行わね
ば、パターン相互の正確な位置合わせを実現できない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑みてなされたものであって、上記位置合わせ用の
顕微鏡の光軸の傾きや、変位軸の傾きによるパターンの
ずれを、容易に補正することを可能ならしめた、新規な
露光用マスクおよび露光用マスク対の提供を目的とす
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の
「露光用マスク」は、「平行平板状の透明基板の片面に
形成された感光性材料層に所望のパターンを露光するた
めのマスク」である。この露光用マスクは、「透明平行
平板の片面に、所望のパターンとともに、位置決め用パ
ターンと、2つの本尺目盛パターンとを形成した」もの
である。従って、この露光用マスクを上記感光性材料層
に「密着もしくは近接」させて露光し、現像を行えば、
所望のパターンと位置決め用パターンと2つの本尺目盛
パターンとを、透明基板の片面にパターニングできる。
【0024】2つの「本尺目盛パターン」は、目盛の配
列方向が互いに直交している。2つの本尺目盛パターン
の目盛ピッチ(1目盛の間隔)は互いに同じでも良い
し、異なっていても良い。
【0025】請求項2記載の発明の「露光用マスク」
は、「平行平板状の透明基板の片面に形成された感光性
材料層に所定のパターンを露光するためのマスク」であ
る。
【0026】この露光用マスクは、「透明平行平板の片
面に、所定のパターンとともに、位置合わせ用パターン
と、2つの副尺目盛パターンとを形成した」ものであ
る。
【0027】2つの「副尺目盛パターン」は、目盛の配
列方向が互いに直交しており、所定の目盛ピッチを有す
る。「所定のパターン」は、上記請求項1記載の露光用
マスクにおける「所望のパターン」と組み合わせられる
パターンである。「位置合わせ用パターン」は、請求項
1記載の露光用マスクにおける「位置決め用パターン」
と共働して、所望のパターンと所定のパターンとの位置
合わせを行うためのパターンである。
【0028】2つの副尺目盛パターンは、目盛ピッチ
が、互いに同じでも異なっていても良いが、「請求項1
記載の露光用マスクにおける2つの本尺目盛パターン」
とそれぞれ組み合わせられて、「本尺と副尺とをなす」
ように、形成位置および目盛ピッチが定められている。
【0029】請求項3記載の発明の「露光用マスク対」
は、「平行平板状の透明基板の両面に形成された感光性
材料層に、互いに対応する所望のパターンと所定のパタ
ーンとを位置合わせして露光するためのマスク対」であ
って、一方のマスクが前記請求項1記載の露光用マスク
であり、他方のマスクが上記請求項2記載の露光用マス
クであることを特徴とする。
【0030】この請求項3記載の発明の露光用マスク対
において、「平行平板状の透明基板の両面に形成された
感光性材料層」とは、透明基板の両面に予め感光性材料
層を形成する場合のみならず、一方の面に感光性材料層
を形成して、先ずこの面をパターニングし、続いて、他
方の面に感光性材料を形成した後、この側の面をパター
ニングする場合も含み、透明基板の一方の面にパターニ
ングが行われるとき、他方の面に感光性材料層が形成さ
れている必要は必ずしもない。
【0031】本尺および副尺における目盛ラインの長
さ、目盛のピッチは、位置合わせ用の顕微鏡の倍率に応
じて適切に設定される。例えば、「倍率」が50〜10
0倍程度の顕微鏡が用いられる場合には、目盛ラインの
長さは10〜40μm、目盛のピッチは10〜20μm
が適当であり、倍率が100倍よりも大きい顕微鏡を用
いる場合(透明基板の両側にある本尺と副尺とが同時に
明瞭に、顕微鏡視野内で観察できる場合)には、上記目
盛ラインの長さは5〜20μm、目盛のピッチは5〜1
0μmが適当である。
【0032】顕微鏡の倍率がさらに高くなり、透明基板
の両側にある本尺と副尺とが同時に顕微鏡視野内で観察
できない場合には、前述した位置合わせ用パターンと位
置決め用パターンによる「間接的な位置合わせ」後、倍
率を50〜100倍程度に切り換えて、本尺・副尺によ
る位置補正を行えば良く、この場合には、前記と同様
に、目盛ラインの長さは10〜40μm、目盛のピッチ
は10〜20μmが適当である。
【0033】
【作用】平行平板状の透明基板の片面側に請求項1記載
の露光用マスクを配し、別面側に請求項2記載の露光用
マスクを配し、顕微鏡による位置合わせを実行すると、
それぞれのマスクにおける2つの目盛パターンが、対応
するもの同志で組み合わせられ、「本尺と副尺」を構成
する。
【0034】顕微鏡による位置合わせが終了したら、
「光軸もしくは変位軸の傾きに応じた補正」を行うが、
前述のように、「光軸の傾き角:δ、変位軸の傾き角
δ’」は、個々の顕微鏡に固有な値で、予め測定により
知ることができるから、互いに直交する2方向につき、
補正量は既知量である。この補正量は微小量であるが、
上記本尺目盛パターンと副尺目盛パターンとの組合せ
が、本尺と副尺とを構成するので、補正を容易且つ確実
に実行することができる。
【0035】即ち、本尺・副尺の目盛パターンを組み合
わせることにより、これらパターンの目盛が一致してい
る個所から、マスク相互の位置ずれ量の「定量的な把
握」が簡便に実現でき、補正が容易である。また、本尺
と副尺とをなす2対のパターンは、互いに直交するよう
に形成されているから、「2次元的な位置合わせ」が可
能になる。
【0036】
【実施例】以下、具体的な実施例に即して説明する。図
1(a),(b)に示す露光用マスクは、請求項3記載
の露光用マスク対を構成している。即ち、これら露光用
マスク対のうちの任意の一方は請求項1記載の露光用マ
スクであり得、他方は請求項2記載の露光用マスクであ
り得る。
【0037】説明の具体性のため、ここでは図1(a)
が、請求項1記載の露光用マスクの1実施例を示し、図
1(b)は、請求項2記載の露光用マスクの1実施例を
示しているものとする。これら露光用マスク対は「マイ
クロレンズアレイ」を作製するのに用いられ、各露光用
マスクは、透明基板の各面の感光性材料層に、マイクロ
レンズアレイにおける各屈折面のアレイ配列をパターニ
ングするためのものである。
【0038】図1(a)に示す露光用マスク10は、所
望のパターンである「マイクロレンズアレイの片面側の
屈折面のアレイ配列」に対応する黒円パターンのアレイ
配列10A、1対の位置決め用パターン10B1,10
B2、および2つの本尺目盛パターン10C1,10C
2を「金属薄膜パターン」により形成されている。
【0039】位置決め用パターン10B1,10B2
は、図1(c)に示すように、円形の遮光部(ハッチを
施した部分)の内部に「十字形の透光部」を形成したも
のである。本尺目盛パターン10C1,10C2は、目
盛の配列方向が互いに直交するように形成されている。
【0040】図1(b)に示す露光用マスク20は「マ
イクロレンズアレイの他面側の屈折面のアレイ配列」に
対応する黒円パターンのアレイ配列20Aと、1対の位
置合わせ用パターン20B1,20B2、および、2つ
の副尺目盛パターン20C1,20C2を「金属薄膜パ
ターン」により形成されている。アレイ配列20Aは勿
論、「所定のパターン」であって、露光用マスク10に
おけるアレイ配列10Aにより与えられる屈折面配列に
対応して、マイクロレンズアレイを構成する他方の面に
おける屈折面配列を与えている。
【0041】位置決め用パターン20B1,20B2
は、図1(d)に示すように、「十字形の遮光部(ハッ
チを施した部分)」を形成したものである。副尺目盛パ
ターン20C1,20C2は、その配列方向が互いに直
交するように形成されている。
【0042】前述した「位置合わせ用の顕微鏡」で位置
合わせされた状態とは、図1(e)に説明図として示す
ように、位置決め用パターン10B1,10B2の内部
の「十字形の透光部」の内部に、対応する位置合わせ用
パターン20B1,20B2の「十字形の遮光部」が、
互いに重なり合うこと無く位置する状態である。
【0043】この実施例では、位置合わせ用の顕微鏡の
倍率は50倍程度であり、視野内に、図1(e)の状態
を捉えることができる。
【0044】図1(f)は、本尺目盛パターン10C1
もしくは10C2と、副尺目盛パターン20C1もしく
は20C2の組合せにより「本尺と副尺」を構成した状
態を示している。
【0045】本尺目盛パターン10C1,10C2およ
び、これらとそれぞれ重なりあう副尺目盛パターン20
C1,20C2の目盛ピッチは、「本尺と副尺」の組合
せ状態が、上記50倍程度の倍率の顕微鏡で十分に観察
できるように定められる。即ち、前述のように、目盛ピ
ッチは20μm程度に設定されている。
【0046】以下、図1の実施例の露光用マスク対を用
いて、パターニングを行う例を説明する。図2(a)に
おいて、符号30で示す平行平板状の透明基板は、厚
さ:dを有し、その片面には、感光性材料層としてのポ
ジのフォトレジスト層31が形成されている。フォトレ
ジスト層31はプリベイクされている。
【0047】フォトレジスト層31に密接して露光用マ
スク10が設けられ図の上方から露光用の光を均一照射
する。図の「領域A」は、本尺目盛パターン10C1等
や位置決め用パターン10C1等をパターニングする領
域であり、「領域B」は、所望のパターン(図1(a)
のパターン10A)をパターニングする領域である。な
お、図では、露光用マスク10をフォトレジスト層31
と離しているが、両者を密着させてもよい。
【0048】図2(b)は、露光後、フォトレジスト層
31を現像した状態を示している。領域Aには、フォト
レジスト層31に、本尺目盛パターンや、位置決め用パ
ターンがパターニングされ、領域Bには所望のパターン
がパターニングされる。
【0049】図2(c)は、上記パターニング後に熱処
理された側の面を反転させて下方へ向け、反対側の面に
フォトレジスト層32を形成し、その表面に露光用マス
ク20を密着させた状態を示している。この図でも、露
光用マスク200をフォトレジスト層32と離して描い
ているが、実際には両者を密着させてもよい。
【0050】図2(c)で下側を向いた面では、フォト
レジスト31が熱処理されているため、フォトレジスト
31の表面形状が凸曲面化している。
【0051】この状態で、先に説明した「顕微鏡による
位置合わせ」を、位置決め用パターン(透明基板30の
片面のフォトレジスト層31にパターニングされてい
る)と露光用マスク20の位置合わせ用パターンとを用
いて実行する。このとき、透明基板30は治具に固定
し、露光用マスク20は、透明基板30に対して相対的
に変位調整できるようにしておく。
【0052】位置合わせ用の顕微鏡にCCD等の固体撮
像素子をセットし、その出力をモニター用TVディスプ
レイに写しだす。さらに、TVディスプレイ画面にデジ
タルマイクロ装置を設置し、同装置のラインをTVディ
スプレイ上のトンボの十字位置に合わせ、ディスプレイ
画面上で、十字位置を表示記録する。次いで、位置合わ
せする他方のトンボの十字が、デジタルマイクロ装置の
ラインに位置合わせされるようにアライメントする。こ
のようにすると、2つのトンボ(位置決め用パターンと
位置合わせ用パターン)がTVディスプレイの画面上で
位置合わせ可能となる。勿論、上記位置合わせを、顕微
鏡視野を目視で観察しつつ行うことも可能である。
【0053】このようにして、顕微鏡による位置合わせ
が終了した状態を、図3に示す。本尺目盛パターン10
C1によりパターニングされたフォトレジスト層による
本尺目盛パターンと、副尺目盛パターン20C1との組
合せ、本尺目盛パターン10C2によりパターニングさ
れたフォトレジスト層による本尺目盛パターンと、副尺
目盛パターン20C2との組合せにより、それぞれ「本
尺と副尺」V1,V2が構成されている。
【0054】透明基板30の表面に立てた法線の方向を
z方向とし、「本尺と副尺」V1,V2の各目盛の配列
方向に、それぞれx,y方向を取る。図示のように顕微
鏡の「光軸Aの傾き角」がδであり、「光軸Aのxy面
への射影」とx方向とのなす角をθとすると、透明基板
30に対する露光用マスク20の「位置補正量(光軸A
の傾きに応じた補正の補正量)」は、x方向に対し「d
・sinδ・cosθ」であり、y方向に対しては「d
・sinδ・sinθ」であるが、傾き角:δは微小角
であるので、これらは「d・δ・cosθおよびd・δ
・sinθ」となり、いずれも微小量である。「d」は
前述の透明基板30の「厚さ」である。
【0055】そこで、透明基板30に対する露光用マス
ク20のx方向の変位量を「本尺と副尺」V1を利用し
て調整し、y方向の変位量を「本尺と副尺」V2を利用
して調整することにより、上記補正を実行する。かくし
て、透明基板30の片面にパターニングされた所望のパ
ターンと、露光用マスクの所定のパターンとの位置合わ
せが完了する。
【0056】この状態で露光を行い、フォトレジスト層
32を現像すると、図2(d)に示すように、透明基板
30の両面に形成されたフォトレジスト層31,32
が、互いに対応する「所望のパターン」および「所定の
パターン」により正しく(両面のパターンが位置合わせ
された状態で)パターニングされる。
【0057】図2(e)は、同図(d)の状態から熱処
理を行い、領域Bにパターニングされたフォトレジスト
層32の表面形状を曲面化した状態を示している。この
状態から「異方性のエッチング」を行い、フォトレジス
ト層31,32の表面形状を透明基板30に彫り写せ
ば、図2(f)に示すように、両面に、対応する屈折面
を軸合わせして形成されたマイクロレンズアレイを得る
ことができる。
【0058】なお、位置合わせ以降では、領域Aのパタ
ーンは何ら実質的な役割を持たないので、図2(e),
(f)では、この部分の図示を割愛した。
【0059】なお、図2の例は、フォトレジスト層3
1,32をそれぞれ露光し、それぞれを現像する工程の
後にエッチングを行う場合を示しているが、フォトレジ
スト層31を露光・現像した後にフォトレジスト層31
を熱処理により変形させ、次いでエッチングしたのち
に、フォトレジスト層32を形成し、その後、露光,現
像,熱処理,エッチングを行っても良いことは言うまで
もない。
【0060】なお、上の実施例において、位置合わせ用
の顕微鏡として、倍率が数百倍という高倍率のものを用
いる場合には、前述のようにして、位置合わせ用パター
ンと位置決め用パターンの「間接的な位置合わせ」を行
った後、顕微鏡の変位軸の傾き角:δ’に対する補正を
行えば良く、この場合、図3における光軸Aおよびその
傾き角:δを、変位軸およびその傾き角:δ’と読み替
えれば、上の説明がそのまま当て嵌まる。
【0061】図4は、露光用マスクパターン対によるパ
ターニングの変形例を説明するための図である。透明基
板300は「紫外線吸収性の平行平板」で、その両面に
「紫外線により感光」するフォトレジスト層301,3
02が形成されている。フォトレジスト層301に密着
させて露光用マスク10を配備し、フォトレジスト層3
02に密着させて露光用マスク20を配備する。
【0062】露光用マスク20と透明基板300とを治
具により一体的に固定し、この状態で、露光用マスク1
0の微小変位により、「顕微鏡による位置合わせ」と
「本尺と副尺を利用した補正」とを実行する。
【0063】そして、これらが終了したら、透明基板3
00の両面側から同時に「紫外線の照射」を行って、フ
ォトレジスト層301,302を同時に露光する。あと
は、フォトレジスト層301,302に対して現像を行
えば、所期の目的である両面のパターニングを実現でき
る。
【0064】このパターニング方法では、透明基板の両
面に露光用マスクを配備し、位置決め用パターンと位置
合わせ用パターンによる位置合わせも、本尺と副尺とを
利用した補正も、共に、マスクの金属薄膜パターン同志
で行うので、例えば本尺・副尺の観察が容易であるとい
う利点がある。
【0065】図5には、図1の露光用マスク対を用いる
パターニングの別の変形例を示す。図5(a)に示すよ
うに、平行平板状の透明基板30の片面には、感光性材
料層であるフォトレジスト31が形成されているが、本
尺目盛パターン10C1や位置決め用パターン10B1
をパターニングされるべき領域Aでは、透明基板30の
表面にAl等による金属薄膜33が形成され、その上に
フォトレジスト層31が形成されている。
【0066】図5(a)に示すように、露光用マスク1
0を用いてパターニングを行い、その後、領域Aのみを
エッチングし、フォトレジストに覆われていない金属薄
膜3のみをエッチングで除去すると、図5(b)に示す
ように、領域Aでは、本尺目盛パターンや位置決め用パ
ターンに応じてパターニングされたフォトレジスト31
と透明基板30との間に、金属薄膜33が挾持されてい
る。
【0067】この状態で熱処理を行って領域Bにおける
フォトレジスト層31の表面を曲面化させ、続いて領域
Bのみエッチングし、フォトレジストと透明基板30に
のみ作用し、金属薄膜33には作用しない異方性のエッ
チングを行うと、図5(c)に示すように、領域Bでは
フォトレジスト層31の表面の曲面形状が彫り写され、
領域Aでは、透明基板30の表面に本尺目盛パターンお
よび位置決め用パターンを写した金属薄膜のパターンが
残される。
【0068】次いで、透明基板30を裏返し、他方の面
にフォトレジスト層32を形成し、このフォトレジスト
層32に露光用マスク20を密着させる。そして、位置
決め用パターンを写された金属薄膜と位置合わせ用パタ
ーン20B1等を利用して、顕微鏡による位置合わせを
行う。この位置合わせ後、本尺目盛パターンを写された
金属薄膜33のパターン10C1’と副尺目盛パターン
20C1等の組合せで構成される「本尺・副尺」を利用
した補正を行って、パターニングを行う。
【0069】図5の方法の場合も、位置合わせや補正
が、金属薄膜のパターン同志で行われるので、位置合わ
せや補正のための「本尺・副尺」の観察が容易である利
点がある。
【0070】なお、図2,4,5に即して説明したパタ
ーニングの例において、透明基板の表面に形成したフォ
トレジスト層の厚さは40μm程度以下であり、若干の
着色はあるものの、例えば、図2(c)の位置合わせの
段階では、フォトレジスト層32を介して、フォトレジ
スト層31のパターンを観察できる。
【0071】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な露光用マスクおよび露光用マスク対を提供でき
る(請求項1〜3)。この発明の露光用マスク対(請求
項3)を構成する各露光用マスク(請求項1,2)は、
上記の如く互いに組合わさって「本尺・副尺」を構成す
るような目盛パターンが形成されているので、顕微鏡を
用いたパターン相互の位置合わせの後、顕微鏡の光軸や
変位軸の傾きに応じた補正をするときに、露光用マスク
と透明基板との間の相対変位を、本尺・副尺を利用して
正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の露光用マスク対の1実施例を説明す
るための図である。
【図2】上記実施例の露光用マスク対を用いたパターニ
ングの1例を、マイクロレンズ製造方法との関連で説明
するための図である。
【図3】露光パターン相互の位置合わせにおける、顕微
鏡の光軸の傾きに応じた補正を説明するための図であ
る。
【図4】上記実施例の露光用マスク対を用いたパターニ
ングの別例を説明するための図である。
【図5】上記実施例の露光用マスク対を用いたパターニ
ングの他の例を説明するための図である。
【符号の説明】
10 露光用マスク 10A 所望のパターン 10B1,10B2 位置決め用パターン 10C1,10C2 本尺目盛パターン 20 露光用マスク 20A 所定のパターン 20B1,20B2 位置合わせ用パターン 20C1,20C2 副尺目盛パターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平行平板状の透明基板の片面に形成された
    感光性材料層に所望のパターンを露光するためのマスク
    であって、 透明平行平板の片面に、上記所望のパターンとともに、
    位置決め用パターンと、目盛の配列方向が互いに直交す
    る2つの本尺目盛パターンとが形成されていることを特
    徴とする露光用マスク。
  2. 【請求項2】平行平板状の透明基板の片面に形成された
    感光性材料層に所定のパターンを露光するためのマスク
    であって、 透明平行平板の片面に、上記所定のパターンとともに、
    位置合わせ用パターンと、目盛の配列方向が互いに直交
    する2つの副尺目盛パターンとが形成されており、 上記所定のパターンは、請求項1記載の露光用マスクに
    おける所望のパターンと組み合わせられるパターンであ
    り、 上記位置合わせ用パターンは、請求項1記載の露光用マ
    スクにおける位置決め用パターンと共働して、上記所望
    のパターンと所定のパターンとの位置合わせを行うため
    のパターンであり、 上記2つの副尺目盛パターンは、請求項1記載の露光用
    マスクにおける2つの本尺目盛パターンとそれぞれ組み
    合わせられて、本尺と副尺とをなすように、形成位置お
    よび目盛ピッチが定められていることを特徴とする露光
    用マスク。
  3. 【請求項3】平行平板状の透明基板の両面に形成された
    感光性材料層に、互いに対応する所望のパターンと所定
    のパターンとを位置合わせして露光するためのマスク対
    であって、 一方のマスクが請求項1記載の露光用マスクであり、他
    方のマスクが請求項2記載の露光用マスクであることを
    特徴とする露光用マスク対。
JP9334694A 1994-05-02 1994-05-02 露光用マスクおよび露光用マスク対 Pending JPH07301909A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9334694A JPH07301909A (ja) 1994-05-02 1994-05-02 露光用マスクおよび露光用マスク対

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9334694A JPH07301909A (ja) 1994-05-02 1994-05-02 露光用マスクおよび露光用マスク対

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07301909A true JPH07301909A (ja) 1995-11-14

Family

ID=14079716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9334694A Pending JPH07301909A (ja) 1994-05-02 1994-05-02 露光用マスクおよび露光用マスク対

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07301909A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103345117A (zh) * 2013-06-24 2013-10-09 南京中电熊猫液晶显示科技有限公司 一种掩膜版及液晶显示器制造方法
WO2020062455A1 (zh) * 2018-09-30 2020-04-02 武汉华星光电技术有限公司 一种掩膜版的量测补值方法、掩膜版及掩膜版的制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103345117A (zh) * 2013-06-24 2013-10-09 南京中电熊猫液晶显示科技有限公司 一种掩膜版及液晶显示器制造方法
CN103345117B (zh) * 2013-06-24 2015-07-15 南京中电熊猫液晶显示科技有限公司 一种掩膜版及液晶显示器制造方法
WO2020062455A1 (zh) * 2018-09-30 2020-04-02 武汉华星光电技术有限公司 一种掩膜版的量测补值方法、掩膜版及掩膜版的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100279799B1 (ko) 레티클 및 그것을 이용한 노광 장치 및 노광 방법
US7972932B2 (en) Mark forming method and method for manufacturing semiconductor device
US20050181311A1 (en) Method of manufacturing microlens array
JP3605064B2 (ja) フォーカスモニタ用フォトマスク、フォーカスモニタ方法、フォーカスモニタ用装置および装置の製造方法
TW201348894A (zh) 量測方法以及曝光方法與設備
US6124922A (en) Exposure device and method for producing a mask for use in the device
KR20040044149A (ko) 마이크로 렌즈 기판의 제작 방법 및 마이크로 렌즈 노광광학계
US20100073656A1 (en) Alignment unit and exposure apparatus
KR19980042321A (ko) 조명 장치, 조명 장치를 구비한 노광 장치 및 반도체 디바이스 제조방법
US7050151B2 (en) Exposure apparatus, exposure method, and device manufacturing method
JP2005175407A (ja) 計測方法及び装置、それを利用した露光方法及び装置、並びに、デバイス製造方法
JPH07301909A (ja) 露光用マスクおよび露光用マスク対
KR100468725B1 (ko) 렌즈 수차 측정용 포토마스크 및 그 제조 방법과 렌즈수차 측정 방법
US7656505B2 (en) Apparatus to easily measure reticle blind positioning with an exposure apparatus
JPH0756320A (ja) フォトマスクおよびフォトマスク群
US7403276B2 (en) Photomask for measuring lens aberration, method of its manufacture, and method of its use
JPH07248611A (ja) 露光用マスクおよび露光用マスク対
KR900004051B1 (ko) 투영노광법 및 그 장치
JP2009041956A (ja) 瞳透過率分布計測装置及び方法、投影露光装置、並びにデバイス製造方法
JP3376291B2 (ja) 露光装置及びデバイスの製造方法
JP2003035511A (ja) 位置検出装置、および該位置検出装置を備えた露光装置
TW200849333A (en) Exposure apparatus, exposure method, and semiconductor device fabrication method
JPS5821740A (ja) 投影露光用フオトマスク
JPH05216209A (ja) フォトマスク
JPH10339805A (ja) 回折光学素子及び該素子の光軸調整装置