JPH07248611A - 露光用マスクおよび露光用マスク対 - Google Patents

露光用マスクおよび露光用マスク対

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JPH07248611A
JPH07248611A JP4247694A JP4247694A JPH07248611A JP H07248611 A JPH07248611 A JP H07248611A JP 4247694 A JP4247694 A JP 4247694A JP 4247694 A JP4247694 A JP 4247694A JP H07248611 A JPH07248611 A JP H07248611A
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JP
Japan
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pattern
exposure mask
patterns
positioning
transparent substrate
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Application number
JP4247694A
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English (en)
Inventor
Masanori Satou
昌仙 佐藤
Kazuhiro Umeki
和博 梅木
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Ricoh Optical Industries Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Optical Industries Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ricoh Optical Industries Co Ltd filed Critical Ricoh Optical Industries Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】平行平板状の透明基板の両面に対をなすパター
ンを精度良くパターニングできる露光用マスク対を提供
する。 【構成】一対の露光パターン10,20は、互いに対を
なす所望のパターン10Aと、所定のパターン20Aを
有し、これらを位置合わせするための、位置決め用パタ
ーン10B1,10B2、位置合わせ用パターン20B
1,20B2、格子パターン10C1,10C2,20
C1,20C2が形成され、位置合わせ用パターンと位
置決め用パターンを用いた位置合わせの後、格子パター
ンの重なりによるモアレを利用して、微妙な補正を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は「露光用マスクおよび
露光用マスク対」に関する。
【0002】
【従来の技術】基板に形成されたフォトレジスト等の感
光性材料層に、「露光用マスク」を用いて所望のパター
ンを露光することは、フォトリソグラフィ等に関連して
良く知られている。
【0003】近時、透明な光学材料の平坦な面に形成し
たフォトレジスト層に、マイクロレンズの形状をフォト
リソグラフィによりパターニングして、円柱状のフォト
レジスト層を得、これを加熱して熱流動と表面張力の作
用により、フォトレジスト表面を凸曲面化し、次いで異
方性のエッチングにより、上記凸曲面化したフォトレジ
ストの表面形状を光学材料に彫り写して、正の屈折力を
持つ微小な屈折面を形成し、マイクロレンズとするマイ
クロレンズ製造方法が提案されている(特開平5−17
3003号公報)。
【0004】上記公報には、また、上記フォトレジスト
層に所定の強度分布を持った光を照射して、フォトレジ
スト層の表面を凹曲面化し、この凹曲面形状を異方性の
エッチングで光学材料に彫り写し、負の屈折力を持つ微
小な屈折面を形成し、負のマイクロレンズとすることも
提案されている。これらマイクロレンズは、これをアレ
イ配列することによりマイクロレンズアレイとできるこ
とは言うまでもない。
【0005】このようなマイクロレンズやマイクロレン
ズアレイは、平行平板状の同一基板の表裏に互いに位置
合わせして形成することもでき、このようにすると、基
板表裏の屈折面の組合せとして、凸・凸、凸・凹、凹・
凸、凹・凹の4通りが可能であり、片面のみに形成され
た屈折面の場合よりも広範な光学性能を実現できる。
【0006】しかし、同一基板の表裏面に、屈折面を対
にして形成する場合、互いに対をなす屈折面が高精度に
位置合わせ(光軸合わせ)されていないと、せっかく形
成されたマイクロレンズで所期の光学性能を実現するこ
とができない。このため、同一基板の表裏に屈折面形状
をパターニングする際、表裏のパターンを、如何にして
精度良く位置合わせするかが重要な問題となる。
【0007】従来、このような位置合わせは、以下の如
くに行われていた。先ず、平行平板状の透明基板の片面
もしくは両面に所望のフォトレジスト層を形成し、片面
側に所望のパターンを露光用マスクを用いて露光する。
上記マスクには、上記パターンと共に「位置決め用のパ
ターン(俗に言う「トンボ」)」が形成されており、所
望のパターン(マイクロレンズもしくはそのアレイ配列
のパターン)と位置決め用マークとが同時に露光され
る。次いで、現像を行うと上記所望のパターンと共に位
置決め用のパターンがパターニングされる。
【0008】続いて、透明基板を裏返し、他方の面に形
成したフォトレジスト層に、別の露光用マスクを重ね
る。この別のマスクには、先のパターニングでの露光に
用いた露光用マスクのパターンと対をなすマイクロレン
ズあるいはそのアレイ配列のパターンが形成されてお
り、このパターンと共に上記位置決め用のマークと組み
合わせられて位置決めを行う「位置合わせ用のパター
ン」が形成されている。
【0009】他方の面に形成されたフォトレジストの露
光を行う前に、上記フォトレジスト層が感度を持たない
光で照明しつつ、「位置合わせ用の顕微鏡」を用いて、
透明基板表裏のパターンの位置合わせを行う。即ち、透
明基板の片面に先に形成されている所望のパターンと、
上記別の露光用マスクのパターンとの位置合わせを行
う。この位置合わせは、顕微鏡の視野内で、上記「位置
決め用パターン」と「位置合わせ用パターン」を合致さ
せるこにとにより行われる。
【0010】ところで、形成されるマイクロレンズ(も
しくはマイクロレンズアレイ)のレンズ径は大きくても
1〜2mm程度、一般には1mm以下であり、透明基板
表裏に形成される屈折面の光軸合わせは「μmオーダー
の精度」で行う必要がある。このため位置合わせ用の顕
微鏡には、100倍オーダーの「高倍率」が必要であ
り、焦点深度は極めて浅くなる。
【0011】上記の位置合わせされるべき「位置決め用
パターン」と「位置合わせ用パターン」は、透明基板を
介して反対側にあるから、両者は「透明基板の厚さ」
分、即ち、通常1mm前後離れており、このため、顕微
鏡の視野内で、両パターンを同時に明瞭に観察すること
ができない。
【0012】そこで、先ず透明基板の片面に既に形成さ
れている「位置決め用パターン」にピントを合わせ、
「位置決め用パターン」の像中心部が顕微鏡視野の中心
に位置するようにする。次に、顕微鏡のピントをマスク
の「位置合わせ用パターン」に合わせ、露光用のマスク
を位置調整することにより「位置合わせ用パターン」の
像中心部が顕微鏡視野の中心に一致するようにする。こ
れで、間接的に「位置決め用パターン」と「位置合わせ
用パターン」の位置合わせが行われたことになる。
【0013】しかし、問題は、この先にある。上記位置
合わせの最に、顕微鏡のピントを、「位置決め用パター
ン」から「位置合わせようパターン」に移す最に、顕微
鏡は透明基板の表面に直交する方向へ変位するのである
が、この変位の軸(変位軸と言う)は機械的な誤差のた
め、上記透明基板表面の法線と完全には平行とならず、
微小角:δの「狂い」がある。この「変位軸の傾き角:
δ」は、顕微鏡の「くせ」のようなもので、個々の顕微
鏡に固有な値であり、予め測定により知ることができ
る。
【0014】顕微鏡に「変位軸の傾き角:δ」がある
と、上述のように、間接的に位置合わせされた「位置決
め用パターン」と「位置合わせ用パターン」とは、透明
基板の厚さ:dに対し、d・sinδ(≒d・δ,∵δ
<<1)だけ互いにずれていることになる。傾き角:δ
が1度としても、透明基板の厚さが1mmあると、透明
基板表裏のパターンのずれは、0.017mm=17μ
mとなり、マイクロレンズの光軸合わせの誤差としては
無視できない大きさになる。
【0015】従って、顕微鏡による位置合わせの後に、
「変位軸の傾きに応じた補正」を行わねば、パターン相
互の正確な位置合わせを実現できない。変位軸の傾きに
応じた補正は、補正量が小さいため、正確な補正が困難
であった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑みてなされたものであって、上記位置合わせ用の
顕微鏡の変位軸の傾きによるパターンのずれを、容易に
補正することを可能ならしめた、新規な露光用マスクお
よび露光用マスク対の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の
「露光用マスク」は、「平行平板状の透明基板の片面に
形成された感光性材料層に所望のパターンを露光するた
めのマスク」である。この露光用マスクは、「透明平行
平板の片面に、所望のパターンとともに、位置決め用パ
ターンと、2つの格子パターンとを形成した」ものであ
る。従って、この露光用マスクを上記感光性材料層に密
着させて露光し、現像を行えば、所望のパターンと位置
決め用パターンと2つの格子パターンとを、透明基板の
片面にパターニングできる。
【0018】2つの「格子パターン」は、配列方向が互
いに直交しており、所定のピッチを有する。2つの格子
パターンのピッチは互いに同じでも良いし、異なってい
ても良い。
【0019】請求項2記載の発明の「露光用マスク」
は、「平行平板状の透明基板の片面に形成された感光性
材料層に所定のパターンを露光するためのマスク」であ
る。
【0020】この露光用マスクは、「透明平行平板の片
面に、所定のパターンとともに、位置合わせ用パターン
と、2つの格子パターンとを形成した」ものである。
【0021】2つの「格子パターン」は、配列方向が互
いに直交しており、所定のピッチを有する。「所定のパ
ターン」は、上記請求項1記載の露光用マスクにおける
「所望のパターン」と組み合わせられるパターンであ
る。「位置合わせ用パターン」は、請求項1記載の露光
用マスクにおける「位置決め用パターン」と共働して、
所望のパターンと所定のパターンとの位置合わせを行う
ためのパターンである。
【0022】2つの格子パターンは、ピッチが互いに同
じでも異なっていても良いが、「請求項1記載の露光用
マスクにおける2つの格子パターン」とそれぞれ重なり
あって、「周期の大きいモアレ」を発生するように、形
成位置および格子ピッチが定められている。
【0023】なお、請求項1,2記載の発明の露光用マ
スクにおける各格子パターンは、光透過率が格子配列方
向へ配列ピッチに従って周期的に変化しているものであ
り、透過率の周期的変化は「矩形波状」でも良いし「サ
イン波状」でもよい。
【0024】請求項3記載の発明の「露光用マスク対」
は、「平行平板状の透明基板の両面に形成された感光性
材料層に、互いに対応する所望のパターンと所定のパタ
ーンとを位置合わせしてを露光するためのマスク対」で
あって、一方のマスクが前記請求項1記載の露光用マス
クであり、他方のマスクが上記請求項2記載の露光用マ
スクであることを特徴とする。
【0025】この請求項3記載の発明の露光用マスク対
において、「平行平板状の透明基板の両面に形成された
感光性材料層」とは、透明基板の両面に予め感光性材料
層を形成する場合のみならず、一方の面に感光性材料層
を形成して、先ずこの面をパターニングし、続いて、他
方の面に感光性材料を形成した後、この側の面をパター
ニングする場合も含み、透明基板の一方の面にパターニ
ングが行われるとき、他方の面に感光性材料層が形成さ
れている必要は必ずしもない。
【0026】
【作用】平行平板状の透明基板の片面側に請求項1記載
の露光用マスクを配し、別面側に請求項2記載の露光用
マスクを配すると、それぞれのマスクにおける2つの格
子パターンが、対応するもの同志で重なり合い、「モア
レ」を発生する。
【0027】この状態で、一方の露光用マスクを他方の
露光用マスクのパターンに対して移動させると、モアレ
の移動が生じる。
【0028】例えば、一方の露光用マスクにおける一つ
の格子パターンのピッチを(1/n)とし、格子パターン
を簡単に「sin(nx)」とし、この格子パターンと重
なり合う格子パターン(ピッチ:1/m)を「sin(m
{x+Δx})」とする。このとき、これらを重ねあわせ
た状態は、2sin[{(n+m)x+mΔx}/2]・c
os[{(n−m)x−mΔx}/2]で、「cos[{(n
−m)x−mΔx}/2]」の部分が「モアレ」を表す。
【0029】Δxを2つの格子パターンの相対的な変位
量とすると、mΔx=πのとき、即ち、「Δx=π/
m]のとき、「cos[{(n−m)x−mΔx}/2]」
は、「sin{(n−m)x/2}」となり、モアレの
位相が90度変化する。
【0030】上記mを大きく(格子ピッチを小さく)す
ることにより、2つの格子パターンの相対的な変位を
「モアレの大きな変位」として拡大することができる。
【0031】
【実施例】以下、具体的な実施例に即して説明する。図
1(a),(b)に示す露光用マスクは、請求項3記載
の露光用マスク対を構成している。即ち、これら露光用
マスク対のうちの任意の一方は請求項1記載の露光用マ
スクであり得、他方は請求項2記載の露光用マスクであ
り得る。
【0032】説明の具体性のため、ここでは図1(a)
が、請求項1記載の露光用マスクの1実施例を示し、図
1(b)は、請求項2記載の露光用マスクの1実施例を
示しているものとする。これら露光用マスク対は「マイ
クロレンズアレイ」を作製するのに用いられ、各露光用
マスクは、透明基板の各面の感光性材料層に、マイクロ
レンズアレイにおける各屈折面のアレイ配列をパターニ
ングするためのものである。
【0033】図1(a)に示す露光用マスク10は、所
望のパターンである「マイクロレンズアレイの片面側の
屈折面のアレイ配列」に対応する黒円パターンのアレイ
配列10A、1対の位置決め用パターン10B1,10
B2、および2つの格子パターン10C1,10C2を
「金属薄膜パターン」により形成されている。
【0034】位置決め用パターン10B1,10B2
は、図1(c)に示すように、円形の遮光部(ハッチを
施した部分)の内部に「十字形の透光部」を形成したも
のである。格子パターン10C1,10C2は、その配
列方向が互いに直交するように形成されている。
【0035】図1(b)に示す露光用マスク20は「マ
イクロレンズアレイの他面側の屈折面のアレイ配列」に
対応する黒円パターンのアレイ配列20Aと、1対の位
置合わせ用パターン20B1,20B2、および、2つ
の格子パターン20C1,20C2を「金属薄膜パター
ン」により形成されている。アレイ配列20Aは勿論、
「所定のパターン」であって、露光用マスク10におけ
るアレイ配列10Aにより与えられる屈折面配列に対応
して、マイクロレンズアレイを構成する他方の面におけ
る屈折面配列を与えている。
【0036】位置決め用パターン20B1,20B2
は、図1(d)に示すように、円形のパターンの内部に
「十字形の遮光部(ハッチを施した部分)」を形成した
ものである。格子パターン20C1,20C2は、その
配列方向が互いに直交するように形成されている。
【0037】前述した「位置合わせ用の顕微鏡」で位置
合わせされた状態とは、図1(e)に示すように、位置
決め用パターン10B1,10B2の内部の「十字形の
透光部」の内部に、対応する位置合わせ用パターン20
B1,20B2の「十字形の遮光部」が、互いに重なり
合うこと無く位置する状態であるが、前述のように、こ
れらのパターンは「透明基板の厚さ」を介して対向して
おり、顕微鏡の焦点深度が極めて小さいため、顕微鏡の
視野内に、図1(e)のような状態が観察されることは
ない。
【0038】前述のように、位置合わせに際しては、顕
微鏡のピントを先ず、位置決め用パターン10B1もし
くは10B2に合わせ、このパターンが顕微鏡の視野の
中心に位置するようにする(顕微鏡の視野には、照準パ
ターン記されており、照準パターンの中心に、位置決め
用パターンの中心を合致させる)。次に、顕微鏡のピン
トを位置合わせ用パターン20B1あるいは20B2に
合わせ、露光用マスク20の位置を微調整して、位置合
わせ用パターン20B1あるいは20B2が視野の中心
にくるようにする。図1(e)は、このようにして、位
置合わせを実現した状態を説明図的に示しているのであ
る。
【0039】図1(f)は、格子パターン10C1もし
くは10C2と、格子パターン20C1もしくは20C
2の重なりにより発生するモアレの状態を示している。
【0040】格子パターン10C1,10C2および、
これらとそれぞれ重なりあう格子パターン20C1,2
0C2のピッチは、発生するモアレの周期が大きくなる
ように、即ち、発生するモアレが「数倍程度の低倍率の
顕微鏡もしくは目視」で十分に観察できるように定めら
れる。
【0041】以下、図1の実施例の露光用マスク対を用
いて、パターニングを行う例を説明する。図2(a)に
おいて、符号30で示す平行平板状の透明基板は、厚
さ:dを有し、その片面には、感光性材料層としてのポ
ジのフォトレジスト層31が形成されている。フォトレ
ジスト層31はプリベイクされている。
【0042】フォトレジスト層31に密接して露光用マ
スク10が設けられ(図では、露光用マスク10をフォ
トレジスト層31と離して描いているが、実際には両者
を密着させる)図の上方から露光用の光を均一照射す
る。図の「領域A」は、格子パターン10C1等や位置
決め用パターン10C1等をパターニングする領域であ
り、「領域B」は、所望のパターン(図1(a)のパタ
ーン10A)をパターニングする領域である。
【0043】図2(b)は、露光後、フォトレジスト層
31を現像した状態を示している。領域Aには、フォト
レジスト層31に、格子パターンや位置決め用パターン
がパターニングされ、領域Bには所望のパターンがパタ
ーニングされる。
【0044】図2(c)は、上記パターニングされた側
の面を反転させて下方へ向け、反対側の面にフォトレジ
スト層32を形成し、その表面に露光用マスク20を密
着させた状態を示している。この図でも、露光用マスク
200をフォトレジスト層32と離して描いているが、
実際には両者を密着させる。
【0045】この状態で、先に説明した「顕微鏡による
位置合わせ」を、位置決め用パターンと位置合わせ用パ
ターンを用いて実行する。このとき、透明基板30は治
具に固定し、露光用マスク20は透明基板30に対して
相対的に変位調整できるようにしておく。
【0046】このようにして、顕微鏡による位置合わせ
が終了した状態を、図3に示す。格子パターン10C1
によりパターニングされたフォトレジスト層による格子
パターンと、格子パターン20C1との重なりによりモ
アレM1が生じており、格子パターン10C2によりパ
ターニングされたフォトレジスト層による格子パターン
と、格子パターン20C2との重なりによりモアレM2
が生じている。
【0047】透明基板30の表面に立てた法線の方向を
z方向とし、モアレM1,M2の方向に、それぞれx,
y方向を取る。図示のように顕微鏡の「変位軸Aの傾き
角」がδであり、「変位軸Aのxy面への射影」とx方
向とのなす角をθとすると、透明基板30に対する露光
用マスク20の「位置補正量(変位軸Aの傾きに応じた
補正の補正量)」は、x方向に対し「d・sinδ・c
osθ」であり、y方向に対しては「d・sinδ・s
inθ」であるが、傾き角:δは微小角であるので、こ
れらは「d・δ・cosθおよびd・δ・sinθ」と
なり、いずれも微小量である。「d」は、前述の透明基
板30の「厚さ」である。
【0048】そこで、顕微鏡の倍率を数倍程度の低倍率
に切り換え、透明基板30に対する露光用マスク20の
x方向の変位量をモアレM1の変化を観察しつつ調整
し、y方向の変位量をモアレM2の変化を観察しつつ調
整することにより、上記補正を実行する。かくして、透
明基板30の片面にパターニングされた所望のパターン
と、露光用マスクの所定のパターンとの位置合わせが完
了する。
【0049】この状態で露光を行い、フォトレジスト層
32を現像すると、図2(d)に示すように、透明基板
30の両面に形成されたフォトレジスト層31,32
が、互いに対応する「所望のパターン」および「所定の
パターン」により正しく(両面のパターンが位置合わせ
された状態で)パターニングされる。
【0050】図2(e)は、同図(d)の状態から熱処
理を行い、領域Bにパターニングされたフォトレジスト
層31,32の表面形状を曲面化した状態を示してい
る。この状態から「異方性のエッチング」を行い、フォ
トレジスト層31,32の表面形状を透明基板30に彫
り写せば、図2(f)に示すように、両面に、対応する
屈折面を軸合わせして形成されたマイクロレンズアレイ
を得ることができる。
【0051】なお、位置合わせ以降では、領域Aのパタ
ーンは何ら実質的な役割を持たないので、図2(e),
(f)では、この部分の図示を割愛した。
【0052】図4は、露光用マスクパターン対によるパ
ターニングの変形例を説明するための図である。透明基
板300は「紫外線吸収性の平行平板」で、その両面に
「紫外線により感光」するフォトレジスト層301,3
02が形成されている。フォトレジスト層301に密着
させて露光用マスク10を配備し、フォトレジスト層3
02に密着させて露光用マスク20を配備する。
【0053】露光用マスク20と透明基板300とを治
具により一体的に固定し、この状態で、露光用マスク1
0の微小変位により、「顕微鏡による位置合わせ」と
「モアレによる補正」とを実行する。
【0054】そして、これらが終了したら、透明基板3
00の両面側から同時に「紫外線の照射」を行って、フ
ォトレジスト層301,302を同時に露光する。あと
は、フォトレジスト層301,302に対して現像を行
えば、所期の目的である両面のパターニングを実現でき
る。
【0055】このパターニング方法では、透明基板の両
面に露光用マスクを配備し、位置決め用パターンと位置
合わせ用パターンによる位置合わせも、格子パターンの
モアレによる補正も、共に、マスクの金属薄膜パターン
同志で行うので、例えばモアレの観察が容易であるとい
う利点がある。
【0056】図5には、図1の露光用マスク対を用いる
パターニングの別の変形例を示す。図5(a)に示すよ
うに、平行平板状の透明基板30の片面には、感光性材
料層であるフォトレジスト31が形成されているが、格
子パターン10C1や位置決め用パターン10B1をパ
ターニングされるべき領域Aでは、透明基板30の表面
にAl等による金属薄膜33が形成され、その上にフォ
トレジスト層31が形成されている。
【0057】図5(a)に示す用に、露光用マスク10
を用いてパターニングを行い、そのあと、上記金属薄膜
3のみをエッチングで除去すると、図5(b)に示すよ
うに領域Aでは、格子パターンや位置決め用パターンに
応じてパターニングされたフォトレジスト31と、透明
基板30との間に金属薄膜33が挾持されている。
【0058】この状態で熱処理を行って、領域Bにおけ
るフォトレジスト層31の表面を曲面化させ、続いて、
フォトレジストと透明基板30にのみ作用し、金属薄膜
33には作用しない異方性のエッチングを行うと、図5
(c)に示すように、領域Bではフォトレジスト層表面
の曲面形状が彫り写され、領域Aでは、透明基板30の
表面に格子パターンおよび位置決め用パターンを写した
金属薄膜のパターンが残される。
【0059】次いで、透明基板30を裏返し、他方の面
にフォトレジスト層2を形成し、このフォトレジスト層
32に露光用マスク20を密着させる。そして、位置決
め用パターンを写された金属薄膜と位置合わせ用パター
ン20B1等を利用して、顕微鏡による位置合わせを行
う。この位置合わせ後、格子パターンを写された金属薄
膜33のパターン10C1’と格子パターン20C1等
のモアレを利用した補正を行って、パターニングを行
う。
【0060】図5の方法の場合も、位置合わせや補正
が、金属薄膜のパターン同志で行われるので、位置合わ
せや補正のためのモアレの観察が容易である利点があ
る。
【0061】なお、図2,4,5に即して説明したパタ
ーニングの例において、透明基板の表面に形成したフォ
トレジスト層の厚さは50μm程度以下であり、若干の
着色はあるものの、例えば、図2(c)の位置合わせの
段階では、フォトレジスト層32を介して、フォトレジ
スト層31のパターンを観察できる。
【0062】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な露光用マスクおよび露光用マスク対を提供でき
る(請求項1〜3)。この発明の露光用マスク対(請求
項3)を構成する各露光用マスク(請求項1,2)は、
上記の如く互いに重なりあったときにモアレを生じるよ
うな格子パターンが形成されているので、顕微鏡を用い
たパターン相互の位置合わせの後、顕微鏡の変位軸の傾
きに応じた補正をすとるときに、露光用マスクと透明基
板との間の相対変位を、モアレの変位として大きく拡大
して観察できるので、微妙な補正を正確に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の露光用マスク対の1実施例を説明す
るための図である。
【図2】上記実施例の露光用マスク対を用いたパターニ
ングの1例を、マイクロレンズ製造方法との関連で説明
するための図である。
【図3】露光パターン相互の位置合わせにおける、顕微
鏡の変位軸の傾きに応じた補正を説明するための図であ
る。
【図4】上記実施例の露光用マスク対を用いたパターニ
ングの別例を説明するための図である。
【図5】上記実施例の露光用マスク対を用いたパターニ
ングの他の例を説明するための図である。
【符号の説明】
10 露光用マスク 10A 所望のパターン 10B1,10B2 位置決め用パターン 10C1,10C2 格子パターン 20 露光用マスク 20A 所定のパターン 20B1,20B2 位置合わせ用パターン 20C1,20C2 格子パターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平行平板状の透明基板の片面に形成された
    感光性材料層に所望のパターンを露光するためのマスク
    であって、 透明平行平板の片面に、上記所望のパターンとともに、
    位置決め用パターンと、配列方向が互いに直交する所定
    ピッチの2つの格子パターンとが形成されていることを
    特徴とする露光用マスク。
  2. 【請求項2】平行平板状の透明基板の片面に形成された
    感光性材料層に所定のパターンを露光するためのマスク
    であって、 透明平行平板の片面に、上記所定のパターンとともに、
    位置合わせ用パターンと、配列方向が互いに直交する所
    定ピッチの2つの格子パターンとが形成されており、 上記所定のパターンは、請求項1記載の露光用マスクに
    おける所望のパターンと組み合わせられるパターンであ
    り、 上記位置合わせ用パターンは、請求項1記載の露光用マ
    スクにおける位置決め用パターンと共働して、上記所望
    のパターンと所定のパターンとの位置合わせを行うため
    のパターンであり、 上記2つの格子パターンは、請求項1記載の露光用マス
    クにおける2つの格子パターンとそれぞれ重なりあっ
    て、周期の大きいモアレを発生するように、形成位置お
    よび格子ピッチが定められていることを特徴とする露光
    用マスク。
  3. 【請求項3】平行平板状の透明基板の両面に形成された
    感光性材料層に、互いに対応する所望のパターンと所定
    のパターンとを位置合わせしてを露光するためのマスク
    対であって、 一方のマスクが請求項1記載の露光用マスクであり、他
    方のマスクが請求項2記載の露光用マスクであることを
    特徴とする露光用マスク対。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006184889A (ja) * 2004-12-01 2006-07-13 Nikon Corp アライメント調整方法、アライメントマークの形成方法、基材、及び透過型光学素子の製造方法
JP2009140741A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Panasonic Corp 電界放出型電子源装置
CN102866576A (zh) * 2012-08-27 2013-01-09 京东方科技集团股份有限公司 一种掩膜板组及应用掩膜板组确定对位精度范围的方法

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