JPH0730142B2 - 新規リビングブロツク共重合体及びその製造方法 - Google Patents

新規リビングブロツク共重合体及びその製造方法

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JPH0730142B2
JPH0730142B2 JP61069379A JP6937986A JPH0730142B2 JP H0730142 B2 JPH0730142 B2 JP H0730142B2 JP 61069379 A JP61069379 A JP 61069379A JP 6937986 A JP6937986 A JP 6937986A JP H0730142 B2 JPH0730142 B2 JP H0730142B2
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精一 中浜
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なリビングブロック共重合体及びその製
造方法に関する。
〔従来の技術〕
分子中に反応性基を有するビニルモノマーからは、反応
性基中の活性水素やカルボニル炭素のため、直接それら
ビニルモノマーのアニオンリビングポリマーは得られて
いない。
本発明者は、先に水酸基、アミノ基、フォルミル基等の
反応性基をもつ芳香族系ビニルモノマーの反応性基を、
予め置換基で保護した後、アニオン重合開始剤を作用さ
せることにより、保護された反応性基を有する芳香族ビ
ニルモノマーのアニオンリビングポリマーが得られるこ
とを見出した〔特開昭59-53509号公報;高分子予稿集、
34巻、2号、195頁(1985)〕。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、保護されたカルボキシル基を持つ芳香族ビニ
ルモノマー誘導体の繰り返し単位を一セグメントとする
リビングブロック共重合体を合成することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、該芳香族系ビニルモ
ノマーのカルボキシル基を4,4−置換オキサゾリン骨格
からなる置換基に変換して保護することにより、4,4−
置換オキサゾリニル基を有する芳香族系ビニルモノマー
の繰り返し単位と芳香族系ビニル化合物又はジエン系化
合物の繰り返し単位との結合を持つリビングブロック共
重合体が得られることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本願第1の発明は、 式 の繰り返し単位(A)と、 一般式 [式中、R1は水素原子又はメチル基、Zは 又は-CR2=CH2を示し、R2は水素原子又はメチル基を示
す。但し、R1、R2は同時にメチル基でない。]の繰り返
し単位(B)との結合を持ち、かつその配列がABAであ
る新規リビングブロック共重合体に関する。本願第2の
発明は、 一般式 [式中、Mは水素原子又はアルカリ金属原子を示す。]
で表わされるビニルモノマー(II)に塩素化剤を反応さ
せ酸塩化物とした後、 式 で表わされるアミノアルコール系化合物と接触させて酸
アミド化合物を生成させ、しかる後に上記塩素化剤の存
在下で縮合、閉環して、 式 で表わされる該ビニルモノマー(II)の4,4−置換オキ
サゾリニル基置換体を[以下、化合物(I)という。]
を得てから、次に 一般式 [式中、R1は水素原子又はメチル基、Zは 又は-CR2=CH2を示し、R2は水素原子又はメチル基を示
す。但し、R1、R2は同時にメチル基でない。]で表わさ
れる化合物(III)をアニオン重合開始剤の存在下に重
合して得られる 一般式 [式中、R1及びZは前記と同意義。]の繰り返し単位か
らなるリビングポリマー(B)に前記化合物(I)を加
えて共重合することからなる、 式 の繰り返し単位(A)と、 一般式 [式中、R1及びZは前記と同意義。]の繰り返し単位
(B)との結合を持ち、かつその配列がABAである新規
リビングブロック共重合体の製造方法を要旨とする。
上記ビニルモノマー(II)の具体例としては、4−ビニ
ル安息香酸、4−ビニル安息香酸リチウム塩、4−ビニ
ル安息香酸ナトリウム塩、4−ビニル安息香酸カリウム
塩、4−ビニル安息香酸セシウム塩、等が挙げられる。
ビニルモノマー(II)からビニルモノマー(II)の酸塩
化物を得る際に用いられる塩素化剤としては、塩化チオ
ニル、五塩化リン、三塩化リン、塩化ホスホリル等が列
挙されるが、好ましくは塩化チオニルである。
ビニルモノマー(II)と塩素化剤の反応は、0〜40℃で
1〜10時間行われる。両者の接触は、通常無溶媒で行わ
れるが、必要に応じてベンゼン、塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素等の溶媒の存在下で行ってもよく、
又、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
両者の接触割合は、通常ビニルモノマー(II)に対して
塩素化剤が1倍モル以上、望ましくは2〜3倍モルであ
る。
前記アミノアルコール系化合物は、2−アミノ−2−メ
チル−1−プロパノールである。ビニルモノマー(II)
の酸塩化物とアミノアルコール系化合物の反応は、エー
テル、塩化メチレン、クロロホルム等の溶媒、望ましく
は塩化メチレンの存在下、0〜10℃で1〜10時間行われ
る。前記アミノアルコール系化合物は、ビニルモノマー
(II)の酸塩化物に対して1倍モル以上、望ましくは2
〜3倍モル用いられる。
ビニルモノマー(II)の酸塩化物と前記アミノアルコー
ル系化合物を反応させた後、縮合、閉環によりオキサゾ
リン環を形成させるために用いられる塩素化剤は、塩化
チオニル、五塩化リン、三塩化リン、塩化ホスホリル等
が挙げられるが、望ましくは塩化チオニルである。塩素
化剤は、ビニルモノマー(II)の酸塩化物に対して1倍
モル以上、望ましくは3〜5倍モル加え、反応は0〜10
℃で1〜10時間行われ、必要に応じて塩化メチレン、ク
ロロホルム等の溶媒の存在下で行ってもよい。
かくすることにより、前記化合物(I)を合成すること
ができる。
本発明のリビングブロック共重合体の製造方法は上記化
合物(I)を用いることを特徴とする。
製造方法の具体例としては、前記化合物(III)をアニ
オン重合開始剤の存在下でアニオン重合し、化合物(II
I)のリビングポリマー(B)を製造し、しかる後に前
記化合物(I)を重合系に加えてリビング共重合する方
法である。
化合物(III)の具体例としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、イソプレン等が列挙される。これら化合物
は二種以上用いることができ、その場合、各化合物のセ
グメントを有するリビングポリマー(B)となる。
化合物(III)をリビング重合し、リビングポリマー
(B)とする際に用いられる適当なアニオン重合開始剤
としては、(α−メチルスチレンオリゴマー)リチウム
塩、(α−メチルスチレンオリゴマー)ナトリウム塩、
(α−メチルスチレンオリゴマー)カリウム塩、等を挙
げることができる。
アニオン重合は、−100℃〜室温で行われるが、望まし
くは−30℃以下の低温、特に望ましくは−50〜−100℃
の低温で0.1〜24時間行われる。重合反応は無溶媒で行
ってもよいが、望ましくは溶媒の存在下で行われる。適
当な溶媒としては、THF、ヘキサン、トルエン、シクロ
ヘキサン、ペンタン、ベンゼン等が列挙され、これらは
二種以上を混合して用いてもよい。また、重合系は、重
合反応を妨害する水分、酸素のない不活性ガス雰囲気あ
るいは減圧下、特に望ましくは高真空下に保つことが必
要である。
リビングポリマー(B)の分子量は、化合物(III)/
アニオン重合開始剤の比を変えることによって制御する
ことができ、その比を大きくすることによって分子量を
増加することができる。
かくして得られるリビングポリマー(B)は、通常約50
0〜約500,000、好ましくは約2,000〜約200,000、特に好
ましくは約5,000〜約100,000の数平均分子量を持ち、重
量平均分子量/数平均分子量の比が1に近い極めて狭い
分子量分布を有しているが、次いで、該リビングポリマ
ー(B)に前記化合物(I)を加え、リビング共重合す
ることにより、本発明のリビングブロック共重合体が得
られる。
本発明におけるリビングブロック共重合体の合成方法
は、化合物(III)のリビング重合法に準じた方法に従
えばよく、化合物(III)のリビング重合が終了した
後、化合物(1)を重合系に加えることにより行なわれ
る。その際、リビング共重合の条件は、化合物(III)
のリビング重合と同一でもよく、又、目的に応じて重合
時間、温度、圧力を変更してもよい。又、溶媒を別種の
ものと置換してもよい。更に、化合物(III)の中から
選ばれたる化合物(III1)をリビング重合してリビングポ
リマー(B)とした後、該リビングポリマー(B)に化
合物(III)の中から選ばれたる別種の化合物(III2)を
添加してリビング共重合を行うことにより、化合物(III
1)の繰り返し単位(B)と化合物(III2)の繰り返し単位
(B′)との結合を有し、B-B′又はB′‐B-B′の配列
からなるリビングブロック共重合体を製造し、該リビン
グブロック共重合体に化合物(1)を加えてリビング共
重合を行うこともできる。
上記方法により、例えばB-A、A-B-A、B-B′‐A、A-B′
‐B-B′‐A等の配列からなる繰り返し単位(A)と繰
り返し単位(B)又は(B′)との結合を有する本発明
のリビングブロック共重合体が得られる。
リビングポリマー(B)に加える化合物(1)の共重合
後のポリマー鎖長は、化合物(1)/アニオン重合開始
剤の比を変えることによって制御することができ、その
比を大きくすることによって分子量を高くすることがで
きる。
又、リビングブロック共重合体中に占める各繰り返し単
位(A)及び(B)の割合は、リビングポリマー(B)
とこれに添加する化合物(1)の添加量を変えることに
より任意に制御することができる。
かくして得られるリビングブロック共重合体は、通常約
500〜約500,000、好ましくは約3,000〜約300,000、更に
好ましくは約10,000〜約200,000の数平均分子量を持
ち、共重合体中に占める各繰り返し単位(A)及び
(B)の割合は任意であるが、通常は(A)/(B)
(モル比)=5〜95/95〜5であり、重量平均分子量/
数平均分子量の比が1に近い極めて狭い分子量分布を有
している。
〔発明の効果〕 本発明のリビングブロック共重合体は、メタノールなど
で処理し、次いで塩酸、硫酸等の鉱酸と接触させた後、
更に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基の存在
下でケン化することにより、保護基である4,4−置換オ
キサゾリニル基が脱離し、従来合成が不可能であったカ
ルボキシル基を持つ芳香族ビニルモノマー(II)と化合
物(III)のブロック共重合体が得られる。この方法に
よれば分子量の制御を容易に行うことができ、任意の分
子量と繰り返し単位の組成を持ち、狭い分子量分布を有
するブロック共重合体を容易に製造することができると
いう特徴を有する。
本発明によるリビングブロック共重合体をメタノールな
どで処理し、更に鉱酸、次いで塩基で処理して保護基を
外したブロック共重合体は、それ自体、熱可塑性樹脂と
機能性樹脂の両方の性質を有する特異な樹脂として、種
々の工業的用途に利用でき、又、その反応性置換基を他
の官能基と置換した新たな熱可塑性と機能性を兼備した
樹脂の合成原料としても有用である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例〕
(アニオンリビングブロック共重合に用いる重合装置) アニオン重合に用いるアニオン重合開始剤溶液、モノマ
ー溶液は凍結後、高真空ラインで脱気してブレークシー
ルを持つアンプルに封入した。
アニオン重合は、高真空ラインに接続されたフラスコ
に、複数のアニオン重合開始剤溶液及びモノマー溶液の
入った上記アンプル並びに系内を洗浄した廃アニオン重
合開始剤溶液及びリビングポリマーの一部を取り出す枝
管を接続した図面に示す装置を用い、次の方法で行っ
た。
まず、フラスコ1を10-5mmHgに5時間保って脱気し、真
空ライン8からA点で封じ切り、次いで一つのアニオン
重合開始剤溶液の入ったアンプル3のシールを破り、フ
ラスコ1を含む系内を充分に洗浄し、枝管7に導いてそ
の枝管7をC点で封じ切った。次に、フラスコ1を−78
℃に冷却し、−78℃に冷却された第2のアニオン重合開
始剤溶液の入ったアンプル2のシールを破り、アニオン
開始剤をフラスコ1に導き、次いで−78℃に冷却された
第1のモノマーをアンプル4から同様にしてフラスコ1
に導入して10分間反応させた後、一部の溶液を枝管6に
導入してB点で封じ切り、リビングポリマーのキャラク
タリゼーションに供した。
第2のモノマー溶液に入ったアンプル5を−78℃に冷却
してシールを破り、フラスコ1中に残ったリビングポリ
マー溶液に導入し、10分間ブロック共重合を行い、後処
理を行った上で、キャラクタリゼーションに供した。
〔2−(4−ビニルフェニル)−4,4−ジメチル−2−
オキサゾリン(以下4-VPMOと称す。)の合成と同定〕 4−ビニル安息香酸(4-VBA)に対して2.5倍モルの塩化
チオニルを0℃で加え、0〜10℃で5時間、40℃で1時
間反応させた後、生成物を減圧蒸留して4−ビニルベン
ゾイルクロライド(4-VBC)を得た。次に、4-VBCに対し
て2倍モルの2−アミノ−2−メチル−1−プロパノー
ルの35重量%ジクロルメタン溶液を加え、0℃で2時間
反応させた後、生成した酸アミド化合物を再結晶により
分離し、次いで該酸アミド化合物の3.3倍モルの塩化チ
オニルを0℃で加え、0〜10℃で1時間反応を行った。
得られた生成物を減圧蒸留して2−(4−ビニルフェニ
ル)−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン(4-VPMO)を4
-VBAに対して28%の収率で得た。この4-VPMOは、84〜85
℃/1mmHgの沸点を有していた。4-VPMOを1H NMR(60MHz、C
Cl4中、TMS基準)により分析し、そのケミカルシフト値
から4-VPMOは下記構造を有するものであることが確認さ
れた。
該ケミカルシフト値は次に示す通りである。1.31ppm
(S;6H,-CH 3)、4.03ppm(S;2H,-CH2 -)、5.30,5.80ppm
(2d;2H,J=10,18Hz,CH2 =CH)、6.79ppm(2d;1H,CH2
H)、7.33〜8.00ppm(m;4H,Aromatic) (スチレンのリビング重合) ナフタレンカリウム塩(0.230ミリモル)のテトラヒド
ロフラン(以下、THFと略す。)溶液にスチレン(12.3
ミリモル)のTHF溶液を加えて、−78℃で10分間の条件
で重合した。ポリマー溶液はリビングポリマー特有のや
や黒みがかった赤色であった。
このポリマー溶液のうちの28容量%を真空下で分離し、
メタノールで処理したところ100%の収率でポリスチレ
ンを得た。得られたポリスチレンの数平均分子量をVPO
(Vapor Pressure Osmometer)により測定したところ1
1,000であり、スチレン/ナフタレンカリウム塩のモル
比より計算した数平均分子量と良く一致していた。得ら
れたポリスチレンについてTHFを溶媒としてGPC(Gel Pe
rmeation chromatography)測定を行い、その流出曲線
(a)を第2図に示した。
(リビングブロック共重合体の合成及び同定) 上記で得られたスチレンリビングポリマー溶液の残部
(72容量%)に、上記で得られた4-VPMO(5.64ミリモ
ル)を加えて、−78℃、10分間の条件でブロック共重合
した。反応後の溶液はリビング共重合体特有のやや黒み
がかった赤色を呈していた。
このリビングブロック共重合体をメタノールで処理する
ことによってブロック共重合体が100%の収率で得られ
た。再沈殿法により精製した後、VPOを用いて数平均分
子量を測定し、(スチレン+4-VPMO)/ナフタレンカリ
ウム塩のモル比より計算した数平均分子量と比較した結
果、両者はかなり良く一致していた。又、共重合体のGP
C流出曲線(b)は第2図に示す如く、元のポリスチレ
ンホモポリマーの流出域よりも高分子量側に移行してい
ることから、明らかにブロック共重合体が生成している
ことが判る。それも分布の狭い単峰性のピークであるこ
とから、重量平均分子量/数平均分子量の比が1に近い
極めて狭い分子量分布を持つ共重合体であることが明確
である。
更に、共重合体の1H NMR分析により、そのブロック構成
比を計算して求めるとポリスチレンセグメント61モル%
とポリ4-VPMOセグメント39モル%からなるブロック共重
合体であることが判った。
このブロック共重合体は、THF、ベンゼン、トルエン、
酢酸エチル、クロロホルム、ジクロルメタン、四塩化炭
素、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、ピリ
ジン、N,N−ジメチルホルムアミドに可溶であり、n−
ヘキサン、ジエチルエーテル、t−ブタノール、エタノ
ール、メタノール、水に不溶であった。
以上の分析結果から、本発明で得られたリビングブロッ
ク共重合体は、(ポリ4-VPMO)−(ポリスチレン)−
(ポリ4-VPMO)形、すなわち(A)−(B)−(A)形
のリビングブロック共重合体であることが証明された。
(保護基を外したブロック共重合体の合成及び同定) 上記のブロック共重合体を、2mlの40%硫酸を含むTHF50
mlに溶解して1.6%溶液とし、8時間還流したのち中和
した。次に、20重量%の水酸化ナトリウムを含む水−メ
タノール−ピリジン(2:3:4)混合液に溶解して1.6%溶
液とし、6時間還流することにより、共重合体の内にあ
る保護基の4,4−置換オキサゾリニル基は脱離した。再
沈殿法により精製した共重合体はTHF、ピリジン、N,N−
ジメチルホルムアミドに可溶であり、ヘキサン、ベンゼ
ン、アセトン、エタノール、メタノール、水に不溶であ
った。
保護基を外したブロック共重合体の1H NMR分析から、オ
キサゾリン環にある置換メチル基の特性シグナルは認め
られなかった。又、得られたブロック共重合体のIRスペ
クトルは2500-3300cm-1(-OH)、1700cm-1(C=0)の
特性吸収を示し、オキサゾリン環に基づく1650cm-1(−
C=N−)の吸収は認められなかった。
従って、保護基を外したブロック共重合体はポリスチレ
ンセグメントとカルボキシル基を持つポリ4-VBAセグメ
ントより構成されており、これらが(ポリ4-VBA)−
(ポリスチレン)−(ポリ4-VBA)形、すなわち(A)
−(B)−(A)形に配列しているブロック共重合体で
あることを確認した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明におけるアニオンリビングブロック共重
合を行う装置の一例の概念図であり、第2図は本発明に
おける共重合体のGPC流出曲線であり、図中の横軸は流
出カウントを示している。 1……フラスコ、2,3……アニオン重合開始剤アンプ
ル、4……第一のモノマー封入アンプル、5……第2の
モノマー封入アンプル、6,7……枝管、8……真空ライ
ン、9……コック、10……マグネット。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 の繰り返し単位(A)と、 一般式 [式中、R1は水素原子又はメチル基、Zは 又は-CR2=CH2を示し、R2は水素原子又はメチル基を示
    す。但し、R1、R2は同時にメチル基でない。]の繰り返
    し単位(B)との結合を持ち、かつその配列がABAであ
    る新規リビングブロック共重合体。
  2. 【請求項2】一般式 [式中、Mは水素原子又はアルカリ金属原子を示す。]
    で表わされるビニルモノマー(II)に塩素化剤を反応さ
    せ酸塩化物とした後、式 で表わされるアミノアルコール系化合物と接触させて酸
    アミド化合物を生成させ、しかる後に上記塩素化剤の存
    在下で縮合、閉環して得られる 式 で表わされる該ビニルモノマー(II)の4,4−置換オキ
    サゾリニル基置換体を、 一般式 [式中、R1は水素原子又はメチル基、Zは 又は-CR2=CH2を示し、R2は水素原子又はメチル基を示
    す。但し、R1、R2は同時にメチル基でない。]で表わさ
    れる化合物(III)をアニオン重合開始剤の存在下に重
    合して得られる [式中、R1及びZは前記と同意義である。]の繰り返し
    単位(B)からなるリビングポリマーに加えて共重合す
    ることを特徴とする 式 の繰り返し単位(A)と、 一般式 [式中、R1及びZは前記と同意義。]の繰り返し単位
    (B)との結合を持ち、かつその配列がABAである新規
    リビングブロック共重合体の製造方法。
JP61069379A 1986-03-27 1986-03-27 新規リビングブロツク共重合体及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0730142B2 (ja)

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JAPAN-U.S POLYMER SYMPOSIUMЫcý¡c=S60 *

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