JPH07300614A - 連続鋳造用溶鋼の製造方法 - Google Patents

連続鋳造用溶鋼の製造方法

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JPH07300614A
JPH07300614A JP9037694A JP9037694A JPH07300614A JP H07300614 A JPH07300614 A JP H07300614A JP 9037694 A JP9037694 A JP 9037694A JP 9037694 A JP9037694 A JP 9037694A JP H07300614 A JPH07300614 A JP H07300614A
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slag
molten steel
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JP9037694A
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Miyako Akiyoshi
美也子 秋吉
Hideyuki Misumi
秀幸 三隅
Akio Kasama
昭夫 笠間
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、製品板での表面形状の良好化と内
質欠陥の低減を図るべく、溶鋼中の介在物量を大幅に低
減し得る連続鋳造用溶鋼製造方法を提供する。 【構成】 転炉内において、CaOを投入し、スラグを
固化させ、出鋼中のスラグ流出を防止し、鍋上スラグ量
を溶鋼に対して0.1%以下に低減させ、鍋上スラグに
均一にAlを散布してスラグ中FeOを3%以下に改質
し、さらに、ガス吹込み用ランスにより不活性ガスと共
にCaO:Al2 3 の比が0.66〜1.5で、両者
の含有量が70%以下であり、残りはSiO2 およびM
nOの何れか1種または2種を30%以上含有し、融点
が1450〜1550℃内にあり、粒径が50〜100
0μm φのフラックスを吹付けて、溶鋼中のスラグ系介
在物と合体浮上させ、該介在物を無害化するとともに介
在物量を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製品板での表面形状を
良好なものとなし、かつ内質欠陥を低減させるべく、溶
鋼中の介在物量を大幅に低減させるための連続鋳造用溶
鋼の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製鋼工程で生成あるいは発生して、これ
が除去されずに製品欠陥の原因となる介在物としては、
大きく分けてアルミナ系、スラグ系、パウダー系の3種
類が挙げられる。この内、アルミナ系介在物は、(1)
式に示す反応により脱酸およびそれ以後の再酸化反応で
生じたものであり、従来脱酸生成物に関しては、脱酸工
程において酸化物の凝集、合体による浮上分離時間を長
くするため、初期に脱酸剤を投入する出鋼脱酸法やRH
処理における強攪拌を行って介在物の浮上分離を促進さ
せる方法が採られてきた。また、特開平1−18046
6号公報に見られるように、脱酸時に脱酸剤AlとCa
O、CaF2 の結合体および融合体を投入することによ
り、脱酸生成物をCaO−Al2 3 系の低融点のもの
として浮上促進させる方法も提案されている。さらに再
酸化反応生成物については、鍋上スラグの再酸化度を低
減することが有効であるとされ、スラグの(T.Fe)
を下げる方法、いわゆるスラグ改質が行われてきた。
【0003】 xM + (1/2)yO2 → Mx y 一方、スラグ系介在物については、鍋継目部での清浄化
対策として、スラグストッパーやフローティングバルブ
などの導入により取鍋スラグの巻込み防止あるいは浸漬
開孔の実施によるタンデッシュスラグのたたき込み防止
等が試みられてきた。
【0004】また、パウダー系介在物については、パウ
ダーの高粘性化、低速鋳造操業等の措置が採られてき
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現状では食缶
用材料中の製品欠陥の殆どはAl−Ca−O系(スラグ
系)介在物に起因するフランジクラックであり、スラグ
系介在物への対策が十分に採られていないのが現状であ
る。本発明は、アルミナ系介在物を低減させて製品板で
の表面性状を良好にさせるとともに、内質欠陥の原因と
なるスラグ系介在物をも低減させる連続鋳造用溶鋼の製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために構成されたもので、その要旨とするところ
は、連続鋳造用溶鋼を溶製するに当たり、転炉内にCa
Oを投入して、スラグを固化させた後、取鍋に出鋼して
取鍋上スラグ量を溶鋼に対して0.1%以下にし、取鍋
上スラグに均一にAlを散布してスラグ中FeOを3%
以下に改質し、ガス吹込み用ランスによりAr、N2
の不活性ガスと共にCaO:Al2 3の比が0.66
〜1.5で、両者の含有量が70%以下であり、残りは
SiO2またはMnOの何れか一方あるいは両者を30
%以上含有し、融点が1450〜1550℃内にあり、
粒径が50〜1000μmφのフラックスを吹付け、溶
鋼中に浮遊しているCaO−Al2 3 スラグ系介在
物、具体的にはCaO:40〜60%、Al2 3 :6
0〜40%の組成範囲のスラグ系介在物、と合体浮上さ
せることにより、該介在物の組成範囲よりはずして該介
在物を無害化するとともに介在物量を低減させることを
特徴とする連続鋳造用溶鋼の製造方法にある。
【0007】
【作用】介在物起因による欠陥には、大きく分けて次の
2種類のものがある。1つは、アルミナ系介在物に起因
するスリバー疵で、もう一つはCaO−Al2 3 等の
スラグ系介在物に起因するフランジクラック、ピンホー
ル欠陥である。スラグ系介在物の起源としては、上述し
たように、出鋼中の転炉スラグの巻込み、溶鋼流動
による鍋上スラグの削り込み、鍋継目部での鍋上スラ
グの巻込み等が考えられる。
【0008】本発明者らは、実際に問題となる介在物組
成を明らかにするために、鋳片内スラグ系介在物および
冷延板での磁粉探傷欠陥部介在物の組成調査を行った。
鋳片内介在物および磁粉探傷欠陥部介在物は、CaO−
Al2 3 2元系であり、両者の調査によって得られた
組成は、図1および図2のCaO−Al2 32元系状
態図上にプロットした。図1は鋳片介在物の組成を示
し、また図2は磁粉探傷欠陥部介在物の組成を示してい
るが、鋳片介在物については、さらに球形、不定形の形
態別に示した。この鋳片内介在物の球形および不定形形
態の存在率は、50:50である。
【0009】これらの図から判るように、磁粉探傷欠陥
中の介在物組成は鋳片段階での球形形態のものと一致し
ており、その組成はCaO:Al2 3 =0.66〜
1.5である。即ち鋳片段階ではこの組成範囲以外の介
在物(CaO:Al2 3 =<0.66、>1.5)が
存在するにもかかわらず、これらのものは実際には欠陥
とならないことが判明した。
【0010】ここで、通常転炉からの出鋼中に流出した
鍋上スラグの組成は、溶鋼中に巻込まれると、スラグ中
のFeO、SiO2 、MnO等の成分が溶鋼中のAlに
より還元され、必ずCaO:Al2 3 =0.66〜
1.5の範囲内の組成となっている。従って、この溶鋼
中に浮遊する介在物の組成を改善する必要がある。我々
は溶鋼中の介在物組成を制御する方法として、溶鋼中に
粉体を吹込むことを考えた。即ち、問題となる組成範囲
以外の粉体を吹込むことにより、溶鋼中に浮遊している
問題の低融点スラグ系介在物と合体浮上させることを考
えた。そこで、20kgの雰囲気制御型溶解炉にて、C
aO:Al2 3 =0.66〜1.5の酸化物およびC
aO:Al2 3 が<0.66、>1.5の酸化物が5
0:50の割合で含有されている溶鋼を溶解した。吹込
む粉体は、問題となる組成(CaO:Al2 3 =0.
66〜1.5)が溶鋼中では低融点の液状介在物なの
で、これと衝突しやすい液状の低融点フラックスを考え
た。但し、衝突せずに浮遊した場合、問題の組成となら
ないように、他の成分がAlにより還元されて、Ca
O:Al2 3 の比が0.66〜1.5とならぬよう
に、CaO:Al2 3 の比は0.66〜1.5である
が、両者の含有量が70%以下であり、残りはSi
2 、MnO等還元されるとAl2 3 に変わるものが
単独あるいは複合で30%以上含有されるフラックス
(以下フラックスA)を吹付け、問題の組成およびそれ
以外の組成の酸化物の量がどの様になるかを調査した。
このとき、フラックスの他の成分がAlにより還元され
た場合、CaO:Al2 3 の比が0.66〜1.5と
なってしまうフラックス(以下フラックスB)について
も同時に調査した。その結果、図3に示すように、フラ
ックスAにおいて、問題の組成(CaO:Al2 3
比が0.66〜1.5)の介在物量が減少することを見
出した。フラックスAは、液状同士で合体しやすいが、
浮上しきれずに残ったとしても、最終的にはSiO2
MnOの他の成分がAlにより還元されて、問題の組成
を外れるので効果的である。但し、図4に示すように、
50μm未満あるいは1000μm超のものを吹付ける
と、効果が得られないことが確認された。おそらく、5
0μm未満であると衝突の確立が小さくなり、1000
μm超であると衝突しきれずに残留したものの無害化は
達成しえないものと考えられる。
【0011】一方、スリバー疵の原因となるアルミナ系
介在物については、スラグ中の酸化力を低減させること
が有効であるため、出鋼後、鍋上スラグ上にAlを均一
に散布してスラグ中のFeO%を3%以下に低減する必
要がある。次に、本発明の実施例について述べる。
【0012】
【実施例】目標成分として、C:0.03〜0.05
%、Si:0.08%〜0.15%、Mn:0.20〜
0.50%、P:0.007〜0.01%、S:0.0
07〜0.01%、Al:0.04〜0.06%を含
み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる連続鋳造
用溶鋼を溶製するに当たり、本発明を適用した。350
tの転炉において、炉内にCaOを投入し、所定の炭素
濃度に調整して取鍋に出鋼し、次いで均一散布装置によ
り取鍋上にAlを散布し、スラグ中FeO%を3%以下
に低減させ、次いでRHあるいはCASにおけるインジ
ェクション装置を用いて、不活性ガスであるArガスと
共に、CaO:Al2 3 の比が0.66〜1.5で、
両者の含有量が70%以下であり、残りはSiO2 、M
nO等還元されるとAl2 3 に変わるものを単独ある
いは複合で30%以上含有し、融点が1450〜155
0℃内にある50〜1000μmの粒径のフラックスを
吹付け、次いで脱酸を実施し、湾曲型連鋳機で鋳造して
250mm厚のスラブ鋳片とし、鋳片および冷延板にお
ける介在物調査を行った。ここで、粉体吹込みの有無の
比較を調査した。詳細な条件および結果を表1、表2
(表1のつづき)に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】比較例1は、炉内固化が充分でなかった
例、比較例2はスラグFeO%の低減が充分でなかった
例を示している。又、比較例3は、CaO、Al2 3
の含有量が70%超のもので、SiO2、MnO等が還
元されてもCaO:Al2 3 比が0.66〜1.5と
なってしまう粉体を吹付けた場合であるが、低減はする
ものの、問題の組成を充分に低減できない。
【0016】さらに、比較例4、5は吹込む粉体の粒径
を変化させたものであるが、実施例に示したように、粒
径50〜1000μmのものが妥当であることが判る。
【0017】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明によれば、介
在物量を大幅に低減した連続鋳造用溶鋼を得ることがで
きるので、製品板での表面性状が良好で、内質欠陥が低
減された製品板を得ることができるという産業上有用な
効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳片におけるスラグ系介在物の組成を示す図で
ある。
【図2】磁粉探傷欠陥部の介在物組成を示す図である。
【図3】種々のフラックスを吹付けた場合の溶鋼の清浄
性を示す図である。
【図4】吹付けるフラックス粒径が溶鋼の清浄性に及ぼ
す影響を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造用溶鋼を溶製するに当たり、転
    炉内にCaOを投入してスラグを固化させた後、取鍋に
    出鋼して取鍋上スラグ量を溶鋼に対して0.1%以下に
    し、取鍋上スラグに均一にAlを散布してスラグ中Fe
    Oを3%以下に改質し、ガス吹込み用ランスによりA
    r、N2 等の不活性ガスと共にCaO:Al2 3 の比
    が0.66〜1.5で、両者の含有量が70%以下であ
    り、残りはSiO2 またはMnOの何れか一方あるいは
    両者を30%以上含有し、融点が1450〜1550℃
    内にあり、粒径が50〜1000μmφのフラックスを
    吹付け、溶鋼中に浮遊しているCaO−Al2 3 スラ
    グ系介在物と合体浮上させて、該介在物を無害化すると
    ともに介在物量を低減させることを特徴とする連続鋳造
    用溶鋼の製造方法。
JP9037694A 1994-04-27 1994-04-27 連続鋳造用溶鋼の製造方法 Withdrawn JPH07300614A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100554139B1 (ko) * 2001-12-22 2006-02-20 주식회사 포스코 저망간 용선의 전로 조업을 위한 저융점 매용제 조성물과그 조업방법
JP2021011592A (ja) * 2019-07-03 2021-02-04 Jfeスチール株式会社 溶鋼の精錬方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100554139B1 (ko) * 2001-12-22 2006-02-20 주식회사 포스코 저망간 용선의 전로 조업을 위한 저융점 매용제 조성물과그 조업방법
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