JPH07300344A - 紫外線・赤外線または赤外線遮断膜とその形成材 - Google Patents

紫外線・赤外線または赤外線遮断膜とその形成材

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JPH07300344A
JPH07300344A JP32634994A JP32634994A JPH07300344A JP H07300344 A JPH07300344 A JP H07300344A JP 32634994 A JP32634994 A JP 32634994A JP 32634994 A JP32634994 A JP 32634994A JP H07300344 A JPH07300344 A JP H07300344A
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将英 荒井
Masahiro Hagiwara
正弘 萩原
Akira Nishihara
明 西原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ga、Ge、Zr、
In、Sn、およびHfよりなる群から選ばれた1種または2
種以上の金属を合計で、全金属量の 0.1〜25原子%の割
合で含有する酸化亜鉛粉末と、金属アルコキシドと、溶
媒とからなる塗料を基体に塗布し、加熱して金属アルコ
キシドを加水分解させ、紫外線・赤外線遮断膜または赤
外線遮断膜を形成する。 【効果】 紫外線をほぼ完全に遮断できる上、近赤外線
を含む赤外線遮断効果が高い。建築、車両用の窓ガラス
の紫外線・赤外線遮断等に有用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に近赤外線域での遮
断作用に優れた、紫外線・赤外線または赤外線の遮断
材、即ち、紫外線・赤外線または赤外線を遮断する遮断
膜とこれを形成するための膜形成材に関する。
【0002】本発明の遮断膜は、特に建築用、車両用の
窓ガラスに適用した場合に、紫外線による皮膚への悪影
響を軽減することができ、かつ夏期は太陽光の赤外線遮
断効果により大幅な冷房用電力節減効果を発揮し、また
冬期は室内の保温に効果を発揮する。
【0003】
【従来の技術】建築および車両用透明窓ガラスに適用し
て紫外線と赤外線の両方を遮断できる従来の紫外線・赤
外線遮断材として、特開平2−75683 号公報に記載され
ているように、ZnO 粉末やTiO2粉末などの無機系紫外線
吸収剤と、MgO 粉末やSiO2粉末などの無機系赤外線吸収
剤の両者を高分子樹脂溶液中に含有させた材料をガラス
面に噴霧して形成した紫外線・赤外線遮断膜がある。
【0004】また、紫外線吸収膜である酸化亜鉛薄膜
と、赤外線吸収膜である亜鉛原子に対して1〜20原子%
のAlを含有する酸化亜鉛薄膜とを、スパッタ法、真空蒸
着法、CVD法などにより窓ガラス等の透明基体上に積
層した紫外線・赤外線遮断遮断材料が、特公平4−4472
1 号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平2−75
683 号公報に記載の紫外線・赤外線遮断膜では、特に近
赤外域での遮断作用が不十分なため、日射透過率 (JIS
R 3106) を十分に低くすることができず、この結果空調
への効果 (冷房効果および保温効果) が損なわれてしま
うのが現状である。また、比重等の特性が異なる2種類
の微粉末を使用するため、混合が不十分であると膜に性
能の偏りを生ずることがある。
【0006】一方、特公平4−44721 号公報に記載のよ
うな紫外線遮断膜と赤外線遮断膜とを積層する手法は、
工程が複雑となり、コストも高くなる。さらに、近年の
建築物および車両の大型化に伴い、窓ガラスも大面積化
する傾向にあるが、スパッタ、真空蒸着、CVDなどに
よる成膜では大面積化に対応しにくいという欠点もあ
る。
【0007】上記の従来技術の問題点に鑑み、本発明の
目的は、紫外線遮断作用と赤外線遮断作用を同時に備え
た1種類の粉末を使用して、塗布または成形等の簡便か
つ大面積化の容易な手法で形成した1層のみで、紫外線
および赤外線、特に近赤外線に対する優れた遮断作用を
示す紫外線・赤外線遮断材を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
達成を目指して研究を重ねた結果、優れた紫外線吸収能
を示すことが知られている酸化亜鉛粉末に特定のドープ
金属を少量含有させると、その紫外線吸収能を実質的に
阻害せずに、赤外線反射性、特に近赤外線反射性を示す
ようになることを見出し、本発明を完成した。
【0009】本発明は、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、
Ga、Ge、Zr、In、Sn、およびHfよりなる群から選ばれた
1種または2種以上の金属を合計で、全金属量の 0.1〜
25原子%の割合で含有する酸化亜鉛粉末 (以下、単に酸
化亜鉛粉末という) を、紫外線・赤外線遮断用または赤
外線遮断用の粉末として使用し、この粉末を金属アルコ
キシドをバインダーとして成膜する点に特徴がある。本
発明により得られた膜は、スパッタ法等により成膜した
金属ドープ酸化亜鉛膜に比べて、紫外線遮断能に優れて
いる。
【0010】具体的には、本発明の要旨は、溶媒中に、
上記酸化亜鉛粉末と、加水分解により皮膜を形成する金
属アルコキシドとを含有することを特徴とする、紫外線
・赤外線遮断膜形成材にある。好適態様にあっては、前
記金属アルコキシドが、Si、Al、Ti、およびZrのメトキ
シド、エトキシド、n−プロポキシド、i−プロポキシ
ド、n−ブトキシド、s−ブトキシド、およびt−ブト
キシドよりなる群から選ばれた1種または2種以上であ
る。
【0011】上記の紫外線・赤外線遮断膜形成材を基体
に塗布し、加熱すると、本発明の紫外線・赤外線遮断膜
が形成される。本発明はまた、かかる紫外線・赤外線遮
断膜をガラスの少なくとも片面に設けた建築および車両
用透明窓ガラスにも関する。
【0012】本発明の紫外線・赤外線遮断膜は、特に近
赤外域での遮断作用に優れているため、赤外線のみを遮
断する用途にも有用である。即ち、上記の紫外線・赤外
線遮断膜形成材および紫外線・赤外線遮断膜は、赤外線
遮断膜形成材および赤外線遮断膜としても利用できる。
【0013】本発明で用いる酸化亜鉛粉末は、Si、Ti、
V、Cr、Mn、Fe、Co、Ga、Ge、Zr、In、Sn、およびHfの
1種もしくは2種以上の金属 (以下、これらの金属をド
ープ金属ということがある) を酸化物として含有し、残
部が実質的に酸化亜鉛からなる酸化亜鉛粉末である。こ
の粉末は、酸化亜鉛が示す優れた紫外線遮断作用に加え
て、赤外線遮断作用を示し、特に近赤外域において従来
材に見られない、著しく優れた赤外線遮断効果を発揮す
る。
【0014】このような他金属がドープされた酸化亜鉛
粉末は、例えば、塩化亜鉛とドープ金属の塩化物とを含
有する水溶液にアルカリを加えて塩化物を加水分解する
ことにより、水酸化亜鉛とドープ金属の水酸化物とを共
沈させ、共沈物を焼成して酸化物にするといった、適当
な公知手法により製造することができる。
【0015】ドープ金属として好ましいのは、V、Cr、
Mn、Co、Ga、Hfである。ドープ金属の含有量(2種以上
のドープ金属を含有する場合はその合計量)は、全金属
量 (即ち、亜鉛との合計量) に基づいて 0.1〜25原子%
とするが、好ましくは1〜15原子%、より好ましくは1
〜10原子%である。ドープ金属の含有量が 0.1原子%未
満では、赤外線遮断作用、特に近赤外線に対する遮断作
用を確保することができない。一方、ドープ金属の含有
量が25原子%を越えると、ドープ金属によっては粉末が
強い色調を帯び、遮断材を着色する上、効果が飽和して
それ以上の赤外線遮断作用の向上が見られない。
【0016】本発明で用いる酸化亜鉛粉末の平均粒径
は、特に制限されないが、ガラス等の透明基体上に形成
される場合のように透明性を必要とする用途において
は、0.5μm 以下、特に0.1 μm 以下とすることが好ま
しい。しかし、透明性をさほど必要としない場合には、
平均粒径が1μmあるいはそれ以上といった、より大粒
径の酸化亜鉛粉末を使用することができる。
【0017】本発明では、上記酸化亜鉛粉末を、バイン
ダーとして金属アルコキシドを用いて塗料化し、得られ
た膜形成材を適当な基体上に塗布して紫外線・赤外線遮
断膜として利用する。酸化亜鉛粉末としては、ドープ金
属種および/またはドープ金属の含有量が異なる2種以
上の酸化亜鉛粉末を使用してもよい。
【0018】この紫外線・赤外線遮断膜は、前述のよう
に、紫外線・赤外線の両方の遮断用に利用する以外に、
上記酸化亜鉛粉末が優れた赤外線、特に近赤外線遮断効
果を有することから、赤外線遮断用の目的のみに利用す
ることもできる。以下では、説明を簡単にするために、
紫外線・赤外線遮断膜および膜形成材について説明する
が、赤外線遮断膜および膜形成材として利用する場合
も、膜形成材や成形材料の組成、調製法、さらには膜形
成手段などについては、紫外線・赤外線遮断膜および膜
形成材と同様でよい。
【0019】本発明の膜形成材においてバインダーとし
て用いる金属アルコキシドは、加水分解して金属酸化物
の皮膜を形成することができるものであれば特に制限さ
れないが、Si、Al、Ti、およびZrの低級アルコキシドが
特に透明性に優れ、着色のない金属酸化物膜を生成する
ことから好ましい。金属アルコキシドは1種もしくは2
種以上を使用することができる。
【0020】本発明において、低級アルコキシドとは、
炭素数1〜4のアルコキシドを意味する。具体的には、
低級アルコキシドは、メトキシド、エトキシド、n−プ
ロポキシド、i−プロポキシド、n−ブトキシド、s−
ブトキシド、およびt−ブトキシドを包含する。
【0021】膜形成材(即ち、塗料化)のための溶媒
は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコールな
どの1価もしくは多価アルコール類、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、さらには
エステル類、エーテル類、キシレン等の炭化水素類な
ど、特に制限されず、2種以上の混合溶媒を使用するこ
ともできる。好ましい溶媒は、金属アルコキシドの溶解
性に優れたアルコール類である。
【0022】本発明の膜形成材における金属アルコキシ
ドの配合量は、酸化亜鉛粉末の結合に十分な量であれば
よく、特に制限されないが、酸化亜鉛粉末100 重量部に
対して金属アルコキシド (酸化物換算量) 10〜900 重量
部の範囲内が好ましく、さらに好ましくは25〜500 重量
部の範囲内である。
【0023】溶媒の配合量は、使用する膜形成手段に適
した粘性が得られるような量とすればよいが、通常は酸
化亜鉛粉末100 重量部に対して 100〜5000重量部の範囲
内であり、さらに好ましくは 100〜2500重量部である。
【0024】本発明の膜形成材には、必要に応じてアル
コキシドの加水分解促進のため、金属アルコキシド100
重量部に対して1重量部以下の酸、および/または20重
量部以下の水を添加してもよい。また、その他の添加剤
として、塗料に慣用される添加剤、例えば、pH調整
剤、消泡剤、湿潤剤、分散剤等の1種もしくは2種以上
を少量添加してもよい。
【0025】本発明の紫外線・赤外線遮断膜形成材は、
以上の成分を、塗料の調製と同様の手段で混合分散する
ことにより製造できる。この膜形成材を、浸漬、塗布、
印刷、噴霧などの手段により、基体に適用した後、必要
に応じて加熱して溶媒を除去し、金属アルコキシドを加
水分解させて、金属酸化物からなる皮膜を形成させる
と、本発明の紫外線・赤外線遮断膜が形成される。乾燥
温度は、溶媒や金属アルコキシドの種類に応じて選択す
ればよいが、通常は 100〜600 ℃に加熱して金属アルコ
キシドの加水分解を行う。基体としては、ガラス、プラ
スチックなどが可能であるが、乾燥温度が高く、プラス
チックでは耐熱性が不十分な場合には、ガラスが基体と
して用いられる。
【0026】このようにして形成された本発明の紫外線
・赤外線遮断膜は、金属アルコキシドの加水分解で生成
した金属酸化物の皮膜中に、紫外線・赤外線遮断能を有
する酸化亜鉛粉末が分散した膜構造を有する。本発明の
紫外線・赤外線遮断膜の膜厚は特に制限されないが、紫
外線・赤外線遮断作用を十分に発揮させ、かつ適当な透
明性を確保するには、 0.1〜5μm程度の厚みが適当で
あり、好ましくは0.1〜2.5 μmの範囲内である。
【0027】本発明の紫外線・赤外線遮断膜は、例え
ば、建築および車両用の窓ガラス、サンルーフ、光ファ
イバー、プリペイドカード、サンバイザー、PETボト
ル、包装用フィルム、メガネ、貯蔵庫、衣服などの繊維
製品、布団綿、電子レンジ・オーブン等の覗き窓、ビニ
ールハウス、温室、化粧品等の製品に適用して、製品に
紫外線・赤外線遮断機能または赤外線遮断機能を付与す
ることができる。
【0028】
【実施例】以下の実施例および比較例において、光透過
スペクトルは積分球付き自記分光光度計U−4000型 (日
立製作所製) を用いて測定した。
【0029】透明性を評価する目的で、可視光透過率
(JIS R 3106) を測定した。また、紫外線と赤外線の遮
断効果を評価する目的で分光透過率を測定し、この測定
結果から透過率と波長との関係を示す分光透過率曲線を
作成した。この透過率曲線において、紫外域 (380 nm以
下) で透過率が5%を示す最大波長を「紫外線カット波
長」とし、赤外域 (810 nm以上) で透過率が5%を示す
最小波長を「赤外線カット波長」として記録した。さら
に、近赤外線遮断効果を評価する目的で、波長1000 nm
における透過率を測定して評価した。
【0030】(実施例1)本実施例で使用した粉末は、
表1に示すドープ金属含有量および平均粒径を有する酸
化亜鉛粉末A〜T、ならびに同じく表1に示す平均粒径
を有するZnO 粉末、CeO2粉末、およびZrO2粉末であっ
た。酸化亜鉛粉末A〜Tは、塩化亜鉛とドープ金属の塩
化物とを含有する水溶液にアンモニア水を添加し、共沈
生成物を得、この共沈生成物をN2 雰囲気中で 400℃で
1時間焼成することにより調製した。ZnO 粉末、CeO2
末、およびZrO2粉末は市販品を使用した。
【0031】
【表1】
【0032】ドープ金属を含有する酸化亜鉛粉末A〜T
を別々に用いて、表2に示すように、この粉末と金属ア
ルコキシドと溶媒と加水分解を促進させるための水およ
び塩酸を混合して塗料化することにより、紫外線・赤外
線遮断膜形成材を調製した。混合は、ガラスビーズを加
えてペイントシェーカーで粒ゲージにより分散状態を確
認しながら練合することにより行った。
【0033】比較のために、従来の紫外線・赤外線遮断
膜形成材として、ZnO 粉末、CeO2粉末、およびZrO2粉末
を表2に示す割合で混合した混合粉末を使用して、これ
を上記と同様にアクリル樹脂および溶媒と混合して、従
来例の塗料を調製した。
【0034】得られた各紫外線・赤外線遮断膜形成材
を、ガラス板 (厚さ2mm、可視光透過率91%) にバーコ
ーターで塗布し、500 ℃で加熱することにより、表2に
示す厚さの紫外線・赤外線遮断膜を形成した。これらの
紫外線・赤外線遮断膜の透明性(可視光透過率) 、紫外
線・赤外線遮断効果 (紫外線および赤外線のカット波
長) 、および近赤外線遮断効果 (1000 nm での透過率)
の結果を表3にまとめて示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】表3からわかるように、従来の紫外線・赤
外線遮断膜は、紫外線遮断効果はあるものの、赤外線遮
断効果に関しては波長2600 nm 以下の赤外線を遮断する
ことができず、波長1000 nm の近赤外線は80%も透過し
てしまうなど、粉末を3種類も混合しているにもかかわ
らず、赤外線遮断効果は劣っている。これに対して、本
発明の紫外線・赤外線遮断膜は、ドープ金属を含有する
酸化亜鉛粉末1種類しか使用していないが、十分な紫外
線遮断効果に加えて、1100〜1740 nm より長波長の赤外
線を遮断することができ、1000 nm の近赤外線の透過率
も12〜55%と、近赤外線も含めた赤外線の遮断効果が高
い。
【0038】
【発明の効果】本発明の紫外線・赤外線遮断膜は、透明
性に優れているにもかかわらず、紫外線をほぼ完全に遮
断することができる。その上、従来材に比べて著しく優
れた赤外線遮断効果を示し、特に従来材では実質的に遮
断することができなかった近赤外線に対しても十分な遮
断効果を発揮することができるので、日射透過率を低く
することができる。
【0039】また、本発明の紫外線・赤外線遮断膜は、
塗布という簡便かつ大面積化が容易な手段で形成するこ
とができる。さらに、粉末を1種類しか使用せず、しか
も1層の紫外線・赤外線遮断膜で紫外線・赤外線遮断効
果を示すので、非常に経済的であり、品質の信頼性も高
い。
【0040】本発明の紫外線・赤外線遮断膜は、建築お
よび車両用の窓ガラスに適用した場合、紫外線による皮
膚への悪影響の軽減が可能となる。さらに、近赤外線を
含む赤外線遮断効果の向上により、夏期は外部からの赤
外線を遮断して大幅な冷房用電力節減が可能となり、冬
期は室内の赤外線を反射するため保温に効果がある。従
って、建築および車両用窓ガラスを大型化しても、保温
効率が高いため空調効果を損なわず、空調費の節約等、
工業上の有用性は高い。
【0041】また、サンルーフ、サンバイザー、PET
ボトル、包装用フィルム、メガネ、貯蔵庫、衣服などの
繊維製品、布団綿、ビニールハウス、温室、化粧品等の
製品に適用した場合にも優れた紫外線・赤外線遮断作用
を発揮し、さらに光ファイバー、プリペイドカード、電
子レンジ・オーブン等の覗き窓、などに適用した場合に
は優れた赤外線遮断作用を発揮するのである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒中に、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、C
    o、Ga、Ge、Zr、In、Sn、およびHfよりなる群から選ば
    れた1種または2種以上の金属を合計で、全金属量の
    0.1〜25原子%の割合で含有する酸化亜鉛粉末と、加水
    分解により皮膜を形成する金属アルコキシドとを含有す
    ることを特徴とする、紫外線・赤外線遮断膜形成材。
  2. 【請求項2】 上記金属アルコキシドが、Si、Al、Ti、
    およびZrの低級アルコキシドよりなる群から選ばれた1
    種または2種以上である、請求項1記載の紫外線・赤外
    線遮断膜形成材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の紫外線・赤外線
    遮断膜形成材の基体への塗布および加熱により形成され
    た紫外線・赤外線遮断膜。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の紫外線・赤外線遮断膜
    をガラスの少なくとも片面に設けたことを特徴とする、
    建築および車両用透明窓ガラス。
  5. 【請求項5】 溶媒中に、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、C
    o、Ga、Ge、Zr、In、Sn、およびHfよりなる群から選ば
    れた1種または2種以上の金属を合計で、全金属量の
    0.1〜25原子%の割合で含有する酸化亜鉛粉末と、加水
    分解により皮膜を形成する金属アルコキシドとを含有す
    ることを特徴とする、赤外線遮断膜形成材。
  6. 【請求項6】 上記金属アルコキシドが、Si、Al、Ti、
    およびZrの低級アルコキシドよりなる群から選ばれた1
    種または2種以上である、請求項5記載の赤外線遮断膜
    形成材。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の赤外線遮断膜形
    成材の基体への塗布および加熱により形成された赤外線
    遮断膜。
JP32634994A 1994-03-11 1994-12-27 紫外線・赤外線または赤外線遮断膜とその形成材 Pending JPH07300344A (ja)

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JP4137494 1994-03-11
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1862437A1 (en) * 2006-05-30 2007-12-05 Nippon Sheet Glass Company Limited Transparent article with infrared shielding film
KR100973069B1 (ko) * 2007-05-08 2010-07-29 (주)석경에이.티 자외선 차단 조성물
CN112521025A (zh) * 2020-12-25 2021-03-19 浙江关爱云健康产业(集团)有限责任公司 一种利用稀土材料在玻璃上镀膜屏蔽有害紫外光的方法

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