JPH0729950B2 - 高純度デュレンの製造方法 - Google Patents

高純度デュレンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、キシレン又はプソイドキュメン(1,2,4−ト
リメチルベンゼン)からデュレンの製造方法に係り、特
にジグリコールアミンを有機窒素化合物テンプレートと
して水熱合成して得られる全重量に対する窒素含有量が
1〜2重量%の結晶性アルミノシリケート(以下、「DG
Aゼオライト」という。)を触媒として用い、メタノー
ルをアルキル化剤として、反応塔出口の未反応メタノー
ルの濃度を供給メタノールの0.1〜1%に保つことによ
る高純度デュレン(1,2,4,5−テトラメチルベンゼン)
の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
デュレンを酸化して得られるピロメリット酸は、耐熱性
可塑剤として、またこの無水物は耐熱性ポリイミド樹脂
の原料として近年その需要が益々高まっている。
このため、その原料となるデュレンの工業的に有利な製
造方法の開発が望まれている。
従来、デュレンを工業的、且つ高純度に製造する方法と
しては、硫酸やルイス酸触媒を用いて反応した後、蒸留
・晶析により回収する方法が知られている。しかし、こ
れらの方法では装置の腐食や生成物の選択性が充分でな
い他、生成物から高純度のデュレンを製造するには複雑
な晶析工程が不可欠である等の難点がある。一方、最近
では結晶性アルミノシリケート触媒を用いる方法(特公
昭59−9525号公報)、結晶性硼珪酸触媒を用いる方法
(特開昭59−55838号公報)、あるいは鉄含有メタロシ
リケート触媒を用いる方法(特開昭62−153231号公報)
が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記した結晶性アルミノシリケートを用いる方法ではデ
ュレンの生成量および選択性の点で難点があり、また目
的生成物と近似する沸点をもつ異性体が生成するので蒸
留操作だけでは市場の要求する高純度のデュレンを得る
ことは難しく、工業的に実施する場合の障害となってい
る。
さらに、一般にゼオライト触媒を用いて芳香族化合物を
メタノールによりメチル化する場合には、メタノールの
ガソリン留分への転化いわゆるMTG反応が並行して起こ
り反応塔出口では通常メタノールが存在せず、メチル化
反応に使われるメタノール利用効率が低下するという問
題がある。この為、メチル化剤を複数段の反応帯域に供
給してメチル化剤の利用効率を向上させようとする試み
(特開昭60−224643号公報)も見られるが、沸点がデュ
レンに非常に近接しデュレンの純度向上に好ましくない
イソデュレンの生成抑制には関与せず、工業的に実施す
る場合の障害となっている。
本発明は、これらの課題に鑑みなされたものであって、
キシレン又はプソイドキュメンを効率的にメチル化し反
応副生物の生成を抑え、高純度のデュレンを製造する方
法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、以上のような従来技術の難点を解消し、
キシレン又はプソイドキュメンを効率よく転換し、且つ
高純度のデュレンの製造方法について鋭意研究を重ねた
結果、原料炭化水素油を触媒として特定の結晶性アルミ
ノシリケートを用い、メタノールをアルキル化剤とし
て、反応塔出口の未反応メタノールの濃度が最適な範囲
に保たれる反応条件によりメチル化し、反応生成物を簡
単な蒸留操作を組み合わせる事により、純度95%以上の
高純度デュレンを製造するプロセスを見出し、本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明は前記課題を解決するために、キシレ
ン又はプソイドキュメンから選ばれた一種以上の炭化水
素を、メタノールをアルキル化剤としてメチル化し、デ
ュレンを製造するに当たり、触媒としてジグリコールア
ミンをテンプレートとして用い水熱合成後の脱水された
形態で表して、式 (0.01〜1.0)Na・(0.5〜4.0)RN・〔Al2O3:10〜50SiO
2〕 (上記式中、Naはナトリウムイオン、RNはジグリコール
アミンカチオン)の化学組成を有し、かつ全重量に対す
る窒素含有量が1〜2重量%の結晶性アルミノシリケー
トゼオライトを焼成して用い、反応温度250〜400℃、圧
力5〜20気圧、液空間速度(LHSV)0.2〜5h-1及びメタ
ノール/炭化水素量比を1〜3(モル比)の範囲の条件
下において、反応塔出口の未反応メタノール濃度を供給
メタノール量の0.1〜1%に保つように原料炭化水素油
をメチル化し、反応生成物を蒸留することにより純度95
%以上のデュレンを得ることを特徴とする高純度デュレ
ンの製造方法としたものであり、また、上記製造方法に
おいて反応生成物の蒸留に当り、炭素数8又は炭素数9
の芳香族炭化水素留分はアルキル化原料としてリサイク
ルし、炭素数10以上の芳香族炭化水素留分は、更に蒸留
することにより純度95%以上のデュレンを得ることを特
徴とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法に用いる触媒は、シリカ源、アルミナ源、
アルカリ金属源、水およびジグリコールアミン{2−
(2−アミノエトキシ)エタノール}を含む原料混合物
から水熱合成して得られる結晶性アルミノシリケートゼ
オライトを主成分とするものである。
本発明に用いるゼオライト原料は、シリカ源としてはシ
リカ、シリカゾル、シリカゲル、ケイ酸ナトリウム及び
ケイ酸など通常ゼオライトの合成において用いるものが
使用でき、好ましくはコロイド状シリカがよい。アルミ
ナ源としてはアルミナゲル、アルミナゾル、アルミナ、
アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウムなどが使用で
きるが、水溶性のアルミン酸ナトリウムが取り扱い上好
適である。テンプレートとして用いる有機性窒素化合物
ジグリコールアミンは、正式には2−(2−アミノエト
キシ)エタノール、NH2CH2CH2OCH2CH2OHの分子式を示す
第1アミンであり、エーテル構造を有することからアル
コールアミンとは区別される。このほか当然のことなが
ら、ジクリコールアミンを生成する前駆体が使用でき
る。アルカリ金属は、通常ナトリウムを用い水酸化ナト
リウム、ケイ酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウムから
選ばれた1種以上のナトリウム源が使用できる。
次に、これら出発原料の組成比は下記のような割合(モ
ル比)で調合する。この範囲内で調合することにより、
水熱合成後の脱水された形態における窒素含有量を全重
量の約1〜2重量%とすることができる。
SiO2/Al2O3 10〜50 H2O/OH- 50〜200 OH-/SiO2 0.1〜1.0 RN+/(RN++Na+) 0.5〜1.0 (ここでOH-にはジグリコールアミンによるOH-は含まな
いものとし、RN+はジグリコールアミノ陽イオンを示
す。) この混合物を通常80〜200℃、好ましくは120〜170℃の
温度にて、約0.5〜30日間密閉容器内で加熱する。水熱
合成温度と時間はゲル組成中のアミン量と共に窒素含有
量と密接な関係にあり、通常初期にDGAカチオンがナト
リウムイオンに比べて優先的に配位し、時間の経過とと
もにDGAカチオンが減少し、ナトリウムイオンが増加す
る傾向にある。
反応終了後生成する結晶性はろ過後、過剰のアルカリを
水洗除去した後乾燥する。本発明で得られるゼオライト
は十分な水洗後においても、反応原料に用いたジグリコ
ールアミンの陽イオンを包含しており、これは包含され
ているナトリウムイオンと同様、構造内に配位されてい
ると考えられる。またその構造はジグリコールアミンを
用い、かつ前述の組成比で合成する限り同一である。
本発明に用いるDGAゼオライトは、これを焼成するだけ
で十分な反応活性が得られる。この特性は、DGAゼオラ
イトでは水熱合成時に有機窒素カチオンを優先的にゼオ
ライト結晶格子に取り込まれることにより得られる最大
の特徴であり、他のゼオライトでは達成し得なかったこ
とである。
触媒性能をさらに増すためには、微量のアルカリ金属を
塩化アンモニウム水溶液等で処理してアンモニウム型の
ゼオライトとし、しかる後焼成してプロトン型のゼオラ
イトとしても用いることができる。また、必要に応じて
公知のイオン交換法により、カリウム金属イオンあるい
は希土類金属イオンなどに交換することも可能である。
さらに、本発明の方法に用いるアルキル化反応は、気
相、液相いずれも可能であり、反応方式も固定床流通方
式、流動床方式あるいは液相加圧撹拌方式などいずれの
方式も実施可能である。従って、触媒の形状はその反応
形式により決定されるものであり特に制限はなく、粉末
あるいは成型体が用いられる。DGAゼオライトの触媒特
性をさらに効果的とするためには、アルミナ、シリカ、
シリカアルミナ、粘土、活性白土などを添加するのが好
ましい。これはDGAゼオライトをマトリックス中に高分
散させる他、両者の相乗作用により触媒の活性・選択性
が高まるためで、加えて触媒成型体の機械的強度を向上
させることができる。その中で特にアルミナとの複合が
好ましく、DGAゼオライトに複合する量は、約20〜40%
が好ましい。このようにして得られた触媒成型体を約50
0〜600℃の温度で焼成した後触媒として使用する。
本発明の方法において、触媒として用いるDGAゼオライ
トのシリカ/アルミナ比及び窒素含有量は、広範囲にわ
たって変化させることができるが、活性面から特に約10
〜50(SiO2/Al2O3モル比)の低シリカ/アルミナ比及び
窒素含有量が約1〜2重量%のものが使用される。本発
明で用いるDGAゼオライトは、特に低シリカ/アルミナ
比の結晶物を高結晶化率で得ることが可能であり、また
水熱合成時のジグリコールアミンの取込みを多くするこ
とが可能な点が特徴であり、結果として反応活性点と考
えられる触媒の酸性質に有効に作用するものと推定され
る。ジグリコールアミンはカチオンとしてナトリウムイ
オンと同様の役割の他、ゼオライト細孔内に型材として
の役割も併せて作用するが、上記活性を発揮させるため
には、窒素含有量を約1重量%以上とする必要があり、
また、約2重量%以上ではその効果はほぼ平衡に達す
る。本発明の本法では、原料としてキシレン又はプソイ
ドキュメンを用いることができる。また、これらの原料
に反応生成物を蒸留して得られる主にキシレン(p−キ
シレン、m−キシレン、o−キジレン等の混合物)とプ
ソイドキュメンの留分からなるリサイクル油を混合して
原料油に用いることができる。
混合原料油を用いることにより、デュレンの生成量と選
択性を向上させることができ、特にプソイドキュメンに
キシレンを約30〜70重量%混合した原料を用いることに
より、デュレンの生成量と選択性を最大とすることがで
きる。これらの結果は、本発明で使用する触媒における
プソイドキュメンとキシレンとの反応性と選択性との相
関から生ずるものであり、混合原料を用いることによ
り、これら化合物のメチル化反応を促進する効果がある
ものと考えられる。このことは、未反応原料あるいは目
的以外の副生成物を有効にリサイクルして利用すること
を可能とするものであり、出発原料がプソイドキュメン
あるいはキシレンの場合であっても、リサイクル原料を
混合することによりプソイドキュメン中のキシレンを約
30〜70重量%に保つことができ、原料化合物の原単位を
大幅に低下させることができるものである。また、これ
ら原料中の他と芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トル
エン、エチルベンゼン、ヘミメリテン(1,2,3−トリメ
チルベンゼン)、メシチレン(1,2,5−トリメチルベン
ゼン)、メチルエチルベンゼン等が存在していても触媒
活性を損なうものではなく、これらの化合物のメチル化
も起こり主原料当たりのデュレン生成収率増加に寄与す
るものであり、反応選択性を上げるためにメタノールの
過剰供給も回避できるものである。
本発明の方法に用いる反応条件は、アルキル化剤として
用いたメタノールが、反応塔出口で供給メタノールの約
0.1〜1%に保つように反応温度約250〜400℃、反応圧
力5〜20気圧、液空間速度(LHSV)0.2〜5h-1、メタノ
ール/炭化水素量1〜3(モル比)の範囲で設定するこ
とができる。設定条件は触媒の活性状態で変化し、これ
を一定に保つためには、一般に時間の経過とともに反応
温度を上昇させ、液空間速度又はメタノール/原料炭化
水素量を徐々に増加させることにより、反応塔出口メタ
ノール濃度を供給メタノール量の約0.1〜1%に保つこ
とができるが、触媒の活性を長期間にわたって保持する
ために、上記反応条件範囲で設定する必要がある。ま
た、反応塔出口メタノール濃度が供給メタノール量の約
0.1%以下では、反応触媒上でのメチル化剤が不足し、
原料の分解、異性化、不均化等によりデュレンの収率が
低下し、さらにイソデュレンの生成抑制に効果が少な
く、約1%以上ではメタノールのほか、メタノールの脱
水により生成するジメチルエーテル量も急増して生成物
中に残存することとなり、デュレン生成量が減少するば
かりか、アルキル化剤の有効利用という点からも好まし
くない。
本発明の方法は共存ガスとして水素、窒素、メタン、エ
タン、プロパン、或いは生成物分離槽から分離された軽
質炭化水素化合物と上記ガスとの混合ガスの共存下に好
適に反応を行うことができる。原料に対するこれらの共
存ガスのモル比は、通常約1〜20が好適である。
次いで、本発明の方法における蒸留方法の一態様として
は、第1図に示すように反応生成物を第1塔目の蒸留操
作により、キシレン留分沸点未満の軽質留分をカット
し、さらに塔底油を第2塔目の蒸留操作により、プソイ
ドキュメン留分沸点以下の留分を反応原料油にリサイク
ルし、さらに塔底油を第3塔目の蒸留操作により、デュ
レンを高純度で得る。この中で、上述したように第1塔
目の蒸留操作又は、デュレンの純度如何では第3塔目の
蒸留操作をも省略することも可能である。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 アルミン酸ナトリウム(含有量84.8%)532g、苛性ソー
ダ659gを水8に溶解し、これをコロイダルシリカ(シ
リカ含有量20.36%)32,472gを水20.8に溶解したの
ち、ジグリコールアミン9,831gを加えた溶液に充分に撹
拌しながら添加した。
得られたシリカ/アルミナ比40に調合したゲル混合物を
内容積100のステンレス製オートクレーブ中、160℃で
3日間加熱撹拌した。反応温度が約160〜170℃の高温域
では、ナトリウムイオンの取り込み量が増加するので、
本実施例では3日間の加熱を行ったものである。
得られた結晶生成物は、ろ過したのち100の水で洗浄
し、120℃、24時間乾燥器により乾燥させた後、窒素含
有量を測定したところ1.49重量%であった。
次いで5N塩化アンモニウム水溶液により100℃、3時間
フラスコ内で撹拌加熱し、冷却後ろ過したら、再び塩化
アンモニウム水溶液を加える同じ操作を、3回行った。
この後、乾燥、550℃で3時間焼成してDGAゼオライトを
得た。
このDGAゼオライト600gをコンデア社のベーマイトアル
ミナ粉末400gと混合し、4%硝酸水溶液でゲル化した
後、5.6%アンモニア水溶液で中和して、充分混練した
後押し出し成型機で成型後、12〜32メッシュに粒度をそ
ろえ、アルキル化反応に供した。
原料油はプソイドキュメン(1,2,4−トリメチルベンゼ
ン)に2倍モル相当量のメタノールを添加した混合油を
用い、反応条件は圧力10kg/cm2G、LHSV1.4h-1、共存ガ
ス水素を混合原料油相当モル同伴させ、反応塔出口のメ
タノール量が供給量の0.6%となる350℃の温度での反応
結果は、表−1のようであった。デュレン沸点近傍のイ
ソデュレン留分生成が少量なため蒸留により容易に95%
以上の高純度デュレンを高収率で連続製造が可能とな
る。
実施例2 反応塔出口のメタノール量が供給量の0.8%となる温度3
00℃、LHSV0.3h-1の反応条件を用いた他は、すべて実施
例1と同一にして反応を行った。結果は表−1のようで
あった。実施例1と同様に95%以上の高純度デュレンの
連続製造が可能となる。
実施例3 原料油はプソイドキュメンに1.5倍モル相当量のメタノ
ールを添加した混合油を用い、反応塔出口のメタノール
量が供給量の0.2%となる温度370℃、LHSV3.3h-1の反応
条件を用いた他は、すべて実施例1と同一にして反応を
行った。結果は表−1のようであった。実施例1と同様
に、95%以上の高純度デュレンを高収率で連続製造が可
能となり、且つメタノール利用効率も大幅に向上する。
実施例4 原料油としてフレッシュプソイドキュメンと第1図に示
す連続装置の第二蒸留塔から分離したリサイクル油の混
合原料油で、プソイドキュメン63重量%とキシレンを主
成分とするC8芳香族成分37重量%から成る原料油と、こ
れに2倍モル相当量のメタノールを添加した混合油を用
い、反応塔出口のメタノール量が供給量の0.2%となるL
HSV1.5h-1の反応条件を用いた他は、すべて実施例1と
同一にして反応を行った。結果は表−1のようであっ
た。連続装置から炭素数8〜9の成分をリサイクルした
混合原料油では、より高純度デュレンが高収率で連続製
造される。
比較例1 実施例1と同一の触媒を用い、LHSV0.5h-1の反給条件を
用いた他はすべて実施例1と同一にして反応を行った結
果、反応塔出口において未反応メタノールが検出されな
かった。反応結果は表−1のようであった。デュレン沸
点近傍のイソデュレン留分生成が多いため、95%以上の
高純度デュレンの連続製造が不可能である。
比較例2 実施例1と同一の触媒を用い、温度300℃、LHSV1.4h-1
の反応条件を用いた他はすべて実施例1と同一にして反
応を行った結果、反応塔出口のメタノール量が供給量の
2.1%となった。反応結果は表−1のようであった。デ
ュレンの選択率は高いが、デュレン収率及びメタノール
利用率が大幅に低下し、効率的に95%以上の高純度デュ
レンの連続製造が不可能である。これは該反応条件下で
は、メタノールの他、これの脱水生成物であるジメチル
エーテルも大量に出口生成物中に残存するため、メチル
化が効率的に進行しなかったことによる。
実施例1から実施例4が示すように、本発明によると、
目的生成物であるデュレンと沸点が近接するイソデュレ
ンがほとんど生成しなく、かつ、メタノール利用率が高
いことから95%以上の高純度デュレンが効率的に連続し
て製造することができる。
〔発明の効果〕 本発明によると、原料炭化水素油を効率的にメチル化す
ることができるので、デュレンの生成量を向上されるこ
とができ、またデュレンの選択性が極めて高いことであ
り、その他のテトラメチルベンゼンの異性体、特に沸点
がデュレンに極めて近いデュレン(1,2,3,5−テトラメ
チルベンゼン)との組成比が従来になく高い値となり、
これにより反応生成混合物から一般的な蒸留操作により
経済的に高純度デュレンの製造が可能になる。
また、数塔の蒸留操作を組み合わせる事により未反応
物、あるいは目的以外の副生成物を有効にリサイクル利
用することができる他、触媒の経時的な活性低下の原因
の一つと考えられる重質留分の触媒系内への搬入を防ぐ
効果もあり、工業的な製造方法として利用価値の高いも
のである。
さらに、本発明で使用する触媒は、前記のような効果を
特異的に発揮すると同時に、活性の低下が比較的少な
く、良好な触媒寿命を有することである。このことは工
業的な製造方法として極めて重要なものであり、本発明
の方法の有利な点である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す工程図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キシレン又はプソイドキュメンから選ばれ
    た一種以上の炭化水素を、メタノールをアルキル化剤と
    してメチル化し、デュレンを製造するに当たり、触媒と
    してジグリコールアミンをテンプレートとして用い水熱
    合成後の脱水された形態で表して、式 (0.01〜1.0)Na・(0.5〜4.0)RN・〔Al2O3:10〜50SiO
    2〕 (上記式中、Naはナトリウムイオン、RNはジグリコール
    アミンカチオン)の化学組成を有し、かつ全重量に対す
    る窒素含有量が1〜2重量%の結晶性アルミノシリケー
    トゼオライトを焼成して用い、反応温度250〜400℃、圧
    力5〜20気圧、液空間速度(LHSV)0.2〜5h-1及びメタ
    ノール/炭化水素量比を1〜3(モル比)の範囲の条件
    下において、反応塔出口の未反応メタノール濃度を供給
    メタノール量の0.1〜1%に保つように原料炭化水素油
    をメチル化し、反応生成物を蒸留することにより純度95
    %以上のデュレンを得ることを特徴とする高純度デュレ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】前記反応生成物の蒸留に当り、炭素数8又
    は炭素数9の芳香族炭化水素留分はアルキル化原料とし
    てリサイクルし、炭素数10以上の芳香族炭化水素留分
    は、更に蒸留することにより純度95%以上のデュレンを
    得ることを特徴とする請求項1記載の高純度デュレンの
    製造方法
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