JPH07299473A - 着色廃水の脱色処理装置 - Google Patents

着色廃水の脱色処理装置

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JPH07299473A
JPH07299473A JP13353494A JP13353494A JPH07299473A JP H07299473 A JPH07299473 A JP H07299473A JP 13353494 A JP13353494 A JP 13353494A JP 13353494 A JP13353494 A JP 13353494A JP H07299473 A JPH07299473 A JP H07299473A
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meter
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treated water
reaction tank
colored
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JP13353494A
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English (en)
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Hirayasu Nakagawa
平安 中川
Kazuo Fukunaga
和雄 福永
Hideki Kamiyoshi
秀起 神吉
Sadao Sato
貞雄 佐藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、着色廃水の脱色処理装置に関し、
原水流量と原水または処理水の性状を検知して電気信号
に変換し、演算することによって原水流量と反応槽内へ
の薬品注入量を制御し、使用量の節減と脱色効率の向上
を図るとともに工程の自動化を図ることを目的とする。 【構成】 着色廃水原水供給装置より、流量計を付設す
原水供給管路を通じて接続する反応槽と、同反応槽内
より配管を通じて連結する薬品注入装置と、前記反応槽
に後続する処理水排出管路を有する着色廃水の脱色処理
装置において、前記原水供給管路、処理水排出管路のう
ちの一方またはその両方の経路に色度計及びpH計を設
けて、同流量計及び色度計とpH計にて検知した原水性
状に基づき各々電気信号に変換し、同信号をもとに演算
して運転条件を設定した、前記原水供給装置及び薬品
注入装置に指示し、原水供給量、酸およびアルカリ、塩
素系酸化剤および臭素化合物よりなる薬品の添加量を制
御する演算処理装置よりなる着色廃水の脱色処理装置で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色廃水の脱色処理に
おいて、原水もしくは処理水の着色度等の性状を検知し
て電気信号に変換し、演算処理することによって原水流
量と反応槽内への薬品注入量を制御し、使用量の節減と
脱色効率の向上を図るとともに工程の自動化を図ること
を目的とする着色廃水の脱色処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】浮遊物質やCOD,BOD成分を含む廃
水は、一般には凝集沈殿処理,活性汚泥処理,吸着処
理,酸化処理等を施して放流されるが、廃水中に含有す
る着色成分は、このような単独処理のみによって除去で
きない場合が多く、また実際の水質以上に汚染されたご
とく視覚上非常に目立つため、美観上の見地から好まし
いものとはいえない。また、各種産業より排出される着
色廃液中の着色成分の種類はその排出源によって千差万
別であり、さらに同一排出源であっても複数の廃水経路
から合流する場合は多種類の着色成分が混在することが
あり、特に化学的安定性の高い着色成分を含有する場合
は甚だ処理が困難であるとされている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】次に従来における着色
廃液の処理にあたっての主な問題点について述べる。 凝集沈殿法 廃液中の着色成分の化学的組成により処理条件を一定で
きない場合とか、着色成分が水溶性である場合には特に
脱色効果が低い。またこの処理法のみでは、例えば酸性
媒染料等のように殆ど脱色効果を期待できない場合があ
る。さらには、大がかりな処理設備を必要とし、汚泥が
多量に発生しその処分についての問題がある。 活性汚泥処理法 廃液中のCODやBOD成分以外、着色成分の除去効果
は殆ど期待できない。例えば比較的生物分解を受けやす
いとされるし尿や糖質醗酵廃液でも処理水中の色相が残
留する。さらには、設備に多大の設置面積を要し、厄介
な日常管理が必要となり、イニシャルコストが非常に高
くなる。 活性炭吸着法 除去できる着色成分の種類が限られ、塩基性染料,酸性
染料の場合はある程度効果的であるが、硫化染料,媒染
染料等の場合には殆ど効果がない。さらに、吸着性能が
比較的短時間で著しく低下することに加え、活性炭の価
格が高額であることから経済的に不利であるという大き
な欠点があるほか、使用済み老廃炭の処理の問題があ
る。 酸化分解法 多量の酸化剤が必要であるうえ、処理に長時間を要し、
特に懸濁物質が共存すると脱色効果が低下し易い。ま
た、酸化剤、例えば塩素ガス,さらし粉,次亜塩素酸ナ
トリウム,オゾン等は一般に高価であり、単独で多量に
使用する際のコストはかなり割り高となる。 電解凝集法(電気化学的方法) 電力消費量が多く、また電極材料の消耗量が多くコスト
が増大するため低コストによる処理が困難となる。一般
に着色廃水中には着色成分以外の汚濁成分を含んでいる
ことが多く、特に染色廃水と他工程からの廃水とが混入
しているような場合、単独処理では期待する処理効果を
得られないことが多く、複数の処理方式を組み合わせる
ことが多い。すなわち、排水基準を達成させつつ十分な
脱色効果を得るためには、処理方式が甚だ複雑となり、
このため処理コストが高くなるなど、多々の困難を有す
るため、装置の単純化ならびに運転管理の簡素化が望ま
れていた。
【0004】
【課題を解決しょうとする手段】本発明は、こうした従
来の問題点に対処すべくなされたもので、着色廃水原水
供給装置より原水供給管路を通じて接続する反応槽と、
同反応槽内に配管を通じて連絡する薬品注入装置と、前
記反応槽に後続する処理水排出管路を有する着色廃水の
脱色処理装置において、前記原水供給管路の経路に流量
計を設け、同管路の経路もしくはその前後に色度計及び
pH計を設けるとともに、前記流量計及び色度計とpH
計にて検知した原水性状に基づき変換された電気信号を
もとに演算した後、指示信号を前記原水供給装置及び薬
品注入装置に送って原水供給量及び薬品添加量を制御す
る演算処理装置よりなることを特徴とする着色廃水の脱
色処理装置を提供するものである。
【0005】
【作用】次に本発明における作用を述べる。各種製造工
場から排出される着色廃水について、原水の流量と、原
水又は処理水或いはその両方のpH,色度等の性状値を
得て演算処理装置にて処理し、演算処理装置からの指示
によりpH調整剤ならびに塩素系酸化剤と臭素化合物等
薬品注入量を制御して着色成分を分解処理をする。すな
わち、原水の流量と、原水又は処理水のpH値,色度等
の性状から演算して最適の運転条件を得ると同時に自動
化した装置であって、塩素系酸化剤と臭素化合物の併用
による相乗効果を利用し着色成分を酸化処理するもので
ある。例えばこれらの薬品中、次亜塩素酸ナトリウムは
次のとおり分解して強い酸化性をもつ原子状の酸素
(O)を生成し、着色成分の分解に寄与する。その際、
臭素化合物が存在すると、臭素化合物自体酸化作用以
外、触媒的に分解反応を促進する他、後続して凝集沈殿
処理する場合など、フロックへの残存着色成分の吸着分
解が助長されるなどの傾向がみられ新規な効果として注
目される。なお、これらの操作により得られた処理水に
は、残留塩素が含まれる場合があり、さらに還元剤を添
加したり活性炭吸着処理をしておくことが好ましい。
【0006】
【実施例】次に本発明の実施例を図1について説明す
る。図中1は着色廃水11と各種薬品とを反応させる反
応槽で、必要により撹拌装置を取付ける。また2は反応
槽より液体とともに流入する沈殿物を分離する固液分離
装置である。先ず各種製造工程から排出され廃水貯槽
(図示省略)等に貯留する着色廃水は、管路3a内を経
由して反応槽1側へ流動する。この管路3aの経路内1
1には廃水の流量測定装置4を設置し、廃水流量を検知
し電気信号に変換して演算処理装置7へ送る。演算処理
装置ではこの信号に基づき演算し、反応槽での処理能力
より最適廃水流量を得るための制御信号を廃水の供給装
置(図示省略)に送信して制御する。次に前記管路3a
経路内に設置された色度計5a及びpH計6aにより、
着色廃水11の色度及びpHを測定して電気信号に変換
し演算処理装置7へ送る。演算処理装置7ではこれらの
値に基づき演算し、反応槽での反応を良好に維持させ得
る制御信号を薬品注入装置、すなわちpH調整剤12
a,12b,塩素系酸化剤13及び臭素化合物14等の
注入装置に送信してこれら薬品の添加量を制御する。な
お、色度計5 及びpH計6 は、前記管路3a以外
に、廃水貯槽内や反応槽1内に設置することができる。
前記塩素系酸化剤としては次亜塩素酸ナトリウム,亜塩
素酸ナトリウム,塩素酸ナトリウムのナトリウム塩,さ
らし粉の他に遊離塩素があり、また臭素化合物としては
次亜臭素酸ナトリウム,亜臭素酸ナトリウム,臭素酸ナ
トリウムの他に臭化物イオンを生成し得る無機化合物や
遊離臭素等がある。これらの酸化剤のうち、例えば次亜
塩素酸ナトリウムは次のとおり分解して強い酸化性をも
つ原子状の酸素(O)を生成し、着色成分の分解に寄与
する。 NaOCl → NaCl + O なおこの反応では、pH9以上,好ましくはpH10〜
12程度が適当であり、pH調整剤にて調整される。そ
こで前記pH調整剤としては、通常アルカリ金属,アル
カリ土類金属の水酸化物や炭酸塩等の塩基性物質が使用
され、水酸化ナトリウム,水酸化カルシウム,炭酸ナト
リウム,炭酸カルシウム等が代表的である。従ってpH
9以上のアルカリ性領域で沈殿物が生成して着色成分を
吸着するマグネシウム化合物の添加は特に意義のあると
ころである。なお、必要により硫酸や塩酸等の酸類が使
用される。前記反応槽1にて脱色反応が完了した後、管
路3bを介して設置した固液分離装置2で、夾雑物や液
中に添加物質との反応生成物等に由来する懸濁物質が存
在する場合は、沈降分離等によってこれらを除去し、管
路3cを通じ処理水として放流する。さらに、管路3c
の経路内には色度計5cを設置することができ、この場
合処理水の性状に基づき前記と同様に演算処理装置7か
ら制御信号を与え、塩素系酸化剤13及び臭素化合物1
4等の薬品を反応槽1へ注入して反応の促進に寄与させ
る。また、管路3cの経路内にpH計6cを設置するこ
ともでき、この場合も前記と同様に演算処理装置7から
制御信号を与え、pH調整剤12aを反応槽1へ注入し
て反応の促進に寄与させるとともに、固液分離装置2に
注入して放流水のpH値を適正なものとすることができ
る。なお、色度計5c及びpH計6cは、前記管路3c
以外に、固液分離装置2内や処理水貯槽(図示省略)内
に設置することができる。ここで、前記した色度計及び
pHは、原水又は処理水の何れか一方の値を測定して反
応槽1への薬品注入量を制御してもよいが、或いは原水
と処理水の両方の値を測定して反応槽1への薬品注入量
を制御してもよく、自由に変更できる。なお、これらの
操作により得られた処理水には、残留塩素が含まれる場
合があり、さらに還元剤を添加したり活性炭吸着処理を
しておくことが望ましい。この場合、固液分離装置2の
溢流口側に接続する処理水排出管路3c付近に残留塩素
測定装置を設け、ここで検知した処理水の残留塩素濃度
に基づき変換した電気信号をもとに演算した後、還元剤
供給装置に指示して処理水に当量の還元剤が注入され
る。注入する還元剤としては、例えば亜硫酸ナトリウム
やチオ硫酸ナトリウム等が適している。なお、還元剤の
注入に代えて処理水排出管路に活性炭吸着装置を接続す
れば前記残留塩素以外の不純成分も除去できる。
【0007】
【発明の効果】以上の構成によって、本発明では反応槽
に流入するもしくは流入した着色廃水のpH,色度等の
性状に基づき演算し、pH調整剤ならびに塩素系酸化剤
及び臭素化合物や臭素等の脱色剤の添加量を適正に制御
するため、前記pH調整剤ならびに脱色剤等の薬品消費
量を節減するとともに、自動化したことによって運転上
管理が不要となるなどの効果を奏する。
【発明の効果】以上の構成によって本発明は次の効果を
奏功する。 (1) 反応槽に流入するもしくは流入した着色廃水の
pH,色度等の性状に基づき演算し、pH調整剤ならび
に塩素系酸化剤及び臭素化合物や臭素等の脱色剤の添加
量を適正に制御するため、前記pH調整剤ならびに脱色
剤等の薬品消費量を節減するとともに、自動化したこと
によって運転上管理が不要となる。 (2) 脱色剤として臭素化合物を添加することによ
り、通常使用される次亜塩素酸ナトリウム等塩素系酸化
剤のみで着色成分を酸化分解する場合と比較して反応効
率がきわめて高く脱色効果が向上することによって後続
処理への負荷を軽減することができ、また次亜塩素酸ナ
トリウム等塩素系酸化剤の使用量を節減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例に係わる着色廃水の処理装置
の模式図である。
【符号】
1.反応槽,2.固液分離装置,3a.管路,3b.管
路,3c.管路, 4.流量測定装置,5a,5c色度
計,6a,6c pH計,7.演算処理装置,11.着
色廃水,12a.pH調整剤(アルカリ),12b.p
H調整剤(酸), 13,塩素系酸化剤,14.臭素化
合物,15.処理水
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月16日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 着色廃水の脱色処理装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色廃水の脱色処理に
おいて、原水もしくは処理水の着色度等の性状を検知し
て電気信号に変換し、演算処理することによって原水流
量と反応槽内への薬品注入量を制御し、使用量の節減と
脱色効率の向上を図るとともに工程の自動化を図ること
を目的とする着色廃水の脱色処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】浮遊物質やCOD,BOD成分を含む廃
水は、一般には凝集沈殿処理、活性汚泥処理、吸着処
理、酸化処理等を施して放流されるが、廃水中に含有す
る着色成分は、このような単独処理のみによって除去で
きない場合が多く、また実際の水質以上に汚染されたご
とく視覚上非常に目立つため、美観上の見地から好まし
いものとはいえない。また、各種産業より排出される着
色廃液中の着色成分の種類はその排出源によって千差万
別であり、さらに同一排出源であっても複数の廃水経路
から合流する場合は多種類の着色成分が混在することが
あり、特に化学的安定性の高い着色成分を含有する場合
は甚だ処理が困難であるとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】次に従来における着色
廃液の処理にあたっての主な問題点について述べる。
【0004】凝集沈殿法 廃液中の着色成分の化学的組成により処理条件を一定で
きない場合とか、着色成分が水溶性である場合には特に
脱色効果が低い。またこの処理法のみでは、例えば酸性
媒染料等のように殆ど脱色効果を期待できない場合があ
る。さらには、大がかりな処理設備を必要とし、汚泥が
多量に発生しその処分についての問題がある。
【0005】活性汚泥処理法 廃液中のCODやBOD成分以外、着色成分の除去効果
は殆ど期待できない。例えば比較的生物分解を受けやす
いとされるし尿や糖質醗酵廃液でも処理水中の色相が残
留する。さらには、設備に多大の設置面積を要し、厄介
な日常管理が必要となり、イニシャルコストが非常に高
くなる。
【0006】活性炭吸着法 除去できる着色成分の種類が限られ、塩基性染料、酸性
染料の場合はある程度効果的であるが、硫化染料、媒染
染料等の場合には殆ど効果がない。さらに、吸着性能が
比較的短時間で著しく低下することに加え、活性炭の価
格が高額であることから経済的に不利であるという大き
な欠点があるほか、使用済み老廃炭の処理の問題があ
る。
【0007】酸化分解法 多量の酸化剤が必要であるうえ、処理に長時間を要し、
特に懸濁物質が共存すると脱色効果が低下し易い。ま
た、酸化剤、例えば塩素ガス、さらし粉、次亜塩素酸ナ
トリウム、オゾン等は一般に高価であり、単独で多量に
使用する際のコストはかなり割り高となる。
【0008】電解凝集法(電気化学的方法) 電力消費量が多く、また電極材料の消耗量が多くコスト
が増大するため低コストによる処理が困難となる。
【0009】一般に着色廃水中には着色成分以外の汚濁
成分を含んでいることが多く、特に染色廃水と他工程か
らの廃水とが混入しているような場合、単独処理では期
待する処理効果を得られないことが多く、複数の処理方
式を組み合わせることが多い。すなわち、排水基準を達
成させつつ十分な脱色効果を得るためには、処理方式が
甚だ複雑となり、このため処理コストが高くなるなど、
多々の困難を有するため、装置の単純化ならびに運転管
理の簡素化が望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、こうした従来
の問題点に対処すべくなされたもので、着色廃水原水供
給装置より原水供給管路を通じて接続する反応槽と、同
反応槽内に配管を通じて連絡する薬品注入装置と、前記
反応槽に後続する処理水排出管路を有する着色廃水の脱
色処理装置において、前記原水供給管路の経路に流量計
を設け、同管路の経路もしくはその前後に色度計及びp
H計を設けるとともに、前記流量計及び色度計とpH計
にて検知した原水性状に基づき変換された電気信号をも
とに演算した後、指示信号を前記原水供給装置及び薬品
注入装置に送って原水供給量及び薬品添加量を制御する
演算処理装置よりなることを特徴とする着色廃水の脱色
処理装置を提供するものである。
【0011】
【作用】次に本発明における作用を述べる。各種製造工
場から排出される着色廃水について、原水の流量と、原
水又は処理水或いはその両方のpH、色度等の性状値を
得て演算処理装置にて処理し、演算処理装置からの指示
によりpH調整剤ならびに塩素系酸化剤と臭素化合物等
薬品注入量を制御して着色成分を分解処理をする。すな
わち、原水の流量と、原水又は処理水のpH値、色度等
の性状から演算して最適の運転条件を得ると同時に自動
化した装置であって、塩素系酸化剤と臭素化合物の併用
による相乗効果を利用し着色成分を酸化処理するもので
ある。
【0012】例えばこれらの薬品中、次亜塩素酸ナトリ
ウムは次のとおり分解して強い酸化性をもつ原子状の酸
素(O)を生成し、着色成分の分解に寄与する。その
際、臭素化合物が存在すると、臭素化合物自体酸化作用
以外、触媒的に分解反応を促進する他、後続して凝集沈
殿処理する場合など、フロックへの残存着色成分の吸着
分解が助長されるなどの傾向がみられ新規な効果として
注目される。なお、これらの操作により得られた処理水
には、残留塩素が含まれる場合があり、さらに還元剤を
添加したり活性炭吸着処理をしておくことが好ましい。
【0013】
【実施例】次に本発明の実施例を図1について説明す
る。図中1は着色廃水11と各種薬品とを反応させる反
応槽で、必要により攪拌装置を取付ける。また2は反応
槽より液体とともに流入する沈殿物を分離する固液分離
装置である。
【0014】先ず各種製造工程から排出され廃水貯槽
(図示省略)等に貯留する着色廃水は、管路3a内を経
由して反応槽1側へ流動する。この管路3aの経路内1
1には廃水の流量測定装置4を設置し、廃水流量を検知
し電気信号に変換して演算処理装置7へ送る。演算処理
装置7ではこの信号に基づき演算し、反応槽での処理能
力より最適廃水流量を得るための制御信号を廃水の供給
装置(図示省略)に送信して制御する。
【0015】次に前記管路3a経路内に設置された色度
計5a及びpH計6aにより、着色廃水11の色度及び
pHを測定して電気信号に変換し演算処理装置7へ送
る。演算処理装置7ではこれらの値に基づき演算し、反
応槽での反応を良好に維持させ得る制御信号を薬品注入
装置、すなわちpH調整剤12a,12b、塩素系酸化
剤13及び臭素化合物14等の注入装置に送信してこれ
ら薬品の添加量を制御する。なお、色度計5及びpH計
6は、前記管路3a以外に、廃水貯槽内や反応槽1内に
設置することができる。
【0016】前記塩素系酸化剤としては次亜塩素酸ナト
リウム、亜塩素酸ナトリウム、塩素酸ナトリウムのナト
リウム塩、さらし粉の他に遊離塩素があり、また臭素化
合物としては次亜臭素酸ナトリウム、亜臭素酸ナトリウ
ム、臭素酸ナトリウムの他に臭化物イオンを生成し得る
無機化合物や遊離臭素等がある。これらの酸化剤のう
ち、例えば次亜塩素酸ナトリウムは次のとおり分解して
強い酸化性をもつ原子状の酸素(O)を生成し、着色成
分の分解に寄与する。 NaOCl→ NaCl+O なおこの反応では、pH9以上、好ましくはpH10〜
12程度が適当であり、pH調整剤にて調整される。
【0017】そこで前記pH調整剤としては、通常アル
カリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物や炭酸塩等の塩
基性物質が使用され、水酸化ナトリウム、水酸化カルシ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等が代表的であ
る。従ってpH9以上のアルカリ性領域で沈殿物が生成
して着色成分を吸着するマグネシウム化合物の添加は特
に意義のあるところである。なお、必要により硫酸や塩
酸等の酸類が使用される。
【0018】前記反応槽1にて脱色反応が完了した後、
管路3bを介して設置した固液分離装置2で、夾雑物や
液中に添加物質との反応生成物等に由来する懸濁物質が
存在する場合は、沈降分離等によってこれらを除去し、
管路3cを通じ処理水として放流する。さらに、管路3
cの経路内には色度計5cを設置することができ、この
場合処理水の性状に基づき前記と同様に演算処理装置7
から制御信号を与え、塩素系酸化剤13及び臭素化合物
14等の薬品を反応槽1へ注入して反応の促進に寄与さ
せる。
【0019】また、管路3cの経路内にpH計6cを設
置することもでき、この場合も前記と同様に演算処理装
置7から制御信号を与え、pH調整剤12aを反応槽1
へ注入して反応の促進に寄与させるとともに、固液分離
装置2に注入して放流水のpH値を適正なものとするこ
とができる。なお、色度計5c及びpH計6cは、前記
管路3c以外に、固液分離装置2内や処理水貯槽(図示
省略)内に設置することができる。
【0020】ここで、前記した色度計及びpHは、原
水又は処理水の何れか一方の値を測定して反応槽1への
薬品注入量を制御してもよいが、或いは原水と処理水の
両方の値を測定して反応槽1への薬品注入量を制御して
もよく、自由に変更できる。なお、これらの操作により
得られた処理水には、残留塩素が含まれる場合があり、
さらに還元剤を添加したり活性炭吸着処理をしておくこ
とが望ましい。
【0021】この場合、固液分離装置2の溢流口側に接
続する処理水排出管路3c付近に残留塩素測定装置を設
け、ここで検知した処理水の残留塩素濃度に基づき変換
した電気信号をもとに演算した後、還元剤供給装置に指
示して処理水に当量の還元剤が注入される。注入する還
元剤としては、例えば亜硫酸ナトリウムやチオ硫酸ナト
リウム等が適している。なお、還元剤の注入に代えて処
理水排出管路に活性炭吸着装置を接続すれば前記残留塩
素以外の不純成分も除去できる。
【0022】以上の構成によって、本発明では反応槽に
流入するもしくは流入した着色廃水のpH、色度等の性
状に基づき演算し、pH調整剤ならびに塩素系酸化剤及
び臭素化合物や臭素等の脱色剤の添加量を適正に制御す
るため、前記pH調整剤ならびに脱色剤等の薬品消費量
を節減するとともに、自動化したことによって運転上管
理が不要となるなどの効果を奏する。
【0023】
【発明の効果】以上の構成によって本発明は次の効果を
奏功する。
【0024】(1)反応槽に流入するもしくは流入した
着色廃水のpH、色度等の性状に基づき演算し、pH調
整剤ならびに塩素系酸化剤及び臭素化合物や臭素等の脱
色剤の添加量を適正に抑制するため、前記pH調整剤な
らびに脱色剤等の薬品消費量を節減するとともに、自動
化したことによって運転上管理が不要となる。
【0025】(2)脱色剤として臭素化合物を添加する
ことにより、通常使用される次亜塩素酸ナトリウム等塩
素系酸化剤のみで着色成分を酸化分解する場合と比較し
て反応効率がきわめて高く脱色効果が向上することによ
って後続処理への負荷を軽減することができ、また次亜
塩素酸ナトリウム等塩素系酸化剤の使用量を節減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる着色廃水の処理装置の
模式図である。
【符号の説明】 1 反応槽 2 固液分離装置 3a 管路 3b 管路 3c 管路 4 流量測定装置 5a,5c 色度計 6a,6c pH計 7 演算処理装置 11 着色廃水 12a pH調整剤(アルカリ) 12b pH調整剤(酸) 13 塩素系酸化剤 14 臭素化合物 15 処理水
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/66 510 K 521 B C E 522 A 530 G L P B 540 A H 1/70 ZAB Z (72)発明者 佐藤 貞雄 神戸市兵庫区小松通五丁目1番16号 株式 会社神菱ハイテック内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色廃水原水供給装置より原水供給管路を
    通じて接続する反応槽、同反応槽内に配管を通じて連絡
    する薬品注入装置,および前記反応槽に後続する処理水
    排出管路を有する着色廃水の脱色処理装置において、前
    記原水供給管路に流量計、色度計およびpH計を設ける
    とともに、前記流量計および色度計とpH計にて検知し
    た原水性状に基づき変換された電気信号をもとに演算し
    た後、指示信号を前記原水供給装置および薬品注入装置
    に送って原水供給量および薬品添加量を制御する演算処
    理装置よりなることを特徴とする着色廃水の脱色処理装
    置。
  2. 【請求項2】pH計或いは色度計の何れか又は両方を、
    原水供給管路に設置することに代えて、反応槽に後続す
    る処理水排出管路に設け、処理水性状に基づき各々変換
    された電気信号をもとに演算した後、指示信号を薬品注
    入装置に送って薬品添加量を制御する請求項1に記載の
    着色廃水の脱色処理装置。
  3. 【請求項3】pH計及び色度計を、原水供給管路に設置
    するとともに、反応槽に接続する処理水排出管路に設置
    し、原水および処理水の性状に基づき各々変換された電
    気信号をもとに両者を比較演算した後、指示信号を薬品
    注入理装置に送って薬品添加量を制御する請求項1に記
    載の着色廃水の脱色処理装置。
  4. 【請求項4】反応槽に連絡する薬品注入装置が、アルカ
    リ及び酸よりなるpH調整剤注入装置と、塩素系酸化剤
    注入装置及び臭素化合物又は遊離臭素の注入装置である
    請求項1,請求項2,請求項3に記載の着色廃水の脱色
    処理装置。
  5. 【請求項5】pH調整剤注入装置が、アルカリ金属,ア
    ルカリ土類金属,アンモニア化合物の中から選択される
    1種又は複数種のアルカリ剤の注入装置、もしくは塩
    酸,硫酸,硝酸,りん酸の中から選択される1種又は複
    数種の鉱酸の注入装置である請求項1,請求項2,請求
    項3に記載の着色廃水の脱色処理装置。
  6. 【請求項6】反応槽に連絡する塩素系酸化剤注入装置
    が、次亜塩素酸塩,亜塩素酸塩,塩素酸塩等塩素の酸素
    酸塩の中から選択される1種又は複数種の注入装置であ
    り、臭素化合物注入装置が、次亜臭素酸塩,亜臭素酸
    塩,臭素酸塩及び臭化物イオンを形成し得る無機化合物
    および遊離臭素のうちから選択される1種または複数種
    の注入装置である請求項4に記載の着色廃水の脱色処理
    装置。
  7. 【請求項7】固液分離装置に後続する処理水排出管路に
    残留塩素測定装置を設け、同残留塩素測定装置にて検知
    した処理水の残留塩素濃度に基づき各々電気信号に変換
    し、同信号をもとに演算して還元剤注入量を設定し、前
    記固液分離装置に後続する処理水排出管路内に還元剤を
    注入するものである請求項1,請求項2,請求項3に記
    載の着色廃水の脱色処理装置。
  8. 【請求項8】処理水排出管路に連結する還元剤注入装置
    が、チオ硫酸ナトリウム,亜硫酸ナトリウムの中から選
    択される1種又は複数種の還元剤注入装置である請求項
    7に記載の着色廃水の脱色処理装置。
  9. 【請求項9】処理水排出管路に接続し、活性炭吸着装置
    を設置するものである請求項1,請求項2および請求項
    3に記載の着色廃水の脱色処理装置。
JP13353494A 1994-05-10 1994-05-10 着色廃水の脱色処理装置 Pending JPH07299473A (ja)

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