JPH072968B2 - 耐火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法 - Google Patents
耐火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法Info
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- JPH072968B2 JPH072968B2 JP1245131A JP24513189A JPH072968B2 JP H072968 B2 JPH072968 B2 JP H072968B2 JP 1245131 A JP1245131 A JP 1245131A JP 24513189 A JP24513189 A JP 24513189A JP H072968 B2 JPH072968 B2 JP H072968B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は構造物の製作に用いられる鋼材を対象とし、耐
火材の被覆を簡略化あるいは省略しても、火災時におい
て十分な強度を有する耐火強度のすぐれた構造用鋼材の
製造方法に関するものである。
火材の被覆を簡略化あるいは省略しても、火災時におい
て十分な強度を有する耐火強度のすぐれた構造用鋼材の
製造方法に関するものである。
(従来の技術) 鉄骨構造等の構造物では、火災時においても十分な強度
を保証するため、鋼材にロックウール等の耐火材の被覆
を施し、鋼材の温度が350℃以上に上昇しないように対
策することが義務付けられていた。
を保証するため、鋼材にロックウール等の耐火材の被覆
を施し、鋼材の温度が350℃以上に上昇しないように対
策することが義務付けられていた。
近年、鋼材の高温における強度に応じ耐火被覆を簡略あ
るいは省略することが許容されるようになった。即ち、
鋼材が600℃のような高温において十分な強度(常温の
規格降伏強度の2/3以上)を有する場合、耐火被覆を省
略し、裸使用が可能になると言われている。
るいは省略することが許容されるようになった。即ち、
鋼材が600℃のような高温において十分な強度(常温の
規格降伏強度の2/3以上)を有する場合、耐火被覆を省
略し、裸使用が可能になると言われている。
鋼材の高温での強度についてはこれまでにもよく調べら
れており、開発材ボイラー用鋼あるいは圧力容器用鋼と
して規格化されている。また、特公昭51−15188号公報
のように、現在でも種々の改良・開発等が継続実施され
ている。これらは、高温で数万あるいは数十万時間とい
った長時間使用の場合の強度、すなわちクリープ強度の
高い鋼材である。
れており、開発材ボイラー用鋼あるいは圧力容器用鋼と
して規格化されている。また、特公昭51−15188号公報
のように、現在でも種々の改良・開発等が継続実施され
ている。これらは、高温で数万あるいは数十万時間とい
った長時間使用の場合の強度、すなわちクリープ強度の
高い鋼材である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は鉄骨構造等の構造物において、耐火被覆を省略
する場合の重要な特性である600℃での強度が従来鋼よ
り著しく改善された鋼材の製造方法を提供することにあ
る。
する場合の重要な特性である600℃での強度が従来鋼よ
り著しく改善された鋼材の製造方法を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、圧延ままで使用される構造用鋼材の600
℃での強度に及ぼす化学成分および製造条件の影響を種
々検討した結果、Mo添加の鋼において圧延終了温度が高
温強度に顕著に影響することを見出した。
℃での強度に及ぼす化学成分および製造条件の影響を種
々検討した結果、Mo添加の鋼において圧延終了温度が高
温強度に顕著に影響することを見出した。
本発明はこの知見をもとになしたものであり、その要旨
とするところは重量%にて、Mo:0.05〜0.6%含有しかつ
炭素当量(Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/
4)が0.35〜0.50%である鋼を、仕上圧延終了温度900℃
以下750℃以上で圧延し以後放冷することを特徴とする
耐火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法および重量%
にて、Mo:0.05〜0.6含有しかつ炭素当量(Ceq=C+Mn/
6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4)が0.35〜0.50%である
鋼を、仕上圧延終了温度900℃以下750℃以上で圧延し、
直ちに冷却を開始し少なくとも750〜400℃の温度範囲を
1℃/sec以上の平均冷却速度で冷却することを特徴とす
る耐火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法である。
とするところは重量%にて、Mo:0.05〜0.6%含有しかつ
炭素当量(Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/
4)が0.35〜0.50%である鋼を、仕上圧延終了温度900℃
以下750℃以上で圧延し以後放冷することを特徴とする
耐火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法および重量%
にて、Mo:0.05〜0.6含有しかつ炭素当量(Ceq=C+Mn/
6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4)が0.35〜0.50%である
鋼を、仕上圧延終了温度900℃以下750℃以上で圧延し、
直ちに冷却を開始し少なくとも750〜400℃の温度範囲を
1℃/sec以上の平均冷却速度で冷却することを特徴とす
る耐火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法である。
(作用) 以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
0.1%C−0.15%Si−1.2%Mn−0.015%P−0.005%S−
0.55%Cr−0.3%Mo鋼の圧延まま材での600℃での耐火強
度への圧延終了温度の影響を第1図に示す。600℃での
耐火強度を求めるに際し、火災時の鋼材温度の上昇挙動
を考慮し、第3図のような昇温パターンで試験片を加熱
し、600℃にて15分加熱保持後0.15%/minの引張速度で
変形させ、塑性ひずみが0.2%での強度を耐火強度とし
て求めた。
0.55%Cr−0.3%Mo鋼の圧延まま材での600℃での耐火強
度への圧延終了温度の影響を第1図に示す。600℃での
耐火強度を求めるに際し、火災時の鋼材温度の上昇挙動
を考慮し、第3図のような昇温パターンで試験片を加熱
し、600℃にて15分加熱保持後0.15%/minの引張速度で
変形させ、塑性ひずみが0.2%での強度を耐火強度とし
て求めた。
第1図に示すように、圧延仕上温度が900℃以下では圧
延仕上温度が低下する程、耐火強度が向上している。90
0℃超の圧延仕上温度では耐火温度の変化は見られな
い。
延仕上温度が低下する程、耐火強度が向上している。90
0℃超の圧延仕上温度では耐火温度の変化は見られな
い。
低温仕上による耐火強度の向上は%Moの値と関係があ
り、第2図に示すように、圧延仕上温度900〜750℃の範
囲では%Moの値が0.05%以上で耐火強度の向上が顕著で
あり、0.6%超では耐火強度向上効果が飽和する。
り、第2図に示すように、圧延仕上温度900〜750℃の範
囲では%Moの値が0.05%以上で耐火強度の向上が顕著で
あり、0.6%超では耐火強度向上効果が飽和する。
しかして、Moを含有する鋼において低温の圧延仕上温度
により耐火強度が向上するのは、低温仕上で鋼中に導入
された転位等の格子欠陥が冷却後の組織においても存在
し、耐火強度を試験するときの昇温中に、Moを主体とす
る炭化物が前記の格子欠陥へ核生成析出し転位の移動を
阻害するためであり、Moを含有することと、圧延を低温
で仕上げることが共に必要である。
により耐火強度が向上するのは、低温仕上で鋼中に導入
された転位等の格子欠陥が冷却後の組織においても存在
し、耐火強度を試験するときの昇温中に、Moを主体とす
る炭化物が前記の格子欠陥へ核生成析出し転位の移動を
阻害するためであり、Moを含有することと、圧延を低温
で仕上げることが共に必要である。
CeqはCeq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4として
定義され、溶接性の指標であると共に、常温での強度と
の相関が強い。製造熱処理条件にもよるが、圧延ままで
Ceqが0.35%より小さいと構造用の鋼材としての強度が
得られず、Ceqが0.50より大きいと強度が上がり過ぎ、
延性、靱性および溶接性の低下が問題となる。このた
め、Ceqとして0.35〜0.50%となるようにC,Si,Mn,Ni,C
r,Moを規制する。また、各元素は下記の範囲内であるこ
とが好ましい。
定義され、溶接性の指標であると共に、常温での強度と
の相関が強い。製造熱処理条件にもよるが、圧延ままで
Ceqが0.35%より小さいと構造用の鋼材としての強度が
得られず、Ceqが0.50より大きいと強度が上がり過ぎ、
延性、靱性および溶接性の低下が問題となる。このた
め、Ceqとして0.35〜0.50%となるようにC,Si,Mn,Ni,C
r,Moを規制する。また、各元素は下記の範囲内であるこ
とが好ましい。
Cは常温強度および耐火強度を高めるのに有効な元素で
あり、0.05%以上の添加が好ましい。しかし、添加量が
多過ぎると溶接性を害するので添加量の上限は0.15%が
好ましい。
あり、0.05%以上の添加が好ましい。しかし、添加量が
多過ぎると溶接性を害するので添加量の上限は0.15%が
好ましい。
Siは脱酸のため0.02%以上添加するが、添加量が多いと
靱性を低下するため上限0.5%とするのが好ましい。
靱性を低下するため上限0.5%とするのが好ましい。
MnはSを固定し、強度を高めるのに有効な元素である
が、添加量が多いと材料内の偏析を著しくし、靱性の異
方性を増すため、0.1〜1.5%とするのが好ましい。
が、添加量が多いと材料内の偏析を著しくし、靱性の異
方性を増すため、0.1〜1.5%とするのが好ましい。
Niは鋼材の靱性を向上させる元素であり、このような効
果を要する時、0.05%以上添加する。しかし、0.5%超
では添加コストが上昇しすぎ、構造用鋼材として不適当
であるため、上限を0.5%とすることが好ましい。
果を要する時、0.05%以上添加する。しかし、0.5%超
では添加コストが上昇しすぎ、構造用鋼材として不適当
であるため、上限を0.5%とすることが好ましい。
Crは焼入れ性を増すとともに、焼もどしで炭窒化物を析
出し、耐火強度を向上させる元素である。このような効
果を要する時、0.05%以上を添加する。しかし、1.5%
超の添加は構造用鋼材としては不必要なため、上限を1.
5%とすることが好ましい。
出し、耐火強度を向上させる元素である。このような効
果を要する時、0.05%以上を添加する。しかし、1.5%
超の添加は構造用鋼材としては不必要なため、上限を1.
5%とすることが好ましい。
Pは靱性を低下させる元素でありまたミクロ偏析し溶接
性を阻害するため上限を0.03%とすることが好ましい。
性を阻害するため上限を0.03%とすることが好ましい。
Sは鋼中で非金属介在物MnSを形成し、靱性の方向差を
大きくし、かつシャルピー試験での上部棚エネルギーを
低下させるため、上限を0.02%とすることが好ましい。
大きくし、かつシャルピー試験での上部棚エネルギーを
低下させるため、上限を0.02%とすることが好ましい。
Cuは鋼材の焼入れ性を上昇し、また耐食性を向上する元
素である。このような効果を要する時、0.05%以上を添
加する。しかし、0.5%超の添加では熱間加工性を損な
う。このため、Cu量の添加量の上限を0.5%とすること
が好ましい。
素である。このような効果を要する時、0.05%以上を添
加する。しかし、0.5%超の添加では熱間加工性を損な
う。このため、Cu量の添加量の上限を0.5%とすること
が好ましい。
Nbは安定な炭窒化物を形成し、鋼の耐火強度を向上させ
る効果を有する元素である。また、圧延により加工誘起
析出し、結晶粒界の移動を妨げ、再結晶粒の粗大化を阻
止する。このような効果を必要とする場合、0.005%以
上の添加が必要である。一方、0.05%超では添加量に見
合った効果が得られないため、経済的に0.05%以下に抑
制することが好ましい。
る効果を有する元素である。また、圧延により加工誘起
析出し、結晶粒界の移動を妨げ、再結晶粒の粗大化を阻
止する。このような効果を必要とする場合、0.005%以
上の添加が必要である。一方、0.05%超では添加量に見
合った効果が得られないため、経済的に0.05%以下に抑
制することが好ましい。
TiはNbと同様、炭窒化物を形成し、鋼の耐火強度を向上
させる効果を有する。このような効果を必要とする場
合、0.005%以上の添加が必要である。しかし、0.05%
を超えるとTiCが増えすぎ、却って靱性を害するので上
限は0.05%とすることが好ましい。
させる効果を有する。このような効果を必要とする場
合、0.005%以上の添加が必要である。しかし、0.05%
を超えるとTiCが増えすぎ、却って靱性を害するので上
限は0.05%とすることが好ましい。
Alは鋼の脱酸に不可欠な元素であり、この目的から0.00
3%以上を添加する。しかし、0.05%超の添加は不必要
であるため、0.003〜0.05%が好ましい。
3%以上を添加する。しかし、0.05%超の添加は不必要
であるため、0.003〜0.05%が好ましい。
Nは鋼の耐火強度を上昇させるが、添加量が多過ぎると
溶接性を害するため、添加を0.02%以下とすることが好
ましい。
溶接性を害するため、添加を0.02%以下とすることが好
ましい。
次に、素材の製造条件について述べる。
前記のような化学成分を有する鋼は転炉、電気炉で溶製
した後、必要に応じて取鍋精錬や真空脱ガス処理を施し
て得られ、通常鋳型あるいは一方向凝固鋳型で造塊した
後、分塊でスラブとされる。また、スラブは連続鋳造法
により溶鋼から直接製造しても良い。
した後、必要に応じて取鍋精錬や真空脱ガス処理を施し
て得られ、通常鋳型あるいは一方向凝固鋳型で造塊した
後、分塊でスラブとされる。また、スラブは連続鋳造法
により溶鋼から直接製造しても良い。
分塊での均熱・圧下はいかなるものであっても構わな
い。即ち、スラブを冷却した後均熱してもよく、分塊の
まま熱片で均熱炉に装入しても良い。1000〜1320℃で均
熱の後、圧延または鍛造によりスラブとする。スラブ厚
は製品板厚の1.3〜2.5倍程度が好ましい。
い。即ち、スラブを冷却した後均熱してもよく、分塊の
まま熱片で均熱炉に装入しても良い。1000〜1320℃で均
熱の後、圧延または鍛造によりスラブとする。スラブ厚
は製品板厚の1.3〜2.5倍程度が好ましい。
最終圧延前の加熱温度は1000℃以上とする。しかし、12
80℃を超えると、オーステナイト粒が粗大化しすぎ、圧
延によって細粒化を図ることが困難になるため、1280℃
以下とすることが好ましい。
80℃を超えると、オーステナイト粒が粗大化しすぎ、圧
延によって細粒化を図ることが困難になるため、1280℃
以下とすることが好ましい。
圧延終了温度は先に述べたように900℃以下が必要であ
る。一方下限は750℃以上とするが、これは750℃未満の
圧延終了温度では変態の進行が顕著になり、耐火強度の
改善効果が小さく、逆に圧延での変形抵抗が大となり圧
延機負荷の面から好ましくないからである。
る。一方下限は750℃以上とするが、これは750℃未満の
圧延終了温度では変態の進行が顕著になり、耐火強度の
改善効果が小さく、逆に圧延での変形抵抗が大となり圧
延機負荷の面から好ましくないからである。
圧延後の冷却は自然放冷とするかまたは水冷による加速
冷却とする。
冷却とする。
しかして加速冷却は圧延後直ちに開始し少なくとも750
〜400℃の温度範囲を1℃/sec以上の冷却速度で冷却す
ることが必要であり、冷却開始温度が750℃未満になる
と冷却開始時のフェライト量が多くなりすぎ初期の強度
が得られない。一方、400℃超の温度で冷却停止すると
圧延により導入した転位等の格子欠陥の回復が大きく耐
火強度の向上が阻害される。
〜400℃の温度範囲を1℃/sec以上の冷却速度で冷却す
ることが必要であり、冷却開始温度が750℃未満になる
と冷却開始時のフェライト量が多くなりすぎ初期の強度
が得られない。一方、400℃超の温度で冷却停止すると
圧延により導入した転位等の格子欠陥の回復が大きく耐
火強度の向上が阻害される。
また1℃/sec未満の冷却速度ではフェライト量が多くな
りすぎ、あるいは圧延により導入した転位等の格子欠陥
の回復が大きく、常温強度および耐火強度の向上が阻害
される。
りすぎ、あるいは圧延により導入した転位等の格子欠陥
の回復が大きく、常温強度および耐火強度の向上が阻害
される。
このようにして製造した鋼材は切断、溶接等の加工の
後、建築等の構造用材料として使用できる。
後、建築等の構造用材料として使用できる。
(実施例) 第1表に示す化学成分を有する鋼を用い、第2表中に示
す条件で圧延し、冷却した。得られた鋼板の材質を併せ
て第2表に示す。
す条件で圧延し、冷却した。得られた鋼板の材質を併せ
て第2表に示す。
本発明鋼であるB1,C1,D1(以上圧延後放冷)およびB2,C
3,D2(以上圧延後加速冷却)は、耐火温度が20kgf/mm2
以上と高く、常温強度に対する耐火強度の比(PS600/T
SRT)が0.5程度とすぐれている。また、靱性(vEo)も1
0kgf-m以上と良好である。
3,D2(以上圧延後加速冷却)は、耐火温度が20kgf/mm2
以上と高く、常温強度に対する耐火強度の比(PS600/T
SRT)が0.5程度とすぐれている。また、靱性(vEo)も1
0kgf-m以上と良好である。
これに対し、従来鋼であるA1およびA2は圧延仕上温度が
762〜768℃と900℃以下750℃以上であるにも拘わらず、
Moを含まないため耐火強度が低く、PS600/TSRTも0.27
〜0.29と悪い。鋼板C2は圧延終了温度が900℃以上であ
り、耐火強度が低いことに加えて、組織が粗大化してい
るため靱性(vEo)も低い。鋼板D3は圧延仕上温度が低
く、加速冷却によっても強度が低いばかりでなく、耐火
強度も低く、PS600/TSRTも0.41と良くない。
762〜768℃と900℃以下750℃以上であるにも拘わらず、
Moを含まないため耐火強度が低く、PS600/TSRTも0.27
〜0.29と悪い。鋼板C2は圧延終了温度が900℃以上であ
り、耐火強度が低いことに加えて、組織が粗大化してい
るため靱性(vEo)も低い。鋼板D3は圧延仕上温度が低
く、加速冷却によっても強度が低いばかりでなく、耐火
強度も低く、PS600/TSRTも0.41と良くない。
(発明の効果) 本方法による鋼板は溶接構造用鋼材(JIS G3106)の常
温での降伏強さ、引張強さおよび靱性を満足するばかり
でなく、耐火鋼として重要である高温での耐火強度がす
ぐれており、鉄骨構造等の建築物の製作において耐火被
覆を簡略あるいは省略可能であり、工業的価値が大き
い。
温での降伏強さ、引張強さおよび靱性を満足するばかり
でなく、耐火鋼として重要である高温での耐火強度がす
ぐれており、鉄骨構造等の建築物の製作において耐火被
覆を簡略あるいは省略可能であり、工業的価値が大き
い。
第1図は耐火強度に対する圧延仕上温度の影響を表わす
図表、第2図は耐火強度と常温強度の比に対する(%M
o)量の影響を表わす図表、第3図は耐火強度を求める
場合の試験片の昇温パターンを表わす図表である。
図表、第2図は耐火強度と常温強度の比に対する(%M
o)量の影響を表わす図表、第3図は耐火強度を求める
場合の試験片の昇温パターンを表わす図表である。
Claims (2)
- 【請求項1】重量%にて、Mo:0.05〜0.6%含有しかつ炭
素当量(Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4)
が0.35〜0.50%である鋼を、仕上圧延終了温度900℃以
下750℃以上で圧延し以後放冷することを特徴とする耐
火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法。 - 【請求項2】重量%にて、Mo:0.05〜0.6%含有しかつ炭
素当量(Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4)
が0.35〜0.50%である鋼を、仕上圧延終了温度900℃以
下750℃以上で圧延し、直ちに冷却を開始し少なくとも7
50〜400℃の温度範囲を1℃〜sec以上の平均冷却速度で
冷却することを特徴とする耐火強度のすぐれた鋼造用鋼
材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1245131A JPH072968B2 (ja) | 1989-09-22 | 1989-09-22 | 耐火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1245131A JPH072968B2 (ja) | 1989-09-22 | 1989-09-22 | 耐火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03107420A JPH03107420A (ja) | 1991-05-07 |
JPH072968B2 true JPH072968B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=17129091
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1245131A Expired - Fee Related JPH072968B2 (ja) | 1989-09-22 | 1989-09-22 | 耐火強度のすぐれた構造用鋼材の製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JPH072968B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006183969A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Mahle Filter Systems Japan Corp | 積層型オイルクーラの熱交換コア |
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---|---|---|---|---|
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JPH0277523A (ja) * | 1988-06-13 | 1990-03-16 | Nippon Steel Corp | 耐火性の優れた建築用低降伏比鋼材の製造方法およびその鋼材を用いた建築用鋼材料 |
JPH02163341A (ja) * | 1988-12-16 | 1990-06-22 | Nippon Steel Corp | 耐火強度の優れた建築構造用鋼材およびその製造方法 |
JPH02170943A (ja) * | 1988-12-23 | 1990-07-02 | Nkk Corp | 建築用耐火鋼材 |
JPH0339418A (ja) * | 1989-07-04 | 1991-02-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高温での弾性率低下の少ない鉄骨建築用鋼材の製造方法 |
-
1989
- 1989-09-22 JP JP1245131A patent/JPH072968B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0277523A (ja) * | 1988-06-13 | 1990-03-16 | Nippon Steel Corp | 耐火性の優れた建築用低降伏比鋼材の製造方法およびその鋼材を用いた建築用鋼材料 |
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JP2006183969A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Mahle Filter Systems Japan Corp | 積層型オイルクーラの熱交換コア |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03107420A (ja) | 1991-05-07 |
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