JPH0729628Y2 - ワイヤ電極通路のシール装置 - Google Patents
ワイヤ電極通路のシール装置Info
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- JPH0729628Y2 JPH0729628Y2 JP1991097489U JP9748991U JPH0729628Y2 JP H0729628 Y2 JPH0729628 Y2 JP H0729628Y2 JP 1991097489 U JP1991097489 U JP 1991097489U JP 9748991 U JP9748991 U JP 9748991U JP H0729628 Y2 JPH0729628 Y2 JP H0729628Y2
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- cut
- radical
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B28—WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
- B28D—WORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
- B28D5/00—Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
- B28D5/04—Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by tools other than rotary type, e.g. reciprocating tools
- B28D5/045—Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by tools other than rotary type, e.g. reciprocating tools by cutting with wires or closed-loop blades
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- B28D5/00—Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
- B28D5/0058—Accessories specially adapted for use with machines for fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material
- B28D5/0076—Accessories specially adapted for use with machines for fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material for removing dust, e.g. by spraying liquids; for lubricating, cooling or cleaning tool or work
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ラジカル(遊離基)反
応を利用した精密切断装置におけるワイヤ電極の通路の
シール装置に関する。
応を利用した精密切断装置におけるワイヤ電極の通路の
シール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶等の切断には、従来、ダ
イヤモンドホイールによるダイシング加工方法が採用さ
れているが、この方法による切断では、表面に塑性加工
層の残留、微細クラックが発生し、製造されたウェハー
の歩留りが低下する原因となっている。
イヤモンドホイールによるダイシング加工方法が採用さ
れているが、この方法による切断では、表面に塑性加工
層の残留、微細クラックが発生し、製造されたウェハー
の歩留りが低下する原因となっている。
【0003】このような問題点を解消するために、ラジ
カル反応を利用した精密加工方法が提案されている(特
開平1−125829号公報)。このラジカル反応によ
る精密加工方法は、反応ガスの雰囲気中に配した被加工
物近傍で、放電又はレーザ光励起により反応ガスを活性
化させてラジカルを生成し、該ラジカルと被加工物の構
成原子又は分子とをラジカル反応させて被加工物を加工
するものである。この加工方法は、例えば半導体デバイ
ス製造用シリコン単結晶やゲルマニウム単結晶、ガリウ
ム−ひ素化合物、或いは通常の機械的方法では加工が困
難なセラミックス、ガラスなどの加工を対象としてい
る。
カル反応を利用した精密加工方法が提案されている(特
開平1−125829号公報)。このラジカル反応によ
る精密加工方法は、反応ガスの雰囲気中に配した被加工
物近傍で、放電又はレーザ光励起により反応ガスを活性
化させてラジカルを生成し、該ラジカルと被加工物の構
成原子又は分子とをラジカル反応させて被加工物を加工
するものである。この加工方法は、例えば半導体デバイ
ス製造用シリコン単結晶やゲルマニウム単結晶、ガリウ
ム−ひ素化合物、或いは通常の機械的方法では加工が困
難なセラミックス、ガラスなどの加工を対象としてい
る。
【0004】そして、上記の公開公報には、加工方法の
一例として、ワイヤ供給用ボビンに巻かれたワイヤ電極
をワイヤ引取りボビンに巻き取りながら該ワイヤ電極に
電圧を印加し、ワイヤ電極と被切断物間に放電を発生さ
せて反応ガスを活性化させ、該反応ガスによりラジカル
を生成して該ラジカルと被切断物の構成原子又は分子と
をラジカル反応させて被切断物を切断するラジカル反応
による精密切断方法が開示されている。
一例として、ワイヤ供給用ボビンに巻かれたワイヤ電極
をワイヤ引取りボビンに巻き取りながら該ワイヤ電極に
電圧を印加し、ワイヤ電極と被切断物間に放電を発生さ
せて反応ガスを活性化させ、該反応ガスによりラジカル
を生成して該ラジカルと被切断物の構成原子又は分子と
をラジカル反応させて被切断物を切断するラジカル反応
による精密切断方法が開示されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、ワイヤ電極
を用いる上記切断方法を通常の装置でそのまま実施しよ
うとすると、ワイヤ電極の移送系の機器が塩素やフッ素
等の反応ガスに触れることとなり、機器を構成する部品
の材質によっては腐食するなどの問題点がある。
を用いる上記切断方法を通常の装置でそのまま実施しよ
うとすると、ワイヤ電極の移送系の機器が塩素やフッ素
等の反応ガスに触れることとなり、機器を構成する部品
の材質によっては腐食するなどの問題点がある。
【0006】そこで本考案の提案者らは、ワイヤ電極の
供給機構と、切断機構、及びワイヤ電極の引取り機構を
3個のチャンバにそれぞれ個々に収容し、切断機構が設
けられた中央のチャンバの隔壁に通路を形成してワイヤ
電極を該通路から中央のチャンバに通すとともに、該チ
ャンバの気圧を左右のチャンバの気圧よりも低く保って
ラジカル反応を生じさせる、精密切断装置を開発した。
供給機構と、切断機構、及びワイヤ電極の引取り機構を
3個のチャンバにそれぞれ個々に収容し、切断機構が設
けられた中央のチャンバの隔壁に通路を形成してワイヤ
電極を該通路から中央のチャンバに通すとともに、該チ
ャンバの気圧を左右のチャンバの気圧よりも低く保って
ラジカル反応を生じさせる、精密切断装置を開発した。
【0007】この新しい精密切断装置によれば、反応ガ
スに起因する腐食等の問題を解消することができるとと
もに、反応ガスの使用量を低減することができるが、隔
壁に設けられるワイヤ電極の通路に問題があることが分
かった。すなわち、隔壁に単に孔をあけてワイヤ電極の
通路とした場合、孔が大き過ぎると、左右のチャンバか
ら中央のチャンバに流入する気体の量が多くなってチャ
ンバ間の圧力差を大きくしにくくなるとともに、ラジカ
ル反応や反応ガスの使用量等にも悪影響が出る。また孔
を小さくすると、流入する気体によりワイヤが振動をし
て、加工精度が低下したり、ワイヤ電極をこれに通すの
が難しくなり、材質や太さの異なるワイヤ電極に交換す
るのに手間がかかる。また断線しやすくなる。
スに起因する腐食等の問題を解消することができるとと
もに、反応ガスの使用量を低減することができるが、隔
壁に設けられるワイヤ電極の通路に問題があることが分
かった。すなわち、隔壁に単に孔をあけてワイヤ電極の
通路とした場合、孔が大き過ぎると、左右のチャンバか
ら中央のチャンバに流入する気体の量が多くなってチャ
ンバ間の圧力差を大きくしにくくなるとともに、ラジカ
ル反応や反応ガスの使用量等にも悪影響が出る。また孔
を小さくすると、流入する気体によりワイヤが振動をし
て、加工精度が低下したり、ワイヤ電極をこれに通すの
が難しくなり、材質や太さの異なるワイヤ電極に交換す
るのに手間がかかる。また断線しやすくなる。
【0008】本考案は、反応ガスによる腐食等の問題を
解消するとともに、ワイヤ電極の張換えが容易で、しか
もチャンバ間の圧力差を最適に保ってワイヤ電極を振動
させることなく移送することができるワイヤ電極通路の
シール装置を提供することを目的とする。
解消するとともに、ワイヤ電極の張換えが容易で、しか
もチャンバ間の圧力差を最適に保ってワイヤ電極を振動
させることなく移送することができるワイヤ電極通路の
シール装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本考案は、隔壁に設けられた通路にワイヤ電極を
通して被切断物と反応ガスが入れられたチャンバ内を移
動させながら、ワイヤ電極に電圧を印加し、ワイヤ電極
と被切断物間に放電を発生させて反応ガスを活性化さ
せ、該反応ガスによりラジカルを生成して該ラジカルと
被切断物の構成原子又は分子とをラジカル反応させて被
切断物を切断するラジカル反応を利用した精密切断装置
において、上記チャンバの隔壁に設けられた通路に筒状
の固定部材を取り付け、該固定部材に、内面を柔軟材で
形成した複数の栓体を、互いの柔軟材の間に上記ワイヤ
電極を挟み込んで相互に接触させて嵌挿した構成とし
た。
めに、本考案は、隔壁に設けられた通路にワイヤ電極を
通して被切断物と反応ガスが入れられたチャンバ内を移
動させながら、ワイヤ電極に電圧を印加し、ワイヤ電極
と被切断物間に放電を発生させて反応ガスを活性化さ
せ、該反応ガスによりラジカルを生成して該ラジカルと
被切断物の構成原子又は分子とをラジカル反応させて被
切断物を切断するラジカル反応を利用した精密切断装置
において、上記チャンバの隔壁に設けられた通路に筒状
の固定部材を取り付け、該固定部材に、内面を柔軟材で
形成した複数の栓体を、互いの柔軟材の間に上記ワイヤ
電極を挟み込んで相互に接触させて嵌挿した構成とし
た。
【0010】
【作用】ワイヤ電極は、複数の栓体の柔軟材の接触面を
通って移動する。この際、各栓体の柔軟材は隙間を小さ
くして気体の流れを抑えるので、チャンバ内の気圧を周
囲の気圧よりも適度に低く保つことが容易である。また
ワイヤ電極が気体の流れによって振動することもない。
ワイヤ電極が切れたり、他のワイヤ電極に交換する場合
は、各栓体を固定部材から外し、ワイヤ電極を固定部材
に通した後、再び栓体を固定部材に嵌挿する。ワイヤ電
極を小さい孔に通す必要がないので、これの張換えは容
易である。
通って移動する。この際、各栓体の柔軟材は隙間を小さ
くして気体の流れを抑えるので、チャンバ内の気圧を周
囲の気圧よりも適度に低く保つことが容易である。また
ワイヤ電極が気体の流れによって振動することもない。
ワイヤ電極が切れたり、他のワイヤ電極に交換する場合
は、各栓体を固定部材から外し、ワイヤ電極を固定部材
に通した後、再び栓体を固定部材に嵌挿する。ワイヤ電
極を小さい孔に通す必要がないので、これの張換えは容
易である。
【0011】
【実施例】本考案の提案者らが開発したラジカル反応に
よる新しい精密切断装置の概要を、まず図1を参照して
説明する。図1において符号1はフレームであり、三つ
のチャンバCa,Cb,Ccを有する。第1のチャンバ
Caにはワイヤ電極Wの供給機構2が、また中央の第2
のチャンバCbには切断機構3が、更に第3のチャンバ
Ccにはワイヤ電極Wの引取り機構4がそれぞれ設けら
れている。
よる新しい精密切断装置の概要を、まず図1を参照して
説明する。図1において符号1はフレームであり、三つ
のチャンバCa,Cb,Ccを有する。第1のチャンバ
Caにはワイヤ電極Wの供給機構2が、また中央の第2
のチャンバCbには切断機構3が、更に第3のチャンバ
Ccにはワイヤ電極Wの引取り機構4がそれぞれ設けら
れている。
【0012】ワイヤ電極Wの供給機構2は、ワイヤ電極
Wが巻かれているワイヤ供給用ボビン5を主体とし、ワ
イヤ電極Wを位置決めローラ6と本考案のシール装置7
を介してチャンバCb内に供給する。チャンバCbに供
給されたワイヤ電極Wは案内ローラ8,9、8,9に案
内されて本考案の他のシール装置10を通り、第3のチ
ャンバCcに引き取られる。本考案のシール装置7,1
0は後で詳述するように隔壁1a,1bに設けられてい
る。
Wが巻かれているワイヤ供給用ボビン5を主体とし、ワ
イヤ電極Wを位置決めローラ6と本考案のシール装置7
を介してチャンバCb内に供給する。チャンバCbに供
給されたワイヤ電極Wは案内ローラ8,9、8,9に案
内されて本考案の他のシール装置10を通り、第3のチ
ャンバCcに引き取られる。本考案のシール装置7,1
0は後で詳述するように隔壁1a,1bに設けられてい
る。
【0013】切断機構3は、給電ブラシ12,13と、
反応ガスの供給ノズル14と、吸引ノズル15と、保持
板16とを主体とする。給電ブラシ12,13はワイヤ
電極Wに電圧を印加し、ワイヤ電極Wと被切断物17と
の間で放電を起こさせる。また、供給ノズル14は、ラ
ジカル反応によって被切断物17に形成される切断溝の
溝幅よりも薄くされており、ワイヤ電極Wに従って切断
溝に入りその溝底に反応ガスを噴出する。吸引ノズル1
5は、余剰反応ガスとラジカル反応で生じた生成物を吸
引する。吸引ノズル15による吸引作用で中央のチャン
バCb内の気圧は左右のチャンバCa,Ccの気圧より
も僅に低く保たれる。保持板16は被切断物17を支
え、ラジカル反応による被切断物17の切断の進行にし
たがって上下装置18で動かされて被切断物17を上昇
させる。
反応ガスの供給ノズル14と、吸引ノズル15と、保持
板16とを主体とする。給電ブラシ12,13はワイヤ
電極Wに電圧を印加し、ワイヤ電極Wと被切断物17と
の間で放電を起こさせる。また、供給ノズル14は、ラ
ジカル反応によって被切断物17に形成される切断溝の
溝幅よりも薄くされており、ワイヤ電極Wに従って切断
溝に入りその溝底に反応ガスを噴出する。吸引ノズル1
5は、余剰反応ガスとラジカル反応で生じた生成物を吸
引する。吸引ノズル15による吸引作用で中央のチャン
バCb内の気圧は左右のチャンバCa,Ccの気圧より
も僅に低く保たれる。保持板16は被切断物17を支
え、ラジカル反応による被切断物17の切断の進行にし
たがって上下装置18で動かされて被切断物17を上昇
させる。
【0014】また、ワイヤ電極Wの引取り機構4は、引
取りローラ19を主体とし、該引取りローラ19の回転
駆動装置(図示せず)による回転でボビン5からワイヤ
電極Wを引き取る。符号20はシール装置10と引取り
ローラ19の間に配設されたガイドローラである。な
お、ワイヤ電極Wには、通常、0.05〜0.3mm径の各
種材質のワイヤが使用され、500g〜2Kg程度の張
力がかけられる。ワイヤ電極Wの走行系は電気的に絶縁
されている。
取りローラ19を主体とし、該引取りローラ19の回転
駆動装置(図示せず)による回転でボビン5からワイヤ
電極Wを引き取る。符号20はシール装置10と引取り
ローラ19の間に配設されたガイドローラである。な
お、ワイヤ電極Wには、通常、0.05〜0.3mm径の各
種材質のワイヤが使用され、500g〜2Kg程度の張
力がかけられる。ワイヤ電極Wの走行系は電気的に絶縁
されている。
【0015】次に、本考案に係るワイヤ電極通路のシー
ル装置7の詳細構造を図2ないし図5を参照して説明す
る。これらの図は本考案の一実施例を示すもので、隔壁
1aには円形の透孔(通路)1cが穿設されている。透
孔1cには外筒22が嵌着されている。外筒22は外周
に長方形状の固定フランジ22aを、また中央部に円形
の挿入孔22bをそれぞれ有し、固定フランジ22aを
隔壁1aに当接させてボルト23で固定されている。挿
入孔22bの中心は、位置決めローラ6(図1)と案内
ローラ8間のワイヤ電極Wの傾斜角度α(図のものは5
度)に一致して傾いており、外筒22の前端面22cと
は挿入孔22bの中心線に対して垂直に形成されてい
る。
ル装置7の詳細構造を図2ないし図5を参照して説明す
る。これらの図は本考案の一実施例を示すもので、隔壁
1aには円形の透孔(通路)1cが穿設されている。透
孔1cには外筒22が嵌着されている。外筒22は外周
に長方形状の固定フランジ22aを、また中央部に円形
の挿入孔22bをそれぞれ有し、固定フランジ22aを
隔壁1aに当接させてボルト23で固定されている。挿
入孔22bの中心は、位置決めローラ6(図1)と案内
ローラ8間のワイヤ電極Wの傾斜角度α(図のものは5
度)に一致して傾いており、外筒22の前端面22cと
は挿入孔22bの中心線に対して垂直に形成されてい
る。
【0016】符号24は内筒である。内筒24は、外周
に固定フランジ24aを、また中央部に嵌挿孔24b
を、更に嵌挿孔24bの固定フランジ24aと反対側の
端部に突当て部24cをそれぞれ有する。固定フランジ
24aと嵌挿孔24b、及び突当て部24cはいずれも
円形で、同心とされている。この内筒24は、外筒22
の挿入孔22bに挿入されて固定フランジ24aを外筒
22の前端面22cに当接させ、ボルト25で外筒22
に固定されている。外筒22と内筒24とは固定部材2
6を構成する。内筒24の嵌挿孔24bの径はワイヤ電
極Wの径に比べて十分に大きい。
に固定フランジ24aを、また中央部に嵌挿孔24b
を、更に嵌挿孔24bの固定フランジ24aと反対側の
端部に突当て部24cをそれぞれ有する。固定フランジ
24aと嵌挿孔24b、及び突当て部24cはいずれも
円形で、同心とされている。この内筒24は、外筒22
の挿入孔22bに挿入されて固定フランジ24aを外筒
22の前端面22cに当接させ、ボルト25で外筒22
に固定されている。外筒22と内筒24とは固定部材2
6を構成する。内筒24の嵌挿孔24bの径はワイヤ電
極Wの径に比べて十分に大きい。
【0017】上記内筒24の嵌挿孔24bには、一対の
栓体27,28がゴム等の弾性部材29を介して嵌挿さ
れる。各栓体27,28は金属やナイロン等により断面
を半円状に形成され、中央部の溝27a,28aにフェ
ルト等の柔軟材27b,28bを一体に取り付けて成
る。各栓体27,28の外周面は楔状に傾斜しており、
一方の栓体27の合せ面には固定ピン27cが、また他
方の栓体28の合せ面にはピン穴28cがそれぞれ設け
られている。
栓体27,28がゴム等の弾性部材29を介して嵌挿さ
れる。各栓体27,28は金属やナイロン等により断面
を半円状に形成され、中央部の溝27a,28aにフェ
ルト等の柔軟材27b,28bを一体に取り付けて成
る。各栓体27,28の外周面は楔状に傾斜しており、
一方の栓体27の合せ面には固定ピン27cが、また他
方の栓体28の合せ面にはピン穴28cがそれぞれ設け
られている。
【0018】各栓体27,28は、柔軟材27b,28
bを相互に接触されるとともに、固定ピン27cをピン
穴28cに挿入した状態で、内筒24の嵌挿孔24b
に、径の小さい先端を先にし、かつ弾性部材29を介し
て嵌挿し、先端の端面27d,28dを突当て部24c
に突き当てる。この際、弾性部材29が圧縮されるが、
この圧縮変形と、突当て部24cに対する端面27d,
28dの突当てによって栓体27,28の嵌挿姿勢が正
しくされる。
bを相互に接触されるとともに、固定ピン27cをピン
穴28cに挿入した状態で、内筒24の嵌挿孔24b
に、径の小さい先端を先にし、かつ弾性部材29を介し
て嵌挿し、先端の端面27d,28dを突当て部24c
に突き当てる。この際、弾性部材29が圧縮されるが、
この圧縮変形と、突当て部24cに対する端面27d,
28dの突当てによって栓体27,28の嵌挿姿勢が正
しくされる。
【0019】ワイヤ電極Wは各栓体27,28の柔軟材
27b,28bの間に挟み込まれ、それらの間を通って
移動する。柔軟材27b,28bは、栓体27,28の
嵌挿状態で互いに圧接して押し合うように栓体27,2
8の合せ面より若干膨出されている。内筒24と栓体2
8に形成されたキー溝24d,28eにキー30が挿入
され、内筒24に対する栓体28の周方向の自由回転を
防止している。
27b,28bの間に挟み込まれ、それらの間を通って
移動する。柔軟材27b,28bは、栓体27,28の
嵌挿状態で互いに圧接して押し合うように栓体27,2
8の合せ面より若干膨出されている。内筒24と栓体2
8に形成されたキー溝24d,28eにキー30が挿入
され、内筒24に対する栓体28の周方向の自由回転を
防止している。
【0020】隔壁1bに設けられたシール装置10の基
本構造は上記で説明したシール装置7と同じである。た
だし、シール装置10の場合は、ガイドローラ20が案
内ローラ9と同一水平位置に設けられているため、外筒
22の挿入孔22bの中心線は水平にされている。本シ
ール装置7,10を構成する外筒22、内筒24等の部
品の1個以上は絶縁材料によって製作され、ワイヤ電極
Wを絶縁する。また、隔壁1a,1bと外筒22の間、
外筒22と内筒24の間等にはパッキン等のシール材が
設けられ、それらの隙間を気密にする。当然のことなが
らガイドローラ20を案内ローラ9間のワイヤ電極Wの
傾斜角度がつくような位置に取り付ければシール7は同
じになる。
本構造は上記で説明したシール装置7と同じである。た
だし、シール装置10の場合は、ガイドローラ20が案
内ローラ9と同一水平位置に設けられているため、外筒
22の挿入孔22bの中心線は水平にされている。本シ
ール装置7,10を構成する外筒22、内筒24等の部
品の1個以上は絶縁材料によって製作され、ワイヤ電極
Wを絶縁する。また、隔壁1a,1bと外筒22の間、
外筒22と内筒24の間等にはパッキン等のシール材が
設けられ、それらの隙間を気密にする。当然のことなが
らガイドローラ20を案内ローラ9間のワイヤ電極Wの
傾斜角度がつくような位置に取り付ければシール7は同
じになる。
【0021】ワイヤ電極Wをチャンバ間に張る場合に
は、ワイヤ電極Wを透孔1cに通し、そのワイヤ電極W
を柔軟材27b,28bの間に挟んで栓体27,28を
相互に合わせ、内筒24の嵌挿孔24bに嵌挿する。こ
の作業は、ワイヤ電極Wを径の小さい孔に挿通する必要
がないので、きわめて容易である。
は、ワイヤ電極Wを透孔1cに通し、そのワイヤ電極W
を柔軟材27b,28bの間に挟んで栓体27,28を
相互に合わせ、内筒24の嵌挿孔24bに嵌挿する。こ
の作業は、ワイヤ電極Wを径の小さい孔に挿通する必要
がないので、きわめて容易である。
【0022】被切断物17をラジカル反応で切断する場
合、ワイヤ電極Wは引取り機構4の作動でボビン5から
引き出され、シール装置7,10の柔軟材27b,28
bの接触面を通ってチャンバCb内を移動する。この
際、前に述べたように、中央のチャンバCbの気圧は左
右のチャンバCa,Ccの気圧よりも低くされるため、
左右のチャンバCa,Cc内の気体が柔軟材27b,2
8bの間を通って中央のチャンバCb内に流入するが、
柔軟材27b,28bは互いに接触し、かつチャンバ間
の圧力差によって互いに押し付けられるので、その量は
微量に抑えられる。したがって中央のチャンバCbと左
右のチャンバCa,Ccとの間の圧力差を適度にするこ
とができる。また、ワイヤ電極Wは柔軟材27b,28
bによって押えられているため、流入気体の影響で振動
することもない。
合、ワイヤ電極Wは引取り機構4の作動でボビン5から
引き出され、シール装置7,10の柔軟材27b,28
bの接触面を通ってチャンバCb内を移動する。この
際、前に述べたように、中央のチャンバCbの気圧は左
右のチャンバCa,Ccの気圧よりも低くされるため、
左右のチャンバCa,Cc内の気体が柔軟材27b,2
8bの間を通って中央のチャンバCb内に流入するが、
柔軟材27b,28bは互いに接触し、かつチャンバ間
の圧力差によって互いに押し付けられるので、その量は
微量に抑えられる。したがって中央のチャンバCbと左
右のチャンバCa,Ccとの間の圧力差を適度にするこ
とができる。また、ワイヤ電極Wは柔軟材27b,28
bによって押えられているため、流入気体の影響で振動
することもない。
【0023】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係るワイ
ヤ電極通路のシール装置は、隔壁に設けられた通路にワ
イヤ電極を通して被切断物と反応ガスが入れられたチャ
ンバ内を移動させながら、ワイヤ電極に電圧を印加し、
ワイヤ電極と被切断物間に放電を発生させて反応ガスを
活性化させ、該反応ガスによりラジカルを生成して該ラ
ジカルと被切断物の構成原子又は分子とをラジカル反応
させて被切断物を切断するラジカル反応を利用した精密
切断装置において、上記チャンバの隔壁に設けられた通
路には筒状の固定部材が取り付けられ、該固定部材に
は、内面を柔軟材で形成した複数の栓体が、互いの柔軟
材の間に上記ワイヤ電極を挟み込んで相互に接触させて
嵌挿された構成とされているので、ワイヤ電極の供給機
構や引取り機構のモータ等の機器が反応ガスによって腐
食することがない。
ヤ電極通路のシール装置は、隔壁に設けられた通路にワ
イヤ電極を通して被切断物と反応ガスが入れられたチャ
ンバ内を移動させながら、ワイヤ電極に電圧を印加し、
ワイヤ電極と被切断物間に放電を発生させて反応ガスを
活性化させ、該反応ガスによりラジカルを生成して該ラ
ジカルと被切断物の構成原子又は分子とをラジカル反応
させて被切断物を切断するラジカル反応を利用した精密
切断装置において、上記チャンバの隔壁に設けられた通
路には筒状の固定部材が取り付けられ、該固定部材に
は、内面を柔軟材で形成した複数の栓体が、互いの柔軟
材の間に上記ワイヤ電極を挟み込んで相互に接触させて
嵌挿された構成とされているので、ワイヤ電極の供給機
構や引取り機構のモータ等の機器が反応ガスによって腐
食することがない。
【0024】また、ワイヤ電極の張換えが容易であると
ともに、チャンバ間の圧力差を最適に保つことができる
のでラジカル反応を適確に生じさせることができる。そ
の上、ワイヤ電極の振動が防止されるので、より一層精
度よく被切断物を切断することができる。
ともに、チャンバ間の圧力差を最適に保つことができる
のでラジカル反応を適確に生じさせることができる。そ
の上、ワイヤ電極の振動が防止されるので、より一層精
度よく被切断物を切断することができる。
【図1】 本考案のシール装置を設備したラジカル反応
による精密切断装置の概略図である。
による精密切断装置の概略図である。
【図2】 本考案に係るワイヤ電極通路のシール装置の
一実施例を示す断面図である。
一実施例を示す断面図である。
【図3】 同じく、正面図である。
【図4】 栓体の断面図である。
【図5】 栓体の正面図である。
1a,1b 隔壁 1c 透孔(通路) 17 被切断物 22 外筒(固定部材) 24 内筒(固定部材) 27,28 栓体 27b,28b 柔軟材 W ワイヤ電極
Claims (1)
- 【請求項1】 隔壁に設けられた通路にワイヤ電極を通
して被切断物と反応ガスが入れられたチャンバ内を移動
させながら、ワイヤ電極に電圧を印加し、ワイヤ電極と
被切断物間に放電を発生させて反応ガスを活性化させ、
該反応ガスによりラジカルを生成して該ラジカルと被切
断物の構成原子又は分子とをラジカル反応させて被切断
物を切断するラジカル反応を利用した精密切断装置にお
いて、上記チャンバの隔壁に設けられた通路には筒状の
固定部材が取り付けられ、該固定部材には、内面を柔軟
材で形成した複数の栓体が、互いの柔軟材の間に上記ワ
イヤ電極を挟み込んで相互に接触させて嵌挿されたこと
を特徴とするワイヤ電極通路のシール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991097489U JPH0729628Y2 (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | ワイヤ電極通路のシール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991097489U JPH0729628Y2 (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | ワイヤ電極通路のシール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0652151U JPH0652151U (ja) | 1994-07-15 |
JPH0729628Y2 true JPH0729628Y2 (ja) | 1995-07-05 |
Family
ID=14193690
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991097489U Expired - Lifetime JPH0729628Y2 (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | ワイヤ電極通路のシール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0729628Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018087619A1 (en) | 2016-11-10 | 2018-05-17 | Meyer Burger (Switzerland) Ag | Wire saw |
EP3998133B1 (en) * | 2017-10-26 | 2024-02-21 | Precision Surfacing Solutions GmbH | Wire saw |
-
1991
- 1991-11-27 JP JP1991097489U patent/JPH0729628Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0652151U (ja) | 1994-07-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19951219 |