JPH07295818A - ルール処理装置 - Google Patents

ルール処理装置

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JPH07295818A
JPH07295818A JP6088579A JP8857994A JPH07295818A JP H07295818 A JPH07295818 A JP H07295818A JP 6088579 A JP6088579 A JP 6088579A JP 8857994 A JP8857994 A JP 8857994A JP H07295818 A JPH07295818 A JP H07295818A
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JP6088579A
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English (en)
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Yuriko Nomura
百合子 野村
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ルール記憶1部11と、WM記憶部9と、競
合集合記憶1部8と、ルールのIF部と入力WM要素と
の照合を行ないWM記憶部への参照、書き込みを行なう
条件評価1部6と、WMの要素とルールが照合に成功す
るかどうかを判定し候補トークンを競合集合記憶1部に
格納する評価1部3と、評価関数を格納する戦略記憶1
部12と、候補トークン記憶1部10と、評価関数を計
算し評価値を得る戦略計算1部12と、最も高い評価値
を持つ候補トークンをトークン記憶1部に格納する競合
解消1部4と、ルールのTHEN部を実行しWMへの参
照と書き込みを行う実行1部5から構成される。 【効果】 きめこまかい評価関数を競合解消基準として
用いることのできるルール処理装置が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は前向き推論用ルールベー
スシステムのルール処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来型の前向き推論ルールベースシステ
ムは、ルールベースとルール処理装置とワーキングメモ
リ(WM)からなる。ルールベースにはルール形式で記
述された知識が格納される。WMにはオブジェクト形式
で記述された知識が格納される。ルールはIF部とTH
EN部からなる。ルール処理装置はWMの内容がルール
のIF部を満たしていればTHEN部を実行してWMの
内容を書き換える。ルールのIF部ではWMを書き換え
てはならない。
【0003】従来型の前向き推論用ルール処理装置を、
図3の従来型装置の構成例と、図4の処理フローを用い
て説明する。
【0004】ルール記憶部36にはルール群が格納され
る。戦略記憶部37には使用する戦略が格納される。W
M記憶部34には、中央処理装置から制御部を介して入
力されるワーキングメモリ(WM)要素群を格納する。
図15はWM記憶部に格納される要素の記述例である。
150〜152行はクラスオブジェクト要素の定義例で
ある。150行ではオブジェクト名が「さる」であるこ
とを定めている。151行ではこのオブジェクトが配下
にインスタンスオブジェクトを持つことができるような
クラスオブジェクトであることを宣言している。152
行ではオブジェクト「さる」はオブジェクト「roo
t」の輩下のオブジェクトであることを示している。1
53行〜156行はインスタンスオブジェクト要素の定
義例である。153行ではオブジェクト名が「MIK
E」であることを定めている。154行ではこのオブジ
ェクトが配下にインスタンスオブジェクトを持つことが
できないインスタンスオブジェクトであることを宣言し
ている。155行ではオブジェクト「MIKE」はオブ
ジェクト「さる」の配下のオブジェクトであることを示
している。156行はオブジェクト「MIKE」の属性
「しんちょう」は40であるという、オブジェクト「M
IKE」の具体的な内容を定めている。
【0005】前向き推論用ルール処理装置は図4のフロ
ーのように動作する。ルール評価41フェーズでは、評
価部30がルール記憶部36に格納されたルール群をW
M記憶部に格納されたWM要素と照合し、照合に成功し
たルールとWMの要素の組み合わせを候補トークンとし
て競合集合記憶部33に格納する。
【0006】図7はルール記憶部に格納されるルールの
記述例である。70行はルールの名前であり、RULE
1と設定されている。71行〜73行がルールのIF
部、74行がルールのTHEN部である。ルールのIF
部は、前記条件評価部によって以下のように検査され
る。71行「クラスオブジェクト「さる」の配下に存在
する任意のインスタンスオブジェクトをmonkeyと
いう変数にバインドする。」という条件を検査する。ク
ラスオブジェクト「さる」の配下にインスタンスオブジ
ェクトが存在して71行が成功したならば、72行では
「変数monkeyにバインドされたオブジェクトの属
性「しんちょう」の値は50よりも小さいか?」という
条件を検査する。72行が成功したならば、73行は
「クラスオブジェクト「だい」の配下に存在する任意の
インスタンスオブジェクトをstoolという変数にバ
インドする。」という条件を検査する。ルールRULE
1のIF部が、クラスオブジェクト「さる」の配下のイ
ンスタンスオブジェクト「MIKE」とクラスオブジェ
クト「だい」の配下のインスタンスオブジェクト「CH
AIR」との組み合わせで成功する場合には、ルールR
ULE1とWM要素群オブジェクト「MIKE」とオブ
ジェクト「CHAIR」とが候補トークンとして競合集
合記憶部に追加される。
【0007】競合集合記憶部に格納される候補トークン
の表現例を図12に示す。候補トークンは、121行〜
122行のように表現される。121行では成功したル
ールであるRULE1を指定し、122行では成功した
際のWMの要素群である[オブジェクト:MIKEオブ
ジェクト:CHAIR]を格納している。競合解消42
フェーズでは、競合解消部31が戦略記憶部に格納され
た戦略に従って競合集合記憶部のなかから1つの候補ト
ークンを選んでトークン記憶部35に格納する。
【0008】競合解消戦略としては「最初に照合に成功
したルールを選択する」、「同一のルールとWMの要素
群とからなる候補トークンは二度と実行しない」、「条
件節の条件数の多い候補トークンを優先する」などがあ
って、ルール処理装置の組み込み機能として提供され
る。利用者は複数の競合解消戦略から1つを選択し、あ
らかじめ、競合戦略記憶部に格納しておく。
【0009】実行43フェーズでは、実行部32がトー
クン記憶部35に格納された候補トークンに含まれるル
ールのTHEN部を同候補トークンに含まれるWMの要
素をデータとして実行する。競合解消部31において、
図12の候補トークンが選択されてトークン記憶部に格
納されたならば、実行部32においてルールRULE1
のTHEN部74行が実行される。74行では、変数^
monkeyに格納されたオブジェクトの属性「のる」
に、変数^stoolにバインドされた値を格納する。
図12の候補トークンが選択された場合には、オブジェ
クト:MIKEの属性「のる」にオブジェクト:CHA
IRが格納される。このように実行フェーズ43ではW
Mの内容が更新される。
【0010】前向き推論処理は、前記ルール評価41、
前記競合解消42、前記実行43の3処理フェーズから
なる推論サイクルを繰り返す。実行43フェーズでルー
ルのTHEN部が実行されると一般にWMの内容が更新
されて成功するルールおよびWM要素がかわるため、推
論サイクルが継続して行なわれる。停止命令を含むルー
ルが実行されるあるいは適用できるルールがなくなった
ときに推論サイクルは終了する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、資源割当
問題を前向き推論ルールベースを用いて解く場合の問題
点を解消する。
【0012】資源割当問題は線形計画法などの数学的な
従来手法で最適解を求めるのは問題が複雑で難しいた
め、専門家知識を持つルールベースシステムを用いて準
最適解を求める方式が注目されている。生産要求群や資
源などのデータはWMの内容として表現される。ルール
ベースシステムにおいて専門家の知識は一般にルールの
内容で表現されるが、資源割当問題でのルールの場合に
は、IF部は「生産要求がWMに存在し、かつその生産
要求に対して資源の割当が可能か」という条件しか存在
せず、THEN部は「IF部を満足した生産要求に対し
て資源の割当を行なう」というWMの内容更新しか存在
しない。だが、これは資源割当問題には専門家知識が少
ないということではない。資源割当問題における専門家
知識はルールにではなく競合解消戦略の中に含まれる。
例えば「もっとも早い時刻に生産が終了する生産要求へ
の資源割当を優先する」というような競合解消戦略が良
い結果を得るために大切である。このような戦略はWM
の内容の参照が可能でないと記述できない。しかしなが
ら、従来型のルール処理装置における競合解消戦略は、
あらかじめ与えられた汎用の戦略群から選択するように
なっており、資源割当問題をルール処理装置を用いて解
く場合に必要となるWMの中身にまで踏み込んだ戦略を
作成可能ではない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のルール処
理装置は、ルールを格納するルール記憶1部と、ワーキ
ングメモリ(WM)要素群を格納するWM記憶部と、競
合集合を格納する競合集合記憶1部と、入力としてルー
ルとWMの要素を与えられて入力ルールのIF部と入力
WM要素との照合を行なって照合に成功するかどうかを
判定し、前記WM記憶部への参照と書き込みを行なう条
件評価1部と、前記WM記憶部に格納されたWMの個々
の要素を前記ルール記憶1部に格納されたルールと組み
合わせて前記条件評価1部に与えてWMの要素とルール
が照合に成功するかどうかを判定し成功するような組み
合わせを候補トークンとして前記競合集合記憶1部に格
納する評価1部と、評価関数を格納する戦略記憶1部
と、候補トークンを格納する候補トークン記憶1部と、
入力として候補トークンを与えられて入力候補を引数と
して前記戦略記憶1部に格納された評価関数を計算して
評価値を得る戦略計算1部と、前記競合集合記憶1部に
格納されたすべての候補トークンに対して前記戦略計算
1部を用いて評価値を計算して最も高い評価値を持つ候
補トークンを前記トークン記憶1部に格納する競合解消
1部と、前記トークン記憶1部に格納された候補トーク
ンをデータとして前記ルール記憶1部に格納されたルー
ルのTHEN部を実行し前記WM記憶部への参照と書き
込みを行なう実行1部と、を備えることを特徴とする。
【0014】また、本発明の第2のルール処理装置は、
前記評価1部と接続され、前記条件評価1部によってW
M記憶部への書き込みが行なわれるときに値偏光の履歴
リストを保存する変更情報記憶部と、前記競合解消1部
と前記実行1部に接続され、入力として履歴リストを与
えられて入力履歴リストに格納された値変更履歴に基づ
いてWM記憶部を書換えるWM書換え部と、前記評価1
部と前記競合解消1部に接続され、入力として履歴リス
トを与えられて入力の履歴リストに格納された値変更履
歴に基づいてWM記憶部を元の状態に書き戻すWM復帰
部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
【作用】従来型のルール処理装置における汎用の競合解
消戦略の共通した特徴として、照合されたWMのオブジ
ェクトの内容自体は競合解消の計算には使用しないとい
うことがある。従来型のルール処理装置においてWMの
オブジェクトの内容自体が使用できない理由としては、
照合されたルールが異なるならば照合時にバインドされ
るオブジェクトの個数および種類が異なるため、候補ト
ークンの質がトークン毎に異なることが挙げられる。例
えば、図12の候補トークンはルールRULE1との照
合に成功した候補トークンであるため、「さる」のイン
スタンスオブジェクトと「だい」のインスタンスオブジ
ェクトの2つがバインドされているが、「だい」のイン
スタンスオブジェクトしかバインドしないような別のル
ールをルールRULE1と同時にルール記憶部に格納し
ておくならば、おなじタイミングで照合が行なわれ、2
つのルールが同時に成功して両方のルールに対する候補
トークンが競合集合記憶部に格納される場合も起きる。
【0016】従って、さまざまなバインド状況を持つ候
補トークンが競合集合記憶部に混在することになるの
で、オブジェクトの内容を参照するような競合解消戦略
を記述しようとすることは、すべてのルールの場合分け
を考えてそれぞれのルールにおいて候補トークンとして
バインドされる可能性のあるオブジェクトの組み合わせ
についてどういう場合にどういう候補トークンを優先す
るのかを明記することになり、記述が複雑になってしま
い現実的ではない。以上の問題点を本発明のルール処理
装置では以下のようにして解決する。
【0017】本発明の第1のルール処理装置の作用につ
いて説明する。従来型のルール処理装置ではルール記憶
部にルールベースを格納して複数個のルールを管理して
いたところを、本発明の第1のルール処理装置ではルー
ル記憶部には1つのルールしか格納しない。また、一般
にルールでは複数個のWMの要素が1つのルールにおい
てバインドされるが、本発明のルール処理装置では1つ
のWMの要素が1つのルールにおいてバインドされるよ
うなルールのみにルールの記述を制限する。
【0018】競合解消部において競合集合記憶部に格納
された競合集合から1つの候補トークンを選択する処理
では、従来型のルール処理装置では既存の競合解消戦略
を用いて選択を行なっていたところを、利用者が任意に
評価関数を作成可能とする。利用者が任意に評価関数を
作成可能になることにより、汎用の照合解消戦略を用い
た場合よりも、個々の問題に適したきめ細かい推論制御
が可能となる。
【0019】従来型のルール処理装置、すなわち、ルー
ルが複数個ある場合には個々のルールによってルールで
照合されるオブジェクトの個数やオブジェクトの種類が
異なり、従ってルールによって候補トークンの内容が異
なり、あらかじめ1つ指定するような評価関数を用いて
競合解消を行なおうとしても、すべての候補トークンに
対して意味のあるような評価関数を記述することが難し
い。
【0020】しかし、ルールを1つに限定するならば、
候補トークンは必ず同じ数と種類のWM要素を持つこと
になる。例えば、図12のルールRULE1のみだとす
るならば、候補トークンには、クラスオブジェクト「さ
る」の配下の1つのインスタンスオブジェクトと、クラ
スオブジェクト「だい」の配下の1つのインスタンスオ
ブジェクトとの2つのオブジェクトがいつでも格納され
ていることになる。このように候補トークンの質を揃え
るならば、例えば、「候補トークンに格納された第2オ
ブジェクトの属性「すわりごこち」の数値が大きいよう
な候補トークンを優先する」といったWMの内容に関係
するような評価関数の記述が可能となる。
【0021】次に、本発明の第2のルール処理装置の作
用について説明する。ルールに記述可能な内容に制限を
加えることにより高速なルール処理を可能とする。ルー
ルのIF部の内容が、ルールのIF部に従ってWMの書
換えを試みる、WMの書換えに成功したならばルールの
照合に成功したとみなす、WMを書き戻す、という3段
がまえに制限し、競合解消における評価関数の内容が、
ルールのIF部で行なったWMの書換えと同じWMの書
換えを行なってから、書換え後のWMをデータとして評
価関数を適用して評価値を計算し、WMの情報を書き戻
す、という3段がまえに制限し、ルールのTHEN部の
内容が、ルールのIF部で行なったWMの書換えと同じ
内容のWMの書換えを行なうという操作に制限する。こ
のように制限されるルール書式を本明細書では仮割当ル
ールと定義する。
【0022】ルールベースシステムでは、推論サイクル
の処理速度がシステム全体の評価に大きく影響する。本
発明の第2のルール処理装置では、第1のルール処理装
置であげた記述形式およびルール処理装置に対して、対
象問題を仮割付必要問題に限定してWM書換えの差分情
報を保存する機能を付加することによりWMの書換え処
理を高速化し、全体として高速なルール処理を可能とす
る。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0024】図1は本発明の第1のルール処理装置の一
実施例を示す機能ブロック図である。ルール記憶1部1
1には、利用者によって従来型ルール処理装置で用いる
ルールと同じ形式のルールが1つだけ格納される。図8
は前記ルール記憶1部11に格納されるルールの記述例
である。このルールは80行に示すようにRULE2と
いう名前を持ち、81行〜83行がルールのIF部、8
4行がルールのTHEN部に相当する。
【0025】WM記憶部9には、中央処理装置から制御
部を介して入力されるワーキングメモリ(WM)要素群
を格納する。図16はWMに格納される要素の記述例で
ある。160行〜162行はクラスオブジェクト要素の
定義例である。160行ではオブジェクト名が「生産要
求」であることを定めている。161行ではこのオブジ
ェクトが配下にインスタンスオブジェクトを持つことが
できるようなクラスオブジェクトであることを宣言して
いる。162行ではオブジェクト「生産要求」はオブジ
ェクト「root」の配下のオブジェクトであることを
示している。163行〜168行はインスタンスオブジ
ェクトの要素の定義例である。163行ではオブジェク
ト名が「要求1」であることを定めている。164行で
はこのオブジェクトが配下にインスタンスオブジェクト
を持つことができないインスタンスオブジェクトである
ことを宣言している。165行ではオブジェクト「要求
1」はオブジェクト「生産要求」の配下のオブジェクト
であることを示している。166行〜168行は、チョ
コレートを100個、1994年5月10日までに生産
してほしいという、生産要求の具体的な内容を定めてい
る。
【0026】条件評価1部6は、入力として与えられる
ルールのIF部と入力として与えられるWM要素との照
合をWM記憶部に格納されたWMの内容とを参照しなが
ら行ない、ルールのIF部との照合に成功するかどうか
を判定する。図8のルール記述例のルールRULE2の
IF部は条件評価1部によって以下のように検査され
る。81行は「クラスオブジェクトtask1の配下に
インスタンスオブジェクトが存在するか?存在するなら
ばTASKという変数にバインドする。」という条件を
検査する。81行が成功したならば、82行では「変数
TASKにバインドされたオブジェクトを引数として関
数「資源獲得」が成功するか?」という条件を検査す
る。関数「資源獲得」ではT1の生産要求に対して資源
が獲得された状態にWMの内容を変更することが可能か
どうかを検査する。81行および82行が成功するなら
ば、83行では、関数「割当解除」を用いてWMの状態
をルール適用前の状態に戻す。83行の関数は条件の検
査ではないが、ルールのIF部では副作用があってはな
らないため、83行が追加されている。
【0027】評価1部3では、WM記憶部9に格納され
ているWM要素とルール記憶1部11に格納されたルー
ルをデータとして条件評価1部6に与えて個々の組み合
わせが照合に成功するかどうかを判定し、成功するよう
な組み合わせを候補トークンとして競合集合記憶1部8
に格納する。例えば、ルールRULE2のIF部とクラ
スオブジェクト「生産要求」の配下の特定のインスタン
スオブジェクト「要求1」との組み合わせで条件評価1
部6による検査が成功した場合には、評価1部3によっ
てオブジェクト「要求1」が候補トークンの1つとして
競合集合記憶1部8に追加される。図13の131行
は、図8のルールが照合されて成功した場合に評価1部
3によって作成される候補トークンの記述例である。ル
ールとの照合が成功したオブジェクトとして、「要求
1」というオブジェクトが記述されている。
【0028】戦略計算1部7は、入力として与えられる
候補トークンとWM記憶部9に格納されたWMの内容と
を参照しながら戦略記憶1部8に格納された評価関数を
計算して評価値を得る。図10は戦略記憶1部8に記憶
される評価関数の記述例である。この評価関数では、生
産に時間を要する生産要求ほど高い評価点を返却する。
101行では、実際に生産要求への資源の割当を行なっ
てWMを書換えてみる。102行では、生産要求の生産
時間を計算する。この値は書換られたWMの内容を用い
て計算する。103行では、評価関数がWMに対して副
作用を持たないようにWMをもとの状態に復帰させる。
【0029】競合解消1部4は、戦略計算1部7を用い
て競合集合1部8に格納された各候補トークンに対する
評価値を得て、そのなかから最も評価値の高い候補トー
クンを選んでトークン記憶1部10に格納する。
【0030】実行1部5は、トークン記憶1部10に格
納された候補トークンを対象として、ルール記憶1部1
1に格納されたルールのTHEN部を実行する。例え
ば、競合解消1部4において、ルールRULE2とオブ
ジェクト「要求1」からなる候補トークンが選択されて
トークン記憶1部に格納されたならば、実行1部5にお
いてルールRULE2のTHEN部84行が実行され
る。84行では、オブジェクト「要求1」をデータとし
て関数「資源割当」がもう一度実行され、WMの内容が
更新される。
【0031】図2は本発明の第2のルール処理装置の一
実施例を示す機能ブロック図である。ルール記憶1部1
1には、利用者によって仮割当ルールが1つだけ格納さ
れる。ルールのIF部の内容が、条件に従ったWMの書
換えを試みる、WMの書換えに成功したならばルールの
照合に成功したとみなす、WMを書き戻す、という3段
操作であり、競合解消における評価関数の内容が、ルー
ルのIF部で行なったWMの書換えと同じ内容の書換え
を行なってから、書換え後のWMをデータとして評価関
数を適用して評価値を計算し、WMの情報を書き戻す、
という3段操作であり、ルールのTHEN部の内容が、
ルールのIF部で行なったWMの書換えと同じ内容の書
換えを行なう操作となるような特徴を持つルールを本明
細書では仮割当ルールと定義する。
【0032】図8のルールRULE2は、仮割当ルール
の書式の条件を満足するような問題を従来型のルールで
表現した例である。ルールRULE2のようにルールの
IF部が「生産要求が存在し、かつその生産要求に対し
て資源の割当が可能か」、ルールのTHEN部が「IF
部を満足した生産要求に対して資源の割当を行なう」で
あったならば、WMの初期状態は生産要求に対して資源
の割当をしていない状態であり、書換えは生産要求に対
する資源の割当であり、書換え後のWMは生産要求に資
源の割当をした状態であるので、このルールは仮割当ル
ールとして表現できる。
【0033】図9はルールRULE2の内容を仮割当ル
ールで表現した場合の記述例である。仮割当ルールで
は、ルールのIF部の照合が成功する場合にはルールの
IF部に副作用があっても良い。従来型のルールの記述
例である図8の83行と84行でWMの書換えを試みて
いるが、仮割当ルールの場合には暗黙のうちに、WMの
書き戻し動作は行なわれるため、そのような記述は存在
しない。また、ルールのTHEN部はルールのIF部の
副作用の状況の再現に限定するため、ルールの記述自体
にはTHEN部は存在しない。
【0034】変更情報記憶部20には、条件評価1部が
起こすWM記憶部9の書換え動作に連動してWMの書換
えに関する履歴情報を追加する。
【0035】評価1部3は、WM記憶部9に格納されて
いるWMの各要素とルール記憶1部11に格納されたル
ールとの組み合わせをデータとして、図5のフローに従
って処理を行なう。50行では変更情報記憶部20の初
期化を行なう。51行では指定された組み合わせを条件
評価1部6に与えて個々の組み合わせが照合に成功する
かどうかを判定する。52行では保存リストをデータと
してWM復帰部22を呼びだし、WMをルール照合前の
状態に書き戻す。照合に成功した場合には、照合に成功
したWMの要素とルールとの組み合わせ、および変更情
報記憶部の内容を候補トークンとして競合集合記憶1部
8に格納する。
【0036】例えば、ルールRULE3のIF部とクラ
スオブジェクト「生産要求」の配下の特定のインスタン
スオブジェクト「要求1」との組み合わせで条件評価部
6による検査が成功した場合には、評価1部3によって
オブジェクト「要求1」と保存リストの組み合わせが候
補トークンの1つとして競合集合記憶部に追加される。
図14は、図9のルールが照合されて成功した場合に評
価1部3によって作成される候補トークンの記述例であ
る。候補トークンには、ルールとの照合が成功したオブ
ジェクト「要求1」と保存リストとが含まれている。保
存リストには、WMの差分すなわち変更される資源オブ
ジェクト群の変更内容とが記録される。例えば、例題の
場合には141行において設備1の1994年1月5日
の10:00〜13:00の時間帯をオブジェクト「要
求1」を処理するための時間として確保し、142行に
おいて要員5の1994年1月5日の10:00〜1
3:00の時間帯をオブジェクト「要求1」を処理する
ための時間帯として確保し、143行において倉庫1か
ら1994年1月5日の10:00に「原料1」という
製品の原料を1000差し引く。戦略計算1部7は、入
力として与えられる候補トークンとWM記憶部9に格納
されたWMの内容とを参照しながら戦略記憶1部12に
格納された評価関数を計算して評価値を得る。
【0037】図11は本発明の第2のルール処理装置で
用いられる評価関数の記述例である。この評価関数で
は、生産に時間を要する生産要求ほど高い評価点を返却
する。110行では、生産要求の生産時間を計算する。
この値はシステムによって自動的に書換えられたWMの
内容から読みとれる。本発明の第2のルール処理装置で
は、第1のルール処理装置に比べ、WMの書換え内容に
関して利用者が考慮しなくて良いため、評価関数の記述
が容易になる。
【0038】競合解消1部4は、各候補トークンに評価
関数を適用して評価値を得ることにより競合集合のなか
から1つの候補トークンを選ぶ。図6は、競合解消1部
4での各候補トークンに対する処理フローを示す図であ
る。61行では、評価関数の適用の前にWM書換え部2
1によってWMの書換えが行われる。62行では、候補
トークンに含まれるWMの情報を引数として評価関数を
適用し評価点数を得る。63行では、WM復帰部22に
よってWMの復帰が行なわれる。実行1部5は、保存リ
ストとWM書換え部21を用いて、WMの書換えを行な
う。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のルール処
理装置では、図10のような、きめこまかい評価関数を
競合解消基準として用いることが可能となる。また、本
発明の第2のルール処理装置では、仮割付環境を保存リ
ストを用いて保持する機構とWMに対して副作用をもつ
ようなルールおよび評価関数を簡単に表現する手段を提
供し、高速な推論を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1のルール処理装置の一実施例を示
す図。
【図2】本発明の第2のルール処理装置の一実施例を示
す図。
【図3】従来型装置を示す図。
【図4】前向き推論の推論フローを示す図。
【図5】本発明の第2のルール処理装置の評価1部のフ
ローを示す図。
【図6】本発明の第2のルール処理装置の競合解消1部
のフローを示す図。
【図7】従来型装置で用いるルールの記述例を示す図。
【図8】本発明の第1のルール処理装置で用いるルール
の記述例を示す図。
【図9】本発明の第2のルール処理装置で用いるルール
の記述例を示す図。
【図10】本発明の第1のルール処理装置で用いる評価
関数の記述例を示す図。
【図11】本発明の第2のルール処理装置で用いる評価
関数の記述例を示す図。
【図12】従来型装置で用いる候補トークンの記述例を
示す図。
【図13】本発明の第1のルール処理装置で用いる候補
トークンの記述例を示す図。
【図14】本発明の第2のルール処理装置で用いる候補
トークンの記述例を示す図。
【図15】従来型装置で用いるWMの要素の記述例を示
す図。
【図16】本発明のルール処理装置で用いるWMの要素
の記述例を示す図。
【符号の説明】
1 中央処理装置 2 制御部 3 評価1部 4 競合解消1部 5 実行1部 6 条件評価1部 7 戦略計算1部 8 競合集合記憶部 9 WM記憶部 10 トークン記憶1部 11 ルール記憶1部 12 戦略記憶1部 20 変更情報記憶部 21 WM記憶部 22 WM復帰部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ルールを格納するルール記憶1部と、 ワーキングメモリ(WM)要素群を格納するWM記憶部
    と、 競合集合を格納する競合集合記憶1部と、 入力としてルールとWMの要素を与えられて入力ルール
    のIF部と入力WM要素との照合を行なって照合に成功
    するかどうかを判定し、前記WM記憶部への参照と書き
    込みを行なう条件評価1部と、 前記WM記憶部に格納されたWMの個々の要素を前記ル
    ール記憶1部に格納されたルールと組み合わせて前記条
    件評価1部に与えてWMの要素とルールが照合に成功す
    るかどうかを判定し成功するような組み合わせを候補ト
    ークンとして前記競合集合記憶1部に格納する評価1部
    と、 評価関数を格納する戦略記憶1部と、 候補トークンを格納する候補トークン記憶1部と、 入力として候補トークンを与えられて入力候補を引数と
    して前記戦略記憶1部に格納された評価関数を計算して
    評価値を得る戦略計算1部と、 前記競合集合記憶1部に格納されたすべての候補トーク
    ンに対して前記戦略計算1部を用いて評価値を計算して
    最も高い評価値を持つ候補トークンを前記トークン記憶
    1部に格納する競合解消1部と、 前記トークン記憶1部に格納された候補トークンをデー
    タとして前記ルール記憶1部に格納されたルールのTH
    EN部を実行し前記WM記憶部への参照と書き込みを行
    なう実行1部と、を備えることを特徴とするルール処理
    装置。
  2. 【請求項2】前記評価1部と接続され、 前記条件評価1部によってWM記憶部への書き込みが行
    なわれるときに値偏光の履歴リストを保存する変更情報
    記憶部と、 前記競合解消1部と前記実行1部に接続され、入力とし
    て履歴リストを与えられて入力履歴リストに格納された
    値変更履歴に基づいてWM記憶部を書換えるWM書換え
    部と、 前記評価1部と前記競合解消1部に接続され、入力とし
    て履歴リストを与えられて入力の履歴リストに格納され
    た値変更履歴に基づいてWM記憶部を元の状態に書き戻
    すWM復帰部と、を備えることを特徴とする請求項1に
    記載のルール処理装置。
JP6088579A 1994-04-26 1994-04-26 ルール処理装置 Pending JPH07295818A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008293157A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Mitsubishi Electric Corp ルール起動装置及びルール起動プログラム

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