JPH05204646A - 知識処理システム - Google Patents

知識処理システム

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Publication number
JPH05204646A
JPH05204646A JP4012900A JP1290092A JPH05204646A JP H05204646 A JPH05204646 A JP H05204646A JP 4012900 A JP4012900 A JP 4012900A JP 1290092 A JP1290092 A JP 1290092A JP H05204646 A JPH05204646 A JP H05204646A
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JP
Japan
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inference
rule
level
storage unit
storing
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Application number
JP4012900A
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English (en)
Inventor
Yui Sone
由衣 曽根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ルールの集合であるルールセットの集合を格
納する知識ベース記憶部5と、データ群をルールセット
ごとに格納するワーキングメモリの集まりであるワーキ
ングメモリ記憶部4と、推論中のルールセットのレベル
を格納するレベル記憶部3と、バックトラック時に用い
るために、推論経過の記憶として、ルールセットのレベ
ルと、適合するルールとデータの組であるインスタンシ
エイションの集合であるコンフリクトセットと、ワーキ
ングエリアに対する変更の内容とを格納する推論履歴記
憶部2と、推論制御のための各種情報を格納する作業用
記憶部6と、知識ベースのルールを実行することにより
推論を行なう推論部1を備えた。 【効果】 バックトラックの概念を取り入れて、ある時
点で失敗が判明すれば、前に戻って次候補を探す、とい
う試行錯誤を繰り返し行なえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、産業の各分野におけ
る専門家の作業をエキスパートシステムに構築し実行す
るための知識処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】知識処理システムにおいて、ルールの条
件部がワーキングメモリのデータと適合した実行可能な
ルールと、このルールと適合したデータの組は、インス
タンシエイションと呼ばれ、インスタンシエイションの
集合はコンフリクトセットと呼ばれる。図17に、ある
知識ベースの内容とワーキングメモリの状態を示し、図
18に、これに対して作成されるインスタンシエイショ
ンとコンフリクトセットを示す。コンフリクトセットの
中から一つのインスタンシエイションを選択することを
競合解消と呼ぶ。従来の競合解消戦略では、ルールの優
先順位、ファースト・マッチ、最近実行ルール、条件部
の複雑さ、評価値等を競合解消の基準として用いる。
又、従来の知識処理システムには、失敗という概念がな
い。
【0003】以下に従来の競合解消戦略の方法を示す
(「知識工学入門」p.76〜78、上野春樹著、オー
ム社、昭和60年5月30日、第1版より抜粋)。 (1)ルールの優先順位:前もって各ルールに与えた優
先順位に従う。 (2)ファースト・マッチ:ルールベース(このルール
ベースは、知識ベースと同じ意味を持つ)内に格納され
ているルールの順にデータとの照合を行ない最初に適合
したものを選択する。 (3)最近実行ルール:コンフリクトセットの中で最も
最近に実行されたルールを優先する。 (4)条件部の複雑さ:最も複雑な条件部を持つルール
を優先する。 上記の戦略を複雑に組み合わせて用いる例もある。ま
た、特開平03−125225号公報に示された従来の
知識処理システムにおいては、ルールの仮実行結果を評
価する手段を持ち、ルールの仮実行を繰り返して、しき
い値以上の評価値を持つルールが見つかった時点で、こ
のルールを実行することを特徴とする技術が記載されて
いる。また従来の知識処理システムでは、コンフリクト
セットを作成し、コンフリクトセットの中から一つのイ
ンスタンシエイションを選択し、このルールを実行し、
以降これを繰り返す。残りのインスタンシエイションは
放棄される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ルールの優先順位、フ
ァースト・マッチ、条件部の複雑さによる競合解消戦略
では、データの状態に応じて最適なルールを選択するこ
とはできず、また、所望するゴールに到達するために
は、用いる競合解消戦略によって、どの様な順番でルー
ルが選ばれていくかというアルゴリズムを意識して、こ
れによって、ルールの優先順位、ルールの記述の順番、
条件の数を決めて、知識ベースを記述する必要があると
いう問題点があった。また、最近実行ルールによる競合
解消戦略は、現在のデータの状態に応じたルールの選択
ができず、過去の状況に応じたルールの選択はできる
が、それも最も最近に実行されたルールを優先するだけ
で、融通がきかないという問題点があった。また、評価
値による競合解消戦略は、現在のデータの状態に応じた
ルールの選択ができ、他の方法に比べて優れている。し
かし、上記のいずれの方法によっても、一度その競合解
消戦略により、一つのインスタンシエイションが選ばれ
てしまえば、他のインスタンシエイションは放棄されて
しまい、その後の状況によって、やり直しを行なうこと
はできない。
【0005】この問題は上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、従来の知識処理システムと
同様にして、推論を進めることができると共に、バック
トラックの概念を取り入れて、ある時点で失敗が判明す
れば、前に戻って次候補を探す、という試行錯誤を繰り
返し行なえる知識処理装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る知識処
理システムは、以下の要素を有するものである。(a)
ルールの集合を記憶する知識ベース記憶部、(b)推論
の履歴を記憶する推論履歴記憶部、(c)上記知識ベー
ス記憶部に記憶されたルールからひとつ以上の実行可能
なルールを抽出して、そのうちのひとつのルールに基づ
いて推論を実行するとともに、その推論が失敗したと
き、上記推論履歴記憶部に記憶された履歴に基づいて、
失敗した推論の実行前の状態を復帰させ、抽出された他
の実行可能なルールに基づいて推論を繰り返す推論部。
【0007】また第2の発明に係る知識処理システム
は、さらに、推論のレベルを記憶するレベル記憶部を備
え、同一レベル内の推論がすべて失敗したときレベルを
さかのぼって、さらにそのレベル内での推論を繰り返す
推論部を備えたものである。
【0008】
【作用】第1の発明のにおいては、推論履歴記憶部が推
論の履歴を記憶しているので、ひとつの推論が失敗して
も、推論部が、その推論の実行前の状態をその履歴に基
づいて復元するので、他の実行可能な推論を順序実行し
ていくことができる。
【0009】また、第2の発明においては、ひとつのル
ールの実行中に他のルールが起動された場合でも、レベ
ル記憶部がその起動をレベルの深さとして記憶しておく
ので、推論部がレベルをまたがった状態復元が可能にな
る。
【0010】
【実施例】
実施例1.以下にこの発明を実施例により詳しく説明す
る。図1はこの発明の一実施例である知識処理システム
のブロック図であり、図2〜図5は同実施例の動作を示
すフローチャートである。図1において推論部1は推論
全体の制御を行なう。推論制御手段1aは、1bから1
fまでの手段の制御を行ない、従来と同様の方法での推
論を進めると共に、推論経過を推論履歴記憶部2に格納
し、かつ現在のレベルをレベル記憶部3に格納し、かつ
推論履歴記憶部2やレベル記憶部3のデータを用いて、
失敗が起きた時に過去に遡って試行錯誤を行なう。
【0011】条件照合手段1bはワーキングメモリ内の
データと、ルールの条件部との照合を行ない、適合する
ルールとデータの組であるインスタンシエイションを作
成する。コンフリクトセット作成手段1cは、インスタ
ンシエイションの集合であるコンフリクトセットを作成
する。インスタンシエイション選択手段1dは、コンフ
リクトセットの中から、指定の競合解消戦略を用いて、
一つのインスタンシエイションを選択する。ワーキング
メモリ変更手段1eは、ルールの結論部に従って、ワー
キングメモリ内のデータの変更、追加、削除を行ない、
又、推論履歴記憶部2に格納されたデータを用いて、逆
にこの変更を元に戻す作業を行なう。その他の作業制御
手段1fは、失敗や、各種手続き、例えば式、関数、単
純文、複合文、選択文、繰り返し文等の処理を行なう。
【0012】推論履歴記憶部2は、失敗が起きて過去に
遡って試行錯誤する時に用いるために、推論経過の記録
として、ルールセットのレベルと、適合するルールとデ
ータの組であるインスタンシエイションの集合であるコ
ンフリクトセットと、ワーキングメモリに対する変更の
内容とを格納するための記憶部である。レベル記憶部3
は、推論中のルールセットのレベルを格納するための記
憶部である。ワーキングメモリ記憶部4は、ルールが適
用される推論対象世界を表現したデータ群をルールセッ
トごとに格納するワーキングメモリの集まりの記憶部で
ある。知識ベース記憶部5は、条件部とこれが満たされ
た時に実行される可能性のある結論部から成るルールの
集合であるルールセットの集合を格納するための記憶部
である。作業用記憶部6は、推論制御のための各種情報
を格納する。上記1から6までは知識処理システムを構
成している。
【0013】次に本実施例の典型的な動作を図1と図2
〜図5を用いて、説明する。以下の処理の制御は、すべ
て推論部1、特に推論制御手段1aにより行なわれる
が、以下、特にこれを記述しない。また、ワーキングメ
モリ記憶部4、知識ベース記憶部5、作業用記憶部6へ
のアクセスについても、以下、特に記述しない。
【0014】知識ベースの実行は、この知識ベースの中
心となる一つのルールセットを実行することにより行な
われる(処理11)。ただし、ルールセットの中のルー
ルの結論部において、他のルールセットを起動すること
もできる。また、これは複数段階に渡って行なうことが
できる。レベル記憶部の初期値は0である。次にレベル
記憶部3の値を1増加する(処理12)。この値がこの
ルールセットのレベルである。次に、推論履歴記憶部に
現在のレベルを格納する(処理13)。次に、ワーキン
グメモリのデータと、このルールセットのすべてのルー
ルの条件部に示されたデータを、条件照合手段1bによ
って照合する(処理14)。適合するルールが存在する
場合は(処理15)、コンフリクトセット作成手段1c
によって、コンフリクトセットを作成する(処理1
6)。又、適合するルールが存在しない場合は(処理1
5)、コンフリクトセットを作成しない。次に、コンフ
リクトセットが存在しない場合は(処理17)、レベル
記憶部3の値を1減少し(処理21)、すなわちレベル
をこのルールセットを起動した側のレベルに戻し、この
ルールセットは成功して終了する(処理22)。コンフ
リクトセットが存在して(処理17)、かつコンフリク
トセットが空の場合は(処理18)、過去を遡って試行
錯誤を行なう(処理23から29まで)。コンフリクト
セットが空でない場合は(処理18)、インスタンシエ
イション選択手段1dによって、ユーザが指定した競合
解消戦略を用いて、コンフリクトセットの中から一つの
インスタンシエイションを選択する(処理19)。次に
コンフリクトセットの中から選択したインスタンシエイ
ションを削除し、残りのインスタンシエイションをもっ
たコンフリクトセットを推論履歴記憶部に格納する(処
理20)。次に選択したインスタンシエイションのルー
ル(の結論部)を実行する(処理30から38まで)。
【0015】次にルールの実行について説明する(処理
30から38まで)。ルールの実行とは、ルールの結論
部に記述された各項目を順番に行なう作業である。ま
ず、結論部に次に実行する項目があるかどうかを確認す
る(処理30)。結論部に次に実行するルールがない場
合には(処理30)、このルールの実行は(失敗するこ
となく)終了し(B)、次に実行するルールを探す処理
に移る(処理14以降)。結論部に次に実行するルール
がある場合には(処理30)、処理をその項目に移す
(処理31)。項目の内容がワーキングメモリ内のデー
タの変更である場合には(処理32)、ワーキングメモ
リ変更手段1eによって、変更を行ない(処理33)、
この変更データ情報を推論履歴記憶部2に格納し(処理
36)、次の項目に進んで同様の処理を繰り返す(処理
30から処理38まで)。項目の内容がルールセットの
実行である場合には(処理32)、これを行なう(処理
34)。ルールセットの実行については処理11から3
8までに詳しく説明されており、これは再帰的なもので
ある。ルールセットの実行が成功して終了した場合には
(処理37)、次の項目に進んで同様の処理を繰り返す
(処理30から処理38まで)。ルールセットの実行が
失敗して終了した場合には(処理37)、過去に遡って
試行錯誤を行なう(処理23から29まで)。項目の内
容がその他の作業である場合には(処理32)、その他
の作業制御手段1fによって、これを行なう(処理3
5)。その他の作業の実行が(失敗することなく)終了
した場合には(処理38)、次の項目に進んで同様の処
理を繰り返す(処理30から処理38まで)。その他の
作業の実行が失敗した場合には(処理38)、過去に遡
って試行錯誤を行なう(処理23から29まで)。
【0016】次に、ルールの実行が終了した後の処理に
ついて、説明する(B、C)。ルールが(失敗すること
なく)終了した場合(B)、ワーキングメモリとルール
の条件部の照合(処理14)から、同様の処理を繰り返
す。ここで、先程のルールの実行(処理30から38)
において、ワーキングメモリの内容が前回の照合時(処
理14)から変更されている(これは、本発明に関する
特徴ではなく、従来の知識処理システムに関する特徴で
ある)。この繰り返しにより通常の推論は進んで行く。
ルールが失敗した場合には(C)、過去に遡って試行錯
誤を行なう(処理23から29まで)。
【0017】次に、過去に遡って試行錯誤を行なう処理
について説明する(処理23から29まで)。まず、過
去に遡るために、推論履歴記憶部2からデータを取り出
す(処理23)。推論履歴記憶部はFIRST IN
LAST OUTであるので、直前に格納したデータが
取り出され、かつこのデータはコンフリクトセット記憶
部から消える。このデータがワーキングメモリに対する
変更データ情報であった時には(処理24)、先程この
変更が行なわれたわけであるから、ワーキングメモリ変
更手段1eによって、これを元に戻す処理を行ない(処
理25)、推論履歴記憶部2から次のデータを取り出す
処理に戻り、以降繰り返す(処理23から29まで)。
この繰り返しの中で、推論履歴記憶部2から取り出すデ
ータは、まだ逆戻りしてする処理(処理25、26、2
7)の済んでいない最新のデータであることに注意す
る。このデータがコンフリクトセットであった時には
(処理24)、過去に遡って試行錯誤を行なう繰り返し
から抜けて、処理をこのコンフリクトセットに移して
(処理26)、推論を進める処理に移る(処理18以
降)。ここで新たにコンフリクトセットを作成するので
はなく、過去に作成して、かつ使用済みのインスタンシ
エイションを省いたコンフリクトセットを用いることに
よって、前回とは異なる道筋で推論を進める。このデー
タがレベルであった時には(処理24)、このレベルが
レベル記憶部のレベル、すなわち過去に遡って試行錯誤
を行なう処理を始めた時点でのルールセットのレベルよ
り大きい場合には、このルールセットから実行している
(あるいは、さらにその下の)ルールセットに関する処
理が終了したことになり、まだ自分自身のルールセット
の過去に遡る処理は終了していないことになるので、同
様の処理を繰り返して続ける(処理23から29ま
で)。このデータがレベルであった時には(処理2
4)、このレベルがレベル記憶部のレベルと同じ場合に
は、自分自身のルールセットの過去を遡る処理が終了し
たことになるので、レベル記憶部の値を1減少して(処
理28)、すなわちレベルをこのルールセットを起動し
た側のレベルに戻し、このルールセットは失敗して終了
する(処理29)。
【0018】図6〜図8の知識ベースを、図2〜図5の
フローチャートにより実行した際の推論履歴記憶の変化
を図9〜図16に示す。図6〜図8の知識ベースの記述
の意味について、簡単に説明する。?n等、頭に?が付
くものは変数を表す。 .reset(?r)は、ルールセット?rをリセット
する。ただし、リセットとは、このルールセットのワー
キングメモリをクリアし、データstartだけを入れ
ることである。 .assert(?d)は、データ?dをワーキングメ
モリに追加する。 .assert(?r,?d)は、データ?dをルール
セット?rのワーキングメモリに追加する。 .retract(?d)は、データ?dをワーキング
メモリから削除する。 .invoke(?r)は、ルールセット?rを実行す
る。 .write(?d)は、?dをstandard−o
utputに出力する。 falseは失敗を表す。ここで、ルールセット「人員
割り当て」をリセットした後、実行する。ただし、レベ
ル記憶部の初期値は0である。又、競合解消戦略はファ
ースト・マッチである。
【0019】この知識ベースは、29歳以下、男性の制
限に適用した人員を探す。ルールセット「人員割り当
て」によって、人員が割り当てられ、ルールセット「年
齢調査」、「性別調査」によってこの人が制限に適応す
るかが調べられ、適応しない場合はこれらのルールセッ
トは失敗して、次の人員を割り当てる。このケースで
は、29歳以下で男性という条件に徳永さんが適合す
る。最後に、「徳永さんが適応します」と出力されて、
この知識ベースの実行は終了する。
【0020】以上のように、この実施例における知識処
理システムは、条件部とこれが満たされた時に実行され
る可能性のある結論部から成るルールの集合であるルー
ルセットの集合を格納する知識ベース記憶部と(同時
に、ある物又は事柄の名前やそれが持つ値等の静的な知
識を表現するフレーム・データが格納されていてもよ
い。)、ルールが適用される推論対象世界を表現したデ
ータ群をルールセットごとに格納するワーキングメモリ
の集まりであるワーキングメモリ記憶部と(データはフ
レームであってもよい。)、推論中のルールセットのレ
ベル(ルールセットから他からのルールセットを起動す
る度にレベルが1増加する。最初のルールセットのレベ
ルは1。)を格納するレベル記憶部と、失敗が起きて過
去に遡って試行錯誤する時に用いるために、推論経過の
記録として、ルールセットのレベルと、適合するルール
とデータの組であるインスタンシエイションの集合であ
るコンフリクトセットと、ワーキングメモリに対する変
更の内容とを格納する推論履歴記憶部と、推論制御のた
めの各種情報を格納する作業用記憶部と、知識ベースの
ルールをワーキングメモリに適用することにより推論を
行なう推論部とを備え、前記ルールの結論部において
「失敗」を記述でき、前記推論部においてこの「失敗」
を実行した時推論は失敗することを特徴とする。
【0021】そして、ルールセットの基本的な実行の方
法としては、前記推論部において、あるルールセットを
実行し始めた時、又はあるルールセットにおいてある一
つのルールを実行し終った時、次に実行するルールを探
す為に、ルールの条件部とワーキングメモリ内のデータ
を照合し、適合するルールとデータの組であるインスタ
ンシエイションを作成し、これらインスタンシエイショ
ンの集合であるコンフリクトセットを作成し、だだしイ
ンスタンシエイションが一つも存在しない時は、コンフ
リクトセットを作成せず、コンフリクトセットが存在す
る場合には、コンフリクトセットの中から、指定した競
合解消戦略を用いて一つのインスタンシエイションを選
択し、このインスタンシエイションをコンフリクトセッ
トから削除し、このインスタンシエイションのルールの
結論部を実行することにより、ワーキングメモリ内のデ
ータの変更(追加、削除を含む。以降も同様。)や、他
のルールセットの実行、その他の作業(失敗や、各種手
続き、例えば式、関数、単純文、複合文、選択文、繰り
返し文等。)を行ない、コンフリクトセットが存在しな
い場合には、このルールセットは成功して終了し、以降
これを繰り返すことを特徴とする。
【0022】また、ルール、ルールセットのバックトラ
ックの方法としては、前記推論部において、結論部のあ
る項目の実行が失敗した時(単純な失敗であっても、ル
ールセットの失敗であってもかまわない)、ここまでの
実行とは逆の順番で、ここまでに行なったワーキングメ
モリ内のデータの変更を元に戻し、以降これを繰り返し
て、失敗した項目を含むルールセットの開始地点まで戻
った場合には、このルールセットは失敗したとみなし、
ただしこの繰り返しの途中で、ここまでに作成したコン
フリクトセットがあり、かつここにインスタンシエイシ
ョンが残っている場合には、上記の繰り返しから抜け
て、ここからルールを実行し、一方、ここまでに作成し
たコンフリクトセットがあり、かつここにインスタンシ
エイションが残っていない場合には、そのまま繰り返す
ことを特徴とする。
【0023】さらに、レベル記憶部は、知識ベースの中
で最初に実行されるルールセットのレベルを1とし、ル
ールセットから他のルールセットが起動されるごとに、
後者のルールセットのレベルは前者のルールセットのレ
ベルを1増加したものであるとし、前記推論部におい
て、現在実行しているルールセットのレベルが、レベル
記憶部に格納されていることとし、そのためルールセッ
トの実行を開始する時には、レベル記憶部の値を1増加
し、ルールセットの実行を成功又は失敗して終了する時
には、レベル記憶部の値を1減少することを特徴とす
る。
【0024】さらに、前記推論履歴記憶部はFIRST
IN LAST OUTであり、ルールセットを実行
する際には、前記推論部において、前記推論履歴記憶部
に対して、ルールセットの実行を開始した時には、この
ルールセットのレベルを格納し、コンフリクトセットを
作成して、又は既存のコンフリクトセットを用いて、こ
のコンフリクトセットから、次に行なうルールを持つイ
ンスタンシエイションを選択した時には、このインスタ
ンシエイションを省いたコンフリクトセットを格納し、
ワーキングエリアのデータを変更した時には、どのデー
タをどのデータに変更したかという情報を格納し、ある
項目が失敗した為にルールセットを過去に遡る際には、
前記推論部において、前記推論履歴記憶部から、レベル
のデータを取り出し時には、レベル記憶部のレベルと比
較して、これと同じ場合は、失敗した項目を含むルール
セットの開始地点まで戻ったと判断し、コンフリクトセ
ットのデータを取り出し時には、ここにインスタンシエ
イションが残っている場合には、ここからルールを実行
し、ワーキングメモリのデータ変更のデータを取り出し
た時には、この変更を元に戻し、すなわち、失敗が起き
て過去に遡って試行錯誤する時に、ルールセットの実行
時に前記推論履歴記憶部に格納したデータを用いて、こ
れを行なうことを特徴とする。
【0025】このように、知識処理システムが失敗を理
解することができるその他の作業制御手段と、推論経過
を推論履歴記憶部に格納でき、かつ現在のレベルをレベ
ル記憶部に格納でき、かつ推論履歴記憶部やレベル記憶
部のデータを用いて、失敗が起きた時に過去に遡って試
行錯誤を行なうことができる推論制御手段と、推論履歴
記憶部のデータを用いて、ワーキングメモリの変更を元
に戻すことができるワーキングメモリ変更手段を持つ推
論部を有し、推論中のルールセットのレベルを格納する
レベル記憶部を有し、失敗が起きて過去に遡って試行錯
誤する時に用いるために、推論経過の記録として、ルー
ルセットのレベルと、適合するルールとデータの組であ
るインスタンシエイションの集合であるコンフリクトセ
ットと、ワーキングメモリに対する変更の内容とを格納
する推論履歴記憶部を有するので、その他の作業制御手
段によって、失敗を処理することができる。失敗が起き
た時、推論制御手段は、推論制御手段によって推論履歴
記憶部に格納しておいたワーキングメモリ変更の内容を
用いて、ワーキングメモリ変更手段にこの変更を元に戻
させることができる。また、失敗が起きた時、推論制御
手段は、推論制御手段によって推論履歴記憶部に格納し
ておいたコンフリクトセットを用いて、このコンフリク
トセットが使用済みのインスタンシエイションを削除し
てから格納されていたことにより、通常の推論時と同じ
方法でこのコンフリクトセットを処理すれば、試行を行
なうことができる。また、失敗が起きた時、推論制御手
段は、推論制御手段によってレベル記憶部に現在のルー
ルセットのレベルが常に記憶されていることから、推論
制御手段によって推論履歴記憶部に格納しておいたレベ
ルを用いて、どこまで過去へ遡って試行錯誤を行なえば
よいのかを判断することができる。
【0026】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、従来の
知識処理システムと同様にして、推論を進めることがで
きるとともに、バックトラックの概念を取り入れて、あ
る時点で失敗が判明すれば、前に戻って次候補を探す、
という試行錯誤を繰り返し行なえる装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のブロック図。
【図2】前記実施例の典型的な動作例を示すフローチャ
ート図。
【図3】前記実施例の典型的な動作例を示すフローチャ
ート図。
【図4】前記実施例の典型的な動作例を示すフローチャ
ート図。
【図5】前記実施例の典型的な動作例を示すフローチャ
ート図。
【図6】この発明の知識ベースの具体例を示す図。
【図7】この発明の知識ベースの具体例を示す図。
【図8】この発明の知識ベースの具体例を示す図。
【図9】前記知識ベースを前記フローチャートにより実
行した際の推論履歴記憶部の変化を示す図。
【図10】前記知識ベースを前記フローチャートにより
実行した際の推論履歴記憶部の変化を示す図。
【図11】前記知識ベースを前記フローチャートにより
実行した際の推論履歴記憶部の変化を示す図。
【図12】前記知識ベースを前記フローチャートにより
実行した際の推論履歴記憶部の変化を示す図。
【図13】前記知識ベースを前記フローチャートにより
実行した際の推論履歴記憶部の変化を示す図。
【図14】前記知識ベースを前記フローチャートにより
実行した際の推論履歴記憶部の変化を示す図。
【図15】前記知識ベースを前記フローチャートにより
実行した際の推論履歴記憶部の変化を示す図。
【図16】前記知識ベースを前記フローチャートにより
実行した際の推論履歴記憶部の変化を示す図。
【図17】ワーキングメモリとこれに適応させる知識ベ
ースの具体例を示す図。
【図18】コンフリクトセットの具体例を示す図。
【符号の説明】
1 推論部 1a 推論制御手段 1b 条件照合手段 1c コンフリクトセット制御手段 1d インスタンシエイション選択手段 1e ワーキングメモリ変更手段 1c その他の作業制御手段 2 推論履歴記憶部 3 レベル記憶部 4 ワーキングメモリ記憶部 5 知識ベース記憶部 6 作業用記憶部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の要素を有する知識処理システム (a)ルールの集合を記憶する知識ベース記憶部、 (b)推論の履歴を記憶する推論履歴記憶部、 (c)上記知識ベース記憶部に記憶されたルールからひ
    とつ以上の実行可能なルールを抽出して、そのうちのひ
    とつのルールに基づいて推論を実行するとともに、その
    推論が失敗したとき、上記推論履歴記憶部に記憶された
    履歴に基づいて、失敗した推論の実行前の状態を復帰さ
    せ、抽出された他の実行可能なルールに基づいて推論を
    繰り返す推論部。
  2. 【請求項2】 上記知識処理システムにおいて、ルール
    が他のルールを起動した場合をレベルとして記憶するレ
    ベル記憶部を備え、上記推論部は上記レベル記憶部に記
    憶された各レベル内で推論を繰り返せるとともに、同一
    レベル内のすべての推論が失敗したときは、異なるレベ
    ルに復帰して推論を繰り返すことを特徴とする知識処理
    システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07295818A (ja) * 1994-04-26 1995-11-10 Nec Corp ルール処理装置
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