JPH0729570B2 - 電磁式クラツチ付無段変速機の制御方法 - Google Patents

電磁式クラツチ付無段変速機の制御方法

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JPH0729570B2
JPH0729570B2 JP89986A JP89986A JPH0729570B2 JP H0729570 B2 JPH0729570 B2 JP H0729570B2 JP 89986 A JP89986 A JP 89986A JP 89986 A JP89986 A JP 89986A JP H0729570 B2 JPH0729570 B2 JP H0729570B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、車両用の電磁式クラッチ付無段変速機の制御
方法に関し、詳しくは、アクセル解放の低車速状態で電
磁式クラッチが遮断された車両の惰行走行状態からアク
セルを踏込んで再加速する際のクラッチ接続ショックを
緩和することなどを目的とした電磁式クラッチ付無段変
速機の制御方法に関する。
【従来の技術】
車両用の無段変速機として、油圧サーボ装置によりプー
リ溝幅が連続的に可変制御されるプライマリプーリとセ
カンダリプーリとの間にVベルトを巻装してなる、いわ
ゆるベルト式無段変速機が従来知られている。 そしてこの種の無段変速機の変速制御技術に関しては、
例えば特開昭55−65755号公報に示される基本的な油圧
制御系がある。これは、プライマリ油圧サーボ装置のプ
ライマリ圧を増減制御する変速比制御弁を、アクセル踏
込み量とエンジン回転数とを要素としてバランスするよ
うに作動させ、エンジン回転数が一定になるように変速
比を定めるもので、変速比を制御対象としている。 従ってこの場合、無段変速機の変速速度(変速比の変化
速度)は、各変速比、プライマリ圧等により機構上決定
されることになり、変速速度を直接制御できなかった。
そのため、運転域の過渡状態では変速比がハンチング、
オーバシュート等を生じてドライバビリティを悪化させ
ることが指摘されている。そこで、近年、無段変速機を
変速制御する場合において、変速比の変化速度である変
速速度を加味して電子制御する傾向にある。 一方、この種の無段変速機に電磁式クラッチを組合わせ
たシステムが提案されており、このシステムでは、クラ
ッチ電流の制御により電磁式クラッチの接続、遮断が自
動的に行われるようになっている。ここで特に、アクセ
ルが解放された状態で車速が設定車速以下の低車速にな
ると、エンジンストップを防止するため電磁式クラッチ
を遮断制御して車両を惰行走行し、再加速のためアクセ
ルを踏込むと電磁式クラッチを直ちに接続するようにな
っている。 ところで、かかる惰行走行状態では、エンジン回転数が
直ちにアイドル回転数まで低下するのに対して、無段変
速機はダウンシフトの途中にあってプライマリプーリは
低速の変速回転数を保っている。即ち、電磁式クラッチ
においてそのドライブ側のエンジン回転数よりもドリブ
ン側のプライマリプーリ回転数の方が高い状態にある。
そしてこのような惰行走行状態から再加速のためアクセ
ルを踏込むと、電磁式クラッチが直ちに接続されること
で、そのドライブ側とドリブン側の回転差により電磁式
クラッチには接続ショックが生じる。 そこで従来、アクセル解放の低車速状態で電磁式クラッ
チが遮断制御されている車両の惰行走行状態から再加速
のためアクセルが踏込まれて電磁式クラッチが接続する
際のクラッチ接続ショックを緩和する対策として、特開
昭60−139925号公報に記載の先行技術が知られている。
ここで、前述した車両の惰行走行状態では、無段変速機
が順次ダウンシフトしてプライマリ回転数が一定の最低
変速回転数に保持されることを利用し、この惰行走行状
態からの再加速時には、エンジン回転数が上昇してプラ
イマリ回転数に略一致したときに電磁式クラッチを接続
制御することが示されている。 また、特開昭60−98257号の先行技術には、惰行走行状
態からの再加速時において、その時点でのエンジン回転
数に一致する目標プライマリ回転数を設定し、この目標
プライマリ回転数に応じて無段変速機をアップシフトま
たはダウンシフト制御し、実際のプライマリ回転数が目
標プライマリ回転数に一致した時点でクラッチを接続す
ることが示されている。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記特開昭60−139925号公報に記載の先行技
術では、惰行走行状態からの再加速時において、エンジ
ン回転数が上昇して無段変速機のプライマリ回転数と略
一致した時点で単に電磁式クラッチを接続制御している
だけであるから、電磁式クラッチの接続タイミングは、
アクセルの踏込み量が大きくエンジン回転数の上昇速度
が大きい時には早くなる。即ち、アクセルの踏込み量が
大きい場合には、無段変速機が比較的高速段側にある状
態で電磁式クラッチが接続されるので、その後の加速性
能が悪化するとい問題がある。 この点、特開昭60−98257号の先行技術では、エンジン
回転数が高い場合にはそれに応じた高いプライマリ回転
数の無段変速機の低速段側でクラッチが接続するので、
前述のような問題は回避されている。しかしこの先行技
術にあっては、再加速時のエンジン回転数を基準にし、
これに対応して設定した目標プライマリ回転数に実際の
プライマリ回転数が一致した時点でクラッチを接続する
だけのものであって、目標プライマリ回転数に実際のプ
ライマリ回転数を迅速に追従させるような手段は何等講
じられていないので、惰行走行状態から再加速状態への
移行の応答性に難点がある。 本発明は、このような先行技術の問題点に鑑みてなされ
たもので、アクセル解放の低車速状態で電磁式クラッチ
が遮断制御されている車両の惰行走行状態からアクセル
を踏込んで再加速する際の電磁式クラッチの接続ショッ
クを緩和でき、その際、アクセル踏込み量が大きい場合
にも充分な加速性能が得られ、しかも応答性良く惰行走
行状態から再加速状態へ移行できるようにした電磁式ク
ラッチ付無段変速機の制御方法を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】
ここで本発明は、クラッチ遮断状態では無段変速機のプ
ライマリ回転数Npが変速比iの変化により一義的に決ま
り、プライマリ回転数Npの上昇速度dNp/dtは変速速度di
/dtに比例するから、アクセル踏込み時のエンジン回転
数Neの上昇速度dNe/dtにプライマリ回転数Npを迅速に追
従させるには、変速速度di/dtをエンジン回転数Neの上
昇速度dNp/dtに応じて変化させれば良い点に着目してな
されたもので、上記目的を達成するため本発明は、油圧
サーボ装置によりプーリ溝幅が連続的に可変制御される
プライマリプーリとセカンダリプーリとの間にVベルト
を巻装してなる無段変速機であって、少なくともアクセ
ル解放の低車速状態では遮断制御され、アクセル踏込み
状態では接続制御される電磁式クラッチを入力側に備え
る電磁式クラッチ付無段変速機の制御方法において、ア
クセル解放の低車速状態で電磁式クラッチが遮断制御さ
れている車両の惰行走行状態からアクセルを踏込んで再
加速する際に、エンジン回転数の上昇速度に応じて無段
変速機の変速速度を上昇して迅速にダウンシフトし、プ
ライマリ回転数をエンジン回転数の上昇に対して迅速に
追従して上昇させ、プライマリ回転数がエンジン回転数
に略一致した時点で電磁式クラッチを接続制御すること
を特徴としている。
【作用】
このような手段を採用した本発明では、アクセル解放の
低車速状態で電磁式クラッチが遮断されている車両の惰
行走行状態からアクセルが踏込まれて電磁式クラッチが
接続する車両の再加速時において、電磁式クラッチは無
段変速機のプライマリ回転数がエンジン回転数に略一致
した時点で接続するから、電磁式クラッチの接続ショッ
クが緩和される。 その際、アクセル踏込み量が大きくエンジン回転数の上
昇速度が大きい場合には、それに応じて無段変速機は変
速速度が上昇して迅速にダウンシフトするのであり、無
段変速機が低速段側に変速された状態でプライマリ回転
数がエンジン回転数に略一致して電磁式クラッチが接続
されるから、アクセル踏込み量が大きい場合にも充分な
加速性能が得られる。 また、無段変速機は変速速度の上昇により迅速にダウン
シフトし、これに伴いプライマリ回転数はエンジン回転
数の上昇に対して迅速に追従して上昇するから、電磁式
クラッチの接続タイミングも早くなり、惰行走行状態か
ら再加速状態への移行が応答性良く行われる。
【実施例】
以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照して具体的
に説明する。 本発明が適用される電磁式クラッチ付無段変速機を含む
車両の伝動系の概略について第1図により説明すると、
まず、エンジン1が電磁式クラッチ2、前後進切換装置
3を介して無段変速機4の主軸5に連結する。 無段変速機4は、主軸5に対して副軸6が平行配置さ
れ、主軸5にはプライマリプーリ7が、副軸6にはセカ
ンダリプーリ8が設けられ、これらのプライマリプーリ
7とセカンダリプーリ8には可動側に油圧サーボ装置と
しての油圧シリンダ9,10が装備されると共に、Vベルト
である駆動ベルト11が巻付けられている。 ここで、プライマリシリンダ9の方が受圧面積を大きく
設定され、そのプライマリ圧により駆動ベルト11のプラ
イマリプーリ7およびセカンダリプーリ8に対する巻付
け径の比率を変えて無段変速するようになっている。 また副軸6は、1組のリダクションギヤ12を介して出力
軸13に連結し、出力軸13は、ファイナルギヤ14、ディフ
ァレンシャルギヤ15を介して駆動輪16に伝動構成されて
いる。 次いで、無段変速機4の油圧制御系について説明する
と、エンジン1により駆動されるオイルポンプ20を有
し、オイルポンプ20の吐出側のライン圧油路21がセカン
ダリシリンダ10、ライン圧制御弁22、変速速度制御弁23
に連通し、変速速度制御弁23から油路24を介してプライ
マリシリンダ9に連通する。 ライン圧油路21は更にオリフィス32を介してレギュレー
タ弁25に連通し、レギュレータ弁25からの一定なレギュ
レータ圧の油路26が、ソレノイド弁27,28および変速速
度制御弁23の一方に連通する。 各ソレノイド弁27,28は制御ユニット40からのデューテ
ィ信号により例えばオンして排圧し、オフしてレギュレ
ータ圧PRを出力するものであり、このようなパルス状の
制御圧を生成する。 そしてソレノイド弁27からのパルス状の制御圧は、アキ
ュムレータ30で平均化されてライン圧制御弁22に作用す
る。 これに対しソレノイド弁28からのパルス状の制御圧は、
そのまま変速速度制御弁23の他方に作用する。なお、図
中符号29はドレン油路、31はオイルパンである。 ライン圧制御弁22は、ソレノイド弁27からの平均化した
制御圧によりライン圧PLの制御を行う。 変速速度制御弁23は、レギュレータ圧PRとソレノイド弁
28からのパルス状の制御圧の関係により、ライン圧油路
21,24を接続する給油位置と、ライン圧油路24をドレン
する排油位置とに動作する。そして、デューティ比によ
り2位置の動作状態を変えてプライマリシリンダ9への
給油または排油の流量Qを制御し、変速速度di/dtによ
り変速制御するようになっている。 第2図において、電子制御系について説明する。 先ず、変速速度制御系について説明すると、プライマリ
プーリ7、セカンダリプーリ8、エンジン1の各回転数
を検出するプライマリプーリ回転数センサ41,セカンダ
リプーリ回転数センサ42,エンジン回転数センサ43、お
よびスロットル開度センサ44を有する。そして制御ユニ
ット40において、プライマリプーリ回転数センサ41から
のプライマリ回転数信号Npと、セカンダリプーリ回転数
センサ42からのセカンダリ回転数信号Nsとが実変速比算
出部45に入力し、 i=Np/Ns により実変速比iを求める。 また、セカンダリプーリ回転数センサ42からのセカンダ
リ回転数信号Nsとスロットル開度センサ44からのスロッ
トル開度信号θは目標変速比検索部46に入力し、ここで
変速パターンに基づくNs−θのテーブルから目標変速比
isを検索する。 スロットル開度センサ44からのスロットル開度信号θは
加速検出部51にも入力し、所定時間内のスロットル開度
変化によりスロットル開度変化速度を算出し、これに
基づき係数設定部47で係数kがの関数として設定され
る。 実変速比算出部45からの実変速比信号i、目標変速比検
索部46からの定常での目標変速比信号is、および係数設
定部47の係数kは変速速度算出部48に入力し、 di/dt=k(is−i) により変速速度di/dtを算出し、その符号が正の場合は
シフトダウン、負の場合はシフトアップに定める。 変速速度算出部48からの変速速度信号di/dtと、実変速
比算出部45からの実変速比信号iは、更にデューティ比
検索部49に入力する。ここで、 デューティ比D=f(di/dt,i) の関係により、di/dtとiのテーブルが設定されてお
り、シフトアップではデューティ比Dが例えば50%以上
の値に、シフトダウンではデューティ比Dが50%以下の
値に振り分けてある。そしてシフトアップではデューテ
ィ比Dがiに対して減少関数で、|di/dt|に対して増大
関数で設定され、シフトダウンではデューティ比Dが逆
にiに対して増大関数で、di/dtに対しては減少関数で
設定されている。 そこで、かかるテーブルを用いてデューティ比Dが検索
される。そして上記デューティ比検索部49からのデュー
ティ比信号Dが、駆動部50を介してソレノイド弁28に入
力するようになっている。 続いて、ライン圧制御系について説明すると、スロット
ル開度センサ44からのスロットル開度信号θ、エンジン
回転数センサ43からのエンジン回転数信号Neがエンジン
トルク算出部52に入力して、θ−Neのテーブルからエン
ジントルクTを求める。 一方、実変速比算出部45からの実変速比信号iに基づ
き、必要ライン圧設定部53において、単位トルク当りの
必要ライン圧PLUを求め、これと上記エンジントルク算
出部52のエンジントルク信号Tが目標ライン圧算出部54
に入力して、 PL=PLU・T により目標ライン圧PLを算出する。 目標ライン圧算出部54からの目標ライン圧信号PLは、デ
ューティ比設定部55に入力して目標ライン圧PLに相当す
るデューティ比Dを設定する。そしてこのデューティ比
信号Dが、駆動部56を介してソレノイド弁27に入力する
ようになっている。 また、電磁式クラッチ2の制御系について説明すると、
エンジン回転数センサ43からのエンジン回転数信号Ne、
およびスロットル開度センサ44からのスロットル開度信
号θが発進検出部71に入力し、セカンダリプーリ回転数
センサ42からの車速信号Nsがクラッチ直結部72に入力す
る。そして発進検出部71とクラッチ直結部72の出力信号
は演算部73に入力し、発進時にはエンジン回転数の増大
に応じてクラッチ電流を上昇し、設定車速Vs以上になる
とロックアップ電流に定め、減速時に設定車速Vs以下に
なると電流カットするのであり、かかる演算部73の出力
により、駆動部74を介してクラッチコイル2aの電流を制
御する。 上記制御系において、電磁式クラッチ2が遮断された領
域での再加速時の変速およびクラッチ制御手段として、
セカンダリプーリ回転数センサ42からのセカンダリ回転
数信号Nsと、スロットル開度センサ44からのスロットル
開度信号θと、Dレンジスイッチ75からのオン信号とが
入力する再加速判定部76を有し、設定車速Vs以下で電磁
式クラッチ2が遮断制御されている車両の惰行走行時に
アクセルの踏込みがあると再加速と判定する。また、ア
クセル踏込み量の検出手段として、エンジン回転数セン
サ43からのエンジン回転数信号Neの変化率dNe/dtを検出
するエンジン回転数上昇率検出部77を有し、これらの出
力信号は変速速度算出部48の出力側に付加された補正部
78に入力し、α・di/dtの補正を行う。ここで、係数α
はdNe/dtの増大関数で設定されている。 また、プライマリプーリ回転数センサ41のプライマリ回
転数信号Npと、エンジン回転数センサ43のエンジン回転
数信号Neとは同期判定部79に入力し、両回転数信号Np,N
eが略一致した場合に、演算部73においてロックアップ
電流を流すようになっている。 次いで、このように構成された本発明の一実施例につ
き、その作用を説明する。 先ず、エンジン1からのアクセルの踏込みに応じた動力
が、電磁式クラッチ2、切換装置3を介して無段変速機
4のプライマリプーリ7に入力し、駆動ベルト11、セカ
ンダリプーリ8により変速した動力が出力し、これが駆
動輪16側に伝達することで走行する。 そして上記走行中において、無段変速機4の実変速比i
の値が大きい低速段において、エンジントルクTが大き
いほど目標ライン圧PLが大きく設定され、これに相当す
るデューティ比Dの大きい信号がソレノイド弁27に入力
して制御圧を小さく生成し、その平均化した圧力でライ
ン圧制御弁22を動作することで、ライン圧油路21のライ
ン圧PLを高くする。そして実変速比iが小さくなり、エ
ンジントルクTも小さくなるに従いデューティ比Dを減
じて制御圧を増大することで、ライン圧PLはドレン量の
増大により低下するように制御されるのであり、こうし
て常に駆動ベルト11での伝達トルクに相当するプーリ押
付け力を作用する。 上記ライン圧PLは、常にセカンダリシリンダ10に供給さ
れており、変速速度制御弁23によりプライマリシリンダ
9に給排油することで、変速速度制御されるのであり、
これを以下に説明する。 先ず、プライマリプーリ回転数センサ41,セカンダリプ
ーリ回転数センサ42、およびスロットル開度センサ44か
らの各信号Np,Ns,θが読込まれ、制御ユニット40の変速
速度算出部45で実変速比iを、目標変速比検索部46で目
標変速比isを求め、これらと係数kを用いて変速速度算
出部48で変速速度di/dtを求める。 そこで、is<iの関係にあるシフトアップと、is>iの
関係のシフトダウンで、di/dtとiによりデューティ比
検索部49でテーブルを用いてデューティ比Dが検索され
る。 上記デューティ信号Dは、ソレノイド弁28に入力してパ
ルス状の制御圧を生成し、これにより変速速度制御弁23
を給油と排油の2位置で繰返し動作する。 ここでシフトアップでは、給油と排油とがバランスする
デューティ比D以上の値でソレノイド弁28によるパルス
状の制御圧は、オンの零圧時間の方がオフのレギューレ
ータ圧PR時間より長くなり、変速速度制御弁23は給油位
置での動作時間が長くなって、プライマリシリンダ9に
排油以上に給油してシフトアップ作用する。そして実変
速比iの大きい低速段側で|di/dt|が小さい場合は、デ
ューティ比Dの値が小さいことで給油量が少なく変速速
度が遅いが、実変速比iの小さい高速段側に移行して|d
i/dt|が大きくなるにつれ、デューティ比Dの値が大き
くなり、給油量が増して変速速度が速くなる。 一方、シフトダウンでは、給油と排油とがバランスする
デューティ比D以下の値であるため、制御圧は上述と逆
になり、変速速度制御弁23は排油位置での動作時間が長
くなり、プライマリシンダ9を給油以上に排油としてシ
フトダウン作用する。そしてこの場合は、実変速比iの
大きい低速段側でdi/dtが小さい場合にデューティ比D
の値が大きいことで、排油量が少なくて変速速度が遅
く、実変速比iの小さい高速段側に移行してdi/dtが大
きくなるにつれ、デューティ比Dの値が小さくなり、排
油量が増して変速速度が速くなる。こうして低速段と高
速段の全域において、変速速度を変えながらシフトアッ
プまたはシフトダウンして無段階に変速することにな
る。 一方、上記変速速度制御において、電磁式クラッチ2が
遮断された領域での車両の再加速の場合の作用を第3図
を参照して説明する。 先ず、アクセル開放状態では、無段変速機4は第3図
(a)のオーバドライブラインlHに沿ってエンジン回転
数、車速を低下しながら減速し、変速開始点P1以降は、
エンジン回転数を一定に保つようにダウンシフトしなが
ら最低変速ラインlminに沿って減速する。そして設定車
速Vsに達するとクラッチ直結部72の信号により演算部73
のロックアップ電流が第3図(b)のようにカットさ
れ、電磁式クラッチ2は遮断制御されてエンジンストッ
プを防ぐ。すると、エンジン回転数はアイドル回転数NI
dに直ちに低下するが、プライマリ回転数Npはラインlmi
nの回転数を保ち続ける。 そこで、電磁式クラッチ2が遮断された状態の車速V1
アクセルを踏込むと、再加速判定部76でそれが判定さ
れ、エンジン回転数上昇率検出部77においてアクセル踏
込み量に応じたエンジン回転数上昇率dNe/dtから補正係
数が設定され、補正部78で変速速度di/dtを増大補正す
る。そのため、アクセル踏込み量の大きい場合は、第3
図(a)の破線ようにエンジン回転数が曲線Neで急上昇
するのに対し、無段変速機4は迅速にダウンシフトして
プライマリ回転数が曲線Npのように変速比最大のライン
lLに達し、更にそのラインlLに沿ってプライマリ回転数
Npは上昇する。こうして、エンジン回転数Neの急上昇に
対してプライマリ回転Npが迅速に追従して上昇し、点P2
で両回転数Ne,Npが略一致すると、同期判定部79の出力
信号により演算部73から第3図(b)のようにロックア
ップ電流が流れて電磁式クラッチ2は接続制御され、エ
ンジン出力のすべてを伝達する。そこで、無段変速機4
は変速比最大の状態から変速制御する。 一方、アクセル踏込み量が小さい場合は、無段変速機4
はダウンシフトの変速速度が遅くなり、変速比最大のラ
インlLに達する以前で電磁式クラッチ2が接続制御され
る。 なお、アクセル踏込み時にNe<Npの場合には、発進検出
部71によりクラッチトルクが制御されるのは勿論であ
る。 以上、本発明の一実施例について述べたが、上記実施例
のみに限定されるものではない。
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、アクセル解放の低車
速状態で電磁式クラッチが遮断されている車両の惰行走
行状態からアクセルが踏込まれて電磁式クラッチが接続
する車両の再加速時において、電磁式クラッチは無段変
速機のプライマリ回転数がエンジン回転数に略一致した
時点で接続するから、電磁式クラッチの接続ショックを
緩和することができる。 その際、アクセル踏込み量が大きくエンジン回転数の上
昇速度が大きい場合には、それに応じて無段変速機は変
速速度が上昇して迅速にダウンシフトするのであり、無
段変速機が低速段側に変速された状態でプライマリ回転
数がエンジン回転数に略一致して電磁式クラッチが接続
されるから、アクセル踏込み量が大きい場合にも充分な
加速性能を得ることができる。 また、無段変速機は変速速度の上昇により迅速にダウン
シフトし、これに伴いプライマリ回転数はエンジン回転
数の上昇に対して迅速に追従して上昇するから、電磁式
クラッチの接続タイミングも早くなり、惰行走行状態か
ら再加速状態への移行を応答性良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における油圧制御系を示す構
成図、 第2図は電子制御系を示すブロック図、 第3図は変速特性とクラッチ特性を示す図である。 2……電磁式クラッチ、 4……無段変速機、 40……制御ユニット、 73……クラッチ電流演算部、 76……再加速判定部、 77……エンジン回転数上昇率検出部、 78……補正部、 79……同期判定部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧サーボ装置によりプーリ溝幅が連続的
    に可変制御されるプライマリプーリとセカンダリプーリ
    との間にVベルトを巻装してなる無段変速機であって、
    少なくともアクセル解放の低車速状態では遮断制御さ
    れ、アクセル踏込み状態では接続制御される電磁式クラ
    ッチを入力側に備える電磁式クラッチ付無段変速機の制
    御方法において、 アクセル解放の低車速状態で電磁式クラッチが遮断制御
    されている車両の惰行走行状態からアクセルを踏込んで
    再加速する際に、エンジン回転数の上昇速度に応じて無
    段変速機の変速速度を上昇して迅速にダウンシフトし、 プライマリ回転数をエンジン回転数の上昇に対して迅速
    に追従して上昇させ、 プライマリ回転数がエンジン回転数に略一致した時点で
    電磁式クラッチを接続制御することを特徴とする電磁式
    クラッチ付無段変速機の制御方法。
JP89986A 1986-01-07 1986-01-07 電磁式クラツチ付無段変速機の制御方法 Expired - Lifetime JPH0729570B2 (ja)

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JP89986A JPH0729570B2 (ja) 1986-01-07 1986-01-07 電磁式クラツチ付無段変速機の制御方法
US07/000,043 US4782934A (en) 1986-01-07 1987-01-02 Control system for a continuously variable transmission
EP87300104A EP0231059B1 (en) 1986-01-07 1987-01-07 Control system for a continuously variable transmission
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