JPH07294023A - 車両用空調装置の冷凍サイクル装置 - Google Patents

車両用空調装置の冷凍サイクル装置

Info

Publication number
JPH07294023A
JPH07294023A JP6091848A JP9184894A JPH07294023A JP H07294023 A JPH07294023 A JP H07294023A JP 6091848 A JP6091848 A JP 6091848A JP 9184894 A JP9184894 A JP 9184894A JP H07294023 A JPH07294023 A JP H07294023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
refrigerant
pressure
temperature
evaporator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6091848A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Matsuo
弘樹 松尾
Yoshiaki Takano
義昭 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP6091848A priority Critical patent/JPH07294023A/ja
Publication of JPH07294023A publication Critical patent/JPH07294023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸発圧力調整弁を設ける冷凍サイクルにおい
て、圧縮機の急激なオンオフ制御をなくしてその耐久性
の向上を図る。 【構成】 冷凍サイクル1は、圧縮器2,凝縮器3,膨
張弁5,蒸発器6,蒸発圧力調整弁(EPR)7などか
ら構成される。膨張弁5の外部均圧管12,クロスチャ
ージ式の感熱筒11は蒸発器6の冷媒出口部分に設けら
れる。圧力スイッチ18はEPR7の出口側冷媒圧力P
sが設定圧力P1以下になると検出信号S1を出力す
る。空調負荷が低下で冷媒圧力Psが低下し、圧力スイ
ッチ18が検出信号S1を出力すると、制御回路10
は、一定時間Toff だけ圧縮器2を停止してから再運転
する。冷媒圧力Psを所定範囲内に制御する方式と異な
り、圧縮器2の頻繁なオンオフ動作がなくなり、耐久性
が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮機から吐出された
冷媒を凝縮器および膨張弁を介して蒸発器に供給した後
に圧縮機に戻すように構成され、前記蒸発器における冷
媒の蒸発圧力を制御圧力以上となるように制御する蒸発
圧力調整弁を備えた車両用空調装置の冷凍サイクル装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車の空調装置に用いられる
冷凍サイクルにおいては、圧縮機で圧縮した冷媒を凝縮
器により凝縮し、膨張弁で断熱膨張させた状態で蒸発器
に流通させ、蒸発器にて車室内に送る空気と熱交換を行
って空気を冷却し、冷媒は熱交換による吸熱で蒸発し再
び圧縮機により圧縮されるといった循環経路にて冷媒を
循環させる構成としている。
【0003】そして、自動車においては、圧縮機をエン
ジンの回転力により作動させているので、圧縮機の運転
は車室内の空調状態にかかわらずエンジンの回転状態に
よりその圧縮能率が決まる。そこで、車室内の空調制御
を行う場合には圧縮機を断続運転することにより所要の
空調能力を得るように構成している。
【0004】この場合、例えば、車室内における空調に
必要な負荷が低い場合には、冷凍サイクルの冷却能力が
相対的に高くなるので、蒸発器の放熱フィンが氷結して
しまう虞があるため、蒸発器の吹出空気温度を検出して
圧縮機を断続運転させるように構成したり、あるいは、
蒸発圧力をEPR( Evaporator Pressure Regulator=
蒸発圧力調節弁)で設定値以下にならないように制御す
る構成としていた。
【0005】しかしながら、上述の場合に、前者の構成
では、圧縮機の断続運転に伴って蒸発器の吹出空気温度
が著しく変動することになり、車室内の人員に対して不
快な印象を与えてしまう不具合があり、一方、後者の構
成では、蒸発器の吹出空気温度の変動は解消されるがそ
の反面圧縮機が常時稼働状態となってエンジンに対する
負荷が増大してしまう不具合がある。
【0006】そこで、このような不具合を解消するもの
として、蒸発器の吹出空気温度の変動を抑制しながら、
圧縮機の運転によるエンジンへの負荷を低減して省動力
化を図るようにした構成が考えられている。これは、E
PRの冷媒出口側の冷媒圧力あるいは温度を検出する構
成とし、その検出圧力に応じて圧縮機の運転を制御する
ようにしたものである。
【0007】すなわち、圧縮機のオンオフを制御するた
めの設定冷媒圧力をEPR制御圧力Peよりも低い圧力
P1,P2(Pe>P2>P1)に設定し、検出される
冷媒圧力PsがP1まで低下すると圧縮機をオフさせ、
この後冷媒圧力Psが上昇してP2に達すると圧縮機を
オンさせるように検出圧力に基づいて圧縮機のオンオフ
制御を行うようにしたもので、これにより、蒸発器の吹
出空気温度を主として支配している蒸発圧力はEPR制
御圧力Peに維持された状態として蒸発空気吹出温度の
変動を抑制しながら、圧縮機を必要なときにのみ駆動し
てその省動力化を図るようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来構成のものでは、圧縮機をオフした後、冷媒圧力は
蒸発器吸入空気温度相当の飽和圧力まで上昇するが、そ
の上昇は一般に、極めて速く、したがって、上記の解決
策を用いた場合に、圧縮機の断続運転の周期が極めて短
くなってしまい、圧縮機の耐久性を考えると、実用上に
おいて好ましい制御とは言えないものである。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、低負荷時の蒸発器放熱フィンの氷結防
止を行う構成としながら、蒸発器吹出温度の変動を抑制
してしかも圧縮機の耐久性を低下を防止することができ
るようにした冷凍サイクル装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧縮機から吐
出された冷媒を凝縮器および膨張弁を介して蒸発器に供
給した後に圧縮機に戻すように構成され、前記蒸発器に
おける冷媒の蒸発圧力を制御圧力以上となるように制御
する蒸発圧力調整弁を備えた車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置を対象とするものであり、前記蒸発圧力調整弁
から前記圧縮機に至る冷媒流路の冷媒圧力を検出する冷
媒圧力検出手段と、前記圧縮機の運転状態で前記冷媒圧
力検出手段の検出圧力が前記蒸発圧力調整弁の制御圧力
値よりも低く設定された停止制御圧力値以下になったと
きに、前記圧縮機を所定の停止制御時間だけ停止させた
後再び運転させる制御手段とを設けて構成したところに
特徴を有する。
【0011】また、本発明は、上記基本構成において、
前記蒸発圧力調整弁から前記圧縮機に至る冷媒流路の冷
媒温度を検出する冷媒温度検出手段と、前記圧縮機の運
転状態で冷媒温度検出手段の検出温度が前記蒸発圧力調
整弁の制御圧力値に相当する冷媒温度よりも低く設定さ
れた停止制御冷媒温度以下になったときに、前記圧縮機
を所定の停止制御時間だけ停止させた後再び運転させる
制御手段とを設けて構成したところに特徴を有する。
【0012】上記各構成において、前記膨張弁を外部均
圧式とし、その外部均圧管の先端を前記蒸発器と前記蒸
発圧力調整弁との間の冷媒流路に接続すると良い。ま
た、前記膨張弁の感熱筒を、クロスチャージ形のものに
すると良い。さらに、前記蒸発器への吸入空気の温度を
検出する吸入空気温度検出手段と、車外の空気温度を検
出する外気温度検出手段とを設け、前記制御手段を、前
記吸入空気温度検出手段により検出される蒸発器への吸
入空気温度が高くなる程、前記外気温度検出手段により
検出される外気温度が低くなる程、前記圧縮機の停止制
御時間を短く変更設定するように構成することができ
る。
【0013】そして、前記蒸発器への吸入空気の温度を
検出する吸入空気温度検出手段と、車外の周囲温度を検
出する外気温度検出手段とを設け、前記制御手段を、前
記吸入空気温度検出手段により検出される蒸発器への吸
入空気温度が高くなる程、前記外気温度検出手段により
検出される外気温度が低くなる程、前記圧縮機の停止制
御圧力を低く変更設定するように構成することもでき
る。
【0014】さらに、前記制御手段を、前記圧縮機の停
止条件が成立した時点でそれまでの圧縮機の運転継続時
間が所定の運転下限時間に達していないときにはその運
転下限時間が経過した後に前記圧縮機を停止させるよう
に構成すると良い。
【0015】また、前記制御手段を、前記外気温度検出
手段により検出される外気温度が所定温度以下である場
合には、前記圧縮機の停止条件が成立した時点で、前記
圧縮機を一定時間強制的に運転した後に停止させるよう
に構成することもできる。
【0016】
【作用】請求項1記載の車両用空調装置の冷凍サイクル
装置によれば、冷凍サイクルにおいては、圧縮機から吐
出される高温高圧の冷媒が凝縮器を介して凝縮され、こ
の後膨張弁により絞った状態で膨張され、蒸発器にて空
調空気との間で熱交換を行って蒸発することにより空調
空気を冷却する。この後、蒸気冷媒は蒸発圧力調整弁を
介して圧縮機に流入し、以下、上述の過程を繰り返すこ
とにより空調運転が行われる。そして、蒸発器に対する
負荷である空調空気の熱交換量が高い高負荷時には、膨
張弁による絞りは少なくなり、蒸発器の冷媒出口側にお
ける冷媒圧力が高くなるので、蒸発圧力調整弁の絞りも
少なくなり、全体として冷凍サイクル内での冷媒の循環
量が多くなる。したがって、制御手段は、冷媒圧力検出
手段からの検出圧力が蒸発圧力調整弁の制御圧力よりも
高い圧力となるので、運転状態にある圧縮機を連続して
駆動させるようになる。
【0017】一方、空調空気の熱交換量が低い低負荷時
には、冷却能力を低下させるために膨張弁による絞り量
を大とするので、蒸発器の冷媒出口側における冷媒圧力
が低くなり、蒸発圧力調整弁の絞りが大きくなって全体
として冷凍サイクル内での冷媒の循環量が少なくなる。
このとき、制御手段は、冷媒圧力検出手段からの検出圧
力が蒸発圧力調整弁の制御圧力よりも低く設定された停
止制御圧力以下になる場合に、運転状態にある圧縮機を
所定の停止制御時間だけ停止させた後再び運転させるよ
うになる。
【0018】これにより、圧縮機の冷媒入口側の圧力が
低圧になり過ぎることが解消されて凍結するのを防止で
き、しかも、圧縮機を頻繁にオンオフさせないようにし
て断続運転させることができるようになるので、圧縮機
の耐久性の向上を図りながら稼働率を下げて効率の良い
空調運転を行うことができるようになる。
【0019】請求項2記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、圧縮機に吸入される冷媒の圧力と温
度との間には一定の相関関係があるので、停止制御冷媒
温度を停止制御圧力に対応する温度に設定し、この停止
制御冷媒温度と冷媒温度検出手段により検出された冷媒
温度と比較することにより、上述した冷媒の停止制御圧
力を検出する場合と同等の動作を行わせることができ
る。
【0020】これにより、圧縮機の冷媒入口側の温度が
低温、すなわち、圧力が低圧になり過ぎることが解消さ
れて凍結するのを防止でき、しかも、圧縮機を頻繁にオ
ンオフさせないようにして断続運転させることができる
ようになるので、圧縮機の耐久性の向上を図りながら稼
働率を下げて効率の良い空調運転を行うことができるよ
うになる。
【0021】請求項3記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、膨張弁の外部均圧管を蒸発器から蒸
発圧力調整弁に至る冷媒流路に接続する構成としたの
で、空調負荷が少なくなった場合に、膨張弁が絞られて
冷媒の供給量が減少すると共にこれに応じて蒸発器の出
口側の冷媒圧力も低下することから蒸発圧力調整弁も絞
られるようになるので、冷凍サイクル中の冷媒循環量は
空調負荷に対応した少ない量となり、この結果、空調負
荷が小さいときには圧縮機の吸入圧力が低下するように
なり、冷媒圧力検出手段により検出される冷媒圧力が停
止制御圧力以下になる機会が多くなり、圧縮機の使用頻
度を低下させてさらに省動力化を図ることができるよう
になる。
【0022】請求項4記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、膨張弁の感熱筒をクロスチャージ形
としているので、蒸発器に対する空調負荷が低下した状
態では、圧縮機へ液戻り状態とする制御を行なうので蒸
発器内の液冷媒量が増加し、これによって、圧縮機の停
止期間中でも空調空気を冷却する能力を持続させること
ができ、圧縮機の断続運転中の空調空気の温度変動を少
なくして快適な空調空間を維持できるようになる。
【0023】請求項5記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、制御手段は、蒸発器の吸入空気温度
が高くなると、また、外気温度が低くなると、圧縮機の
停止制御を行ったときにこの停止制御時間を短く設定す
るので、圧縮機が停止されている期間中に空調空気の温
度変動が大きくなるのを抑制することができ、しかも、
圧縮機の運転を効率良く実施して省動力化を図ることが
できるようになる。
【0024】請求項6記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、蒸発器の吸入空気温度と外気温度と
に応じて圧縮機の停止制御圧力を変化させるので、上述
の場合とほぼ同じ制御を行うことができるようになり、
空調空気の温度変動を最小限に抑制しながら圧縮機の運
転を効率良く実施して省動力化を図ることができるよう
になる。
【0025】請求項7記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、空調負荷が低下したときに圧縮機の
運転を停止する制御を行う場合に、圧縮機の運転継続時
間に運転下限時間を設定しているので、外気温度が低い
場合などで圧縮機の運転継続時間が短時間となってしま
う場合でも、下限時間が経過するまで運転してから停止
制御を行うことができるので、冬季などの除湿運転に対
応できると共に、圧縮機の頻繁な断続運転を防止して耐
久性の向上も図ることができる。
【0026】請求項8記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、外気温度が所定温度以下であるとき
には、圧縮機の停止条件が成立した時点で、制御手段に
より、圧縮機を一定時間強制的に運転した後に停止制御
するようになるので、除湿運転時に確実に車室内の曇り
を除去することができるようになる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を自動車用空調装置に適用した
場合の第1の実施例について図1ないし図5を参照しな
がら説明する。まず、全体構成を示す図1において、冷
凍サイクル1は、冷媒の循環経路として圧縮機2の冷媒
出口側から順次凝縮器3,レシーバ4,膨張弁5,蒸発
器6,蒸発圧力調整弁(以下EPRと称する; Evapora
tor Pressure Regulator)7を介して圧縮機2の冷媒入
口側に至る経路が構成されている。圧縮機2は、エンジ
ン8の回転力が電磁クラッチ9を介して伝達される。電
磁クラッチ9は制御手段としての制御回路10によりオ
ンオフ制御される。
【0028】膨張弁5は、図2に断面で示すように、冷
媒と共に活性炭11aが封入されたクロスチャージ式の
感熱筒11を有する外部均圧式のもので、その外部均圧
管12は蒸発器6とEPR7との間の冷媒流路に接続さ
れており、感熱筒11は蒸発器6の出口側の冷媒温度に
応じた内部圧力を発生するように設けられている。そし
て、膨張弁5の、冷媒入口5aと冷媒出口5bとの間に
は絞り弁13が設けられている。この絞り弁13は弁棒
13aを介してダイヤフラム14から受ける力により絞
り開度が設定されるもので、ダイヤフラム14には絞り
弁13を開方向に作用する圧力Pfが感熱筒11から与
えられ、閉方向に作用する圧力が外部均圧管12および
スプリング15から与えられるようになっており、それ
らの圧力の釣り合う位置で絞り弁13の開度が決まるよ
うに構成されている。
【0029】また、EPR7は、図1中に異なる弁開度
状態で上下に分けた断面で示しているように、蒸発器6
の冷媒出口側の冷媒圧力が高い場合には、スプリング1
6に抗して弁17を押す圧力が大きくなるので、冷媒圧
力が過大とならないように弁開度が大となって冷媒流量
が増大するように動作し(図中下半分に示している)、
蒸発器6の冷媒出口側の冷媒圧力が低くなった場合に
は、弁17を押す圧力が小さくなって弁開度を絞って流
量を低下させ、蒸発圧力を制御圧力Pe以上となるよう
に制御するものである(図中上半分に示している)。
【0030】EPR7の冷媒出口側から圧縮機2に至る
冷媒流路には冷媒圧力を検出する冷媒圧力検出手段とし
ての圧力スイッチ18が設けられている。この場合、圧
力スイッチ18は、後述するように、冷媒圧力が所定圧
力値P1(例えば大気圧=0kg/cm・gage)以下にな
ると検出信号S1を出力するようになっている。制御手
段としての制御回路10は、空調装置の運転制御を行う
もので、他の制御機器やセンサ等に接続されている(図
示せず)と共に、圧力スイッチ18から圧力検出信号が
与えられるようになっており、後述するように電磁クラ
ッチ9にオンオフ信号を与えて圧縮機2を駆動制御する
ようになっている。タイマ回路19は、所定の停止制御
時間Toff (例えば10秒)をカウントして信号を出力
するもので、圧力スイッチ18から検出圧力信号S1が
与えられるとカウント動作を開始し、カウント時間が停
止制御時間Toff に達すると信号S2を制御回路10に
与えるようになっている。
【0031】次に本実施例の作用について、図3ないし
図5も参照して説明する。まず、エンジンが始動されて
いる状態で空調装置が運転されると、圧縮機2が駆動さ
れて冷媒が圧縮されて高温高圧状態で吐出され、凝縮器
3,レシーバ4を介して液冷媒とされ、膨張弁5により
絞り膨張された状態で蒸発器6に流通されるようにな
る。この蒸発器6においては、液冷媒は空調空気との間
で熱交換を行って空調空気を冷却するようになり、冷媒
自身は吸熱して気化された状態となってEPR7を介し
て圧縮機2に吸入され再び圧縮されるようになる。
【0032】この場合、冷凍サイクル1の冷媒循環過程
における状態変化の圧力とエントロピーとの関係は、基
本的には、図3に示すようなモリエル線図にて表され
る。EPR7が介在されることにより、蒸発過程から圧
縮過程に至る間にEPR7により減圧されたサイクルが
形成されており、空調負荷に応じて膨張弁5により冷媒
流量が変化した場合でも、蒸発器6の出口側の冷媒圧力
を制御圧力Peに保持して冷媒の過熱度(S.H.=ス
ーパーヒート)を確保した状態としている。しかし、空
調負荷が低下したときには、EPR7の冷媒出口側での
冷媒圧力Psつまり圧縮機2への吸入圧力が低下するよ
うになる。
【0033】上述した冷凍サイクル1における冷媒の循
環過程において、空調負荷である空調空気との間の熱交
換量が大であるときには、蒸発器6において冷媒が気化
される量が大となるので、蒸発器6の冷媒出口側での冷
媒温度が上昇して過熱度が高くなる。この結果、膨張弁
5の感熱筒11により検出温度が上昇して膨張弁5のダ
イヤフラム14を開方向に押す圧力Pfが大となって蒸
発器6への冷媒の流量を増加させ、一方、EPR7にお
いては冷媒圧力が大となることから圧縮機2への冷媒通
過流量も大となり、蒸発器6の冷媒出口の圧力が上昇す
る。
【0034】したがって、このとき、EPR7の出口側
から圧縮機2に至る冷媒流路の冷媒圧力は圧力スイッチ
18の検出設定圧力P1よりも高い圧力となり、制御回
路10は電磁クラッチ9を接続した状態として圧縮機2
を連続して運転するようになる。
【0035】一方、蒸発器6における冷媒と空調空気と
の間の熱交換量が低下して空調負荷が小さくなると、蒸
発器6内を流通する冷媒が空調空気との間で熱交換する
ときの吸熱量が少なくなって蒸発器6の冷媒出口側で冷
媒が完全に気化されておらず、液冷媒として流出するよ
うになる。これにより、蒸発器6の冷媒出口側における
冷媒温度が低くなって感熱筒5bによる膨張弁5の弁開
度が小さくなり、冷媒の供給量が少なくなる。また、蒸
発器6の冷媒出口側における冷媒圧力も低下することに
より、EPR7の弁開度も少なくなって全体として冷媒
流量が低下するようになる。
【0036】この場合、EPR7の冷媒出口側の冷媒圧
力Psつまり圧縮機2の吸入圧力が低下するようになっ
て、EPR7の制御圧力Peよりも低い圧力Pとなる。
このとき、冷媒圧力Psが所定の圧力P1(P1<P
e)よりも低下すると、圧力スイッチ18は制御回路1
0およびタイマ回路19に検出信号S1を与えるように
なる。これにより、タイマ回路19はカウントを開始し
て一定時間が経過すると制御回路10にカウントアップ
信号を与えるようになる。そして、制御回路10は、圧
力スイッチ18から検出信号S1が与えられた時点で電
磁クラッチ9をオフさせて圧縮機2の運転を停止させ、
その後タイマ回路19からカウントアップ信号が与えら
れると再び電磁クラッチ9をオンさせて圧縮機2を運転
させるようになる。
【0037】これにより、圧縮機2を断続運転すること
により省動力化を図りながら急激なオンオフ動作の繰り
返しを防止してその耐久性の向上を図ることができるよ
うになるものである。ここで、圧力スイッチ18による
検出圧力P1を大気圧に相当する圧力値に設定している
のは、それよりも低圧に設定した場合に、圧縮機2の負
圧運転に伴う異音の発生やサイクル内への空気の侵入等
の問題が発生するからである。
【0038】なお、上述の場合に、圧縮機2が停止され
ると、蒸発器6内では、圧縮機2への冷媒の吸入が一定
時間停止することにより、冷媒の温度が上昇するように
なるが、感熱筒11による冷媒温度が図4に示すような
クロスチャージ特性を有しているので、圧縮機2が停止
する直前では蒸発器6内に液冷媒が過剰に供給されてお
り、圧縮機2の停止期間中での蒸発器6内の冷媒温度が
急激に上昇するのを防止している。
【0039】つまり、感熱筒11は、蒸発器6の冷媒出
口側の冷媒温度に応じて内部に封入された冷媒を活性炭
11aが吸着するようになるので、冷媒温度が低い程活
性炭11aが吸着する冷媒量が多くなり、膨張弁5のダ
イヤフラム14に及ぼす圧力(絞り便13を閉方向に作
用する圧力)を小さくするするようになり、この結果、
蒸発器6の冷媒出口側での液冷媒量を増加させるように
なって圧縮機2に対して液戻りさせるようになってい
る。
【0040】したがって、空調負荷が低い場合には、蒸
発器6内での冷媒の熱交換量が少なくなったときに蒸発
器6の冷媒出口側での液冷媒量が増えることになり、こ
のような状態で圧縮機2が停止された場合には、蒸発器
6内に過剰に存在している液冷媒が蒸発するまでの間は
空調空気を冷却することができるので、図5に示すよう
に、圧縮機2の停止期間中における空調空気の温度変動
を小さくすることができるのである。また、クロスチャ
ージタイプとしている本実施例の構成では、空調負荷が
低い場合の圧縮機2のオン時間Ton1も、過熱度が一定
のタイプの膨張弁を用いる場合のオン時間Ton2に比べ
て長くなり、圧縮機2の断続運転の回数を低減して寿命
を長くすることができる。
【0041】上述の効果としては、発明者らの測定によ
れば、従来タイプの圧力による制御の場合に1分あたり
の圧縮機のオンオフ回数が15回程度で、そのときの圧
縮機のオフ時間が0.5秒程度であるのに対して、本実
施例の構成においては、停止制御時間Toff を10秒と
した場合に、1分あたりの圧縮機2のオンオフ回数が4
回とであった。これにより、断続運転の回数をかなりの
程度で低減できていることがわかる。
【0042】このような本実施例によれば、圧縮機2へ
の冷媒の吸入圧力Psを圧力スイッチ18により検出し
て冷媒圧力がP1以下になったときに制御回路10およ
びタイマ回路19により一定の停止時間Toff だけ圧縮
機2を停止させた後再運転うる構成としたので、冷媒圧
力に応じて圧縮機を頻繁にオンオフさせる従来構成のも
のに比べて圧縮機2の耐久性の向上を図ることができる
ようになる。
【0043】また、本実施例によれば、膨張弁5の外部
均圧管12を蒸発器6からEPR7に至る冷媒経路に接
続しているので、膨張弁5による絞り量が冷凍サイクル
1内の冷媒循環量を空調負荷に応じた量に設定されるの
で、EPR7の冷媒出口側における冷媒圧力が低下しや
すくなり、したがって、圧縮機2の停止期間の発生が多
くなることになって、より省動力化を図ることができる
ようになる。
【0044】さらに、本実施例によれば、膨張弁5の感
熱筒11をクロスチャージ式としているので、圧縮機2
の停止時に蒸発器6内に過剰な液冷媒を供給する構成と
することができ、圧縮機2の停止期間中における空調空
気の冷却を十分に行って空調空気の温度変動を少なくす
ることができるようになる。
【0045】図6および図7は本発明の第2の実施例を
示すもので、第1の実施例と異なるところは、膨張弁5
の外部均圧管12をEPR7と圧縮機2との間の冷媒流
路に接続して構成した冷凍サイクル20を設けたところ
である。この場合に、冷凍サイクル1の冷媒循環過程に
おける状態変化の圧力とエントロピーとの関係は、図7
に示すようなモリエル線図にて表される。
【0046】すなわち、この冷凍サイクルにおいては、
膨張弁5の外部均圧管12がEPR7の冷媒出口側に接
続されていることから、例えば、空調負荷が低下したと
きにEPR7が冷媒流量を絞って蒸発器6側の圧力を上
昇させようとすると共に、EPR7の冷媒出口側の圧力
Psを膨張弁5に伝えて膨張弁5の絞り弁13を開くよ
うに制御する。これにより、蒸発器6の蒸発圧力を上昇
させ、結果的に、EPR7の絞り量を少なくするように
しており、圧縮機2の冷媒入口側圧力が低くなり過ぎる
のを防ぐと共に、圧縮機2への冷媒の循環量の低下を防
いだ構成としたものである。
【0047】したがって、本実施例の場合には、圧縮機
2の断続運転を制御回路10により制御する場合に、第
1の実施例と同様にして圧力スイッチ18の検出信号S
1に基づいて行うようになり、空調負荷が低下したとき
に圧縮機2が制御回路10により停止される回数は減少
するようになるが、停止させない構成とする従来のもの
に比べると省動力化を図ることができる。
【0048】図8は本発明の第3の実施例を示すもの
で、第1の実施例と異なるところは、圧力スイッチ18
に代えて冷媒温度検出手段としての冷媒温度センサ21
を設けたところである。この冷媒温度センサ21は、例
えばサーミスタからなるもので、温度に応じた検出信号
S3をタイマ回路19および制御回路10に与えるよう
になっている。タイマ回路19は、冷媒温度センサ21
からの検出信号S3の値が所定値になるとタイマ動作を
開始して所定のタイマ時間(例えば10秒)が経過する
と、制御回路10にカウントアップ信号を与える。
【0049】この場合、タイマ回路19がタイマ動作を
開始する検出信号S3のレベルは、検出信号S3による
冷媒温度Tsが前述した設定圧力P1に対応する冷媒温
度T1に達したときのレベルに設定されている。したが
って、このような第3の実施例によっても第1の実施例
と同様の作用効果を得ることができる。
【0050】図9および図10は本発明の第4の実施例
を示すもので、以下、第1の実施例と異なる部分につい
て説明する。図9は制御回路10に接続される各種セン
サの構成を示したもので、自動車の車外の温度を検出す
る外気温度センサ22,車室内の温度を検出する内気温
度センサ23および空調運転時に車外の空気を導入する
外気導入モードかあるいは車内の空気を循環させる内気
循環モードかを設定するモード設定スイッチ24が制御
回路10に接続されている。なお、実際には、制御回路
10には、上述したセンサ22,23およびスイッチ2
4に加えて、全体の空調制御を行うために各種センサお
よびスイッチ類が接続されている。
【0051】この実施例においては、空調負荷が低下し
たときに圧力スイッチ18から検出信号S1が出力され
たときに、第1の実施例と同様にして圧縮機2を停止制
御時間Toff だけ停止するものであるが、このとき、制
御回路10は、空調条件に応じて停止制御時間Toff を
適切な時間に設定するようになっており、圧縮機2を停
止した後、設定された停止制御時間Toff を内蔵タイマ
によりカウントしてカウントアップすると再び圧縮機2
を運転させるものである。
【0052】この場合、図10からわかるように、内気
モードに設定されて車室内の比較的高い温度の空気が蒸
発器6に吸入される場合には外気温度が低くなるほど吹
出空気の平均温度が高くなり、その変動幅も大きくな
る。そして、外気モードに設定している場合でも、外気
温度が高くなるにしたがって吸入空気温度が高くなるの
で、吹出空気の平均温度が高くなると共に変動幅も大き
くなる傾向にある。つまり、蒸発器6への吸入空気温度
が高くなるにしたがって、あるいは外気温度が低くなる
にしたがってその変動傾向が大きくなるのである。そこ
で、このような条件に応じて停止制御時間Toff を短く
設定するように、あらかじめ測定データに基づいた最適
な停止制御時間Toff の値を記憶しておき、外気温度セ
ンサ22,内気温度センサ23およびモード設定スイッ
チ24の設定状態に対応して圧縮機2の停止制御時間T
off を設定するのである。
【0053】このように停止制御時間Toff を設定する
ことにより、蒸発器6の吹出空気温度を低くしてしかも
その変動幅を小さくするように空調運転を行うことがで
き、快適な空調空間を維持しながら圧縮機2の省動力化
を図ることができるようになる。
【0054】なお、上述の場合に、実際には冷房負荷が
高いにもかかわらず外気温度条件が低いために圧縮機2
の吸入圧力Psの低下が速くなって圧縮機2のオン時間
Tonが短くなる場合(圧縮機2の稼働率は低くなる)が
発生することがあるが、このような場合には、蒸発器6
による冷却能力が低下して吹出空気の平均温度が高くな
る場合がある。
【0055】これは、特に、冬季などで除湿のために空
調装置を使用する場合に問題となるが、このような状況
に対応して、本実施例では、例えば、圧縮機2のオン時
間Tonに最低オン時間TMonを設けておき、制御回路1
0により、圧縮機2のオン時間Tonをカウントしておい
て、最低オン時間TMonに満たない場合には最低オン時
間TMonが経過してから圧縮機2を停止し、以後、上述
と同様に停止制御時間Toff が経過したら運転を再開す
るように制御するようになっている。
【0056】また、この第4の実施例においては、圧縮
機2の停止制御時間Toff を変更設定する構成とした
が、このような構成に代えて、例えば、圧力スイッチ1
8に代わる圧力センサを設け、この圧力センサの検出圧
力を制御回路10に直接入力する構成とし、制御回路1
0により、圧縮機2を停止させるときの設定圧力P1を
外気温度Ta,内気温度Trおよびモード設定スイッチ
24の設定状態に応じて変更設定することで、上述と同
様の作用効果を得られるようになる。
【0057】図11は本発明の第5の実施例を示すもの
で、第4の実施例と異なるところは、外気温度Trが低
く、内気モードで空調運転をしている場合には、圧力ス
イッチ18から検出信号S1が出力されたときに、制御
回路10により、圧縮機2を一定時間TConだけ強制的
に運転状態を継続させた後に圧縮機2の停止を行うよう
にしたところである。
【0058】この場合、圧縮機2を強制的にオンさせる
オン時間TConと蒸発器6からの吹出空気温度および圧
縮機2のオン時間Tonとの関係を測定したところ、図1
1のような結果が得られた。これによれば、例えば強制
オン時間TConを2.5秒あるいはそれ以上に設定して
おけば、吹出空気の平均温度をほぼ安定した温度に保持
できることがわかる。
【0059】これにより、第4の実施例で述べたよう
に、冬季などのウインドウが曇りやすい状態では除湿運
転を自動的に行って曇りを解消することができるように
なる。なお、圧縮機2の停止制御時間Toff は、第4の
実施例と同じように変更設定しても良いし、第1の実施
例と同じように一定の停止制御時間を設ける構成として
も良い。
【0060】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のではなく、次のように変形また拡張できる。タイマ回
路19に代えて、制御回路10に内蔵タイマを設けても
良い。膨張弁5は、内部均圧形のものでも良い。膨張弁
5の感熱筒は、クロスチャージタイプ以外の一定過熱度
を有する一般的なものでも良い。圧力スイッチ18によ
る検出圧力P1は、EPR7の制御圧力Peよりも低い
適宜の値に設定することができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用空
調装置の冷凍サイクル装置によれば、次のような効果を
得ることができる。すなわち請求項1記載の冷凍サイク
ルによれば、制御手段により、圧縮機の運転状態で冷媒
圧力検出手段の検出圧力が蒸発圧力調整弁の制御圧力値
よりも低く設定された停止制御圧力値以下になったとき
に、圧縮機を所定の停止制御時間だけ停止させた後再び
運転させるように構成したので、圧縮機の冷媒入口側の
圧力が低圧になり過ぎることを解消でき、また、空調空
気の熱交換量が低い低負荷時には、圧縮機を頻繁にオン
オフさせないようにして断続運転させることができるよ
うになるので、圧縮機の耐久性の向上を図りながら稼働
率を下げて効率の良い空調運転を行うことができるとい
う優れた効果を奏する。
【0062】請求項2記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、制御手段により、圧縮機の運転状態
で冷媒温度検出手段の検出温度が蒸発圧力調整弁の制御
圧力値に相当する冷媒温度よりも低く設定された停止制
御冷媒温度以下になったときに、圧縮機を所定の停止制
御時間だけ停止させた後再び運転させるように構成した
ので、圧縮機に吸入される冷媒の圧力と温度との間の一
定の相関関係を利用して停止制御冷媒温度を停止制御圧
力に対応する温度に設定することにより、この停止制御
冷媒温度と冷媒温度検出手段により検出された冷媒温度
と比較することで、上述した冷媒の停止制御圧力を検出
する場合と同等の動作を行わせることができるようにな
り、圧縮機の冷媒入口側の温度が低温、すなわち、冷媒
圧力が低圧になり過ぎることが解消されて凍結するのを
防止でき、しかも、圧縮機を頻繁にオンオフさせないよ
うにして断続運転させることができるようになるので、
圧縮機の耐久性の向上を図りながら稼働率を下げて効率
の良い空調運転を行うことができるという優れた効果を
奏する。
【0063】請求項3記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、膨張弁の外部均圧管を蒸発器から蒸
発圧力調整弁に至る冷媒流路に接続する構成としたの
で、空調負荷が少なくなった場合に、膨張弁が絞られて
冷媒の供給量が減少すると共にこれに応じて蒸発器の出
口側の冷媒圧力も低下することから蒸発圧力調整弁も絞
られるようになるので、冷凍サイクル中の冷媒循環量は
空調負荷に対応した少ない量となり、この結果、空調負
荷が小さいときには圧縮機の吸入圧力が低下するように
なり、冷媒圧力検出手段により検出される冷媒圧力が停
止制御圧力以下になる機会が多くなり、圧縮機の使用頻
度を低下させてさらに省動力化を図ることができるとい
う優れた効果を奏する。
【0064】請求項4記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、膨張弁の感熱筒をクロスチャージ形
としているので、蒸発器に対する空調負荷が低下した状
態では、蒸発器内の液冷媒の量を増加させて圧縮機に対
する液戻り状態とすることができるようになり、これに
よって、圧縮機の停止期間中でも空調空気を冷却する能
力を持続させることができ、圧縮機の断続運転中の空調
空気の温度変動を少なくして快適な空調空間を維持でき
るという優れた効果を奏する。
【0065】請求項5記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、制御手段により、蒸発器の吸入空気
温度が高くなると、また、外気温度が低くなると、圧縮
機の停止制御を行ったときにの停止制御時間を短く設定
するように構成したので、圧縮機が停止されている期間
中に空調空気の温度変動が大きくなるのを抑制すること
ができ、しかも、圧縮機の運転を効率良く実施して省動
力化を図ることができるという優れた効果を奏する。
【0066】請求項6記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、蒸発器の吸入空気温度と外気温度と
に応じて圧縮機の停止制御圧力を変化させるように構成
したので、上述の場合とほぼ同じ制御を行うことができ
るようになり、空調空気の温度変動を最小限に抑制しな
がら圧縮機の運転を効率良く実施して省動力化を図るこ
とができるという優れた効果を奏する。
【0067】請求項7記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、空調負荷が低下したときに圧縮機の
運転を停止する制御を行う場合に、圧縮機の運転継続時
間に運転下限時間を設定する構成としたので、外気温度
が低い場合などで圧縮機の運転継続時間が短時間となっ
てしまう場合でも、下限時間が経過するまで運転してか
ら停止制御を行うことができるので、冬季などの除湿運
転に対応できると共に、圧縮機の頻繁な断続運転を防止
して耐久性の向上も図ることができるという優れた効果
を奏する。
【0068】請求項8記載の車両用空調装置の冷凍サイ
クル装置によれば、外気温度が所定温度以下であるとき
には、圧縮機の停止条件が成立した時点で、制御手段に
より、圧縮機を一定時間強制的に運転した後に停止制御
するように構成したので、除湿運転時に確実に車室内の
曇りを確実に除去することができるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す全体構成の概略図
【図2】膨張弁の縦断側面図
【図3】冷凍サイクルのモリエル線図
【図4】クロスチャージ形の膨張弁を用いた場合の特性
説明図
【図5】圧縮機の断続運転に対する空調空気吹出温度お
よび圧縮機吸入圧力の時間変化を示す特性説明図
【図6】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図7】図3相当図
【図8】本発明の第3の実施例を示す図1相当図
【図9】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【図10】圧縮機停止制御時間に対する吹出空気平均温
度およびその変動幅の相関図
【図11】圧縮機強制オン時間に対する吹出空気平均温
度および圧縮機オン時間の相関図
【符号の説明】
1は冷凍サイクル、2は圧縮機、3は凝縮器、4はレシ
ーバ、5は膨張弁、6は蒸発器、7は蒸発圧力調整弁、
8はエンジン、9は電磁クラッチ、10は制御回路(制
御手段)、11は感熱筒、12は外部均圧管、14はダ
イヤフラム、18は圧力スイッチ(冷媒圧力検出手
段)、19はタイマ回路、20は冷凍サイクル、21は
冷媒温度センサ(冷媒温度検出手段)、22は外気温度
センサ、23は内気温度センサ、24はモード設定スイ
ッチである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器およ
    び膨張弁を介して蒸発器に供給した後に圧縮機に戻すよ
    うに構成され、前記蒸発器における冷媒の蒸発圧力を制
    御圧力以上となるように制御する蒸発圧力調整弁を備え
    た車両用空調装置の冷凍サイクル装置において、 前記蒸発圧力調整弁から前記圧縮機に至る冷媒流路の冷
    媒圧力を検出する冷媒圧力検出手段と、 前記圧縮機の運転状態で前記冷媒圧力検出手段の検出圧
    力が前記蒸発圧力調整弁の制御圧力値よりも低く設定さ
    れた停止制御圧力値以下になったときに、前記圧縮機を
    所定の停止制御時間だけ停止させた後再び運転させる制
    御手段とを具備したことを特徴とする車両用空調装置の
    冷凍サイクル装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器およ
    び膨張弁を介して蒸発器に供給した後に圧縮機に戻すよ
    うに構成され、前記蒸発器における冷媒の蒸発圧力を制
    御圧力以上となるように制御する蒸発圧力調整弁を備え
    た車両用空調装置の冷凍サイクル装置において、 前記蒸発圧力調整弁から前記圧縮機に至る冷媒流路の冷
    媒温度を検出する冷媒温度検出手段と、 前記圧縮機の運転状態で冷媒温度検出手段の検出温度が
    前記蒸発圧力調整弁の制御圧力値に相当する冷媒温度よ
    りも低く設定された停止制御冷媒温度以下になったとき
    に、前記圧縮機を所定の停止制御時間だけ停止させた後
    再び運転させる制御手段とを具備したことを特徴とする
    車両用空調装置の冷凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 前記膨張弁は、外部均圧式とされ、その
    外部均圧管の先端は前記蒸発器と前記蒸発圧力調整弁と
    の間の冷媒流路に接続されていることを特徴とする請求
    項1または2記載の車両用空調装置の冷凍サイクル装
    置。
  4. 【請求項4】 前記膨張弁は、クロスチャージ形の感熱
    筒を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の車両用空調装置の冷凍サイクル装置。
  5. 【請求項5】 前記蒸発器への吸入空気の温度を検出す
    る吸入空気温度検出手段と、 車外の空気温度を検出する外気温度検出手段とを具備
    し、 前記制御手段は、前記吸入空気温度検出手段により検出
    される蒸発器への吸入空気温度が高くなる程、前記外気
    温度検出手段により検出される外気温度が低くなる程、
    前記圧縮機の停止制御時間を短く変更設定するように構
    成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載の車両用空調装置の冷凍サイクル装置。
  6. 【請求項6】 前記蒸発器への吸入空気の温度を検出す
    る吸入空気温度検出手段と、 車外の周囲温度を検出する外気温度検出手段とを具備
    し、 前記制御手段は、前記吸入空気温度検出手段により検出
    される蒸発器への吸入空気温度が高くなる程、前記外気
    温度検出手段により検出される外気温度が低くなる程、
    前記圧縮機の停止制御圧力を低く変更設定するように構
    成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載の車両用空調装置の冷凍サイクル装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記圧縮機の停止条件
    が成立した時点でそれまでの圧縮機の運転継続時間が所
    定の運転下限時間に達していないときにはその運転下限
    時間が経過した後に前記圧縮機を停止させるように構成
    されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれ
    かに記載の車両用空調装置の冷凍サイクル装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記外気温度検出手段
    により検出される外気温度が所定温度以下である場合に
    は、前記圧縮機の停止条件が成立した時点で、前記圧縮
    機を一定時間強制的に運転した後に停止させるように構
    成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいず
    れかに記載の車両用空調装置の冷凍サイクル装置。
JP6091848A 1994-04-28 1994-04-28 車両用空調装置の冷凍サイクル装置 Pending JPH07294023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6091848A JPH07294023A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 車両用空調装置の冷凍サイクル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6091848A JPH07294023A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 車両用空調装置の冷凍サイクル装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07294023A true JPH07294023A (ja) 1995-11-10

Family

ID=14037999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6091848A Pending JPH07294023A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 車両用空調装置の冷凍サイクル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07294023A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001108341A (ja) * 1999-10-01 2001-04-20 Matsushita Refrig Co Ltd 冷蔵庫
US6481227B1 (en) 1999-11-01 2002-11-19 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Air conditioner
CN111703274A (zh) * 2020-03-09 2020-09-25 西安交通大学 一种跨临界co2汽车热管理系统及其最佳充注量标定方法
CN113587211A (zh) * 2021-07-23 2021-11-02 广东积微科技有限公司 空调器的运行控制方法及空调器
CN114846285A (zh) * 2020-02-04 2022-08-02 株式会社电装 制冷循环装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001108341A (ja) * 1999-10-01 2001-04-20 Matsushita Refrig Co Ltd 冷蔵庫
US6481227B1 (en) 1999-11-01 2002-11-19 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Air conditioner
CN114846285A (zh) * 2020-02-04 2022-08-02 株式会社电装 制冷循环装置
CN114846285B (zh) * 2020-02-04 2023-12-01 株式会社电装 制冷循环装置
CN111703274A (zh) * 2020-03-09 2020-09-25 西安交通大学 一种跨临界co2汽车热管理系统及其最佳充注量标定方法
CN113587211A (zh) * 2021-07-23 2021-11-02 广东积微科技有限公司 空调器的运行控制方法及空调器
CN113587211B (zh) * 2021-07-23 2022-07-08 广东积微科技有限公司 空调器的运行控制方法及空调器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6523361B2 (en) Air conditioning systems
US20090266093A1 (en) Refrigerating air conditioning system
JP2007139269A (ja) 超臨界冷凍サイクル
JP3356142B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2006199247A (ja) 車両用空調装置
US20070084596A1 (en) Vehicle air conditioner with variable displacement compressor
JP2003306031A (ja) 車両用空調装置
JP4160415B2 (ja) 超臨界冷媒を用いた冷凍サイクルの着霜検出方法およびその方法を利用した除霜方法
JP2001012830A (ja) 冷凍サイクル装置
US20030046943A1 (en) Vehicle air conditioner having refrigerant cycle with heating function
JP2008261513A (ja) 冷凍サイクル装置
US6751968B2 (en) Vehicle air conditioner having refrigerant cycle with heating function
EP1422084A2 (en) Power-saving control device for air-conditioning system
JP4063023B2 (ja) 蒸気圧縮式冷凍機
JP2001121952A (ja) 車両用空調装置
US7836715B2 (en) Air conditioner control logic for compressor noise and torque management
JPH07294023A (ja) 車両用空調装置の冷凍サイクル装置
JP2005178405A (ja) 空調装置
JP2005206014A (ja) 車両用空調装置の冷凍サイクルの制御方法及び制御装置
JP4165253B2 (ja) 空調装置
JP2007269217A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2002316532A (ja) 車両用冷却ファンの制御装置
JP2008302721A (ja) 車両用空調制御装置
CN111947280A (zh) 空调系统及其控制方法
JP3924935B2 (ja) 温度式膨張弁