JPH07293561A - 直動転がり案内ユニット - Google Patents

直動転がり案内ユニット

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JPH07293561A
JPH07293561A JP10621794A JP10621794A JPH07293561A JP H07293561 A JPH07293561 A JP H07293561A JP 10621794 A JP10621794 A JP 10621794A JP 10621794 A JP10621794 A JP 10621794A JP H07293561 A JPH07293561 A JP H07293561A
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shaped
plate
end cap
guide unit
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、エンドキャップをケーシングか
ら取り外さずに、上面シールをスライダから取り外すこ
とができる直動転がり案内ユニットを提供する。 【構成】 上面シール19は板状芯金20の両側縁に固
着されたリップシール22を有し、組立状態においてリ
ップシール22の両端面が側面シール6に当接する。側
面シール6のねじ29を緩めると、側面シール6によっ
て長手方向の移動を拘束されていた上面シール19は、
拘束が解かれてスライド可能になる。上面シール19を
スライドさせれば、舌状突起部23は挿入孔25から簡
単に抜ける。従って、エンドキャップ5をケーシング2
から取り外さなくても、側面シールのねじ29を緩めさ
えすれば、上面シール19はスライダ7から簡単に取り
外すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ケーシング、エンド
キャップ等から成るスライダを転動体を介して軌道レー
ル上で摺動可能に構成した直動転がり案内ユニットに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、直動転がり案内ユニットは、図1
1に示すようなものが知られている。図11は従来の直
動転がり案内ユニットの一例を示す斜視図である。従来
の直動転がり案内ユニットは、長手方向両側壁面11に
軌道溝9を形成した軌道レール1と、該軌道レール1上
を跨架して摺動可能に装着されたスライダ7から構成さ
れている。スライダ7は、軌道レール1に対して相対摺
動可能であり且つ各軌道溝9に対向する位置に軌道溝8
を形成したケーシング2、対向する軌道溝8,9間で相
対移動可能に転走する多数のボールからなる転動体4、
ケーシング2の摺動方向即ち長手方向両端にそれぞれ取
り付けたエンドキャップ5、エンドキャップ5の端面に
は側面シール6、及びケーシング2とエンドキャップ5
との下面に配置された下面シール3を有している。ケー
シング2から転動体4が脱落するのを防止するため、保
持バンド17が転動体4を囲むようにケーシング2に取
り付けられている。側面シール6の端面には、軌道レー
ル1とスライダ7間の摺動面に潤滑剤を供給するためグ
リースニップル18が設けられている。
【0003】スライダ7は、軌道レール1に跨架した状
態に載置され、軌道レール1の軌道溝9に沿って循環す
る多数のボールからなる転動体4の介在で自在に摺動す
るものである。即ち、軌道レール1の軌道溝9を走行す
る負荷域の転動体4は、エンドキャップ5内に形成され
た方向転換路(図2の符号34を参照)に導かれ、更に
ケーシング2の軌道溝8と平行にその上方に形成された
リターン通路孔10に移動し、多数の転動体4は無限循
環路内を無限循環するものである。このように、スライ
ダ7に形成された軌道溝8と軌道レール1の軌道溝9と
の間に位置する負荷された転動体4の転動により、軌道
レール1とスライダ7とが摺動自在に相対運動すること
ができる。
【0004】直動転がり案内ユニットにおいては、軌道
レール1の軌道溝9やスライダ7の軌道溝8にゴミ、
塵、埃、切粉等の異物が付着すると、スライダ7が軌道
レール1上を摺動する際に転動体4の円滑な転動を妨げ
る原因となることから、異物のスライダ7内への侵入を
防止するため、スライダ7と軌道レール1との間にシー
ル装置が設けられている。シール装置としては、エンド
キャップ5の外側端面に取り付けた側面シール6、スラ
イダ7の下面に設けた下面シール3等である。
【0005】軌道レール1の上面14に付着した異物の
排除は側面シール6が効果的であるが、軌道レール1の
ボルト挿通孔33に溜まった異物はスライダ7の内部に
入り込んでしまう。即ち、直動転がり案内ユニットは、
軌道レール1の上面14に取付ボルトを挿通するための
ボルト挿通孔33が開口しており、該開口に異物が溜ま
り易い。このような開口或いは軌道レール1の上面14
に溜まった異物を側面シール6で完全に払拭することは
困難であり、側面シール6を潜り抜けた異物がスライダ
7の内部で飛散すると、転動体4が転走する軌道溝8,
9に侵入する可能性が発生する。そこで、従来の直動転
がり案内ユニットでは、側面シール6から侵入してきた
異物が軌道溝8,9に侵入するのを防ぐために上面シー
ルが設けられている。
【0006】上記シール装置を構成する上面シールの一
例として、従来、図8に示したようなものが知られてい
る(実公平6−2026号公報参照)。図8は従来の直
動転がり案内ユニットにおいて、エンドキャップの右半
分を切除して示した正面図である。上面シール50は、
横断面コ字状のスライダ51の下面52に軌道レール5
3の上面56と対向して取り付けられる。上面シール5
0は、ばね性能を備えるべく鋼板を上に凸に折り曲げて
形成したばね板54と、該ばね板54の両側縁にそれぞ
れ固着され且つ軌道レール53の長手方向に長く延びる
一対のシール板55とから構成されている。シール板5
5は横断面形状が長方形であり、シール板55の下面は
ばね板54によって軌道レール53の上面に押しつけら
れ、長手方向に面接触するものである。或いは、シール
板55は、下面に複数の突条を長手方向に沿って形成す
ることによって、シール板55の下面が軌道レール53
の上面56と長手方向に線接触するようにしたものであ
ってもよい。上面シール50は、ばね板54の部分をス
ライダ51の下面52に当ててねじ57で固定してスラ
イダ51の下面52に取り付けられる。
【0007】上記従来例の直動転がり案内ユニットで
は、シール装置を構成する側面シール45がエンドキャ
ップ46に小ねじ47を用いて取り付けられている。側
面シール45は半円形のシール突起48を有し、シール
突起48が軌道レール53の側壁に形成されて軌道溝4
9に付着した異物を払拭して除去する。また、エンドキ
ャップ46にはグリースニップル58が取り付けられて
おり、グリースニップル58から供給されたグリースは
スライダ51の軌道溝59に供給される。
【0008】また、上面シールについての別の従来例と
して、例えば図9及び図10に示したようなものが知ら
れている(特開平5−26236号公報参照)。図9は
従来の直動転がり案内ユニットを示す拡大断面図であ
り、図10は上面シールの平面図である。上面シール6
0は、横断面コ字状のスライダ61内部の下面62に軌
道レール63の上面64と対向して取り付けられる。上
面シール60は、平板状のプレート65と、該プレート
65の両側縁にそれぞれ固着され且つ軌道レール63の
長手方向に長く延びる一対のシール板66とから構成さ
れている。
【0009】プレート65は軌道レール63に形成した
ボルト挿通孔67の開口径以上の幅方向寸法に設定され
た基部68と、基部68の両側縁を長手方向へ折り曲げ
て成形した折曲部69とを有している。更にプレート6
5の長手方向両端には、図10に示すように、弾性に富
む細幅の挿入部70が一対ずつ突設されている。上面シ
ール60は挿入部70をエンドキャップ(図示せず)の
側面に形成された挿入溝に差し込むことによってスライ
ダ61に固定される。
【0010】各シール板66は軌道レール63の上面6
4に当接する先端リップ71を有しており、各先端リッ
プ71,71は互いに接近する方向に傾斜している。即
ち各先端リップ71は軌道レール63の中央領域C側に
向けて傾斜する形状となっている。そして、シール板6
6自身の弾性力とプレート65の挿入部70の弾性力と
により、シール板66の先端リップ71は軌道レール6
3の上面64に対して所定の押圧力で押し付けられ、シ
ール面を形成している。
【0011】上記直動転がり案内ユニットでは、上面シ
ール60の先端リップ71は中央領域C側へと傾斜して
いるため、グリースニップルより供給路72を経由して
保留室73に供給されたグリースによって保留室73内
が高圧状態になると、先端リップ71が中央領域C側へ
と押し広げられ、その結果、グリースは中央領域C側へ
と排出されることとなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上面シールは以下のような点で問題がある。まず、図8
に示す直動転がり案内ユニットでは、上面シール50は
ばね板54の弾性力でもってシール板55を軌道レール
53の上面56に押し付けられるように構成されている
ので、上面シール50のシール性能はばね板54の製作
精度に大きく左右される。従って、ばね板54の製作精
度が悪いと、軌道レール53の上面56へのシール板5
5の押圧力が不足して、異物の侵入及びグリースの漏れ
を生じてしまう。また、上面シール50は、鋼板を凸状
に形成して製作したばね板54によってシール板55を
軌道レール53の上面56に押し付けるように構成され
ているので、スライダ51の下面52と軌道レール53
の上面56との間隔をある程度確保する必要があり、直
動転がり案内ユニットを小型化あるいは薄型化すること
が困難である。更に、上面シール50は、ばね板54を
ねじ57を用いてスライダ51の下面52にねじ止めす
るように構成されているので、ねじ57の頭部が軌道レ
ール53の上面56側に向かって突出するから、直動転
がり案内ユニットの薄型化が制限される。また、ねじ5
7の頭部が軌道レール53の上面56と干渉するのを防
ぐには、軌道レール53の上面56の中央領域Cに長手
方向に凹条56Aを形成する必要があるが、その場合、
軌道レール53の凹条56Aに異物が溜まり易くなると
いう問題がある。更に、ねじ止めは、製造時における組
立作業が複雑になり、製造コストの上昇を招く等の問題
がある。
【0013】また、図9に示す直動転がり案内ユニット
では、上面シール60のスライダ61への取付は、ケー
シングの長手方向両端にそれぞれエンドキャップ(図示
せず)を取り付ける際に、同時に行われる。即ち、プレ
ート65の挿入部70をエンドキャップの側面に形成さ
れた挿入溝に差し込んだ状態で、エンドキャップをケー
シングにねじ止めすることにより、上面シール60はス
ライダ61に固定される。また、上面シール60を取り
外して交換する場合には上記工程の逆の作業となる。従
って、上面シール60のスライダ61への組付作業が複
雑になり、製造コストの上昇を招く。また、シール板6
6は先端リップ71がプレート65の挿入部70の弾性
力によって軌道レール63の上面64に押し付けられ、
しかも、シール板66は軌道レール63の上面64に当
接する先端リップ71を有しており、該先端リップ71
は軌道レール63の中央領域C側に向けて傾斜している
から、従来の直動転がり案内ユニットでは異物が軌道溝
74,75の方へ侵入し難い構造になっている。しかし
ながら、グリースニップルより供給されたグリースは、
軌道溝74,75を潤滑するために、供給路72を経由
して保留室73内に供給されるようになっており、保留
室73が高圧状態になると、シール板66の先端リップ
71が軌道レール63の中央領域C側に押し広げられ
て、グリースが軌道レール63の中央領域C側へと排出
されることとなる。その結果、保留室73内から漏れた
グリースが軌道レール63の上面64に残り、異物を軌
道レール63の上面64に粘着させる原因となる。この
ため、軌道レール63の上面に粘着した異物を側面シー
ル76によって払拭することは困難となってしまう。
【0014】この発明の目的は、上記課題を解決するこ
とであり、軌道溝への異物の侵入を防止できる上面シー
ルの構造及びその取付構造に特徴を有するものであり、
上面シールをスライダの下面に取り付ける際に、取付作
業が簡単で且つ上面シールから軌道レール側へ突出する
部分が生じないような取付構造に構成することにより、
ケーシングの下面と軌道レールの上面との間隔を小さく
して装置全体の薄型化を図ると共に、上面シールをスラ
イダに取り付ける際に、まずケーシングの長手方向両端
にそれぞれエンドキャップを取り付けることによりスラ
イダを組み立てておき、その後で上面シールをスライダ
の天井面に取り付けることができ、しかも、上面シール
をスライダから取り外す場合にも、エンドキャップをケ
ーシングから取り外さなくても、上面シールをスライダ
から取り外すことができる直動転がり案内ユニットを提
供することである。
【0015】
【課題を解決するため手段】この発明は、上記目的を達
成するため、次のように構成されている。即ち、この発
明は、長手方向両側壁面に軌道溝を形成した軌道レー
ル、該軌道レールに対して相対摺動可能であり且つ前記
各軌道溝に対向して軌道溝を形成したケーシング、該ケ
ーシングの長手方向両端に取り付けたエンドキャップ、
対向する前記軌道溝間を転走する転動体、前記各エンド
キャップの外側端面に設けた側面シール、及び前記軌道
レールの上面に対向する前記ケーシングの下面に配置さ
れた上面シールを有する直動転がり案内ユニットにおい
て、前記上面シールは前記ケーシングと前記エンドキャ
ップとの下面に沿って延びる板状芯金と該板状芯金に固
着されて前記軌道レールの両側上面にそれぞれ摺接する
リップシールとを有し、前記板状芯金は両端中央に形成
された切欠部と該切欠部の中央に突出する舌状突起部と
を有し、前記エンドキャップの下面には挿入孔が形成さ
れており、前記板状芯金の前記舌状突起部が前記エンド
キャップの前記挿入孔に差し込み可能に挿入されている
ことを特徴とする直動転がり案内ユニットに関する。
【0016】また、この直動転がり案内ユニットにおい
て、前記板状芯金に形成された前記切欠部の両側には突
出部が形成され、該突出部は前記側面シールに当接して
おり、前記エンドキャップの前記挿入孔は前記エンドキ
ャップの下面に形成した凹溝に突出した凸部に形成され
ている。前記板状芯金に形成された前記切欠部は前記エ
ンドキャップの前記凸部に嵌合している。前記エンドキ
ャップの前記凹溝に沿って前記板状芯金の前記突出部を
案内することによって前記舌状突起部が前記挿入孔に挿
入される。
【0017】また、前記舌状突起部は前記板状芯金の両
端よりも短く形成され、前記舌状突起部の長さの総和は
前記挿入孔への前記舌状突起部の挿入長さの総和の2倍
よりも長く、前記挿入孔の長さは前記舌状突起部の長さ
よりも長く形成したものである。或いは、前記板状芯金
は弾性材で形成されている。また、前記板状芯金は、平
らなプレートから形成されてもよく、或いは、前記舌状
突起部が形成された中央部が両側部から上方に偏倚した
横断面凸状に形成され、前記エンドキャップは前記下面
から偏倚した位置に前記挿入孔が形成されてもよい。
【0018】
【作用】この発明による直動転がり案内ユニットは、上
記のように構成されているので、次のように作用する。
即ち、この発明による直動転がり案内ユニットは、エン
ドキャップに形成された挿入孔に上面シールの板状芯金
に形成された舌状突起部を挿入することによって、上面
シールがスライダに取り付けられるように構成されてい
るので、上面シールのスライダへの固着手段が別途必要
でなくなり、上面シールから軌道レール側へ突出する部
品がなくなり、ケーシングとエンドキャップとの下面と
軌道レールの上面との間隔を小さくでき、装置全体の薄
型化を図ることができる。
【0019】上面シールをスライダに取り付ける際の取
付方法については、ケーシングに転動体を組み込み、エ
ンドキャップの外側端面に側面シールを重ね合わせ、エ
ンドキャップと側面シールを一緒にケーシングにねじ止
めすることによってスライダが組み立てられる。ここ
で、側面シールをエンドキャップに取り付けるためのね
じを緩めて、側面シールをエンドキャップの外側端面か
ら引き離すと、上面シールの板状芯金の舌状突起部をエ
ンドキャップの挿入孔に挿入することができる。この状
態においてねじを締め付ければ、上面シールの両舌状突
起部がエンドキャップのそれぞれの挿入孔に係合し、し
かも上面シールのリップシールの長手方向両端面は各側
面シールに当接して、上面シールは長手方向に拘束され
るので、上面シールはスライダから外れることはない。
また、上面シールのリップシールの長手方向両端面は各
側面シールに当接するので、上面シールと側面シールと
は密封状態に接続される。上面シールの舌状突起部をエ
ンドキャップの挿入孔へ挿入するに当たり、上面シール
の突出部をエンドキャップの下面に形成された凹溝に当
接させた状態で上面シールを長手方向にスライドさせる
と、上記突出部が上記凹溝即ち上記下面に案内されて、
上面シールの舌状突起部はエンドキャップの挿入孔に簡
単に挿入され、上面シールがエンドキャップに取り付け
られる。
【0020】また、上面シールの板状芯金を弾性に富む
ばね板で製作した場合には、側面シールを取り付けるね
じを緩めなくても、板状芯金を長手方向に反らせること
によって舌状突起部をエンドキャップの挿入孔に挿入す
ることができる。
【0021】この直動転がり案内ユニットは、エンドキ
ャップの外側端面から側面シールのうちの少なくとも一
方を引き離したときに、舌状突起部が挿入孔から取り外
し可能に構成されているから、上面シールを取り外す場
合には、少なくとも一方の側面シールをねじ止めしてい
るねじを緩めればよい。側面シールのねじを緩めた場
合、側面シールによって長手方向の移動を拘束されてい
た上面シールは、拘束が解かれてスライド可能になる。
即ち、この直動転がり案内ユニットは、芯金の長手方向
両端に設けられた舌状突起部の長さの総和が挿入孔への
舌状突起部の挿入長さの総和の2倍よりも大きくなるよ
うに寸法設定され、舌状突起部の長さよりも挿入孔の長
さを長く形成しているので、上面シールをスライドさせ
れば、舌状突起部は挿入孔から簡単に抜ける。従って、
エンドキャップをケーシングから取り外さなくても、少
なくとも一方の側面シールのねじを緩めさえすれば、上
面シールはスライダから簡単に取り外すことができる。
【0022】この直動転がり案内ユニットとして、エン
ドキャップと側面シールを重ね合わせて共通するねじで
一緒にケーシングの端面に取り付けるものについて述べ
たが、ケーシングの端面にエンドキャップをねじ止めし
てスライダを組み立てた後で、側面シールをエンドキャ
ップの外側端面に別のねじを使って取り付ける直動転が
り案内ユニットにおいても同様に、ねじを緩めて側面シ
ールを引き離すことによって、上面シールを取り付けた
り、或いは取り外したりすることができる。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による直動
転がり案内ユニットの実施例について説明する。図1は
この発明による直動転がり案内ユニットの実施例を示す
横断面図であり、図11に示した従来の直動転がり案内
ユニットのA−A線における横断面図に相当する。図2
は図1の直動転がり案内ユニットの側面断面図であり、
図3は図1の直動転がり案内ユニットの下面図である。
この実施例は、図11に示す従来の直動転がり案内ユニ
ットと基本的には同一の構成を有するものであるから、
図11に示した直動転がり案内ユニットを参照して同一
の部品には同一の符号を付して重複する説明を省略す
る。この実施例では、図1において、転動体4としてボ
ールを使用したタイプを示しているが、ボールに限ら
ず、ローラを使用したタイプにも適用できるものであ
る。
【0024】この直動転がり案内ユニットは、ベース1
A上に設定され且つ長手方向両側壁面11に軌道溝9を
形成した軌道レール1と、及び軌道レール1に跨架して
相対摺動可動なスライダ7から構成されている。スライ
ダ7は、軌道レール1に対して相対摺動可能であり且つ
各軌道溝9に対向する位置に軌道溝8をそれぞれ形成し
たケーシング2、対向する軌道溝8,9間で相対移動可
能に転走する多数の転動体4、及びケーシング2の長手
方向両端に取り付けたエンドキャップ5を有している。
ケーシング2には、ケーシング2から転動体4が脱落す
るのを防止するため、保持バンド17が多数の転動体4
を囲むように取り付けられている。また、エンドキャッ
プ5には、軌道レール1とスライダ7間の摺動面に潤滑
剤を供給するため、グリースニップル18が取り付けら
れている。グリースニップル18から供給されたグリー
スは、ケーシング2内の保留室12Aに保留され、対向
する軌道溝8,9を潤滑する。側面シール6は、軌道レ
ール1の側壁面11に摺接し、軌道溝9に摺接するシー
ル部(図示せず)を有している。
【0025】また、スライダ7は、軌道レール1に跨架
した状態に載置され、軌道レール1の軌道溝9に沿って
転走する複数のボールからなる転動体4の介在で自在に
摺動するものである。即ち、軌道レール1の軌道溝9を
転走する負荷域の転動体4は、エンドキャップ5内に形
成された方向転換路34に導かれ、更にケーシング2の
軌道溝8と平行にその上方に形成されたリターン通路孔
10に移動し、多数の転動体4は無限循環路内を無限循
環するものである。このように、スライダ7に形成され
た軌道溝8と軌道レール1の軌道溝9との間に位置する
負荷されたボール4の転動により、軌道レール1とスラ
イダ7とが摺動自在に相対運動することができる。
【0026】更に、スライダ7は、エンドキャップ5の
外側端面27即ち反ケーシング側に配置された側面シー
ル6、ケーシング2及びエンドキャップ5の下面に配置
された下面シール3、並びにケーシング7の内部の下面
13とエンドキャップ5の下面13Eとわたってそれら
の下面13,13Eと軌道レール1の上面14との間の
空所12に配置された上面シール19を有している。側
面シール6は、図8に示した従来のものと同様の、軌道
溝9に摺接する半円形のシール突起48と、軌道レール
1の上面14に摺接するシール突起6Aとを有してい
る。下面シール3は、軌道レール1の側壁面11に摺接
するリップ21を備えており、軌道レール1、ケーシン
グ2及びエンドキャップ5に対して上下方向にシールを
行うものである。また、上面シール19は、軌道レール
1の上面14の側部領域Sに摺接する一対のリップシー
ル22,22を備え、スライダ7の下面13,13Eと
軌道レール1の上面14との間をシールして、軌道レー
ル1の上面14と上面シール19との間の空所12から
軌道溝8,9へ通じる空所12Aに異物が侵入するのを
防止するものである。上面シール19の幅は、基本的に
は、軌道レール1の上面14の幅で設定されるが、軌道
レール1の上面14の幅より小さい形状に形成されてい
る。軌道レール1とスライダ7との間の空所12Aは、
軌道溝8,9に供給する潤滑剤を収容している領域であ
る。
【0027】上面シール19は、図3に示すように、ケ
ーシング2とエンドキャップ5との下面13,13Eに
沿って延びる板状芯金20と板状芯金20に焼き付け等
で固着されて軌道レール1の両側上面にそれぞれ摺接す
る細長い一対のリップシール22,22とを有してい
る。板状芯金20は、両端中央に形成された切欠部35
と該切欠部35の中央に突出する舌状突起部23とを有
している。各リップシール22はゴム、プラスチック等
の弾性材料から成り、各リップシール22の先端リップ
は軌道レール1の上面側部領域Sに摺接する。また、先
端リップは軌道レール1の中央領域C側に向かって傾斜
している。板状芯金20は図1に断面形状を示すように
平板状である。また、板状芯金20は矩形板の長手方向
両端部にそれぞれ、両側縁に沿って長手方向に延びる一
対の突出部16,16を有している。また、板状芯金2
0は、一対の突出部16,16の間に、エンドキャップ
の挿入孔(後述)に差し込まれる舌状突起部23を有し
ている。図3からも明らかなように、板状芯金20に形
成された舌状突起部23の長さは突出部16の長さより
も短く形成されている。
【0028】エンドキャップ5は、門型の形状をして凹
溝28が形成されており、その下面13Eの中央領域に
は軌道レール1側に突出する凸部24が形成され、凸部
24には下面13Eに沿って挿入孔25が形成されてい
る。この実施例における凸部24は、ケーシング2に当
接するエンドキャップ5の内側端面26から側面シール
6を取り付けるエンドキャップ5の外側端面27まで延
びるものではなく、外側端面27近傍に形成されたもの
である。軌道レール1の上面14に対向するケーシング
2の下面13には、凹溝15が形成されており、凹溝1
5の幅は上面シール19の幅にほぼ等しく形成され、凹
溝15に上面シール19の板状芯金20が嵌合する。挿
入孔25の上面は凹溝15の底面と同一平面になるよう
に形成されている。
【0029】スライダ7は、ケーシング2の長手方向両
端にエンドキャップ5及び側面シール6を共通のねじ
(図示せず)でねじ止めすることによって組み立てられ
る。上面シール19をスライダ7へ取り付けた状態にお
いて、上面シール19のリップシール22は長手方向両
端がそれぞれ側面シール6に当接しているので、上面シ
ール19と側面シール6との当接面は密封状態に維持さ
れると共に、上面シール19は長手方向に拘束されてい
る。また、上面シール19をスライダ7へ取り付けた状
態において、リップシール22とエンドキャップ5の下
面13Eとの距離は板状芯金20の一枚分の距離である
から、下面13Eと軌道レール1の上面14との間隙は
従来のものに比べてかなり小さなものになる。
【0030】また、上面シール19をスライダ7へ取り
付けたときの取付状態における、舌状突起部23の挿入
孔25への挿入長さLは短くなるように設定されてい
る。即ち、板状芯金20の長手方向両端にそれぞれ形成
された舌状突起部23の長さDの総和2Dは、エンドキ
ャップ5の挿入孔25への舌状突起部23の挿入長さL
の総和2Lの2倍よりも大きく設定されており、挿入孔
25の長さは舌状突起部23の長さDよりも大きく設定
されている。従って、一方の側面シール6のねじを緩め
ると、板状芯金20は緩めた側の側面シール6の方へス
ライドさせることができる。また、板状芯金20をスラ
イドさせると、他方の側面シール6が取り付けられたエ
ンドキャップ5の挿入孔25から舌状突起部23が抜
け、上面シール19をスライダ7から取り外すことがで
きる。
【0031】次に、上面シール19のスライダ7への取
付方法について説明する。ケーシング2の軌道溝8及び
エンドキャップ5のリターン通路孔10に転動体4を組
み込み、ケーシング2を挟んで長手方向両端面にそれぞ
れエンドキャップ5を対向して配置し、更に、エンドキ
ャップ5の外側端面27即ち反ケーシング側の端面に側
面シール6を重ね合わせ、ケーシング2にエンドキャッ
プ5と側面シール6をネジでねじ止めすることによっ
て、スライダ7を組み立てる。
【0032】上面シール19をスライダ7に取り付ける
場合には、エンドキャップ5に側面シール6をねじ止め
していたねじを少し緩める。これにより、上面シール1
9の突出部16に当接して上面シール19を動かないよ
うに拘束していた側面シール6がエンドキャップ5から
離脱するので、ねじを緩めた側の側面シール6の方へ上
面シール19をスライドさせることができるようにな
る。上面シール19をスライドさせて一方の舌状突起部
23をエンドキャップ5の一方の挿入孔25に押し込む
と、他方の舌状突起部23の先端が他方の挿入孔25の
入口に位置して該他方の挿入孔25に挿入できるように
なる。その挿入の際に、芯金20に形成された一対の突
出部16がエンドキャップ5の下面13Eに形成した凹
溝28の下面又は凸部24の側面に案内されて舌状突起
部23が挿入孔25に挿入される。次いで、再びねじを
締め付けると、リップシール22の長手方向端面が側面
シール6に当接して、上面シール19は長手方向に拘束
され、図3に示すような状態になる。
【0033】逆に、上面シール19を交換する等のため
に、上面シール19をスライダ7から取り外す場合に
は、次のような方法によって行う。まず最初にエンドキ
ャップ5に側面シール6をねじ止めしていたねじを緩め
る。これにより、上面シール19の突出部16に当接し
て上面シール19を動かないように拘束していた側面シ
ール19がエンドキャップ5から離脱するので、ねじを
緩めた側の側面シール6の方へ上面シール19をスライ
ドさせることができるようになる。上面シール19をス
ライドさせて一方の舌状突起部23をエンドキャップ5
の一方の挿入孔25に押し込むと、他方の舌状突起部2
3が他方の挿入孔25から抜けるので、上面シール19
はスライダ7から簡単に取り外すことができる。
【0034】この直動転がり案内ユニットは、上記のと
おり、側面シール6が各エンドキャップ5の外側端面2
7にそれぞれ取り付けられているので、軌道レール1に
付着した異物は側面シール6によって、軌道レール1の
上面14とスライダ7の天井面13との間への侵入、及
び軌道レール1の両側壁面11,11とスライダ7の内
側面32との間への侵入が阻止される。
【0035】しかし、軌道レール1の上面14に開口し
ているボルト挿通孔33に異物が溜まっている場合、軌
道レール1の上面14に摺接する側面シール6のシール
突起6Aでボルト挿通孔33に溜まった異物を完全に払
拭することは困難である。側面シール6を潜り抜けた異
物はスライダ2の内部で飛散するが、上面シール19が
設けられているので、軌道溝8,9への異物の侵入は阻
止される。即ち、上面シール19は軌道レール1の上面
14の両側部領域Sにそれぞれ摺接する一対のリップシ
ール22,22を備えており、先端リップは軌道レール
1の中央領域C側に向けて傾斜しているので、側面シー
ル6と軌道レール1の上面14との間を通ってスライダ
7の内部即ち空所12に侵入してきた異物が更に軌道溝
8,9側へ侵入しようとする時、先端リップは軌道レー
ル1の上面14に強く押し付けられることになり、異物
の軌道溝8,9側への侵入は阻止される。
【0036】次に、この発明による直動転がり案内ユニ
ットの別の実施例について説明する。図4はこの発明に
よる直動転がり案内ユニットを示す分解斜視図である。
図中の符号のうち、図1から図3に示した実施例のもの
と機能的に同じものについては、同一符号を使用するこ
とにする。図4を参照しながら説明すると、エンドキャ
ップ5は内側端面26即ちケーシング2への取付面にリ
ターン通路孔10が形成されている。エンドキャップ5
は、凹溝28によって門型の形状をしており、軌道レー
ル1の上面に対向する下面の中央領域には軌道レール側
に向けて突出する凸部24が形成され、凸部24には下
面に沿って挿入孔25が形成されている。この実施例に
おける凸部24はエンドキャップ5の内側端面26から
外側端面27まで延びており、先に示した実施例の凸部
24とは異なるが、こちらの凸部24は製作が容易であ
る。下面の側部領域には凹溝28が形成されている。挿
入孔25の上面は凹溝28の底面と同一平面になるよう
に形成されている。
【0037】上面シール19は、矩形板からなる板状芯
金20と、板状芯金20の両側縁に焼き付けによって固
着された細長い一対のリップシール22,22とから構
成されている。各リップシール22はゴム、プラスチッ
ク等の弾性材料から成り、各リップシール22の先端リ
ップは軌道レール1の上面側部領域Sに摺接する。ま
た、先端リップは軌道レール1の中央領域C側に向かっ
て傾斜している。図5は上面シール19の端面図を示し
ているが、板状芯金20は断面形状が平板状である。ま
た、板状芯金20は、矩形板の長手方向両端部にそれぞ
れ、両側縁に沿って長手方向に延びる一対の突出部1
6,16を有している。上面シール19の幅は、軌道レ
ール1の上面14の幅より小さく形成されるものであ
り、突出部16,16の幅は、エンドキャップ5の下面
13Eに形成された凹溝28の幅よりそれぞれ小さく形
成されている。また、板状芯金20は、一対の突出部1
6,16の間に形成された舌状突起部23を有し、舌状
突起部23はエンドキャップ5の挿入孔25に差し込ま
れる。図4からも明らかなように、板状芯金20に形成
された舌状突起部23の長さは突出部16の長さよりも
短く形成されている。また、図5に示されるように、突
出部16と舌状突起部23とは同一平面上に形成されて
いる。
【0038】図6はこの発明による直動転がり案内ユニ
ットに上面シール19を組み込んだ状態を示す下面図で
ある。スライダ7は、ケーシング2の長手方向両端にエ
ンドキャップ5及び側面シール6を共通のねじ29でね
じ止めすることによって組み立てられる。上面シール1
9をスライダ7へ取り付けた状態において、上面シール
19のリップシール22は長手方向両端がそれぞれ側面
シール6に当接しているので、上面シール19と側面シ
ール6との当接面は密封状態に維持されると共に、上面
シール19は長手方向に拘束されている。また、上面シ
ール19をスライダ7へ取り付けた状態において、リッ
プシール22とエンドキャップ5の下面13Eとの距離
は板状芯金20一枚分の距離であるから、下面13Eと
軌道レール1の上面14との間隙は従来のものに比べて
かなり小さなものになる。
【0039】また、上面シール19をスライダ7へ取り
付けたときの取付状態における、舌状突起部23の挿入
孔への挿入長さLは短くなるように設定されている。即
ち、板状芯金20の長手方向両端にそれぞれ形成された
舌状突起部23の長さDの総和2Dは、エンドキャップ
5の挿入孔25への舌状突起部23の挿入長さLの総和
2Lの2倍よりも大きく設定されており、挿入孔25の
長さは舌状突起部23の長さDよりも大きく設定されて
いる。従って、一方の側面シール6のねじ29を緩める
と、板状芯金20は緩めた側の側面シール6の方へスラ
イドさせることができる。また、板状芯金20をスライ
ドさせると、他方の側面シール6が取り付けられたエン
ドキャップ5の挿入孔25から舌状突起部23が抜け、
上面シール19をスライダ7から取り外すことができ
る。
【0040】次に、上面シール19のスライダ7への取
付方法について説明する。ケーシング2の軌道溝及びエ
ンドキャップ5のリターン通路孔10に転動体を組み込
んで、ケーシング2を挟んで長手方向両端面にそれぞれ
エンドキャップ5を対向して配置し、更に、エンドキャ
ップ5の外側端面27即ち反ケーシング側の端面に側面
シール6を重ね合わせ、ケーシング2にエンドキャップ
5と側面シール6をねじ29でねじ止めすることによっ
て、スライダ7を組み立てる。
【0041】上面シール19をスライダ7に取り付ける
場合には、エンドキャップ5に側面シール6をねじ止め
していたねじ29を少し緩める。これにより、上面シー
ル19の突出部16に当接して上面シール19を動かな
いように拘束していた側面シール6がエンドキャップ5
から離脱するので、ねじ29を緩めた側の側面シール6
の方へ上面シール19をスライドさせることができるよ
うになる。上面シール19をスライドさせて一方の舌状
突起部23をエンドキャップ5の一方の挿入孔25に押
し込むと、他方の舌状突起部23の先端が他方の挿入孔
25の入口に位置して該他方の挿入孔25に挿入できる
ようになる。その挿入の際に、板状芯金20に形成され
た一対の突出部16,16がエンドキャップ5の下面1
3Eに形成した凹溝28の側壁に案内されて、舌状突起
部23が挿入孔25に挿入される。次いで、再びねじ2
9を締め付けると、リップシール22の長手方向端面が
側面シール6に当接して拘束され、図6に示すような状
態になる。
【0042】なお、上面シール19の板状芯金20を弾
性に富む薄いばね板で作製した場合には、板状芯金20
を長手方向に曲げて即ち反らせて板状芯金20の舌状突
起部23をエンドキャップ5の挿入孔25に挿入するこ
とも可能である。
【0043】逆に、上面シール19を交換などのために
スライダ7から取り外す場合には、次のような方法によ
って行う。まず最初にエンドキャップ5に側面シール1
9をねじ止めしていたねじ29を緩める。これにより、
上面シール19の突出部16に当接して上面シール19
を動かないように拘束していた側面シール6がエンドキ
ャップ5から離脱するので、ねじ29を緩めた側の側面
シール6の方へ上面シール19をスライドさせることが
できるようになる。上面シール19をスライドさせて一
方の舌状突起部23をエンドキャップ5の挿入孔25に
押し込むと、他方の舌状突起部23が他方の挿入孔25
から抜けるので、上面シール19はスライダ7から簡単
に取り外すことができる。
【0044】次に、この発明による直動転がり案内ユニ
ットの別の実施例について説明する。図7はこの発明に
よる直動転がり案内ユニットに組み込まれる上面シール
の別の実施例を示す端面図である。上面シール30は板
状芯金31の横断面形状が凸状であって舌状突起部23
が一対の突出部22,22から偏倚して形成されている
点を除けば、図4から図6に示した上面シール19と同
一の構成を備えている。また、上面シール30を採用す
る場合には、図4に示したような、下面13Eに凸部2
4を有するエンドキャップ5ではなくて、端面に挿入孔
を形成したエンドキャップ、即ち挿入孔が下面から偏倚
した位置に形成されたエンドキャップを用いることがで
きる。上面シール30を使用する場合、ケーシングの下
面については、図1に示す形状を含めて、例えば、図8
に示すような形状を採用してもよい。
【0045】
【発明の効果】この発明は上記のように構成されている
ので、次のような効果を奏する。即ち、この発明による
直動転がり案内ユニットに組み込まれる上面シールは、
エンドキャップに形成された挿入孔に上面シールを構成
する芯金の舌状突起部を挿入することによって、スライ
ダに取り付けられるので、従来のようにねじ等の固着手
段が上面シールから軌道レール側へ突出しない。しか
も、上面シールをエンドキャップに取り付けた状態にお
いて、上面シールのリップシールとエンドキャップの下
面の距離は板状芯金一枚分の距離である。従って、ケー
シングの下面と軌道レールの上面との間隔を小さくする
ことができ、装置全体の薄型化を図ることができる。
【0046】また、この発明による直動転がり案内ユニ
ットは、ケーシングに転動体を組み込み、その転動体を
組み込んだケーシングを挟むように一対のエンドキャッ
プと側面シールを重ねて取り付けることによってスライ
ダを組み立て、その組み立てたスライダに上面シールを
取り付けることができるように構成されているので、従
来のようにスライダを組み立てる工程の途中で上面シー
ルを組み込むものと比べて、上面シールのスライダへの
組み付けが簡単であり、組立作業の効率化を図ることが
できる。
【0047】また、この発明による直動転がり案内ユニ
ットにおいて、上面シールの板状芯金に形成した舌状突
起部は突出部よりも短く形成されており、エンドキャッ
プは下面に板状芯金の突出部を案内する凹溝を有してい
るので、前記凹溝に突出部を当接させた状態で上面シー
ルを長手方向にスライドさせると、突出部が凹溝即ちエ
ンドキャップの下面に形成した凸部に案内されて、舌状
突起部が挿入孔に挿入される。従って、この意味におい
ても、上面シールはエンドキャップに簡単に取り付ける
ことができ、製造コストを抑えることができる。
【0048】また、上面シールはエンドキャップの挿入
孔に差し込むだけで取り付けられるので、ボルト或いは
ねじ等の取付のための固着用部品は一切不要であるから
部品点数が少なくて済む。また、取付のための特別な工
具や装置も一切不要である。
【0049】また、上面シールを取り外す場合には、従
来の直動転がり案内ユニットのようにエンドキャップを
取り外さなくても、側面シールをエンドキャップから引
き離すだけで、例えば、側面シールを取り付けるための
ねじを緩めるだけで、上面シールは長手方向にスライド
させることができるようになるので、スライダから上面
シールを簡単に取り外すことができる。即ち、側面シー
ルを取り付けるためのねじを緩めると、側面シールによ
って長手方向の移動を拘束されていた上面シールは、長
手方向にスライドさせることができるようになり、しか
もこの発明による直動転がり案内ユニットは、板状芯金
の長手方向両端に設けられた舌状突起部の長さの総和が
挿入孔への舌状突起部の挿入長さの総和の2倍よりも大
きくなるように寸法設定され、舌状突起部の長さよりも
挿入孔の長さの方が長いので、上面シールを長手方向に
スライドさせれば、舌状突起部は簡単に挿入孔から離脱
する。従って、エンドキャップをケーシングから取り外
さなくても、側面シールのねじを緩めさえすれば、上面
シールはスライダから取り外すことができ、上面シール
の交換作業も簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による直動転がり案内ユニットの実施
例を示す断面図である。
【図2】図1の直動転がり案内ユニットの側面断面図で
ある。
【図3】図1の直動転がり案内ユニットの下面図であ
る。
【図4】この発明による直動転がり案内ユニットの別の
実施例を示す分解斜視図である。
【図5】図4に示す上面シールの一実施例を示す端面図
である。
【図6】図4の直動転がり案内ユニットの下面図であ
る。
【図7】この発明による直動転がり案内ユニットに組み
込まれる上面シールの別の実施例を示す端面図である。
【図8】従来の直動転がり案内ユニットの一例を示す正
面図であって、ケーシングの右半分を切除して示した正
面図である。
【図9】従来の直動転がり案内ユニットの別の例を示す
断面図である。
【図10】図9の直動転がり案内ユニットに組み込まれ
る上面シールの平面図である。
【図11】従来の直動転がり案内ユニットの全体を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 軌道レール 2 ケーシング 3 下面シール 4 転動体 5 エンドキャップ 6 側面シール 8,9 軌道溝 11 側壁面 12 空所 13,13E 下面 14 軌道レールの上面 16 突出部 19,30 上面シール 20 板状芯金 22 リップシール 23 舌状突起部 24 凸部 25 挿入孔 28 凹溝 35 切欠部 C 中央領域 S 側部領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向両側壁面に軌道溝を形成した軌
    道レール、該軌道レールに対して相対摺動可能であり且
    つ前記各軌道溝に対向して軌道溝を形成したケーシン
    グ、該ケーシングの長手方向両端に取り付けたエンドキ
    ャップ、対向する前記軌道溝間を転走する転動体、前記
    各エンドキャップの外側端面に設けた側面シール、及び
    前記軌道レールの上面に対向する前記ケーシングの下面
    に配置された上面シールを有する直動転がり案内ユニッ
    トにおいて、前記上面シールは前記ケーシングと前記エ
    ンドキャップとの下面に沿って延びる板状芯金と該板状
    芯金に固着されて前記軌道レールの両側上面にそれぞれ
    摺接するリップシールとを有し、前記板状芯金は両端中
    央に形成された切欠部と該切欠部の中央に突出する舌状
    突起部とを有し、前記エンドキャップの下面には挿入孔
    が形成されており、前記板状芯金の前記舌状突起部が前
    記エンドキャップの前記挿入孔に差し込み可能に挿入さ
    れていることを特徴とする直動転がり案内ユニット。
  2. 【請求項2】 前記板状芯金に形成された前記切欠部の
    両側には突出部が形成され、該突出部は前記側面シール
    に当接しており、前記エンドキャップの前記挿入孔は前
    記エンドキャップの下面に形成した凹溝に突出した凸部
    に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の直
    動転がり案内ユニット。
  3. 【請求項3】 前記板状芯金に形成された前記切欠部は
    前記エンドキャップの前記凸部に嵌合していることを特
    徴とする請求項2に記載の直動転がり案内ユニット。
  4. 【請求項4】 前記舌状突起部は前記板状芯金の両端よ
    りも短く形成され、前記舌状突起部の長さの総和は前記
    挿入孔への前記舌状突起部の挿入長さの総和の2倍より
    も長く、前記挿入孔の長さは前記舌状突起部の長さより
    も長く形成したことを特徴とする請求項1に記載の直動
    転がり案内ユニット。
  5. 【請求項5】 前記板状芯金は弾性材で形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の直動転がり案内ユニ
    ット。
  6. 【請求項6】 前記エンドキャップの前記凹溝に沿って
    前記板状芯金の前記突出部を案内することによって前記
    舌状突起部が前記挿入孔に挿入されることを特徴とする
    請求項1に記載の直動転がり案内ユニット。
  7. 【請求項7】 前記板状芯金は平らなプレートから形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の直動転が
    り案内ユニット。
  8. 【請求項8】 前記板状芯金は前記舌状突起部が形成さ
    れた中央部が両側部から上方に偏倚した横断面凸状に形
    成され、前記エンドキャップは前記下面から偏倚した位
    置に前記挿入孔が形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の直動転がり案内ユニット。
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