JPH072931B2 - コンクリート剥離塗料および該塗料を塗装したコンクリート型枠 - Google Patents

コンクリート剥離塗料および該塗料を塗装したコンクリート型枠

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JPH072931B2 JP22502791A JP22502791A JPH072931B2 JP H072931 B2 JPH072931 B2 JP H072931B2 JP 22502791 A JP22502791 A JP 22502791A JP 22502791 A JP22502791 A JP 22502791A JP H072931 B2 JPH072931 B2 JP H072931B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は剥離効果と耐水性が良
く、剥離転用性の優れたポリウレタン系コンクリート剥
離塗料および該塗料を塗装したコンクリート型枠に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりコンクリート型枠に塗布して使
用する剥離剤としては、鉱物油、動・植物油又は動・植
物油のけん化物、高級脂肪酸の金属石鹸、パラフィン等
を溶解した鉱物油等の油性剥離剤および該油性剥離剤に
界面活性剤を添加して自己乳化型にした水溶性剥離剤等
があるが、油性の場合には、火災の危険、公害、作業環
境面で問題があり、水溶性の場合には、塗布後、降雨等
で剥離剤が流失し、充分な剥離効果が得られない等の欠
点がある。また、油性、水溶性ともに型枠の剥離転用ご
とに剥離剤の再塗布が必要である。剥離剤の再塗布等の
問題を解決するために合成樹脂塗料を塗布する方法が考
えられてるが、塗料だけでは十分な剥離効果と良好なコ
ンクリート仕上り面が得られてない。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、従来から
使用されている上記型枠剥離剤の諸欠点を解決するため
になされたものである。すなわち、型枠がコンクリート
から剥離しやすくするとともに、一回の塗装でその転用
回数を多くすることのできる塗料、および上記剥離性に
優れ、多数回転用可能なコンクリート型枠を安価に提供
することを目的とする。本発明者らは上記問題を解決す
るために鋭意研究した結果、合成樹脂塗料に剥離性物質
として特定の液状高沸点化合物を配合すると、コンクリ
ート面からの剥離性が良好でかつ多数回使用できるこ
と、更に、塗料用樹脂としては特定のポリウレタンが好
ましいことをみいだした。
【0004】コンクリート型枠としては通常、木質板が
使用されている。ウレタン樹脂塗料のうち、有機ポリイ
ソシアネートと有機ポリオール等の活性水素基含有化合
物とからなる2液性の塗料を木質板に塗装したとき、塗
装面に気泡を生じ平滑な表面が得られず、かつ剥離性物
質が十分に塗膜中に保持されず、良好な剥離と転用回数
が得られない場合がある。このような現象は木質板の乾
燥が不十分な場合に起こりやすいが、木質板を充分に乾
燥しても塗料によっては起こる場合もあり、生産性やコ
ンクリート型枠の品質面で問題となっていた。本発明
は、上記問題を解決するためのものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のコンクリート剥
離塗料は、コンクリートと接する木質部材の表面に塗装
してコンクリートとの剥離を良くするための塗料におい
て、塗料用樹脂が有機ポリイソシアネートとポリオール
等の活性水素基含有化合物とからなり、有機ポリイソシ
アネートが木質部材に非浸透性のものであることを特徴
とする。
【0006】本発明の塗料は、コンクリートとの剥離性
を良くするために剥離性物質として、沸点が 250℃以上
で常温において液状である化合物を配合するのが好まし
い。また、本発明は上記コンクリート剥離用塗料を塗装
したコンクリート型枠に関するものである。本発明の塗
料用樹脂において、有機ポリイソシアネートとしては、
平均イソシアネート基数が 2.7以上でかつ粘度が 400 m
Pa・s/25 ℃以上のものが好ましい。
【0007】好ましいポリウレタン樹脂としては、分子
量MW1 のイソシアネート基数または平均イソシアネート
基数F1が 2.7以上でかつ粘度が 400 mPa・s/25 ℃以上の
有機ポリイソシアネートW1重量部と、分子量MW2 の平均
活性水素基数F2が2以上の活性水素基含有化合物W2重量
部とを反応させて得られる、下記式: で示されるポリウレタン架橋密度CDが 0.2以上であるこ
とを特徴とするポリウレタン(以下、本発明ポリウレタ
ンという。)を挙げることができる。
【0008】本発明のコンクリート剥離塗料(以下、単
に剥離塗料という)に用いる上記本発明ポリウレタンに
おいて、有機ポリイソシアネート成分としては、ポリメ
チレンポリフェニルポリイソシアネート(C−MD
I)、またはトリレンジイソシアネート(TDI)、 ジ
フェニールメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメ
チレンポリフェニルポリイソシアネート(C−MD
I)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、 ヘキサ
メチレンジイソシアネート(HDI)、水素添加TD
I、水素添加MDI、水素添加XDI、イソホロンジイ
ソシアネートの変性物またはそれらの混合物であって、
変性等によって適当に分子量を大きくするとかまたは粘
度を高めることによって木質部材に非浸透性としたもの
であればよい。より具体的にはイソシアネート基数また
は平均イソシアネート基数F1が 2.7以上でかつ粘度が 4
00mPa・s/25℃以上、好ましくは平均イソシアネート基数
F1が 2.8以上、 3.5以下でかつ粘度が 500mPa・s/25℃以
上、3000mPa・s/25℃以下のものが挙げられる。
【0009】活性水素基含有化合物としては、上記の有
機ポリイソシアネートと反応してポリマーを生ずるもの
であればいずれのものも使用できる。より具体的には、
分子量MW2 の平均活性水素基数F2が2以上の活性水素基
含有化合物として、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポ
リオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポ
リオール等のポリエーテルポリオール、ポリエチレンア
ジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレ
ンアジペート、ポリカプロラクトンポリオール、ヒマシ
油等のポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオ
ール等のポリオレフィンポリオール、多価アルコール、
多価アミン、またはそれらの混合物であって、平均活性
水素基数が2以上であるものがあげられる。
【0010】有機ポリイソシアネートおよび活性水素基
含有化合物において、2種以上からなる混合液状有機ポ
リイソシアネートおよび混合活性水素基含有化合物を使
用した場合、分子量、平均イソシアネート基数、または
平均活性水素基数は下記のようにして求める。一例とし
て活性水素基含有化合物について記載する。 活性水素化合物の種類 重量部 平均活性水素基数 分子量 〃 (1) W1(1) F1(1) MW1(1) 〃 (2) W1(2) F1(2) MW1(2) ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ 〃 (n) W1(n) F1(n) MW1(n) 2種類混合の場合
【0011】剥離性物質として使用される、沸点が 250
℃以上で常温において液状である化合物(以下高沸点化
合物という)としては、例えばジメチルフタレート(D
MP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフ
タレート(DOP)等のフタル酸エステル系、ジオクチ
ルアジペート(DOA)、ジイソブチルアジペート(D
IBA)、ジイソデシルアジペート(DIDA)等の二
塩基酸エステル系、トリクレジルホスフェート等のリン
酸エステル系、塩素化パラフィン系、ポリオキシプロピ
レン、ポリオキシエチレン等もしくはそれらの変性物ま
たはそれらの混合物を挙げることができる。これらは前
記塗料用樹脂 100重量部に対して10〜 300重量部、好ま
しくは20〜100重量部配合する。高沸点化合物の配合量
が塗料用樹脂に対して10重量部未満の場合には、樹脂塗
膜から高沸点化合物がブリードしにくく、コンクリート
と型枠との剥離が簡単にできなくなり、一方、 300重量
部以上の場合は、樹脂塗膜から高沸点化合物が大量にブ
リードし、コンクリートと型枠との剥離が簡単にできる
が、得られるコンクリートの表面において高沸点化合物
によって変色、硬化不良が発生する。高沸点化合物の選
択に当っては、高沸点化合物が塗料樹脂との間で反応し
ないものを選択しなければならない。高沸点化合物とし
ては、樹脂の可塑剤として通常使用されているものが好
ましい。高沸点化合物のうちには、塗料のイソシアネー
ト成分と溶け合いイソシアネート成分の粘度を低下させ
るものがあるので、このような高沸点化合物を使用する
ときはより高分子量の有機ポリイソシアネートを使用す
るとよい。
【0012】本発明には、前記必須成分の他に通常の塗
料に使用される可塑剤、溶剤、触媒、無機充填剤、顔
料、水分吸収剤、シリコーン等の添加が可能であり、こ
れらは塗料用樹脂の活性水素基含有化合物に予め混合し
ておくとよい。
【0013】本発明の剥離塗料は、ゲル化時間は特に限
定されないが、ゲル化時間は30分以内に調整するのが好
ましい。ゲル化時間の調整には触媒を用いてもよいが、
本発明の場合、活性水素基含有化合物又はイソシアネー
ト成分を加温して調整するほか、分子量等を調整して行
うとよい。通常のポリウレタン塗料では、ゲル化時間が
10分より長くなると、型枠に塗布した場合、空気中の水
分や木材の水分とイソシアネート基が反応して発泡し、
成形コンクリートの表面が滑らかに仕上がらず、また塗
料塗布後の養生に長時間を要し、型枠の生産性が悪くな
るが、本発明の場合にはゲル化時間が30分以内であれば
良好な塗装面を得ることができる。木質部材の水分が少
ない場合には、ゲル化時間が30分以上でも良好な塗装面
が得られる。また本発明の場合には、木質部材の水分が
15〜18%程度の通常の高含水分でも良好な塗装面を得る
ことができ、後記するように20%以上でもゲル化時間等
を調整することにより良好な塗装面が得られる。
【0014】本発明のポリウレタン剥離塗料は、ワンシ
ョット法及びプレポリマー法のいづれにによっても調製
できる。ワンショット法は、液状有機ポリイソシアネー
トをB液、活性水素基含有化合物をA液とし、使用時に
所定量混合する方法である。プレポリマー法は、あらか
じめ有機ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物と
で末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを合
成しておき、これをB液とし、活性水素基含有化合物を
A液とし、両者を使用時に所定量混合する方法である。
このプレポリマー法の場合の架橋密度CDの計算について
は、次式が用いられる。 上記式において、末端イソシアネート基含有ウレタンプ
レポリマーの合成に使用した有機ポリイソシアネート末
端が、W1、F1、MW1 に相当し、末端イソシアネート基含
有ウレタンプレポリマーの合成に使用した活性水素基含
有化合物とA液の活性水素基含有化合物の合計平均がW
2、F2、MW2 に相当する。末端イソシアネート基含有ウ
レタンプレポリマーは、有機ポリイソシアネートW1重量
部と活性水素基含有化合物W2重量部を均一に混合して、
40〜 150℃で10分〜10時間反応させて得られる。この場
合、下記式で求められるインデックスIpが小さい時、得
られたウレタンプレポリマーの粘度が高く、ゲル化する
場合もある。したがってIpは 1.5以上が望ましいが、特
にこれに限定されるものではない。
【0015】
【0016】本発明のポリウレタン剥離塗料は、使用に
あたりイソシアネート成分(A液)と活性水素基含有化
合物(B液)との配合比は、イソシアネート成分中のイ
ソシアネート基/活性水素基含有化合物中の活性水素基
の当量比で、0.60〜2.0 /1.0 、望ましくは0.70〜1.30
/1.0 が良く、塗布時にイソシアネート成分と活性水素
基含有化合物を所定量混合し、ハケ塗り、コテ塗り等の
方法や、ナイフコート、ロールコート又は2液混合スプ
レー機によるスプレー等、公知の塗装方法により木製の
板状体表面に塗布され、本発明のコンクリート型枠が得
られる。塗料用樹脂がポリウレタン以外の本発明剥離用
塗料は、ハケ塗り、コテ塗り等の方法や、ナイフコー
ト、ロールコートまたはスプレー機によるスプレー塗装
等、公知の塗装方法によりコンクリートと接する面に塗
装する。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、「実施例」および「比較例」において「部」、
「%」とあるのは「重量部」、「重量%」である。 実施例1 ポリオキシプロピレンポリオール(平均分子量 500、活
性水素基数4)50部とポリオキシプロピレンポリオール
(平均分子量1000、活性水素基数2)50部の混合ポリオ
ール(平均分子量 667、平均活性水素基数 3.33 )100
部に、ジオクチルフタレート50部、ジブチルチンジラウ
レート0.02部を混合してA液とした。粘度 800mPa・s/25
℃のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(平
均分子量 350、イソシアネート基数 2.8)77.2部をB液
とした。 イソシアネート基/活性水素基の当量比=1.05/1 架橋密度 CD =2.12 本塗料を厚さ12mmのJAS型枠用合板の表面に 100μm
となるように2回に分けてナイフコーターで塗装して、
本発明のコンクリート型枠合板を得た。本塗料を塗装
後、塗膜の表面状態として、硬化塗膜の発泡、塗膜表面
の平滑性を肉眼で観察、その結果を表1に示した。
【0018】実施例2 実施例1と同様の混合ポリオールをA剤とし、粘度3000
mPa・s/25℃のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネ
ート(平均分子量 400、イソシアネート基数 3.2)77.2
部をB液とした。 イソシアネート基/活性水素基の当量比=1.05/1 架橋密度 CD =2.42 実施例1と同様に塗装して塗装面を観察した。
【0019】実施例3 ポリオキシプロピレンポリオール(分子量 700、活性水
素基数 2)100部に、重質炭酸カルシウムを40部とジ
ブチルチンジラウレート0.05部を混合してA液とし、ポ
リオキシプロピレンポリオール(分子量 1000、活性水
素基数 3)62.8部とトリレンジイソシアネート(分子
量 174、イソシアネート基数 2)37.2部を反応させた
末端イソシアネートプレポリマー 132部をB液とした。 プレポリマーのIP= 2.25 架橋密度CD= 0.36 イソシアネート基/活性水素基の当量比=1.1 /1 B液を50℃に加温後、A液を添加混合して本発明の剥離
塗料を得た。この塗料を実施例1と同様に塗装して塗装
面を観察した。
【0020】実施例4 ポリオキシプロピレンポリオール(分子量 1000 、活性
水素基数 2)90部とトリメチロールプロパン(分子量
134、活性水素基数 3)10部の混合ポリオール(平均
分子量 607、平均活性水素基数 2.45 )100 部に、ジブ
チルフタレート20部およびジブチルチンジラウレート0.
05部を混合してA液とした。粘度 3000 mPa・s/25℃のポ
リメチレンポリフェニルポリイソシアネート(平均分子
量 400、イソシアネート基数 3.2)60.5部をB液とし
た。 イソシアネート基/活性水素基の当量比=1.05/1 架橋密度 CD =1.60 A液とB液を混合して本発明の剥離塗料を得た。この塗
料を実施例1と同様に塗装して塗装面を観察した。
【0021】比較例1 実施例1と同様の混合ポリオールをA液とし、粘度 170
mPa・s/25℃のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネ
ート(平均分子量 270、イソシアネート基数 2.2)77.2
部をB液とした。 イソシアネート基/活性水素基の当量比=1.05/1 架橋密度 CD =1.47 A液とB液を混合して本発明の剥離塗料を得た。この塗
料を実施例1と同様に塗装して塗装面を観察した。
【0022】比較例2 実施例1と同様の混合ポリオールをA液とし、粘度3mP
a・s/25℃のトリレンジイソシアネート(平均分子量 17
4、イソシアネート基数 2)46.3部をB液とした。 イソシアネート基/活性水素基の当量比=1.05/1 架橋密度 CD =1.36 A液とB液を混合して本発明の剥離塗料を得た。この塗
料を実施例1と同様に塗装して塗装面を観察した。
【0023】比較例3 ポリオキシプロピレンポリオール(分子量 700、活性水
素基数 2)100部に、重質炭酸カルシウム40部とジブ
チルチンジラウレート0.1 部を混合してA液とした。粘
度3mPa・s/25℃のトリレンジイソシアネート(平均分子
量 174、イソシアネート基数 2)26.1部をB液とし
た。 イソシアネート基/活性水素基の当量比=1.05/1 架橋密度 CD =0 A液とB液を混合して本発明の剥離塗料を得た。この塗
料を実施例1と同様に塗装して塗装面を観察した。塗装
結果は表3に示す。
【0024】各実施例の塗料の組成を表1に、比較例の
塗料の組成を表2に示す。
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】比較試験 上記各実施例および比較例で得られた各塗料を塗布した
塗装面の結果及び各塗料を塗装したコンクリート型枠合
板についての性能試験結果を表3に示す。
【0027】
【表3】 表3における各試験は下記の方法による。 1)硬化塗膜の発泡状態と塗膜表面の平滑性は目視によ
って判定した。発泡状態は気泡やブツ等の全くないのを
良好とした。塗膜表面の平滑性は光りを乱反射しない面
を良好とした。 2)型枠とコンクリートの剥離強さ ポルトランドセメント:水=3:1の割合で配合したセ
メントペーストを、塗装型枠合板を組んで作った型枠30
×30×5cmの中に流し込み室温で3日間放置した後、試
験に供した。試験は塗装型枠合板を該合板と接していた
コンクリート面に対して垂直方向に引っ張って剥離する
のに要する強さ(kg)を測定した。 3)型枠転用回数 同一の塗装型枠合板で1)の試験を繰返し、剥離強さが30
kg以上となるまでの回数を測定した。ただし、10回以上
とあるのは転用回数11回目で30kgを越えない場合には試
験を中止した。 4)コンクリート硬化面の平滑性は、塗装型枠合板を剥
離後のコンクリート表面の平滑性を肉眼で観察した。 上記表3の結果からわかるように本発明の塗料を塗布し
たコンクリート型枠は、含水量8%及び20%のいづれの
合板においてもすべての点で比較例のものよりも優れて
いる。なお、比較例のものもコンクリート型枠として使
用できるが、塗装面及びコンクリート硬化面の平滑性に
おいて、本発明品に劣る。
【0028】
【発明の効果】上記各実施例で示したように、本発明の
剥離塗料は木質部材に塗布したとき塗装面に気泡等を生
じることなく平滑な塗装面が得られる。これらの効果
は、木質部材の含水量の多寡や塗料のゲル化時間の長短
に影響されず、また剥離性物質の種類や配合量に応じて
有機ポリイソシアネートを選択することにより良好な剥
離性を有する塗膜が得られる。そのため、生産性が良好
でかつ、本発明の塗料を塗布したコンクリート型枠は、
硬化コンクリート面からの剥離が容易で、かつ1回の塗
布で転用回数が多く繰り返し使用できるため作業性もよ
く、経済的にも優れている。更に、屋外に放置して太陽
光線に暴露されたり、雨水に濡れたりしてもコンクリー
トからの剥離性の低下も、転用回数の低下も少ないのみ
ならず、コンクリート硬化面の平滑性も良好である。し
たがって、建設現場でのコンクリート型枠の使用枚数の
減少、ひいては省資源に役立つ等の利点をも有する。な
お、本発明の剥離塗料はコンクリート型枠を主体として
説明したが、型枠に限らず生コンクリートに接する部材
の表面に塗装して硬化コンクリートからの剥離を容易に
することが出来る。したがって、本発明塗料は木質板の
塗装に限ることなく、金属板等他の部材の塗装にも適用
出来る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートと接する木質部材の表面に
    塗装してコンクリートとの剥離を良くするための塗料に
    おいて、塗料用樹脂が有機ポリイソシアネートとポリオ
    ール等の活性水素基含有化合物とからなり、有機ポリイ
    ソシアネートが木質部材に非浸透性のものであることを
    特徴とするコンクリート剥離塗料。
  2. 【請求項2】 木質部材に非浸透性の有機ポリイソシア
    ネートが、平均イソシアネート基数が 2.7以上でかつ粘
    度が 400mPa・s/25℃以上の有機ポリイソシアネートであ
    ることを特徴とする請求項第1項記載のコンクリート剥
    離塗料。
  3. 【請求項3】 塗料用樹脂が、 分子量MW1 のイソシアネート基数または、平均イソシ
    アネート基数F1が 2.7以上でかつ粘度が 400mPa・s/25℃
    以上の有機ポリイソシアネートW1重量部と、 分子量MW2 の平均活性水素基数F2が2以上の活性水素
    基含有化合物W2重量部とを反応させて得られる、下記式
    において示されるポリウレタン架橋密度CDが 0.2以上で
    あるポリウレタンであることを特徴とするポリウレタン
    コンクリート剥離塗料。
  4. 【請求項4】 剥離性物質として、沸点が 250℃以
    上で常温において液状である化合物を含むことを特徴と
    する請求項第1項ないし第3項のいづれか1項記載のコ
    ンクリート剥離塗料。
  5. 【請求項5】 沸点が 250℃以上で常温において液状で
    ある化合物が可塑剤であることを特徴とする請求項第4
    項記載のコンクリート剥離塗料。
  6. 【請求項6】 請求項第1項ないし第5項のいづれか1
    項記載のコンクリート剥離塗料を板状体の表面に塗装し
    たことを特徴とするコンクリート型枠。
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