JPH07292383A - 離型剤組成物の製造法 - Google Patents

離型剤組成物の製造法

Info

Publication number
JPH07292383A
JPH07292383A JP10780594A JP10780594A JPH07292383A JP H07292383 A JPH07292383 A JP H07292383A JP 10780594 A JP10780594 A JP 10780594A JP 10780594 A JP10780594 A JP 10780594A JP H07292383 A JPH07292383 A JP H07292383A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
release agent
aqueous dispersion
silicone oil
mold
agent composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10780594A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Nakagome
誠治 中込
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP10780594A priority Critical patent/JPH07292383A/ja
Publication of JPH07292383A publication Critical patent/JPH07292383A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコーンオイルを非イオン系界面活性剤を
用いて水性分散媒中に分散させた水性分散液よりなる離
型剤において、金型表面に塗布したときのつきまわり性
および分散性を改善させた離型剤組成物の製造法を提供
する。 【構成】 シリコーンオイルを非イオン系界面活性剤を
用いて水性分散媒中に分散させた水性分散液に、少なく
とも一種の重合性ビニル化合物を添加し、重合させて離
型剤組成物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、離型剤組成物に関す
る。更に詳しくは、金型用離型剤として好適に用いられ
る離型剤組成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムの加硫成形時には、一般に外部塗布
型離型剤が用いられている。かかる外部塗布型離型剤と
しては、その離型性の良さからシリコーンオイルを含む
ものが広く使用されている。ところで、外部離型剤を金
型面に塗布する場合には、分散媒の有害性、発火性等の
危険性をなくすために水を用いることが好ましいもの
の、シリコーンオイル自体は水との相溶性がないため、
界面活性剤を同時に加えてミセル状態を形成させ、水中
に分散させる手法がとられる。このとき用いられる界面
活性剤としては、価格、入手の容易さなどから、有機脂
肪酸系、リン酸系等のイオン系のものが用いられてい
る。
【0003】ところで、金型とゴムとの間の離型作用
は、シリコーンオイルのみがもたらすものであり、持続
性のあることが望ましいが、界面活性剤成分は、成形毎
に加硫成形品表面に付着してなくなるものと思われる。
このとき、界面活性剤の酸成分がアクリルゴムの配合剤
中のある種の成分を分解させ、金属塩を主成分とする汚
染物質を生じさせる場合のあることが判明した。
【0004】このような汚染物質は、シリコーンオイル
膜を浸透して、金型面上に強固な皮膜を形成させ、一旦
形成された皮膜は、通常の金型洗浄条件では容易に洗浄
除去されない程のものである。これ以外にも、離型剤に
リン酸エステルの如き反応性成分が含まれている場合に
は、配合によっては上記のようなアクリルゴム中の他の
配合成分と反応して、金型を汚染したり、アクリルゴム
の加硫成形を阻害したり、あるいは加硫成形品に表面の
硬化や軟化、ゴム物性の低下等といった不具合を生じさ
せるおそれがある。
【0005】本発明者らは先に、シリコーンオイル、界
面活性剤および水性分散媒を含有してなる金型用離型剤
において、アクリルゴムの加硫成形時に用いた場合にお
いても、金型面に汚染物質などの残渣を殆んど残さない
金型用離型剤として、シリコーンオイル、(1)エーテル
型または多価アルコールエステル型の非イオン系界面活
性剤あるいは(2)成形時の金型温度でほぼ完全に分解ま
たは揮散する非イオン系界面活性剤および水性分散媒を
含有する金型用離型剤を提案している(特願平5-294494
号公報)。
【0006】この提案された金型用離型剤は、これをア
クリルゴムの加硫成形時に用いた場合においても、金型
面に汚染物質などの残渣を殆んど残さないという所期の
目的は達成させるものの、一般に約150〜220℃の高温と
なっている金型表面に塗布したときのつきまわり性(離
型剤が金型表面に効率良く付着すること)および分散性
(塗布前の良好な分散性が塗布後においても維持されて
いること)の点での改善が求められた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
コーンオイルを非イオン系界面活性剤を用いて水性分散
媒中に分散させた水性分散液よりなる離型剤において、
金型表面に塗布したときのつきまわり性および分散性を
改善させた離型剤組成物の製造法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
シリコーンオイルを非イオン系界面活性剤を用いて水性
分散媒中に分散させた水性分散液に、少なくとも一種の
重合性ビニル化合物を添加し、重合させて離型剤組成物
を製造することによって達成される。
【0009】離型作用を示すシリコーンオイルとして
は、塗布によって金型表面上に皮膜を形成し、それによ
って金型とゴムとの直接の接触防止、剥離性向上等の作
用のあるものであれば任意のものを用いることができ、
例えば単純なポリジメチルシロキサン系のもの、柔軟性
を持たせるために主鎖内にポリエーテル骨格を有するも
のあるいはアルキル側鎖を有するものなど各種のシリコ
ーンオイルを用いることができる。
【0010】水性分散媒としては、一般に水が用いられ
るが、液の沸点を上昇させ、突沸による金型上での液の
飛散を防止したり、液の粘度を調整したりする目的で添
加されるブタノール等のアルコール、プロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール等のグリコールなどを添
加した水溶液としても用いられる。
【0011】非イオン系界面活性剤としては、任意のも
のを用いることができるが、この離型剤組成物がアクリ
ルゴムの加硫成形などに用いられる場合には、前記(1)
または(2)のタイプの非イオン系界面活性剤を用いるこ
とが好ましい。
【0012】(1)のタイプの非イオン系界面活性剤とし
ては、分子内に強力な酸性またはアルカリ性として作用
する官能性基(例えば、-COOH,-POH,-NH等の基)を持た
ない一方で、水性分散媒中でシリコーンオイルと容易に
ミセルを形成し、良好な分散状態を与えるような構造を
有するエーテル型(例えば、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル系、ポリオキシエチレンアルキルアリルエー
テル系等)あるいは多価アルコールエステル型(ポリオキ
シエチレンソルビタンアルキルエステル系等)などが用
いられ、また安定化剤等の他の成分と併用されて用いら
れることもある。
【0013】これらの非イオン系界面活性剤は、アクリ
ルゴムの配合成分との反応は殆んどみられないものの、
熱分解残渣が固形物として金型表面上に残ることがあ
る。この種の固形物は、他のイオン性界面活性剤を用い
たとき形成される汚染物質とは異なり、通常の金型洗浄
条件で容易に除去することは可能であるが、洗浄頻度を
少なくすることが工程上重要なので、このような固形物
も生成しないことが望まれる。
【0014】このような観点から、(2)のタイプの非イ
オン系界面活性剤、即ち成形時の金型温度でほぼ完全に
分解または揮散する非イオン系界面活性剤、例えば次の
ようなエーテル型の非イオン系界面活性剤を用いること
が好ましい。 一般式RO(C2H4O)nHで表わされる化合物 R:炭素数8〜12のアルキル基 n:3〜12 (例) トリエチレングリコール-n-オクチルエーテル トリエチレングリコール-n-デシルエーテル テトラエチレングリコール-n-デシルエーテル 一般式(ROCH2)2CHO(C2H4O)nH R:炭素数6〜12のアルキル基 n:3〜12 一般式(ROCH2)3CCH2O(C2H4O)nH R:炭素数4〜12のアルキル基 n:3〜20
【0015】以上の各成分は、特に限定的ではないが、
一般にシリコーンオイルが約0.001〜50重量%、好ましく
は約0.1〜30重量%の割合で、また非イオン系界面活性剤
が約0.0001〜40重量%、好ましくは約0.01〜20重量%の割
合で用いられ、残部が水性分散媒よりなる水性分散液を
形成させる。水性分散液中には、必要に応じて安定化剤
等を含有せしめることもできる。
【0016】このような水性分散液中には、それの1L
当り約約1〜300ml、好ましくは約5〜200ml程度の少なく
とも一種の重合性ビニル化合物、例えばアルキル(メタ)
アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレー
ト、アクリロニトリル、無水マレイ酸、スチレン等が添
加され、一般に用いられる重合開始剤の存在下に、約50
〜100℃で約0.5〜6時間程度重合反応させ、重合後の水
性分散液はそのままの状態で離型剤組成物を形成し得
る。この離型剤組成物の使用に際しては、その中のシリ
コーンオイル濃度が約0.001〜0.5重量%、好ましくは約
0.001〜0.3重量%の濃度になるように水性分散媒で希釈
した上で用いられる。
【0017】
【発明の効果】本発明方法によって製造される離型剤組
成物は、金型との粘着性に乏しいシリコーンオイルおよ
び比較的低分子量の界面活性剤ばかりではなく、界面活
性剤によって水性分散液中に形成されるミセル中で重合
されるシリコーンオイル包含重合体も共存し、このよう
な重合体は、加熱金型に対して粘着性があるので、これ
を金型に塗布したとき付着され易く、またあまり流動性
もないので、金型表面でのつきまわり性および分散性を
著しく改善させる。
【0018】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0019】実施例1 ポリエーテル系シリコーンオイル(日本ユニカー製品L-7001) 16重量% トリエチレングリコール-n-オクチルエーテル 4 〃 プロピレングリコール 10 〃 水 70 〃 よりなる水性分散液1Lに、メチルメタクリレートとn-
ブチルアクリレートとの等重量混合物200mlを加え、55
℃の撹拌条件下で、過硫酸アンモニウムと亜硫酸水素ナ
トリウムとの等重量混合物を0.1g加え、3時間でほぼ100
%重合反応させた。これを室温に冷却し、離型剤組成物
Aとした。
【0020】実施例2 実施例1において、非イオン系界面活性剤として (C6H13OCH2)2CH(OC2H4)nOH (n:平均5.8) を、また重合性ビニル化合物としてエチルアクリレート
と無水マレイン酸との等量混合物をそれぞれ等量用い、
離型剤組成物Bを調製した。
【0021】比較例 実施例1における水性分散液がそのまま用いられた。
【0022】以上の各実施例および比較例の離型剤組成
物または水性分散液を水で150倍に希釈し、その希釈液
を200℃に加熱した5×5cmのクロムメッキ板上に、スプ
レーを用いて約20cmの距離から全面にかかるように約5
秒間塗布した。塗布後、付着した離型剤量を重量分析に
より定量したところ、次のような値が得られた。 実施例1 0.3 mg/cm2 〃 2 0.2 〃 比較例 0.05 〃
【0023】また、顕微鏡観察を行ったところ、比較例
での分散滴の平均粒径が約10μmであるのに対し、各実
施例でのそれは約2μmであり、良好な分散性を示してい
た。
【0024】更に、各実施例および比較例の離型剤組成
物または水性分散液を水で400倍に希釈し、その希釈液
を成形毎に金型にスプレーガンで塗布しながら、アクリ
ルエラストマー(HAFカーボンブラック40phr、ステアリ
ン酸1phrおよびノクセラーPZ3phr配合)の加硫成形を、1
80℃、30分間の条件下で500回行い、そのときの離型性
を評価した。いずれの場合にも、加硫成形品の金型から
の離型は行えたが、加硫成形品を金型から取り出すのに
要する力(プッシュ・プルゲージで測定)は、次の如くで
あった。 実施例1 1.80kg 〃 2 1.75〃 比較例 3.60〃
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 本発明者らは先に、シリコーンオイル、
界面活性剤および水性分散媒を含有してなる金型用離型
剤において、アクリルゴムの加硫成形時に用いた場合に
おいても、金型面に汚染物質などの残渣を殆んど残さな
い金型用離剤として、シリコーンオイル、(1)エーテ
ル型または多価アルコールエステル型の非イオン系界面
活性剤あるいは(2)成形時の金型温度でほぼ完全に分
解または揮散する非イオン系界面活性剤および水性分散
媒を含有する金型用離型剤を提案している(特願平5−
294494
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 非イオン系界面活性剤としては、任意の
ものを用いることができるが、この離型剤組成物がアク
リルゴムの加硫成形などに用いられる場合には、下記
(1)または(2)のタイプの非イオン系界面活性剤を
用いることが好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 129:08 129:16 129:70 129:48) C10N 30:00 A 40:36

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンオイルを非イオン系界面活性
    剤を用いて水性分散媒中に分散させた水性分散液に、少
    なくとも一種の重合性ビニル化合物を添加し、重合させ
    ることを特徴とする離型剤組成物の製造法。
JP10780594A 1994-04-22 1994-04-22 離型剤組成物の製造法 Pending JPH07292383A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10780594A JPH07292383A (ja) 1994-04-22 1994-04-22 離型剤組成物の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10780594A JPH07292383A (ja) 1994-04-22 1994-04-22 離型剤組成物の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07292383A true JPH07292383A (ja) 1995-11-07

Family

ID=14468487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10780594A Pending JPH07292383A (ja) 1994-04-22 1994-04-22 離型剤組成物の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07292383A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008134389A1 (en) * 2007-04-27 2008-11-06 Dow Global Technologies Inc. Novel alkoxylate-containing compositions
KR20210104890A (ko) * 2019-01-31 2021-08-25 다이킨 고교 가부시키가이샤 이형제

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008134389A1 (en) * 2007-04-27 2008-11-06 Dow Global Technologies Inc. Novel alkoxylate-containing compositions
KR20210104890A (ko) * 2019-01-31 2021-08-25 다이킨 고교 가부시키가이샤 이형제

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102505144B1 (ko) 다단계 중합체를 포함하는 조성물, 이의 제조 방법 및 용도
DE69815841T2 (de) Wässrige beschichtungszusammensetzungen für metallbehälter
KR100780582B1 (ko) 변성 에폭시 수지의 제조방법
EP0752454B1 (de) Kratzfeste leitfähige Beschichtungen
WO2018181849A1 (ja) 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料及び成形体
CA2523633A1 (en) Microgel-containing thermosetting plastics composition
CN104114593A (zh) 固化性树脂用韧性改性剂和固化性树脂组合物
JP3460340B2 (ja) ポリ−α−アミノ酸のエマルジョンおよびその製造方法並びにポリ−α−アミノ酸の中空ポリマー粒子
JPH07292383A (ja) 離型剤組成物の製造法
EP0859038B1 (fr) Fibres revêtues d'une matière hydrophobe
FR2521577A1 (fr) Composition aqueuse de revetement et sa fabrication
JPH07224144A (ja) エポキシ樹脂系接着性組成物の製造方法
JPH08283771A (ja) 水分散型離型剤組成物
US2968630A (en) Rubber antioxidant and method of preparation
JP3477930B2 (ja) 水分散型離型剤組成物
JP3460344B2 (ja) エマルジョンおよびその製造方法並びにポリマー粒子
JPH0899322A (ja) 金型用離型剤
JPH05295237A (ja) 変性エポキシ組成物の製造方法
JPS6059248B2 (ja) キサントゲン変性クロロプレン重合体の製造法
US5990215A (en) High clarity carboxylated nitrile rubber
JPH08103913A (ja) 水性分散型塗布用離型剤
DE1219681B (de) Verfahren zur Herstellung von Isocyanatgruppen oder Isocyanatabspaltergruppen enthaltenden hochmolekularen Verbindungen
US6090874A (en) High clarity carboxylated nitrile rubber
JPH06128460A (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH0117492B2 (ja)