JPH07292380A - 潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油組成物

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JPH07292380A
JPH07292380A JP9144594A JP9144594A JPH07292380A JP H07292380 A JPH07292380 A JP H07292380A JP 9144594 A JP9144594 A JP 9144594A JP 9144594 A JP9144594 A JP 9144594A JP H07292380 A JPH07292380 A JP H07292380A
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acid
oil
weight
cst
kinematic viscosity
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JP9144594A
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English (en)
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Katsuya Koganei
克也 小金井
Yoshiaki Yonekawa
喜明 米川
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B1/00Engines characterised by fuel-air mixture compression
    • F02B1/02Engines characterised by fuel-air mixture compression with positive ignition
    • F02B1/04Engines characterised by fuel-air mixture compression with positive ignition with fuel-air mixture admission into cylinder

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の潤滑油組成物は、潤滑油基油に、ト
ラクション油が5重量%〜50重量%の割合となるよう
に配合したことを特徴とする。 【効果】 本発明の潤滑油組成物は、耐摩耗性の低下、
焼き付きの発生等の問題を生じることなく、低粘性を実
現できるので、エンジンの出力向上を可能とでき、レー
サー油等の高出力型ガソリンエンジン用潤滑油組成物と
して優れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高出力型ガソリンエン
ジン用潤滑油組成物に関し、特に高温時における低粘性
と耐摩耗性を両立させることのできる高出力型ガソリン
エンジン用潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】高出力型ガソリンエンジン用潤滑油とし
ては、例えば自動車レース用のレーサー油があるが、こ
の種のレーサー油としては、エンジンの出力向上を図る
ために潤滑油の粘度を下げることにより、液体潤滑領域
の粘性抵抗を低下させ、エンジンの出力向上を図ること
が行なわれている。
【0003】しかしながら、粘度を下げるにつれて潤滑
油の油膜厚が薄くなるため、運転条件によっては金属摩
擦が部分的に発生し、かえって出力の低下を起こした
り、さらに焼き付き等の問題が発生するという問題があ
る。そのため、従来は耐摩耗剤を配合し、可能な範囲で
低粘度化をはかってきたが、出力の向上と耐摩耗性の両
立という観点からは不充分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、本発明の潤
滑油組成物においては、耐摩耗性の低下、焼き付きの発
生等の問題を生じることなく、エンジンの出力向上に必
要な低粘度化を達成することのできる潤滑油組成物の提
供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の潤滑油組成物
は、潤滑油基油に、トラクション油が5重量%〜50重
量%の割合となるように配合したことを特徴とする。
【0006】また、本発明の潤滑油組成物は、潤滑油基
油が、炭化水素系基油とエステル系基油とからなり、こ
れにトラクション油が5重量%〜50重量%の割合とな
るように配合したことを特徴とする。
【0007】また、本発明の潤滑油組成物は、炭化水素
系基油45重量%〜85重量%、エステル系基油10重
量%〜30重量%、トラクション油5重量%〜50重量
%からなることを特徴とする。
【0008】また、本発明の潤滑油組成物は、炭化水素
系基油45重量%〜85重量%、エステル系基油10重
量%〜30重量%、トラクション油5重量%〜50重量
%からなり、100℃での動粘度が3cSt〜8cSt
であることを特徴とする。
【0009】また、本発明の潤滑油組成物は、潤滑油基
油に、トラクション係数が0.07以上のトラクション
油が5重量%〜50重量%の割合となるように配合した
ことを特徴とする。
【0010】また、本発明の潤滑油組成物は、潤滑油基
油が、炭化水素系基油とエステル系基油とからなり、こ
れにトラクション係数が0.07以上のトラクション油
が5重量%〜50重量%の割合となるように配合したこ
とを特徴とする。
【0011】また、本発明の潤滑油組成物は、炭化水素
系基油45重量%〜85重量%、エステル系基油10重
量%〜30重量%、トラクション係数が0.07以上の
トラクション油5重量%〜50重量%からなり、100
℃での動粘度が3cSt〜8cStであることを特徴と
する。
【0012】本発明で使用される潤滑油基油について説
明する。まず、初めに炭化水素系基油が挙げられる。炭
化水素系基油としては、100℃での動粘度2cSt〜
10cSt、好ましくは4cSt〜8cStのポリ−α
−オレフィン類、鉱油、アルキルベンゼン類が挙げられ
る。
【0013】ポリ−α−オレフィン類としては、炭素数
2〜14、好ましくは4〜12の範囲の分枝を有する、
或いは有しないオレフィン炭化水素から選択された任意
の1種の単独重合体又は2種以上の共重合により得られ
るものであり、平均分子量100〜約2000、好まし
くは200〜約1000の生成物から選択されるが、特
に水素化によって不飽和結合を除去したものが好まし
い。
【0014】好ましいポリオレフィンとしては、例えば
ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、エチレン・α
−オレフィンオリゴマー等である。ポリブテンとして
は、例えばイソブテンを主体とし、ブテン−1、及びブ
テン−2の単量体混合物を共重合させて得られるものが
好ましい。又、α−オレフィンオリゴマーとしては、炭
化水素の熱分解又は低級オレフィンの3量化〜6量化に
より得られる炭素数6〜12のα−オレフィン混合物、
例えばヘキセン−1が25重量%〜50重量%、オクテ
ン−1が30重量%〜40重量%及びデセン−1が25
重量%〜40重量%の混合物を共重合したものを使用す
ることができる。又、デセンのごとき単独モノマーから
得られるオリゴマーも好適である。更にエチレン・α−
オレフィンオリゴマーとしては、エチレンが40重量%
〜90重量%、α−オレフィン、例えばプロピレンが1
0重量%〜60重量%の割合の単量体を混合し重合した
ものを使用することができる。
【0015】これらのポリオレフィンは、塩化アルミニ
ウム、フッ化硼素等のフリーデルクラフト型触媒、チー
グラー触媒及び酸化クロム等の酸化物触媒等を使用して
製造することができる。又ポリオレフィンの水素化は反
応生成物から触媒を除去した後、加温、加圧下におい
て、例えばニッケル−モリブデン/アルミナのような水
素化触媒と接触させることにより行うことができる。
【0016】鉱油としては、溶剤精製または水添精製に
よる60ニュートラル油、100ニュートラル油等及び
これらの基油からワックス分を除くことにより低温流動
性を改善した低流動点基油等があり、これらを単独また
は適当な割合で混合して用いることができる。
【0017】アルキルベンゼンとしては、主としてアル
キルベンゼン型のものであり、ベンゼンやトルエンのよ
うな芳香族炭化水素をフリーデルクラフツ反応等でアル
キル化して、洗剤の原料を作る際に副生する、主として
ジアルキル化芳香族炭化水素を含む油である。アルキル
基としては直鎖及び/又は分枝のいずれのものもこれに
属する。
【0018】また、エステル系基油としては、100℃
での動粘度が2cSt〜18cSt、好ましくは2.5
cSt〜6cStのもので、ポリオールエステル類、ジ
エステル類等を挙げることができる。これらの基油は単
独で使用してもよいが混合して使用してもよい。
【0019】ポリオールエステル、ジエステル等のエス
テルとしては、下記の種類の有機カルボン酸エステルが
挙げられる。
【0020】(1)まず、脂肪族多価アルコールと直鎖
状又は分枝状の脂肪酸とのポリオールエステル類があ
る。このポリオールエステル類を形成する脂肪族多価ア
ルコールとしては、トリメチロールプロパン、ジトリメ
チロールプロパン、トリメチロールエタン、ジトリメチ
ロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリス
リトール、トリペンタエリスリトール等があり、また脂
肪酸としては炭素数8〜20のものを使用することがで
き、好ましい脂肪酸はオクタン酸、ノナン酸、デカン
酸、ドデカン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソ
デカン酸、2,2’−ジメチルオクタン酸、2−ブチル
オクタン酸等である。
【0021】又、脂肪族多価アルコールと直鎖状又は分
枝状の脂肪酸との部分エステル類も使用できる。この脂
肪族多価アルコールとしてはトリメチロールプロパン、
ジトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジ
トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトール、トリペンタエリスリトール等を使用
することができる。脂肪酸としては炭素数8〜20のも
ので、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、
イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、2,
2’−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオクタン酸等で
ある。
【0022】(2)脂肪族多価アルコールとしてネオペ
ンチルグリコールと、炭素数8〜20の直鎖状又は分枝
状の脂肪酸、例えばオクタン酸、ノナン酸、イソオクタ
ン酸、イソノナン酸等とのジエステル類を使用すること
もできる。
【0023】(3)脂肪族多価アルコールと炭素数8〜
20の直鎖状又は分枝状の脂肪酸との部分エステル類
と、直鎖状又は分枝状の脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩
基酸とのコンプレックスエステル類を使用することもで
きる。脂肪族多価アルコールとしては、トリメチロール
プロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスタトール等を使用することができ
る。炭素数8〜20の脂肪酸としては、オクタン酸、ノ
ナン酸、デカン酸、ドデカン酸、イソオクタン酸、イソ
ノナン酸、イソデカン酸、2,2’−ジメチルオクタン
酸、2−ブチルオクタン酸等を使用することができる。
【0024】脂肪族二塩基酸としては、コハク酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二
酸、カルボキシオクタデカン酸、カルボキシメチルオク
タデカン酸、ドコサン二酸等を使用するとよく、又、芳
香族二塩基酸としてはフタル酸、イソフタル酸、芳香族
三塩基酸としてはトリメリット酸、芳香族四塩基酸とし
てはピロメリット酸等が挙げられる。
【0025】脂肪酸と脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩基
酸、芳香族三塩基酸、又芳香族四塩基酸との使用割合
は、6:1(モル比)とするとよく、またエステル化反
応にあたっては、この脂肪酸と脂肪族二塩基酸又は芳香
族二塩基酸等の合計量と脂肪族多価アルコールの使用量
の割合を7:1(モル比)とするとよい。
【0026】エステル化反応は、まず多価アルコールと
脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩基酸等とを所定の割合で
反応させて部分エステル化し、ついでその部分エステル
化物と脂肪酸とを反応させてもよいし、また酸の反応順
序を逆にしてもよく、また酸を混合してエステル化に供
してもよい。
【0027】(4)又、直鎖状又は分枝状の脂肪族二塩
基酸のジアルキルエステル類を使用してもよい。
【0028】脂肪族二塩基酸としてはコハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ト
リデカン二酸、カルボキシオクタデカン酸、カルボキシ
メチルオクタデカン酸、ドコサン二酸及びこれらと同等
の性状を有するものが挙げられる。好ましい脂肪族二塩
基酸はコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン
二酸、ドデカン二酸、カルボキシオクタデカン酸、カル
ボキシメチルオクタデカン酸等である。
【0029】アルコール成分としては、炭素数5〜18
のアルコールであり、具体的にはアミルアルコール、ヘ
キシルアルコール、ヘプチルアルコール及びオクチルア
ルコール、並びにこれらの異性体であり、好ましくはイ
ソアミルアルコール、イソヘキシルアルコール及びオク
チルアルコールである。
【0030】具体的には、ジオクチルアジペート、ジ−
イソヘプチルアジペート、ジヘキシルセバケート、コハ
ク酸ジヘプチル等が挙げられる。
【0031】(5)芳香族二塩基酸のジアルキルエステ
ル類も使用することができる。
【0032】芳香族二塩基酸としてはフタル酸、イソフ
タル酸、これらと同等のものが挙げられ、またジアルキ
ルエステルにおけるアルコール成分としては、炭素数5
〜8のアルコールであり、アミルアルコール、ヘキシル
アルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、及びこれらの異性体が使用される。好ましいアルコ
ールは、イソアミルアルコール、イソヘプチルアルコー
ル、オクチルアルコールが挙げられる。芳香族ジエステ
ルはジオクチルフタレート、ジイソヘプチルフタレー
ト、ジイソアミノフタレート等が包含される。
【0033】その他の基油として、ポリアルキレングリ
コール、アルキルジフェニルエーテル、アルキルジフェ
ニル等が挙げられる。上記の基油で好ましいのは、炭化
水素系基油、エステル系基油が挙げられる。
【0034】次に、本発明の必須成分であるトラクショ
ン油について説明する。トラクション油としてはナフテ
ン系鉱油、オレフィン重合体、シリコーン油、合成ナフ
テン油、シクロペンタジエンオリゴマーの水添化物等が
挙げられる。
【0035】具体的には、オレフィン重合体では、分枝
を有するものがトラクション係数が高く、例えば分枝を
有する水素化ポリブテン(ポリイソブチレン)等が挙げ
られる。合成ナフテン油では、種々の構造の化合物があ
るが、代表的なものを下記に示す。
【0036】
【化1】
【0037】式中、R1 〜R4 は、水素又はC1 〜C3
の炭化水素基であって、同一でもまた異なっていてもよ
い。
【0038】
【化2】
【0039】式中、R1 〜R6 は、水素又はC1 〜C3
の炭化水素基であって、同一でもまた異なっていてもよ
い。また、シクロペンタジエンオリゴマーの水添化物
は、下記の構造式で表される3量体、4量体等を挙げる
ことができる。
【0040】
【化3】
【0041】これらのトラクション油は、100℃の動
粘度が0.5cSt〜40cSt、好ましくは2cSt
〜30cStである。0.5cSt未満では耐焼き付き
性が悪く、40cStを越えると出力向上効果が低減す
る。
【0042】また、トラクション係数(四円筒ころがり
−スベリ試験機で、測定条件が油温30℃、平均ヘルツ
圧1.2GPa、ころがり速度3.6m/s、スベリ率
3.0%)が0.07以上であるものが好ましい。特
に、0.08以上のものを使用すると、基油粘度が低い
にも係わらず、耐焼き付き性を向上させることができ
る。0.08以上のトラクション油としては、シクロペ
ンタジエンオリゴマーの水添化物の3量体、4量体を主
成分とするものや合成ナフテン油中の2,4−ジ(シク
ロヘキシル)−2−メチルペンタン等が挙げられる。
【0043】本発明の潤滑油組成物における好ましい組
成としては、炭化水素系基油、エステル油、トラクショ
ン油とからなり、炭化水素系基油45重量%〜85重量
%、エステル油10重量%〜30重量%、トラクション
油5重量%〜50重量%の割合とし、100℃での動粘
度が3cSt〜8cSt、好ましくは4cSt〜6cS
tに調整されるとよい。
【0044】本発明の潤滑油組成物をエンジン油として
使用する場合、エステル油が10重量%より少ないと耐
熱性が低下し、回転数の低下が生じ、30重量%を越え
るとゴム適合性が悪化し、またコストアップとなる。
【0045】また、トラクション油が5重量%より少な
いと焼き付きが発生しやすく、またレスポンシビリティ
ーが無くなったりし、また、50重量%を越えると蒸発
損失が多く、耐熱性が悪化し、更にコストアップとな
る。
【0046】また、100℃での動粘度が3cStより
低いと焼き付きが発生しやすく、また、8cStより高
いと出力向上効果が低減する。
【0047】本発明の潤滑油組成物には、更に汎用の酸
化防止剤、消泡剤、清浄分散剤、摩耗防止剤、粘度指数
向上剤等を添加してもよい。酸化防止剤としては、例え
ばアルキルジフェニルアミン、2,6−ジ−t−ブチル
パラクレゾ−ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−N,N
−ジメチルアミノメチルフェノール、2,6−ジ−t−
ブチルフェノ−ル等を使用するとよい。また上記の酸化
防止剤は単独で使用してもよいが、二種以上組み合わせ
て使用することにより相乗効果を奏するようにして使用
することもできる。酸化防止剤の使用割合は、基油に対
して0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜2重
量%を使用するとよい。
【0048】消泡剤としては、シリコーンを使用すると
よく、その使用割合は基油に対して0.0001〜0.
003重量%、好ましくは0.0001〜0.001重
量%使用するとよい。
【0049】無灰清浄分散剤としては、例えばコハク酸
イミド類、アミン類、非イオン系分散剤等が使用され、
具体的にはポリブテニルコハク酸イミド、ソルビタンモ
ノオレート、ソルビタンセスキオレート、ベンジルアミ
ン等が挙げられる。これらは通常、基油に対して0.5
重量%〜15重量%の割合で使用される。
【0050】金属系清浄剤としては、一般にはフェネー
ト類及び/又はスルホネート類が挙げられる。フェネー
ト類としては炭素数8〜30のアルキル基の付加したア
ルキルフェノールの硫化物のアルカリ土類金属塩であ
り、カルシウム、マグネシウム若しくはナトリウム塩が
望ましい。スルホネート類としては分子量400〜20
00の潤滑油若しくはアルキル置換された芳香族化合物
スルホン化物のアルカリ金属土類塩であり、カルシウ
ム、マグネシウム若しくはナトリウム塩が望ましい。
又、アルカリ金属土類塩としてのサリシレート類、フォ
スフォネート類、ナフテネート類等も使用できる。これ
らの金属系清浄剤は、中性型でも塩基価300若しくは
それ以上の過塩基性型でもよく、基油に対して0.5重
量%〜10重量%の割合で使用される。
【0051】摩耗防止剤としては、チオ燐酸亜鉛系等を
使用することができる。摩耗防止剤の使用割合は、基油
に対して0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.1
重量%〜3重量%使用するとよく、単独で使用してもよ
いが、二種以上組み合わせて使用することもできる。
【0052】更に、本発明の潤滑油組成物には、必要に
応じてポリアルキルメタクリレート、エチレン−プロピ
レン共重合物、スチレン−ブタジエン共重合物等の粘度
指数向上剤を添加してもよい。また分散性能を付与した
分散型粘度指数向上剤を使用してもよい。
【0053】
【作用及び発明の効果】本発明の潤滑油組成物は、耐摩
耗性の低下、焼き付きの発生等の問題を生じることなく
低粘性を実現できるので、エンジンの出力向上を可能と
でき、レーサー油等の高出力型ガソリンエンジン用潤滑
油組成物として優れるものである。以下、実施例により
本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0054】
【実施例1】 ・ポリ−α−オレフィン(100℃での動粘度4.9cSt)・・73重量% ・ジオクチルセバケート(100℃での動粘度3.2cSt)・・17重量% ・トラクション油として、2,4−ジ(シクロヘキシル)−2−メチルペンタン (100℃での動粘度4cSt、トラクション係数0.085)・10重量% の組成の潤滑油組成物(100℃の動粘度が4.5cS
t)に対して、下記の割合(重量%)の添加剤パッケ−
ジを添加し、本発明の試料油1を調製した。
【0055】 添加剤 ・金属清浄剤(カルシウムスルホネート) ・・・ 1.5重量% ・摩耗防止剤(チオ燐酸亜鉛) ・・・ 1.5重量% ・無灰分散剤(ボロン系こはく酸イミド) ・・・ 5.0重量% ・酸化防止剤(ジフェニルアミン) ・・・ 0.3重量% ・摩擦調整剤(燐酸エステル) ・・・ 0.2重量% ・消泡剤 (シリコーン油) ・・0.003重量%
【0056】
【実施例2】 ・ポリ−α−オレフィン(100℃での動粘度4.7cSt)・・73重量% ・ジオクチルセバケート(100℃での動粘度3.2cSt)・・17重量% ・下記の組成のトラクション油(100℃での動粘度4.9cSt、トラクショ ン係数0.085) ・・ 10重量% の組成の潤滑油組成物(100℃の動粘度が4.5cS
t)に対して、実施例1記載の添加剤パッケ−ジを同様
に添加し、本発明の試料油2を調製した。
【0057】トラクション油組成 ・下記式で示されるシクロペンタジエンオリゴマーの水
添化物(3量体)
【0058】
【化4】
【0059】・下記式で示されるシクロペンタジエンオ
リゴマーの水添化物(4量体)
【0060】
【化5】
【0061】
【実施例3】 ・ポリ−α−オレフィン(100℃での動粘度4.7cSt)・・80重量% ・ジオクチルセバケート(100℃での動粘度3.2cSt)・・15重量% ・実施例2で使用したトラクション油 ・・ 5重量% の組成の潤滑油組成物(100℃の動粘度が4.5cS
t)に対して、実施例1記載の添加剤パッケ−ジを同様
に添加し、本発明の試料油3を調製した。
【0062】
【実施例4】 ・ポリ−α−オレフィン(100℃での動粘度4.7cSt)・・45重量% ・ジオクチルセバケート(100℃での動粘度3.2cSt)・・20重量% ・実施例2で使用したトラクション油 ・・ 35重量% の組成の潤滑油組成物(100℃の動粘度が4.5cS
t)に対して、実施例1記載の添加剤パッケ−ジを同様
に添加し、本発明の試料油4を調製した。
【0063】
【実施例5】 ・ポリ−α−オレフィン(100℃での動粘度4.7cSt)・・73重量% ・ジオクチルセバケート(100℃での動粘度3.2cSt)・・17重量% ・トラクション油としてポリイソブチレン(100℃での動粘度5cSt、トラ クション係数0.072) ・・ 10重量% の組成の潤滑油組成物(100℃の動粘度が4.5cS
t)に対して、実施例1記載の添加剤パッケ−ジを同様
に添加し、本発明の試料油5を調製した。
【0064】
【比較例1】 ・ポリ−α−オレフィン(100℃での動粘度5.4cSt)・・83重量% ・ジオクチルセバケート(100℃での動粘度3.2cSt)・・17重量% の組成の潤滑油組成物(100℃の動粘度が4.5cS
t)に対して、実施例1記載の添加剤パッケ−ジを同様
に添加し、比較油1とした。
【0065】
【比較例2】 ・ポリ−α−オレフィン(100℃での動粘度4.5c
St)に対して、実施例1記載の添加剤パッケ−ジを同
様に添加し、比較油2とした。
【0066】
【比較例3】 ・ポリ−α−オレフィン(100℃での動粘度5.4cSt)・・83重量% ・ジオクチルセバケート(100℃での動粘度3.2cSt)・・17重量% の組成の潤滑油組成物(100℃の動粘度が18.4c
St)に対して、実施例1記載の添加剤パッケ−ジを同
様に添加し、さらに粘度指数向上剤を7重量%配合し、
100℃での動粘度が18.0cStの比較油3を得
た。
【0067】
【比較例4】 ・ポリ−α−オレフィン(100℃での動粘度4.7cSt)・・83重量% ・ジオクチルセバケート(100℃での動粘度3.2cSt)・・14重量% ・実施例2で使用したトラクション油 ・・ 3重量% の組成の潤滑油組成物(100℃の動粘度が4.5cS
t)に対して、実施例1記載の添加剤パッケ−ジを同様
に添加し、比較油4を調製した。
【0068】調製した各潤滑油組成物について、ベンチ
テスト(シャーシーダイナモを使用した実車試験、実験
条件は大気圧718mmHg:室温25〜26℃、水温
60〜74℃、油温65〜83℃、ターボ:ニスモノー
マル)を実施した。
【0069】試料油1〜5、及び比較油3、4では高回
転数でトラブルの発生がなかったが、比較油1では軸受
が溶融して焼き付きが発生し、また比較油2では回転数
(ターボ)が低下した。
【0070】また、試料油1〜5、比較油3、4の7種
類の潤滑油組成物について、回転数を3500rpm、
6000rpmとした時のトルク値(Kgm)、ブース
ト圧(mmHg)を測定すると共に、回転数を7500
rpmに上昇した時の最大出力(馬力、PS)及びブー
スト圧(mmHg)をそれぞれ測定した。その結果を下
表に示す。
【0071】
【表1】
【0072】表からわかるように、試料油1〜5は比較
油3、4に比して、高回転数(7500rpm)では、
フリクションが低減するために最大出力(馬力)を48
4〜488PSと向上できることがわかる。また、低速
(低回転数、3500rpm)では、ブースト圧の上昇
(674〜725mmHg)によりトルク値が36.2
〜38.0Kgmと向上し、レスポンスアップが期待で
きることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:02 30:06 40:25

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油基油に、トラクション油が5重量
    %〜50重量%の割合となるように配合したことを特徴
    とする潤滑油組成物。
JP9144594A 1994-04-28 1994-04-28 潤滑油組成物 Pending JPH07292380A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005320486A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Toyota Motor Corp 潤滑油組成物
EP1000131B2 (en) 1997-08-01 2008-10-29 Infineum USA L.P. Lubricating oil compositions

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1000131B2 (en) 1997-08-01 2008-10-29 Infineum USA L.P. Lubricating oil compositions
JP2005320486A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Toyota Motor Corp 潤滑油組成物

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