JPH07291808A - 殺屋内塵性ダニ剤 - Google Patents

殺屋内塵性ダニ剤

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JPH07291808A
JPH07291808A JP12567194A JP12567194A JPH07291808A JP H07291808 A JPH07291808 A JP H07291808A JP 12567194 A JP12567194 A JP 12567194A JP 12567194 A JP12567194 A JP 12567194A JP H07291808 A JPH07291808 A JP H07291808A
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ethylene glycol
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Yumi Kawajiri
由美 川尻
Yoshio Katsuta
純郎 勝田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式I 【化1】 (式中、Rは炭素数が3〜20のアルキル基、ベンジ
ル基、または炭素数が1〜12のアルキル基で置換され
てもよいフェニル基を表わし、Rは水素原子、炭素数
が3〜20のアルキル基、ベンジル基、または炭素数が
1〜12のアルキル基で置換されてもよいフェニル基を
表わす。m,nは0〜3の整数を示し、m+n≧1であ
る。)で表わされるグリコールエーテル化合物を含有す
る殺屋内塵性ダニ剤。 【効果】 本発明は、コナダニ、ヒョウヒダニ、ツメダ
ニなどの屋内塵性ダニ類に対して忌避性がなく、高い殺
ダニ効果を示す一方、人畜に対して安全性が高い殺屋内
塵性ダニ剤を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺屋内塵性ダニ剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】地球上には極めて多種のダニ類が生息
し、例えば植物に寄生するミカンハダニ、ナミハダニ類
等は農作物に多大な被害を与えている。これらのダニ類
に対する農業用途を目的とした殺ダニ剤は、古くから開
発が進められ、最近新しい有望な化合物が次々と発見さ
れている。一方、近年居住環境の変化から家庭内に、コ
ナダニ、ヒョウヒダニ、ツメダニ等の屋内塵性ダニが発
生し、不快感を与えるばかりでなく、アレルギー性喘息
や皮疹を惹起する等の間題を生じている。フェニトロチ
オンやダイアジノンのような有機リン剤やフェノトリ
ン、ペルメトリンのようなピレスロイド剤が、これらの
屋内に発生する屋内塵性ダニ類に効果を示すことは知ら
れているが、全面に多量散布することが必要で、人間、
特に小児に対する安全性の懸念から実用的でないのが現
状である。最近、殺虫剤以外の化合物、例えば、テルペ
ン化合物、植物精油等を殺ダニ剤に適用する試みも開示
されているが十分ではない。また、屋内塵性ダニ類は総
じて熱に弱く、70℃、数分でほぼ完全に死滅し、更に
乾燥状態での生育も不可能なことから、畳やカーペット
の高周波熱処理や布団乾燥などの物理的ダニ防除法も効
果的であるが、簡便性の点で障害が大きく、的確な駆除
方法の確立が切望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、屋内で安全に使用できる殺屋内塵性ダニ剤の開発
を目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、鋭意研究を続けた結果、界面活性剤
等の分野で汎用されている一般式Iのグリコールエーテ
ル化合物が、コナダニ、ヒョウヒダニ、ツメダニ等の屋
内塵性ダニ類に対して忌避性がなく、しかも高い殺ダニ
効果を示すことを見い出し、本発明に至ったものであ
る。
【0005】すなわち、請求項1の発明は、殺ダニ成分
として、一般式I
【化3】 (式中、Rは炭素数が3〜20のアルキル基、ベンジ
ル基、または炭素数が1〜12のアルキル基で置換され
てもよいフェニル基を表わし、Rは水素原子、炭素数
が3〜20のアルキル基、ベンジル基、または炭素数が
1〜12のアルキル基で置換されてもよいフェニル基を
表わす。m,nは0〜3の整数を示し、m+n≧1であ
る。)で表わされるグリコールエーテル化合物を含有す
る殺屋内塵性ダニ剤に係るものである。
【0006】一般式Iで表される化合物としては、エチ
レングリコール(m;1,2,3)モノアルキルエーテ
ル(アルキル;ブチル,ヘキシル,オクチルなど)、エ
チレングリコール(m;1,2,3)モノベンジルエー
テル、エチレングリコール(m;1,2,3)モノフェ
ニルエーテル(アルキル置換フェニルを含む)、エチレ
ングリコール(m;1,2,3)ジアルキルエーテル
(アルキル;ブチル,ヘキシル,オクチルなど)、エチ
レングリコール(m;1,2,3)ジベンジルエーテ
ル、エチレングリコール(m;1,2,3)ジフェニル
エーテル(アルキル置換フェニルを含む)、プロピレン
グリコール(n;1,2,3)モノアルキルエーテル
(アルキル;ブチル,ヘキシルなど)、プロピレングリ
コール(n;1,2,3)モノフェニルエーテル(アル
キル置換フェニルを含む)、エチレンプロピレングリコ
ール(m;2,n;2)モノアルキルエーテル(アルキ
ル;ブチル,ヘキシルなど)があげられるがこれらに限
定されるものではない。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、キチン合成阻害剤を配合したものである。従来の有
機リン剤やピレスロイド剤が神経毒として作用するのに
対し、キチン合成阻害剤は昆虫やダニ類に特有なキチン
合成経路を阻害するので人畜にはほとんど無害であり、
長期にわたるダニの増殖抑制効果が期待できる。
【0008】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、キチン合成阻害剤のなかでも特に有用なN−(2−
クロロベンゾイル)−N′−〔4−(2−クロロ−4−
トリフルオロメチル−1−フェニルメルカプト)フェニ
ル〕ウレア(以降、化合物Aと称す)を配合したもので
ある。化合物Aは、特開平2−270号公報において公
知であるが、本発明者らは更に研究を続け、化合物Aが
屋内塵性ダニ類に対して特に高い殺ダニ効力と増殖抑制
効果を示すことを既に明らかにしている(特願平5−3
12645号)。
【0009】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、殺ダニ成分として、一般式Iで表わされる化合物の
うち、特にジエチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノオクチルエーテル、エチレングリコー
ルモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェ
ニルエーテルから選ばれた1種又は2種を用いたもので
ある。
【0010】請求項5の発明は、請求項2の発明におい
て、殺ダニ成分として、一般式Iで表わされる化合物の
うち、特にジエチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノオクチルエーテル、エチレングリコー
ルモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェ
ニルエーテルから選ばれた1種又は2種を用いたもので
ある。
【0011】請求項6の発明は、請求項3の発明におい
て、殺ダニ成分として、一般式Iで表わされる化合物の
うち、特にジエチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノオクチルエーテル、エチレングリコー
ルモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェ
ニルエーテルから選ばれた1種又は2種を用いたもので
ある。
【0012】
【作用】請求項1の構成によると、極めて有用な殺屋内
塵性ダニ剤が提供される。すなわち、一般式Iで表わさ
れるグリコールエーテル化合物は、コナダニ、ヒョウヒ
ダニ、ツメダニ等の屋内塵性ダニ類に対して忌避性がな
く高い殺ダニ効果を示すと共に、人畜に対する安全性が
高い。また、ある種の化合物は他の活性成分の溶剤とし
ても使用できるので混合剤の調製が容易であるという利
点を有する。一般式Iの化合物を、本発明の殺屋内塵性
ダニ剤の有効成分として用いる場合は、他に何ら成分を
加えずに、そのまま使用してもよいが、固体担体、液体
担体、ガス状担体、界面活性剤、その他の製剤用補助
剤、飼料等と混合し、粉剤、粒剤、エアゾール剤、乳
剤、水溶剤、燻煙剤、毒餌剤、シート等に製剤化して用
いるのが一般的である。
【0013】固体担体としては、例えば粘土類(カオリ
ン、ベントナイト等)、タルク類、シリカ類、アルミナ
粉末、活性炭類、植物粉末等が挙げられ、液体担体とし
ては、例えば水、アルコール類(メチルアルコール、エ
チルアルコール、エチレングリコール等)、ケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等)、エーテル類(エチルエーテル、ジオキサン等)、
脂肪族炭化水素類(ガソリン、ケロシン、灯油類等)、
芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、メ
チルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロ
メタン、トリクロロベンゼン等)、エステル類、ピロリ
ドン類、ニトリル類等の溶媒が適当であり、そしてこれ
らの1種または2種以上の混合物が使用され得る。ま
た、ガス状担体としてLPG(液化石油ガス)、ジメチ
ルエーテル、フロンガス等があり、界面活性剤として
は、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンブロックポリマー等、通常入手できる物
質を任意に使用できる。更に、製剤用補助剤としては、
分散剤、固着剤、安定剤等が適宜用いられる。
【0014】本発明の殺屋内塵性ダニ剤には、一般式I
で表わされる化合物の活性を阻害しない限り、他の殺ダ
ニ剤、殺虫剤、殺菌剤、忌避剤、共力剤、防黴剤、成長
調整剤、着香料、着色料等を配合して多目的組成物を得
ることもできる。例えば、殺虫剤としてはフェニトロチ
オン、ダイアジノン、プロペタンホス等の有機リン剤、
フェノトリン、ペルメトリン、レスメトリン、エトフェ
ンプロックス、エムペントリン等のピレスロイド剤、シ
ラフルオフェン、ピリプロキシフェン等の化合物、ある
いは、化合物A、ジフルベンズロン、テフルベンズロ
ン、クロルフルアズロン、フルフェノクスロン等のキチ
ン合成阻害剤などが挙げられる。また、忌避剤として、
N,N−ジエチル−m−トルアミド、ベンジルベンゾエ
ート等を、共力剤として、ピペロニルプトキサイド、オ
クタクロロジプロピルエーテル、N−(2−エチルヘキ
シル)−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミド、チオシアノ酢酸イソボル
ニル等を例示できる。
【0015】請求項2の構成によると、キチン合成阻害
剤を混用したので、一般式Iの化合物の速効的な殺ダニ
効果に加えて、キチン合成阻害剤の遅効的なダニ増殖抑
制効果を期待できる。
【0016】請求項3の構成によると、キチン合成阻害
剤のなかでも特に有用な化合物Aを配合したので、両有
効成分による相乗的な高い殺ダニ効果を奏する殺屋内塵
性ダニ剤を得ることができる。化合物Aを含むベンゾイ
ルウレア系化合物は一般に、石油系、エステル系溶剤等
に対する溶解性が低いが、一般式Iのある種の化合物
は、化合物Aの溶剤としても使用し得るという利点があ
る。
【0017】請求項4の構成によると、一般式Iの化合
物のなかで特に有用なジエチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノオクチルエーテル、エチ
レングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコ
ールモノフェニルエーテルから選ばれた1種又は2種を
用いたので、性能のよりすぐれた殺屋内塵性ダニ剤が提
供される。
【0018】請求項5の構成によると、一般式Iの有用
な化合物と、キチン合成阻害剤を配合したので、速効的
な殺ダニ効果と、遅効的なダニ増殖抑制効果をより確実
に得ることができる。
【0019】請求項6の構成によると、一般式Iの有用
な化合物と、キチン合成阻害剤のなかでも特に殺ダニ効
果にすぐれた化合物Aを混用したので、極めて有効な殺
屋内塵性ダニ剤を提供することができる。
【0020】本発明の殺屋内塵性ダニ剤中の有効成分量
およびその使用量は、その剤型や適用対象、適用法、適
用場所等に応じて適宜決定される。例えば、カーペット
類に生息するヒョウヒダニ類等の駆除には1mあた
り、1mg以上の一般式Iの化合物が適用されるのが好
ましい。一般式Iの化合物は、接触毒として作用する
が、キチン合成阻害剤は接触毒のみならず、食毒として
も作用するので、両者の混合剤においては、飼料等に混
入する毒餌剤の使用形態も有効である。この場合、0.
1ppm〜1.0%の範囲で十分な効果が得られ、更に
接触毒と食毒の両作用性により、全面均一処理でなく、
部分処理でも高い殺ダニ効果を奏し得る。なお、従来の
有機リン剤やピレスロイド剤は、屋内塵性ダニ類に対し
て少なからず忌避性を示すのでキチン合成阻害剤との混
用には適さない。
【0021】このように、本発明の殺屋内塵性ダニ剤
は、コナダニ、ヒョウヒダニ、ツメダニ等の屋内塵性ダ
ニ類に対して高い殺ダニ効果を示し、しかも人畜に対し
て極めて安全であるので、本発明は従来の有機リン剤や
ピレスロイド剤に替わる的確な薬剤処理方法を提供する
ものである。また、一般式Iの化合物は化学的に安定で
残効性にすぐれるので、本剤は屋内塵性ダニ発生後の駆
除処理のみならず、カーペットや布団、あるいはふとん
綿等を予め処理する、いわゆる予防処理剤としても極め
て有用である。
【0022】
【実施例】以下、試験例および実施1により本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下の例に限定されるものではない。
【0023】
【試験例1】供試薬剤が所定濃度になるようにアセトン
で希釈した溶液を、5cm×10cmのろ紙に0.5m
lずつ滴加し、3時間風乾させたものを供試した。処理
ろ紙を2つ折りにした中心部に生ヤケヒョウヒダニを約
100個体接種し、アクリルリング(外径5cm、高さ
2cm)で上下からはさみ、2本の輪ゴムを十文字にか
けて固定した。その後、相対温度を約65%に調整した
容器に入れ、温度25±1℃の恒温室に静置した。ろ紙
に24時間接触させた後、実体顕微鏡下で生死ダニ数を
計数した。生死の判定は、脚を動かさないものを死亡個
体として扱った。試験は各試験区につき3連ずつ行い下
式に従って致死率を求めた。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】試験の結果、本発明の殺屋内塵性ダニ剤は
高い致死率を示した。一方、グリコールエーテル化合物
であっても、モノエチルエーテル(対照1)、ジエチル
エーテルタイプ(対照2)は不適で、また、グリコール
の重合モノ数が4以上のもの(対照3,4)もほとんど
殺ダニ効果を示さなかった。従って、一般式Iに該当す
る特定のグリコールエーテル化合物のみが高い殺ダニ効
果を示すことが明らかとなった。
【0026】
【試験例2】供試カーペットとして、市販のカーペット
(ウール100%,ウールマークなし,カットタイプ,
パイル長7mm)を5cm×5cmの大きさの切断して
用いた。このカーペットに、小型ガラス噴霧器を用いて
所定量の供試薬剤のアセトン溶液、またはコントロール
としてアセトンのみを噴霧し3時間風乾した。各カーペ
ット上にコナヒョウヒダニ約300匹を含む培地0.3
gを植付け、相対湿度約65%に調整した容器に入れ、
温度25±1℃の恒温室に置いた。観察はホットプレー
トを用いた加熱追い出し法により生ダニ数を数えた。試
験はそれぞれ3連制で行い、薬剤処理区、コントロール
区の生ダニ数より次式により増殖抑制率を算出した。ま
た、薬剤処理後1ヶ月間40℃に保存したカーペットに
ついても同様に供試した。結果を表2に示す。 増殖抑制率(%)=〔{(コントロール区の生ダニ数)
−(薬剤処理区の生ダニ数)}/(コントロール区の生
ダニ数)〕×100
【0027】
【表2】
【0028】試験の結果、一般式Iのグリコールエーテ
ル化合物単独の本発明殺屋内塵性ダニ剤は、総じて高い
ダニ増殖抑制効果を示した。また、これにキチン合成阻
害剤である化合物A、あるいは化合物Bを配合すること
によって、残効性が非常に改善されることが明らかとな
った。一方、従来の殺屋内塵性ダニ剤のフェノトリンの
場合、供試濃度では、速効性、残効性とも不十分であっ
た。
【0029】
【試験例3】試験例2に用いた5cm×5cmのカーペ
ット中央部を薬剤無処理区とし、外側周囲1cm幅を、
試験例2に準じて薬剤処理した。ただし、供試薬剤の処
理量は、5cm×5cmのカーペットの全面に対する量
とした。このカーペット中央部の薬剤無処理区上に、コ
ナヒョウヒダニ約200匹を含む培地0.2gを植付
け、相対湿度約65%に調整した容器に入れ、温度25
±1℃の恒温室に置いた。試験例2と同様に増殖抑制率
を算出した結果を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】試験の結果、薬剤を部分処理し、コナヒョ
ウヒダニを薬剤無処理区に植付けたカーペットにおいて
も、本発明のグリコールエーテル化合物は高い増殖抑制
効果を示したが、これは、グリコールエーテル化合物が
接触毒ながらダニに対して忌避性を示さないことによ
る。このため、化合物Aとの混用では、化合物Aが食毒
としても作用するのを阻害せず、殺ダニ効果は著しく増
強された。一方、フェノトリンの殺ダニ効果は、本試験
の部分処理法ではほとんど認められなかった。すなわ
ち、フェノトリンはその忌避作用によりダニとの接触が
妨げられ、接触毒として作用し得なかったためと推定さ
れる。また、当然のことながら、フェノトリンと化合物
Aの混用は有効でなかった。実際の処理場面で必ずしも
全面均一に処理できないことを考慮すると、本発明のグ
リコールエーテル化合物が部分処理でも有効で、更に化
合物Aなどのキチン合成阻害剤を混用することによって
ダニ駆除効果を増強し得ることは極めて実用的な長所と
いえる。
【0032】
【実施例1】エチレングリコールモノベンジルエーテル
0.6gをエタノールに溶解し、エアゾール容器に充填
後、バルブ部分を取り付け、該バルブ部分を通じて噴射
剤を加圧充填してエアゾール(300ml)を得た。ヤ
ケヒョウヒダニ約300頭とツメダニ約200頭を接種
した10cm平方のカーペットに、上記エアゾールを2
ml(有効成分として0.4g/m)噴霧し、2週間
後に生ダニ数を調査したところ、いずれも10頭以下に
減少していた。
【0033】
【実施例2】エチレングルコールモノフェニルエーテル
50部、化合物A5部、乳化剤10部に、溶剤(N−メ
チルピロリドン)等を加えて乳剤を調製した。この乳剤
を水で50倍に希釈し、広さ2畳のカーペットに70m
l(エチレングリコールモノフェニルエーテルとして
0.2g/m)散布し乾燥させた。1ヶ月後にコナヒ
ョウヒダニ約500頭を接種したところ、ダニの増殖を
抑え、やがて生息密度は初期の5%以下に減少し高い予
防効果が認められた。
【0034】
【発明の効果】本発明の殺屋内塵性ダニ剤は、コナダ
ニ、ヒョウヒダニ、ツメダニなどの屋内塵性ダニ類に対
して忌避性がなく、高い殺ダニ効果を示す一方、人畜に
対する安全性が高いので極めて有用である。
【0035】また、請求項2の発明によると、キチン合
成阻害剤を混用してなるので、一般式Iの化合物の速効
的な殺ダニ効果に加えて、キチン合成阻害剤の遅効的な
ダニ増殖抑制効果を付与することができる。
【0036】請求項3の発明によると、キチン合成阻害
剤のなかでも特に有用な化合物Aを配合したので、両有
効成分による相乗的な高い殺ダニ効果を奏する殺屋内塵
性ダニ剤を得ることができる。また、この混合剤におい
て、一般式Iのある種の化合物は、化合物Aの溶剤とし
ても有用である。
【0037】請求項4の発明によると、一般式Iの化合
物のなかで特に有用なグリコールエーテル化合物を用い
たので、性能のよりすぐれた殺屋内塵性ダニ剤が提供さ
れる。
【0038】請求項5の発明によると、一般式Iの有用
な化合物と、キチン合成阻害剤を配合したので、速効的
な殺ダニ効果と、遅効的なダニ増殖抑制効果をより確実
に得ることができる。
【0039】請求項6の発明によると、一般式Iの有用
な化合物と、キチン合成阻害剤のなかでも特に殺ダニ効
果にすぐれた化合物Aを混用したので、極めて有効な殺
屋内塵性ダニ剤を提供することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式I 【化1】 (式中、Rは炭素数が3〜20のアルキル基、ベンジ
    ル基、または炭素数が1〜12のアルキル基で置換され
    てもよいフェニル基を表わし、Rは水素原子、炭素数
    が3〜20のアルキル基、ベンジル基、または炭素数が
    1〜12のアルキル基で置換されてもよいフェニル基を
    表わす。m,nは0〜3の整数を示し、m+n≧1であ
    る。)で表わされるグリコールエーテル化合物を含有す
    ることを特徴とする殺屋内塵性ダニ剤。
  2. 【請求項2】一般式I 【化2】 (式中、Rは炭素数が3〜20のアルキル基、ベンジ
    ル基、または炭素数が1〜12のアルキル基で置換され
    てもよいフェニル基を表わし、Rは水素原子、炭素数
    が3〜20のアルキル基、ベンジル基、または炭素数が
    1〜12のアルキル基で置換されてもよいフェニル基を
    表わす。m,nは0〜3の整数を示し、m+n≧1であ
    る。)で表わされるグリコールエーテル化合物と、キチ
    ン合成阻害剤を含有することを特徴とする請求項1記載
    の殺屋内塵性ダニ剤。
  3. 【請求項3】キチン合成阻害剤が、N−(2−クロロベ
    ンゾイル)−N′−〔4−(2−クロロ−4−トリフル
    オロメチル−1−フェニルメルカプト)フェニル〕ウレ
    アであることを特徴とする請求項2記載の殺屋内塵性ダ
    ニ剤。
  4. 【請求項4】一般式Iで表わされる化合物がジエチレン
    グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
    モノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノオク
    チルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテ
    ル、エチレングリコールモノフェニルエーテルから選ば
    れた1種又は2種であることを特徴とする請求項1記載
    の殺屋内塵性ダニ剤。
  5. 【請求項5】一般式Iで表わされる化合物がジエチレン
    グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
    モノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノオク
    チルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテ
    ル、エチレングリコールモノフェニルエーテルから選ば
    れた1種又は2種であることを特徴とする請求項2記載
    の殺屋内塵性ダニ剤。
  6. 【請求項6】一般式Iで表わされる化合物が、ジエチレ
    ングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコー
    ルモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノオ
    クチルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエー
    テル、エチレングリコールモノフェニルエーテルから選
    ばれた1種又は2種であることを特徴とする請求項3記
    載の殺屋内塵性ダニ剤。
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